むらさきぐま日記2004.ユース編3


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1.全広島・VS修道大7/4 2.練習試合・VS日本代表7/7 3.王子同盟・VS多々良7/10 4.王子同盟・VS県工7/17
5.全広島・VSフジタ7/25 7.クラセンU-18・VS浦和8/7 8.クラセンU-18・VS磐田8/8 9.全広島・VS広経大8/29

ユースの予定。

*国体選抜メンバーは14〜16日に鳥取でミニ国体。

*U−16日本代表候補の野田・平繁は北海道国際ユース(19〜22日)に。

*U−19日本代表の俊介はSBS杯(15〜22日)に。

*第12回日・韓・中ジュニア交流会にて中国遠征。
8月23〜30日。全広島決勝とモロかぶり。

*全広島サッカー選手権、
決勝戦は8月29日13:00より広島ビッグアーチにて。
相手は昨年と同じ、広島経済大。

*日本クラブユースサッカー選手権U−18、優勝。二連覇。
プリンスリーグ、連覇。
もみじカップ、ユースは二年連続の優勝。
広島トップリーグ。

ユースのプレイヤーについてはこっち参照。


8月29日 広島ビッグアーチ 晴のち曇
全広島サッカー選手権・決勝
VS広島経済大学

 男子4×100mリレーも男子4×400mリレーも4位キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!個人では決勝に進めば御の字の日本ランナーたちが、四人集まればメダルを競えるかという成績を!チームワークは大事だ!と改めて思った。今日のサンフユースもこう行けばいいなあ、と家を出る。中国地方直撃コースを取る台風16号はやや足踏みで、まだ空は晴れている。
 車を運転していって三原久井ICに着く前、ふと気づいた。

携帯忘れタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

あああnaokiさん今日南津守へ行かれるって聞いていたしメールかTELあるだろうな・・・多分18時くらいまで帰れないし、帰ったらすぐにあやまっておかないと。サテライトは今日南津守で桜と練習試合。ああっ、あとNHK録画予約するの忘れた!
 小谷SAでうどんを食べ、12時30分少し前にビッグアーチ前に着。てくてく歩いてビッグアーチへ。
 ピッチ上ではホーム側にヴィオラのサンフ、アウェイ側にエンジ色の広島経済大学の面々が展開し、アップを行っている。サンフではジュニアユース監督の塩崎さんも今日指揮を執る沢田コーチと一緒にメニューの指示を出されていた。ユースの2・3年は中国遠征に行っており、広島に残ったのは2年生のGK佐久間くんと1年生9人。あと、なぜか福本くんも残っていてメンバー登録されていたが、ベンチには入らずにビデオ係とのことだった。怪我か病気だろうか。負傷の横竹くんは左腕にギブスをしている。プレイには支障がないようで、先発メンバーに名を連ねていた。
24江本
20松田 29横竹
26藤澤
23保手濱 25遊佐
17山根 22植野 28田中尚 27熊谷
16佐久間
31山口 9三山
10河上
17竹崎     11安永
14森木 30山下
4香川 5菊地 2竹岡
1槙野
リザーブ・・・
サンフ:GK31金山、DF2林9沖田、MF3加藤8矢野14金城
広経大:GK12山本、DF3堀、27久保、MF7中村、8森谷、13田中、48出岡、FW19小迫、32池水
 サンフの主将は植野。黄色の字はジュニアユース所属であることをあらわす。フィールドプレイヤーの交代要員は全てジュニアユース。ごく簡単に解説すると、

林は中野タイプのセンターバック。
沖田一樹もセンターバック(ジュニアユースには左サイドの沖田勇樹という選手がいるので一応フルネームで)
山根はサイドバック。もっとも沖田、山根ともやれと言われればサイドもセンターもできると思う。
加藤はボランチ。ジュニアユースの司令塔。
矢野はFWもしくは攻撃的MF。テクニシャンタイプ。
金城は中盤ならOK、プレイスキックおまかせのレフティ。
横竹はご存知サンフ生え抜きのU−15日本代表ストライカー。でもDFもMFもこなせる実はマルチなプレイヤー。

 サンフはBチーム主体でここまで勝ち上がってきたが、いずれも途中苦しいときに柏木・俊介ら主力を投入して最後は快勝、というものだっただけに、最初から最後までこのメンツでははっきりいって厳しい。しかも頼りになる平繁・野田はU−16日本代表候補のトレーニングキャンプ中で不在。さらに相手は中国地方最強大学の広島経済大。準決勝では皆実のBチームに苦戦していたが後半ラッシュをかけて4−0で勝っているし、そのときにはいなかったエース・三山がいる。昨年の戦いでも0−10の状況から最後に2ゴールを立て続けに叩き込んで意地を示したストライカー。彼のフィジカルとテクニックは要注意。ほかにも昨年からのメンバーである香川、竹岡、安永、河上、森木そしてGK槙野がいる。中でも安永の突破力と河上のゲームメイク能力はとくに優れているので、要注意。GK槙野伸一は昨年もゴールを守り、10失点を喫したのち足に限界が来て途中交代した。もちろん失点は彼一人の責ではないが、10回も背後のゴールネットを揺らされた屈辱はいかばかりだっただろう。今年にかける意気込みは人一倍にちがいない(ちなみに彼はサンフユースのDF槙野智章の兄)。相手がU−16であろうが全力で叩き潰しにくるだろう。その勢いをどこまで抑え、反撃できるか・・・あと、経大には今年から、かつて東洋工業の黄金時代を担い日本代表としても活躍した(国際Aマッチ5試合2得点)、あの桑田隆幸さんが監督に就任しており、その手腕にも注目が集まっている。
 サポーターたちもいつの間にかかなり集まってきた。広経大側もメガホンを構え大声で応援を始める。こちらもSmoke on the Waterで若き選手たちを迎え、いよいよキックオフ。サンフからだ。

