むらさきぐま日記2005.ユース編3


戻る


1.クラセンU-15中国・6/18 2.クラセンU-15中国・6/19 3.プリンスVS多々良ほか・6/25 4.クラセンU-15中国・7/2
5.プリンスVS国泰寺7/16 6.プリンスVS皆実ほか7/16 7.豊田国際&クラセンU-15・8/11、13

ユースの予定。

*3月19日より
JFAプリンスリーグU-18中国2005
開始。


セカンドラウンド・上位リーグの6チームは、
多々良学園、広島観音、広島ユース、作陽、
広島皆実、広島国泰寺。

*5月21日 ○2−1 作陽(13:30、吉田)
(得点:横竹2)
*5月28日 △1−1 広島観音(13:30、吉田)
(得点:槙野)
*6月25日 ○2−1 多々良学園(11:00、吉田)
(得点:平繁PK、柏木)
*7月9日 ○5−0 国泰寺(11:00、吉田)
(得点:木原、横竹、柏木、平繁、田中)
*7月16日 ○2−1 広島皆実(11:00、広域補助)
(得点:横竹、藤澤)

優勝(三年連続)。高円宮杯出場決定。
MVPは柏木陽介、得点王に横竹翔。
*7月2日より
全広島サッカー選手権決勝大会開始。


*7月2日 ▲2−2(PK3−4)福山大(10:00、吉田)
*3月10日より第2回広島サッカートップリーグ開始。
*6月26日、アビスパ福岡サテライトと練習試合。
前日、灼熱のプリンスリーグ・多々良戦があったこともあり0-5。
*日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会は、
7月29日(金)〜8月6日(土)。

*7月30日 ●0−1 千葉ユース
*7月31日 ●0−2 愛媛FCユース
*8月2日  △1−1 浦和ユース
(得点者:木原)
グループリーグ敗退。
*日本クラブユースサッカー選手権(U-15)大会は、
8月12日(金)〜2005年8月21日(日)。
クラブユース協会HP

ユースのプレイヤーについてはこっち参照。


8月11・13日、
豊田国際ユース&日本クラブユースサッカー選手権U−15

7月16日 広島広域公園補助競技場 晴
JFAプリンスリーグU−18中国2005・セカンドラウンド・第10節
サンフレッチェ広島F.CユースVS広島皆実高
広島観音高VS多々良学園高

 プリンスリーグもいよいよ最終節。未だ高円宮杯出場チームは決まっておらず、2位以上に入る可能性のある上位四チームが直接対決し雌雄を決する、という狙ったような展開になっている。その二試合、サンフユースVS皆実、観音VS多々良は広域公園補助競技場での開催。
 11時ちょっと前に滑り込みで広域公園着。空はからりと晴れ、夏の刺すような陽射しが降り注いでいる。そこらの吸血鬼なら0.05秒で灰にしてしまうだろう。暑い。急いで階段を上っていくと、すでに試合は始まっていた。
1.サンフレッチェ広島F.CユースVS広島皆実高
10平繁
22中野 11木原
17江本
13保手濱 19横竹
14中山 24佐藤 4田中 12野田
16金山
10田原
11掛谷 7正木 9請川
  
6細田 8森重
15藤谷 4角田 3水口 23森林
1地京
 主将の槙野、副主将の柏木がU−18日本代表で不在、さらに遊佐も累積警告にて出場停止。しかもなぜか福本もいないので(後で聞いたら、発熱のためだった)、中盤の三人は保手濱・横竹・江本。その保手濱も先週はまだ別メニュー(ランニングのみ)だったので、万全のコンディションとはいえないだろう。大丈夫だろうか。
 皆実の左CK、ファーを狙うがクリア。今度はサンフの右FK、野田が蹴るがDFクリアでスローインに、これを受けた平繁が粘ってCKを取る。右CK
、野田のキックに中央競り合いファーに流れるところ保手濱が拾いキープするも、ミスキックでゴールラインを割る。
 皆実、FW10田原元気が右サイドを突破、中に切れ込みつつシュート、DFブロックするもこれを拾って右に出し、9請川がフリーでシュート!金山セーブ!CKに。前節の観音戦でロスタイム決勝ゴールを挙げた請川、今日は二列目の右にいる。皆実の右CKは保手濱がニアでクリア。サンフ、FKからのロングフィードに木原が反応、左サイドで拾って切り返しゴール方向を向くとすかさずミドルシュート!右に外れる。今度はバックラインから拓がフィード、左に飛ぶところ中野がDFと競りつつ突破しようとするが、DFもそうはさせずラインを割らせゴールキックにする。皆実、右サイド請川と23森林がコンビで切り崩そうとするが、拓がきっちりカバーリング。
 皆実が左サイドつないでクロス、中央競り合いになるが逆サイドのタッチラインを割りゴールキックに。中盤こぼれ球を野田が拾ってアーリーの速いクロス、はミスキックになりDFに当たるが木原がこぼれ球に足を伸ばしてつなぎ、中央飛び出してきたボランチ横竹が受けてドリブル突進からシュート、左に外れる。皆実GK地京のフィード、中央正木が競り勝って落とし田原が走り込むが、GK金山がPAを飛び出してきてクリア。
 皆実右サイド森林がフリーでクロスを上げ、中央金山が飛び出して相手と競り合いつつパンチでクリア。サンフ、中盤のプレスが甘い。平繁のキープからFKゲット、素早くリスタートし左に展開して中野が持つ。DFと一対一、突っかけるや切り返してゴール前にクロス、木原がヘッド!しかしGK正面でがっちりキャッチ。ここで給水タイムとなった。
 サンフは中盤が壊滅状態。皆実の早いプレッシャーの前に全くボールをつなぐことができず、ボランチの二人はクリアが精一杯。江本も持った瞬間に森重・細田のドイスボランチらにビタッと密着され、何もできない。プレスも緩く、相手のサイドバックに好き勝手上がられている。攻め手はバックラインからのロングフィードか、戻ってきた平繁がボールもらってガンガン仕掛けていくかのどちらかしかなく、もちろん皆実ディフェンス陣にそんなものが効くわけもない。DF角田の圧倒的な高さや組織されたプレスによりことごとく潰されていた。もうバタバタでいっぱいいっぱいの印象。せめて福本がいれば。
 しかしDFラインは実に安定しており、拓と尚の1・2年コンビが冷静なファイトで皆実の速攻をそのつど潰している。特に拓、上背がそれほどなくフィジカル的にももうひとつだが、心憎いまでのカバーリング能力でそのハンデを帳消しにしていた。もっと牛乳を飲んで大きくなってほしい。もちろん尚も対空迎撃に一対一に奮闘している。
 試合再開。皆実がスローイングから右に展開、森林のクロスはファー合わずもクリアが真ん中へ。拾われたらまずかったがシュージがカバーしファウルをもらう。今度は左からクロス、田原が飛び込むが金山キャッチ。さらに左サイド近いところでFKを得ると、正木がキック!あまり角度のないところだったがぐんと曲がって直接狙ってくる、金山セーブ、しかしこぼれを細田?がヘッド!バー直撃!ボールはそのままゴールを越え、ゴールキックとなった。危ない。
 皆実、中盤ルーズボールをヘッドで左へつなぎ、野田がクリアも小さいところを拾ってクロス、田原走り込むがオフサイド。サンフ、シュージがフィードし中野が走りトラップするがDFもしっかりマーク、中野競り合いで倒れるが笛はなし。皆実左CK、正木のキック、クリアこぼれを正木が拾ってドリブルでタテに突破しクロスを上げるが逆サイドに流れてしまい、そのままタッチラインを割る。
 なかなかうまくいかないサンフ、左サイドで平繁がボールを持つ。横竹が上がってきた。平繁がパス、横竹がリターンパスをきれいに通す。さすがにこのコンビは以心伝心。平繁、最終ライン目がけ勝負、DFに引っかかってボールがこぼれるも、これを中野が拾ってシュート!しかし前にいた木原に当たってしまい、左に外れる。今の攻撃はよかった。
 とはいえ試合の流れは皆実。右サイド森林から請川につなぎ、請川がミドルシュート!低い弾道のボールは左に外れる。そしてもう一度右サイド、請川と正木がワンツーで突破しようとするがシュージがカバーリングしファウルをもらう。皆実は右サイド、請川と森林の二人による突破が目立ったが、シュージがよく止めていた。そして前半終了。
 この試合、たとえ負けても2点差までの負けならば、皆実と勝点10で並ばれても得失点差で上回り、さらに次の観音と多々良の勝点がそれぞれ7と6なので、高円宮杯出場枠の2位以上が確定する。3点差負けだと得失点差でも並ばれるので総得点勝負、それ以上に差をつけられると多々良様南無南無状態になる。今のうちは尚と拓が踏ん張っているので大量失点は考えにくいが、中盤を取られた状態が続くと、この炎天下でスタミナが削られる終盤には何が起こるかわからない。木原と江本の位置を変えたほうがいいんじゃないかとか思いつつ飲み物を買いに行く。
 後半開始。皆実は10田原に代え24猿澤、23森林に代え25高橋。早生まれの高橋宏次郎はU-15日本代表候補。
 野田のフィード、左サイドで平繁がキープしクロス、中央中野が競ったこぼれに保手濱が飛び込んで競り合い粘るがDFクリア。皆実、左サイドから掛谷が野田をかわして切り込みクロス、を拓がブロックしてCKに。左CK、正木のキックをファー水口が折り返して中央混戦になるが何とかクリア。平繁が自陣左サイドからドリブル開始、スピードに乗ってハーフウェイラインを越えるところ請川のチャージで倒されFKゲット。ゴール前に皆が上がっていく時シュージが素早く右サイドへ蹴り出し、野田が受けてアーリークロス!鋭いボールがファー目がけ曲がり落ちるが惜しくも合わず。しかし流れるところを拾ってつなぎ、中央走り込んできた横竹がドリブルから突っ込む、がDFがカット。
 ここでサンフ選手交代、保手濱に代え福本。待っていたッ!保手濱も負傷上がりながらよく踏ん張った。
 皆実フィード、請川が抜け出そうとするがシュージがクリア、CKに。ここで皆実選手交代、9請川に代え16加藤イン。先日U−15日本代表候補に選出された加藤昂(早生まれ)はサンフジュニアユース出身。
 さて右CK、正木のキックはゴールエリア内へ曲げてくる。GKの守備範囲だが金山飛び出せない、DFクリアして逆サイドのタッチラインを割り、皆実スローインに。金山、そこは味方を蹴散らしてでもいいから飛び出すところだ!(例:林卓人)
 皆実が中盤でボールを回す。そこへ福本が猛然とプレスをかけた。皆実はバックパス、しかし福本はそのままボールを追いかけるとスライディングタックル!これは深く入ってしまいファウル、イエローカードが出たが、前半は見られなかった厳しい守備。これで中盤が活性化すれば・・・と思っていた矢先。皆実が左サイド上がり目からスローイン、細田?が受けたところへ福本が先ほどと同じようにプレスをかけた。しかしこの位置では少し不用意すぎた。細田は福本の当たりを切り返しでかわすとフリーとなり中央へクロス、その先には、加藤の投入でトップ下に上がっていた森重!
ゲット!
 巨躯を宙に舞わせると豪快にヘッド、ゴール左スミに突き刺して後半17分皆実先制!やられた!しかしまだあわてるような時間と点差じゃない。
 右サイドでFKゲット。野田のキックがゴール前に曲がり落ちるがGKパンチ!惜しい。しかし野田のキックのスピードと曲がり具合は素晴らしい。
 サンフ、選手交代。江本に代わり藤澤。最近はちょっと出番が少なかったクラッキ、ひと仕事できるか。ていうかしてくれ!
 今度は左サイドでFKゲット。福本のキック!はDFクリア、こぼれを拾って右につなぎ平繁がキープするが皆実クリアで給水タイムに。12時30分、さらに暑くなってくる。
 皆実、左サイド掛谷が野田をタテにかわしてクロス、クリアしてCKに。猿澤と森重が来ていたので危なかった。
 ここで皆実選手交代。後半から出てきたFWの猿澤を下げ、18竹林を投入。竹林はサンフジュニアユース時代はボランチだったが、今年は攻撃的MFをやっているみたい?なので、さらに中盤を厚くするようだ。これで皆実の中盤には細田・竹林・加藤と、サンフジュニアユースの歴代ボランチがずらりと顔を並べた(森重は攻撃的MFあるいはFWだったので除外)。
 CK、正木のキックをファー細田がヘッド、これはラインを割る。竹林は右サイドに入り、正木がFWに上がったようだ。
 サンフ、左サイドでFKを得た。福本が向かう。尚も上がってきた。横竹、中野、尚、この三人の誰かに合えば・・・福本キック!同時に全員ニアへ走り込む、しかしボールはその遥か上、ミスキック・・・と思ったがボールは急激に曲がり落ち、ファーで待ち受けていた中野?が相手と競り合いつつ執念でゴール前に落とす。ボールが転がる、両チームの選手がどっと群がって混戦となり、最後はGK地京が倒れ込みながらもボールをつかんで懐におさめたが、主審は笛を吹いてセンターサークルを指した。
入ってた――――ッ
誰かがさわったボールがゴールに飛び込み、そこをGK地京が捕ったようだ。自分のいた位置からは何がどうなったのかさっぱりわからず、シュージ辺りが押し込んだか?と思っていたが、後で聞くとどうやら横竹が最後に押し込んだらしく、公式記録もそのようになった。後半28分、サンフ同点に追いつく。このまま終われば優勝が決まるが、まだ先は長い。
 皆実の右クロス、ゴール正面で森重が胸トラップ、二人つくが森重はそれをフィジカルではねのけてボールコントロールしそのままボレーシュート!決定的だったが、金山がファインセーブ!はじき出した。金山のシュートに対する反応速度は格段に上がっている。正木のCKは福本がクリア。
 サンフは中野を中央にドンと構えさせ、彼のポストから攻撃を作る。皆実も後半30分が過ぎてさすがに運動量が落ちてきたため、ボールが回るようになってきた。福本はフィジカルを活かした守備やテクニックを駆使したキープ、落ち着いたパス回しで中盤の支配率を押し戻す。金山のフィード、左サイドで受けた木原がトラップ、浮いたボールを足でコントロールしつつ相手をかわす。相手が交錯で倒れ、ファウルかと思われたが笛はなし、木原はドリブル突破、ファウルをもらってFKゲット。PAに近い位置、木原がセットする。お、直接狙うのか?木原キック――GKパンチ!こぼれを藤澤が拾い、右に出して横竹がキープ、皆実がタッチに逃れスローイン。藤澤が入れて横竹が受けるが皆実クリア、しかし福本が拾って左に展開、シュージを走らせるが皆実DFも対応してボールをゴールラインに追い出す。
 皆実のフィード、左サイド掛谷が走るが福本がきっちりカバー。対するサンフも左サイドから木原がドリブル突破、中へ切れ込んでシュート!わずか左に外れる。サンフの左スロー、藤澤が受けて一人かわす。前が空いた。藤澤はゴール目がけ一直線にドリブルし、そのままミドルレンジから右足を振り抜いた。ボールは低空を切り裂くように飛び、ゴール右スミに突き刺さった。GKはその場に立ったままだった。
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
 後半40分、逆転!GKが動けなかったところを見るとおそらく外側から巻くようなカーブをかけて右スミを狙ったんだろうけど、シュートのスピードが速く、何より撃つタイミングがちょっと意外だった。もうひとつふたつ持ち込める状況だったので、こっちも「えっ?」と思った時にはもうゴールにボールがおさまっていた。さすが業師、意外なことを恐るべき精度でやってのける!ここまで正直消えていたが、ワンプレイででかい仕事をやってのけた。彼らしいといえばらしいが、それが「らしさ」では困るので、もっと精進して流れに絡めるようになってほしい。
 勝利しなければ2位以上の目がなくなる皆実にこのスーパーシュートは効いた。残り5分で最低2点が必要になったが、逆転で意気揚がるサンフはさらに攻撃に出る。木原がドリブルで中央を持ち上がり、右に藤澤、左を中野が駆け上がる。木原左へスルーパス、中野走り込むがオフサイド。中盤で横竹と森重が競り合い、横竹が競り勝ちボールをつなぐ。森重、先制ゴールをはじめとして中盤で存在感を発揮していたが、さすがにもう気力が尽きたか。野田のロングフィード、右サイドに飛び出す藤澤にピタリ。藤澤センタリング、ニア中野が受けてDFと一対一、仕掛けてシュート、はDFブロック。
 サンフ選手交代。中野に代え篠原。後半は前線でよく体を張った。
 ロスタイム2分。サンフは落ち着いてボールを回し、さらに攻撃に出る。左CKゲット、野田のキックはGKパンチ、こぼれてくるボールを福本がロングシュート!DFに当たりCK。もう一度左CK、野田のキックはDFクリア、右CKに。野田がゆっくりと走ってきてボールを受け取り、右コーナーへゆっくりとセット。平繁が走ってきてショートコーナー、皆実が食い下がるものの、野田と平繁で中を窺いつつパスを回す中、試合終了の笛が吹かれた。
 サンフレッチェ広島F.Cユースが2−1の逆転で皆実を破り、勝点を13として三年連続の優勝、そして高円宮杯全日本ユース選手権への出場を決定した。主力を欠き、さらに先制されながらも、逆境をはね返して勝利。セカンドラウンド5試合のうち実に4試合で先制を許しながら、それらの試合を3勝1分けで乗り切った粘り腰は素晴らしい。最初のうちは槙野・柏木がいないとどうにもならないという感じだったが、今日はその二人がいなくても皆実に勝った。どんどん成長している。そして1年、横竹は当然としても中野・拓・篠原がすでに主力としてこの重要な試合に出場している。彼らはもっと伸びていく。クラブユース選手権でもどんどん成長して、その結果としてタイトルを獲ってほしい。
 皆実は持ち前の堅固な守備が健在。さらに攻撃面でも多様なタレントが揃ってきたようで、センターラインもしっかりしている。このままいけばかなりのチームになりそう。とりあえずインターハイでひと旗揚げてきてほしい。
2.広島観音高VS多々良学園高
 13:30より観音VS多々良。前の試合の結果により、多々良に自力逆転の目が出てきた。現在観音の勝点は7、多々良は6。皆実が7のままなので、多々良は勝利すればこの二チームを抜いて2位に上がり、高円宮杯出場を決定する。観音はドロー以上でOK。この立場の違いが試合に影響するかどうか。
 サンフと皆実の選手はビッグアーチのシャワールームへ。ビッグアーチの中では例の芝の作業が続けられているのが見えた。ガンバ戦では酷く、磐田戦では悪かったピッチ、来週の緑戦まではもっとまともにしておかないと。週末は晴れだから、ここが勝負。入れ替わりに緑とオレンジの選手たちが入ってくる。控え選手たちは山側のトラックの向こうに展開し、多々良はオレンジの大断幕を広げ、観音は多数の緑の幟を立てる。観音はまた後ろの丘陵にも断幕を広げていた。彼らはひと塊になり、応援団となる。先ほどの試合、皆実は相手がサンフユースということで応援団を立てていなかったが、これは高校対決のため、応援合戦も見られそうだ。
 多々良は、中山元気がサンフにいた時期にはプリンスなどの試合後にその試合も観戦し、サポーターたちといっしょにゴール裏で一緒にコールしていた。そのためかコールや歌にはサンフ譲りのものが多い。観音もそうだが、こちらはいろいろひねったヘンテコリンなものが多い。
 シャワーを浴び、着替えの終わったサンフの選手たちが弁当を持って補助競技場に戻ってきた。彼らは木陰で観戦に入る。さらに暑くなってきた。
 入場前、多々良応援団はドヴォルザークの交響曲第9番《新世界より》第4楽章のメロディーによる歌で緊張感を高める。そして“smoke on the water”で選手を迎えた。観音の組織力か、多々良のパワーか。試合開始。
10小熊 12山本
20代 8古川
   
