ミントの部屋

水槽から出てひなたぼっこをしています 部屋の中と自由に往来できるようにしてやっています

水槽の外へ出て歩き回る30歳のミント
 

カメの種類・呼び名・性別 :  ミシシッピーアカミミガメ ミント ♀
カメの飼育年数   :   41年
甲長           :    23.5(cm)
体重           :   1980(g)   もう成長は止まってますからおなかの空き具合だけですね

カメラを構えると寄ってきました 長いつきあいですから逃げることはありません

長い間にはいろいろありましたねえ…98年7月20日撮影

カメはもともと3匹いました。最後までがんばっているのが最も温厚だったミントです。一匹は15歳、もう一匹は95年、25歳までがんばりました。ミントには出来るだけ長生きして欲しいです。

大阪万博の年に飼い始めました。
アメリカ館の「月の石」・・・
アホほど長い時間並んで見ましたねえ、なつかしい

98年7月20日 撮影


ペットの部屋

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ミント徒然草

私が小学4年生の頃ですから、飼い始めた当時のことを正確に思い出すのは難しいですね。当時は亀の飼育に関する書籍などは全くありませんでした。唯一の救いは父が鯉やらんちゅうをいくつもの水槽で飼っていたので、余った水槽や上部フィルターなどが存在したこと。それで、比較的広い環境で飼い始めることが出来たのが幸いしたようです。餌にしても、専門知識が皆無でしたから鯉の餌をずっとやっていました。たまにささみをやるくらい。生きた餌(金魚など)はほとんどやっていません。極めて粗食だったといえるし、また比較的無関心、クールな関係だったとも思います。ミントの最大の長生きの秘訣というと、実はこの淡泊な関係も大きい気がします。もとより亀はいじくり回すようなペットではないし、空腹にも耐える生き物ですから、はじめから飽食させてしまわないほうがいいように思います。

95年春、ディルが死んで、いよいよミントだけが生き残りました。ディルの死は私にとって非常な悲しみであり、それと同時にミントへの想いが一気に膨れることにもなりました。いままで空気のように存在していたのにそれは抑えられない感情でした。モノクロの画面がカラーで浮き上がるような感じでしょうか。とにかくそれからの飼い方は今までとは違って、さらにコンタクトを求めたものとなり、結果的に寿命を縮めるかも知れないが、とにかくミントとの語らいの時間が欲しいような感情が勝ってしまいます。

大きくなったミドリガメの生活

こんなに大きくなったミドリガメははじめてみました!というようなお便りも頂きます。子ガメを飼う機会はあっても、大ガメを飼う機会が少ないのはあたりまえですか。では大きくなったミドリガメはどんな生活をしてるのか、ちょっとお話ししてみましょう。

食べ物

これくらいに大きくなると、餌は毎日やる必要はありません。週に1−2回でいいんですね。水が汚れると飲み水が無くなってしまうということが言われますが、実際は腐りかけの水の中でも平気で生きています。腐った水からでも浄水して身体に取り込むことが出来るんじゃないかとも思います。そうしないと説明が付かないような場面が何度もありました。ただそのような状態では食欲が無くなってるので、結局は水換えしないといけません。できればきれいな水の方が亀にとっていいのは当然です。

餌ですが、基本的には市販の亀の餌を常時やっています。長年鯉の餌をやっていましたが、レプトミンという餌をやってからは鯉の餌は食べなくなりました。また10歳くらいまではちくわやかまぼこも食べていましたが、刺身の味を覚えてからはこれもパス。亀の味覚は鋭く、贅沢させるとじきにグルメになってしまって後戻りできません。これは長く飼う場合には重要な問題かも知れません。冬場はヒーティングして保温しても食欲が落ちます。こうなったら生き餌しか食べません。ですから夏の食欲のあるときはなるべく生き餌の美食の味は覚えさせないようにして冬にとっておきます。レプトミンなどの固形飼料のほかには、いか、たこ、まぐろ、はまちなどの刺身全般がおやつのようなもの。滅多にやりませんが牛肉ベーコン、ハム も食べます野菜に関してはミントは小さいときから食べ慣れていないので一切食べません。なかには食べる個体もいてるみたいですね。番外編としては生き物で自分より小さいものはほとんど食べてしまいます。ちょっとかわいそうですが、数センチに成長したザリガニなどは最も好物のようです。

