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2004-02-20公開,2007-12-29最終更新

【終了】 2004年度「刑事訴訟法」(講義,2年後期,4単位)月曜2限+金曜1限

  1. シラバス
  2. 指定教科書
  3. 授業内容一覧
  4. 小テスト(問題・講評)
  5. 期末テスト(問題・講評)
  6. 授業評価アンケート実施結果

シラバス(講義要項・演習概要)

<参照> 富山大学 SYLLABUS(富山大学公式シラバス)

授業概要(目的・ねらい)

 本授業の目的は,(1)刑事訴訟法の基本的理念と刑事手続の全体像を理解し,(2)刑事手続の各段階に関する法規定とそれらをめぐる判例・実務および学説についての基礎知識を身につけ,(3)刑事手続をめぐる基本的な争点・課題を法的に考察するための基礎をつくることです。
 刑事手続を実際のシステムとして理解するためには,判例・実務の運用を把握することが必須です。したがって,それらに特に留意して講義を進めます。また,重要な争点については,判例・学説やその対立の説明にとどまらず,そうした対立がどうして生じてくるのか,それぞれの考え方はどういう理念に基づくのか,といったところまで踏み込んで説明します。その際,解釈論の限界を踏まえたうえで,立法政策論にも触れます。
 なお,日常の社会現象を法的に分析する力を身につけてもらうため,適宜,報道で取り上げられた事件を題材にして,刑事訴訟法に関する問題点について説明を行う予定です。

授業計画(授業スケジュ−ルと内容)

 授業進行の計画は次のとおりです。
 右側の〔 〕内の数字が予定コマ数ですが,実際の進行状況により変更する可能性があります。
  (1)刑事訴訟法学の基礎 〔2〕
  (2)起訴前手続(捜査と防御) 〔8〕
  (3)公訴提起から公判手続 〔6〕
  (4)証拠法 〔6〕
  (5)裁判と上訴・救済手続 〔2〕
  (6)刑事司法の課題等 〔2〕
  (7)予備,試験 〔4〕
 授業内容の理解を助けるために,資料・図表や要点をまとめたレジュメを配布する予定です。
 なお,授業中に小テストを2〜3回程度行うことを予定しています。小テストを実施する場合には,1週間前の授業までに告知します。また,小テストの際に,授業に対する意見・感想等も記載してもらい,私の講義運営の参考にしたいと思います。

履修上の注意

 単位は,授業と予習・復習の合計で1単位あたり標準45時間の学修を要する教育内容で構成されるものです。本科目は4単位であり,標準180時間の学修が必要です。授業は1コマあたり2時間で換算されます(「2校時」といいます)ので,半期30コマの授業で60時間の学修時間となります。したがって,本科目を修得するためには標準120時間の予習と復習が必要となることを肝に銘じておいて下さい。

成績評価方法

 (1)授業中に実施する小テスト,(2)通常試験期間に実施する筆記試験,によって総合評価(概ね3:7の割合で計算)します。出席点や救済のための特別試験やレポート提出はありません。その他の詳細については,授業の際に適宜説明します。
 (1)小テストは,選択式と記述式により,基礎知識を確認します。
 (2)定期試験は,選択式と記述式と論述式により,基礎知識と総合力を確認します。

教材(使用テキスト)

【テキスト】 後期開講の授業のため,授業開始までに新刊・改訂版が出版される可能性があることから,7月頃に学内掲示板およびWeb上で告知します。
【参考書等】 2回目以降の授業には六法を必ず持参して下さい(六法の紹介は初回の授業に行います)。その他は,授業の際に紹介します。

オープン・クラス受講可否

 10名まで可。難易度B。

単位互換受講可否

 可。

オフィスアワー(自由質問時間)

 随時。授業終了時に申し出るか,メールで事前予約して下さい。

追加の連絡事項など

教科書

【教科書】
◎福井厚『刑事訴訟法〔第4版〕〈有斐閣双書プリマ〉』(有斐閣,第4版・2002年)
 ISBN 4-641-05817-2,税込2625円
 (初学者でも判例・実務とその問題点について理解できるとともに,参考文献が示されていることから発展学習が可能です)
※ 授業では,さらに初学者向けの部分から,レジュメと板書を用いて説明を行います。
※ 参考書等は,授業の際に紹介します。

