むらさきぐま日記2006.ユース編3


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1.サハラ・VS鯱10/29 2.サハラ・VS脚11/3 3.サハラ・VS犬12/3 4.サハラ・VS鞠12/10
5.サハラ・VS養和12/17 6.サハラ・VS瓦斯12/24

ユースの予定。

Jユース・サハラカップ2006。

グループリーグ:
10月15日 △2−2 名古屋 G:岡本、内田
10月22日 ○2−1 清水 G・内田、遊佐
10月29日 ●1−2 名古屋 G:中野

11月3日  ●1−2 G大阪 G:横竹
11月11日 ○6−4 清水 G:平繁3、中野2、横竹
11月19日 △1−1 G大阪 G:中野

決勝トーナメント:
12月3日  ○2−0 千葉 G:藤澤、平繁
12月10日 ○2−1 横浜FM G:横竹、中野
12月17日 ○2−1 三菱養和 G:横竹、平繁
12月24日 ○2−0 FC東京 G:保手濱、中野

優勝。

ユースのプレイヤーについてはこっち参照。


12月24日 神戸ユニバー記念競技場 晴のち曇
Jユースサハラカップ2006・決勝
VS FC東京U−18

 決戦の日がやってきた。サンフユースにとっては六度目の決勝進出。1995年にエース高田純を擁してヴェルディを破り一度目の優勝、1997年の森崎兄弟&駒野の時は清水に敗れ、2002年はガンバユースの前に0−5で完敗し、サンフユース史上最強の2003年は市原に6−4で優勝、そして2004年は鹿島の守備を崩せずスコアレスドロー、PK戦で敗れた。ここまでの決勝戦戦績は2勝3敗。今日勝てばタイになる。
 朝方、家のほうで所用があったため10時過ぎに家を出る。福山駅で時刻表を確認して直近のこだまに乗り岡山へ、そして岡山発ののぞみに乗り換えて新神戸へ向かった。車内で瓦斯に勝つ方法をあれこれ考えてみたが、どう考えてもセットプレイこぼれを押し込むか、速攻サイドアタックしか思い浮かばない。先に点を取られたらまずジ・エンドなので、本当に厳しい戦いになるだろう。瓦斯は・・・山村は両サイドできるらしいので、左サイドに起用して野田にぶつけてくるかもしれん。そうなるとちょっと難しいことになるか・・・
 新神戸から地下鉄へ。その前に構内のコンビニに入ると、ガスサポさんがいた。
 総合公園駅着。はやる気持ちを抑えてまず駅の下のローソンに寄り、もうちょっと食べるもの買い増し。それからユニバー競技場へ歩いていった。
 スタジアム周辺はのどかだったが、入場ゲートをくぐると、戦いの前の雰囲気がひしひしと迫ってきた。試合開始まであと30分。選手のご家族の方が一息ついておられたので、挨拶。と、沢田コーチも歩いておられたので挨拶。
 スタンドへ上がる。見事な快晴。最高のコンディションだ。ピッチでは両チームの選手たちが元気にアップしている。スタンドには広島・関西・関東のサポが集まり、かなりの人数。自分は急いでさっき買った弁当と、プリンを食べる。買ったプリンはプラチナプリンという名前だった。
 ここでメンバー発表。
10平繁 9中野
8藤澤 . 11横竹
   
23岡本 7保手濱
6遊佐 13篠原 5佐藤 3野田
16兼田
6森村
39山村 38岩渕 31山浦
     
10中野 11井澤
5恩田 14櫻井 4吉本 2椋原
1権田
リザーブ・・・
広島:GK21原、DF4田中、12山根、14松田、MF15金田、19内田、FW34不老
瓦斯:GK21廣永、MF7大竹、13城間、26藤原、15宮阪、FW18金森、22岡田
 おお、尚がメンバー入り!初夏の頃の骨折から最後の最後で戦列復帰か。めでたい!
 食べ終わると、着替えて声出しに加わる。
 選手たちが引き揚げ、試合開始5分前、整列して入場。気合を込めてサンフレッチェコール、そしてGK亜季重からFW平繁まで一人一人の名をコールする。そして13:02、瓦斯のキックオフで試合開始。
 まず瓦斯、森村のポストから岩渕がドリブル、ミドルシュート、DFブロック。今度はサンフ、右サイドFK。野田のキック、ファーに飛んでこぼれるところ中野シュート、ブロック、こぼれをまた中野が拾ってゴール右上スミを狙うコントロールシュート!権田飛びつくが捕れない、入れ!しかしボールは右に外れた。次いで右サイド、岡本と中野でボールをつなぐがDF恩田がカバーしてゴールキックにする。サンフはさらに左からつないで平繁ミドルシュート、GKキャッチ。続いて野田が右サイドからアーリークロス、平繁がヘッドで右に落として中野走り込む、GK飛び出してキャッチ。
 なおも攻める、横竹がボールカットし右サイドドリブル突破から野田へ戻しクロス、DFクリア。左サイドでパスを回して中野が倒されFK。平繁素早くリスタートしクロスを上げる、瓦斯クリアしカウンター、しかし岡本がカバーしてボールをタッチラインへ追い出し、マイボールにした。
 瓦斯はやはり山村を左サイドに配して野田にぶつけてきた。瓦斯のカウンター、岩渕が飛び出すが拓がタックルでカット、ファウルをもらってマイボールにする。反撃、藤澤が左サイドをドリブル突破し中野へパス、中野キープするがタッチラインを割り瓦斯ボールに。
 右サイドから左サイドに展開、遊佐が受けてドリブル勝負、倒されてFKゲット。平繁がセットし、キック!ゴール前に曲がり落ちるが、GKキャッチ。保手濱のカット、平繁に入れて平繁がドリブル中央突破から左へスルーパス!オーバーラップの岡本が飛び出しトラップ、やや大きい、GK権田詰める、両者交錯、ボールはゴールラインを割ってコーナーキックに。トラップが足元におさまれば決定機だったが、惜しかった。
 さて左CK、平繁のキック!低いボールがライナーでファーのPA外へ飛んでいき、そこへ走り込んだ野田がダイレクトミドルシュート!完璧に抑えられた鋭い一撃だったが、DFがブロックしゴールならず。これも惜しい!
 時間はまだ前半11分。密度濃いぞ。
 篠原のフィード、中野がヘッドで競り落として左サイド平繁が飛び出してキープ、倒されるが笛なし。次いで左サイドでスローインを得、藤澤のロングスロー!GK権田飛び出し、ファウルをもらって瓦斯ボールに。
「積極的にシュート撃てシュート!」
という森山監督の声が飛ぶ。
 瓦斯、右スローイン。こぼれを岩渕がつないでオーバーラップのボランチ井澤がシュート、DFブロック。今度はPA付近でボールをつないで山浦がミドルシュート、上に外れる。
 サンフはドイスボランチの保手濱・岡本が中盤で目覚しい働き。とにかくセカンドボールを拾い、一対一に競り負けずキープし、的確につないでいく。どっちかというと岡本は超クールにボールをさばき、保手濱は気合で相手にぶつかっていきキープする、という印象。岡本は普段のプレイがさらに研ぎ澄まされた感じだが、こんなホテをみるのは初めてだろうか?凄まじい動きだ。
 瓦斯のシュート、ブロック。浮いたこぼれをもう一度シュート、ミスで左に流れていくのを左MF山村が拾ってクロス、中央森村飛び込む!が合わず、遊佐がクリア。今度はサンフ、平繁から右の中野へ、中野ドリブルからミドルシュートはDFに当たってGKキャッチ。
 サンフはセカンドボールが拾えており、保手濱がガンガンパスを回す。ここまでは圧倒的なサンフペースだ。拓のフィード、中野が走りながらヒールリフトでトラップ、前にボールを落とすがやや大きく、飛び出した権田がキャッチ。瓦斯、左サイドに展開し山村のクロスに中央森村飛び出してトラップ・・・はオフサイドで笛が鳴る。しかし森村はそれからワンコントロールしてシュート、ゴールに蹴り込んでしまった。笛が鳴ってからシュートの間にはけっこうな間があったのでイエローを出されてもおかしくないところだったが、この決勝戦になるべくカードを出したくないという主審の方針か、カードは出なかった。
 藤澤のドリブル、左サイドに出して遊佐が受けて突破するところ倒されてFK。左サイド高い位置、タッチラインとPAの間、真ん中あたり。平繁がセットする。誰に合わせる・・・平繁キック―――GKパンチ!直接狙った!こぼれはDFクリア。角度はあまりなかったが、直接狙ったな。
 瓦斯、森村がキープからクロス、中央こぼれる、兼田はじく、こぼれを山村、至近距離からシュート!はゴール前の拓がブロック!こぼれを井澤シュート!上に外れた。危なかった!
 さらに瓦斯、中央からサイドに展開して低いクロス、ファー岡本クリアでCKに。左CK、森村のキック、ファーがヘッドで後方に返して井澤クロスに櫻井が飛び出してシュート!左に外れた。
 25分ごろから瓦斯がペースをつかんできた。持ち前のプレスが機能し始め、サンフの前線を封じ込めて反撃に出てくる。瓦斯右CK、山浦のキックから混戦になる、野田クリア、瓦斯が拾って放り込んでくる、しかし拓クリア。この時の競り合いで野田が足を痛めた様子。大丈夫だろうか?
 瓦斯がしっかりした守備からパスを確実につなぎ、ボールを支配してくる。しかしサンフもここまでの厳しい戦いで培われた粘りの守備を発揮、東京に決定的なシュートを許さない。岩渕のミドルシュート、ブロック、こぼれを井澤ミドルシュート、威力なくGK兼田がトラップで止める。
 前半終了間際、瓦斯左サイド自陣で森村がキープしスルーパス、山村がカウンターで抜け出すところ後ろから野田が倒して野田にイエロー。瓦斯のFK、ここ集中!山浦のキックに中央櫻井がヘッドでたたきつける!しかしいまいち当たりきらず、ワンバウンドのボールは兼田ががっちりキャッチ。サンフ、中野が倒されFK。平繁がゴール前に上げて横竹ヘッド!は上に外れ、ロスタイムなしで前半終了。
 前半は圧倒的なサンフペースも、徐々に東京が自分たちのサッカーを思い出してペースをつかんできた、という前半。勝負の帰趨は全く読めない。サンフは両ボランチがよくがんばっており、守備陣も確実な寄せで東京に決定的な場面を与えていない。東京は二列目がかなり封じられているものの(山村はほぼ抑えられている)、森村のうまさはやはり健在で、彼のところからチャンスが生まれている。井澤は相変わらず前線に顔を出しまくりで、何かやりそうないやな感じ。あと、吉本と櫻井のセンターはやっぱ、堅い。
 戻ってくる選手たちにサポーターたちが口々に声をかける。最後に戻ってきた遊佐はニコニコしながら、「もっと応援してくれ」という風に煽るしぐさをしてみせた。お、何か今日は精神的に余裕があるのか。いつもはすぐ主審に文句言うのに、今日はまだそういった場面はない。準決勝では入れ込みすぎて大失敗した(神村・木暮らに抜かれまくった)だけに、いろいろと考えて試合に入っているようだ。応援するから勝てよこのやろー。
 ハーフタイムには大会スポンサーのタイガー魔法瓶よりハープタイムプレゼント抽選。入場タダなのに太っ腹なことよ。しかも炊飯器や鍋、水筒など実用的なものばかり。どれでもいいからあたってくれ!と森崎くんばりに思ったが、当たらなかった。ちっ。
 ご家族の方からサポーターへお菓子の差し入れがあり(ありがとうございます)、ぽりぽりと食べていると後ろのほうが騒がしい。見ると、柏木陽介がいた。後輩の応援に来たようだ。それはいいのだが、その衣装が凄かった。
 黒い帽子に黒いジャケットに黒ズボン、体にピチピチにフィットした黒ずくめで、

それなんてSHINJO?