 立ち上がり、サンフが左に展開、左に開いていた横竹がクロス、中央松田がトラップして落とし、藤澤が飛び込んでくるところ倒されてFKゲット。ゴール正面、PA少し外、いい位置・・・だ。ボールの前に藤澤が立つ。ほかにも誰かが立ったが、ここは藤澤の一手だろう。藤澤、助走し、キック!
ゴ―――ル
決まった!壁の上を越え曲がり落ちたボールはゴール左スミめがけ完璧な軌道を描き、飛びつくGK槙野の手の先を過ぎ、ネットを揺らした。芸術的FKキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!前半1分、サンフいきなり先制1−0!
 鮮やか極まりないキックだった。点を取るなら藤澤がキーだと思っていたけど、いきなりやってくれるとは!これでみんなも乗っていけるだろう。
 経大は反撃に出る。サイドにボールを展開してゆくが、右サイドバックの熊谷、左サイドバックの山根が勇気をもって体を寄せ、クリアする。熊谷は久しぶりに見るが、元々センターバックだけありカバーリングや一対一ではそうそう後れをとらない。山根の対面は恐怖の突破者・安永だが、体を張って抜かせない。安永のドリブル、山根振り切られそうになるがPA内でクリア、CKに逃げる。右CK、山下キック!は誰にも合わずファーに流れ、サンフがクリア。
 サンフ、松田がボールを受け左にはたく。横竹がボールを受けてドリブル突破、ゴールライン際から折り返すがGKキャッチ。さらに松田が中盤でプレスをかけボールカット、素早くスルーパスを出し横竹が右から走り込むがGKが飛び出しキャッチ。中盤右サイドでの競り合いからサンフがボールを奪い中央へパス、藤澤がこれをダイレクトスルーパス!ラインの裏に出たボールに横竹が走り込みドリブルシュート!GKセーブ。保手濱が中盤の底からフィード、前線でうまく受けた江本がシュート!GK正面。な、なんか押しまくっている・・・
 経大、右サイドPA外でFKを得る。キックは大きく、サンフがクリアし経大スローイン。これを右サイド深いところで互いに競り合い、サンフのクリアがゴールラインを割りCKゲット。キック!はクリア。サンフ守備陣、セットプレイの練習をかなり積んでいるようだ。サンフ反撃、中盤でパスを回して遊佐がタテにクサビ、松田が受けると見せかけスルーして前へ飛び込み、横竹が壁パスで松田へ、松田シュート!GKセーブ!見事な崩しだ。右CK、藤澤が向かう。ゴール前に選手が上がる。藤澤キック!低く速いボール、これにマークを外してニアに飛び込んだ田中尚が地を蹴ってダイビングヘッド―――!
ゲット!!完璧に頭で捉えたボールはゴール左スミに突き刺さり、2−0!試合開始10分ちょっとでサンフがまさかの2点リードを奪ってしまった。藤澤早くも1ゴール1アシスト。
 サンフは中盤で激しいプレスを仕掛け、経大はFWにボールを回すことができない。後方から前線にフィードを入れるが、ことごとくDF陣がはね返す。中盤競り合いに遊佐が勝利し松田へ素早くパス、松田ダイレクトシュート!右へ外れる。経大左サイドにボールを展開、熊谷が相手と競り合いつつボールを追い、そのままタッチライン外に追い出してマイボールにしたが、ここで足を少しひねってしまった。それを見た沢田コーチが控え選手にアップを命じる。経大左サイドからフィード、これがゴール正面に走り込んだ選手に合い、シュート!DFブロックし右CKに。CK、ファーに流れるが経大がキープ、クロスを上げてファーで競り勝ちヘッド!ボールがワンバウンドし―――わずか左に外れた。危ない。さらに経大はサンフの足を高く上げた危険なプレイで間接FKを得、ゴール前に送る。これを受けてシュート、DFに当たってCKに。右CK、横竹がクリア、経大左スローインに。スローし混戦からボールがゴールラインを割り経大左CK、河上キック!競り合いも誰にも合わずゴールラインを割り、サンフのゴールキックに。さすがに経大のセットプレイにはヒヤヒヤする。
 サンフは中盤の激しいプレスでボールを奪い、軽やかにボールキープする藤澤とよい連携を見せるスリートップが絶妙な攻撃を繰り出す。藤澤が右へ流れながらボールキープ、右サイド深いところでいったんは取り返されるもそこへ熊谷がプレスをかけ、ファウルを受けFKゲット。ビッグプレイだ。コーナーより少しゴールに近い位置。藤澤がボールをセットする。もういっちょ決めれば試合は完全にサンフペースになるが・・・藤澤キック!ファーに飛んだボールに横竹が競り勝ち、ヘッド!ボールはゴールネットを揺らす!
横竹キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
と飛び上がったが、しかし主審は頭上で両手をぶんぶんと振って経大ゴール前、横竹がいた辺りを指した。え!ファウルか!ノーゴール!横竹、競り合いの時にギブスで相手をバチーンとかやっちゃったか。経大速攻、フィードに河上が飛び出し、切り返しで一人かわしてPA侵入、シュート―――直前で尚がカバー!ファウルをもらってピンチを脱する。尚、ファインプレイ!佐久間のFK、中盤で遊佐が反らし、江本が受けてそのままドリブルからシュート!GKキャッチ。さらに中盤で遊佐がカット、持ち上がってそのままロングシュート!は左に外れる。さらにカウンター、フィードのこぼれを江本が拾ってドリブル、カットされるも横竹が素早くフォローして右に持ち出し切り込んでシュート!はキックミスで枠を捉えず。前半終了間際には経大もラッシュをかけるも、サンフはうまくかわして前半終了!2−0で折り返した。同時にNHK広島、沢田コーチにインタビューキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!沢田さんかっこいいよかっこいいよ沢田さん。
 佐久間はあまり守備機会がなかったが、ボールを持った時になかなか蹴らないのがちと気になった。人によったら持ち過ぎでファウルとるかもしれない。あとゴール前に張り付くことが多いので、もっと前に出ることができれば。ただ、キック精度はかなりのもの。センターバックコンビは完璧な守り。左サイドが本職の植野も持ち前のスピードとフィジカルでカバーリングをしっかりとこなし、尚は最後の砦として経大の攻撃を防ぎ続けた。両サイドを45分間抑え切った熊谷と山根の頑張りはかなりもの。とくにジュニアユース山根が安永に決定機を演出させなかったのは正直驚いた。中盤の保手濱・遊佐・藤澤は前線と連動したプレスでゲームを支配。ボール奪取しまくり、素早い攻撃につなげていった。藤澤の、相手のプレッシャーをかわす体の使い方とボールコントロールはさすが。司令塔として攻撃陣を自在に操っている。横竹はフィードのターゲットになっていて、しかも競り勝ってしまうという凄さ。切り込んでゆくテクニックも大学生顔負けで、これが15歳というのは正直、将来に期待大。ていうか、来年早速サテライトに拉致しましょう、という感じ。江本は長身ながらムチャクチャ柔軟なボールの扱いが印象的。体の強さが加われば「リトル久保竜彦」も夢ではない。松田は前線をちょこちょこ動き回ってさかんに裏を取ろうとしていた。クサビをスルーしてリターンを受けシュート、という形を数回出しており、この一週間練習してたな?と思わせた。守備でも素早いプレスをかけて守備陣の負担を軽減させていた。
 サッカーの質で(だいたい6歳は年長の)大学生を圧倒しセットプレイで2点リード、文句の付けようのないサッカーだった。問題はこれがあと45分続くか、ということ。
 サンフが先に出てくる(珍しい)。藤澤が沢田コーチから入念に指示を受ける。遅れて経大が出てきた。ボードが出され、FW山口に代わり19番のFW小迫がピッチに入る。
 経大のキックオフ、いったん戻してタテに入れ、河上が飛び出すがDFがカバーしてボールをゴールライン外に追い出しゴールキックに。経大は次いで右に展開、安永がボールを受けドリブルで切り込みセンタリング!は合わずにクリアされる。しかしさらに右から今度はエース三山がドリブルで切り込む!山根が応対するが止めきれずにゴールライン際でファウル、FKを与える。河上がボールをセット。ちょっとPAに近い位置、しっかりマークしろ・・・キック!速いボールがゴール前に飛び、飛び込んできたエンジ色のプレイヤーがヘッド!
ゲット!ゴールに鋭く突き刺し、経大1点を返す!得点者は先ほど入ったばかりのFW小迫!
 やられた。しかしここで踏ん張れ・・・サンフのキックオフで試合再開。左にボールを展開し、スローインをゲット。山根が入れ、横竹が受けてタテへドリブル、PAに入るも後ろからプレッシャーを受けつんのめりボールを前へこぼしてしまう。ああ、ゴールキックか・・・しかし横竹は踏みとどまるとボールを追い、ゴールライン際でボールを止めた。そしてフリー!経大慄然。横竹ゴール目掛けボールを持ち込む、FW陣がゴール前に飛び込んでくる、横竹、右足でキック!ゴールライン際、折り返しと思ったが――当然GKもそう思ったろうが、ボールはその逆を衝いてGKとゴールラインの間を抜け―――ゴール右サイドネット内側に突き刺さった。
ゴール!!
横竹キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
ゴールへの隙間はほとんどなかったが、そこを見事に射抜いた!スーパーゴール!横竹はこちらに向かってガッツポーズ!ゴールライン際でボールに追いついてからのゴール、中山隊長のあれを思い出したッ!失点してもすかさず取り返し3−1、後半もこっちのペースか?
 左スローイン、クリアされるも江本が拾ってシュート!左に外れる。中盤で藤澤がキープ、パシッと左にはたいてオーバーラップしてきた山根が受けてそのまま左サイドを突破、中を見てグラウンダーのクロス、これに中央横竹がDFと競り合いつつ飛び込み、走り勝って抜け出し、ダイレクトシュート!決まった!と思ったが、素早く詰めたGK槙野がファインセーブ!ジュニアユースコンビによる決定機だったが・・・
 経大、中央河上から左サイドに開く。FW小迫が受け、ドリブル開始。経大は後半からFWも積極的にサイドに開いて勝負し、両サイドからパワーで崩す作戦に出ていた。小迫はそのままドリブルでサイドを突破、その勢いのまま中へ切り込み、右足一閃!
ゴール!サンフ守備陣を蹴散らし豪快に突き刺してまたも1点差に迫る!小迫は2点目。
 サンフ、しかしまだ前に出る、遊佐がルーレットから一人をかわして左に開き、藤澤がクロス!DFクリアしCKに。左CK、藤澤キック!GK飛び出す、しかし経大、サンフ両チームの選手も飛び込み、ボールはポロリとこぼれてゴール方向へ!入れ!しかしゴールライン上にいたDFがヘッドでクリア!これも惜しい!しかし徐々に経大が押し込んできた。
 経大、ボランチの森木に代えMF7中村投入。圧力を強めてきた。桑田監督、勝負どころと見たか。
 経大、河上から右にはたく。右に開いていたFW三山がボールを受け、猛然とドリブル開始!山根を意にも介せず突っ込むとセンタリング、これにファーから飛び込んできた小迫がジャンプ一番ヘッド!ズバッと突き刺してついに経大3−3同点に追いつく!小迫、大きくガッツポーズ!選手たちにもみくちゃにされる。16分でハットトリック達成、恐るべき集中力だ。三山のフィジカルとテクニック、トップスピードで突っ込まれるとちょっと山根にはきつかったか・・・
 サンフ、熊谷に代え加藤投入。前半足をひねったものの後半も二人を相手に奮闘していた熊谷だが、ここで交代。よくやった。加藤はボランチに入り松田が右サイドバックに下がる。で、保手濱トップ下でFWに藤澤・・・と思ったが、藤澤はそのままで保手濱がFWに上がった。
 サンフ、中盤からフィード、横竹がオフサイドポジションにいたがゆっくりと歩いて戻りプレイに関与しない意思表示、それに入れ替わって保手濱が飛び出しボールを追う、がDFがカバーし飛び出してきたGKに捕らせる。走ってきた保手濱が思わず足を出してその槙野を引っ掛けてしまい、イエローをもらってしまった。それはいかん。
 経大は徹底的に両サイドを突いてくる。河上が実にスピーディー、ダイレクトにサイドに開き、ゴール前に飛び込んでゆく。センターバックがサイドのカバーに行くと真ん中が薄くなるのでボランチがゴール前のカバーに引っ張られ、中盤が空いてきた。さらにスタミナがなくなってきたか、前半のような動きができなくなってきた。前半にフィジカルの勝る相手と渡り合う中、相当スタミナを削り取られたようだ。経大、ファウルをもらって河上がキック、佐久間がはじき返す。遊佐が相手との接触で足を痛め、倒れる。経大がプレイを切り、遊佐はピッチ外へ。両チーム給水。台風が近づいているせいでひどく蒸し暑い。これもサンフにはこたえるだろう。経大もそれは同じか。そういえば小迫はあれ以来何しているのか・・・もうバテたのか。プレイ再開。サンフがボールを戻す。遊佐はほどなく復帰した。
 経大、左へ展開、勝負してCKゲット。河上のキックは植野がクリア。今度は中村キープから右のスペースへ出し、DF菊地がオーバーラップしてドリブル突破しセンタリング!は植野がスライディングでクリア、CKへ。右CK、山下のキック!ファー竹岡がヘッド!は佐久間の正面。サンフ久しぶりの攻撃、ボランチ加藤がキープし、ためてためて左にはたき、オーバーラップしてきた山根がこれを受けてドリブル突破、しかし蹴り出したボールに足が追いつかず、ボールはラインを割ってしまった。今度は経大、左サイドで三山がキープ、戻して竹崎がクロス、ファー河上がヘッド!右に外れる。
 経大右サイドの安永が足を攣らせてしまい、ピッチ外へ。彼らもこの蒸し暑さにかなりきているようだ。サンフベンチでは14番の選手がスタンバイ。金城か。
 安永復帰、いきなり右サイドをドリブルで切り裂きクロス、受けた三山が持ち込みシュート!佐久間セーブ!CKへ。左CK、ボールが入るも競り合いの中経大のファウルでサンフのFKに。
 サンフ、14番がピッチサイドに出てきた。お、交代か・・・と思ったら呼び戻された。何だ。ベンチからスタンド下の方へ「金城―――!」と言う叫び声が飛んだ。???すると8番の選手が出てきて、ベンチで14番の選手とユニを交換し始めた(もちろん上下とも)。生着替えキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!矢野と金城、ユニ取り違えて着てたのか!危ない危ない。かくて矢野が再スタンバイし、江本に代わってピッチに飛び出した。横竹とのコンビでゴールを奪えるか。
 サンフ、中盤のFK。素早く右へと展開し上がってきた松田がクロスを上げるも、中央でファウルを犯してしまいゴールならず。
 経大、先ほど足を攣らせた安永はやはり無理なようで、MF48出岡(いでおか)と交代。
 矢野、左から相手と競り合いつつドリブルで持ち込みPAに侵入、中へ切り込んで折り返す、が合わず。今度は横竹のスルーパスに右から藤澤が飛び出しシュート!GKセーブ、こぼれを拾ってセンタリング、GKもう一度セーブ、CKへ。藤澤のキックはクリアされた。さらに右サイドのFK、ゴール前に入れてファーの横竹がヘッド、は威力なくGKキャッチ。時計は45分を過ぎロスタイム1分、経大が右CKを得た。山下がキック!ファー競り合い、ここで経大のファウルがあってサンフのFKに。そしてホイッスルが吹かれ、3−3の同点のまま15分ハーフの延長戦へと試合は持ち込まれた。

 延長戦開始、まず経大が右サイドFK、これは経大選手が飛び出してしまいオフサイド。さらに左CK、サンフがクリア。今度は三山が右サイドに開きドリブル、クリア、またもCK、山下のキックをファーでヘッド合わせるが左に外れる。サンフ反撃、藤澤が囲まれながらも単身ドリブル突破、左からPAへ侵入しカバーに来たDFとぶつかって双方転倒するも笛はなし。経大左に展開し竹崎が突破してセンタリング、佐久間パンチでクリアもこぼれを正面から経大(河上?)がシュート!決定的だったが、態勢を立て直した佐久間が横っ飛びでスーパーセーブ!右CKへ。CKは尚がクリアし、危機を脱する。
 サンフは中盤を支配され、なかなか攻撃できない。GKの位置を見た藤澤がロングシュート!しかし左に外れる。中盤でカット、ドリブルで持ち上がった遊佐がミドルシュート!力んだか上に外れる。経大右FK、河上が入れるも佐久間が飛び出しキャッチしようとするが捕りきれずこぼれる、しかし松田がクリアして前半終了。

 延長後半。やはり経大がペースを握る。久々にチャンスに絡んだ気のする小迫がスローインから左サイドを突破しセンタリング、中央飛び込むが経大のファウルでサンフボールに。センターバックの二人、本当によく体を張っている。サンフ、右に展開し松田がアーリークロス、GKがパンチで逃れて左CKに。もう一度セットプレイで一発決めてVゴール来てくれ!藤澤キック!しかし山下がニアでクリア。今度はカウンターから左藤澤がクロス、中央落として遊佐シュート!枠を捉えず。
 サンフ、左サイドバックの山根に代え林投入。彼は本職がセンターバックのため、植野が「オレが(本来のポジションである)左に回るのか?」と訊くが、林は「自分がそのまま左サイドバック」と説明して左サイドに入った。しかし山根、中学生でありながら100分以上も経大のサイドアタックを防ぎ続け、機を見て攻撃参加までおこなったその頑張りは立派だった!

