－格安航空券は日陰の存在－

　格安航空券というのは、本来はツアー用の航空券です。
　ツアー用の航空券を、旅行会社がバラ売りする。それが、格安航空券の実体です。

　何だかセコいやり方だ、と思う方もいるでしょう。
　でも、そもそも日本の航空業界というのは強力な価格カルテルを組んでおり、海外運賃がバカみたいに高かったのです。格安航空券が出現するまでは。

　それに風穴を開けたのが、かのH.I.S。
　強力なタッグを組んだ航空会社の世界に、「ツアー用の航空券のバラ売り」という裏技的な手法で敢然と立ち向かったH.I.Sは立派です。

　だから、言ってみれば格安航空券というのは日陰の存在。
　そのため、～日FIX（往路の～後までに復路便をしていしなくてはいけない）とか、いろいろな制約があるのです。

　格安航空券の世界というのは、なんだか不透明な部分も多くあります。実際に格安航空券会社から購入する際には、どうにも合点がいかないように点もあります。

　例えば、航空券の発券があまりに遅いこと。
　予約すると、「何日後に手付金を何万支払いをして、2週間以内には全額支払ってください」などといった性急な支払い手続きを踏ませるくせに、実際に航空券を受け取れるのは空港のカウンターだったりすることもよくあります。
　いざ出発するという日まで、航空券を自分の目で確認できないというのは、ちょっとイヤなものです。

　しかしそれは、格安航空券が「日陰の存在」である以上、仕方の無いことのようです。

　それがイヤなら、正規の航空券を買えってものなのでしょう。

　ところが最近、「PEX運賃（正規割引運賃）」というものが格安航空券の世界に登場してきました。

　このPEX運賃については、次項で説明することとします。

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