99年7月5日撮影

生活

水中と陸とどちらが好きでしょうか。寝ているときなどは100%水中です。餌を食べるのも水中。昼間はよく陸に上がっていますが昼寝はやはり水中でします。餌をやったあと満腹になるとほぼ例外なく陸に上がりますね。個体の間で優劣がつくと強いものは水、弱いものは追い出されて陸になります。ですから寝るとき以外はずっと陸にいます。ミントとディルの間ではディルが優勢でしたから、ミントはいままでかなり長い時間しいたげられて陸で過ごしていました。現在は一人天下ですから、行ったり来たり好きにしていますけど。

亀の楽しみは…亀はいったい何を楽しみに生きてるの?これは亀に聞いてみないとわかりませんが(笑)、やはり水槽から出て自由に歩き回るのが好きなようです。それもほったらかしではなくて、飼い主がそこにいると足下にまとわりついたりしてじゃれてきます。人嫌いのディルでも30分もすれば必ず近づいてきました。かといってそこで亀に触ると首を引っ込めてしまいます。私はこのときいつも来るものは拒まず、去るものは追わずといったかんじで決して触りません。1時間でも2時間でもつきあってやるといいですね。でも最近は子供がいたずらするので困るのですよねえ。

亀の行動はだいたいパターン化されていて好きな場所も決まってきます。ベランダと居間とを自由に行き来させると、たいていは部屋の中の方がお気に入りのようです。畳の部屋などは感触が良いのか特に好きなみたい。たまに水槽に入れ忘れて朝まで放ってしまうことがありますがどうってことありません。日が暮れるといつも同じところをねぐらに決めてピクリとも動かずに寝る体制に入りますから、探すのに苦労はしませんね。階段も平気で降ります。一段ずつゴトンゴトンとやりますが、勢い余って下まで転げ落ちることもよくあります。そこに開ける新しい世界が亀を魅了するのでしょう、その危険を省みない好奇心には脱帽します。ただ最近は年も年なのでミントには階段は使わせていません。病気ならともかく、けがでお別れというのはつらいですから。

 

健康

病気するの? もちろん亀も風邪をひいたり病気にはかかります。ところが幸いなことにミントは病気にはかかったことがありません。気づかなかっただけかも知れませんが。階段から落ちて頭にけがをしたことがあるくらいです。病気の予防が出来るとすれば、その一つは太陽光でしょう。ウチはベランダで飼っていましたので子ガメの頃から太陽光だけは不足したことがありません。アクリルやガラスを通過した光では大事な波長が吸収されてしまうとかよくいいますが、経験からいいましてそれはあまり関係ないように思います。天井部分には隙間がありますし乱反射などできっと亀に届いているでしょう。室内などで飼うときにも出来るだけベランダに出すとか散歩?に連れていってあげて欲しいですね。

五感

亀は人の見分けがつくでしょうか?これはイエス。視力はいいですから人を見て餌をくれとねだったり、ここから出してくれとボディランゲージします。家内など2年くらいは無視されていましたが、最近洗濯物を干していると餌の催促をしてくるようになった言ってます。やはり時間をかけて認識していくのでしょう。
聴覚に関してはあまり試したことがないです。よべば寄ってくる亀もいるそうですが、一度挑戦してみようかな(^o^)