 経大左サイドで三山がキープ、回り込んできた河上がパスを受けゴールライン際でキープし折り返すが中央でクリア、なお混戦となるが最終的にゴールキックに。佐久間のキック、中盤で浮き球を頭や胸で数人がダイレクトでつなぎ、受けた藤澤が前へ出ているGKを見るやそのままロングシュート!右に外れる。横竹がもう疲れており、中盤からなかなかボールをつないで前に持っていけない。経大、左サイドから三山が強引に突破してシュートを放つが、疲れているのかジャストミートせず、力なく転がったボールを佐久間がしっかりとキャッチ。今度は右サイドで間接FK。ゴール前に入れて菊地が折り返すが中央でサンフがクリア、経大がこれを拾ってクロスを上げるがラインを割ってゴールキックに。サンフ、フィードをキープし矢野が右の横竹にパス、横竹が受けてシュート!GK槙野セーブ!右CKゲット、藤澤が向かう。藤澤キック!GK槙野がパンチ、クリアする。そしてこれを拾った経大が速攻、一気にゴール前に運ぶが尚が体を張ってブロック!はね返すがそのままゴール前に倒れてしまう。足を攣ってしまったようだ。サンフ、右に開いてキープし、遊佐がゴール前に上げるが横竹に合わず槙野がキャッチ。佐久間がぶんぶんと両腕を振って槙野にアピールし、槙野はボールをタッチライン外に投げ出してプレイを切った。担架が入る。尚は自力で立ち上がったがいったんピッチ外に出される。ベンチでは沖田一樹が呼ばれた。応急処置を施された尚はすぐにタッチライン際に走り主審の平さんにアピール、ピッチに戻った。
 経大、いつの間にか交代で入っていた32番池水が左サイドをドリブルで突破、ファウルをもらってFK。PA左、近いところ。河上が立つ。ここまで来てVゴール負けはやりきれない、守れ!河上キック!ゴール前に選手が殺到する、がボールはその上を越えてラインを割った。ふう・・・
 ここで尚に代わって沖田が投入される。尚は足を引きずりながらピッチを出、戻ってきた。よくやった!
 延長後半15分、最後に左サイドから三山がキープ、ファウルをもらってFKゲット。先ほどとほぼ同じ位置。今度は山下が立つ。これ守ってPK戦だ!山下キック!・・・はこれも誰にも合わずゴールラインを割り、同時に試合終了のホイッスル、激闘は120分を戦って決着つかずドロー。天皇杯出場はPK戦の結果にゆだねられることとなった。
 双方休息をとる。サンフの選手は入念なマッサージを施される。脚はほぼ限界に達しているだろう。ピッチでは審判団がどっちのゴールを使うか検討中。ピッチはどこもかなり芝がめくれ上がっていた。アウェイ側行く。結構荒れている。ホーム側行く。こっちはあっちに比べればマシ。主審が「こっち」と親指で指した。見やすくて、いい。両チームがハーフウェイラインに並び、佐久間と槙野がゴールへと向かう。経大が先攻。10番、河上が向かう。佐久間、両手を広げる。槙野は向こうで大の字になってリラックス、精神集中か。さて一本目―――

―――ゲット!左中段にピタリ。

サンフ一人目は藤澤。

―――ゲット!これも左中段へ。

二人目。経大は7番、中村。

―――ゲット!左下。

サンフ二人目は遊佐。

―――ゲット!GKの逆を衝き右上にふわりと決めた。

三人目。経大、DF香川が出てくる。

―――ゲット!佐久間の逆を衝き左中段に沈める。

サンフ三人目は松田。

―――ゲット!右下スミに蹴り込む。

両チームとも外さない。四人目、経大はDF竹岡。

―――ゲット!左中段にズバッと突き刺す。

サンフ四人目、保手濱。

―――ゲット!右中段に決める。

そして五人目、経大キッカーはエース・三山。GK槙野が三山にボールを手渡す。三山はそれをしっかりと受け取り、セットした。

―――ゲット!右スミに確実に蹴り込む。

対するサンフ五人目は、横竹!絶対に決めろ。

―――ゲット!GKのタイミングを外し逆を衝いてゴール右に沈める。

さあサドンデス、六人目。経大は本日ハットトリックの小迫。先ほどと同じくGK槙野がボールを手渡す。

―――ゲット!左中段に突き刺す。

サンフ六人目はキャプテンマークを巻いた植野。このPK戦はじめてのレフティとなるが・・・

―――ストップ!GK槙野、ゴール右スミを狙ったグラウンダーのシュートを横っ飛び両手でセーブ!

 槙野は飛び起きるや一目散に仲間のところへ!しかし向こうからもチームメイトがどっと突撃し、槙野をわっと押し倒して折り重なった。広島経済大優勝!GK槙野、昨年の10失点の借りを最後は自分で返したッ!
 植野はがっくりとうなだれて戻ってゆく。佐久間もそれに続いた。チームメイトがそれを迎える。そして両チームが整列し、挨拶。スタンドから大きな拍手が沸き起こった。そして表彰式へ。

 まず優勝旗と優勝杯が沢田コーチに渡される。返還からやるようだ。開会式でやればいいのに。あるのかどうか知らないけど・・・沢田コーチが植野くんと佐久間くんに手渡す。そして優勝旗・優勝杯返還とレプリカの贈呈、そして優勝の広島経済大への表彰、そして優勝旗・優勝杯と金メダルの授与。次いで準優勝のサンフレッチェ広島F.Cユースの表彰と銀メダル授与。さらにフェアプレイ賞の発表。今年のフェアプレイ賞は・・・広島皆実高!代表者が表彰を受けた。
 そして表彰式が終わり、全広島サッカー大会は終了した。サンフの選手たちが戻ってきてホーム側メインスタンド前に整列・・・する前に、経大の選手たちがいそいで走ってきて整列した。そして一礼する。おめでとう!見事に昨年の雪辱を晴らされてしまった。天皇杯での活躍を期待する!
「経大!経大!」
サンフサポたちも経大コールで彼らを讃える。先ほどのPK戦ではブーイングしてしまい申し訳ない、だけど、高1+中学生と大学生の対戦という不利な状況の中、何としてもユースの選手を勝たせたい!という気持ちのあまりそうしてしまった、ということで許してほしい!自分は日々バイトしながら勉学スポーツに励む苦学生たちにブーイングするのは忍びなかったので、しなかったが・・・やはり今年の日本人はブーイングを浴びるとパワーアップ!するのかもしれない。逆に静寂のほうがドキドキしてしまったかもしれない。
自分も、
「勝てよ――ッ!」
と引き揚げて行く経大イレブンに向かって叫んだ。すると、誰かがこちらを向いて手を挙げて応えてくれた。今年の一回戦は竹ヶ端だし、観に行ってみるかな・・・新潟までは行けない・・・し。しかし今年も9・23に新潟戦か・・・わざとやってるのかJリーグ。
 サンフユースの選手たちが整列し、挨拶する。大きな拍手とサンフレッチェ・コール。120分+PK戦の長丁場、よくやった!勝てはしなかったが、120分を戦って年齢でははるかに上回る大学生たちに負けなかった。体力が限界に達している中、最後まで体を張って広経大に屈しなかった。その精神力に敬意を表するッ!PKを外した植野くん、そしてGK佐久間くんは泣いていたが、植野くんは本職でないセンターバックで最後まで走り回ってくれたし、佐久間くんもビッグセーブを繰り出し、また良いフィードを蹴っていた(時間が経つにつれヤバくなってはいたけど)。みんなこの試合で得るものが多かったと思うし、これをこれからに活かしてほしい。それにしてもジュニアユースの選手のクオリティの高さには改めて感心した。横竹くんは別格としても、山根くん、加藤くんの冷静なプレイぶりには目をみはるものがあった。来年は、サンフユースではしばらくぶりの純正サイドバック、そして頼れるレジスタが加わりそう・・・沢田コーチ、ジュニアユースの塩崎監督も挨拶。この一週間足らずでいいチームを作りましたね・・・話によればかなり厳しい練習だったみたいだけど。
 サンフユースの選手は経大応援団の前へ行って挨拶、大きな拍手を受け、最後にメインスタンド正面で挨拶、それから控室に戻っていった。
 残念!前半ペースを握って2点リードし、失点してもすぐに取り返してこのままいける!と思ったが・・・経大の尽きないスタミナ、そして小迫の爆発力にやられてしまった。でも、正直予想以上のゲームを見せてくれたし、それには満足している。広経大にはぜひとも天皇杯初戦突破、そしてあわよくば3回戦・大宮アルディージャとの対戦までいってほしい。県の代表として応援する。サンフユースはこれで全日本ユースに全力を注げるわけで、チーム一丸となってグループリーグ突破、そして悲願の優勝に向かって突っ走ってほしい。そのためには中間試験の対策は日頃からしっかりと。赤点だけはかんべんな。
 第二球技場でラクロスやっている。選手紹介のアナウンスでは「各選手からの一言」も読み上げていて、こっちは笑いをこらえるのに必死だった。ともかく急いで帰って携帯を取って確認。ああ、メール来てた。サテライトは0−2で収穫なし・・・ですか。お詫びのメールを送る。そうこうしているうちに19:00に。柏戦くる!PCの前でスパサカとか速報掲示板とか開いてベットキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!とか近藤直也―――!?とか圭の司かよ―――!しかしモリツァキタキタキタ━━━(゚∀゚≡(゚∀゚≡゚∀゚)≡゚∀゚)━━━━!!! でドロー、ほっとした。J1初ゴールおめでとう盛田。