とつぶやいてしまうほどのちょwwwwwwおまwwwwwwwwないでたち。吉弘とはまた違う意味でセンスおかしい
 その陽介、子供に絡まれて帽子を奪われ、取り戻そうとおっかけっこしていた。何なごむことやってんだ。
 と、槙野も来ていた。U−19日本代表主力の二人の登場にファン殺到、写真撮られまくり。スタンドの上のほうには俊介に纉cもおり、そして引率役として河野がいたようだ。
 そうこうしているうちに両チームの選手が出てきた。雌雄を決する45分が始まる。両チームとも選手交代はなく、サンフレッチェのキックオフ。
 立ち上がり、瓦斯がFKを得る。正面やや遠め、森村と山浦が立ち―――山浦キック!右から巻いてゴール右スミを狙ったが、ボールはサイドネット外側を揺らした。今度はサンフ、相手クリアを右サイドで平繁が拾いドリブル突破、PAに入るとフェイントでDFをかわし、そのDFがなおも食い下がるところもう一度切り返して完全にかわしシュート!しかしもう一人のDFがかろうじて足に当ててゴールラインに逃げ、CKに。平繁、悔しそうな仕草。素晴らしい切り返し二発からのシュートだったが・・・これでも決まらないか。
 右CKはショートコーナー、岡本がリターンして平繁がゴールライン際ドリブルで突っ込みシュート!GKはじいてボールは逆サイドへ流れた。
 瓦斯、左サイドからスルーパス、合わず。今度は右サイドでつないで山浦クロス、クリア。
 サンフ、中野が倒されてFK。中野、相手が相手だけになかなか突破できないが、粘り強く体を張っている。中央やや遠め、平繁と野田が立つ。遠めなら野田もあるが・・・そういえばこのコンビ、主将・遊佐と副主将・金山に対するサンフの番長と副番という貫禄。先ほども意表を突くCKサインプレーを見せていたし。平繁スタート、スルー、野田キック!しかし上に外れる。
 藤澤のスルーパスに遊佐が飛び出しDFと競り合うが、遊佐のファウルを取られる。
「遊佐ー!(主審に異議を)言うなー!」
と思わずサポーターから声が出るが、遊佐は何も言わずに自陣に戻っていった。いつもなら絶対に主審に一言言ってる場面だが、今日の遊佐はすごく自制心がある。
 ここで瓦斯、選手交代。MF井澤に代わりMF13城間、FW38岩渕に代わりMF7大竹。お、井澤を下げるのか。助かる。
 瓦斯がハイボールを上げ、PA内バウンドしてDFがクリアできないところを山村が拾いゴールライン際からシュート、GKはじいてCKに。左CK、森村のキックをファー恩田が折り返して中央吉本がオーバーヘッドキックにいく!しかしそこへ横竹が飛び込みヘッドで競り合い、吉本の足が横竹の頭に!危険なプレイでサンフのFKに。横竹はしばらく倒れていたが、大丈夫。素晴らしい勇気だ!
 兼田のキック、中野が受けるところ背後から吉本がチャージしてファウル。主審が「繰り返し違反」のゼスチャーから吉本にイエローを出した。前半から中野がフィードを受けるときに吉本が背後から倒す、という場面が数度あったので、これは当然の判定。
 さてFK、中央やや遠め、平繁がセット。彼なら狙える距離だ。キック!―――はやや抑えが利かずに上に外れた。
 右サイドで横竹がキープしスローインを取る。藤澤のロングスロー・・・ではなく普通のスローインから横竹がドリブルで切り込みクロス、平繁がダイレクトボレーに行く!が合わず。
 後半18分、瓦斯、左サイドへの展開から折り返して中央わずかにフリーの森村が受けてすかさず反転シュート―――バー直撃!危ねええええ!しかし準々決勝の鞠戦からここまで、相手の決定機はことごとく外れたりバーに当たったりしている。何か人知を超えた力が働いているかのようだ。瓦斯、城間のキープからスルーパス、山村飛び出すが追いつけず、ボールはゴールラインを割った。山村はここまで持ち味のドリブル突破をほとんど出せていない。
 サンフ右サイドの競り合い、瓦斯のクリアが自陣ゴールラインを割ってしまいCK。右CK、平繁ショートコーナーから野田クロス、ファー横竹と権田が競り合い、権田キャッチ。ミスがないな。
 入場者数発表。2660人。
 サンフのカウンター、平繁から右サイド横竹に展開、瓦斯クリア、しかし受けた瓦斯の選手がハンドでサンフボール。平繁がリスタートしパスをつないで左サイド遊佐が受け、ドリブルで中央へ切り込みシュート!上に外れる。
 後半25分経過。
 瓦斯、右サイドから中央折り返して大竹が受けミドルシュート!兼田横っ飛びもとどかない――がボールはわずかに右へそれた。サンフ、平繁がドリブルで持ち上がり藤澤へスルーパス、は通らず。瓦斯、この時間帯にプレスをまた強めてきた。
 後半30分、平繁がPA外のこぼれ球を拾い右へ持ち出してシュート!DFに当たる、こぼれを横竹が左へ展開、藤澤が見事なトラップで足元に落とすと、ちょんちょーんと中へ持ち込むやゴール右上スミを巻いて狙うコントロールシュート!はインフロントにいまいちかからず右上に外れる。得意な形だったが・・・次いでサンフ、左サイドでスローインを得て藤澤ロングスロー!は瓦斯クリア。堅いな。なかなか横竹に合わさせてくれない。
 サンフ、また左サイドでスローインを得る。藤澤がボールを持ってタッチライン外へ出たところで瓦斯選手交代。MF山村に代わってFW22岡田。ここまで4−5−1だったが、ツートップにするようだ。勝負にきたか。
 藤澤短くスローイン、平繁が受けるがDFがカットしてもういちどスローイン。藤澤、今度はロングスロー、中央競り合ってファーに流れる、保手濱がヘッドで折り返す、平繁行く、競り合ってこぼれる、横竹拾ってワントラップからシュート!DFブロック!これでも入らないか!
 サンフのフィード、瓦斯がカットしてキープから右へ出し大竹がドリブルで持ち上がり左へパス、そこへフリーの森村、ワントラップからミドルシュート!兼田飛びつくが捕れない――
ポスト!!
ボールは右ポストを叩いてサンフの右サイドへはね返った。野田が追いかけてキープ、森村がチェックに来るがタッチライン際からタテパスして横竹につなぐ。横竹はキープからルックアップしてフィード、下りてきた中野が上手くコントロールして前を向く、自陣深くからパスした野田が猛然と右サイドを駆け上がってくる、中野はドリブルでしっかりためて野田へパス、野田、ドリブルで持ち上がり、中央駆け上がる平繁へ折り返す、DF足を出してクリア、それを中野ミドルシュート!DFに当たってボールが高くはねあがりゴール前へ飛ぶ、GK権田がゆっくりと前へ出て・・・そこへ保手濱がトップスピードで飛び込んできた!

保手濱先に落下点に入る

権田飛び出す

保手濱跳ぶ

権田パンチに来る

両者ぶつかる

ボールがゴール方向にこぼれる

権田は転倒する

保手濱は揺るがずに着地してボールを探す

見つける

追う

そしてゴールへ向かって転がっていくボールを左足でプッシュし―――

ゴールネットが揺れた。



キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

 来た!来た!来た!ついに来た!後半37分、サンフレッチェついについに先制!平繁が保手濱に飛びつき、ピッチサイドにいた選手たちも思わずピッチ内へ飛び込んで殊勲の得点者に飛びつく。自分も頭が空っぽになり、スタンド最前列に飛び出して右腕を突き出しやたらめったら叫んでいた。往々にしてこういう緊迫の試合を決める、偶発的チャンスからのゴール・・・それがサンフに来た!もうこんなゴールでもないと東京ゴールは破れなかっただろう。
 歓喜の保手濱コール。と、GK権田が左肩を押さえて倒れたまま。オーロラビジョンでは今の場面のリプレイが流れており、瓦斯の選手たちが保手濱と権田の接触シーンを指差して「ファウルではないのか」と主審に猛抗議している。しかしキーパーチャージという反則は今はなくなっているので、正当な競り合いであればGKと接触してもファウルにはならない。保手濱は手や足を出してはいないし、あとは権田との激突を主審がファウルとみなすかどうかの問題。主審がこれをファウルとみなさなかった以上、これは正当なゴール。確かに保手濱は逃げていくボールめがけてトップスピードで走り込んでジャンプしていたので、勢い余ったかやや目測を誤ったかして権田にぶつかってしまっており、微妙なところではあるけれど。ただ権田も平繁がボールを追ってこなかったために安心したか完全に出遅れていたので、かなりフィフティ・フィフティに近い状況ではあった。
 権田はまだ立ち上がれない。保手濱も権田のそばに行って声をかける。これは廣永に交代したほうがいいんじゃないか。しかし治療の末、権田は立ち上がった。
 まだ試合は終わっていない。これからが勝負だ。スタンドも気合を入れ直していっそう声を上げる。
 サンフ、左サイドを平繁がキープしつつドリブルで持ち上がる。自分の間合いに持ち込むと一対一ではまず取られないので、タッチライン際をゆっくりとキープしフェイントを織り交ぜながらじわじわと上がり、最後にちょんと蹴って相手の足に当て、コーナーキックを取った。うまいな。
 スタンドからの歓声に平繁がくるりと振り向き、
「ヘイヘイヘイ!」
とか言いつつ煽るポーズ!おいおいちょっと前まではそんなキャラじゃなかったのに!平繁コール、そしてアレアレ広島開始!左CK、野田のキックは合わず、ファーのゴールラインを割る。
 瓦斯、吉本をセンターFWに上げてパワープレイにきた。その吉本が左サイドでボールを受け、ファウルを受けてFKを得る。FK、ゴール前に上げる、ゴール前、クリア、瓦斯拾って左に出し、森村がワントラップから浮いたボールを鋭く斬るように蹴り、スクリュー回転のライナーボールをファーに送る、ファー瓦斯の選手が受けて折り返す、クリア、競り合い、奪う、前へ出す、左サイドで藤澤トラップ、瓦斯の選手がチェックに来るが弾き飛ばして前に出る、もう一人来るがこれも素早くかわしてさらに前へ出るやスルーパス、左サイド、オフサイドギリギリの位置から平繁飛び出す!トラップからドリブルで中央へ向かう、最後尾にいた瓦斯の選手が寄せてくる、戻ってきたもう二人の選手が平繁を囲もうとする、瞬間、平繁は中央へ向かう自分の左後方のスペースへスルーパス!そこへ風のように中野が走り込んだ。DFは全員平繁につられて中野は完全フリー。中野、大きくボールの外側から回り込んで右足でちょんと合わせ、ボールを浮かせて――

ゴール!!

 ボールは飛び出す権田の右を抜け、ゴール右スミにおさまった。権田、左腕が上がらなかったのか自分の左を抜けるボールを右手でセーブにいったが、届かなかった。
 再びスタンドが弾ける。後半42分、決定的な2点目!なんという鮮やかなカウンター!ドイツW杯準決勝、ドイツVSイタリアでのデルピエーロのゴールとほとんど同じシチュエーションだった(スルーパス→ジラルディーノが左から中央へドリブルしDF3人をひきつけて左へスルーパス→走り込んだデルピエーロがダイレクトでゴール右上スミへ叩き込む)。
 中野はメインスタンド側へ走る、ピッチサイドの選手が中野に飛びつく、中野はひとしきり喜び合うとスタンドのほうに走ってきて胸のサンフレッチェの文字を誇示!!よく決めたッ!
 この時間帯で2点目のゴール、これで決まった!と思いたいが、グループリーグでは名古屋相手に2点リードをロスタイムで追いつかれてドローという試合を経験している。最後まで油断は禁物だ。
 瓦斯、大竹に代えてFW18金森イン。なりふり構わぬパワープレイ。
 瓦斯の左FK、山浦がゴール前に上げるが兼田キャッチ。
 後半44分、サンフ選手交代。中野に代えて不老イン。走れ!そしてロスタイム4分の表示。
 サンフは横竹をDFラインの中央に下げた。鞠戦でも見せたパワープレイ対策。瓦斯、クロスを放り込むが兼田飛び出してパンチ、左サイドにこぼれるところ不老がキープしようとする、ところへ吉本がタックル!足を上げたタックル、不老の足をはじいたところへ笛が鳴り、吉本にこの日二枚目のイエローカードが提示され、次いでレッドカードが提示された。吉本退場。
 サンフ、保手濱に代えて内田イン。試合を終わらせろ!
 瓦斯、右サイドからクロス、兼田キャッチ。サンフは不老が前線で猛然とボールを追いかけ回す。GKへのバックパスにも素早く詰め、そのキックに頭から飛び込んでカットしようとする果敢なプレイも。
 瓦斯、五枚目、最後のカードを切る。MF山浦に代えMF15宮阪。
 瓦斯は櫻井も前線に上げて何としても1点を挙げようとするが、横竹がゴール前に陣取り、兼田も万全の守り。前線では不老が全力でボールを追い回し、平繁も最後の力を振り絞ってボールを前へ運ぶ。瓦斯、右サイドでボールを奪って前線へフィードするが、長すぎて兼田のもとへ。兼田は冷静にトラップし、相手が来るのを待ってからキャッチ。主審が時計を見た。これ蹴れば終わりだろ、大きく蹴れっ!
 兼田が大きくパントキックしたとき、試合終了の笛が鳴った。
 選手たちがどっとピッチに雪崩れ込む。サンフレッチェ広島F.Cユース3年ぶり3度目の優勝!凄い!やりやがった!一ヶ月前まではまだチームが固まらずに試行錯誤していたのに・・・11月初頭にこの瓦斯U−18とやっていたらまず負けていただろう。それをよくぞここまで・・・名古屋戦やガンバ戦での苦闘を見ていただけに、本当に嬉しい。自分が観てきた今までの優勝は、まず夏のクラブユース選手権を取り、そのまま二冠を奪取できるほどの圧倒的戦力を有してのもの。今年のチームはとにかくつまづいて、つまづいて、苦しみぬいた末に最後の最後で栄冠を手にした。今まで見た中で一番嬉しい優勝。
 ひとしきり喜んだあと、試合後の整列と挨拶・・・と、その前に優勝監督インタビューが始まってしまった。TV、ちと先走りすぎだな。ゴリさんきた。
「みなさんありがとうーーーーーーー!!
うわーーーーーーーーーーーー!!」

ちょwwwwwwwゴリさんwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
「皆さんの応援で、本当、ゴールネットに突き刺しましたボールを!!」
優勝監督としてそのはっちゃけぶりはいかがなものかと思わないでもないが、今年は最後まで悩みに悩んだ一年だったろうから、その心労を鑑みて許す!!
 その間に選手たちの挨拶が終わったので、拍手とコールを送る。
「もう、絶対、ゴールに、うちらのゴールには絶対ボールは入らないと信じてました!
3年生、出れない3年生四人、こいつらの魂がみんなの背中にいるから、
絶っっ対!自分らのゴールにはボールは入らない!ってことを選手には言ってました」

こんなことを言ってもらえて、金山、熊谷、植野、江本の四人も選手冥利に尽きるだろう。
「本当に、グラウンドの中と、あとベンチの横、あとスタンドの応援も含めて、みんーなでつかんだ勝利だと思います!」
 ゴリさんのはじけたインタビューが終わると、続いて主将の遊佐。ハーフタイムでは笑っていたが、今は泣いている(当たり前だ)。本当にお疲れ様だった!前任の主将が(偉大かどうかはともかくとして)あまりにも存在感が大きかったため、自分は主将としてどうあるべきなのか、ほとんど最後まで悩み苦しんだのではないかと思う。プリンスリーグの最中など、「槙野の真似なんか他人には無理だから、もうホントに自然体でいいんだ」と言いたいくらい明らかに無理していた。もう槙野ってほんとに罪なやつ。でもその労苦が最後に報われて、本当に良かった。
 インタビューが終わると「ユサ!ユサ!ユサ!」と遊佐コール。(ちなみに「石仮面」とは何の関係もありません)
 続いて表彰式。まず準優勝のFC東京U−18の表彰。拍手。本当に総合力の高い、隙のないチームだった。運命の天秤の傾き加減では、優勝していてもおかしくなかった。勝負を分けたのは、本当に運命の女神の気まぐれと、それを呼び込んだサンフユースという「チーム」の「魂」だったのだろうか。
 そして優勝チーム表彰。いっそう大きな拍手を送る。いろいろなものが送られる。スタンドからは
「落とすな」
「割るな」
「いやむしろ落とせ」

との、もはやお約束の茶化し。
 記念撮影、そして監督胴上げ。今年は落とさなかった。義理堅いな。そして一同がスタンドの前にやってくる。そしてサポーターたちと向き合い、双方隣の者と手をつないでジャンプ、優勝を喜び合う。ゴリさんには現役時代のコール。あとはいろんな歌にあわせてゴリさんや選手たちが即興のダンス。ゴリさんはさすがのノリ、あとは兼田くんのキレが素晴らしかった。
 ひとしきり終わったとき、

「おい!おまえらそれで終わりかァー!!」

という野太い大音声が横で聞こえた。
誰やねん、と見てみると・・・

槙野キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

槙野なおも叫ぶ、

「もっと盛り上がれェ――――!」

 そしてサポーターを煽って「アレアレ広島」を選手達と一緒に歌うと、

「今日は何の日だァ――――!?」

と言って、柏木と一緒にパンとかお菓子とかポンポンと投げ入れ始めた。こいつらwwwwwwwwホンマにアホやなww
一誠も彼らまでとは言わんが(あまりおすすめできない)もうちょいアホになれればもっとビッグになれるのだが・・・と思った。
 彼らはひとしきり騒いだ後、

「おめでとさん!!」

と言って帰っていった。いや、なんていうかこんなことするOB選手はなかなかいないと思った。
 この優勝は、控え選手だけでなく試合に出られない選手も含めたチーム全体で勝ち取ったものだが、今日のMVPをあえて一人挙げるならば保手濱くん。立ち上がりから物凄い気迫でボールを追い回し、相手に身体をぶつけて奪い、展開していた。こんなに熱いホテを見たのは初めて。本人も、サッカーを始めてから一番の出来だったのではなかったろうか。大学に進学してもこの日の気迫を失わなければ、きっとプロになれるだろう。

 選手たちが引き揚げるとこちらも撤収。選手たちは、3年生は帰郷し、1・2年は26日から帝京高校で行われる強化試合、帝京フェスティバルに出場するためここから即東京に移動。優勝の余韻に浸る暇もあらばこそだが、がんばってきてほしいぞ。3年生も進路はほぼ決まっているようでよかった。平繁と遊佐はトップチームで、ほかの選手たちはこれからもプロを目指して精進していってほしい。
 吉田町からの応援バスを見送り、選手のご家族の方々と喜び合い、それから選手たちに声をかけて、帰途に着く。本当にいい日だった。
 三宮に出て買い物し、福山に戻っての帰りにイタリアレストランで食べて帰った。

12月17日 長居第2陸上競技場 晴
Jユースサハラカップ2006・準決勝
VS三菱養和SCユース

 福山駅でファンタさんの車に乗せていただき、一路長居へ。そして10時20分ごろ長居公園駐車場着。この日もきれいに晴れていたが、風が少しあり、肌寒い。
 スタンドには広島・関西・関東からのサポーターが集まり、まだ準決勝だがなかなかの人数。しかし、この日は相手が町クラブということであちらの声出しサポーターが少ないので、こちらも歌は可能な限り自粛しコールと拍手中心にサポートすることになった。
 三菱養和SCは財団法人三菱養和会が経営する総合スポーツクラブで、浦和レッズとの直接の関係はない。起源は1914年設立の三菱倶楽部なので、浦和(前身の中日本重工業サッカー部は1950年設立)よりも長い歴史をもっている。監督は元浦和の斉藤和夫氏。浦和が降格してJ2を戦っていた時の監督。
 養和は中盤の構成力が素晴らしいとの話だが、はたしてどれくらいのものなのだろう。MF木暮は、年代別代表経験のある俊英。サンフは、鞠戦でのテンションが維持できれば。甘く見たらやられそうだ。
10平繁 9中野
8藤澤 . 11横竹
   
23岡本 7保手濱
6遊佐 13篠原 5佐藤 3野田
16兼田
20中村 11神村
10大竹 9榎本
 
8木暮 17安田
6藤本 3大貫 5仙石 4清水
18時田
リザーブ・・・
広島:GK1金山、DF14松田、32宮本、MF22小西、19内田、15金田、FW34不老
養和:GK1佐藤、DF22木村、23小森、MF7吉波、12本木、19石井、FW14田中
 試合開始。まずサンフ、平繁がボールカットからオーバーラップの岡本にパス、岡本がドリブルで持ち上がってクロス、はGK時田キャッチ。次いでフィードボールからCKを取り、左CK、野田のショートコーナーを平繁がリターンして野田クロス、DFクリアしまたCKに。右CK、野田のキックにファー中野がヘッド、GKキャッチ。彼からのフィードは遊佐がカバー。サンフ、野田のフィードに平繁が競り、こぼれをキープして左に展開。中野→藤澤と開き、藤澤がドリブルで深く切り込んでクロス、低い高速クロスにファーから飛び込んだ横竹がダイビングヘッド、

ゲット!!

開始4分、いきなりサンフ先制!素晴らしい展開からのファインゴールだった。
 右スローイン、藤澤のロングスローを混戦の中ヘッド、GKキャッチ。今度は養和の反撃、右サイドからのクロスをFW中村がトラップしこぼれたところをFW神村がシュート!ゴール正面の決定的場面だったが、これは兼田がファインセーブ!こぼれをサンフが拾ってカウンター、左サイド藤澤からのスルーパスに中野が走り込むがGKキャッチ。
 右サイドで保手濱がカットしスルーパス、飛び出した平繁が一人をかわし、飛び出してくるGKの上を狙うループシュート!GKが伸び上がってセーブ、ゴール前に転がるボールに中野が詰めてシュート!超決定機だったが、ここへ養和DFが飛び込んできてブロック!ボールをはね返した。これが決まっていれば、一気にサンフのペースに持ち込めていただろうが・・・ビッグプレイだった。そしてここから養和が怒涛の巻き返しに入る。
 右サイドを榎本がドリブル突破、飛び込んでくる遊佐をかわしてゴールライン際からセンタリング、DFクリアしCKに。右CK、大竹のショートコーナーを木暮がリターンし大竹クロス、ファー榎本ヘッド!左に外れる。今度はクサビから神村がミドルシュート、右に外れる。養和は仙石、安田、木暮というところが長身で、セットプレイでは脅威だ。
 篠原がレイトタックルでイエローカード。養和の右FK、大竹のキックはクリア、サンフのカウンター、左の保手濱から平繁へパス、平繁がトラップで相手の裏に落として自分もそれを追うが、DFがカバー。養和、左サイドでつないでゴール前に入れるが、篠原が立て続けのクリアでピンチを脱する。野田からサイドチェンジのロングパス、藤澤が受けてドリブルでキープ、戻して岡本→保手濱、保手濱がクロスを上げるが左に流れる。中野のフィード、平繁が抜け出すがGKが飛び出してクリア、スローインに。藤澤のロングスロー、養和クリア、右スローイン、入れて横竹クロス、はミスキックで養和クリア。
 サンフは完全に連動した動きを見せる養和の中盤の前にミスが増え、ボールがつなげなくなってきた。そして養和が流動的な選手の動きからきれいにパスをつないで両サイドを崩してくるようになる。
 サンフ、右サイドでFKを得る。平繁のキックにファーから横竹が飛び込んで抜け出しヘッド!決定的だったが、これも右ポスト直撃でゴールならず。試合の流れ的にはまずい展開になってきた。
 養和、長身MF安田のミドルシュートは右に外れる。養和はパスの精度と選手の連動した動きが素晴らしく、相手ながら見ていて惚れ惚れするほど。中盤の四人から神村が豊富な運動量でボールを引き出して中盤をさらに押し上げさせ、中村もこぼれ球に積極的に反応してゴールをうかがう。ここまでJクラブを三連破してきたのもうなずける、凄いチーム。大竹のミドルシュート、右に外れる。サンフもボールカットからカウンター、藤澤がドリブルからミドルシュートを放つがGKキャッチ。また養和、CKを連続して取りゴールを狙うが、サンフ守備陣は鞠戦と同じく体を張ってゴールを守る。カウンター、中野がクサビとなり相手の裏へパス、藤澤がPA内飛び出したところで倒されるが、これは藤澤のシミュレーションを取られ彼にイエロー。
 養和、リスタートこぼれがPAすぐ外を転がるところ神村がキープし反転シュート!左に外れる。次いで右サイドからのFK、大竹のキック、こぼれたところを大貫シュート!右に外れる。さらに右サイドを榎本が突破、カバーに入った遊佐だがPA内で接触しもつれて倒れる、笛が鳴る、まずい!しかし養和のファウルでサンフのFKに。遊佐のファウルでPKを取られていてもおかしくない場面だったが・・・助かった。しかし今日の遊佐はどうも動きが悪い。相手に一発でかわされまくっている。
 40分を回る。藤澤が左サイド密集の中を単独ドリブル突破してそのまま切れ込んでシュート!はDFに当たってGKキャッチ。右サイドを平繁が突破し、そこからつないで左サイド遊佐へ、遊佐がドリブルでタテに抜けようとするがゴールラインを割ってしまう。
 岡本のボールカットから平繁へ、右サイドでキープして落とし、横竹クロス!はやや精度なく、ゴール上のネットの上に落ちた。
 最後に養和、右サイドからのクロス、拓が飛び出してクリア!したところで相手に蹴られて倒れたが大丈夫。そして前半終了。
 パスを自在につなぐ養和に対し、サンフは途中からは単発の個人技でなければなかなか突破できなくなっていた。どう立て直すのか・・・
 後半開始。後半は風下。
 左サイドスローイン、藤澤のロングスローに横竹競るがファウル。次いで左サイドから中野がドリブルで持ち込みスルーパス、は通らず。今度は養和、右サイドから左足でゴール前に入れニア合わせる!が右に外れる。いいボールだった。サンフ、藤澤がドリブルで持ち上がりPA外でキープして左に落とし岡本シュート!はサイドネット。サンフのカウンター、横竹が抜け出すところ倒されて養和・大竹にイエロー。
 養和、PA外のこぼれをダイレクトシュート、右に外れるところを榎本がシュート!右に外れる。サンフ、リスタートから右に展開し横竹→野田、野田がGKとDFの間に絶妙の低いクロスを入れるがDFがぎりぎりでクリア。養和、木暮がドリブル突破もDFがカバー。
 養和、右サイドをFW中村がドリブル突破、折り返して榎本シュート、兼田セーブ、左に流れるところ拾ってクロスに養和ダイビングヘッドにいく!が当たらず。危なっ。サンフ、右サイドで平繁が体を張ってボールを追いカット、左サイドに展開して遊佐がドリブル突破、ファウルをもらってFKゲット。PA左、かなり近いところ。平繁がセット。直接狙えないこともない。どうする・・・キック!中央DFクリア、こぼれる、養和クリア。今度は左サイドから藤澤→平繁へ入れ、平繁が右へ抜け出しシュート!は上に外れる。平繁、今のは自分の形だっただけに外してしまったことを悔しがる。
 レイトタックルで横竹にイエロー。養和のFK、大竹がふわっとゴール前に入れて混戦から決定的なシュート二連発!しかし兼田、DFが立て続けに防いだ。よく守った!!これを続けていれば、また流れは来る。
 後半24分、養和選手交代。榎本に代えMF7吉波イン。
 養和の右スローイン、入ってきたばかりの吉波が受けてロングシュート!落ちてくるボール、兼田パンチとどかない―――バー直撃!また危ない!兼田フィード、左サイドでつないで藤澤が中央へ入れる、中央平繁走る、トラップ、二人のDFが両側から挟みこむ、しかし平繁はかまわずその間を突っ切る、一人が振り切られて転倒、もう一人も平繁の間合いに入れない、GK時田飛び出す、瞬間平繁、無理な体勢からシュート!ボールは決してジャストミートではなかったが、コロコロと転がってGKの脇の下を抜けると、ゆっくりとゴールマウスに吸い込まれた。