16安藤 6田中
7左山 4免田 5坪井 24山野
1川岡
11石田 10ダン
20小畠 6楢崎
8平間
19金城
9平山 7菅田 4観音寺 3田村隆
1柳井
 多々良、サンフとやったときとは布陣が違う。ボランチだった7菅田がセンターバックに下がり、そこには1年の金城が入っている。彼はサンフジュニアユース出身のレフティ。センターバックだった5田村正和がいないが、怪我か何かだろうか。
 まず観音、左CKゲット。主将・田中康晴のキックはDFクリア、もう一度左CK。田中のキック、ニアの競り合い、ファーにこぼれるところ小熊がダイレクトシュート!上に外れる。小熊は前節の皆実戦、空中戦の交錯プレイで脳震盪を起こし途中交代したが、大丈夫なようだ。多々良、右サイドでFKゲット。平間のキック、ファー落として中央混戦、最後は浮き球を20小畠がボレー!はもうひとつ当たりきらず左に外れた。続いて右ロングスロー、ハウバート・ダンが飛び込むがGK川岡がキャッチ。さらに右からロングスロー、クリアこぼれを6楢崎がダイレクトシュート!上に外れる。
 観音のフィード、8古川が落として12山本がシュート!GK正面。もう一度フィード、山本抜け出すがオフサイド。今度は中盤でのカットから左へ展開、ダイレクトで落としたボールを古川が受けてドリブル突破からシュート!わずか上に外れる。続いて小熊のポストから左サイドでダイレクトパスをつなぎMF20代が抜け出すがDFクリア。そして小熊が中央左でキープしちょんと中央へ落としたボールに古川が走り込んでトラップ、すかさず右足を振り抜いてゴールに突き刺した。前半16分、観音先制。
 多々良、8平間から左抜け出すダンへパス、しかし観音GK川岡が飛び出してクリア。観音反撃、右サイドを小熊が突破しファウルもらってFKゲット。田中のキック、中央競り合ってこぼれたボールを左山が拾い、右サイドにいる小熊へクロス、はオフサイド。山本のポストから左サイド代がクロス、小熊走り込むが合わず。
 多々良早くも選手交代、19金城に代え18西村。そして給水タイムになった。観音ベンチでは「うちわ部隊」が出動し選手たちをあおぐ。
 観音ペース。中盤で激しいプレスをかけてボールを奪うとそこから選手が流動的に動き出し、ダイレクトパスでどんどん多々良陣を切り崩している。山本のポスト、小熊の柔軟なキープに二列目の古川・代が変幻自在の動きで絡んでくる。
 多々良は攻撃ができず。石田とダンに有効なボールが全く入らない。ダンには免田がしっかりとマークにつき、仕事をさせていない。今のところ、セットプレイぐらいしか攻め手のない状況。
 試合再開。多々良、右サイドを楢崎が突破しCKゲット。平間のキック!はGK川岡ががっちりキャッチ。川岡は頑健にして俊敏、迫力があっていいGK。観音、左サイドを小熊・左山のコンビで崩して左山がクロス、DFクリア。今度は多々良、左サイドからのクロスを石田がキープもシュート撃てず。続いて右から楢崎のクロス、DFのクリア。さらに右サイド石田がキープして落とし楢崎がクロス、GKキャッチ。クロスの精度が・・・せっかくダンと石田というツインタワーを擁しているのに。右サイド、ダンが珍しくフリーでボールを受けドリブル、持ち上がって左にはたくがDFがクリア。
 多々良二人目の選手交代。20小畠に代え24西谷。
 多々良右CK、平間のキックはGKパンチでクリア。そして反撃、山本のポストを小熊が右に展開、オーバーラップしてきた田中がこれを受けて切り込みシュート!左に外れる。多々良、左スローインを受けたダンが反転からタテに抜けシュート!威力は充分だったが右に外れた。観音のフィード、GKが飛び出して捕ろうとするがファンブル、山本が詰めてキープしようとするところGKも捕りに行き交錯して山本が倒れる、が笛なし。GKの手は完全に山本の足にいっていたが、微妙な判定。観音、右サイド小熊がキープして折り返し、古川シュート!バー直撃!左にこぼれるところをヘッドで折り返して代のボレー!はオフサイド。
 前半終了間際、多々良のフィードを石田が落とし、ダンが受けて突っかけたところを倒されてFKゲット。中央右、本当にPAのすぐ外。キッカーは平間。ゴールには近い位置だが、ちょっと近すぎる。壁を越しても、そこから曲げ落としてゴールに突き刺すのは至難の業。平間キック!しかし壁に当たる。そして前半終了。中盤を制圧した観音がゲームを支配。ただ、多々良は一発があるので、まだ油断はできない。
 後半開始。観音、前半終了間際に痛んでいたDF5坪井に代わり2高橋勇気イン。右サイドバックに入り、24山野がセンターに回る。
 多々良のフィード、中央ダンがPA内キープするがマーカーを手で押さえてしまいファウル。観音、古川から右に開き高橋勇気がセンタリング、代が飛び込むがGKも競り、GKへのファウル。観音続いて田中→古川→小熊とリズミカルにつないでシュート!左に外れる。
 多々良、右サイド楢崎が突破。一人かわして深くえぐりマイナスの折り返し、しかしその先に誰もいない。ダンがキープし右へ、楢崎クロスにダン飛び込むがGKクリア。左CK、平間のキックにニア競り合い、逆サイドのタッチラインを割って多々良スローイン、そこからの流れ、観音クリアをダンが拾って中央ドリブル勝負!しかし田中がぴったりとついてシュートを許さず、そのままボールをゴールラインへ追い出してゴールキックにする。この試合、主にダンをマークしているのは免田だが、こういうエアポケットになりそうなところできっちりカバーリングし、さらにフィジカルで上回る相手に次のプレイをさせなかった。ブラボーなプレイ。なんとなく年初の選手権3回戦・観音VS鵬翔を思い出した。その時田中は興梠(現鹿島)をマンマークしていたが、彼はただ一度彼に自由を与えてしまい、そこでゴールを決められ0−1で敗れた。その時からさらにひとまわり大きくなっている。ジュニアユースでは槙野・田中尚とともにスリーバックの一角だったが、いいボランチになった。
 多々良、楢崎のパスから田村隆がオーバーラップ、CKを得る。右CK、平間が左足でキック!ニア、観音・山本がクリア、こぼれを菅田が拾うが、そこへも山本がアタックに行き見事にクリアする。また多々良が右CKを得る。ショートコーナー、田村が受けて平間に落とす、しかし観音素早い寄せ、平間は田村にパスを出すが、オフサイド。この時間帯、勝たなければいけない多々良が攻勢に出てきたことで観音は守勢に回るが、集中力は途切れない。観音フィード、小熊が左サイドキープしてタテに突破しクロス、DFに当たりGKキャッチ。小熊、一対一ではまず取られないし、パスも確実につないでくる。多々良、右サイドに展開し田村隆がクロス、中央石田が倒れ込みながらヘッド!上に外れる。そして給水タイムに。多々良、何とかなりそうな雰囲気にもなってきた。
 観音、選手交代。MF20代に代えMF9田代イン。
 多々良、左サイドからダンがドリブル持ち上がってスルーパス、しかし石田へは長い。さらに楢崎のキープからオーバーラップの田村がクロス、しかしラインを割る。
 観音、選手交代。FW12山本に代え、FW15鍋原イン。
 観音、左サイドへのフィード。うまく動き出した鍋原がフリーで受け、前を向くとすかさずシュートを放った。見事なカーブのかかったボールはGKの上を越えると、ぐぐっと落ちてゴールに飛び込む。
ゴール!2−0!鍋原はファーストプレイだったと思うが、ものの見事に決めてみせた。後半25分。
 尻に火がついた多々良、早めに取り返そうとした矢先、観音・田代が中盤でボールカットしすかさずスルーパス!小熊が完全に抜け出した。あっという間にGKと一対一、しばらく駆け引きしたのち、ちょんとゴール右スミに流し込んで3−0。後半26分、立て続けのゴールで多々良をあっという間に突き放す。
 観音選手交代、8古川に代え11天根イン。攻撃陣は前半から変幻自在にガンガン動き回っていたので、このあたりでどんどん入れ替えている。しかし、それでもサッカーの質が落ちないのが観音。
 観音カウンター、左サイドバック左山が突破してミドルシュート!左に外れる。さらに右からのFK、田中のキックにニア競り合い、CKに。右CK、左山の左足キックに中央高く跳んだ鍋原がヘッド!豪快に突き刺した。後半34分、とどめの一撃4−0。しかし意外な大差がついてしまった。
 多々良右に展開、楢崎クロス、はGK正面へ。この試合、もっとクロスの質がよければ・・・
 観音の左スローイン、左山がドリブル突破しクロス、田代がシュートを放つがオフサイド。多々良が左サイドを突破しファウルを受けFKゲット。平間のキックは直接狙う!GKパンチ!跳ね返ったボールを多々良が拾いゴール前に送るが、GKキャッチ。多々良、さらに左サイドからクロスを入れるが、ゴールラインを割る。もう一度左サイド、CKを得る。平間キック、鍋原がヘッドでクリア。小熊が拾ってキープ、倒されてマイボールに。観音は左サイドバック左山が最後の踏ん張りを見せて多々良の右サイドを封殺、多々良の攻め手は左サイドしかなくなっていた。
 観音、小熊がキープからスルーパス、右サイド天根?が抜け出してクロス、DFに当たってCKに。左山のキックに中央競り合い、GKキャッチ。多々良、左サイドで平間がキープして中央折り返し、右から飛び込んできた楢崎がシュート!しかしGK川岡がセーブ、クリアする。
 ロスタイム。せめて1点を、と最後の攻撃に出た多々良、ゴール正面でファウルを受けFKゲット。ペナルティアークのすぐ後ろ、ゴール真正面。絶好の位置。セットするのはもちろん平間。一矢報いるか。助走から――キック!
左ポスト!!
壁を越え、GKも一歩も動けない弾道でゴール左スミへと飛んでいったが、わずかに曲がりすぎた。ボールはポストの内側に当たると勢いよく跳ね返って右へ飛び、そのままタッチラインを割る。
 そして試合終了の笛。観音が多々良を4−0で破って勝点10、プリンスリーグ2位となり高円宮杯出場を決定した。パワーの多々良を組織で封じ込め圧倒。虎を網にかけ、動けなくなったところを槍ぶすまにした、という感じ。観音の強さが遺憾なく発揮された試合だった。多々良は中盤で主導権を握れず。サイドに展開してのクロスの精度も低く、ツートップを活かしきれなかった。
 試合が終わり、表彰式に。優勝サンフレッチェ、2位観音、3位皆実の表彰が行われる。得点王は横竹くん、そしてMVPはこの場に不在の柏木くんが受賞した。フェアプレイ賞は西京が受賞。できればこちらも取れるチームでありたい。
 さてサンフはクラブユース選手権、皆実と多々良はインターハイへ。皆実と多々良は、初戦を突破すれば2回戦で激突する。観音は高円宮杯までにもっと強くなっておいてほしい。今年こそグループリーグ突破を。

