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2006-02-13公開,2007-12-29最終更新

【終了】 2006年度「刑事訴訟法」(講義,2年以上,4単位)後期・月曜2限+金曜1限

  1. シラバス
  2. 指定教科書
  3. 授業内容一覧
  4. 小テスト(問題・講評)
  5. 期末テスト(問題・講評)
  6. 授業評価アンケート実施結果

シラバス(講義要項・演習概要)

<参照> 富山大学 SYLLABUS(富山大学公式シラバス)

授業概要(目的・ねらい)

 本授業の目的は,(1)刑事訴訟法の基本的理念と刑事手続の全体像を把握し,(2)刑事手続の各段階に関する法規定とそれらをめぐる判例・実務および学説についての基礎知識を身につけ,(3)刑事手続をめぐる基本的な争点・課題を法的に考察するための基礎をつくることです。
 刑事手続を実際のシステムとして理解するためには,判例・実務の運用を把握することが必須です。したがって,それらにとくに留意して講義を進めます。また,重要な争点については,判例・学説やその対立の説明にとどまらず,そうした対立がどうして生じてくるのか,それぞれの考え方はどういう理念に基づくのか,といったところまで踏み込んで解説します。その際,解釈論の限界を踏まえたうえで,立法政策論にも触れます。
 なお,日常の社会現象を法的に分析する力を身につけてもらうため,適宜,報道で取り上げられた事件等を題材にして,刑事訴訟法に関する問題点について説明をおこなう予定です。

授業計画(授業スケジュ−ルと内容)

 授業進行の計画は次のとおりです。
 右側の〔 〕内の数字が予定コマ数ですが,実際の進行状況により変更する可能性があります。
  (1)刑事訴訟法学の基礎 〔2〕
  (2)起訴前手続(捜査と防御) 〔10〕
  (3)公訴提起から公判手続,裁判員制度 〔8〕
  (4)証拠法 〔4〕
  (5)裁判と上訴・救済手続 〔2〕
  (6)予備,試験 〔4〕
 授業中に小テストを2回程度おこなう予定です。また,小テストの際に,授業に対する意見・感想等も記載してもらい,私の講義運営の参考にします。

キーワード

 刑事訴訟法,犯罪捜査,刑事裁判,裁判員制度

履修上の注意

 「刑事法」(夜間主)を履修済であることが望ましい。また,「刑法総論」(昼間主)を履修済または履修中であることが望ましい。
 単位は,授業と予習・復習の合計で1単位あたり標準45時間の学修を要する教育内容で構成されるものです。本科目は4単位であり,標準180時間の学修が必要です。授業は1コマあたり2時間で換算されます(「2校時」といいます)ので,半期30コマの授業で60時間の学修時間となります。したがって,本科目を修得するためには標準120時間の予習と復習が必要となることを肝に銘じておいて下さい。

成績評価方法

 (1)授業中に実施する小テストと(2)通常試験期間に実施する筆記試験とをもとに総合評価します。
 救済のための特別試験やレポート提出はありません。

関連科目

 刑事法,刑法総論,刑法各論,憲法,民事訴訟法

教材(使用テキスト)

【テキスト】 授業開始までに新刊・改訂版が出版される可能性があることから,9月末までに学内掲示板およびWeb上で告知します。
【参考書等】 2回目以降の授業には六法を必ず持参して下さい(六法の紹介は初回の授業におこないます)。その他は授業の際に紹介します。

オープン・クラス受講可否

 10名まで可。難易度B。

単位互換受講可否

 可。

オフィスアワー(自由質問時間)

 火曜5限。その他の時間帯を希望する場合は,授業終了時に申し出るか,メールで問い合わせて下さい。

追加の連絡事項など

教科書

【教科書】
福井厚『刑事訴訟法〔第5版〕〈有斐閣双書プリマ〉』(有斐閣,第5版・2006年)
 ISBN 4-641-05843-1,税込2625円
 (初学者でも判例・実務とその問題点を理解できるとともに,参考文献が示されていることから発展学習が可能です)
※ 授業は上記の教科書に沿って進めます(レジュメ・資料等も配布します)。
※ 上記の教科書に代えて第1回講義にて紹介する文献を利用しても構いません。
教科書は遅くとも第3回講義(10/13)までに入手してください。
  (第1回の講義を聴いて,自分にあった教科書を選ぶとよいでしょう)

授業内容

小テスト

小テスト(第1回)