8月8日 Jヴィレッジ 晴
日本クラブユースサッカー選手権U−18・決勝
VSジュビロ磐田ユース

 起きる。スーパーヒーロータイムをボーっと見る。デカレンジャーはそれほどじゃなかったが、そのあと嶋さん―――!!波紋使いじゃなかったけどエコーズのスタンド使いだったのね。でも睦月のヘタレ野郎に封印されちゃった。わざと封印されてカテゴリーエースを抑えるんだろうけど、キャラの回転早すぎ。ガンダムでもこうあっさり使い捨てにしないぞ。でなんか新展開みたいなプリキュアも見て、この流れならキリヤ再登場するんだろうな?とか思いつつ9時になったら階下に下りて朝食を食べ、新聞をざざっと読んでチェックアウト、駅へ向かう。
 駅でKさんにばったり会う。勿来の関に行って来られたらしい。朝早くからお疲れさまです・・・時刻表を調べたが、どうも今日中には福山へ帰れそうにない。どこかで一泊か・・・そういえば知人に、時間があったら「キタ━!!ハンコ」買ってきてくれって言われてたし、もう一泊して秋葉原行くかなあ。とりあえず時刻表見て考えるのはやめにして広野までの切符を買い、プラットホームへ。発車時刻の30分前だが、もう電車はスタンバイ済だった。さっさと乗り込んで、講談社選書メチエの『モンゴルVS西欧VSイスラム〜13世紀の世界大戦』を読む。何かえらい西欧寄りの資料しか使ってないな。これじゃモンゴル軍はほんとに残虐非道じゃないか(残虐非道だけど)。残虐非道ファイトの裏の優しい心も書いてくれなきゃ。あの時代をざっと知るにはよさそうだがこれ一冊では無理っぽいな・・・とか思っていると広野着。昨日の四人ともに同じ電車に乗っており、一緒にタクシーへ。途中のファミマで食べ物飲み物買って、決勝戦の会場・Jヴィレッジスタジアムへ。
 Jヴィレッジスタジアムは、Jヴィレッジからやや離れたところにある5000人収容のサッカー専用スタジアム。Jヴィレッジからだと森の中の小道をとぼとぼと歩いてこなければならないが、今回は広野駅からタクシーで直にスタジアム駐車場へ。スタッフさんたちが段取りを行っている。現在11:30。開場は12:30。まだ一時間あるの?あたりを歩き回って写真を撮ったりなんかして適当に時間をつぶす。っても何もないー!スタジアムを外から覗き込んだり。電光掲示板には「広島0−0磐田」の表示がすでに入っている。四時間後にはここにどのような数字が入っているのか・・・
 今日もサンフ勢の集合が早い。ご家族がたがまとめて到着された。高萩パパ殿のご助力らしい。洋次郎はすでにプロ契約してトップチームに合流しているのに、良い人ですね。磐田方面の方々も増えてきた。来たなジュビラー。ジュビリストだっけ?ジュビリストだとちょっぴりティターンズ風でカッコイイですね。それはジュピトリス。昨日、偶然同じホテルだった方々も到着された。
 バスが入ってきた。そして、ヤマハシャツの面々がゾロゾロと降りてきて、メインスタンドのほうへ向かう。先に磐田ユース到着。サンフユースはまだ来ない。どこかでまだ体をほぐしてるのか。駐車場の奥にキックターゲットやデカいボーリングのピンなどの設備があり、子供たちがチャレンジしている。うまくいったら景品がもらえるようだ。ボーリングはピンが重いので、サカーボールを根っこにぶち当てても全く倒れない。少し浮かせてピンのアタマにうまく当てるしかない・・・と、ストライクキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!やるな。
 そうこうしているうちにやっと時間が来た。さて並ぼうか・・・っていつのまにかたくさんいるー!!(ガビーン)Jヴィレッジから歩いてきた人たちが長蛇の列を作っていた。とはいえ百人もいないので、列に並ばずに横で待ち、列がはけてから入場。入場時にはチケットが必要。といっても人数計測用のタダ券で、案内所その他で入手可能。
 入ったところでゲータレードと「フィーバーノヴァ・ヨーヨー」をもらう。フィーバーノヴァ・ヨーヨーは2002年W杯公式球のフィーバーノヴァをデザインしたヨーヨー。糸の輪っかが小さくて指が入らないー!のでキャッチしにくい。子供にはぴったりだけど。でも最近の子供、ヨーヨーの使い方知ってんのか?スケバン刑事もリアルタイムで見てないだろうに(それは関係ない)。サンフがホーム側なので、そちらへ移動。サンフユースはもう来たのかな?
 13時を回る。スーツ姿の主審・副審・第四の審判のみなさんが出てきてピッチやゴールのチェックを始めた。すると、先にサンフユースの面々が出てきた。沢田・加藤両コーチがピッチをチェックする。次いで森山監督、続いて翼・柏木くん・さんま・藤井くん・槙野くんらが続々と出てきてひとしきりピッチの感触を確かめ、戻っていった。そして、ゴール裏にコーンとボールを並べてアップの用意を行う。と、磐田がアウェイゴール裏でアップを始めた。サンフはまずGKのさんまと栗崎くんが加藤コーチとアップを開始し、次いでフィールドプレイヤーが飛び出してきてアップを開始した。
 空はからりと晴れ、雲ひとつなくとても暑い。風が強く、バックスタンドに掲げられている旗が大きくはためく。アウェイ側からホーム側へと吹き付ける風、これが勝負の帰趨にひょっとしたら関わるかもしれない。
 人が続々と入ってくる。結構・・・入るものなんだな。浦和ユースと鹿島ユースもこれ見てから帰るんだろうか?そして、両チームのスターティングメンバーとリザーブメンバーが発表された。
10前田
19平繁 15木原
11纉c
6高柳 7柏木
13大屋 4藤井 3槙野 14森脇
1佐藤昭
11藤井 9岡本
10中村
20中島     17石神
7上田 23徳増
5萩原 3森下 4和田
1八田
リザーブメンバー・・・
広島:21栗崎、5佐藤将、17中山、12福本、25遊佐、8田中祐、9富成
磐田:16伊藤、8佐藤、12飯田、13宮本、24田中、14渡辺、15増田
 サンフと磐田は、先日の新潟国際ユースでU−18日本代表の主力として活躍。さんま・森脇・藤井大輔・一誠・俊介・八田・森下・上田・岡本・藤井貴と10人を数える(磐田の場合、上田が追加召集されたがその上田も負傷してしまい彼の代わりに岡本が召集、とややこしいが)。今日は敵同士、どのような戦いを見せるか。サンフとすれば、月並みだけど藤井貴・岡本の強力ツートップをいかに抑えるか、が鍵。先日同じチームで彼らのプレイを見た副主将・藤井大輔と、二日休んで休養充分の、サテライトの試合にもひんぱんに出場しているU−17日本代表・槙野のセンターバックならばできるだろう。こちらの攻撃にも上田・森下・八田とセンターラインがビシッと決まった守備陣が立ちはだかり、そうそう点は入るまい。1点ゲーム、先制点が重要だ。
 双方ピッチに入ってのアップも終わり、いったん引き揚げる。今日は藤澤くんがビデオ係、尚くんがその他雑用担当のようだ。野田くんの姿が見えないので、彼だけU−16日本代表のほうへ行ったんだろうか(それ以外のメンバーは留守番でオフになっている)。サンフはここに来るまでにすでに全てのフィールドプレイヤーを出場させている。ギリギリの試合(ここまで全てドローか1点差のゲーム)を続けながらそういうことをしているゴリさんてば大胆極まりない。ガンバ戦2−2でどうしても1点ほしい場面で一誠を前線に上げ、1年生の遊佐を「おまえのところで全部潰せ!」とワンボランチで投入したりしてるし。しかし、今年の1年はそれに応える力をすでに備えている。大学生や社会人(レベルはともかくとして)に対して一歩も引かない力を備えている。ゴリさん、監督としてどんどん成長しているのか。ACT2に進化?
 両チームが入場、整列する。花火キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!いよいよ決勝戦の開始。サンフが風上のアウェイサイド、そして磐田のキックオフで試合開始のホイッスル!
 磐田サイドのスタンドから「ジュビーロ磐田!」のコールが。親御さん方気合入ってる!サンフ、ボールカットからフィード、俊介が受けて中央ドリブル突破、倒される!が笛なし。今度は磐田、石神が右サイド、翼と競り合いつつボールキープ、外に開いてきた10番中村豪に渡して中村がクロス!DFクリアのこぼれを左WBの中島がミドルシュート!さんまががっちりとキャッチ。ファーストシュートは磐田。サンフも負けじとフィードから左サイド木原が深いところで粘って柏木に戻し、柏木がそのまま持ち込んでミドルシュート!上に外れる。FKからのフィード、俊介がキープし戻して翼クロス!DFに当たってCKに。左CK、柏木キック!ファーで森脇がジャンプ一番折り返して中央藤井がヘッドで合わせる!やった!と思ったがボールは浮いてしまいゴールの上へ外れてしまった。そこは福西みたいに叩きつけるんだよォ―――ッ!さんまのフィード、最前線で俊介と森下が競り合い激突!俊介倒れて動かなくなるが笛なし!なななどこ見てんだ主審!止めやがれ!森下が「切れ!切れーっ!」と叫ぶ。ボールを受けた翼がタッチライン外に蹴り出し、いったん試合が中断した。俊介が担架で運び出される。大丈夫か・・・おっ、すぐに立ち上がった。俊介、ちょっと出血したようで、止血してからピッチに戻る。纉cドリブル突破からスルーパス、は木原オフサイド。俊介がキープから不意にミドルシュート!意表を突いたがGK八田ががっちりとキャッチ。サンフが中盤プレスでボールを奪い、正確なフィードから素早い攻撃でペースを握るが、磐田も負けてはいない。ボールを持ったらとにかくつなぐつなぐ。中盤の底からダイレクトでポンポンと両サイドに展開してゆく。しかし藤井貴と岡本はしっかりと抑えて彼らにはシュートを撃たせない。
 サンフ、フィードにまたも俊介VS森下!今度はファウルをもらってFK、左に開いて翼が受け、タテへ入れて木原を走らせる!がつながらず。今度は磐田が速攻、中盤カットから右サイド石神が凄まじいスピードで突破、折り返して中村がこれもドリブル突破からシュート!やば・・・しかしさんまが横っ飛びでキャッチ―――!グレート。しかし石神、速い!反撃、素早くパスをつないで木原が左サイドに抜け出し、逆サイドに振る―――が、これが強風に煽られてしまいそのままゴールラインを割ってしまった。風上はゴールキックが伸びるのは良いけど、こういうボールが流れるとツライ。良し悪しだ。
 俊介と平繁が右サイドをコンビで崩し、俊介のパスに平繁が抜け出す―――ところで、上田がカバーに入ってピンポイントでボール奪取!平繁もフィジカルが強く少々のアタックじゃ揺るがないのだが、ああもきれいに一発で奪ってみせるとは・・・いい読みと体の使い方だな上田康太。磐田、中村から岡本にボールが入り岡本が粘ってボールキープ、戻したところへボランチ徳増が上がってきてミドルシュート!さんまキャッチ。サンフのフィード、左サイドで受けた平繁が足元にピタリと止めるトラップからの素早いタッチで一人かわして切り込み柏木へ、柏木が外に開く俊介へパス、俊介がドリブルで一人かわしてクロス、ニア木原が落として纉c走り込むがわずかに合わず!磐田クリア、しかしこのこぼれに森脇が猛然と食らいついてミドルシュート!大きく外れたが、いい攻撃だった。またもフィードから木原が抜け出し、PAに侵入したところで倒されるが笛なし!CKに。左CK、今日は左も柏木が蹴るようだ。キック!は八田がキャッチ。互角の激闘だ。ややサンフが押し気味というところか。
 纉cが徳増に倒される。ホイッスルが鳴り、「23番!」と主審が怒鳴って呼びつけ、徳増にイエローカードを出した。えらく怖いな。「ルパーン逮捕だー」って感じの剣幕。頻繁に前線に出ようとする纉cと徳増が激しいバトル。また徳増が纉cを倒す。あんまりやってると退場になるよ。後半30分を回ったが、まだ試合は動かない。磐田、中村と石神がワンツー、そして中村が中央から右へ流れつつ突破するところを藤井が倒してしまってホイッスル、イエローカード!げっ・・・FKか。
 位置はペナルティアークやや後ろの右のあたり。左足でニア、ファーどちらも狙える位置だ。壁は五枚。ニアを切る。ボールの右に上田が、左に藤井貴が立つ。ここは上田の左足だろ・・・どっちを狙う・・・?上田が助走、キック!壁跳ぶがその上を抜けたボールはゴール右スミ完全に捉えたやられた!―――と思った瞬間さんまが宙を舞いセーブ!うおおっスゲーと思った瞬間ボールはポストにカーンと当たってこともあろうにゴール前へとはね返った。ああああまずいクリアしろ!との思いも空しく待ち構えていた岡本達也が思いっきりゴールに蹴り込んで、35分磐田先制!大きな先制点をやってしまった。
 まずい・・・守りに入られたらコトだ。早く追いつかないと・・・センターサークル内の競り合いで一誠が倒されFKゲット。前線にフィードを入れるが磐田にはね返される。しかしこのこぼれ球をオーバーラップの森脇が拾う。前は空いてる、撃て!
「くらえマッスルシュート!」
とフキダシ入れてもいいような強烈なミドルが唸りを上げてゴールを襲う!この感じは枠捉えてる、入れ!しかしGK八田が素早く反応し横っ飛び―――セーブ!!ゴール右上スミを捉えていたボールを見事にはじき出した。くっそー八田め!さすがU−18日本代表・・・しかしCKを得た。こっちもセットプレイで入れてやれ。柏木がボールを拾い、コーナーにセットする。俊介が八田にべたーと身を寄せている。それこそホモのように。柏木キック!鋭いボールがゴール正面に曲がり落ちる、これにGKのそばからすっと下がってきた俊介が完璧に頭で合わせた―――!
ゴール!!
ゴールネットが激しく揺れ、あっという間にサンフ同点1−1!よおおおおし!これで振り出し!しかしこれは、今日も前俊's dayになってしまうのか?
 それからはサンフが左サイドから押しつつ、前半40分が終了した。