7月9日 吉田サッカー公園 雨
JFAプリンスリーグU−18中国2005・セカンドラウンド・第9節
VS広島国泰寺高

 未明にBS2でやっていたモンテヴェルディ《ウリッセの帰郷》が面白かったのでついつい最後まで見てしまう。求婚者たちが「歌手が操り人形を操作している」という演出であらわされてたのが面白かった。見せ場じゃないところでは携帯で「FF」をちょこちょことプレイ。最後の某城をうろうろしながら「マ○ムネ」まで入手し、ついでにティアマット2ターン虐殺してからダテレポしセーブ。TVでもウリッセ(オデュッセウス)の求婚者射殺シーンキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!求婚者役の歌手たちが゙退場、求婚者たちの人形は首吊り人形に。全体的に配役もキマってた。ウリッセの妻のペネーロペ(ペーネロペー)、貞淑が過ぎて意固地なところがよく出ていてブラヴァーだった。指揮のアーノンクールの音楽作りはさーすがー、というところ。
 終わったが、眠れなくなった。ので、アーノンクールによるモーツァルトの宗教声楽曲全集(テルデック)を引っ張り出し、K.317&K.339の入ったCDをかけて寝る。
 起きたら7時40分。もうちょっと横になってようと思って気がついたら8時55分だった。
 急いで朝飯を食べ、着替えて車に。雨は小降りだったが、三原から豊栄の山越えの辺りではかなりの雨が降っていて、吉田のほうは大丈夫だろうかと心配になったが、向原付近ではいくぶん小降りになってきた。起きがけで車に乗ったので頭がまだぼうっとしていたが、適当に突っ込んだMDがJ.S.バッハのカンタータ抜粋MDで、それを聴いていると気分がよくなってきた。バッハはいい、心が洗われる。
 11時に10分ほど遅れてサッカー公園に着。雨はほとんど降ってない。傘を持って人工芝グラウンドのほうへ向かうと、サンフがホーム側へ攻めていた。左サイドに開く横竹にボールが入る。横竹は反転すると中央目がけドリブルを開始した。二人ほどにつかれるが、強引に突破して中央へと達し、周囲のDFを完全にひきつけると右へちょんとパス。そこには完全フリーの木原、ダイレクトでゴール左スミに蹴り込んでゴール!おお木原決めた!スコアボードはまだ0−0なので、これが先制ゴールのようだ。
19横竹 10平繁
7柏木 11木原
     
6遊佐 8福本
14中山 24佐藤 3槙野 12野田
16金山
 左のスペースにボールが出て、シュージが受ける。一対一、勝負からタテに抜けてクロス、中央合わず。右から横竹が中央へ入れ、走り込んできた柏木がシュート、GKキャッチ。
 中盤上がり目、中央右のルーズボールを平繁が拾ってドリブル開始。真ん中へ一直線、このままシュートか!と思った次の瞬間、平繁ちょーんとスルーパス。横竹が見事に裏を取り、GKをかわして流し込み、2−0とする。
 国泰寺は10番立川のポストに9番清柳、11番井城太輔が絡む攻撃。前線からのプレスも徹底されており、中盤では8番井城賢太がたびたびいいインターセプトを見せる。柏木のパスも数度彼がカット、カウンターにつなげていた。サンフは4-4-2の中盤ボックス形で、前がかりのところへカウンターを食らうと一気に中央を持って上がられてしまうのだが、福本・遊佐の屈強なボランチとセンターバックの二人がいいカバーを見せる。今日は槙野のパートナーに1年の佐藤拓が入っているが、かなり落ち着いたプレイぶり。身のこなしを見ても、かなり余裕を持っているようだ。
 国泰寺、9番が中央左からシュート、DFブロックしCKに。左CK、中央国泰寺がヘッド!は右に流れてスローインに。続いて国泰寺、右サイドゴールライン際で10番がキープするが、拓がタックルでクリアしCKに。右CK、井城賢のキックはクリア。そして反撃、右サイドに展開して木原のクロス、これに左から中央へ走り込んできた柏木がヘッド!見事に押し込んで3−0とした。
 前半途中から一時雨が激しくなってきたが、サンフの選手たちは集中を切らさない。国泰寺のプレスをかいくぐって攻撃を仕掛けてゆく。槙野の指示で高いラインをキープする中、拓がすすっと前へ出て行って相手ボールをカットしすぐさまスルーパス!これが相手の真正面を見事に切り裂き、飛び出した平繁がGKと一対一。平繁、ひょいひょいとフェイントをかけるとGKを抜き去り、ぽんと蹴り込んでゴール、4−0。ここらへんの身のこなし、師である前田俊介を意識したか。
 また中盤からのスルーパス、横竹が飛び出してGKをかわすが、右へ流れすぎてしまう。持ち直して折り返すが、飛び込んできた柏木に合わない。右サイドから野田がアーリークロス、平繁がGKと競り、左へこぼれるボールの落ち際を柏木がダイレクトボレー!は当たりそこなって宇宙。ハイボールに横竹競り勝ち、落としたボールを木原がダイレクトシュート!DFブロック、CKに。柏木のキックは国泰寺クリア。
 それからも左サイドで柏木と平繁、右サイドで木原が突破を繰り返してチャンスを量産しつつ、前半終了。
 横竹がハイボールにきっちり競り勝ち、平繁がその周囲でしっかりとフォロー、スペースへも飛び出してゆく。両サイドには木原・柏木が出て突破。柏木は時々真ん中に入り、流動的に4-4-2になったり4-3-3になったり。たとえるなら、昔鹿島がやってた「4人FW」(長谷川・マジーニョ・黒崎・レオナルドの)みたいな感じ。攻撃的だが、守備に回るとちょっと危ない気もする。両サイドバックもかなり上がっているので。ただ、前半は右サイドバック野田の上がりは少なかった。木原がほぼ一人で突破していくので上がる必要があんまりなかったこともあるけど、彼は極上のクロスを持っているので、今後うまく活かしたい。
 森山監督、後半立ち上がり10分は前半と同じテンションで戦って1点取り、その後はメンバーを入れ替えていく、前半大量点のあとは気が抜けることが多いので、それは絶対にないように、と指示。ただ、「相手の攻撃は10番のポストから9番と10番が・・・」と言ってしまい「11番!」と突っ込まれる一幕も。ゴリさんも気を抜くな。
 後半開始。右サイドでは木原・野田に横竹が絡み、左サイドではシュージがオーバーラップから相手を崩してクロスを次々と上げていく。国泰寺GK久枝がボールをキャッチ、キックフィードしようとするところへ、たまたまオーバーラップしてきていた槙野が後ろから忍び寄ってカットにいく。しかしボディチェックになってしまい、ホイッスルが吹かれイエロー。槙野、苦笑いしながら「そりゃきついですよ」という感じで主審の肩をポンと叩き、自陣へ戻っていった。なっ!何をするだァ―――!!女性主審とはいえ、主審にはもっと敬意を払わねば。下手したら審判侮辱の追加イエローあるいは一発レッドで退場になったかも知れん。ここは主審さんの度量の広さで何事もなく済んだ。男前・槙野の笑顔がそれに寄与したかはわからないが。つまりは私が「女性審判だからって馴れ馴れしくすんなー」「おー(シュプレヒコール)」と思ったということ。
 柏木から再びシュージへ、シュージがサイドを破ってCKゲット。左CK、野田のキックが鋭くゴール前に曲がり落ちるが国泰寺クリア、こぼれを野田が拾って中央へパス、受けた福本、木原が次々にシュートを放つがDFがブロック、タッチラインを割る。スローインから平繁がドリブル、ゴールライン際から一人かわして中へ入り、シュートに行こうとするが寸前でDFがクリア!CKに。右CK、柏木のキック、ニアに飛ぶところへ横竹と平繁がジャンプ!しかし完全に重なってしまい、ツインヘッドは右に外れた。
 木原が右からクロス、中央飛び込んできた福本が合わせるが右に外れる。平繁からシュージに展開、ドリブル突破を図るが国泰寺8番井城賢がタックルカット。後半もいい働きを見せている。横竹がドリブルからシュート、これもDFがブロックしCKに。柏木の右CKはGKパンチ、こぼれを拾った国泰寺がカウンター、しかし残っていた野田がうまくカバーしてマイボールにする。国泰寺が中央上がり目左サイドでカット、中央井城賢に入れ、ドリブルからシュート!右に外れるも、ちょっと危ない場面。
 攻めながらもなかなか1点が取れないが、森山監督からは「(点が入っても入らなくても)どっちにしても15分で代えるぞー」との声。左FK、福本が素早く中央シュージにはたき、シュージがふわっとしたボールをラインの裏に入れる、GKクリアしたこぼれを柏木が右足ダイレクト!は利き足でなかったせいか右に外れる。
 ここで選手交代。柏木と槙野に代え中野と尚がイン。尚はそのままの位置、中野はトップに入り平繁が二列目の右、木原が左へ。中野・横竹の1年生ツートップになった。
 右サイドに開いた中野にボールが入る。切り込んで折り返しニア平繁がスルー、しかし中央に誰もいなかった。国泰寺右FK、9番が蹴るが誰にもさわらずラインを割る。
 サンフ選手交代、福本に代え、これも1年の篠原。福本はずいぶんプレイに安定感が出てきた。あとは攻め上がった時の最後の判断が正確にできれば、文句のつけようのないプレイヤーになる。
 国泰寺右からクロス、中央13番田原北斗ヘッド!はGK金山正面でキャッチ。
 左サイドを木原・シュージでつないで右サイドへ振り、受けた平繁がシュート!しかしまたもDFがブロックしCKに。左CK。と、国泰寺の選手がボールを拾い、コーナーへ走っていってボールをセットしゴール前へと戻る。国泰寺のまだまだ勝負を投げない気迫を感じ、グッと来た。野田のキックに中央競り合うが、ラインを割り国泰寺ゴールキックに。
 遊佐のカット、右サイドで横竹、中野とつないで中野がドリブルで切り込みシュート!左に外れる。さらに中野が右サイドで受けシュート、DFクリア。
 サンフ四人目の選手交代、平繁に代わり江本。そのまま右サイドへ。
 国泰寺は4点リードされながらも集中を切らさず、前線からのプレス、粘り強い守備でサンフを押し返し、逆に攻め込む場面も増えてきた。槙野・柏木といった大黒柱が欠けたサンフはちょっと前半の勢いがなくなったが、途中交代選手もよく頑張っている。篠原は頻繁にサイドに飛び出し、柔らかいテクニックや、いつの間に鍛えたのかフィジカルで相手を抑えてパス、など堂々としたプレイぶり。中野は積極的にシュートを撃っている。
 国泰寺のCK、自陣ゴール近くでクリアを拾った遊佐がドリブル開始、相手にまとわりつかれながらもそれをどんどんかわし、最後はクリアされたがハーフウェイラインまで押し返した。最近は運動量と守備力がクローズアップされてきたが、彼本来の武器であるドリブルが久しぶりに見られて面白かった。左サイドで木原が持ち中央切り込んでシュート、右へ外れる。右FK、野田が受けてクロス!GK飛び出すもファンブル、こぼれたボールに篠原が飛び込んで押し込もうとするが国泰寺の22番がブロック、跳ね返ったボールが再び篠原に当たり、ゴールラインを割る。国泰寺の執念。
 時間はロスタイムへ。フィードに右サイド江本が反応、抜け出して中へ切れ込み左足シュート!GKセーブ!CKに。右CK、野田が行く。この時ベンチから、
「タカシ!決めてこい!」
と沢田コーチの声がした。ロスタイムということで後ろにいた尚がゴール前に上がって行く。どうあっても1点取りに行くか。野田のキック!ゴールエリアやや外へ曲がり落ちてくるボール、これに走り込んできた尚がジャンプ一番ヘッド!完全に頭ひとつ競り勝って叩きつけ、ワンバウンドでゴール右スミに突き刺した。あまりの完璧さにGK一歩も動けず。
 沢田コーチの期待に見事応えた孝行者・田中尚のヘッドで最後に貴重な1点をゲット、5−0として試合終了。勝点10、得失点差+7とし、最終節に向けて一歩リードした。今日は大量点にも気を緩めず全員最後まで頑張れており、いい試合だった。
 そして大差がついたものの、最後まであきらめない国泰寺の気迫と執念も見事。これなら、皆実も根負けするかもしれないと思った(国泰寺は前節で皆実を1−0で破った)。
 続いて13:30から皆実と観音の試合が行われる。現在の勝点は皆実4、観音7。この試合、観音が勝てばサンフと観音の高円宮杯出場が決定、ドローならばサンフのみの高円宮杯出場が決定、皆実勝ちならば今節での高円宮杯出場決定はなく、最終節に持ち越される。その場合、今日びんご運動公園でこれと同時刻に開催される多々良−作陽戦で多々良が勝てば、これも最終節争いに参入してくるので、非常に混沌としてくる。最終節のカードはサンフVS皆実、観音VS多々良なので、なおさら。
 とりあえず腹が減ったので、食堂でうどんとおにぎりを食べる。食堂の御主人にコーヒーも淹れていただいたので、TVでやってる『義経』見ながらまたちょっとゆっくり。しかしこのドラマの義仲、ヘタレすぎだ。もう死んだけど。義仲っていうのはもっと剽悍で荒々しくあるべきだと思う。ていうかこの時代の武士はもっと殺伐としているべきだ。
 とか思いつつ人工芝ピッチへと戻る。さすがにまだ試合は動いてないだろうと思ったら、もう皆実が先制していた(7番、正木のゴール)。
 皆実が見事な守備組織で観音の攻撃をシャットアウト、速攻で面白いようにゲームを支配。追う者の強みか。そして皆実はゴール前混戦から24番・猿澤が蹴り込んでゴール、2−0と突き放しそのまま前半終了。観音は前半終了間際にエース小熊が空中戦競り合いで頭を打ち、脳震盪で交代と非常事態。小熊、大丈夫なのか。
 後半も皆実が押していたが、後半12分、ゴール前混戦から観音・15鍋原が蹴り込み、これで形勢が一転。観音がセカンドボールを拾い一方的に攻めまくるようになった。そして後半20分、右からのクロスをゴール前たった一人待ち構えていたFW12山本が競り勝ってヘッド!右スミに放り込んでついに同点に追いつく。
 それからも観音ペース、しかし皆実も我慢強く守って押し返し、そのうち膠着状態に陥った。恐ろしいプレイスキックを蹴りまくっていた正木も足を攣らせる。時間は過ぎ、このままドローでサンフの高円宮杯出場、皆実脱落決定か?と思われたロスタイム、皆実が右サイドでFKをゲット。正木は蹴らない、11番掛谷が左足でキック、これをニア9番請川がバックヘッドで方向を変え、ボールは――ゴール右スミに飛び込んだ。
 土壇場、起死回生のゴールに皆実の選手やベンチは狂喜乱舞。観音はすぐにボールをセンターサークルにセットし攻撃に出るが、この状態から皆実の牙城を崩すのはほぼ不可能なことだった。小熊負傷などもありロスタイムはかなり長かったが、皆実が守りきって3−2勝利。勝負は最終節に持ち越しとなった。
 国体選抜候補は今週末に九州遠征するそうで、これから集合して行くらしい。国体選抜候補はほとんど今ここにいるメンツの中から選ばれているんだろうから、ちょうどいいというところ。槙野くんは皆実選手のご家族の方々(皆実にはジュニアユース出身者も多いし)と談笑していたが、「(U−18から)帰ってこなくてもいいよ」と言われていた。本人は笑いながら「帰りませんよ」と言っていたが、ゴリさんどうする。
 帰ってから見てみると、多々良も3−2で作陽に勝利、勝点を6に伸ばしていた。これで最終節は、高円宮杯出場圏内の4チームが直接対決することに。16日の広域第一、まず11:00からサンフ(10)VS皆実(7)、そして13:30から観音(7)VS多々良(6)。小熊くんは出られるだろうか?
 サンフは槙野くんと柏木くんがU−18日本代表の新潟国際ユース、今日クロスプレイでイエローをもらった遊佐くんが累積警告三枚目で次節出場停止、保手濱君は怪我で現在別メニューと、中盤はやや苦しくなりそうだが・・・気合と根性で高円宮杯出場を掴んでほしい。

