LapRecorder 2000

The hand made time measuring system for grassroots motor sports.

■ 何をするプログラム?

LapRecorder 2000(以下LapRecorder)は、WindowsがインストールされたPCに各種センサーを接続して、ジムカーナでのタイムや、サーキットでのラップタイムを計測するプログラムです。一般に市販されている光電管システムは非常に正確であり信頼性もありますが、同時に高価でもあります。我々アマチュアが練習の為に簡単に購入出来る金額ではありません。(そんなお金があったらタイヤ代やガソリン代にまわしますよね?)そこで市販されている光電センサーや、自作の光電センサーとノートPCをつないでタイムを計測出来るようにしてくれるのが LapRecorder です。計測結果はテキストファイルとしてディスクに書き出せますのでスプレッドシートなどに読み込ませて集計をするのも簡単に出来ます。
私がジムカーナモード用に使用している光電センサーで2セット14000円くらい、それにプリンタポートバッファが部品代で1000円、コネクタ、ケーブル類が3000円くらいでしょうか。
バッテリーは古いのを解体屋さんでもらって来て、ノートPCは手持ちの物を使えば約18000円で光電管システムが出来上がります。
もしノートPCにサウンド出力なんかが付いていれば、そこにFMトランスミッターを接続すれば計測結果をゴール後すぐにカーステレオで聞く事が出来ます。

■ 計測モード

Ver2.5よりジムカーナモード、サーキットモードに加えてドラッグモードが追加されました。ジムカーナモードはスタートとゴール、中間測定x2の最大4個の接点入力をプリンターポートを用いて検出し、通過するのにかかった時間を計測します。デュアルスタート対応で同時に4台までコースイン出来ます。
サーキットモードはRS−232Cポートより入力されたコードを元にそれぞれの車両のラップタイムを計測します。
ドラッグモードは光電管入力最大8個、シグナルタワー用出力3個まで制御できます。それぞれの光電管でフライング判定や中間計測、速度測定が出来ます。

■動作環境

LapRecorder 2000を動作させるのに必要な環境は以下の通りです。

PC
Windows2000 or XP のインストールされたPC
プリンターポート又はCOMポート
(Ver3以降でUSB接続に対応しております)

センサー
リレー接点出力、又はNPNオープンコレクタ出力の光電スイッチ(ジムカーナモード時)
RS-232C出力を備えた受信機とそれに対応した送信機(サーキットモード時)
参考までに私が使用しているセンサーを紹介します

メーカー
富士電機
型番
PH4-R4MR
出力
リレー接点出力
電源
AC24〜240V, DC12〜240V
価格
6,800円
このセンサーをスタートとゴールで2つ使用しています。

他のメーカーでも使えそうな物をリストアップしました。選ぶポイントは
■ 回帰反射型で長距離タイプ(4m以上)の光電センサー
■ リレー接点出力(NPNトランジスタ型でもいいですが配線時に極性に注意する必要があります)
■ 電源範囲の広いもの(DC10〜24Vに対応のものが多い)
■ 反射板が通常は1枚ずつ付属しますが、別売りで2枚、または6枚追加購入する(スタート、ゴール共に4枚ずつ使うのが望ましい)OMRONのE39-R2は2枚分が1個になっているのでオトクです。
■ 遮光ONのもの、又はスイッチで切り替えられるもの

メーカー
型番
購入方法
OMRON E3JK-R4M2

オムロン制御機器ウェブサイト

OMRON E3G-R13

オムロン制御機器ウェブサイト
上記のE3JK-R4M2はリレー出力、E3G-R13はトランジスター出力です。
ブラケットは別売りですので一緒に購入しましょう。(E39-L131)

KEYENCE PW-61 RSオンライン

FMトランスミッターがあるとさらに便利に使う事が出来ます。トランスミッターについての詳細はコチラ

■インストールとアンインストール

ダウンロード
このページの一番下にあるリンクから圧縮ファイルをダウンロードしてください。最新版の公開、およびメインテナンスはこのサイトで行われます。

インストール
このファイルは自己解凍方式のファイルですのでダウンし終わったファイルをハードディスクの適当なところに置いて起動するとDisk1というフォルダが作られます。そのフォルダの中のSetup.exeを起動すればインストーラが起動しますので後はインストーラの指示に従って下さい。
解凍したフォルダにReadmeJ.txtが含まれている場合は一通り目を通しておいて下さい。オンラインヘルプに含まれていない最新情報がそちらに書かれている場合もあります。