 FKからやられたときはどうなることかと思ったけど、CKで追いつけてよかった。ペースはどっちかというとこちらなので、次の1点が先に取れれば・・・・それにしても連戦連戦なのに、よくプレスがもつ。寄せの早さ、一対一の強さも上回っているし、これを続ければおいそれと失点はしないだろう。中盤で一誠が広範囲に動いてカバーしている。これで昨年のような波状鬼プレスが出来るようになれば。攻撃では木原が良く走っているし(守備でも戻りが早い!)、平繁もコンディションよさそう。そして俊介!一人マークは抜かれに行くようなもの。とにかくボールコントロールにドリブルの緩急の付け方、圧倒的。ボールが足に吸い付くような鮮やかなターンにはスタンドが何度も沸いていた。纉cは徳増とのバトルであまり目立たなかったが、イエローを引き出してるし、それからも彼からファウルをもらっているので、繰り返し違反のイエロー合わせ技一本が怖い徳増のマークは緩むはず、ゴール前に飛び出したい。
 後半開始。ベンチ前では福本がアップをしている。もう出るのか?磐田のゴールキック、これが風に乗ってどんどん伸びる!クリアを拾って押し込み、さらに攻め入ってのクリアを岡本か中村かがミドルシュート!上に外れる。さらに磐田の攻撃の中、槙野と岡本が接触し槙野が倒れる!岡本のファウル。槙野は立ち上がった。今度はこっちの番だ。自陣FKを左サイドに展開し、翼がクロス!一人引き連れつつニアに走り込んだ纉cがスルー、そしてその後ろに入ってきた俊介が左足一閃!
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
後半立ち上がりいきなりゴール、サンフ逆転!決めたのはまたも俊介!決勝トーナメント1回戦からここまで全て俊介のゴールッ!こうなったらついでにもう1点とってハットできれいに締めくくってまえー!!
 磐田右サイドから反撃、つないでゴール前に迫るが折り返しをさんまキャッチ。さらに石神のセンタリングを岡本が受け、落として中村?がミドルシュート!は槙野がブロック!俊介、テク見せまくり。ターン、ドリブル自由自在。左サイド翼→纉c→平繁とつなぎ、中に切れ込んだ平繁がミドルシュート!上に外れる。今度は右サイド、柏木がフィードを入れ森脇が受けてスルーパス、抜け出した纉cがDFを引きつけて折り返し、ファー走り込んだ平繁がシュート!しかし素早く詰めた八田がセーブ!が、勢いの死ななかったボールがその真上に跳ね上がる、平繁、そのボール目掛けてダイブ!
またキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
ダイビングヘッドがゴールに飛び込み3−1、磐田を突き放す!後半開始わずか10分で勝利をぐいっと手繰り寄せたッ!平繁は今大会ようやくゴール!ここに来るまでの全試合に先発しながら得点がなかったが、ここで大きなゴール!アシストを決めた纉cも大喜びしており、最初は纉cゴールで俊介アシストか?と思ってしまった。
 2点差を付けられてしまった磐田、攻勢に出る。俊介にプレスをかけてボールを奪い右サイドへ出し、開いていた岡本が受けてドリブル、中へ切れ込んでシュート!はGK正面。
 前半から激しく闘っていた纉cがどこか痛めていたようで交代、アップを終えていた福本が入った。ボランチに入って柏木がトップ下へ。サンフはGKとセンターバック以外のポジションの選手が異常にフレキシブルなのが強みだ。ともかく本職ボランチの福本が入って守備は強化された。さあ来い磐田。
 追いつきたい磐田は前への圧力を強めてくる。ボール支配率が上がってくるが、サンフも中盤プレスからのカウンターで対抗する。磐田右サイドから左に振り、徳増が受けて切り込み藤井貴へパス、藤井貴が落として徳増がミドル!やや上に外れる!サンフ、左サイド平繁から翼へパス、翼がドリブルで持ち上がってゴールライン際一人かわしてセンタリング!逆サイドに流れるが木原が拾ってマーカーをかわしクロス!はGKキャッチ。八田がそのまま大きくフィード、磐田カウンターも槙野がきっちりストップする。中盤から森脇がドリブル開始、あああ周りに磐田の選手多いのに無茶だほら取られたカウンターキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!岡本がドリブル突破、しかし槙野が飛び出してカバーリング、ファウルをもらってピンチを脱する。サンフ、森脇のフィードを平繁が受け、ターンして左へ流れつつ左足シュート!左に外れる。磐田右サイドからの攻撃でCKを得る。上田キック!は福本がクリアする。サンフの左サイドには石神がさかんに襲いかかり、翼と丁々発止の大激戦。しかし翼、時には抜かれるものの、よく止めている。彼を抑え、FWへのボール供給源を断っているのは大きい。トップ下の中村(高機動型藤田、って感じ)も一誠がパーフェクトに抑え込み、後半途中からはゲームから消し去っている。ルーズボールは屈強の福本が奪ってつないでゆく。森脇も、なんでも昨日はゴリさんが「明日は出場させないかも」とコメントしたほど膝が悪いらしいが、強行出場しここまで(時々軽率なプレイあったりするが)よく働いている。シュージがいるからそんなに無理しなくてもいいだろうに、おそらくは志願の強行出場か?根性あるぜ!
 磐田はなりふりかまっていられない。中村、和田が繰り返し違反でイエロー。しかし選手交代はまだない。サンフ、左FK。翼が入れるが、オフサイド。磐田、翼のファウル(イエロー)で右サイドでFKを得た。PAに近く、直接は無理そうだがゴール前で合わせやすい位置。上田がボールをセット。左足で入れてくるようだ。ゴール前に両チームの選手がひしめく。上田キック!鋭いボールがゴール前へ、誰にも合わずすり抜けてくるボールをさんまがキャッチ―――できない!さんまの手を弾いたボールがゴール左へ―――わずかに外れる!危ない危ない危ない!さんましっかり処理しろー!磐田の左CK、上田の左足!逃げていくボールをクリア、磐田ブロックしてゴール前混戦、一誠クリア、その浮き球を和田がオーバーヘッド!は枠を外れる。
 サンフ左サイドの攻防、相手のクリアボールを平繁が受けてターンで一人かわし前を向いてフィード!左サイドに流れつつ走る柏木がそれを受けて外へ落とし、風のように走り込んだ翼がダイレクトでクロス!ニアで磐田がクリア、しかしそのボールは俊介のもとへ。しかもフリー。周囲にいた磐田の選手(確か三人くらい)がどっと襲いかかるが、俊介は飛び込んできた一人をターンで鮮やかにかわしてシュートコースを空け、すかさず左足でボールを引っ掛けるようにしてシュート!ループシュートのふわっというのとはちょっと違うぽーんと放り出されたボールがゴール左スミへ、八田横っ飛び―――届かない!その後ろでゴールネットが揺れた。
帽子手品キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
ホントにハットキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!後半35分4−1、これで勝利確定!あとはJユース杯決勝みたいにグダグダになるなよー。
 磐田、一矢を報いるべく森下がセンターFWの位置にスクランブルダッシュ。右CKゲット、上田のキック!クリア、一誠が混戦の中持ち出す、磐田が一人ついてくる、そして一誠が相手を押したということでファウル、磐田のFK!げ、結構近いトコだぞ!
 ここで磐田、石神と萩原を下げMF8佐藤とMF12飯田を投入。サンフも平繁に代わって富成を投入しようとしていたが、ここはいったん引っ込める。
 ペナルティアークのすぐ左後ろ、ボールの右に上田、左に藤井貴。ボールの位置からすると藤井貴の右足だろうが・・・壁は六枚、PAの中に並ぶ。外せ外せ外せ・・・外せオーラを藤井貴向け放出。藤井助走、キック!壁を越えてゴール左スミ来た!しかしさんまが宙を舞ってこれもセーブ!ゴールライン外にはじき出した。直後、槙野が確実に思い切り蹴り飛ばしたのが遅延行為ととられてイエロー。厳しいなこやつ。イエロー出すとき凄く怒るし。磐田CK、クリア、木原が受けてそのままドリブルで逃げる逃げる!磐田に寄せられてライン外に追い出され磐田スローインになるが、いい時間稼ぎ。
 ここで平繁に代わり富成イン。ロスタイム3分の表示。
 磐田、右サイドスローインからゴール前にクロス!中央森下が競り落としてファーの藤井貴が必死に足を伸ばして当てる!ボールはゴール左スミ向け転がるも、さんまが飛びついてがっちりキャッチ。さらに押し込んで右CKゲット、上田キック!はさんまがしっかり捕球。
 サンフ、木原に代え佐藤将投入、森山監督が「マサル走らせろー!」と指示を出す。
 磐田フィード、森下がこれも競り勝って落とし、岡本シュート!しかしこれもさんまが正面でがっちりキャッチ。さんま立ち上がって大きくキックフィード、そしてこの時試合終了のホイッスル!
サンフレッチェ広島F.Cユース、連覇達成!
ブラボー!おお・・・ブラボー!!
 両チームが整列、一礼。大きな拍手が起こる。両チームとも、まず相手ベンチへ挨拶に。こちらのスタンドからからジュビロ磐田コール、あちらのスタンドからサンフレッチェコール。よき強敵(とも)であった。結果的に4−1になったが、一つ間違えばどう転んでもおかしくない試合だった。個人能力とパス精度、コンビネーションはさすが。ただ、サンフの守備がそれをやや上回っていた。ていうかなんかサンフ組織守備上達してる!もうちょっとで昨年の域に達しそう。そうなればもうちょっと高い位置から個人技勝負できそうなので、得点力もアップ、かも。磐田はこれで3年生が引退なので全日本ユースはきつい?だろうが、クラブユース代表として共に頑張ろう。って、ウチもU−19日本代表に一誠や俊介抜かれたら密かにピーンチ、だったりする。
 表彰式へ。まず磐田が準優勝の表彰。次いで優勝チーム・サンフの表彰。川淵サブローからの表彰状と杯を主将・さんまと副主将・藤井くんが受け取る。続いてクラブユース杯とその表彰状を纉cくんと森脇くんが受け取る。それからアディダス杯と副賞のスパイクを翼と富成くんが受け取る。そして優勝カップを将が受け取った。そして優勝チームへの副賞として大きな陶器の絵皿が!
皿の取り扱いには気をつけろ!!
俊介と祐樹が二人で受け取る。割るなよー。
 それからサンフへの優勝メダル授与、大会MIPの発表へ。あ、一誠が余ってしまった。手ぶらの一誠、なんか手持ち無沙汰。MIPは、ジュビロ磐田ユースのストライカー、岡本達也。おめでとう!そして、大会MVPの発表だが・・・これはもう、決まりだろう。と思っていたら、列の中で木原くんが「オレオレ」と自分の胸を何度も指してニヤニヤしている。
そんなわけねェ―――
「大会MVPは、サンフレッチェ広島F.Cユース、前田俊介!」
「イェ―――イ!」
同時に歓声を上げたのは俊介ではなく、なぜか森脇くんだった。ていうか本人よりもうれしそう―――!(ガビーン)
 俊介は通算7ゴールで大会得点王にも輝いた。賞品としてアディダスのスパイクを受け取る。アレックス三都主仕様らしい。俊介は戻っていく途中スパイクを無造作にひっくり返したりして検分していた。
 そして、なんかテキトーな閉会の辞が読み上げられ、すべてのプログラムが終了した。さて、撮影会だ!まずは記念写真。次いでクラブユースオフィシャルやサカマガ・サカダイなど雑誌のカメラマンの撮影(「カッコよく撮って!」の注文多し)、それが終わると胴上げ!ゴリさんやコーチ陣が次々胴上げされるが、すぐに落っことしてしまう。もっと腕力を!それともスカイラブハリ(ry
 それからご家族を交えたり個人のカメラで撮ったりチビッコたちも混じったりで賑やかな一幕となった。よく見るとクラブユース杯の首が曲がっている。纉cくんが首のところをくるくる回しているうちにそうなってしまったらしい。あとでちゃんとはめ直しとけよー。(あとで写真を見てみたら、最初から曲がっていたっぽい)
 田中尚くんのメダルが落ちてどこかに行ってしまったのでみんなで捜す。芝の上に落ちていた。胴上げの時にちぎれて落ちていたようだ。
 遊佐くんがジェイム福島FCのシャツを着た後輩?達と会話している。俊介は子供たちに大人気で、周りにまとわりついて写真やらなんやらせがまれている。10番で「シュンスケ」でハットトリックやってしまえばこれはもう仕方がない。しまいには追及をかわそうと祐樹のユニ交換して8番を身につけていた。ひょっとすると、昨年骨折のためここでプレイできなかった自分へのオマージュ、という意味もあったかもしれないが(昨年の俊介の背番号は8)。絵皿の行方にははらはらしていたが、何とか割らずに済んだ。ふー。
 歓喜がひとしきり終わると、撤収へ。こちらも荷物をまとめ、帰路に。携帯でタクシーを呼んで広野駅へ向かい、ここで上野駅までの券を買った。駅構内の座席に野良猫が横になって気持ちよさそうに寝ていやがったので、写真に撮っておく。そして17:00に広野着のスーパーひたちで上野へ向かった。
 さて、今日は尾道でトップチームのプレシーズンマッチ大分戦もある。この試合はFOMAのTV電話で完全生中継という日本初の試み。ただし通話料金は東京経由でパケホーダイとは別途、というぶち金かかる方式のため、ちょくちょく見る、しかない。こっちは今東京に近いので、そこは助かる。
 何度か見てみるが特に双方決定機はなく前半0−0。しょっぱい試合のようだ(実際は何度かあってすべてGKにセーブされたようだ)。上野に着き、FOMA接続。京浜東北に乗り込むとき、ベットのCKからニア走り込んだ元気がヘッドー!
ゴール!
やったー元気!新婚記念ゴール!これは勝ったな!
「でもこれで追いつかれるのがサンフなんすよねー」
とN西さん。いやーありえますけどさすがにそこまでは・・・
 宿を見つけてN西さんに別れを告げ、部屋に入ってFOMA接続ー。勝ったかな?解説の沖原さんが試合後のコメント中。あれ、なんか辛口の批評してる・・・
広島1−1大分
追いつかれとるゥ―――(ガビーン)
ロスタイム失点だと!?粘り腰が足り―――ん!最後までしっかり闘えっつーの。詰めが甘すぎる。ユースを見習え。まったく。
 とりあえずJヴィレッジ行った自分は勝ち組だな、と納得させて、やべっち観ながらツーリオ語彙少なすぎるぞ!と憤慨しながらも何でそこで志村けんなんだよと当惑しつつ、寝る。
 9日は、とりあえず東京駅のコインロッカーに荷物ぶち込んで中央線で御茶ノ水に出て神田古書街へ。音楽関連古書ならお任せの古賀書店へGo!