ゴール!!

平繁はメインスタンド側のタッチライン際まで走るとスライディング、両の人差し指を天に突き上げて咆哮!後半25分、龍の一撃でサンフレッチェが大きな大きな2点目奪取!チームメイトが後ろから抱きつき、ピッチサイドのリザーブ選手もトラックまで飛び出して大喜び!
 養和、左サイドから突破しこぼれを右サイドバック清水がロングシュート、上に外れる。
 後半30分を回った。養和も豊富な運動量にようやく衰えが見え始め、選手間の距離も空き、今まで精緻につながっていたパスが通らなくなってきた。選手交代しこれから勝負、というところでの平繁のゴールが精神的なダメージを与えたこともあるだろうか。左サイドを遊佐が持ち上がり保手濱へ、ドリブル突っかけるところ倒されてFK。PA左からのFK、平繁のキックにニア横竹ヘッド!左に外れる。
 養和、FW中村に代えMF19石井イン。木暮を前に上げた。
 その木暮、右サイドからドリブル突破、遊佐が向かうが一発でかわしてシュート!左に外れる。今日の遊佐どうしたんだいったい。腹の調子でも悪いのか。
 後半37分、養和、DF大貫に代えFW14田中イン。
 養和、左FK、藤本のキックに中央ヘッド、右に流れる。
 サンフ選手交代、藤澤に代え内田。
 養和のFK、藤本が入れ、こぼれを木暮がキープ、しかしカットしてクリア!グッド!
 サンフ選手交代、野田に代え松田。松田、14番の自分のユニの下に17番のユニを着ている。高千帆中以来の同期である、現在リハビリ中の江本のぶんも・・・という心意気。二人ぶんのパワーで走れ!
 右サイド、平繁がファウルをもらう。リスタートをタテに入れ岡本抜け出してシュート!上に外れる。
 後半42分、左サイドからサイドチェンジし右サイド横竹折り返し中央平繁、スルーパスに右中野抜け出して持ち込みシュート・・・かクロスかわからない微妙な折り返し、平繁合わせるが右に外れた。
 サンフ選手交代、保手濱・中野に代え金田・不老イン。
 養和、右からロングスロー、しかしこぼれを兼田キャッチ。
 ロスタイム1分。これは決まった、と思われたとき、養和が右サイドを突破、PA内GKを引きつけて折り返し、ファー詰めていたMF石井が押し込んで1点を返した。あちゃー。しかしもう時間はない、キックオフで終わりか・・・サンフがキックオフ、左へ展開したところで試合終了の笛が鳴った。
 最後に1点返されてしまったが、試合内容としては1点ですんだのが不思議なくらい、3点くらい奪われて負けていてもおかしくない試合だった。それだけに、エース平繁のここぞの一撃がチームを救った。あの、二人に挟まれてもそれをはねのけるフィジカルの強さ、彼の真骨頂とも言えるゴールだった。あと、チーム全体の守備意識の高さ、集中力を切らさない必死のプレイがこの試合も見られた。決勝に向け、このテンションを持続していってほしい。もっとも次は決勝なので、いやがおうにもテンション上がって(゚∀゚三゚∀゚)くるだろうが。
 この試合絶不調だった遊佐は、なんでもこの試合に入れ込みすぎてしまったらしい。気持ちが過度に入ってしまったため、視野が狭くなり余裕がなくなっちゃったか。決勝戦ではもそっと冷静にー。
第2試合:FC東京U−18 VS名古屋グランパスエイト
6森村
36藤原 38岩渕. 39山村
   
10中野 11井澤
5恩田 14櫻井 4吉本 31山浦
1権田
10久保
19新川 7花井
20福島   8西山
13吉田
11酒井 5森本 6三宅 21磯村
1長谷川
リザーブ・・・
瓦斯:GK21廣永、DF29旗尾、2椋原、MF9稲葉、15宮阪、7大竹、13城間
鯱八:GK16鈴木ノリ、DF4津田、28西部、12後藤、MF24安藤、FW18奥村、32鈴木タカ
 鯱の攻撃陣が瓦斯の守備陣を突破できるか。できなければ、立ち上がりが不安定な鯱のこと、もし先制点を取られたらその時点で勝負の帰趨は決するだろう。
 試合開始、いきなり接触プレイで選手が倒れる。名古屋右サイド、西山。担架が来るが、西山は自力で立ち上がってピッチを出た。名古屋、左サイドに展開して新川クロス、合わず。瓦斯のカット、森村へクサビ。森村が右へ落とし山村ミドルシュート!DFに当たりCKに。右CK、山浦のキック、中央瓦斯のファウル。
 名古屋のミスパス、タッチラインを割る。瓦斯右スローイン、つないでCKを取る。右CK、山浦のキック、GK長谷川パンチ、瓦斯拾ってつなぐ、フィード、名古屋クリアでスローイン、入れてつないでミドルシュートはバー直撃!続いて瓦斯、右サイドからのFK、森村のキックがファーに飛ぶ所長谷川パンチでCKに。左CK、森村のキック、こぼれは名古屋クリア。
 瓦斯のボールカット、森村に入れる。森村反転からミドルシュート!GKキャッチ。名古屋、福島のキープから久保に入れ、久保が前を向くところ倒されてFK。中央やや右、少し遠め。花井と新川が立つ。花井キック!は壁に当たり、GKキャッチ。
 瓦斯、左サイドから森村に入れ森村の折り返しを岩渕キープして反転、前を向いたところ倒されるが笛なし。鯱、左サイドに展開して新川が受け、ドリブルで切り込んで福島にパス、福島シュート!右に外れる。続いて鯱、久保が体を張ってFKを取る。左FK、花井のキック、ファー折り返してゴール前混戦になるがここで主審の笛、ハンドのゼスチャーで瓦斯のFKに。瓦斯、右サイド山村からのクロスをDFブロックしてCK、山浦のキックはクリア。
 瓦斯は右サイドの山村が先週に続いて溌剌とした動きを披露、素晴らしい突破からチャンスを作っている。こいつは厄介な一年生だなあ・・・瓦斯が万全の守備から森村を中心に鋭い速攻をしかけており、名古屋はなかなかボールをつなげない、という場面が目立つ。
 ここでファンタさんの体調が思わしくないということで帰ることに。会場を出て、地下駐車場へのエレベーターに乗ろうとしたとき、歓声が大きくなり、そしてはじけた。声の方向はホーム側・・・ということは瓦斯先制かっ!これは・・・もう決まったかも。
 メールが来て、井澤のゴールで瓦斯先制とのこと。さらに続報がきて、立て続けの瓦斯ゴールで2−0ということだった。あ・・・これはもう完全に決まった・・・やなチームと当たるなあ・・・あのチームからどうやって点を取ったものか・・・
 とか思いつつ、帰りは福山駅まで自分が運転していった。

12月10日 フクダ電子アリーナ 晴
Jユースサハラカップ2006・準々決勝
VS横浜F・マリノスユース

 神戸ウイングスタジアムを出た後三宮に戻って地下鉄で新神戸へ、そして新幹線で品川まで行き、そこから山手線で渋谷へ。22時を回っていたが、まだ空いていたパスタ屋さんに入ってがっつり食べて、コンビニでお金おろして近くのネカフェへ。
 疲れがどっと出てきたので2時ごろ寝て、起きたら5時過ぎだった。東京で朝風呂できるところないかなあと検索したりチャットで訊いたりすると手ごろなところが見つかったので、7時過ぎに渋谷を出て山手線でぐるりと反対側の御徒町へ。
 こういう銭湯に入るのは(道後温泉を別にすると)かなり久しぶりで、ちょっと緊張した。体を洗って湯船に浸かると、肩に刺青をした人がいた。ここ刺青の人オッケーなのか。でもその人はいい湯に浸かって平和そうな表情。さもありなん。
 あんまり長居はできないので早めに出て、駅への途中にある飯屋で親子丼を食う。今日の相手は一応鳥(カモメ)が相手だからな。それから東京駅へ出て、9:02発の京葉線快速で蘇我に向かう。けっこうな人が乗っていたが、舞浜でぞろぞろと降りていった。そして40分ほどで蘇我駅着。市原臨海より断然お手ごろなところにある。サンフサポやマリサポの姿も見えた。
 高架を越え、てくてくとフクアリ方面へ。場所はよく知らないが、前のほうをマリサポらしい人が歩いているので、それについていった。するとほどなくJFEの脇にでーんとスタジアムが。JFEのそばにJEFのホームスタジアムって、実際に見て思わず吹いた。JFEがスポンサーにつけば面白そうなのに。
 やや肌寒いが、空はきれいに晴れているので空気は清々しい。サンフユースの選手のご家族もいらっしゃっていた。スタジアム前には関東サポのビッグフラッグがあり、周囲にサンフサポたちが。だいたいは昨日神戸ユニバーにいた人だった。
 マリサポさんたちは入場ゲートのところに屯していた。10時開場なので入ろうとしたら警備員に止められ、まずマリサポさんたちを先に通してからの入場に。なんだよー鞠がホーム側ゆえのこの仕打ちか。
 入場して、アウェイ側メインスタンドへ。観戦はメインスタンドのみ、しかし断幕などはゴール裏のみOKとのことで、両チームのサポーターたちがゴール裏に横断幕等を張っていく。ピッチサイドには両チームのスタッフが出てきており、こちら側では寮長さんの姿も。裏のほうからはアップを始めている選手たちの掛け声が聞こえてくる。
 そして、両チームの選手がピッチに出てきた。芝の状況は、昨日天皇杯の試合があったせいかやや荒れているが、それほど問題ないか。小西くんがアップから派手にスライディングかましたりしていて相変わらずのごぜんぜうなぶりムードメーカーぶりを発揮している。シュート練習でもいいシュートがズバズバ決まっており、みなかなり集中しているようだ。そして、両チームのスターティングイレブンが発表される。
10平繁 9中野
8藤澤 . 11横竹
   