アンインストール
コントロールパネル内の「アプリケーションの追加と削除」から行って下さい。

スクリーンショット

ジムカーナモードでの画面です。スタート待ち車両を4台まで登録出来、タイムアタックも4台まで同時にいけます。

詳しい使い方についてはオンラインヘルプを参照してください。

Ver3.3.1.53をリリース
ダウンロード
 LapRecorder33153.zip (2,671KB)
HTMLファイルの自動書き出し機能を追加。
インターフェースをいじるほど時間とれなかったので.iniファイルの編集で動作するようにしました。例をあげて説明しておりますので
PDFファイルをご覧ください


Ver3.0.3.08をリリース
ダウンロード
 LR2K30308.exe (1,614,951bytes)
しばらくぶりのメジャーアップデートです。震災で全国の方から東北、福島に応援いただいていたので何かお返しを、という事でプログラムを見直してバージョン3としてUSBインターフェースに対応いたしました。インターフェースには秋月電子通商FT245RLを使用します。
プリンターポート接続の場合はかなり古いPCでも1/1000秒以内の計測精度が出せるのですがUSB接続の場合はPCの性能に左右されます、作者のメインPCであるMacbookPro13で計測したところ±1/1000秒の誤差でした。
プリンターポート接続ならばもっともっと遅いPCでも1/1000以内お精度が出ているのを確認していますのでUSB接続にする事で若干の精度ダウンは間違い無いようです。
FTDI社のツールを使用してFT245RLの内部に「LapRecorder2000」という文字列を書き込みます、LapRecorder側からはその文字列を検索する事で接続先を特定しますのである程度のPCスキルが要求されます。
今回ある所からの依頼で光電君セットを作成しましたので、時間が出来次第その時の製作過程をアップしていく予定です。USBインターフェースについてはその中で触れていく予定です。

Ver. 2.7.2.17がVer2系の最終リリースとなりました。
Ver3以降はUSB関係のDLLがロードされますので、メモリーの少ない非力なマシンの場合はVer2系最終の本バージョンをおすすめします。
USBインターフェイスを使う必要がある場合は近日リリース予定のVer3系をお使い下さい。
今まで通りUSBキーパッドを使用しての信号入力でしたらこちらのバージョンでも何ら問題ありません。
Ver2.7.2.17をリリース
ダウンロード
LapRecorder27217.exe (1,125,536bytes)

Ver.3.0.3.08
■メインウインドウのフォントを変更出来るようにしました。
メニューのウインドウ−フォントで設定を変更する事によって、エントリーリストとリザルトリストのフォントが変更されます。

2011/11/20 Ver. 3.0.2.74
■USBインターフェースに対応。やっとレガシーフリーになりました。
秋月電子のFT245RLモジュールを使用します。
当分はジムカーナモードのみの対応となります。
■計測精度を画面右下のステータスバー内に表示するようにしました。
表示のアップデートは1秒に1回です。
■Ver. 1.2.2.26以降、読み上げ音声は外部にLapVoice.dllというファイルがあればそれを使用し、無ければ内部のデータを使用しますが、その状態をステータスバーに表示するようにしました。
外部データを使用していればそのファイル名、内部なら"Default voice"と表示します。今回のバージョンからとにかくファイル名にLapVoice.dllが含まれていれば良いので、「ほにゃららLapVoice.dll」というファイル名も有効になります。
■計測結果が100分を超えていた場合に読み上げ音声は分の位を0と読み上げていたのを100分の位を省略としました。
140分でしたら40分と読み上げます。
■デフォルト音声の録音レベルを少し上げました、前よりは聞き取りやすいかと思います。
■最近のWindowsアプリはメニューの表示も全角カナのようなのでそのように変更しました。
■cncc様のsoftalk
  http://www35.atwiki.jp/softalk/
を使用して読み上げ音声をDLLにしたものを添付しました。cncc様、素晴らしいフリーソフトの公開ありがとうございます。
SoundDLLというフォルダ内にある「ゆっくりLapVoice.dll」をLapRecorder.exeのあるフォルダに移動して下さい。次回の計測開始時に読み上げ音声が切り替わります。光電管検知時のBeep音もゆっくりと発音してくれます。