九日から十三日まで休業いたします

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やけになってそこらの書店に入って『隋唐演義』(輸入書籍。安能や芳樹の得体の知れん訳なんぞ読めるか)とか『通俗漢楚軍談』(古書。有朋堂。江戸時代の小説。横山光輝の『項羽と劉邦』の原作本)『椿説弓張月』(古書。有朋堂。馬琴作)とか買っていると荷物が重くなってきたのでこれくらいにしとこうかと未練を断ち切って昼を食べ、電話。
「キタ━!!ハンコって秋葉原のどこで売っとるん」
「ああ、今移動中やから、学校に着いてから電話するわ」
採点にこういうハンコを使う奇特な教師(非常勤)デス。
 御茶ノ水まで戻り、秋葉原へ。そこらの店に入りまくって時間を潰していたら場所の指示が。近くだったので、当該店に急行。例のブツは・・・
売り切れ
仕入れは来週らしい。電話でそれを伝え、その代わりに別のハンコを何個か購入。
 渋谷に行ってHMVとかタワーを廻る余裕はすでになかったので、東京駅に戻って、それから家に帰る。

8月7日 Jヴィレッジ 晴のち曇
日本クラブユースサッカー選手権U−18・準決勝
VS浦和レッドダイヤモンズユース

 6日、京都からのぞみ&スーパーひたちで21時過ぎにいわき着。京都では、キオスクに清水商の面々がいてちょっと驚いたら実はハンドボール部だったり、車中ではモーニング読んで夏侯妙才将軍の死に悄然としたりしていたが細かい話はさておいて、昨年と同じホテルに宿を取って、京都で買った本とかつらつら眺めながら、寝る。
 そして7日。準決勝の試合開始は14:00なので、結構時間がある。昨日携帯で撮っておいたいわき駅の時刻表を見ながら、10:53発のに乗ればいいかと思いっきりのんびりしながら時間をつぶし、それからホテルを出る。部屋は二日取ったので、軽装で出撃。ちょっと早いかなと思ったが、いわき発の普通はすでにホームにスタンバイ済みで、冷房もすでに全開。さっさと飛び乗ってひと息つく。この時間帯だと結構人が多い。とりあえず昨日京都で買った本を読むことにする。適当に取り出すと、鈴木みその『銭』第2巻だった(1巻は買ってない)。
 『あんたっちゃぶる』とか『大人のしくみ』とはずいぶんと毛色が違う・・・ストーリー仕立てだし。一般受け狙ってんのか?とか思いながら読む。お隣がお婆さんなのに読んでる内容がゲームセンターとか同人誌とかで覗き込まれたらアレだが、旅の恥はかき捨てということでひとつ。そうこうしているうちに広野駅に着いた。身軽なんだから木戸駅まで行って引き返せばいいのに。でも試合前から疲れるのはイヤ。タクシー!
 Jヴィレッジ着。昨年と変わらぬたたずまい。懐かしい。中に入ると、さっそく“COME ON REDS!”のシャツを着た人が目に入った。さては良き敵ござんなれ。とりあえず入ってすぐ左にある組み合わせ表を携帯でパチリ。決勝トーナメントに進出したグループ1位6チームとグループ2位中上位2チームの計8チームのグループリーグ勝点が全部7という、なかなかありえない展開。グループリーグ最終日は試合が終わるごとに勝点・得失点計算で頭ぐるぐるの、かなりの混戦だった。4日のグループ最終戦、サンフは「2点以上取っての勝利」が自力グループリーグ突破の条件だったが、ガンバに2点先行するも追いつかれて終盤は総攻撃、ロスタイムに一誠のヘッドで勝ち越してギリギリの突破となった。2位突破と思いきや福岡が柏に引き分けて1位突破、福岡はグループリーグ敗退となかなかドラマな展開だったが・・・そして5日の決勝トーナメント1回戦、宿敵・FC東京戦は、やっと目覚めたエース俊介の2ゴールで制し、この日の準決勝に駒を進めた。相手は浦和レッズ。昨年は決勝で相対した。毎年上位に顔を出す、トップのチームカラーとは正反対の堅実なチームだ。今年もここまで1−0、1−0、1−1、1−0と、接戦をものにして勝ち上がってきている。しかしこういうチームカラーだと「あの」トップチームにはなかなか人材を輩出できないのではないか?と思ってしまうが、どうか。でも関東だと人材の争奪も激しそうだし、なかなか思うようにはいかないのかも。
 ともかく守備は堅いので、1点を争うゲームになるだろうな・・・と改めて思いながらあたりをキョロキョロすると、知り合いの方を見つけた。そして、選手のご家族の方々と一緒に昼食にレストラン(アルパインローズ)へ行くことに。この時間はバイキングになっており、思い思いの料理を取ってゆく。アテネ五輪前ということで、奥のほうにギリシャの家庭料理が数種並んでいた。面白そうなのでいくつか取る。
 魚の唐揚が美味しかった。U−15のほうに行かれる方で、まだあったら食べてみてください。ほかの料理も、素材がいいので(あ、腕も)美味しいですよ。保温がちゃんと出来れば完璧なんだけど。
 さて売店を見て回ってTシャツ去年のとデザイン変わってるなとかミュージアム行って欧州選手権とかW杯のゴール集ぼーっと見たり。ちびっこには、スペインだったかポルトガルだったか、はてしなく空振りに近いキックが絶妙のスルーパスになってゴール、というのがバカ受けしていた。コーチらしい方は74年W杯決勝西ドイツVSオランダでのゲルト・ミュラー決勝ゴール(右からの折り返しを右足アウトサイドで後ろへ落としていったん下がり、マークを外し同時にシュートコースを作ってからの瞬転シュートでゴールに突き刺した)を絶賛していたが、ちびっこたちにはまだこのゴールの深い味わいがわからないようだった。
 ホールには赤に身を包んだ人が増えてきた。浦和プラス鹿島の人たちだ。鹿島は磐田と対戦。サックスブルーな方々の姿はまだ見えない。磐田はのんびり屋さんが多いのか。ヴィオラな人は20人近くに膨れ上がっている。Kさんがもう試合会場のほうに行かれたとのことなので、第1ピッチへ。
 途中の総合案内でU−18のパンフレットを買う。スタッフの方が売り子さんに「しっかり売れよー」と笑いながら去っていった。売り子さんはこっちに向き直って、
「Tシャツのほうもどうですか?」
来たな。即答、
「広島が勝ったら買います」
一種の願掛け(になるのか?)しておいた。その横をレンタカーで沢田コーチと加藤コーチが通り過ぎていった。
 第1ピッチへ。
アウェイ側観にくい―――
第1ピッチは地形上ほかのピッチとは一段低いところに設けられている。ホーム側は舗装された並木道脇の芝生がホームサイドゴール裏にあたるので観るのに楽だが、アウェイ側はいわゆるバックスタンド側、第2ピッチのフェンスと第1ピッチへと落ち込む急斜面の間という、いささか窮屈なところ。ゴール裏は入れない。足を踏み外したら下に転落して警察とかの捜索対象になります。で、眼下には車両出入用のスロープ(立ち入り禁止)があり、さらにそのスロープに沿って木が生えているため、ホームのバックスタンド(スタンドはないけど、便宜的に)側コーナー付近が見えない。ちょっと不便だがしょうがない。とりあえず許可を取ってあったアウェイゴール裏に断幕取り付けるのを手伝ったりしていると関東在住のこぢまさんやNさんがやって来られた。こぢまさんはビッグフラッグを広げる。Nさんは浦和サポ三人を言いくるめて一緒に車で来られたらしい。お疲れ様です。
 自分達が陣取っているところには磐田の強行偵察部隊がビデオカメラを設営し、ひとまず戻っていった。ビデオカメラにはジュビロシールが。敵中堂々の偵察とは。レンズにガムでも貼られたらどうするんだ。しばらくするとクラセンのオフィシャルスタッフがこれもビデオカメラ持ってきた。そして、
「旗はこのカメラに入らないようにしてください」
仕方なくハーフウェイライン方面へ寄る。
 ホーム側のベンチ裏に、「赤き血のイレブン」の大断幕が張られた。あと「男塾」とか「WE ARE REDS」とかいろいろ。本来この位置に張ってはいけないはずだが、浦和ならば許されてしまうこの不思議。こちらも選手のご家族の方々が集結し、スタンバイOK。
 人工芝グラウンドでのアップが終わった両チームの選手たちがピッチへと下りてくる。サンフのビデオ係の槙野くんがやってきた。今日は累積警告にて出場停止。気を揉みながらの90分となりそうだ。EWACジュビロの二人も戻ってきた。両チームの選手がピッチに広がってボール回しを始める。
 槙野くんがピッチの平繁くんに「(ビデオの)バッテリー足りんぞ!」とか言っていたが、結局なんとかもつようで、取り下げていた。

 では、両軍のスターティングメンバー。
10前田
8田中祐 15木原
19平繁
7柏木 11纉c
13大屋 4藤井 14森脇 6高柳
1佐藤昭
11市川 18小池
8宇賀神 9西澤
   