【日時】2006年11月27日(月)授業時間内に実施
【範囲】教科書170頁まで,配布レジュメ・資料,授業で説明した事項
【備考】持込み不可
  〈参考〉2004年度の過去問 (公開終了)
【問題】小テスト(第1回)問題[PDF形式] (公開終了)
【講評】小テスト(第1回)採点講評[PDF形式] (公開終了)

小テスト(第2回)

【日時】2007年1月15日(月)授業時間内に実施
【範囲】教科書171〜333頁(1/12の授業で終了した部分まで),配布レジュメ・資料,授業で説明した事項
【備考】持込み不可
  〈参考〉2004年度の過去問 (公開終了)
【問題】小テスト(第2回)問題[PDF形式] (公開終了)
【講評】小テスト(第2回)採点講評[PDF形式] (公開終了)

期末テスト

【日時】2007年2月2日(金)8:45〜10:15
【場所】201教室
【範囲】教科書全範囲(授業で明示的に除外した部分を除く),配布レジュメ,授業で説明した事項
【形式】第1問:選択(30点=5点×6),第2問:語句説明(20点=10点×2),第3問:論述(50点=50点×1)
【備考】六法(判例のついていないもの)のみ持込み可
  第1問と第2問で今年度の小テストの問題から一部修正して出題します(約40点分)。
  〈参考〉2004年度の過去問 (公開終了)
【問題】期末テスト問題[PDF形式] (公開終了)
【講評】期末テスト採点講評[PDF形式] (公開終了)
【連絡】採点済答案を返却しますので,オフィスアワーの時間帯に経済学部研究棟6階604研究室(黒澤研究室)へ取りに来てください。

授業評価アンケート実施結果(2007年1月26日実施)

質問項目 / 評価 全くそう思わない ←― 普通 ―→ 全くそう思う 個人平均(学部
平均)
メジアン 私の反省点・コメント
講義に関する質問 講義の開始時間・終了時間は守られていた 10619244.38
(4.03)
5授業時間90分すべてを活用するようにした。
教員の声はよく聞こえた 10613204.28
(4.05)
4.5発音・発声にはできる限り気を付けるようにした。
教員は十分に準備をして講義を行っていた 10613204.28
(4.01)
4.5明瞭・簡潔に説明するための準備が足りなかった。
教員は学生の理解度を考慮していた 26131363.38
(3.51)
3授業評価が低くなることを覚悟して,レベルを保つことを優先した(第1回授業で説明し,成績評価にあたっても実行した)。
講義の進む速さは適切だった 15158113.58
(3.54)
3盛り込んだ内容が多かったため,授業進度はやや速いと感じられるであろう。
説明は要領を得て分かり易かった 351210103.48
(3.48)
3.5抽象的な概念の説明が多く,わかりにくかったと考えられる。
板書やスライド(又は配付資料)は適切だった 13911163.95
(3.56)
4板書が少なかった。
あなた自身に関する質問 講義に集中できた 18171223.15
(3.33)
3淡々と説明することが多かったことが,評価が低い原因だろう。
講義内容をよく理解できた 11221512.83
(3.15)
3他の授業科目に比べて難度が高く予習・復習をしなければ授業に対応できないことや,説明が要領を得ていなかったことなどが,評価が低い原因だろう。
講義内容を理解するため参考文献で勉強した 51214722.73
(2.62)
3さらに勉強をしてほしい。
講義内容に興味・関心を持った 37131073.28
(3.37)
3日常生活に関係する内容よりも,学術的な内容を優先したためであろう。
この講義で知的教養が高まった 14181283.40
(3.53)
3いわゆる一般常識との差異に気づいてもらえれば幸いである。
この講義を受講してよかった 31161283.53
(3.58)
3.5ご清聴ありがとうございました。さらに勉強を発展させていってください。
この講義を履修する際,シラバスをよく読んだ 5419653.05
(2.97)
3シラバスをよく読み,第1回授業のガイダンスをよく聞いて,履修科目を決定してほしい。
この講義のシラバスの記述は履修を決める際に役立った 5520452.97
(2.94)
3同上。
出席状況(1:0-20%; 2:21-40%; 3:41-60%; 4:61-80%; 5:81-100%) 011625出席はとっていない。毎回の授業出席率は,目測で30%〜70%だった。
※ 大教室での無記名のアンケートだったため,無回答(未提出)の学生が多数いたようである。


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