設計した家

古里にやさしい家

休日は家で過ごしたくなる住宅。

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庭と緊密な関係を保ちつつ風の抜ける広い窓。
概要
所 在 地:岡山県久米郡
家族構成:夫婦+子供2人
設計監理:(有)米戸建築工房 米戸誠治
家具製作:米戸家具工房 米戸雅之
(カウンター×2、下駄箱、ダイニングテーブル
構造  :木造平屋、べた基礎(床:鉄筋コンクリート造)
敷地面積:509.81㎡(154.21坪)
延床面積:183.65㎡(55.55坪)
外部仕上:屋根 /着色スレート板
     外壁 /リシン吹付
     開口部/木製建具(ピーラー)
         アルミサッシ(すべて二重ガラス)
内部仕上:床  /コルクタイル、畳(和室)
         カーペット(子供室、音楽室、寝室、
               ウオークインクローゼット)
     壁  /クロス貼
     天井 /白ラワン合板(リビング、ダイニング)
         杉合板(和室)、ロックウール吸音板(音楽室)
         クロス貼(他)
主要設備:暖房 /石油温水式床暖房(廊下含む全室)、
         暖炉(将来工事)
     冷房 /既存エアコン移設
     給湯 /石油給湯器
     その他/換気、ガス設備、システムキッチン、合併式浄化槽
設計期間:1996年10月~1997年10月
竣工  :1998年8月
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歳月と共に味わいを深めてゆく、木などの自然の材料をふんだんに使用した暖かみのある室内空間。
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(左)軒を低く押さえ威圧感のない外観。(右)まわりの視線を遮りながらも開放的な北庭。

敷地は、東面の傾斜地に7区画に造成された分譲地の一つです。
北東に視界が広がっており、吉井川の向こうに見えるのは、鉱山の立坑と山並みです。
南側には隣家、西側は敷地より高い道路、その背後には山がみえます。

この敷地に家を建てたいと旧友夫妻から相談があったのは、96年の夏の終わりでした。
彼らの希望は休日には遊びに行くよりも家ですごしたくなるような、そんな住宅にして欲しいとのこと。

南側の造成地に二棟、東側の造成地に一棟の新築が建てられようとしており、南側は計画敷地よりに隣家が建つと予想され、
空が広がっているのは唯一北東の方向のみでした。

四囲の豊かな自然、のどかな田園のなかの住宅地、近隣に建っているのは昔ながらの入り母屋の瓦屋根の住宅、
田舎ならではのおおらかな生活、そのような環境の中で、廻りの環境にやさしく調和しながら、住み心地のよい、
個性にあった住空間を育む、落ち着いた住宅を創りたいと思いました。

休日に人の視線を気にすることなく過ごせ、かつ閉鎖的になることもない、そして北東に抜ける空、
そんな条件からあえて北側に庭をとり、燐家の建つ南側からは光と風だけを取り入れることにしました。

空が開けた庭、その庭と緊密な関係を保ちつつ風の抜ける広い窓、軒を低く押さえ威圧感のない外観、
その外観からの想像よりも広く感じられる室内、歳月と共に味わいを深めてゆく木などの自然の材料をふんだんに使用した
暖かみのある空間.....

こんなふうに設計は進んでゆきました



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