24金生谷 17萩尾
5星野 4堤 3川嶋 2細井
1大橋
 センターバックには尚ではなく森脇を回し、一誠が右サイドバックに。平繁はここまで全試合先発を続けている。ここに来て完全に主力となったか。FWに入ったりトップ下に入ったりと忙しい、ようだ。俊介はもうセンターFWに固定なのか。
 浦和は4−4−2。噂のセルヒオ・エスクデロは昨年の俊介と同じように負傷で出場不可能なのが残念。大山・渡部・沢口という大黒柱もいない。怪我か出場停止か?
 時間が来た。両チームが整列して散る。
「イエロー・レッド要らんぞー!」
と森山監督から声が飛ぶ。決勝をベストメンバーで臨むには、今日下手なカードはもらえない。
 サンフからのキックオフ。平繁がちょんと蹴り出し―――俊介、いきなりロングシュート!ボールはゴール目掛けてぐんと伸びてゆくが、やや大きく、ゴール上方ネットにばさっと落ちた。そしてこれが、サンフ猛攻の挨拶代わり。
 さんまのフィード、纉cがヘッドで競り、さらに俊介が競り勝って右に落とし、走り込んだ祐樹が受けて持ち込みシュート!右に外れる。さらにさんまのフィード、纉cが競って俊介がキープ、倒されてFKゲット、素早くリスタートし柏木から左に開いた平繁へ!平繁走り込む、がDFが寄せてシュートできず。左サイドへのフィード、これに祐樹が抜け出しゴールに迫るが、GKが飛び出してブロック、DFがクリア。これを纉cが拾って左へパス、俊介が持ち込んでシュート!はサイドネット。サンフが一方的に押し込む展開。柏木・纉cのドイスボランチが積極的に押し上げ、ボールを支配してスピーディーな攻撃を繰り出す。高い位置でカットした翼がそのままドリブルで切り込んでシュート!GKセーブ。浦和のファウルでFKを得、纉cから左の祐樹へ、祐樹がドリブルで割って入ってシュート、DFブロック。さらに中盤のカットからいったん戻して一誠がフィード!俊介と祐樹が抜け出すが、オフサイド。俊介左サイドをドリブル突破、強引に体で止められてファウル、浦和にイエローが出る。翼のFK、低いボールはDFがヘッドでクリア。
 浦和カウンター、左に開いて市川がクロス、ファーから西澤が走り込むが届かず!浦和はサンフのプレスの前に中盤から有効なボールが出ず、出ても前線と全く息が合わず、ことごとくカットされてゆく。俊介がドリブルで持ち上がり右へ開き、木原が受けてタテへ抜け、一対一を制してキュッと中へ切れ込みセンタリング!これに中央フリーの俊介が身を沈めてヘッド!は左に外れ!狙いすぎたー!余裕が仇に。決定機だっただけに、俊介も悔しそう。纉cが浦和のクリアボールを拾って平繁にパス、平繁中央から右に流れつつシュートコースを空け、シュート!はGK正面。またもクリアを拾い、素早くつないで纉cのミドルシュート!はGKキャッチ。
 サンフはすでに8本のシュートを撃ったが、浦和はまだシュートを撃てない。中盤からの展開が思うに任せない。主力のドイスボランチを欠いているのが響いているか。パスを回すが、前線に出せないうちにプレスを受け、戻してしまう。サンフはサイドを使った大きな展開ができている。ただ、森脇が市川を気にしすぎて深く引き過ぎているのが気になる。あとで聞いたところによると膝を痛めているということだったので、それがこの位置取りにつながったのか。しかしラインを統率する藤井より引いてしまうのは、カウンター一発に対してオフサイドを取れない恐れがあるので、いささか危ない。
 サンフのクリアミス、ボールが中央に流れる、この浮き球に走り込んだ宇賀神がインサイドでミドルシュート!上に外れるが、危ない場面だった。これが浦和のファーストシュート。そして、ここから浦和が押し返してくる。フィードを中央ポストで右に落としてクロス、柏木のクリアを左で市川が拾い、角度ないところから果敢にシュート!上に外れるがこれも危ない。さっきまで晴れていた空が一転にわかに掻き曇ってきた。やな雲行きですね。纉cが中盤カット、そのままドリブルで突進してPA内に突っ込み左足一閃!GKセーブ!CKに。左CK、祐樹がキック、ファー森脇が跳ぶ!がここでホイッスル。森脇がDFを押し潰してしまった。浦和のFKに。サンフ、またもカットから俊介にボールが入る。俊介はターン一発でマークをかわすとドリブルで切り込み、シュート!は浮かせてしまい枠を捉えず。シュートはこれで10本、二桁に乗ったがどうにもゴールが奪えない。
 かすかに遠雷が聞こえる。先ほどまでとは打って変わって涼しくなった。まさか雨降らないだろうな・・・
 浦和遠目からのFK、萩尾のキックに市川が飛び込むが、さんまが競り合ってキャッチ。しかし浦和、攻撃に転じてきた。中央を市川がドリブル突破、サンフ、DFラインで何とか防ぐ。さらに右サイド、二人で粘りに粘ってボールキープし、クロス!これにゴール正面待ち構えた市川(だったか)がヘッド!左に外れたが、決定的なチャンスだった。ラッキー。木原がインターセプト、右サイドを突破し中へ切れ込んでシュート!はDFに当たりCKに。ここらへん、木に隠れて見えにくい。柏木キック!はDFクリア。
 いつの間にか互角の戦いに。サンフは立ち上がりの猛攻はさすがに続かず、途中からは攻撃が真ん中に偏り、個人突破に頼る悪い癖が出てしまっていた。それでも一応突破できるのがそれに輪をかけてしまっていたのだが。浦和め、巧みな罠をっ・・・!ていうか自業自得。それでも最後のところで踏みとどまる浦和ディフェンス陣はさすがのしたたかさだ。このスピリッツがトップチームにもあれば、リーグ制覇も夢ではあるまいに。とかいって。
 祐樹が浦和DFにプレッシャーをかけボールを奪い取る!そして一気にドリブル突破でGKと一対一、決めろ!シュート―――GK大橋セーブ!ボールはゴールラインを割りCKに。大橋は2年?やるなあこいつっ!ていうかそれは決めろよ祐樹ィィィ!左CK、柏木キック!低いボールをニアで藤井が足で反らせ、浮いたボールがゴール前へ、誰かさわれ―――!しかしボールはそのまま抜けていってラインを割り、ゴールキックに。あああああ。大橋キック!・・・はミスキックで右タッチラインを割る。チャンス!スローイン・・・したところでホイッスル、前半が終了した。
 森脇が対面の市川を警戒し深い位置を取っているため、一誠がなかなか上がれない。その分宇賀神の突破を許してはいないが。右は木原の突破頼みということで、全体としてちょっと片翼飛行的。浦和は右サイドからの攻撃が鋭い。翼がよく上がるため、その後ろをカウンターで突いてくる。
 浦和ベンチ、「イズミ!」と声が飛んだ。どうやら後半、ナンバー10・沢口泉の登場があるようだ。
 前半、向こうの第3ピッチからは何度か歓声が飛んでいた。大きな歓声と拍手が上がった時の選手の喜び方を見る限り、どうやら磐田が先制しているようだ。
 後半開始。浦和、いきなりロングボールを放り込んできた。柏木がキープして反転クリア。サンフのスローイン、ボールを受けた俊介がマルセイユルーレット!あっという間に囲みを脱しドリブル突破、そしてスルーパス!平繁が走るが、DF川嶋がギリギリ足を出してクリアする。俊介、テクを見せる。しかしこの年代相手のこういうプレイはもはや珍しくもなんともない。普通にやって成功させてしまう。Jリーグレベルのスピードとパワーを練習や実戦で何試合も体験しているからだろう。あとはJリーグレベルでこういうのをやれるようになれば・・・と、翼がクロス、DFクリア。纉cが飛び出して追うが、それよりも早く浦和が拾ってカウンター!まずい!纉cの裏のスペースへパス!しかし一誠が飛び出してカット!さすがの読みいいい!そしてフィード!俊介と入れ替わりに木原が飛び出す、がオフサイドフラッグが上がる!なあああ木原はちゃうやろが副審ンンンンン!
 森脇が最終ラインから飛び出しカット、その勢いでそのままドリブルで持ち上がる!来た!そして右に開く平繁へパス!平繁、ドリブルで抜けるところを倒されFKゲット。右FK、柏木がゴール前に入れる!クリアしきれずにゴール前大混戦、ボールの蹴り合い、ボールが浮く、そこへ森脇が競り勝ってヘッド!ボールがふわりとゴール右スミへ・・・GK動けない・・・決まった!と思ったらわずかに右に外れ!惜しいいいい!
 浦和、萩尾に代えMF6渡部投入。
 浦和左サイドからの攻撃、そして右へサイドチェンジ!誰かカットできそうだったが、DFもMFも金縛りにあったようにその場を動けずボールを見送ってしまい、右サイドにボールが渡ってクロス!DFクリア、しかし金生谷が拾う、平繁が後ろからチャージも倒してしまいFK!ゴール正面、やや遠め。しかしキッカーによっては充分射程距離。ボールの右に川嶋、左に金生谷が立つ。PAのライン際、中央やや右めに壁四枚。川嶋の左足警戒か。どうする浦和・・・・川嶋キック!ボールは壁を越えるが、曲がりすぎて右に外れた。
 ここでサンフ、平繁に代わって福本イン。ボランチに入り、纉cがトップ下へ。
 木原から左の翼へ、翼のクロスはGKキャッチ。今度は左サイドへのフィード!これに柏木が抜け出し深くえぐってセンタリング、中央走り込んだ木原?がダイレクトシュート!しかしDFに当たる!はね返ったこぼれを福本ミドルシュート!はDFに当たってGKキャッチ。それは決めてほしい!と、またフィード!木原が抜け出す!左から中へ切れ込んでGKと一対一、今度こそ決めろ―――GK左足でセーブ!見切られた――!それも決めろ!浦和反撃、左サイドからの攻撃でCKを得、宇賀神のキック!サンフクリア、しかし浦和拾ってクロス!はね返す。
 浦和、小池に代えて、ここで沢口投入。
 サンフ、ボールを回して纉cからスルーパス、しかし祐樹に合わない。浦和の守備の前にビミョーにタイミング狂わされてる?浦和左サイドからのフィード、藤井がヘッドでさんまに返す、そのボールに沢口が突進!ちょっとボールに勢いないぞ危ねー!さんまが飛び出す、沢口、地を蹴って合わせに行く!交錯!ボールは・・・さんまの懐!危ね―――!ふう。こういうので失点してそのまま負けっていうのよくあるから、もっと集中しないと・・・中盤の混戦、市川が拾って素早くドリブルで抜け出す、福本が追うが、後ろから倒してしまいファウル、浦和のFK!あーあーなんかいやな流れになってきた・・・位置は先ほどとほぼ同じところ。ボールの左に金生谷、そして右には、今度は沢口泉が立った。ここはエースが蹴るだろ・・・どっち―――左スミ!はさんまががっちりとキャッチする。浦和、左サイドから右へサイドチェンジ、市川と翼が競り合う!が市川のファウル。しかし浦和が中盤のセカンドボールを拾い、素早い攻めを続けるようになってきた。翼、左サイドでカットしてそのまま突破するところを払われFKゲット。福本のキック!クリアを柏木が拾って右の俊介にはたく、俊介がドリブルで切り込みセンタリングに中央祐樹――合わせられず!もう一歩なのだが。今日はいまいち祐樹の日ではない。
 ここで祐樹に代えシュージがイン。シュージは右サイドバックに入り、一誠がボランチ、柏木がトップ下、纉cがFWにポジションチェンジ。
 俊介が競り合い、左サイドの纉cが受けて柏木に入れる、柏木ドリブルで切り込むがDFブロック。一誠が素晴らしい飛び出しからインターセプト、そのままドリブルで持ち上がってスルーパス、纉cがシュート!DFに当たる、ボールはゴール左へ、GK飛びつく、捕れない、どうだ―――左に外れ!ゴールラインを割り、CKに。CK、福本のキック!はGKパンチでクリア。浦和、右サイドを市川が抜けようとするが、柏木が体を寄せてカットする。そしてフィード!俊介が走るがやや大きいか。ボールはPAギリギリのへんに飛んでゆく。GK飛び出す、DFが俊介をブロックしつつGKに任せる、GK大橋がPAの縁まで来て立ち止まりボールを待つ、DFはGKにぶつからないように減速する、ボールがバウンド、GKがこれをキャッチ―――しようとした瞬間、そのボールが高く跳ね上がった!ボールはGKの上を越え、ゴール方向へ飛んでゆく。減速したDFの裏からするりと抜け出した俊介が、二人の間に割り込んでボールを右足でハネ上げたのだ。
 俊介はボールを追う。お見合いのGKもDFもすでに追いつけない、ほかのDFもGKがキャッチするものと思って全くフォローしていない、一番近いところにいたDFの一人が必死で追うもとうてい間に合わない。ほっといてもゴールに入ったかもしれないが、俊介は左足でキッチリとゴールに流し込んで、後半30分、ついにサンフが先制1−0!!キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!ここで決めるのがエース!!
 サンフ、纉cに代わりスピードのある佐藤将投入。そのままFWに入る。将は地元出身プレイヤーだ。
 1点をリードしたサンフ、活気が戻ってきた。なんとしても守りぬけ!一誠がさながら桑原のような鬼気迫るチェイスを見せる!
 サンフ、森脇に代え1年生の田中尚投入、そのままセンターバックへ。
 俊介スルーパス、木原が抜け出す、がGKクリア。翼のクリア、これを俊介が拾ってフィード、将が裏を取って走る!これもGKがPAを飛び出してヘッドでクリア。浦和はラインを高く上げて総攻撃に。ゴール前に殺到し、クリアをブロックし放り込んでシュートを狙う。PA付近で混戦!クリアしてもそれに食らいついてブロックし、ボールを後ろにこぼさない。ボールが狭い地域で行ったり来たり、早く大きく蹴りだせー!と、ホイッスル。浦和のハンドだ。助かった。しかし浦和の攻勢は続く、右サイドでFKゲット、このキックをPA外でヒールで擦らせてPA内へ、しかしさんまがキャッチ。浦和、ボールを奪ってフィード、市川が受けたところを藤井が押してしまいファウル!FKを与えてしまった。ペナルティアークよりやや後ろ、やや右。沢口がボールをセットする。トップチームはこういうのあっさり入れられちゃうんだよなあ・・・集中しろ!壁は五枚。自分も桜木花道みたいに沢口に向け手をかざして「外せ外せ外せ・・・・」と負のオーラを放出する。沢口助走、キック!壁跳ぶ!ボールはその上を越えて曲がり、ニア―――少し上に外れ!危機を脱した。
 サンフのスローイン。俊介が受け、左サイドのスペースへパス。大きい、と思ったが木原が俊足を飛ばして追いつき、センタリング!DFと競り合いながら将が走り込みダイレクトで合わせる!が左に外れた。柏木が中盤でカット、俊介にパス。俊介、反転から中央突破!同時に周囲の四人がわっと群がってくるが、俊介は全く意に介せずその真ん中をドリブルで突き破ってシュート!決まれば大会ベストゴールものだったが、惜しくも左に外れてしまった。浦和は、前へ出ようとするも足が出ずに転倒してしまったりと、足を攣らせ気味な選手が何人か現れてきたが、前へ前への意識は失わない。とにかくゴール前に放り込んでそこに殺到する。サンフも総力で守る、次々に壁を作って浦和のプレッシャーをはね返す。ロスタイム、サンフ、右サイド深いところで俊介がキープ、時間稼ぎに入るが、浦和は俊介を囲んでボールを奪い、最後の速攻!左サイドでつなぎ、ゴール前へクロス!中央と逆サイドの選手がどっと突撃、なんていうかまさに白兵戦、超近接戦闘となった。浦和シュート!しかし尚がブロック!こぼれ球をさんまががっちりとキャッチ!よし!そして、ほどなくして試合終了のホイッスル!息詰まる接戦を制したサンフが二年連続の決勝進出を果たした。
 総合力ではサンフが上回っていたが、浦和のしぶとい守備の前に危うくしてやられるところだった。決勝点はその鉄壁の守備が一瞬エアポケットにはまった隙を見逃さなかった俊介の「巧」なプレイによって導かれたわけで、物事は最後の最後まであきらめるもんじゃないねー、という話。これで俊介は決勝トーナメント1回戦で2ゴール、今日1ゴールと、決勝トーナメント進出してからのサンフの全てのゴールを自分で叩き出している。これァ明日も俊介で決めてしまうかもしれねェなあ、とちょっと思った。
 ピッチでは浦和の3位表彰式。クラセンには3位決定戦はなく、この日敗れた2チームはともに3位の表彰を受ける。拍手。それからゴリさんと選手たちがこちらのほうへやってきた。
「おまえらサイコー!」
とビデオ係の槙野くんが叫ぶ。すると、
「明日はおまえに任せたぞ!!」
とゴリさんが返した。
 第3ピッチは磐田2−1鹿島とのことだった。明日は磐田か。また厳しい試合になりそうだ。総合案内に戻って約束どおりTシャツを買おうとしたが、Mサイズは品切れ。
「ロビーのほうの売店にあると思いますので、そちらでお求めください」
了解しました。売店でTシャツを買う。
 それから有志と(K林さんとN西さんとの三人。N西さんは浦和サポ勢を車で返して自分は泊まることに)木戸駅まで歩いて電車を待ち普通でいわき市内に戻り、自分と同じところにホテルを取って荷物置いて、メシ食いに。Kさんが高萩パパ殿より「この時期、カツオが美味い!」という情報を入手していたので、カツオ食べられそうなところへ。とりあえずカツオの刺身を頼み、あとは適当に食べて酒飲んでホテルへ戻る。カツオは脂がのっていて美味しかった。アジアカップ決勝を見ねば・・・と思っていたが、疲れているところに酒が入ってしまったのでそのうちグーと寝てしまった。ふっと目が覚める。げっ寝てしまった今何時?とTVを見たら、まだBS1はここまでの代表の軌跡をやっていてほっとする。さあ、中国を叩いて優勝しよか。