7月2日 びんご運動公園陸上競技場 雨
日本クラブユースサッカー選手権U−15・中国地区予選決勝
サンフレッチェ広島F.CジュニアユースVSサンフレッチェびんごジュニアユースFC

 朝起きたら、体が異常に重い。意識もぐちゃぐちゃで何も考えられず起き上がれない。しばらく横になっていても、起き上がろうという気力が湧いてこない。いかん、近くの尾道でクラセンU−15の決勝トーナメントがあるのに・・・と思うものの、体が言う事をきかない。仕方がないので外の雨音を聞きながらじーっと横になっていると、そのうちに寝てしまい、起きると11時過ぎだった。準決勝第一試合、サンフレッチェ広島とサンフレッチェみろくの里の試合はもう終わってしまう。今から大急ぎで行っても準決勝第二試合のハジャスVSサンフレッチェびんごの試合終了間際。ああ、準決勝勝ったらJ村行き決まるから、決勝より準決勝のほうが本気度高い試合なのに・・・
 やっと起き上がることができた。飯を食べて一息つく。メールが来て、全広島サッカー選手権1回戦、ユースは福山大にPK戦で敗れて初戦敗退とのこと。今年は1・2回戦の相手が昨年のインカレに出場した福山大と(おそらく)広島修道大という、なかなか厳しい組に入っていた。負けるかもしれないとは思っていはいたが、初戦で散るとは。でも、天皇杯に出ても1〜2回戦が高円宮杯とモロにブッキングするから、Bチーム{1年生−(横竹+中野+拓+篠原?)+ジュニアユース数名}というメンツで行かないといけない。ので、負けてもそれほど・・・昨年から天皇杯の日程が変わったことで、2種のチームにとっては優先度が下がったのでは?
 普通に行動できるようになってから家を出る。体はちょっと重いけど。携帯で速報サイトを見ると第一試合は本家ジュニアユースが4−1で勝利し、まずJ村行きを決めたようだ。
 昨日から激しく降っていた雨はようやく小降りになってきていた。午前中の試合は大変だったのでは。決勝戦開始予定時刻の14時30分少し過ぎに駐車場に車を停め、正面入り口からピッチのほうを見てみると、まだ試合は始まっていなかった。準決勝第二試合はびんごがハジャスを4−2で破っており、決勝は広島VSびんご。
 スタンドに上がると、両チームの選手がトラックの部分で軽くアップを行っていた。まだ始まりそうにない。見ると、沢田コーチがピッチにいた。今日はユースではなくこちらのほうに?ジュニアユース勢の選手を見に来られていたのか。沢田さんは運営の方々と話などされていたが、やがて引っ込むと、また出てきてゴロゴロと線引きを始めた。白線は、2試合の間に雨ですっかり流れてしまっていたのだった。これはまだ始まりそうにない。選手たちもいったん引っ込み、場内には小雨の中黙々と線引きをする運営の方々(沢田さん含む)のみが。
 線引きが終わり、しばらくすると選手たちがトラックに出てきてアップ開始、それからピッチへ。一時間遅れくらいでキックオフか。
 さて試合開始。広島が白、びんごが紫ユニ。
20 17
14
10 18
23
22 13
9植木 20吉川
10岡本 8谷本
     
6吉原 19瀧田
5関 15 13 12元田
16
 広島は3-5-2、びんごは4-4-2。背番号からすると広島はけっこうメンバーを入れ替えている?びんごは守備陣を入れ替えているようだ。
 立ち上がり、まず広島FW17番が左からするりと抜け出しシュート!右に外れる。びんご右CKゲット、9植木が素早くショートコーナー、10岡本がニアで受けて振り向きざまミドルシュート!わずか上に外れる。やるな。広島は高い位置からプレスをかける。中盤に戻ってボールを受けた植木にプレスをかけてボールを奪い右サイドへ出してパスをつなぎ、17番がクロスを入れ中央8番が飛び込む!がわずかに合わない。
 広島、右サイドからウイングバックの18番がドリブル突破を見せるがDFがカット。びんご、右サイドでダイレクトパスをつなぎ飛び出してきた19瀧田に出すがDFがスライディングでクリア。今度は広島、中盤カットからのスルーパスにFW20番が右サイド飛び出し、DFのチェックを中央に切れ込みつつかわして左足シュート!はピッチの荒れたところ+水のためかミスキック、左に外れた。
 びんご、右サイドで岡本がボールカットしすかさずクロスを上げるが、ゴール前合わず。対する広島、PA近く中央左でFKゲット。20番が直接狙う、がGKがセーブ!CKに。左CK、20番のキックは岡本がクリアする。
 J村行きという目標を達成した後ということと、さらに同門対決ということでさすがに緊迫した雰囲気にはちょっと欠けるが、双方とも手数を繰り出していて面白い。
 広島のカウンター、フィードを左サイドへ飛び出した20番が受けて右へ振り、17番がトラップするがハンド。びんご押し返して広島ゴール前に迫り、混戦の中から谷本か植木?がミドルシュートを放つが左に外れる。次いで右サイドへのフィードから12元田が突破、しかしこれはDFがタックルでボールを奪い、クリア。
 広島、左センターバックの22番がロングスルーパス気味にグラウンダーでフィード、これに反応した17番が左サイドを突破、折り返したところに20番が走り込みダイレクトシュート!しかしGKキャッチ。
 びんご、中央左やや遠めでFKを取る。谷本と植木が立つ。ちょっと遠いが・・・狙うのか?助走、そして植木がキック!直接狙った―――わずかに右!スタンドもどよめく。今度は右からのボールを植木と吉川がワンツー、植木が左に流れてからタテに切り込みPA侵入してシュート!GKセーブ!ボールが左へこぼれる、植木がそれを追って拾い、ゴールライン際でDFと一対一。植木はフェイントからゴールライン際の狭いところを突破、中へ持ち込むとマイナスの折り返し、吉川?シュート!しかしこれもGKセーブ、DFクリア!広島、ピンチをしのいだ。
 広島、左サイド20番から中央14番を経由し右サイド18番へきれいに展開。18番、一人かわして中へ切り込むが、びんごDFもしっかり対応してクリア。びんごのカウンター、左サイドで吉川がキープしオーバーラップする左サイドバックの5関へきれいにパスを通す。PAに迫る関、一対一から中へ切れ込んでクロスを上げるが、GKへ。今のところはタテへ勝負し、マイナスのボールを入れたほうが決定機だった。完全に攻撃側の間合いだっただけに、惜しい。
 中盤のルーズボールを岡本がダイレクトで前へ。吉川がオフサイドギリギリで飛び出してボールを受けドリブル、一人かわして中央へ入り左足シュート!左に外れる。広島、右サイドで14・18番の二人がキープして機を窺うが、びんご守備陣も隙を見せずにきっちり守りきり、ここで前半終了。
 試合は膠着しているものの広島・びんごともに時々はっとするような光るプレイを見せている。しかしどちらの守備陣も非常に集中しているので、このコンディションともあいまってなかなか点は入らなさそう。
 喉が渇いたので飲み物を買いに行く。サッカーを見ていると気分がすぐれないのはどこかへ行ってしまうが、体は自分の意思とは微妙にディレイしていて困った。
 後半開始。びんごは8谷本、19瀧田に代わって11番・17番がイン。その位置に入る。
 びんご、立ち上がりに接触プレイで吉川が痛む。何とか立ち上がったが、どうか。右サイドに開いて植木のクロス、こぼれたボールをつないで再び植木へ。植木、ひょいとインフロントに引っ掛けてボールを浮かせ、DFラインの裏へ放り込む。吉川が飛び出して胸トラップ、DFが寄せて前を向かせないが吉川は後ろへ落とし、受けた岡本が中へ持ち込んでシュート!GKセーブ!CKに。ファインセーブだった。右CK、植木のキックはGKがパンチ、びんごがこぼれを拾って戻し、11番がスルーパスを送るが味方と合わず。
 広島、左サイドに開く17番から中央に入ってきた10番へパス、そして10番がスルーパス!は合わず。次いで左サイドで10番がボールカット、一人かわしてドリブル突破から中央目がけ切り込み、PAに入るところでDFに阻まれるが股抜きでかわして侵入しシュート!はDFブロック!サンキュー。
 びんご、20吉川・12元田に代え18番・14番イン。18番(ファビオ君ではないようだった)はFWに、14番は左サイドバックに入って5関が右へ。
 びんご、左からパスをつなぎ岡本を経由して右の関へ、タテに抜けてセンタリングはDFブロックしCKに。右CK、植木がセットするが、14番が「自分が蹴る」と走ってきた。キッカー交代か。14番と植木が交代、した瞬間ショートコーナー、受けた植木がドリブルで中へ持ち込みシュート性の折り返し!はDFクリア、ファーに流れるところを関が拾ってクロス、DFクリアこぼれを11番がダイレクトシュート!上に外れる。続いて11番のカットからスルーパス、右サイド関が抜け出しタテに突破してセンタリング、ファー飛び込むが合わず。さらに6吉原のカット、ドリブルで持ち上がり植木に入れ、植木振り向きざまシュート、はDFに当たる。びんご、ペースアップしてきた。
 びんご、右FKゲット。遠めの位置、皆がボールから離れてしまい誰が蹴るのかと思ったが岡本が走ってきてセット、ゴール前に上げるがGKが飛び出してキャッチ。
 ここで広島、選手交代。FW17番に代わり、FW11番投入。
 広島11番、左のスペースに飛び出してボールを受けると、ゴール前に絶妙のグラウンダーパス!ニア飛び込んだ20番がトラップしてGKと一対一、すかさずGKの股を狙ったシュート!しかしGK素早く両脚を閉じてセーブ!CKに。これも決まらんか!左CK、20番のキック、DFクリア、広島22番が拾って20番へスルーパスを出すがオフサイド。
 びんごFW18番が前線でキープ、落としたボールを植木がスルーパス、MF17番が飛び出してシュート!左に外れる。広島のフィード、20番が左抜け出してセンタリングはニアでDFクリア。
 広島は11番の投入から押し返し、島監督もつい熱くなって飛び出しすぎてしまい、主審から注意されてしまった。それを見たスタンドからは笑いが。
 広島、中盤上がり目のルーズボールを20番がオーバーヘッドキックで前線に送り、中央11番が走り込む!がGK飛び出してキャッチ。広島のフィード、11番が左サイド完全に抜け出す、オフサイドはない!びんご守備陣必死で戻る、一人いく、11番、それをかわしてセンタリング、しかしその軌道上に誰もいない!
 時間は早くも後半29分、びんごは植木が右サイドドリブル突破から折り返し、受けた関が左へスルーパス、走り込んだ17番か18番がシュート!GK正面!広島も左サイドボールをつないで10番が最終ラインの裏へスルーパス、20番飛び出すがオフサイド!微妙な判定だった。惜しい。そしてホイッスル。両チームの選手がセンターサークルに集まり、それからベンチへと戻っていった。さて、これからどうするか。この試合は第一・第二代表を決めるための試合だから、別に延長戦をする必要はない。昨年は即PK戦だったが・・・
 島監督が運営のほうと話している。島さんはPK戦にしたいようだったが、どうやら10分ハーフの延長戦になるようだった。選手たちも大変だ。
 両チームの選手がピッチに出てきたとき、彼らと審判たちが呼び止められて何やら話し合い、またピッチへと向かった。両チームの選手がアウェイ側ゴールを向いてハーフウェイラインに並ぶ。お、PK戦だ。やはりこっちのほうが自然だろう。
 PK戦、先攻はびんご。一人目岡本、GK逆を衝いて左下○、後攻め広島、一人目4番、GK逆を衝き右中段○。
 二人目、びんご植木、中央上段へ大胆に○、広島11番、方向は読まれたが左下○。
 三人目、びんご17番、逆を衝いて左下○、広島8番、右中段に曲げてきた!○。
 四人目、ゴール前に立った広島のGK1番に島監督が、
「どっちか飛べよ!」
と声をかける。さっきは逆を衝かれたこともあり中途半端な反応だったからか。GK、ぐっと腰を落として構える。びんご四人目は14番。
 ―――ストップ!左中段ドンピシャのセーブ!むう、島監督のアドバイスが効果覿面。
 広島四人目14番、右上に決めて○。びんごGKも方向は合っているが、とどかない。
 五人目、びんご11番、左中段へのキックはGKセーブ!さっきのリプレイのように止めてみせた。PK戦4−3、サンフレッチェ広島の優勝と中国地区第一代表の座が決定した。でも、この試合は順位付けのための試合なので、勝ったからといってとりたてて喜ぶというものではない。広島の選手がひとしきり喜んだあと、両チームは粛々と整列して挨拶。それからスタンドの前へ並んで応援してくれた方々への挨拶を済ませると、片付けに入った。
 2試合60分で11点入った準決勝見たかったなあ、と残念に思いながら、帰る。
 今年はフルメンバーでの広島ジュニアユースの試合を観ていないけど、びんごのムービングサッカーは掛け値なしに素晴らしい。はまった時の美しさと迫力には思わず声が出るよ。フルタイム続けられればほとんど無敵だけど(30×1本の練習試合ではユースB相手にボールを完全支配して一方的に押しまくりスコアレスドロー)、なかなかそうはいかないので、そこが課題。でもJヴィレッジでは要注目。

6月25日 吉田サッカー公園 晴
JFAプリンスリーグU−18中国2005・セカンドラウンド・第8節
VS多々良学園
付・日本クラブユースサッカー選手権U−15・中国地区予選
サンフレッチェびんごジュニアユースFC VS サンフレッチェくにびきジュニアユースFC

