NEO  Epipode 〜Ultima〜「完全版」

――第16話「激突」

 

 

 

東京――新宿

 草木も眠ると丑三つ時と言われる午前2時を過ぎた新宿の上空は、一面を鉛色の暗雲が覆っている。時折鳴り響く雷鳴と稲光。その下でオフィスビル群には煌煌と明かりが点り、繁華街には派手なネオンの光が溢れている。新都心新宿はいつも通りの姿に見えた、無人なことを除いては――

 

 咆哮が辺り一面に轟いた。ゴジラは甲州街道に沿い西新宿方面に出現した。広い通りをゴジラの身体が埋め尽し、左右に振られた尾が当たると周囲のビルは一撃で薙ぎ倒される。JRビルの鏡のようなガラスで覆われた壁面にその威容を映り込ませながら、ゴジラは山手線・中央線・埼京線などが束ねられた線路を横切ろうとする。足元に絡み付く架線がゴジラによって引き千切られ、その度に青白い火花を上げる。高島屋やルミネといった、普段なら人波で溢れているはずの新宿南口を横目で見ながら、ゴジラは新宿1丁目から3丁目方面に進もうとする。

 自衛隊は数機のヘリコプターを上空に飛ばしているに過ぎなかった。ゴジラが真っ直ぐ都心に向かったことで、もはや自衛隊に戦う策は無い。もし攻撃できても被害を拡大させるだけなのは明らかだったからだ。その時――

 暗雲を切り裂いて銀色の影が新宿上空に現われた。その影は雷鳴に負けないほどの奇声を上げながら急速に落下してくる。

 ゴジラもその姿に気付いたのか、空に向かって吼える。翼を広げた巨大な生物――進化を終えたアルティマは羽ばたきながら落下速度を落とすと、京王や小田急といった百貨店が建ち並ぶ新宿西口に降り立った。着地の衝撃で地下街の薄い天井が踏み抜かれ、瓦礫に埋まる。巨大ターミナル、新宿駅をはさんでゴジラとアルティマ、二大怪獣が対峙した――

 

 

防衛庁――作戦司令室

「新宿上空の監視ヘリより入電!厚木から飛来した巨大生物は西新宿へと降下。現在、ゴジラと対峙している模様!」

「やはり、巨大生物とはアルティマなのか!?」

 藤田長官がオペレーターを覗き込む。

「画像が得られていないので確認不可能!」

「おそらく……いや、間違い無くアルティマでしょう。それ以外には考えられない!」

 木ノ下統幕議長が応える。

「監視部隊からの報告では巨大生物の身長は60m以上!これはアルティマが厚木市内に現れた時に確認された2倍以上の大きさです!それに飛行能力も有しています!これはどういうことでしょうか!?」

 自分の席の前で行われているオペレーターと藤田や木ノ下達のやり取りを耳にしながら、神崎は呟いた。

「……進化したんだ。」

 

 

新宿――

 着地するとアルティマの翼は元通りのスパイクに戻った。威嚇するように唸り声を上げる両怪獣。先に仕掛けたのはゴジラの方だった。咆哮を上げると背鰭を激しく発光させる、体内の核分裂エネルギーが超高熱となって呼気と共に吐き出される。体内で収束されたエネルギーは放射能の影響もあって青白く輝き、一直線にアルティマへ向かう。

 しかし、アルティマはそれを避けようとしない。直撃した熱線はアルティマの銀色に鈍く輝く外骨格に弾かれるようにして後方へ受け流された。

 アルティマの後方にあるのは都庁舎をはじめ、200m級の高層ビル群である。アルティマに弾かれ、幾筋にも分断された熱線はそれらのビル群を直撃し、倒壊こそ免れたが壁面の破片や窓ガラスを周囲に撒き散らした。

 ゴジラの熱線を受けてもアルティマの外骨格は僅かなに焦げ目でくすんだくらいで、ダメージを全く受けていない。それを見て戸惑うように唸るゴジラ。対照的にアルティマはゴジラを嘲笑するかのように甲高い鳴き声を上げながら口を開いた。大気中の粒子がビリビリと光を放って弾けながらアルティマの口内に吸い込まれていく。そして、外骨格を透けるようにしてアルティマの体内がオレンジ色に光った。その輝きが口の開口部に集中して行くと、アルティマの口周辺の空間が妖しく歪む。それは凄まじいまでのエネルギーがそこに集中している証でもあった。そして、真っ白い一条の閃光がアルティマの口から放たれた。だがその狙いはゴジラから外れ、ゴジラの足元をかすめて新宿東口の広場を舐めると、アルタビルのオーロラビジョンに突き刺さる。光線が通った跡、そこは一瞬静まり返ったが、次の瞬間には膨大な熱と光が発生し辺りを埋め尽くす。巻き上がった火柱により広場は炎で埋め尽くされ、オーロラビジョンから炎が噴き出したかと思うとアルタビルは無数の破片と化して爆発し、跡に原形を留めるものは無かった。