23岡本 7保手濱
6遊佐 13篠原 5佐藤 3野田
16兼田
11木村
9斉藤陽 12水沼
  8森谷
10アーリア 6幸田
2武田 3田代 34甲斐 13金井
16佐藤
リザーブ・・・
広島:GK21原、DF12山根、14松田、MF15金田、19内田、22小西、FW34不老
横浜:GK1当銘、DF4広田、MF20西脇、24斉藤学、18高久、7大久保、FW25端戸
 サンフは先週のジェフユース戦と同じスタメン。横竹もMF登録で、4−4−2ということをはっきりさせていた。
 対するマリノスは4−3−3。長らく負傷離脱していた10番・U−19日本代表候補の長谷川アーリア・ジャスールが先発復帰。主将のボランチ・山岸が大学受験で不在だが、アーリアと同じくトップ昇格のエース斉藤陽介&DF田代、U−16日本代表の水沼、甲斐が先発メンバーに名を揃え、ベンチにもU−16日本代表の斉藤学・端戸というところが控える錚々たる布陣。トップ下の森谷も曲者で要警戒人物だ。
 メンバーだけ見ていると勝てるかどうか大いに不安になってくるが、最近のサンフは攻守に安定してきており、決して引けはとらないはずだ。それに、関東サポや神戸での天皇杯後ここまで駆けつけた地元サポたちも後押しする。
 選手たちが引き揚げてしばらくし、いよいよ選手入場。Smoke on the Waterはやらなかったけど、整列して挨拶したところでサンフレッチェコール、選手たちが散らばるとGK亜季重から順番に先発選手コール。さあ大一番のキックオフだ。
 中盤の競り合い、こぼれたボールを平繁が拾ってドリブル突破、左から中央へ切り込み右へはたいてフリーで走り込んできた横竹シュート!いきなりの決定機だったがこれはGK佐藤峻がスーパーセーブで防ぐ。惜しいいい!フリーだっただけに決めたかったところ。今度は鞠のカウンター、アーリアから右サイドに出し、水沼が受けてミドルシュート!は枠を外れる。次いで鞠、斉藤陽介のキープから右サイドへ展開し水沼へ、しかしこれは遊佐がカット。サンフ、FKリスタートからPA前で横竹がキープ、抜いてシュートに行こうとするがDFがカット。今度は鞠のリスタート、右から素早く始めて中央斉藤を経由し左に流れてきていた水沼へ、水沼がタテに突破してゴールライン際から折り返し、ニア飛び込んだ木村がDFともつれながら合わせる、当たりそこねでチップキックのようになったが、これが幸いして誰も触れることができず、ボールはふわりとゴールマウスに飛び込んだ。
 ゴール!マリノス、前半7分に早くも先制。サンフ、一瞬の隙を突かれてしまった。
 早くも1点を奪われたサンフ、しかしこれで全員の心に火がともったようだった。中野が左サイドで素晴らしいキープ、ファウルを受けFK。キッカーは平繁、ゴール前にクロスを上げるがGKキャッチ。鞠、左サイドから斉藤がドリブルで切り込みセンタリング、保手濱のクリアを幸田が拾ってミドルシュート、GK兼田正面。鞠左サイドスローイン、つないでクロスを上げ中央斉藤ヘッド!GKキャッチ。斉藤、けっこう競り合いにも強いな。サンフ、左サイドに展開して折り返し、右で平繁が受け突破しようとするがDFにひっかかる。左サイドスローイン、藤澤がロングスローではなく短く遊佐に入れ、リターンを受けてのクロスに横竹ヘッド!はGKキャッチ。さらに左サイド攻め込んでスローインをとり、藤澤今度はロングスロー!ゴール前まで飛ぶがDFクリア。またも左サイドに展開して藤澤がキープ、するところ倒されてFK獲得。鞠の金井にイエローが出る。
 左サイドからのFK。平繁がセットする。先ほどはGKに捕られてしまったが、今回はどうする――キック!ボールはゴール前、GKの飛び出せないギリギリのところに飛び、そこに背番号11が大きく飛び上がってヘッド!やや浮かせ気味にコントロールされたボールはGKの上をふわりと越え―――
ゴール!!
ゴール左スミに納まった。前半17分、サンフ同点に追いつく!横竹、歓喜のランからコーナースポット仁王立ち。
 鞠、右サイドからつないで幸田のミドルシュート、DFブロック。左サイド斉藤から右に展開して右サイドバック金井のクロス、はゴールラインを割る。斉藤がドリブルでPA侵入、DFカット、鞠こぼれを拾って右サイドに出しクロス、混戦の中ファーで鞠の選手がトラップするが、拓がクリア。
 サンフ左サイドの競り合い、遊佐がボールを追おうとして死角にいた相手選手にぶつかってしまい、痛んで倒れる。いると予測していなかったところへ激しくぶつかったのでちょっとダメージが大きそうだが・・・立ち上がった。
 同点になり、目まぐるしく攻守ところを入れ替える激しいゲームに。短時間のうちに両チームの前線をボールが行ったり来たりする。どっちも速い!サンフ右サイドから野田がロングスルーパス!これに反応した平繁が右サイド飛び出し、切り返してループ気味のコントロールシュートでゴールを狙う、がGKファインセーブ!ゴールを許さない。左サイド遊佐からスルーパス、今度は左サイドに飛び出した平繁が受ける、DFクリアしスローインに。左サイドスローイン、藤澤ロングスローがゴール前にこぼれるところ横竹シュート!は惜しくもGK正面。
 サンフの攻撃が続く。左サイドから遊佐スローイン、藤澤がキープしてCKをとる。左CK、野田のキックは鞠がクリアしもう一度CK。右CK、野田のキック!はDFクリア、鞠がこれをつないでフィード、カウンターでアーリアが飛び出す!が拓が素早くカバーしてバックパス、兼田に戻して危機を未然に回避した。
 鞠のリスタートから斉藤が左サイドをドリブル突破、倒されてFK。PA左やや外、危険な位置だ。森谷がボールをセットする。集中しろ・・・・森谷キック、低く速いボールがゴール前!――篠原クリア!よし!そしてサンフ、右サイドで平繁がキープして落としたボールを野田がフィード、これに反応して右サイド飛び出した中野がGKの位置を見てループシュート―――――左に外れる!これも惜しい。
 ボールキープに関しては鞠のほうが上回っているかもしれないが、サンフは見事なダイレクトプレイにより最少の手数で相手ゴール前に迫っており、チャンスの数に関してはサンフのほうが上。ツートップの中野・平繁の圧力がものすごく、特に中野は空中戦でもほとんど負けずにボールを競り落としている。平繁も左右に幅広く動き回ってボールを引き出しており、さらにワンタッチプレイも秀逸で、鞠守備陣を振り回していた(彼には常に二人以上つけていないと容易に突破されてしまう)。
 平繁のキープから後方に落として岡本が左にはたき、受けた藤澤がドリブルで中央切り込んでミドルシュート、カーブをかけてゴール右上スミを狙ったがわずかに外れる。彼得意の形だ。今度は鞠、左サイドからのクロスを中央斉藤が受けて右にはたき、受けた水沼が巧みなボールコントロールからタテに切り込んでシュート、上に外れる。
 40分を過ぎるとややサンフの勢いにかげりが出てきて鞠が押し返してきた。右サイド金井からオーバーラップのアーリアへ、アーリアがそのままタテに突破してゴールライン際からセンタリング、は蹴る前にゴールラインを割っていた。鞠、右サイドでボールをつないでクロスを斉藤ヘッド、兼田キャッチ。ここは野田がしっかり斉藤に体を寄せていた。そしてアーリアがドリブル突破から森谷とワンツー、DF寄せて混戦の中から斉藤?がシュート!は兼田がキャッチ。そして前半が終了した。
 試合前はかなり押されるかもしれないと思っていたが、堂々とぶつかってなお相手を上回る攻撃ができている。これはいけるぞ。なんとかして次の1点を先に取ることができれば・・・勝てる。
 携帯で長居第2の状況をチェック。三菱養和が大宮にリード・・・さすがにガンバを破ったチーム、次の相手は養和になりそうだ。これに勝ったら。
 後半開始。鞠はFW木村に代えてU−16日本代表FW端戸投入。先に動いてきた。木村は高いのでちょっと厄介だったが、端戸に代わってどうだろうか。
 右サイドで中野がファウルをもらってFK。平繁キックにファー横竹ヘッド!上に外れる。中盤こぼれ球を鞠・端戸が拾ってスルーパス、しかし味方と合わずにGK兼田キャッチ。鞠右サイドからクロス、中央斉藤がダイレクトシュートにいくが、野田がカバーしてファウルをもらう。またも中野が競り合いでファウルをもらってFKゲット。平繁がクロスを上げるがDFクリア、こぼれを幸田が拾ってカウンターのフィード、しかしタッチラインを割ってしまう。
 鞠、左サイド武田がドリブルで持ち上がってキープ、こぼれたところを端戸が拾ってセンタリングは兼田キャッチしフィード、右サイド開いていた岡本が受けてドリブルからクロス、ニア平繁がシュート、右に外れる。続いてサンフが相手ボールをカットして中野キープからスルーパス、平繁が飛び出してGKが出てくるところをドリブルでかわすが、DFがカバーしてカット。さらに左サイドから遊佐がドリブルで切り込んでシュート、GKキャッチ。
 鞠が波状攻撃を仕掛けるが、サンフはゴール前をがっちり固めてはね返す。サンフの遠目のFK、野田のキックこぼれを岡本が拾ってスルーパス、中野が抜け出しシュートはGKキャッチしカウンター、左サイドつないでアーリアが突破を図るが、サンフがカットしてクリア。
 サンフ、左サイドで遊佐・中野・藤澤が絡んでクロス、DFカット。そして鞠のカウンター、アーリアがドリブルで持ち上がってパスを回すがこれをカット、ファウルをもらう。アーリア、後半になってどんどん前へ出てきた。気をつけないと。
 右サイドに開き、横竹から平繁に入れる。平繁がダイレクトで中央PA前の中野にはたき、中野がPAを背にこれをトラップ――を一瞬遅らせて背後のマーカーを外し素早く反転して小さく中央へ持ち出すや左足一閃!!
ゲット!!
ボールは一直線にゴール右スミに突き刺さり、サンフついに逆転2−1!!中野はそのままバックスタンド側のタッチラインまで走っていきスライディング、その上にチームメイトが次々に折り重なった。ピッチサイドでも控え選手たちが喜びを爆発させる。久保竜彦を想起させるようなスーペルゴラッソ炸裂!中野裕太のストライカーとしての本能を見た。いつだったか、雨の日のビッグアーチ磐田戦で久保が同じようなトラップから田中誠(だったっけ)のマークを外してゴールを決めたシーンを思い出した。
 中野のスーパーゴールにスタンドも大いに沸き、サポーターからは思わず、
「なーかーのーゆ−うたー、ラララララーラー♪」
という歌が!
 逆転された鞠の反撃、中盤こぼれ拾って森谷から左に展開し武田がクロス、はミスでゴールラインを割る。さらに左サイドに大きく展開し武田クロス、兼田キャッチ。サンフも横竹のドリブル突破からスルーパス、中野が走り込むがGKキャッチ。
 内田がピッチサイドでスタンバイ。終盤に交代があるようだ。
 右サイドスローイン、藤澤のロングスロー、クリア、アーリアが受けてドリブル持ち上がるが、野田がカバーリングしてカット。よし!それからマリノスの波状攻撃、しかしサンフもがっちりはね返し、最後は岡本がボールを拾って自陣PA内でルーレット、相手をかわしてクリアした。ちょwwwそこでルーレットは心臓に悪いからやめてwwww
 またも前半途中からのような競った展開になる。サンフ、右サイド横竹から平繁→中野とつなぎ中野がGKの位置を見てロングシュート、はDFに当たる。鞠、幸田が右からドリブルで持ち上がってミドルシュート、兼田正面。さらにこぼれ球を拾った森谷のミドルシュート、これも兼田キャッチ。
 後半33分、鞠選手交代、水沼に代わって大久保翔。
 左サイドで遊佐がハンド、鞠のFK。PA右カドやや後ろ。ボールのそばに森谷と金井が立つ。森谷キック!直接狙ったが上に外れた。
 一進一退の攻防、後半40分を回った。あと少しだ踏ん張れ!と、マリノス選手交代。森谷に代えDF広田イン。広田はFWに入った。パワープレイきた!
 サンフの左スローイン、平繁が受けてロングシュート、右に外れる。
 後半43分、サンフ選手交代、藤澤に代わって内田イン。藤澤コールと内田コール。ウッチー、走れ!
 サンフは横竹がDFラインに下がっていた。ゴール前に陣取り、放り込まれるボールをヘッドで次々撃墜してゆく。ここらへんは昨年DFとして高円宮杯を戦った経験が活きているか。マリノスはとにかく前へ前へ。ロスタイム3分。げ、そんなにあるのか。
 マリノス、左サイドを武田が突破しクロス、ゴール前大混戦から誰かがシュートを放つ、しかしDFが体を張ってブロック、ゴールを死守!クリアボールをキープした岡本が倒されて相手にイエロー。岡本は痛んでしばらく倒れていたが、大丈夫。さあキープしろ!と、うまくボールがつながって内田が左サイドを突破、内田はそのまま切り込んでシュート!GKキャッチ。その意気やよしだが、ここはコーナーへ逃げてキープでいいところだー!
 攻めるマリノス、守るサンフ、ロスタイム中はとにかくコールしていて何があったかよく覚えていないが、ついに主審が手を高く上げて長い笛を吹いた。
 勝った!!!
瞬間、サンフのフィールドプレイヤーもベンチの選手も一斉に跳び上がり、まるで優勝したかのように声を上げて抱き合い、喜び合った。春先の練習試合では1−3と完敗していた強敵・マリノスに先制されながらの逆転勝利。この一戦にかけていた選手たちの思いを感じた。
 選手整列。しかし、マリノスのエース・斉藤陽介がゴール前で仰向けに倒れたまま顔を覆って動かない。マリサポから陽介コールが飛ぶ。ようやく立ち上がり、整列し挨拶。大きな拍手が起こった。
 マリノスの選手たちがサンフのベンチ前で挨拶。素晴らしいサッカーを展開した選手たちに「エ・フ・マリノス!」コールを送る。そして、サンフの選手が戻ってきた。サンフレッチェコールで祝福。そして勝利しゃもじがスタンドから中野に渡された。笑いながらしゃもじを掲げる中野。そこへ「なーかーのーゆーうたー、ラララララーラー♪」の歌。中野は「ちょwwwおまwwwww」ていう感じで照れながら引き揚げていった。
 いや、いい試合だった。素晴らしい。選手たちのテンションが凄かった。試合に賭ける集中力は間違いなく今季一番で、ベンチの選手達もピッチの選手たちにさかんに声をかけて、まさしく彼らと一緒に戦っていた。マリノスを1点に抑えた守備は凄すぎ。マンオブザマッチをひとり選ぶならばまあ中野くんになるだろうが、この試合ではもう全員にあげたい気持ち。この集中力で試合に臨めば、どことやっても勝てるだろう。
 14時から第2試合、FC東京U−18VSベガルタ仙台ユースが始まるので、急いで断幕等撤収。蟹サポさんたちがアウェイ側に陣取る。声出しのサポさんは20名ほどで、太鼓を叩きながら勇ましくチャントやコール。そのうち選手ソングを歌いだしたが、グレートマジンガーやたっぷりたらこはさすがにやりすぎちゃうの、とか思った。面白いけど。
 あ、仙台レッツゴきたー
第2試合:FC東京U−18VSベガルタ仙台ユース
6森村
35平野 38岩渕 39山村
     