 トップチームは出雲と韓国の二手に別れ、戦術熟成や個人能力アップに努めている。ユースからは野田くん、江本くん、篠原くんの三人が韓国組に参加。野田くんと篠原くんは23・24日の試合に出場しているようで、今日のプリンスリーグに出られないことは歯がゆいだろうが、トップチームの選手とともにプレイすることでいろんなことを学び取ってほしい。江本くんの出番はまだか。
 そのプリンスリーグ、今日の相手は多々良学園。一次ラウンドでは1−3と完敗した相手。その時には槙野くんがU−18日本代表スロバキア遠征で不在だったことも響いたが、たとえ彼がいたとしても、上位リーグ最強クラスの攻撃力を持つ多々良に勝つのは容易なことではない。昨年のチームでも、試合終了間際の柏木くんの三人抜きゴールでようやく競り勝ったのだから。
 車のCDデッキが本格的にCDを読んでくれなくなったので、テープデッキにカセットアダプター突っ込み、MDを聴きつつ行くことにする。昔編集したDISCをIN!これはけっこう前に知人に編集してもらったクラシックのMDだった。聴き終わって別のを入れると、『MIDNIGHT SUBMARINE』のイントロが。これはいろいろごっちゃにしたやつだ。ウラシマンとかカムイ外伝とかZガンダムとかサイボーグ009とかサクラ大戦とかが流れていき、そしてドヴォルザークの交響曲第9番『新世界より』第4楽章とともに「補給線を断たれ、窮地に陥った同盟軍を殲滅すべく・・・」アムリッツァ会戦クル━━━━(゚∀゚)━━━━!!こんなの録ってたのか。向原へ抜ける道を走っているときは、ポプラン自重しろとか、ヤン飯喰えよ、とか、ミッターマイヤー近づきすぎたっておまえ索敵ちゃんとしてんのかとか、いけいけビッテンフェルトー!とか、ラインハルトの魔法の壺発言キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!とかノリノリで運転していた。
 その後仮面ライダーX〜すごいよ!マサルさんというわけのわからん流れになったところでサッカー公園着。途中、遅い車にブロックされたために到着が5分ほど遅れる。
 人工芝グラウンドのほうから大きな応援のコールが。行ってみると、多々良の部員がピッチサイドに多数並んで応援、さらに応援の方々も多数お越しになっており、オレンジ度が非常に高いゲームとなっていた。
10平繁
11木原 13保手濱
19横竹
7柏木 8福本
14中山 4田中 3槙野 6遊佐
16金山
20小畠 11石田
10ダン 6楢崎
   
7菅田 8平間
9平山 4観音寺 5田村正 3田村隆
1柳井
リザーブ:
サンフ・・・GK1佐久間、DF22山根、2植野、18熊谷、24佐藤、MF23小西、25内田、FW9古本、20中野
(小西の背番号が23、中野の背番号が20なのは、プリンスリーグで使える背番号が1〜25のため)
多々良・・・GK17佐伯、DF2安部、MF18西村、24西谷、21平川、14西本、19金城、FW22山田、23斎藤。
 前回の対戦で負傷した石田くんは元気に先発。よかった。リザーブに名を連ねる19番金城くんは石田くんと同じサンフレッチェ広島ジュニアユースの、14番西本くんはサンフレッチェびんごの出身。今年入学の一年生だ。また、6番の楢崎くんは安芸FC出身。中国地方屈指の強豪だけあって広島出身者も多い。
 ちょうどサンフの左CK。珍しくシュージが蹴ったが曲がらずにファーへ抜けてしまい、蹴った当人悔しがる。自陣からのフィード、受けた木原が相手に掴まれながらもそれを振り切って中央突破、GKと一対一――というところで笛が鳴り、多々良にイエローでサンフのFKに。それは流すところであろう。柏木のFKは左サイドのゴールラインを割る。
 左サイドの10ハウバート・ダンにボールが渡る。何で中盤にいるんだ。遊佐がつくが、ダンはフィジカルとスピードに物を言わせてそれをかわし前へ出ると、ミドルシュート!金山正面だが、低く強烈な一撃。サンフ、福本から右に開き遊佐のクロス。逆サイドに流れるが木原が拾って切り込みシュート!DFクリア、こぼれを誰かがシュート、はテンプラになりGKキャッチ。
 多々良の攻撃。中央で11石田がポスト、右サイド6楢崎がクロスを上げ後方から8平間が飛び込みPA内トラップ、しかし遊佐が寄せたためシュートは枠を外れて右へ。今度はサンフのパス回しを中盤でカットし、楢崎がすぐさま前線へフィード、右サイド石田が飛び出す、がオフサイド。続いて中盤FK、早いリスタートで左のダンへ展開、フリーで上げたクロスに多々良ツートップ飛び込む、が金山飛び出してパンチ、しかし落ちてくるボールに飛び込んだ楢崎がダイレクトシュート!ゴールはがら空き、決定的だったが、シュートに抑えが利かず上に外れる。さらに中盤カットから平間がロングシュート!右に外れる。またまた多々良、左サイドでダンがキープ、しかし遊佐・福本・保手濱の三人が次々にプレス、遊佐が奪って福本とワンツーでオーバーラップ、アーリークロス!しかし戻ってきていたダンがその正面でブロック。
 サンフはスリートップが多々良4バックに抑えられ、横竹も7菅田・8平間に挟まれてキープできない。高い位置でボールが持てないので、サイドも上がっていけない。フィードを入れてもはね返される。もっと速いパス回しができればあるいは・・・というところだが、この守備の密度ではなかなか難しい。と、槙野がオーバーラップしてきた。保手濱とパス交換しながら上がっていき、保手濱に出す。保手濱はドリブルで突っかけ右に出し、木原がクロス、は大きい。
 右サイド高いところでの競り合い、横竹が相手を引っ張ってしまいイエロー。ちょっといらいらしているか?
 多々良、中盤で相手と競り合いつつ楢崎、菅田がパスをつなぎ、菅田が体勢を崩しつつも右サイドのスペースへパス、石田が飛び出すがオフサイド。多々良のツートップはポストプレイや飛び出しに大車輪。そして左サイドの攻撃からFKをゲット。PA左角やや内側の後方、気持ち遠めの位置。合わせてもよし、直接もよし。8平間がセットする。長身揃いの多々良がゴール前に並ぶ。どうする。平間、助走からキック!

ゴール!

ボールは壁を越えると急激に曲がり落ち、飛びつく金山の手をはじいてゴール左スミに突き刺さった。24分、多々良先制!きれいにやられた。でも、まだあわてるような時間じゃない(仙道AA略。これからだ。かなり大変そうだが。
 多々良、右サイド楢崎から菅田を経由して左のダンへ展開、グラウンダーのクロスを入れて石田飛び込む、が槙野クリア。サンフ、柏木のフィードに中央左平繁が走り込みDFと競り合い、ボールがゴールラインを割るが、ゴールキックの判定。多々良の右FK、ゴール前に上げるがサンフもきっちりと競り合い、誰にもさわらずにラインを割る。福本がドリブルで持ち上がり木原へパス。木原ワンツーでゴール前飛び込もうとするもDF引っかかる、しかしこぼれを拾って左へ、受けた平繁がDF二枚を前にして対峙、中へ切れ込もうとするがDFも通さない、左へはたいてシュージが受ける、しかしここにも多々良が二枚つき、クリアされてスローインに。
 柏木が自陣でボールカット、そしておもむろにドリブルで上がっていく。どんどんスピードを上げ、相手のチェックをキレのあるフェイントで次々かわし、中央に切れ込みシュート!左に外れるが、DFに当たっておりCKに。いいプレイだっ・・・!左CK、福本のキックを平繁ヘッド!は上に外れる。多々良のゴールキック、ハイボールを多々良の選手がヘッドでいったん後ろへ戻したところ、これを木原がカット。木原が右サイドからドリブルで切り込みシュート!はDFがブロック、こぼれをGKキャッチ。今度は柏木が中盤でボールカット、ドリブルで持ち込むが多々良のセンターバック4観音寺がカット。左サイドで保手濱が倒されFKゲト。パスを回してキープし、柏木からシュージへ出しクロス、しかしカットされ多々良のカウンター!トップの小畠に入り、左のダンに展開。遊佐がつくが、ファウルを犯してしまい多々良FK。しかしダンは強すぎだ。平間がセット。ここから直接はない。誰に合わせる。キック!柏木クリア!しかしこぼれを拾った平間がもう一度クロスを入れ―――ゴール前どフリーのダンが胸トラップ!クァゑdrftgyふじこlp;@:「」しかしその時副審の旗が上がった。オフサイド!命拾い。
 多々良、右サイドでボールをつなぎ、小畠→石田とつないで石田が右から一気にPA内へドリブルで切り込みフリーでシュート!矢のようなシュートがバーをかすめるように飛んでいった。またまた危ない!サンフ反撃、柏木のフィード、DFの裏に落ちるところ、飛び出していった横竹が無理やりDFの裏に頭を出してヘッド!GKに捕られるも、気持ちの入ったプレイ。多々良、中盤からダンがミドルシュート!右に外れる。次はサンフ、左サイドでファウルをもらいFK。福本がセットする。前半あとわずか、ここで取れれば・・・福本キック!ファーに飛ぶ、槙野?がGKと競る!ボールこぼれる、キープに行く、GKも捕りにいく、しかしGK、勢い余ってサンフの選手を押し倒してしまった。笛が鳴り、主審がペナルティスポットを指す。PK!多々良の選手が抗議するが、判定はくつがえらない。本人はあくまでもボールを捕りにいくつもりだったろうけど、結果としてはモロに後ろから押し倒す格好になってしまった。仕方がない。
 平繁がボールをセットする。ここは決めてくれっ・・・!

ゲット!

GK柳井の逆を衝き、ゴール右スミに蹴り込んだ。42分、サンフ同点に追いつく!よく決めた!
 多々良、左サイドでダンがキープ。しかし三人で囲んで福本がカット、平繁に出す。平繁がドリブルで持ち上がり右の保手濱へ、保手濱シュート!はDFに当たりCKに。右CK、柏木キック!は大きい。さらにファーに誰もおらず、そのままタッチラインを割る。「誰かファーにいろ!」と森山監督。
 ロスタイム、左サイドで平繁がキープ。多々良も二人がつき、平繁が勝負に行ってもつれたところ、笛が鳴り平繁のファウルで多々良のFKに。この判定とその後のやり取りの中で森山監督が激怒し、逆に選手たちになだめられていた。ほどなく前半終了、森山監督はまだ熱くなっていたが、戻ってくる選手たちが口々に「ゴリさんやめって!」「気にするな!」と声をかけ、「いつもと逆の展開」になっていた。
 熱くなっていた森山監督だが、ハーフタイム中はごく冷静に後半への指示を出していた。前半はなかなか前線でボールがキープできなかったので、そこをどう修正してくるのか。
 後半開始。サンフは保手濱に代え中野。1年ながら長身でフィジカル・テクニックを備えたストライカーを前線に入れてきた。フィジカルに強い多々良に彼をぶつけるのは、単純だけどけっこう有効かもしれない。
 ハイボールに中野が競り、こぼれを平繁が拾って強引にドリブルで持ち込みPA入るところで倒されるが笛なし、福本がカバーに行くが福本のファウル。またフィード、木原が抜け出すところ倒されてFK。柏木が木原に出し、右サイド遊佐に開く。遊佐とダンのマッチアップ、遊佐がタテに抜けるところダンが倒してしまいFKゲット。PA右からのFK、柏木がゴール前へ!GKパンチ、左にこぼれるところを福本と平繁でキープ、平繁がゴールライン際持込み、DFに当ててCKにしようとするが当たらず、ラインを割る。
 サンフ、右サイド高めの位置でスローイン。これを遊佐、柏木、木原でつなぎ、遊佐がPA右角にいた中野に入れると中野が後方へやさしく落とす。これを右から飛び出してきた柏木が受け、トップスピードで中央へ持ち込むと左足一閃!

キトァ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

ボールは一直線にゴール右スミに突き刺さり、後半4分サンフレッチェ逆転2−1!中野、いきなりアシスト!森山監督の起用に応えてみせた。柏木も素晴らしいシュート!柏木、応援のご家族一同の前でパフォーマンス、チームメイトからの祝福を受ける。
 平繁が中盤上がリ目でパスを受け、前を向いて横竹へパス。横竹がドリブルで持ち上がって右へはたき、柏木が切り込んで中央へパス、は木原の前でDFクリア。今度は中野が多々良のバックパスをカットしてドリブルシュート、DFに当たりCKに。左CK、福本がセットしゴール前を窺っている時、ゴール前の競り合いの中槙野が倒れる。脚を痛めたようだ。多々良の選手に注意が与えられる。福本のキック、横竹がファー折り返すがその前にラインを割っておりゴールキックに。ここで槙野が負傷のためピッチ外へ。
 木原から右サイドのスペースへスルーパス。遊佐が走るが少し大きい、しかし遊佐、根性で追いついてスライディング、ラインを割る直前にボールを止めた。多々良DFが寄せてきてボールをクリアにいく、しかし遊佐も足を出してそれをカット、ボールがこぼれる・・・がここで笛が鳴り、遊佐にイエローが出た。そうかー?けっこうフィフティフィフティのボールだったし、イエローは厳しすぎる。遊佐、いい気迫だった。
 両チームとも選手交代。多々良はFW20小畠に代えFW21平川、そしてサンフは槙野に代え佐藤拓イン。プレイ無理なのか!まだ後半10分くらいなのに、大丈夫か・・・
 柏木から右サイド木原へ。木原、ドリブルでタテに突っ込みシュート、GKはじく、こぼれを平繁が拾い、飛び込んでくるDFをかわしてシュート!はジャストミートせず、GK正面。多々良左FK、平間のキックにファーのダンがヘッド!しかしダンのファウルでサンフボールに。多々良が押し込むが、柏木がカバーしバックパス、しかしこれが味方と合わず、多々良FW石田へのスルーパスに!裏に抜け出した石田、完全フリーからシュート!

セーブ!