荷電粒子砲――今放たれたアルティマの攻撃はSFなどの世界ではそう呼ばれるものだった。アルティマは口から大気中の帯電しやすい粒子を吸収、さらに体内でその粒子に荷電し、加速させて撃ち出したのだ。アルティマが何故このような能力を進化の過程で身に着けたのかは人知の知るところではない。ゴジラの熱線を身に浴び、それを超えたいというアルティマの本能がそうさせたのかもしれない。しかし、この恐るべき攻撃は、周囲の物質の運動を急激に加速させ、あらゆる物を光と熱に変えて爆砕させる、。

再びアルティマは体内を発光させると、続けざまに第二撃が放った。しかし、荷電粒子砲射出の衝撃が大きいのか、自身ですら目覚めたばかりの力を制御しきっていないのか、狙いはまたしても外れた。今度は炎上する新宿東口を越え、歌舞伎町方面に吸い込まれて行く。路地を走った焔が大通りに飛び出した後に衝撃波が残骸をあらかた吹き飛ばして行く。その威力は一発で日本一の歓楽街を廃墟と変えるのに充分だった。

 自らの威力を確認し、不敵に口の端を吊り上げるアルティマ。ゴジラは荷電粒子の破壊痕からアルティマの方に向き直った――。

 

 

防衛庁――作戦司令室

「新宿にてゴジラと未確認生物が戦闘を開始。既に新宿2丁目、3丁目、歌舞伎町方面のかなりの範囲で火災が発生している模様!」

「都内へ……部隊の移動は出来ませんか!?」

 オペレーターからの報告を受けて、藤田長官は木ノ下と長瀬を振り返った。

「残念ながら、地上部隊が移動可能な新宿方面に向かう幹線道路はゴジラの侵攻によって遮断されてしまいました。現在、施設大隊が復旧中であります。戦闘機隊、攻撃ヘリ部隊は現在各基地にて補給中。再出撃は……0300時を予定!」

 それを聞いて、藤田は自分の腕時計に目をやった。

「あと……1時間!」

「長官、総理の判断は攻撃ですか……?」

 神崎の言葉に藤田は首を振った。

「イヤ、総理は『なんとかならんかね?』と言うだけで地下に引き篭もっているよ。同じ派閥出身私がこう言っては何だが、総理にこの事態を収拾しようと言うだけの度胸は無いよ!私は、なんとかゴジラを都心から離そうと思っているが……」

「そう……ですか。しかし、今の状況ではゴジラを郊外に誘導する事は出来ないでしょう。ヤツの意識はいまやアルティマの方に向いています。我々に出来ることはこの戦いの行方を見守るだけです。行動を起こすならその後にしかありません!そう……全てはこの戦いを見届けてからです。」

 神崎はそう言いながら目を鋭くした。

「監視部隊より現場の映像が入りました!正面モニターに回します!!」

 神崎をはじめ、その場の全ての人間がモニターに釘付けになった。そこには半壊したビル、炎上する街並み、新宿駅を挟んで対峙するゴジラとアルティマの姿があった――

 

 

新宿――

 ゴジラはアルティマに向かって、前進を開始した。新宿駅前のファッションビル「MyCity」がゴジラによって崩されて行く。ゴジラに蹴り上げられた破片が駅のホームに落下し、あちこちで架線が切断されショートを起こす。

 ゴジラは再び、アルティマに向けて熱線を放った。今度も熱線は直撃、さすがのアルティマも横に避けようとするが、ゴジラもその動きに合わせて熱線を横に薙ぎ払った。アルティマに避けられた熱線の初弾は背後の京王プラザホテルを貫通し、反対側で凄まじい爆発が起こる。深く抉られた傷痕にホテルは耐久度を失い、大きく軋みながら倒れて行く。地面に激突すると同時に高層ホテルはコンクリと鉄骨の残骸と化し、瓦礫の隙間から覗く調度品だけがかつての面影を残していた。

 京王プラザの倒壊に気を取られたアルティマをゴジラの熱線が捉えた。西新宿周辺の高層ビルが障害物となってアルティマの動きを制限していたのだ。ゴジラは絶え間無く熱線を浴びせた。それにはアルティマも苦悶の鳴き声を上げる。熱線の直撃を受けた右肩は外骨格が赤熱。次の瞬間右肩が破裂し、肩から下の腕が千切れ飛んだ。アルティマの巨大な右腕は緑色の体液の尾を引きながら宙を舞い、都議会庁舎の天井へと落下する。