産卵

今年は産卵しませんでした。数年前から冬眠をやめて、自然とのリズムが合わなくなってきたせいかもしれません。その他健康状態はいいようです。餌は週に一度から二度であいかわらず。隣の水槽の亀のことが最近は気になるようです。十年以上ぶりに水槽からの脱出を試みてこの前陸地の上で逆さまになっていました。この年になるともう自分では元に戻れません。この状態が長く続くと命に関わるのでなるべく見に行くようにしています。年寄りには気使いますわ。ほんま。

と書いた翌日に産卵しました。といっても最近の卵はもちろん無精卵でしかも殻も柔らか。水中では直後に自分で食べてしまいます。水が極端に汚れるのですぐにわかります。この状態で2日放置すると完全に水は腐って同棲しているものはすべて死んでしまいますから要注意です。うまく散歩中に産んだときはすぐに拾い上げることもできます。孵化を何度か試みましたがまだ成功したことはありません。

今後はどうでしょう? 子ガメのキャラの甲長がミントに近づいたらまだ可能性があるかも知れません・・・しかし随分年上女房ですなあ。まあ愛があれば年の差なんて。

消えたミント

日曜日に家族で出かけて帰宅後、散歩に離していたミントを探しましたが見つからない。あれ?いつもの机の下、応接セットの後ろ、ベランダの洗濯機の横、、、限られたスペースですからじきに探すところが無くなってしまいました。横で息子が「あーあせっかく28年も飼ったのになあ、どうする」なんていいます。勘違いかと思って水槽を見てもむなしく水が漂うのみ。部屋を出て階段を下りたのかも知れないと階下も調べたがいない。カラスにやられたのか・・・こんなでかいカメやぞ!ベランダに家庭用のプールの水を張ったままにしていたからそれを見つけて炎天下カラスが来たのか。現実は受け止めるしかありませんでした。 何ともあっけない幕切れ。虚無感が全身を包み込んで行く。

いやもう一度探そう! 大人には簡単に入れない隙間で、息子に頼んでみてもらった空間がある。そこ以外にはもう考えられない。苦労して身体をねじ込んで最後の望みでのぞき込むと・・・見つかったあ!ここにおったんけワレーほんまに。あーよかった。しげしげと見つめてしまったのでした。今回ミントがこの世から居なくなるという疑似体験をすることが出来ました。子どもの頃からの親友?で、空気のようではあるが、あらためて自分の中での存在感を確認し、言葉では説明できない心境を味わった。


最近陸の上に上がっている時間が多くなりました。子ガメの水槽とは隣り合わせなんですが、それを眺めているようです。子ガメの方は水深があるので、ちょうど水族館を覗くようなかたちです。そろそろ防寒用の段ボールを除けてやらないといけません。そうすると遠くの山まで、屋上のからの景色が一気に広がります。カメは遠くを眺めるのが好きですね。生まれ故郷を思いだしてるのでしょうか。99/03/09

01/08/24 改訂

後記

ミントともに21世紀! う〜む感慨があります。下の写真・・娘もまだ小さい・・・回りの人間はどんどん変わっていくのにミントはずっと同じ姿ですね。 00/12/19

最近、前から欲しかった外付け式のフィルター(高級!)を取り付けてみました。わお、アマゾンの清流のように透き通っていますなあ。。でもいいのかなあ、、泥水でもミントは平気なんだから。 02/06/20

 

5歳の娘とツーショット さすがに持つのは怖いみたい 
99年の写真

光陰矢の如し・・・ この娘も来年から大学生になります。このページを見て、ほんまに生きてんのかいな?なんて思っている方もいるかも知れませんね(笑) 上のコメントからすでに9年。 上に書いた外付けの高級フィルターは2年持ちませんね〜。 亀の水槽の汚れ方は尋常ではないので一ヶ月くらいでほとんど水の動きはなくなってしまいます。 今は小型の水中モーターにしています。これだとノーメンテで半年くらいは動いています。

いちばん最近のミントです。 見た目は変わりません、やっぱり。 ついに40歳になりました!  2011/09/17

 

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