素早く飛び出して詰めた金山、足でセーブしこぼれをがっちりと抱え込む!スーパーセーブキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!よく止めたーッ!
 多々良、選手交代。DF5田村正和に代えDF2安部イン。
 サンフの左スローイン、平繁がキープ、競り合いからこぼれたところを木原がダイレクトミドルシュート!唸りを上げてニアを襲ったボールをGK柳井横っ飛びでセーブ!こちらもファインセーブ!左CK、福本のキックはGKパンチ、逆サイドに流れるところを中野が拾い、背中にDFを背負った状態からぽんとボールを浮かせて反転、抜こうとするがDFがクリア。
 サンフのカウンター、福本から横竹、右に出して木原が受け、ドリブルで切り込んで左へパス、横竹が受けてさらに左へ、平繁が受け、切り返してシュート!は上に外れる。多々良のフィード、FWを走らせるが、先ほど入った拓がいいカバーリングでGKクリア。このボールを中野がヘッドで競り落として前へ送り、これを受けた平繁が右からドリブルで持ち上がってDFがついているのもかまわずシュート!上に外れる。
 またもサンフのカウンター、一度引っかかるもこぼれを拾った木原が中央切り込んでシュート、GKはじく、右にこぼれるところ木原が食らいつく、拾って中央へ切り込むところ倒されるが笛なし!多々良クリア。
 後半20分を回った。やけに時間の流れが遅く感じられる。
 サンフは中野が前線で体を張り、DFが彼に引きつけられてできたスペースを平繁と木原が突きまくる。特に木原の運動量は凄まじく、スペースを見つけたら労を惜しまずそこへ走り込み、カウンター攻撃を引き出していた。その気力には恐れ入る。試合はサンフペースになっていた。あと1点取れれば試合は決まる、のだが。
 多々良、左サイドからフィード。ダンを走らせるが、遊佐がカバーして競り合い、ボールをゴールラインへ追い出す。今度はサンフ、フィードに中野が競り、こぼれたところを木原が拾い、ドリブルで切り込みシュート!はGKセーブしキャッチ!多々良の反撃、しかしサンフ守備陣は必死のカバーではね返す。多々良左への展開、ダンが受けてクロスはDFブロックしてCKに。左CK、平間のキックはミス、ニアでクリア。しかし多々良が拾ってボールを回し、PAすぐ外から3田村隆生が強烈なシュート!枠を捉えたが、しかし金山がとっさに反応しセーブ!ゴール上にはじき出す。またファインセーブキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!また多々良の左CK、平間のキック、ゴール前競り合い、ボールがこぼれる、これを受けた多々良の誰かがシュート!しかし、これも金山が横っ飛びでセーブ!!ボールは多々良右サイドタッチラインを割り、スローインに。

神降臨

金山当たってる!今日は凄いぞ。多々良ロングスロー、クリア、カウンター、多々良止める。
 木原、前線から鬼プレスを仕掛ける。多々良も疲れてきたのかミスパスが相次ぎ、サイドへのパスがどんどんタッチラインを割ってしまう。右サイド、ダンのハンドでFKゲット。柏木のキックはDFクリアし多々良のカウンター、中盤で尚がタックルに行きかわされてピンチになるが、そこからのラストパスを拓がカットし今度はサンフのカウンター、柏木が受けて右サイドのスペースへ!平繁が飛び出しドリブルでPA突入、DFを冷静に切り返しでかわして、シュート!GK捕れない―――わずか右に外れ!ギャース!決定的だったのに!
 右サイドでFKゲット、柏木のキックはGKキャッチ。多々良、平間がドリブルで持ち上がりパス、こぼれを菅田が拾ってシュート、上に外れる。
 後半30分を回る。まだ15分あるのか。
 中野がボールキープ、右に落として平繁がクロス、横竹走り込むがGKキャッチ。左サイドでシュージが倒されFKゲット、早いリスタートからボールをつないで木原が受け、ドリブル開始。フェイントを繰り返しながらPA侵入しシュートはGKキャッチ。さらに右スローインから中野が落としたボールを木原がタテに持ち込み角度のないところからシュート、バー直撃!惜しい。
 多々良、右サイドを菅田が一人かわして突破、しかしシュージがしっかりカバーしてボールをゴールラインへと追い出す。反撃、フィードボールに反応した木原が左サイド抜け出して折り返し、柏木が受けて右へスルーパス、平繁が裏で受けるがオフサイド。多々良のフィード、中央をダンが駆け上がるが、遊佐がカバーしてファウルをもらいマイボールにする。いいぞ。平繁が不意にミドルシュート!DFに当たりCKに。右CK、柏木キックはGKキャッチ、そしてフィード!ダンがジャンプ一番競り落とすが金山がそれをキャッチ。
 後半38分、多々良選手交代。FW21平川に代わりFW22山田イン。
 ピッチサイドで軽くアップしていた古本くん、おどけてフェンスの外のご家族様方の応援を煽っていた。
 多々良、どんどんフィードを入れてくる。フィード、柏木クリア。今度は左サイドからのクロス、平間?が受けるがラインを割る。柏木がドリブルで持ち上がり平繁へ。これを防いだ多々良がカウンター、ダンが突破するが福本がカバー、ファウルをもらう。後半もあとわずか、木原ボールを受けると、中盤上がり目でキープ。プレッシャーがないので、その辺をうろうろとドリブルで回り始めた。チェックが来たところで左に出し、受けた柏木がシュート!右に外れる。中盤でボールを拾った福本、ドリブル開始。チェックの甘さをついて一気にPA侵入したところ後ろから腕を引っ張られて倒される、しかし笛なし!うげー、完璧引っ張られてたのに。一発レッドでもおかしくないぞ。
 ロスタイム、多々良右FK、ニアで柏木がヘッドでクリア。多々良右スローイン、ボールをつないでクロス、中央誰かがヘッド!左に外れる。金山がゴールエリアにボールを置き、大きく蹴り出したところで試合終了の笛が吹かれた。
 灼熱の真夏日もあいまって今季一番のハードなゲームとなったが、槙野くん負傷交代というアクシデントにも負けず見事な逆転勝利。一次ラウンドでの借りを返した。選手たちの表情も非常に晴れやかで、多々良の応援にも負けず試合中何度もコールでサンフレッチェを後押しした応援の方々へ一列になって挨拶。それからゴリさんが「試合に出たやつはプール行って」と指示、選手たちは次々にピッチを出て行く。入れ替わりに、次に試合を行う立正大淞南と米子北の選手たちが入っていった。ダンとマッチアップしていた遊佐くんは自らのパフォーマンスに不満だったようでさかんに悔しがっていた。自分としてはよくやっていたと思うが・・・ダン君は森脇と競り合っても勝つくらいのフィジカルの持ち主なんだし。
 槙野くんは交代後脚をアイシングしていたが、元気にスタスタとプールのほうへ向かっていった。どうやら大丈夫なようだ。
 福本くんに、
「あのPKは惜しかった」
と言ってみると、
「あれ絶対PKっすよね!」
と笑いながら去っていった。スーパーセーブ×3の金山くんも満足そうな表情で自転車に乗っていく。
 今日の勝利は大きい。チームとしても大きな成長になるんじゃないだろうか。ちょっと感動した。しかし明日雁の巣へ行って福岡サテライトと練習試合か。体力的に無理だろうと思った。そしてすぐに車に乗り、三次へ。クラセンU−15中国地区予選・グループリーグ最終節、びんごVSくにびきの同門対決を観に。
 みよし運動公園の前にあるコンビニで弁当を買おうとして車を降りる。

蒸すゥ!!

サウナみたいなもわっとした熱気が立ちこめていた。三次は盆地にあるので、暑い季節は非常に蒸す(冬は冷気が立ちこめて寒い)。これでは、30分ハーフの試合とはいえ相当きついだろう。試合開始まではまだ間があるので、コンビニでしばらく涼む。久しぶりに紐のかかってないアフタヌーンを見たので、読む。ヒストリエは単行本でしか読んでないので、いまどんな展開になってるのか、よくわからん。斑目、しばらく見ないうちに随分と顔が変わったな。そしてモーニングを。敗けずの徐晃と関さん、戦いの口火が切って落とされた。まずは徐晃が発明狂・李典(故人)のひみつ道具を続々と繰り出し関さんに傷を負わせる、しかし関さん「お見事」と笑みを浮かべて反撃に。しかし蒼天航路、昨年中に完結!と謳っておきながら長期休載もあって今季にずれ込み、さらに半月を経過してもまだ終わらず。いつまで続くんだ。もっとじっくり描いて下さい。
 いい頃合いになったので弁当と飲み物を買って運動公園へ。テニスコート工事らしくいつも停めてたところは立ち入り禁止になっていた。左手にあるほぼ満車の駐車場に停め、てくてくと歩いて陸上競技場に向かう。場外でアップ中のくにびきとびんごの選手が見えた。
 スタンドに上がると、ピッチでは山口のクレフィオと鳥取のカミノの終盤戦。カミノが中盤フィードから抜け出してゴールを決めるも、クレフィオは左サイドの俊足の選手など両サイドを活用して押し続け、試合終了(クレフィオ6-1カミノ)。入れ違いに紫の2チームが入ってきた。
 ホーム側ベンチのびんごが上紫下白、アウェイ側のくにびきが上白下紫。見てるとごっちゃになる。両チームの選手が整列してみると、くにびきのGK1原くんとDF4丸山くんが頭ひとつ以上抜けている。
9植木 20吉川
10岡本 8谷本
7中司 19瀧田
2古本 3藤木 4井林 12元田
1山崎
11矢田 10板倉
8大田
7廣田
3米山 4丸山
1原
 びんご、くにびきのグループリーグ全勝対決。現在双方とも勝点6だが、得失点差(ていうか、どっちも無失点なので総得点の差)でびんごが1上回っているため、ドローだとびんごが勝ち抜けとなる。くにびきは勝つしかない。そのくにびきは、先週の4-4-2ではなく3-5-2といった感じ。びんごのツートップと二列目をがっちり抑えてからのカウンターで勝利を狙うか。びんごは不動のメンバー。
 キックオフ。まずびんごが左CKゲット、植木のキックはミスでくにびきクリア、これが前線の板倉に入り、板倉キープするところファウル受けFKゲット。米山が右サイドに展開してそこからアーリークロスはDFブロック。くにびきの板倉が前線でいいキープを見せ、またファウルをもらってくにびきボール。センターサークルのあたりから板倉が一気にゴール前に上げる、ゴール前こぼれにくにびき詰めるがびんごクリア。びんごのヘッドでのバックパスにくにびきFW矢田が猛然と詰め、びんごDF大きくクリア。くにびき、狙っている。
 びんごが右サイドからクサビを入れ、吉川が受けたところでファウルをもらいFK。PA右角の後方、植木がセットして右足でゴール前へ、くにびきクリア、これを逆サイドで谷本が拾いクロス、これは合わせる味方がおらずくにびきクリア。
 くにびきのフィード、これに反応した板倉がボールを追い、びんごDFの前に体を割り込ませて奪い取ると右から切り込んでシュート!GKキャッチ。ファーストシュートはくにびき。板倉、立ち上がりから飛ばしている。
 板倉、守備時には自陣まで戻ってきて守備。ボールを奪うとタテへスルーパス、矢田を走らせるがびんごのDF4井林(主将)がカバーリング。びんごの反撃、左サイドからサイドチェンジし右サイドバックの元田を走らせる、しかし長身DF丸山がカット、すぐさまカウンターに入るがこちらもDF井林がカット。両チームの4番が相次いで速攻をストップした。
 序盤はくにびきがびんごの隙を探して突いていく、という展開だったが、次第にびんごがボールを支配し攻め込むようになってきた。右サイドから中央岡本を経由し左サイド、オーバーラップしてきた古本に展開。古本がクロスを上げた時ファウルを受け、びんごFK。岡本のキック、ゴール前に上げるがGK原がキャッチ。次いで左サイド古本が前線へフィード、吉川を走らせるがゴールラインを割る。今度は中盤でボールをつなぎ、谷本→岡本→植木と回して植木がぽんとDFラインの裏に浮き球のパス、そこへ岡本が飛び込む!がGK飛び出してキャッチ。さらに右サイド谷本と元田がパス交換、リターンを受けた谷本が一気に左サイドへ振り、岡本が受けてオーバーラップの古本へパス。古本の折り返しを吉川が受けてキープから落とし、走り込んできた岡本がミドルシュート!左に外れる。ピッチを広く使いダイレクトパスで高速展開するびんごのサッカーが出てきた。
 くにびき、右サイドでFKを得る。板倉がセットし、右へと出す。そしてクロス!ゴール前競り合い、混戦からファーにこぼれたところへ矢田が詰める、シュート!DFクリア!こぼれをくにびきが拾ってクロス、びんごクリア!くにびき、チャンスだった。

 びんごの右スローイン、ボランチ中司が受けて吉川へ入れる。吉川前を向いてタテに切り込みシュート!GKキャッチ。左サイドから古本がクロス、これも原がキャッチ。中央岡本から左に出して古本が受け、折り返してびんごがパスをつないでキープ、右に出して植木がクロス、はGKへ。右サイドバック元田から吉川へクサビ、落として中司が左へはたき岡本がタテへフィード、裏を取ろうとするがオフサイド。
 びんごの攻撃が続く。左サイドでパスをつなぎ植木の浮き球に中司飛び込むがGKキャッチ。続いて中盤中央左で岡本がキープ。古本がフリーで左サイドを駆け上がってきた。当然そちらへ展開、と思いきや、岡本はタテへフィード!そこへ植木が中央から斜めに走り込んできた。植木とDFが走りつつ競り合い、クリアでCKに。岡本、体は左の古本の方に向いていたのに、その体勢のまま右足アウトサイドでタテにフィードしよった。これには意表を突かれた。
 びんご左CK、植木のキック!競り合いこぼれをくにびきクリア、またCKに。植木素早くショートコーナーで再開させるが、ボールを完全に止めていなかったのでやり直しに。やり直しのキック、クリア、このボールをめぐってびんご右サイドタッチライン際でくにびき廣田とびんご岡本が一対一の仕掛け合い。双方技を繰り出してのバトル、まずは廣田がフェイントで岡本をかわすが、岡本も素早くカバーして再び一対一に。廣田再び仕掛けるが今度は岡本が止め、ボールを奪ってタテに突破しクロス!はゴール前オフサイド。しかし今の一対一は見応えがあった。二人ともブラボー。
 くにびきがボールカット、トップ下9番から矢田に出し、リターンを9番がミドルシュート!DFに当たる、しかしボールはぽーんと跳ね上がるとゴール右スミへと落ちていく。GK山崎が横っ飛びセーブ!ゴールラインに逃げた。くにびきは攻められてはいるが、点を取ることは忘れていない。前半28分、ここで入れられるか。右CK、板倉のキックは低く、びんご谷本がカット。しかし彼のパスにくにびきが詰め、ボールがラインを割りくにびきのスローインに。くにびきのスロー、しかしこれは受け手との息が合わず、ゴールラインを割る。
 びんごのゴールキック、岡本が戻ってきてグラウンダーで受ける。くにびきはすでに自陣に引いており、岡本はゆっくりと歩きながら持ち上がっていく。足裏でちょんちょんとボールを前に運びながらノロノロと。前半終了間際だしこの暑さもある、くにびきがプレスに来なければ自陣でうろうろし続けるだろう。やっとプレスに来たのでボールを回し始めたが、ほどなく前半終了。