10中野 11井澤
5恩田 14櫻井 4吉本 2椋原
1権田
11鈴木勇 12鈴木弾
7山崎 . 10奥埜
   
19樂得 9八代
23大友 3村中 2亀井 4松浦
16大場
リザーブ・・・
瓦斯:GK21廣永、DF29畑尾、MF26藤原、9稲葉、15宮阪、FW18金森、22岡田
カニ:GK22佐藤、DF18佐々木、MF14大知里、17安藤、20相原、24高田、FW13斎藤
 瓦斯のほうは声出しがいなくて拍手だけとは淋しいなあと思っていたら、ベンチ外の選手たちがスタンドに上がってきて密集しコールを始めた。そういえば瓦斯の若衆は歌いながらJヴィレッジ入りしてたりしてノリは抜群だった。サポートは彼らが主体になり、サポーターたちはそれを補強するって塩梅らしい。
 瓦斯は負傷していた年代別代表GK権田・DF吉本が復帰してから負け知らずらしい。彼らとともにトップ昇格するFW森村もかなりのテクニシャンらしいし、昇格しないものの中野も年代別代表の常連。瓦斯の圧力を仙台がどこまで耐え忍ぶか、という展開になるか。
 養和VS大宮は大宮が後半追いついたものの延長戦で養和が突き放して勝利したようだ。次の相手は養和か・・・

 さてキックオフ。まず瓦斯、右サイドからの折り返しを平野シュート、GKキャッチ。次いで右サイドバック椋原から山村へ、山村キープから井澤とのパス交換で抜け出して折り返す、GKキャッチ。対する仙台、FW鈴木弾が不意にロングシュート!上に外れるが、GKの位置を見ていた面白いチャレンジ。
 瓦斯、右サイドを岩渕・山村で崩し森村へ、森村のリターンに山村走り込むがDFクリア。
 サンフの選手たちがスタンドに上がってきて観戦し始める。
 瓦斯、井澤がキープし森村へ、森村のスルーパスに岩渕走り込むが仙台のボランチ・樂得がカバー。瓦斯は積極的に攻撃参加するボランチ井澤、FWだが頻繁に中盤に下りてくる森村の二人で中盤を作る。森村のキープ力は素晴らしく、左足を駆使して相手のプレスをひょいひょいとかわしてゆく。巧いなこいつ。椋原のクロスを岩渕ヘッド!はミスで上に浮かせてしまった。
 仙台、奥埜がドリブルで持ち上がり鈴木弾へパス、鈴木弾のクロスはDFクリアしCKに。右CK、大友のキックはゴール前で仙台にファウルがあり、瓦斯ボールに。瓦斯、森村のキープから左に展開し、折り返しを井澤がミドルシュート、GKキャッチ。次いで右FK、中野遼太郎のキックは仙台クリア。仙台のFK、ゴール前に上げるがGK権田がジャンプ一番大きく伸び上がってキャッチ。
 前線でキープしまくる森村に、DFラインから「もっとシンプルにやっていけよー」との声が。仙台が左サイドに展開、鈴木勇希が折り返して山崎が走り込むところ倒されてFKゲット。PA左カドのあたり。奥埜と大友がボールの後ろに立つ。どっち・・・奥埜キック!はわずかに上、ゴール上ネットの上にぱさりと落ちた。
 個人技では瓦斯のほうが上だが、仙台は集中力の高い守備でこれに対抗、決定的なシュートを撃たせない。瓦斯左サイドからのFK、中野がゴール前に上げるがDFクリア。右サイド高い位置で森村がキープ、股抜きでPA侵入しキープして折り返し山村キープ、落として椋原クロス、こぼれを岩渕キープ、しかし仙台クリア。仙台は小柄なFW鈴木弾が右サイドを走りまくっており、彼へのフィードからのカウンターを狙っている。
 仙台、鈴木弾が右サイドを突破してセンタリング、DFクリア。鈴木弾、かなりのスピードがある。瓦斯、森村から左サイド平野に開き折り返すがDFクリア。次いで右からのパスを井澤がダイレクトスルーパス、岩渕走り込んでシュート!はDFブロック。今度は岩渕から右に展開、椋原のクロスはDFに当たってCKに。右CK、中野のキックを吉本ヘッド!右に外れる。さすがに吉本は高い。
 30分経過。瓦斯攻勢も、仙台がなおも耐えてカウンターを繰り出している。仙台のカウンター、右サイドへのフィードに鈴木勇希が飛び出しトラップから折り返すが、戻ってきたボランチ中野がカット。さらに仙台、右サイドを鈴木弾が突破してCK獲得。右CK、大友が右足で入れるが、蹴った直後にラインを割ってしまった。
 瓦斯、右サイドでつなぐ。ボランチの井澤がバックチャージを受け、FK。このボランチ、攻撃的だなあ。まあ中野が地味に攻守に利いているから存分に上がれるんだろうけど。と、井澤が負傷したようだ。何とか立ち上がったが、どうだろう。
 さて右サイドFK。森村がセットする。左足でゴール前に入れていくようだ。キック!ファーを狙う、しかし大きい・・・と思ったが、ファー飛び上がった吉本がとんでもない高さでヘッド、中央に折り返してゴール正面櫻井がヘッド!
ゴール!!
36分、FC東京先制!最初は「こりゃでかい」と思ったが、吉本の高さを甘く見ていた。あれに届くかよ。センターバックコンビの連続ヘッド、攻めあぐんでいた瓦斯がセットプレイから決めた。
 瓦斯に勢いが出てきた。中野遼太郎も前線に上がってくるようになる。左サイドを突破してCKを得、平野のキック!こぼれるところを森村シュート、上に外れる。そこから瓦斯が波状攻撃、最後はこぼれを拾った中野が右へ持ち出しつつミドルシュート、GKキャッチ。対する仙台、奥埜から左サイドに展開し大友のクロス、しかしGK権田がすっと飛び出してキャッチ。
 瓦斯、選手交代。井澤に代わって15宮阪イン。やはり続行は無理のようだ。
 仙台、右サイド高い位置での競り合いから鈴木勇希が抜け出してセンタリング、しかし大きすぎて中央合わず。
 ロスタイム1分、これはあっというまに過ぎて前半終了の笛が鳴った。
 瓦斯ペースも、決定打はない。仙台も鈴木弾を中心にいいカウンターを繰り出しかけており、後半攻撃に人数をかけてくればまだわからない。
 瓦斯はセンターバックの二人が強固。吉本くんはともかく、相棒の櫻井くんも高さだけではなく運動量豊富で、吉本くんを凌駕するほどの働き。このセンターを崩すのは至難の業だろう。そして右サイドの山村くん。小柄だが、凄まじい突破力を有している。まだ1年か・・・ていうか森村くんのうしろの三人、そろって1年なのか。青い三連星っていうくらいの機動力。
 面白い試合だが、広島に帰らなければならないのでここでフクアリを出た。陸橋のところの松屋で遅い昼食を食べ、京葉線で東京へ、そしてちょっくら買い物して家に帰った。東京が勝利したことは、携帯でチェックした。

12月3日 吉田サッカー公園 晴のち雪
Jユースサハラカップ2006・決勝トーナメント2回戦
VSジェフユナイテッド市原・千葉ユース

 グループ3位で決勝トーナメントに進出したサンフは2回戦からの出場。鞠ユース、ガンバユースと同ブロックというきつい側に入ってしまったが、グループ3位では仕方ないところ。トーナメントなので、勝っていくだけだ。かえって強いのと当たるほうが、油断しなくていい。
 初戦の相手はジェフユース。2003年には決勝で(6−4)、2004年には2回戦で戦い(3−1)、昨年はクラブユース選手権グループリーグで対戦(0−1)と、ここ最近は毎年対戦している。最後まであきらめずに戦いきる好チームという印象。
 例によって到着はかなり遅れてしまった。メンバー表入手しそこねたので千葉の選手わかりませぬorz
9中野
10平繁 . 11横竹
8藤澤
23岡本 7保手濱
6遊佐 13篠原 5佐藤 3野田
16兼田
 千葉がPA外こぼれをミドルシュート、わずかに左に外れる。危なっ。サンフ、左サイドからのクリアを中野が競って平繁が受け、ドリブルで切り込みミドルシュート、上に外れる。今度は右サイド、中野のポストから横竹クロス、平繁飛び込むがGKキャッチ。で前半終了。
 立ち上がりは悪かったが、徐々に盛り返している状況らしい。自分が来てからはいい感じにやれているようだったし、ハーフタイムで修正すれば。
 後半開始。右からボールをつなぎ、中央中野から左へ展開して藤澤が受ける。ちょんと内側に持ち込むや右足をスパッと振りぬいた。
ゲット!!!