2011/10/25 Ver. 2.7.2.17
■前回直したはずのタイムアウト設定のバグがまだ残っていたので修正。
■計測精度をさらに向上させる方法が見つかったので適用しました。
■外部音声DLLのサンプルを添付しました。

2010/11/06 Ver. 2.7.1.4
■走行中まれにTimeoutでエラーしてしまう現象を修正。


LapRecorderを使って頂いている「はま家」さんがエクセルの集計シートを作って下さいました。早速使わせて頂いております、ありがとうございました。
ダウンロードはTEAM Dさんのページからどうぞ

このソフトはフリーソフトです。このソフトを使用した事によって使用者がいかなる損害を被ったとしても作者はその責任を負う事は出来ませんので、使用に際してはYour own riskでお願いします。


(追記 4,26,2004)

ケーブルについて

光電センサーとI/Fを結ぶケーブルですが、いろいろなジムカーナ場に対応する為にはある程度の長さが必要になります。それに屋外で使うし、場合によってはクルマに踏まれる事も考慮しなければなりません。それで私のオススメケーブルを書いておきます。

愛三電機さんのビニール多芯コード
VCTF 7/0.18 3芯ケーブル
\18.9/m
抵抗実測値 9.59Ω/100m
少し細いので心もとないですが、コンパクトに収める目的であればコレ。クルマで踏まなければ問題ありません。

VCTF 0.3 3芯ケーブル
\24.15/m
抵抗実測値 5.65Ω/100m
巻き取った時の大きさを気にしないのであればこちらのほうが抵抗値が低いし、丈夫になるのでお勧めですね。

愛三電機さんのソフトビニール多芯コード
S-VCTF 0.3 3芯ケーブル
\51.45/m
たぶん普通のVCTFと抵抗は同じ
VDTF 0.3の被服がソフトになったケーブルです。柔らかく取り回しがしやすいのでオススメ出来ます。現在私が使用しているのもこのケーブルです。


信号線に関してはインターフェース回路内にすでに1.5kΩの抵抗が入っているのでいまさら10Ωやそこら増えた所で何の影響もありません。問題は電源電圧のほうでフリー電顕の光電センサーのほとんどはDC12V〜24Vに対応なのですが、ケーブルを伸ばせば伸ばすほど先のほうでは電圧が落ちてしまいます。まぁ上記のVCTFケーブルで100mくらいなら問題無いと思います。ドラッグレースをやっておられる方からの報告ですと300m以上先の光電センサーが反応しなくなったとの事です。使用されたケーブルは不明ですがゴール地点のほうにも電源をつないでやる事で対応されたとの事です。

10Base-Tのネットワークケーブルなどはツイストペアになっているのでノイズには強くなりますが単線なので曲げに弱い(設置&撤収を繰り返す用途では断線しやすい)のと、今回のようなDC信号(ONしたらしばらくON、OFFしたらしばらくOFF)のような信号の場合は反射などの問題も起きない。インターフェース部分にフォトカプラを使っているので、ノイズがLEDを光らせるほどの強さを持っていない限りは誤動作が起きない。以上の理由であまりメリットがありませんのでオススメしません。

(追記 08,16,2004)

実際の製作過程

GA2シティ仲間の竹下さんが光電君システムの製作過程をアップしてくださいました。各パーツの購入価格などもリストにして公開されています。みなさんがご自分で製作される際に大変参考になると思いますのでぜひご覧になってください。竹下さんありがとうございました。
http://www.takeshita.org 竹下家のホームページ
上記リンクの「よめのページ」、「クルマ生活について」とリンクを辿ると「2004.04.24- 電子工作〜光電管を作ってみよう!!〜」という記事があります。

(追記 12,19,2004)

私の使っている機器の紹介

光電君と呼ばれている、LapRecorderを含むシステム全体です
中間センサーをワイヤレスにしたユニットです。(無線君)
FMラジオによるタイムの自動読み上げ装置です