 くにびきは3-5-2で、プレスをかける位置をやや低めに設定。びんごを引き込んでからのカウンターで仕留める作戦?しかしびんごの両サイドの攻めが苛烈なため、両WBがDFラインに吸収されて5-3-2に近くなっている。そのため攻撃時の枚数が足りず、カウンターがなかなか決まらない。しかし前半スコアレスで後半勝負、というのは織り込み済みだろう。どこで4-4-2にして点を取りにいくか・・・びんごは中盤を支配していたが、最後のところではくにびきに寄せられ決定的な場面を作れない。びんごはドローでもいいが、それが脳裏をちらつくと、勝ちにいくのかそれともまずしっかり守るのかがちょっと不明確になるかもしれない。
 後半開始。びんごが左から右へサイドチェンジ、元田のクロスに小兵・吉川が競り、その向こうに植木が走り込むがDFクリア、びんご左サイドスローインに。古本が入れて吉川が受け岡本へ。岡本はドリブルで突入、DFに前をふさがれるとぽんとラインの裏へボールを出し、DFを回り込んでそのあとを追いかけるがGK原が先にボールキャッチ。次いで中盤こぼれ球を岡本がダイレクトスルーパス!植木が飛び出してボールを受け、持ち込んでシュート!しかしくにびきDFがきっちりカバーリングし寄せたため、シュートは枠を捉えず。くにびき、立ち上がりの危険な時間帯だが集中力が高い。
 くにびき、左サイドから大田がクロス、クリアこぼれが板倉に入る。キープしながら左へ流れ、ドリブルで切り込みセンタリング!はDFに当たりCKに。左CK、2番のキック、ファー競り合いこぼれるところゴール正面廣田、ボレー、は空振り!狭いところ、バウンドを合わせきれなかった。びんごクリア、しかしくにびきもそれを拾って蹴り返し、左でフリーの板倉に渡る!がオフサイドフラッグ。
 びんご、岡本のスルーパスに吉川が抜け出すが少し長すぎGK原がトラップしてキープ。今度は右サイドでダイレクトパスをつなぎ植木がドリブル突破を図るがブロックされる。さらに岡本から左サイドに展開するがくにびきがカット。岡本が左サイドパス交換から持ち上がりクロス、植木走り込むがオフサイド。くにびきのFK、ゴール前に送るがDF藤木がクリア。双方とも決定機が生まれない。
 びんご、選手交代。7番中司に代え17番イン。二列目に入り、岡本がボランチに下がる。
 くにびき、左サイドタッチライン際でFKを取る。PAにもほど近い。このチャンス、活かせるか。板倉のキック、しかしGK山崎がジャンプ一番キャッチし、カウンター!左サイドから右サイドに振ってクロス、谷本が走り込むがオフサイド。
 くにびき、MF6番に代わり14番イン。FWに入り、矢田が二列目に下がる。同時にDFラインが2・3・4・5の四人となった。勝負に来た!
 くにびき、右サイドスローイン。ボールをつないで矢田がクロスを上げるがゴールラインを割る。
 びんご選手交代。左サイドバックの古本に代え14番イン。
 くにびきの長野コーチが「ハードワークハードワーク!」と声を上げる。後半20分を回った。あと10分。板倉は前半から飛ばしていたのが祟ったのか、運動量が落ちていてサイドに流れることができない。しかしそれはしょうがない。そのために14番がFWに入ったわけだし、中央で張り、ここぞのチャンスを確実に決めてもらったほうがいいだろう。右サイドでFKゲット。PA右、いい位置。板倉がセットし、キック!中央競り合う、しかしボールはその上を越えて逆サイドへ流れ、びんごがクリア。この競り合いの中GK山崎が少し痛んだが、すぐに立ち上がる。
 今度はびんごのFK、これは原がキャッチ。この時交錯プレイがあり、主審がびんごの選手に注意を与える。くにびき、右サイドでボールをつなぐ、しかしびんごもしっかりと寄せてタッチにクリア。びんご、左サイドスローインを取ると大きく17番へフィード、受けた17番がPAまで持ち込みシュート!しかし踏み込んだ足が滑ってしまいジャストミートできず、ボールは原がキャッチ。さらにびんご、自陣カットからパスをつないで吉川が抜け出しシュート!しかしGK正面。
 くにびきのフィード、右サイド板倉が抜け出しドリブルで切り込んでクロス、ファーから矢田が飛び込む!しかしその前でDFがクリア、小さい、GKが飛び出してそれをもう一度クリア、しかしそれをくにびきの廣田が拾う、ゴールはがら空き、廣田ミドルシュート!しかしDFがこれをブロック、こぼれ球をGKキャッチ。くにびき、ゴールならず!
 両チーム、ボールを追いかける。ボールホルダーには素早くチェックが入り、なかなかゴール前まで持っていけない。1点がほしいくにびきはなんとか板倉にボールを集めようとするが、びんごもそれはわかっているのでなかなかそうさせない。いちかばちかセンターバックの丸山を前線に上げては・・・と思ったが、そういったことはせずに自分たちのやり方を貫く。そして双方が最後の力を振り絞ってぶつかる中、試合終了の笛が吹かれた。0−0、スコアレスドロー。

 両チームの勝点は7と並んだままだが、得失点差で1上回ったびんごの決勝トーナメント進出が決定。くにびきは惜しかった。びんごから点を取るためのあと一歩・・・それを手に入れることができれば、もっと強くなるだろう。この時期から守備がこれほど整備できているのなら、これを土台に攻撃力を上積みしていけるはず。夏を経て、冬の高円宮杯ではもっと強いチームになっているだろう。それにしてもこれほど暑くなければ(34℃!)、もっとプレスがかかり、板倉の体力も最後までもっただろうに、それがちょっと残念。
 びんごは、7月2日の決勝トーナメントへ。初戦の準決勝に勝てば、Jヴィレッジ行きが決まる。相手は、岡山の強豪ハジャス。一度見た限りでは、屈強なツートップと機動力のある中盤をもつ攻撃力のあるチーム。激しい攻め合いになるだろうか。勝って、びんごのサッカーが全国でどこまでやれるか見てみたい。実際に自分の目で見るかどうかは財布と時間次第。
 帰りは、ちょっとでも涼しいとこ通って帰ろうかと八田原ダムの脇を走っていったが、ここ最近ほとんど雨が降らないこともあって水がえらく少なく、涼しい気分にはならなかった。

6月19日 吉田サッカー公園 晴
日本クラブユースサッカー選手権U−15・中国地区予選
アミザージFC VS サンフレッチェくにびきジュニアユースFC
サンフレッチェびんごジュニアユースFC VS 安芸FC・U-15、他

 深夜にワールドユースオランダ2005・豪州戦を観ていて、

俊介キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

見たか大熊

と興奮していたのでなかなか寝つけず。みんなが寝静まった夜、ひとりでテレビ見ていると、とってもすごいものを見たんだ♪常識という眼鏡で俊介の世界はのぞけやしないのさ夢を忘れた古い地球人よ。しかし反響としては俊介のゴールよりもロスタイム平山の凄い外しっぷりのほうが大きかったようで、「『決める俊介より外す平山』・・・のほうがましってことね〜〜〜『サッカーのネタ』は・・・」と辻彩のようなことを考えつつ寝る。フ〜。
 で、起きたら10時ちょっと前だった。本家ジュニアユースの試合には間に合わない。それでも昼からくにびきとびんごのゲームがあるし、家を出る。
 13:30過ぎにサッカー公園着。人工芝グラウンドでハジャスと玉湯SCの試合が行われている。天然芝グラウンドは整備中。今日も陽射しが強い。
 ビアンコネーロのハジャスが試合を支配する。前半に左ショートコーナーからのクロスを長身FWの11番が頭で決めて先制、後半には両サイドの崩しから3ゴールを挙げて4−0と快勝。ハジャスは9・11の屈強なツートップに労を惜しまない中盤の選手が絡んで強力な攻撃を展開、さすがの強さを見せつけていた。
 そしてD組の2試合に入る。まずはアミザージとくにびきの対決。アミザージは昨日びんごに0−1で敗れているので、今日勝利しないと決勝トーナメント進出の可能性が消滅する。ドローでもダメ。
 試合前、アミザージのベンチをOBの金田くんが訪れ、スタッフの方々と話をしていた。くにびきのほうは、今年から三矢寮に入りユースと一緒に練習しているGK原くんが先発。守備陣との連携のほうは大丈夫だろうか。
 両チームの選手が整列。原くん、ひときわ高い。手足も長いので、圧倒的な存在感がある。

11矢田 10板倉
8大田
13
1原

 試合開始。まずはくにびき、左サイドから11番のFW(コージと呼ばれているので、矢田くんか)がスピードを活かしてドリブル突破、センタリングを上げて10番のFW板倉(ダイチ、と呼ばれているので)が走り込むが、合わず。次いで右サイドバック5番からのクロス、ペナルティアーク付近競り合いからこぼれたボールを9番?がヘッドで右に落とし、フリーで待ち構えていた板倉がそれを受けて持ち込みGKと一対一、これを制して開始早々くにびき先制1−0!
 これで波に乗ったくにびき、引き続き攻める。左サイド8番から板倉へフィード、ヘッドで左に落としたところへ9番が走り込むがDFカットしクリア。アミザージも右サイドの攻めからCKゲット、ゴール前に上げるが、GK原が素晴らしい飛び出しからのジャンプで半身くらい競り勝ってキャッチ。高っ!くにびきは10番・板倉のポストプレイからチャンスを作り出す。板倉はさほど背は高くないのだが、身体ががっしりしているため相手を背負っていてもボールをしっかりと扱うことができ、またバネもあって空中戦にも強い。アミザージは昨日のびんご戦と同じように右サイドからの鋭い攻めをたびたび繰り出すが、くにびきの選手がよく動き回って防ぐ。クロスもセンターバックの二人がしっかりと対処、シュートを撃たせない。ゴール前の競り合いからこぼれてきたボールをアミザージDF3番がロングシュート!わずか上に外れていった。
 くにびき、右サイドにフィードしカウンター。相手クリアを板倉が拾って仕掛け、突破するところを後ろから引っ掛けられ、ファウル。右FK、板倉がゴール前に上げるがGKキャッチ。
 くにびき、早くも選手交代。6番に代え14番。右サイドに入り、7番が真ん中へ。
 右サイドから5番がクロス、クリアのこぼれをセンターバックの4番が飛び出してきて拾い、そのままドリブルで突進してクロス!これは流れてしまったが、思い切ったいいプレイ。次いで右スローイン、板倉が受けてタテに突破しクロス、ファーから一人飛び込んできて、決まった!と思ったが、このクロスにアミザージGKが前へ飛びついてギリギリでさわり、こぼれを押さえて危機を脱する。ナイスキーパー。くにびき、左サイドからボールを回して5番に入れ、クロスに板倉飛び込むがGKキャッチ。
 くにびきはオールコートプレスといっていいほどの激しいプレスを仕掛け、ボールを奪うと板倉、矢田のツートップを走らせたりサイドに開いてクロスを上げたりと素早い攻撃を仕掛ける。7番がいい具合にボールをさばいていた。後方ではGK原が太く大きな声でコーチングし、安心感充分。そして前半終了間際、相手DFが一瞬重なってボールがルーズになったところへ板倉がプレスをかけてボール奪取、そのままドリブルで持ち込んでまたもGKと一対一、ゴール左スミに蹴り込んで2−0、突き放した。
 ロスタイムにはフィードボールを矢田が落として板倉がミドルシュートを放つが、GKがキャッチ。そして前半終了。 
 後半も鬼プレスを続々敢行するくにびきがペースを握る。左サイドから8番がフィード、反応した板倉が中央DF二枚の間へ強引に割って入ってすり抜け、シュート!わずか左に外れる。板倉、強い。今度は7番キープからのスルーパス、14番が走るがDFもそれに寄せてゴールラインへボールを追い出す。
 2点リードも、甘い寄せには長野コーチからすかさず厳しい言葉が飛ぶ。中央を板倉がドリブル突破、後ろから倒されてイエロー、FKゲット。ペナルティアークのすぐ左。3番と8番が立つ。どちら―――3番!は上に外れる。
 くにびき、14番に代え18番。
 右サイドから9番がドリブル突破しシュート、右に外れる。続いて板倉が中央ドリブル突破、DF戻って防ぐと後ろへ戻し、7番がミドルシュート!そのこぼれを板倉がボレー!DFに当たってGKキャッチ。中央やや遠めでFKゲット。板倉、矢田、3番が立ち、板倉がキック!壁に当たるが、板倉が拾って左サイドでキープし持ち込んでセンタリング、DFクリア。これをアミザージがカウンターで前線に運ぶが、13番がバックパスでGK原に戻し、フィードで大丈夫。その直後左サイドから攻め入られたが、これも原が素早く飛び出してきてキャッチ。
 試合終盤になるとさすがにくにびきの選手たちにも疲れが見え、アミザージがボールを回す時間も増えてきたが、それでも全員サボらずにボールにプレスをかける。アミザージ6番が右からドリブルで突撃するが、8番大田が戻ってきてカット。アミザージのCK、ショートコーナーからゴール前に上げるも、原がしっかりとキャッチ。
 くにびき、右サイドバック5番に代え2番イン。
 くにびきは、終盤は無理をせず板倉・矢田を走らせるシンプルな攻撃で相手にプレッシャーをかけ続け、後半30分を押し続けたまま試合終了。くにびきが2−0で快勝を飾り、連勝。決勝トーナメント進出に大きく前進した。
 全員のハードワークで勝利をつかみ取るくにびきのスタイルは、見ていて非常に好感が持てるもの。今日はほとんど守備機会がなかったが、びんご戦では原くんの活躍が見られるだろうか。
 続いてびんごと安芸FCの選手たちがピッチに出てくる。安芸FCも昨日くにびきに0−1で敗れているので、今日勝たないと決勝トーナメントへの目はなくなる。びんごも昨日勝ったもののあまりよい試合ができなかったので、今日はいい試合をしたいところ。
9植木 20吉川
10岡本 8谷本
7中司 19瀧田
2古本 3藤木 4井林 12元田
1山崎
 びんごのスタメンは昨日と同じ(先発の選手名は某OBくんに基づく。ありがとう)。
 キックオフからびんごが押し込む。昨日とは段違いの動きと連携で、安芸の守備をどんどん切り裂いていく。そして右サイドバック元田のクロスがファーにこぼれるところを岡本が拾い、ゴールライン際から相手を一人かわして中へ持ち込むとマイナスの折り返し、クロスのあとゴール前に詰めていた元田が蹴り込んで、開始早々に先制した。
 前線で動き回る吉川がボールを受けキープ、岡本に渡して岡本スルーパス、植木が走るがGKキャッチ。岡本が右へ展開、飛び出してきた瀧田が受けて植木にパス、植木シュート!GKキャッチ。びんごはフィールドを広く使い、スペースにどんどん人が走り込んでパスを回していく。そのスピードは速く、ゴールに近づくと岡本などはダイレクトヒールパスで落としたりというトリッキーなプレイも披露。左CK、岡本のキックにファー瀧田がヘッド!GKキャッチ。次いで元田のフィード、これを植木が受け、素早くターンしてマーカーを引き剥がすと中央をドリブルで突破しシュート!右スミに突き刺して2−0とした。安芸FCも広島屈指の強豪、決して弱くはないのだが、それを全く問題にせずたちまち2点を奪ってしまった。
 それからもびんごが一方的に攻める。左クロス、右で植木が拾って中央へ折り返し、岡本がヒールで落として谷本がミドル!上に外れる。中盤プレスからボールを奪って谷本がスルーパス、岡本がダイレクトシュートを放つがGKキャッチ。再びダイレクトパスを回して植木が右に出し、谷本がダイレクトシュート、右に外れる。ひとしきり攻めたあとはやや疲れたのか安芸が攻め入る時間帯となったが、DF陣が無難に守っていく。そして植木のキープから岡本→古本とつなぎ、古本が戻したボールを植木がクロス、ゴール前に飛び込んだ岡本が合わせる!が合わせそこなってゴール上に外してしまった。決定機だっただけに岡本悔しがる。
 ロスタイム、びんごがCKゲット。ここでみんなが給水に時間をかけすぎてCKを蹴ろうとしないので、主審はCKを蹴らせずに前半を終わらせてしまった。
 ボールを奪った瞬間センターバック以外のフィールドプレイヤーがどっと動き出し、中司・岡本のパスから6人が流動的に動いて電光石火の展開。出だしを押さえないと、あっという間にゴール前へとボールを運んでいってしまう。これがユースBチームを30分にわたって翻弄したびんごのサッカーだ。岡本は昨年のJFAストライカーキャンプに参加していたが、FWというよりも長短のパスでゲームを構築し、巧みなドリブルからフィニッシュにも絡む攻撃のオールラウンダーといった印象。
 後半開始。びんごは飛び出しにつなぎに大活躍だった瀧田に代え、6番の吉原イン。そのままボランチに入る。
 後半もびんごが前線の植木・岡本・谷本のテクニックを活かして攻める。右CK、谷本のキックをファー折り返すがDFクリア。岡本のスルーパス、右サイド谷本が抜け出してセンタリング、はGKキャッチ。
 安芸FCの選手間で「ホテー!」と声がするので、どれかの選手が保手濱知樹くんなのだろうが(ユースの保手濱直樹くんの弟で三兄弟末弟、中3広島市トレセンメンバー)、誰かまではわからない。(6番だったそうだ)
 岡本がフィードを受け、前を向くとマークにつかれながらもぐいぐいとドリブルで持ち上がりシュート、DFに当たりCKに。左CK、古本のヘッドはゴールラインを割る。今度は植木がドリブル突破からキープ、戻したボールを岡本がダイレクトで左に振り中司がトラップ。ここでDFがカバーに入り、中司のファウルで安芸ボールに。さらに植木から岡本へ。岡本、PA内で二回切り返してシュート!DFブロック。
 びんごの選手交代。吉川・中司に代え18ファビオ、11番。11番が攻撃的MFの位置に入り、岡本がボランチへと下がる。
 安芸10番がミドルシュート、GK山崎がジャンプしてキャッチ。
 びんご、選手交代。古本に代え5番の関が入る。
 びんご、やや疲れてきたか運動量が落ち、攻撃のスピードと精度が鈍ってきた。中盤でカットされ、安芸6番(保手濱)がドリブルで突破するが、吉原がカバーしてタックル、クリアする。
 安芸、GK1から20番に交代。また、10番に代え24番。
 びんごの左CK、植木が蹴りファーに流れたところ藤木が拾いセンタリング、DFクリアしまたCKに。右CK、谷本が蹴り、ゴール正面ペナルティアークから岡本がシュート!左に外れる。
 びんご、センターバックの井林に代え13番が入る。
 後半途中からのびんごは昨日のように運動量が落ちて個人技主体となってしまったが、後半29分、左からボールをつないで中央吉原がゴールに背を向けた状態でボールを受けキープ。右へ落としたところへ植木が走り込み、強引にドリブルで切り込んで二人をかわしちょんとボールを浮かせてゴール左スミに放り込み、この日2ゴールめを記録して3−0。植木、昨年見たときよりもがっしりしており、テクニックだけでなく力強いアタッカーになっていた。ちょっと人使いが荒そうな気がしたが、もっと上手くなってほしいプレイヤー。
 そして試合終了、3−0でびんごが勝利。くにびきと同じく連勝を飾り、この2チームは25日にグループ1位をかけて直接対決することになった。
 高速パスサッカーのびんごとオールコートプレスのくにびきの真っ向勝負は面白そう。三矢寮の同期、MF岡本くんとGK原くんの対決、というところも見どころかも。この試合は25日14:30よりみよし運動公園にて行われる。同日11:00からは吉田でプリンスリーグ・多々良学園戦があるので、それが終わってから三次に行っても間に合う(移動時間は約30分)。時間が許せば、はしごしてみよう。