ボールはGKの上を越え、ファーを巻いてゴール右上スミに飛び込んだ。藤澤キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!この心憎いばかりのコントロールシュート、これぞ藤澤典隆の本領。後半開始早々、サンフ先制!
 千葉右FK、サンフがクリア。今度はサンフのFK、つないで遊佐のセンタリングを中野シュート、GKセーブしてCKに。右CK、ショートコーナー、リターンを平繁キープしてCKゲット。右CK、野田のキックにニア横竹が飛び込んでシュート!上に外れる。
 左サイドで中野が粘ってFKゲット。平繁のキックに横竹とGKが競り、GKパンチ、こぼれを千葉クリア。右サイド、藤澤から左に開く平繁へ、さらに遊佐に開いてCKゲット、左CK野田のキックにファー篠原が飛び込むが折り返せず。
 右サイドでボールカットし藤澤を経由して左サイド平繁へ回り平繁ダイレクトシュート!は当たりきらずにGKキャッチ。平繁悔しがる。次いで左へ展開し平繁受けてドリブル開始、一人はね飛ばして突破。チャンスにまではいかなかったが、今日の平繁は力強い平繁だ。岡本のカットから左に開き、藤澤→遊佐、ドリブルで切り込むところ倒されイエロー。遊佐の左サイドバック、なかなかいい。元々ドリブル得意だし。
 左サイドから平繁のFK、千葉クリア、左サイド競り合い、千葉ボールスローインに。千葉スロー、これをカットして中央横竹へ、シュート、ブロック、右スローインに。藤澤ロングスロー、競り合い、千葉クリア、サンフはこのボールをそのままGKにバックパスし兼田が大きくフィード、これに中野がヘッドで競り、左に落としたところへ平繁、受けるとドリブル開始、そのまま切り込んでシュート!

ゴール!!

きれいにゴール右スミに突き刺し、2−0と千葉を突き放した。平繁はそのままゴール裏に走って行き、歓喜のサポーターたちとネット越しにハイタッチィィィ!ちょ、平繁、キャラずいぶん変わってないっスか!?
 平繁が左サイドでキープし遊佐へ、遊佐、キープから中央に切れ込みシュートはバー直撃!惜しい!
 千葉、カットから素早く左サイドつないでクロス、オフサイド。次いで千葉、右スローインをニア受けてシュート、サイドネット。さらに右からクロスを上げる、GKキャッチ。この間にも遊佐は積極的にオーバーラップをはかっていた。サンフ、中央を岡本がドリブル突破、右へはたくがDFカット、しかし岡本これを拾ってシュート!上に外れる。
 千葉、右サイドつないで16番ダイレクトシュート、上に外れる。またも右でつないで中央経由し左サイドへ、しかし拓がしっかりカバー、センタリングはラインを割った。千葉、カットから右に展開しクロス、低いボールがゴール前を通過しそのままゴールラインを割った。
 後半25分ごろから雪が降り出し、一気に冷え込んでくる。
 中野がキープ、左にはたいて横竹が受けドリブルからシュート、DFに当たりCK。左CK、野田のキックをファー中野がヘッド、GKキャッチ。次いで横竹のポスト、右平繁が受け、上がってきた野田に落とす。野田リターンし平繁が受けてドリブル切り込みシュート、右に外れる。さらに平繁フィードから左サイド崩して中野がドリブルでえぐり折り返し、DFクリアでCK。ここで千葉選手交代。5→3。
 さてCK、野田のキックはファー中野に合わず。
 千葉、左サイドからクロス、DFに当たってCKに。CK、中央競り合いこぼれは兼田キャッチ。次いで左からミドルシュート、右に外れる。千葉も積極的に両サイドから攻めシュートを放ってくるが、サンフ守備陣がなかなか決定的な場面を許さない。今度はサンフ、右サイドつないで平繁から野田、野田のクロスにニア中野飛び込んでヘッド、DFに当たってこぼれる、平繁拾ってクロスに横竹飛び込む!がわずかに合わず!
 千葉、左からボールをつないで右に展開しクロス、DFブロックしてCK。右CKを千葉4番ヘッド!しかし左に外れる。次いでサンフPAに迫りミドルシュートを放つ、しかし左に外れ。
 サンフ選手交代、藤澤に代え内田、野田に代え松田。
 左サイドを岡本が突破して中野にパス、完全に抜け出した中野がシュートを放つが、その前にオフサイド。
 ロスタイム、千葉はミドルシュートやCKでゴールを狙うがサンフはしっかりと守りきり、2−0と久しぶりの完封勝利を飾った。
 なかなか内容のある試合だった。次の相手は鞠ユースになるようだが、いいはずみがつく勝利。

11月3日 吉田サッカー公園 晴
Jユースサハラカップ2006・グループリーグ
VSガンバ大阪ユース

 毎年恒例の(と言っていいだろう)ガンバ戦、いろいろ用事があって、到着したときにはすでに前半15分を回っていた。
9中野
.
11横竹 10平繁 19内田
6遊佐 7保手濱
5佐藤 13篠原 23岡本 14松田
21原
11星原 9大塚
10持留 7池
    
6倉田 8安田
5下平 4池田 3本田 2原
1吉田
リザーブ・・・
広島:GK1金山、DF3野田、MF8藤澤、15金田、22小西、33佐伯、FW34不老
脚:GK16木下、DF12菅沼、13二戸、MF14岡崎、15前田、FW17鈴木、18吉本
 前節で兼田くんが退場したためGKには原くん。リザーブには怪我から復帰の野田くんがいる。
 サンフ、右サイドから仕掛け、こぼれを平繁が拾って持ち込みクロス、これをファーから走り込んだ横竹がヘッド!

ゴール!

見事に決まり、サンフが先制。よし!

 中盤の主導権の握り合い。サンフ、左サイドのプレッシャー、拓・遊佐のプレスからボールを奪い、平繁→中野と入れてスルーパスに遊佐飛び出すがオフサイド。ガンバは右サイドの池のクロスを主体に攻めているが、DFラインがよく対応している。ガンバのカウンター、右からのクロスを安田がダイレクトシュート!GK原キャッチ。ガンバ、左サイドで持留がキープ、しかし戻ってきた保手濱がカット。
 時間が進むと、ガンバのボール支配率があがってきた。しかしサンフ守備陣が最後のところで体を張ってはね返す。サンフは仕掛けの段階でミスが多く、有効な攻撃がなかなかできない。このシステムでは内田・横竹がサイドに広く開いてしまうため、さあ攻めるぞ!という時に選手間の距離が遠いことが多く、中盤がいまいち構築できない。ガンバは中盤でボールを奪い、U−16日本代表の1年生FW大塚をターゲットにぐいぐい押してきた。この大塚、長身なのに足元の技術が凄く、ちょっとでも油断したらフィジカルで前を向かれテクニックでそのままちぎられてしまう。もう一人のFW星原はスピードスター、いっときたりとも目を離せない。この恐ろしい二人を篠原・岡本の二人がよく抑えていた。
 横竹、平繁、内田でボールを回してCK取る。左CK、平繁のキックを中央中野がヘッド――バー直撃!惜しい!
 ガンバのフィードが大塚に入り、大塚が前を向いて突破するところ松田がカバー、大塚シュートは原がセーブしてCKに。倉田のキックに下平ヘッドは上に外れる。ガンバ、左サイドから星原がドリブル突破、PAに入るが篠原が戻ってきてカット!よく戻った!ガンバ、安田のミドルシュートは上に外れる。そして前半が終了した。
 攻撃はうまくいかないが、守備は最後のところで体を張って守れている。このまま我慢して、できればカウンターパンチ一発で勝利を決定づけたいところ。対するガンバは池の右サイドからの攻撃は機能していたが左サイドは沈黙気味。持留がもうひとつ機能していない。持留が真ん中でボールを散らし、倉田が左サイドから仕掛ける形になったら恐ろしいが、どうするだろう。
 後半開始。ガンバ、倉田が左サイドに回り、持留が中央に入った。あ、修正してきた。島田さん反応早すぎ。
 ガンバ、左サイドを破ってCKゲット、倉田のキックは中央ガンバのファウル。続いて右サイドからクロス、星原合わせるがGKキャッチ。サンフ、中野がこぼれ球を拾ってミドルシュートは左に外れる。今度は右サイドから、松田が粘ってFKを取り平繁がキック、ファー横竹がヘッド、こぼれを中野がシュート、GKセーブ、保手濱拾ってシュート、GK横っ飛びでキャッチ!ホテ、大事にいきすぎてシュートが弱かった。至近距離だったし、浮かせずに思い切り蹴っていれば決まっていたが・・・
 ワントップの中野は前線でいい走りを見せている。右スローイン、内田のロングスローに横竹がGKと競るがファウルを取られる。
 ガンバ、右サイドでボールを受けた持留が左サイド倉田にサイドチェンジ。倉田がドリブル開始、一気に持ち上がると安田とのワンツー、クリアされるがこぼれを池がミドルシュート!上に外れる。次いでガンバ、左サイドから倉田がドリブル突破、松田・遊佐が何とか止めてCKに。倉田のドリブルは凄まじく、一人ではとても止められない。左CK、倉田のキックはサンフがクリア、こぼれを保手濱クリア、平繁がこれをあきらめず追い、ガンバのクリアでマイボールのスローインに。オーケー。右スローイン、松田が入れて内田が平繁に戻し平繁フィード、中野がうまく反転して相手の裏を取り走るがGKキャッチ。
 ガンバ、またも倉田が左サイドからドリブル突破、すっと中に入ってくる。周囲のサンフの選手が囲いに行くが、倉田はぱしっと中央に折り返した。そこへ持留がオーバーラップ、ボールを受けると一人かわしてフリーになり、そのままミドルシュート!

ゴール!

ボールはゴール左スミに豪快に突き刺さり、後半11分、ガンバ同点に追いつく。素晴らしいミドルだった。ポジションチェンジした二人によるゴール、島田監督の采配が見事に的中した。
 ガンバ、左サイドから下平がクロス、大塚ヘッドは右に外れる。次いで左サイドパス回しから星原シュート、GKキャッチ。さらに右サイドからのFK、直接狙うが上に外れ。またもガンバ、下平からのフィードを大塚が受けて前を向こうとするが拓がカット。サンフ、平繁から左サイド横竹へ、横竹フィードに遊佐が抜け出しシュート、ゴール右スミに決めるもオフサイドでノーゴール。
 ガンバ、右サイドから左へサイドを変え倉田が受けて折り返し持留ミドルシュート、左上に外れる。次いで星原が左から仕掛け、中央に絞っていた池とのワンツー、スピードでPA侵入しリターンを受けその勢いのままゲット!後半22分、ガンバがエース星原健太の電光石火のゴールで逆転した。
 このゴールの直後、サンフ選手交代。内田に代えて藤澤。左サイドに入り、横竹が右へ。
 左サイド藤澤から平繁に入り、ドリブルからミドルシュートはDFに当たりGKキャッチ。今度は右サイドに展開し、松田が受けて一人かわしドリブル、カットされるもこぼれを中野が拾って反転シュート、DFブロック。
 後半24分右サイドでFKをゲット、ここでサンフ選手交代、保手濱に代えて野田イン。
 FK、平繁のキックはクリアされる。
 ガンバ、左サイドで倉田がキープ、戻して下平ミドルシュート、原がセーブしてCKに。CKはクリア。倉田のドリブルは一人では止められないし、二人でも奪えない。三人かかるとフリーの選手が二人はできるので、そこからダイレクトパスをポンポンとつながれて一気にピンチに陥ってしまう。後半は彼によって戦況が一変してしまった。
 サンフ、左サイドからつないで右サイドの野田へ。野田のクロスはDFクリア。野田は右サイドバックに入り、松田が左サイドバックへ。拓がセンターバックに回り、岡本がボランチに上がっている。ガンバ、倉田からオーバーラップの下平へ展開、しかし野田がカバーしてファウルをもらう。

 後半30分過ぎからは攻め合いになった。ガンバは立て続けに選手交代、MF池に代わりFW18吉本、さらにFW大塚に代えMF15前田。
 横竹が倒され、ガンバ吉本にイエロー。FK、ゴール前に上げて横竹が落とすがGKキャッチ。ガンバ、倉田のミドルシュートは原キャッチ。今度はサンフ、藤澤が左からロングスロー、こぼれを拾った平繁が岡本へ、岡本キープして右に展開するもカットされる。
 サンフ、3バックにする。横竹のキープから藤澤ミドルシュート、GKキャッチ。
 後半41分ガンバ選手交代、FW星原に代えFW17鈴木。サンフも平繁に代えて不老イン。
 藤澤から右サイドに開き野田クロス、クリアを拾って岡本→野田、野田のクロスに横竹合わせる!が右に外れる。左スローイン、藤澤のロングスローをニア横竹が受けシュート!も右に外れる。ロスタイム3分、サンフは奮戦するも及ばず、前節名古屋戦に続いて連敗を喫した。

 完敗だった。現在におけるチーム力の差が出てしまった。
 連敗してしまったが、次節清水に勝利すればグループ3位以上が確定し、グループリーグ突破が決まる。挨拶にきた選手たちに、
「次、勝って帰ってこいよ!」
と声をかける。
 最近の4−5−1は高円宮杯での大量失点を受けての守備重視の戦術だが、それゆえに攻撃の迫力が減少している。サンフユースは攻めてこそサンフユースだと思うので、次節はとにかく攻めて攻めて攻め抜いてほしい・・・!と思いつつ帰った。