 千切れた右腕から勢いよく体液を吹き出させながら絶叫するアルティマを見て、ゴジラは目の前に立ち塞がる小田急百貨店を鉤爪で切り崩し、止めを刺さんとアルティマに近づく。するとアルティマの出血が不意に止まった。緑の体液の変わりに透明な液体が傷口から滴り始めると、そこから肉が盛り上がり、腕が再生をしだしたのだ。無気味に蠢き、体液に塗れた肉の腕は瞬時に銀色の外骨格に包まれ、元通りの姿に戻った。アルティマは新たな腕の感触を確かめるように手を二、三度握り、腕を屈伸させるとゴジラに向き直る。その顔には明らかな怒りの相が浮かんでいた。

 

 

厚木市内――調査隊詰所

 テントの中を斎藤は落ち着かない様子で歩き回っている。対照的に佐々木は椅子に座ったまま何やら物思いにふけっている様だった。

「――少しは落ち着いたらどうなんだ、斎藤三佐?」

 そう言ったのは柏木一佐だった。斎藤の所為で場の全員までもそわそわしている。

「落ち着いてなんかいられますか!?ゴジラとアルティマが新宿で戦っているという以外、何も情報が入って来ないんですよ!当事者の我々には行方を知る権利くらいはあるんじゃないのですか!?」

 斎藤はテーブルに両手をつきながら反論した。

「お前もなんとか言ったらどうなんだ?佐々木ッ!。」

「――」

 斎藤の言葉に沈黙を守りながらも、スッと佐々木は立ち上がった。

「柏木隊長、私達は東京に戻ります。そして、結果の全てを報告したいと思います……!」

 それを聞いて柏木の視線が一層厳しくなる。

「お前まで言うのか、佐々木三佐?」

 だが、佐々木がこうなっては柏木も止められない、それは彼がこのアルティマ事件において嫌と言うほど知らされたことだった。

「……お前の言いたい事は分かる。だが東京までどうやって戻る?都内へ進入する道路はゴジラの侵攻によって寸断状態。ヘリだってわざわざ危険地帯へと飛ばすパイロットがいるとは思えないが――」

 柏木がそう言いかけた時、テーブルを囲む隊員の中から手が挙がった。

「パイロットは私が務めます!」

 彼は化学科部隊佐々木チームの桑原曹長。若いが運転・操縦技術に秀で、秦野市内でアルティマと交戦し、生還した隊員の一人であった。

「私は佐々木三佐のチームで輸送と後方支援を主に担当してきました。ヘリの扱いには自信があります!」

「まったく……後輩とは先輩によく似るものだな……」

 柏木は溜め息をついた。

「佐々木三佐、斎藤三佐、並びに桑原曹長、現地での情報収集活動を命ずる。東京での活動は作戦司令本部の指示を仰げ。だがくれぐれも無茶はするな、必ず戻って私に報告を行うんだ!」

「「「了解しました!」」」

 三人は柏木に敬礼するとテントを出た。その後、隊員の一人が柏木に耳打ちした。

「一佐、よろしいんですか?三佐達をこのまま行かせて……。危険過ぎます!」

「しょうがないだろう……」

 そう言うと柏木は背もたれに体を預けた。

「佐々木は慎重な男だが、一旦自分の中に確信が生まれればそれを追求しようとして止まらない。直感的に動く斎藤が一緒ならなおさらだ。それにあの目……、地球外生命体――アルティマの侵入を確信し、私の命令を違反してまで隊を飛び出した時と一緒だ。もう私にもあいつ達は止められないよ。ただ、彼等は化学科部隊の将来を背負って立つ男達だ。無事に帰って欲しい……」

 そうしている間に外からヘリのローター音が高まり、次第に遠ざかって行った――

 

 

新宿――

 アルティマは再び背中のスパイクを翼へと変化させるとそれを大きく羽ばたかせた。倒壊したビルの瓦礫や埃が風で巻き上げられる。アルティマの身体は周りのビルより高く、200m以上の高さまで上昇した。

 それを見上げるゴジラ、背鰭を一、二度発光させると上空のアルティマに狙いをつけるが、それよりも早くアルティマは降下してきた。

 前傾姿勢でグライダーの様に滑空するアルティマ。後足をまるで狩りをする鷲のように突き出すとゴジラの頭部に蹴りを入れた。その衝撃にゴジラはよろめき、新宿駅の駅舎を破壊しながら後退する。アルティマは再び上昇し、旋回して戻って来るとゴジラにもう1度後足の蹴りを見舞った。

 バランスを崩し倒れ込むゴジラ。背後の建物、新宿ルミネ倒壊させながらも発射寸前だった放射能熱線が横向きに吐き出される。その一撃で新宿1丁目の街並みは壊滅した。

 そして、瓦礫を振り払いながらもゴジラは起き上がった。しかし、上空のアルティマはそんなゴジラを嘲笑するかのような鳴き声を上げ、飛行しながらゴジラに向けて荷電粒子砲を放つ。今度の攻撃はゴジラに直撃した。ゴジラの分厚い胸板の肉が千切れ飛び、次の瞬間凄まじい爆発が全身を襲う、その衝撃で背鰭の数片が弾き飛び、全身の傷口から紫色の体液が滴り落ちる。