授業内容

小テスト

小テスト(第1回)

【日時】2004年11月22日(月)授業時間内60分間程度
【範囲】教科書1〜167頁,配布レジュメ,授業で説明した事項
【形式】選択式および記述式
【備考】持ち込み不可
【問題】小テスト(第1回)問題[PDF形式] (公開終了)
【講評】小テスト(第1回)採点講評[PDF形式] (公開終了)

小テスト(第2回)

【日時】2005年1月24日(月)授業時間内60分間程度
【範囲】教科書169〜322頁,配布レジュメ,授業で説明した事項
【形式】選択式および記述式
【備考】持ち込み不可
【問題】小テスト(第2回)問題[PDF形式] (公開終了)
【講評】小テスト(第2回)採点講評[PDF形式] (公開終了)

期末テスト

【日時】2005年2月7日(月)10:45〜12:15
【場所】201教室(授業で使用している教室と異なるので注意してください)
【範囲】教科書全範囲,配布レジュメ,授業で説明した事項
【形式】選択式,記述式,論述式(シラバスを変更し,選択式を加えます)
【備考】六法(判例のついていないもの)のみ持込可
  小テストの問題からも一部修正して出題します(100点満点中約40点)ので,よく復習しておいてください。
【問題】期末テスト問題[PDF形式] (公開終了)
【講評】期末テスト採点講評[PDF形式] (公開終了)
【備考】希望者には答案(写)を返却しますので,2月18日(金)12:15〜13:15に,604研究室に取りに来てください。

授業評価アンケート実施結果(2005年1月31日実施)

質問項目 / 評価 全くそう思わない ←― 普通 ―→ 全くそう思う 個人平均(学部
平均)
メジアン 私の反省点・コメント
講義に関する質問 講義の開始時間・終了時間は守られていた 042116324.04
(4.00)
4資料印刷のために開始時刻が遅れたことがあった。授業が休み時間にずれ込んだことがあった。
教員の声はよく聞こえた 323314213.66
(4.09)
3教室の音響設備の調子が悪いことが多々あった。とくに金曜1限の授業では,声の調子が悪いことがあった。
教員は十分に準備をして講義を行っていた 021720344.18
(4.00)
4時間配分が不適切で,1つのテーマが2回の授業にわたったことがあった。
教員は学生の理解度を考慮していた 493310173.37
(3.39)
3講義内容の難度がやや高かった。テスト形式が他の教科に比べて複雑なものだった。
講義の進む速さは適切だった 393614113.29
(3.42)
3扱った内容が多かったため,授業進度としては速いと感じられたのだろう。
説明は要領を得て分かり易かった 2112920113.37
(3.34)
3わかりやすい具体例が少なかった。レジュメに頼りすぎた。
板書やスライド(又は配付資料)は適切だった 272219233.74
(3.49)
4板書が少なかった。レジュメに内容を盛り込みすぎた。
あなた自身に関する質問 講義に集中できた 57331993.27
(3.28)
3淡々と説明することが多かったことが評価が低い原因だろう。
講義内容をよく理解できた 512351653.05
(3.07)
3難度がやや高いとともに,説明が要領を得ていなかったことが評価が低い原因だろう。
講義内容を理解するため参考文献で勉強した 191426952.55
(2.42)
3残念である。より平易で興味のわくような参考文献も紹介したい。
講義内容に興味・関心を持った 482820133.41
(3.32)
3実際に起こった事件をより多く題材にすべきだった。
この講義で知的教養が高まった 362027153.63
(3.51)
4いわゆる一般常識との差異に気づいてもらえれば幸いである。
この講義を受講してよかった 352418203.67
(3.60)
4ご清聴いただき,ありがとうございました。
出席状況(1:0-20%; 2:21-40%; 3:41-60%; 4:61-80%; 5:81-100%) 0610543出席はとっていない。なお,出席率は,最大時約85%,最小時約40%だった。
※ 大教室での無記名のアンケートだったため,無回答(未提出)の学生が多数いたようである。
※ 私の講義方法の稚拙さに加え,扱った内容が多く難度がやや高かったことが,上記の授業評価に影響しているであろう。


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