10月29日 吉田サッカー公園 晴
Jユースサハラカップ2006・グループリーグ
VS名古屋グランパスエイト
付・練習試合・VS名古屋グランパスエイト(B戦)

 朝早く起きたものの仕事疲れでいつの間にかまた寝てしまい、起きたときにはすでにカブトも終わり、9時前だった。急いで支度し車を飛ばしたものの、吉田に着いたのは11時を20分回ったところだった。すでにサンフが中野のゴールで先制している。
9中野
.
11横竹 10平繁 19内田
6遊佐 7保手濱
5佐藤 13篠原 23岡本 14松田
16兼田
11酒井 19新川
17中田 7花井
      
13吉田 20福島
12後藤 5森本 6三宅 4津田
1長谷川
リザーブ・・・
広島:GK1金山、DF12山根、MF8藤澤、15金田、22小西、FW2植野、28板倉
名古屋:GK16鈴木、DF28西部、MF8西山、24安藤、25岸、FW18奥村、9アルベス
 中野のゴールは、横竹のポストからのボールをキープし、反転しざまに決めたファインゴールだったらしい。
 野田くんは負傷中のため、右サイドバックには松田くんが入っている。開幕から2試合連続ゴールの内田くんが今日も先発。ちなみにGKの原くんはJFAのGKキャンプに行き、また大西くん・不老くん・佐伯くんがトップチームのサテライトリーグ・愛媛戦で新居浜に行っている。愛媛県・西条北中出身の佐伯くんはプチ里帰りという格好。ちなみに佐伯くんはこの試合でなんとゴールを挙げ、愛媛サポを唸らせたという。
 さて試合のほうは、サンフが前線からの効果的なプレッシャーで試合の主導権を握っている。ゴール裏から観ているとよくわからなかったが、通常の4−3−3ではなく4−2−3−1のような布陣で中盤を厚くしていた。攻撃時には両サイドを上手く使えており、中野・横竹のポストに平繁のパスワークが冴えている。そして、右サイドにいる内田が獅子奮迅の活躍。
 内田のロングスロー、競り合ったこぼれに松田が競り勝ち、落としたところを保手濱ダイレクトシュートは左に外れる。右サイド突破の内田がファウルを受けFK、内田のキック、ニア、こぼれるところを保手濱シュート、DFに当たりCK。右CK、内田のキックをニア保手濱がそらす、名古屋クリア。
 中野から右に展開し、内田が抜け出してクロス、ファー遊佐が飛び込むが、その前でDFがクリア。
 そうこうしているうちに前半終了。

 いい守備ができている。名古屋がボールを持ったらすかさず前線から二人、三人と組織的なプレスをかけ、ボールを奪ってサイド攻撃。中盤でことごとくサンフの守備網にかかってしまうため、名古屋はバックラインかFW酒井めがけてロングボールを放り込むしか攻撃の手立てがなくなっていた。このままいけば無難に勝てそうな雰囲気。早く2点目が取れれば。

 後半開始。立ち上がり、サンフの入りがやや軽い気がしたが、徐々にプレスも戻ってきてサンフがペースを握ってきた・・・とき、好事魔多しというか、ハードラックが起こってしまった。
 名古屋がサンフPA外でボールを回してキープしていたが、戻ってきたサンフの選手がこれをカットし、そのままの流れでバックパス。しかしこれが弱く、名古屋のFWが詰めてきた。兼田も飛び出してスライディング、交錯しながらもクリア!と思われたが、その時笛が鳴って主審がペナルティスポットを指し、次いで兼田にレッドカードを提示した。兼田退場・・・!
 ボールは兼田がスライディングした方向に転がっていっており、兼田が先に触ったことは明白。彼が先に触って、その脚に相手が引っかかって倒れた、もしくは両者互角のクロスプレイだったと思う。百歩譲ってPKというのはありえても、得点機会阻止レッドはありえない。だいたいボール自体がどちらも保有していない50/50状態、そこへのプレイだったのに、得点機会阻止を適用するのはおかしいと思うが・・・
 サンフ、内田に代わってGK金山。内田はここまでいい動きをしていたのだが・・・惜しい。
 名古屋のPK、キッカーは福島―――
ゲット!左スミに沈めて1−1の同点に追いついた。
 同点にはなったが、ここまで圧倒的なサンフペースだったこともあるし、ちょうどいいハンデだと思って粘り強く戦えばいい・・・と思ったが、試合はここから一気に名古屋のペースになってゆく。中盤のプレスがかからなくなり、名古屋が自在にボールを回してゴールに迫り、シュートを次々に放っていく。7番花井が立て続けにミドルシュートを放ち、さらにスルーパスを入れてくる。サンフも相手GKクリアを拾った保手濱が無人のゴールめがけロングシュートを放つが、左に外れた。名古屋のダイレクトパスにサンフの中盤が翻弄されるが、最終ラインが高い集中ではね返す。右サイドバックの松田がいい戻りでたびたび危機を救っていた。
 クロスプレイで横竹が痛み、外へ。その間に名古屋が右CKゲット、新川織部のキックをファー折り返して、さらに逆のポスト付近にいた森本がヘッドで押し込んで名古屋逆転!金山、ボールに振られて反応しきれなかった。
 左サイドを平繁が突破して遊佐へパス、遊佐倒されてFK。中央左、PAやや外。平繁がセット。短い助走からキック!鋭いボールが壁に当たるがその中を突き抜けてゴール右スミ・・・わずかに外れた。惜しい!
 サンフ選手交代、保手濱に代えて藤澤イン。
 右CK、平繁のキックを復帰の横竹合わせる、が左に外れる。
 サンフは4−1−3−1となった。中野の1トップ、二列目に横竹、藤澤、平繁が並び遊佐のワンボランチ。
 ハイボール競り合いで中野が痛み、担架で外へ。
 名古屋の右スローから津田のクロス、金山キャッチ。名古屋のスルーパスから酒井飛び出す、クリア、名古屋波状攻撃、なんとかクリアしてこのボールが左サイドの平繁へ、藤澤にパス、遊佐とのワンツーを受けた藤澤がタテパス、右から走り込んだ横竹がシュート!上に外れる。いい形だったが・・・
 右サイドで横竹がファウルもらいFK。平繁のキック、GK長谷川パンチでクリアし左スローイン、藤澤のロングスロー、ファーへこぼれるがこれも長谷川がキャッチ。名古屋右サイドからクロス、酒井飛び込んでくるが合わず。サンフのカウンター、中央でつないで藤澤受け、切り返して中野へ、中野落として藤澤シュート!冷静にGKの逆を衝いた決定的なシュートだったが、GK長谷川はなんと残した足一本でこれをセーブ!そこで足が出るか―――!?なんつうGKだ。そのこぼれに中野が突っ込む、長谷川も飛び込み交錯、中野のファウルで名古屋ボールに。
 右サイドの競り合い、遊佐がボールカットするもなぜか遊佐のファウル。遊佐、不満そう。気持ちははわかる。名古屋のFK、新川のキックはファーのゴールラインを割る。
 藤澤の突破からパスをつないで右へ展開し横竹クロス、名古屋クリアを拾って藤澤→横竹→平繁、ドリブル切り込んでパス、名古屋クリアしカウンター、新川のクロスは金山キャッチ。
 名古屋、サンフPA前から花井が巧みなテクニックでキープしスルーパス、金山キャッチしてカウンター、中野が左に展開して藤澤へ、しかし名古屋カットしてカウンター、スルーパスはオフサイド。
 サンフ、右サイドへ展開して横竹が受け折り返して平繁が受け――ずスルー、しかし名古屋がカットしてカウンター、右サイドに展開してクロス、ニア飛び込んだ酒井がシュート、DFこれに競り合ってクリア、CKに。右CK、新川のキックを中央森本がボレー!は金山ががっちりとキャッチ。ナイスキーパー!
 時間がない。サンフは左から拓・篠原・松田のスリーバックにし、岡本を前線に上げた。そして選手交代、平繁に代わって金田イン。
 左サイドで岡本がボールカットし藤澤へ、遊佐に回して遊佐ミドルシュート!右に外れる。
 ロスタイム4分表示。サンフは運動量が落ちているが、途中出場の藤澤の突破を中心になんとかゴールをこじ開けようとしている。そしてPA前で中野がファウルをもらってFKゲット!ほぼ正面(わずかに左)、PAより少し外、という絶好の位置。藤澤がセットする。これを決めれば・・・藤澤キック!
 ボールは壁の間を抜け、左に反応したGKの横を抜けてゴールど真ん中に沈ん――

セーブ!!


GK長谷川はこれも左足一本ではじき返した!こいつは変態か!サンフがこぼれを拾ってクロス、しかし名古屋クリア!危機を脱する。
 サンフはそれからも攻め続けたがついにゴールを割ることができず、試合終了。1−2の逆転負けを喫してしまった。
 主審の判定で試合の流れが一変した。あれがなければ・・・しかし、それまではペースを握っていた試合だっただけに、同点にされても粘り強く守ってボールキープし、勝機を見出したかった。一気に逆転されてしまったのは残念。せめて11人のままだったら負けはしなかっただろうが・・・今日の敗戦は、反省するところは反省して、あとに引きずらないようにしてほしいなと思った。アンラッキーな面も多分にあったし。
 この後、名古屋との練習試合(B戦)が行われた。
2植野
25宮原 . 28板倉
8藤澤
15金田 22小西
12山根 26池田 18熊谷 27植木
1金山
32鈴木崇
25岸 18奥村
9アルベス      8西山
24安藤
31 28西部 26
16鈴木規
 一進一退の展開。名古屋に決定機があったが、金山がスーパーセーブで防いだ。徐々に藤澤が攻撃のタクトを振るようになり、サンフのサイドアタックが機能するようになる。植木や山根が攻め上がってクロスを上げる場面が出てきた。植野から宮原に展開し、宮原が切り返して中央切り込みシュート、上に外れる。
 前半の半ば以降はサンフのペース。サンフ、カットから宮原へ。宮原、スピードドリブルから一気に突き抜けてシュート、わずかに左に外れる。そして前半終了。双方とも決定機は少ない。

 後半、サンフは藤澤・植木に代え安武・沖田イン。安武トップ下、ドイスボランチが金田・沖田、最終ラインは左から山根・池田・小西・熊谷。
 サンフはペースを譲らず。運動量とダイレクトプレイで名古屋を上回る。右から板倉がスピードに乗ったドリブルで突破しPA直前で倒されFK。中央右からのFK、金田のキック!はGKセーブしCK。左CK、金田のキック、クリア、拾って右に展開しクロス、ファーにいた金田が受けて一人かわしシュート!決定的だったが、GKがスーパーセーブではじきCK。右CK、金田のキックはクリア。金田のプレイスキックは下から一直線に糸を引くように伸びてくる美しい軌道を描くので好き。

 名古屋、左からアルベスのシュート、金山キャッチ。サンフは安武・金田・沖田の中盤トリオの動きが素晴らしい。ガンガン動いて相手ボールをカットしまくっている。特に金田、プリンスリーグの頃は、途中出場で出てきてもほとんど動かないのでどこにいるのか全くわからず、なにやっとんのだあいつはーと心の中で怒っていたけど、今日は物凄い動き。やればできるじゃん。成長してる。1年の沖田は気のきいた動きとしっかりしたつなぎがいい。安武もちゃんと守備してドリブルで仕掛けている。
 宮原の仕掛け、こぼれを安武シュート!はGK正面。名古屋のCKは金山キャッチ。次いで名古屋、途中出場の23番が右からシュート、金山セーブ。安武の飛び出し、GK飛び出して交錯、名古屋クリア。カットからのスルーパス、板倉飛び出すがGKがPA飛び出してクリア。
 スコアレスのまま終盤へ(ちなみに40分ハーフ)。サンフは点を取るべく沖田のワンボランチにして金田を前に上げる。と、池田が負傷。池田に代わって植木が再び入り、熊谷がセンターバックに戻る。
 沖田が巧みなキープから右にはたいて安武ミドルシュート、GK正面。そして試合終了間際、名古屋が左サイドのワンツーから抜け出してゴール、0−1で試合終了。

 負けはしたけれど、点を取るべくボランチを減らしたりしていたので、失点も仕方ない。それよりも、後半目覚しい働きを見せた中盤の三人、金田くん・沖田くん・安武くんのパフォーマンスに満足。来年はレギュラー争いに食い込んできそうだ。もちろん、最上級生となる金田くんはレギュラーを取るくらいでないと困るのだけど。がんばってほしい。