 アルティマの反撃は一撃では終わらなかった。苦悶の表情を浮かべるゴジラへ光線の追い撃ちをかける。周囲の瓦礫や建物を塵と化しながら、熱波と衝撃波がゴジラを包む。ゴジラは白目を剥くと新宿南口の名物、高島屋タイムズスクエアへと力無く倒れ込んだ。巨大で鋭い背鰭が建物に突き刺さり身動きが取れない状態で全身をピクピクと痙攣させ、口からは血液の混ざった泡を吹いている。

 アルティマは飛行形態を解くと、ゴジラの前に降り立った。そして、耳障りな唸り声を上げながら身体の中でエネルギーを増速させて行く。ゴジラに止めを刺すべく放った光線は今までのものより一段と禍禍しく輝き、ゴジラの身体を貫いた。次の瞬間、高島屋の1階部分から炎が噴き出し連鎖反応的に建物を粉々に吹き飛ばして行く。その余波は高島屋だけに留まらず、周囲の建物も襲った。衝撃で窓ガラスは粉々に砕け、炎の波が辺りを埋め尽くした。

 もはや新宿駅周辺は火の海、正に地獄絵図と化していた。ゴジラの姿は炎と黒煙の中に消え、アルティマのシルエットが勝ち誇った様に立ち尽くすだけだった――。

 

 

東京上空――ヘリ機内

「そう言えば、釈然としないものがある…。」

「何だ?」

 斎藤の呟きに佐々木は応える。

「アルティマは身体のほとんどを灰と化されても僅かに残った細胞から自分を復活させるほどの再生能力を持つに到った。しかし、それほどの再生能力を持っていながらヤツは常に一体。俺達が秦野市内で飛び散らせた細胞片も下手したら第2第3のアルティマと化した可能性もあったんだ。それなのに何故ヤツの仲間は増えることが無いんだ?」

 斎藤は横に座る佐々木の顔を覗きこんだ。佐々木は窓の外を見詰めていた。

「はっきりとは俺にも分からない。アルティマは俺達の範疇を超えた地球外の生物だからな……。ただ、この数日ヤツを追いつづけて感じた事はある。」

「それは……!?」

 斎藤の表情が真剣なものに変わる。

「人間も含め地球上の生物は基本的に、自分の遺伝子を次の世代に継承させようとする種族維持を本能として活動としている。その為に群体を形成し、環境にも適応しようとする。しかし、アルティマは違う。ヤツが維持したいのは自身という単体だ。自分自身の生命を維持する為に環境に適応し、天敵に対抗する為の進化を行う。きっと、ヤツの種族は宇宙のどこかに産み落とされればそれぞれが全く違った進化の道を進みながら孤独のままさ迷い続けるのだろう。」

「一生進化しつづける生命体か……。ひょっとしたらアイツが生まれたのは俺達が及びもつかない程の大昔で、一旦進化の限界を迎えたアイツは次なる環境を求めて自らを耐久卵と化して、この地球にやって来たのかもしれないな……」

 ヘリは飛び続けた。そして、窓からも新宿に上がる火の手と黒煙が見え始めた――

 

 

防衛庁――中央司令所

 作戦司令室には新宿上空の偵察ヘリからの画像が送られて来ていた。それは正に高島屋へと倒れ込んだゴジラに向けてアルティマが荷電粒子光線を放ったところだった。閃光で画面が眩み、次の瞬間には建物は粉々に吹き飛び、ゴジラの身体は炎に包まれた。爆発の衝撃でヘリの機体が振られたのか、画像が激しく乱れる。

「ゴジラが……」

 部屋の中ではどよめきともつかない声があちこちで聞かれた

「このままなら自衛隊の作戦を対ゴジラから対アルティマに全面的に転換する必要があります!」

 長瀬はそう言うと木ノ下議長に目を向けた。

「このままなら……確かに……!」

 木ノ下統幕議長も唸るように吐き捨てる。

「(やはり……佐々木三佐達の言葉が正しければ、進化したアルティマにゴジラは勝てないと言うのか……!?)」

 神崎も心の中でそう呟いた。15年間その出現を待ち続け、ようやく自らの本懐を遂げられると思い始めた矢先、アルティマにゴジラを殺<と>られようと言う時に神崎の顔も自然と歪んでいた。しかし――

「(いや、我々がどれだけゴジラを理解していると言うんだ!?ゴジラもアルティマと同じ、我々の想像を超えた生物だ!何が起こるかは分からない!!!)」

 神崎は机の下で強く拳を握り締めた――

 


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