6月18日 中央森林公園 晴
日本クラブユースサッカー選手権U−15・中国地区予選
サンフレッチェびんごジュニアユースFC VS アミザージFC・他

 今週はトップチーム、ユースとも試合なし。しかし、今週からクラブユース選手権U−15の中国地区予選が始まる。ので、観に行く。今日は広島空港のそばにある中央森林公園へ。今日、ここでは因島VSヒーロ備前、びんごVSアミザージ、MUNEVSハジャスの三試合が行われることになっていた。
 本郷ICの側を過ぎ、坂道を上って滑走路下のトンネルをくぐり、公園分かれの交差点を右折して森林公園へ。着いた、と思ったが、運動広場は一番奥。またずーっと走って行き、バーベキューに来ているご家族連れが多いキャンプ場を過ぎ、11時37分ごろ森林公園端っこの駐車場にたどり着く。広いフィールドがあり、奥のほうで赤と白の選手たちが走り回っていた。
 11:30より行われているのは因島と備前の試合。ベンチを見ると白いほうがホーム側なので、白いほうが因島なのだろう。どちらかというとやはり広島県のチームを応援したい。白いほうが勝つわ。
 双方とも運動量豊富で攻守の切り替えが速い。ボールを奪ったらワンタッチ、ツータッチでポンポンつないでサイドのオープンスペースに出し、切り崩してクロス!のスピーディさが見ていて気持ちいい。梅雨入りのニュースもどこへやら、のギラギラした陽射しも気にならないくらい。備前は中盤の10番、7番が動き回ってボールをさばき、因島もFWが広範囲に動き回ってボールを引き出し、サイド攻撃につなげていく。
 時間が経つにつれ因島がボールを持つ時間が多くなり、クロスやCKからあと一歩でゴール、という場面が増えてくる。備前も因島ゴール前まで迫り、そろそろどちらかに点が入りそうな感じになってきたが、お互いの守備陣が踏ん張った。前半終了間際の因島、右CKからファーの選手がヘッドで合わせるが、サイドネット外側でゴールならず。
 さらに暑くなってきた後半、まず因島が右CKゲット。8番が左足でゴール前に曲げ落とし、誰かが押し込んでゴール!後半立ち上がり間もなく、因島が先制した。先制した因島は勢いに乗り、セカンドボールの競り合いで相手を上回るようになってくる。パスワークも冴え、どんどんサイドに展開して相手を振り回す。備前も速攻で対抗したがペースを覆すことができず、そのまま因島が押し切って1−0勝利。
 因島、いいサッカーをしている。廿日市FCを破ってきたのもフロックではない。これは、みろくの里も苦戦するだろう。
 先ほどの試合途中からびんご、アミザージの選手たちがピッチ外でアップしていたが、因島と備前の選手が挨拶を済ませて出て行くのと入れ違いにピッチに入り、ボール回しを始める。ピッチといっても、芝グラウンドというわけではなくどっちかというと整備された草地という感じで、シロツメグサの花がいたるところで咲いていた。草の生えているところとそうでないところでけっこうでこぼこしているので、パスがよくイレギュラーする。ちょっとやりにくそう。
 すぐそばが広島空港なので、JALやANAの航空機が轟音とともに次々に離発着していく。脱輪とかするなよ。その中、びんごVSアミザージ開始。
9植木 20吉川
10岡本 8谷本
7中司 19瀧田
2古本 3藤木 4井林 12元田
1山崎
 びんごは4-4-2。今まで自分が観てきた限りでは3-5-2が基本だったけど(今年のナイキプレミアカップも3-5-2だったし)、変えたのか。今年からユースの練習に参加することになり、吉田の三矢寮に移った岡本の所属チームはびんごのままのようで、10番をつけて出場していた。昨年の高円宮杯でも活躍していた植木も9番をつけて前線にいる。とりあえずはこの二人に注目する。
 まず右MFの谷本から右へ展開、ボランチの瀧田がオーバーラップから受けてクロス、小兵FW吉川が飛び込むがアミザージGKがキャッチ。今度は左サイド、古本(ユースの古本透の弟)から左に開いてきた植木にボールが入り、植木がクロス、これはDFクリア。今度はアミザージ、右遠めからのFK。ゴール前に上げ、流れるところをアミザージ11番が拾うもDF藤木がカバーしてファウルをもらい、危機を脱する。
 右サイド、植木が個人技でキープしスルーパス、右サイドバックの元田がオーバーラップしてきてセンタリング、GKがパンチし、ファーに流れるところを岡本がヘッド!しかし左に外れる。植木が個人技でボールを前へと運んでいく。植木ドリブルから右の吉川に出すが、DFカバー。今度はパスをつないで左に展開、古本が突破してセンタリングはニアの植木、中央岡本に合わず。次いで右からアーリークロス、ファー植木が頭で折り返し吉川が受けるが、DFが素早く寄せたため撃てず。
 右サイド、いったんは前へ運んだものの詰まったのでバックラインへと戻す。DF井林が左へとサイドを変え、古本がハーフウェイライン手前でボールを受ける。そこへ、植木がスルスルとポジションを下げてきた。古本がパシッとクサビを入れると、植木はダイレクトでアミザージDFラインの裏へボールを落とす。そこへ岡本が飛び出し、ボールを受けて独走。GKとの一対一、冷静にその脇の下を破ってゴール右スミに流し込み、前半の早い時間帯にびんごが先制した。
 先制したびんご、ノっていくか、と思われたが、ここからちょっとおかしくなってくる。中盤でファウルがかさみ、アミザージにFKをどんどん与えてしまう。アミザージの左FK、ゴール前に上げて4番がヘッドで反らす、これはGK山崎がキャッチ。今度は右からのFK、山崎がパンチしたこぼれを4番がミドルシュート、バー直撃!危ない。さらにアミザージは右サイドからアーリークロス、9番・10番が並んで突っ込むが、MF中司が戻ってきてなんとかカバーする。先制されたアミザージは攻勢を強め、びんごは押されてきた。その中、びんごも右アーリークロスこぼれを拾った植木が持ち込んでシュートを放つが左に外れ、岡本のスルーパスから吉川がシュートを放つがGK正面。アミザージ9番、びんごDFのクリアをダイレクトボレーで撃ち返す!GKキャッチ。
 びんごは藤木が前へ積極的に出て行って守備をしている。中司がボールをさばき、瀧田が主に右へ飛び出していって攻撃に厚みを加えている。吉川は前線を激しく動き回り、植木・岡本は個人技を活かしてチャンスを作り出す。両サイドバックも積極的に上がっていくので、トップチームのような2バック状態になることがよくある。立ち上がりはびんごのよいところが出ていたが、だんだん選手間の距離が空いてきて、持ちすぎては寄せられ、ちょっと長めのパスを出してはカットされる、という少しイライラの募る展開になっていた。ピッチ状態のためにパスがうまく転がらない、というのもあるけど。GKへのバックパスの場面はちょっと怖い。
 中盤で岡本がボールを拾い、中央スルーパスを通す。吉川が飛び出すが、GKが飛び出してキャッチ。それからも一進一退の攻防が続き、前半30分が終了した。 
 後半開始。植木が中央ドリブルで持ち上がりスルーパス、は谷本に通らず。
 アミザージが押してくる。右サイドをえぐってセンタリング、中央長身のFW11番が猛然と飛び込むがその前で藤木がクリア、CKに。右CK、山崎パンチ、こぼれへの競り合い、中司が競ってファウルをもらいマイボールにする。さらにアミザージ、右サイドからのクロスに10番と11番が飛び込む、GKキャッチ。続いて11番がミドルシュート。びんご、ちょっと左サイドからやられ気味。
 ここから双方中盤での潰しあいになり、ボールが回らなくなる。長いボールが主になり、裏取り合戦みたいになってきた。アミザージの左スローイン、11番が振り向きざまのダイレクトシュートでニアを狙うが、GK反応してキャッチ。
 びんご選手交代。2番古本に代え、5番関イン。
 びんご左スローイン、これをつないで植木がミドルシュートを放つが右に外れる。アミザージの左FK、ゴール前に上げるボールに長身の11番・4番が飛び込むが、DFクリア。そしてカウンター、植木がドリブルで持ち上がり右に開く岡本へ。岡本、正面のDFの右にボールを通し自分は左を抜けて突破しようとしたが、これはカットされた。前半一度試みて、その時は成功していたけれど。
 びんご選手交代。7中司、20吉川に代わり6吉原、18ファビオが入る。そのままのポジションへ。
 アミザージの左FK、3番が上げ、GKパンチ。こぼれを藤木がクリア。びんごはうまくいっていないが、さりとてアミザージもびんご陣内に深く攻め込むことができない。FKはいずれもゴールから遠い中盤からだし、クロスもアーリー的で、決定的に崩しているわけではない。アミザージの右アーリークロス、GK山崎パンチ、こぼれ球に双方交錯してアミザージのファウル。
 びんごが久しぶりに中盤でパスを回してキープ、右サイドから左へと展開し、岡本のスルーパスにファビオが飛び出すが、オフサイド。アミザージ、右サイド3番がクロス、山崎がパンチしたこぼれを右から6番がシュート!ひやりとしたが、ボールは右サイドネット外側。
 拮抗したままロスタイムへ。
 びんご、19瀧田に代え11番。攻撃的MFに入り、岡本がボランチに下がる。
 中盤でボールカットした谷本、すかさずスルーパス。ファビオが飛び出し、DFと競り合いながらドリブルで持ち込みシュート!決定的だったが、わずかに右に外れ、ゴールならず。アミザージ、9番が中盤上がり目でカット、ドリブルで持ち上がってシュート!しかし左に外れ、万事休す。試合終了の笛が鳴り、びんごが1−0、逃げ切って初戦を飾った。
 ハードな試合だったけど、勝ててよかった。先日みよし運動公園で、30分間とはいえユースのBチームを翻弄し、ほとんどボールにさわらせずにゲームを支配しまくったびんごの姿を見ているだけに少し意外だったが、ピッチや選手のコンディションの問題もあるだろうし、アミザージも山口の雄、実戦ともなればそう簡単にはやらせてくれない。こういう日もある。明日は吉田人工芝だし、試合開始時間も16:00と遅いので、きっといいサッカーが観られるだろう。
 ピッチにはハジャスとMUNEの選手たちが出てきたが、腹も減ったのでここで森林公園をおしとします。駐車場料金を払って(有料。1日310円)公園を出、空港の前を走って竹原方面へ抜け、広島へ。
 Vポに行ってみる。カメラとかインタビュアーとかが店の前にいて、何か事件があったみたいな感じになっている。この日のV−POINTでは「小野監督一日店長」のイベントがあり、小野監督が接客、またファンと写真撮影などのイベントが用意されていた。
 ちょいと入ってみる。もう16時になっているので、何か商品を買っての写真撮影イベント整理券ゲットはできない。
 小野監督はカウンターで真面目に接客されていた。スーツ姿なのがちょっと場にそぐわないが、接客はすごく違和感がない。ローカル放送局が何局か取材に来ているようで、真鍋さんが彼らをとっかえひっかえ店内に入れたり出したり、忙しく立ち働いていらっしゃる。元々狭い店内がさらに狭くなっており、さらにONOMANIA(になるのか?)の方々も写真撮影の整理券を手に列をなしているので、ほとんど動けない。
 窮屈なので、出る。それからそごうやデオデオその他で買い物をして、帰った。