ハイドン頭の怪我大丈夫か

フク――――――

加地なにやってんだテメエエエエエエ
これからカナディアンマンって呼ぶぞ(注:カナダ→加地。参考

ふう

ナカタコキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
手に当たった?何をおっしゃるウサギさんタコに手があるかあれは足に決まってるだろうがァァァ!!

師匠ファインセーブキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

茸走りやがれェェェ!バックパスばっかやってんじゃねェ!
(カズがあれくらいのバックパスで叩かれるんなら、茸はスク水で市中引き回しの刑だぜまったく)
ボールに絡め!セットプレイ要員かおまえは!

中国人にコロコロ転がされやがって!そんなんでセリエでレギュラー取れるかっ!
さては明日鞠VSレッジーナに出る体力セーブしてやがんな貴様!!ざけんなー!

圭の司―――

アジアカップいただき

山田卓也のアタマすげー
松田の丸坊主コワイ
中国はイイ男多いな。邵佳一カコイイ!
師匠いい笑顔

ゴールデンブーツはアラー・フバイルとカリミ
MVPは・・・茸?
中澤か師匠だろ
まあ、セットプレイ命の日本代表のプレイスキッカーだったからしょうがないのか。
でも今大会の出来では、茸はイタリアでは生息できまい。
フランスとかスイスとかオーストリアとかポルトガルとかに行ったほうが良いのではないか。

フェアプレイ賞は中国
対戦相手はどんどん退場していたね
よりにもよってお客さんの半分くらいはフェアじゃなかったね
中国の表彰だってのにもう帰っちゃってるよ
たぶん偽造チケットで入場した輩か
「パーフェクト・ホスト」には程遠かったな
いい球迷(サポーター)も多いんだろうけど・・・
でもあのブーイングが代表に「こなくそ!ナメてんじゃあねえぞッ!」という反骨精神を吹き込んでくれたのは間違いない。
中国はすすんで自らの首を絞めた、といえよう。憎しみは自らを滅ぼすのさ。

とりあえずは飛車角落ちでエレガントさの欠片もないハチャメチャサカーでもアジア制覇。アジアにおける日本の優位はゆるぎない。
あとは・・・・・ジーコさんがちゃあんとまともなマネジメントしてくれれば言うことないんだけど・・・
できればザガロさんでも連れてきてください。

 そのままBSを見ていると、ドレスデン聖母教会再建のドキュメント番組が。
冒頭、美しい《いざやもろびと神に感謝せよ》のコラールが流れたのでそのまま見ることにする。
1945年、連合軍の無差別爆撃で灰燼に帰し、おびただしい数の市民が犠牲となった古都ドレスデンの、そのシンボル聖母教会。
その残骸や破片は教会のあったところにうず高く積み上げられ、原爆ドームのように平和のモニュメントになっていたが、
その教会を往時の姿に復元しよう、という壮大な試み。
援助の手はかつて敵であった米英仏、そしてドイツが侵攻したポーランドからも差し伸べられた。
ドレスデンを空爆したパイロットの息子が教会最上部の金細工の十字架を作る、という展開は出来すぎですよ!
その十字架が教会の上に据え付けられるときに《いざやもろびと神に感謝せよ》のコラールが演奏される。これは感動する!
贅沢言えばドレスデン聖十字架合唱団とかも聴きたかった。
かくて聖母教会は戦争のモニュメントから欧州の和解のシンボルへ。完成は来年10月とのこと。
「憎しみよりも友情が必要なのです―――平和のために」
うまくまとめてキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!聞いたかおまえら!(おまえらって誰)(決まってるだろ)
中国戦のあとにこれ放送したのも、狙ってたのかNHK?

 で、寝る。サッカー番組は見ず。代表のサッカー自体は別にアーティスティックでも何でもないセットプレイ頼みの面白くないものだったし、見たいのは川口師匠の神っぷりだけなので。優勝、という結果が刻まれただけでOK。

7月25日 吉田サッカー公園 晴
全広島サッカー選手権・準決勝
VS広島フジタSC

 昨日のトップチーム(VS東京緑1969)は、「自打球顔面直撃昏倒」って感じで壮絶な自爆自滅、すでに決勝トーナメント進出を決めてモチベーションほどほどのチームにホームで勝ちさえすればよかっただけの試合に敗れ、お菓子杯決勝トーナメント進出を逃した。一誠のプロ初出場初ゴールがなければホントにどーしよーもないゲームだったが、あれのおかげで少し救われた。高校生が助けてやらねーとまともにゲームもできないトップチーム、小野監督もセカンド開幕までにしっかりと調教しといてほしい。バラクーダがウォーズマンを鍛えたように。彼ら(頑張ってはいるけど)闘争心がなさ過ぎる。
「ああ楽しい とても楽しい
闘争だよ考えても見たまえ君
きっと血みどろの闘争になるに違いない 素敵だろう?
闘争 闘争だよ」

と某戦争大好き少佐ほどの闘争好きでも困るが、試合には必ず勝つ、というくらいの闘争本能は持っておいてほしい。いくら平和都市広島のクラブであっても。でないと滅びるよ。
 今日は全広島の準決勝、相手は現在中国サッカーリーグ2位を走る広島社会人クラブの雄・広島フジタSC。2回戦では福山大学を2−1で破って勝ち上がってきており、容易ならない相手。昨日一誠がナビスコ出たけど、ほかのメンバーはまだJヴィレッジ行ってないようだし、今日ぐらいからはさすがにメンバー揃えてくるかな・・・
 試合開始は11時なので早めに出ようとしたものの、デカブレイクは演技なんとかしろとか、嶋さんチベットから来たから波紋疾走でアンデッド倒しちゃう人かと思ったら当の本人がアンデッドかよとか思っていたら出るのが遅れてしまった。
 『ヤンマーニ』とか聴きながら吉田サッカー公園へ。
 ちょっと遅れてしまった。人工芝グラウンドへ急ぐ。皆実のバスや選手・マネさんの姿が。あれ、皆実と経大の試合もこっちでやるのか。皆実グラウンドでやるって聞いてたが・・・ちなみに延期されていた2回戦残り1試合、広島経済大と広島観音高の試合は2−2のドローでPK戦となり、広経大がこれを5−4で制して準決勝に駒を進めていた。観音、相変わらずツキがない・・・
2古本
20松田 26藤澤
18野田
12福本 23保手濱
25遊佐 22植野 28田中尚 17中山
21栗崎
Bチームだああああ
ていうか今度は藤井くんも森脇くんもいない。一年生が七人!二年三人、三年はGK栗崎くんのみ。一号生主体で社会人に勝てるのか?ベンチのテントには他のメンバーがぎゅうぎゅう詰めになっている。一誠もいた!彼はさすがに出ないだろうけど、いざとなったら二号生・三号生投入で何とかなるか・・・
 フジタは3−5−2。長身のFW8番に合わせて展開、というところか・・・しかし、サンフのプレスが利いていて、なかなか自由にボールを保持できない。そういえばフジタ、先日見かけたベッカム風というかJ.P.ポルナレフ風というかのへんな髪型してたプレイヤーとかいない。出場停止やお仕事でメンバーが揃わなかったのだろうか。社会人は盆前だといろいろ忙しいからなあ・・・サンフは中盤の福本がしっかりと体を寄せてボールを奪い、保手濱と野田が的確にボールをコントロールし展開する。ゴール前にボールを運ぶものの、そこはフジタのDF陣がしっかりと体を張って抜かせない。松田はフジタDFのプレッシャーにイマイチボールをコントロールできていないようだ。
 古本が倒されFKゲット。中央遠目、福本が思い切って直接狙ったが、ボールは左に外れた。なかなかボールを中盤から前へ運べないフジタ、右サイドからアーリークロスを放つが、栗崎がしっかりとキャッチする。センターバックの尚から右に開く野田へフィード、野田ターンして松田に入れる、が松田トラップしきれずカットされる。フジタ、左オープンスペースにボールが出て左WBの15番がフリーで受ける。フジタベンチから歓声が上がる、15番持ち上がってクロス!はボールが大きすぎ助かった。DFクリア!
 福本がクロスプレイで足を痛め、起き上がれない。主審が試合を止める。治療の間、みな給水を行う。今日もかなり暑い。給水しない遊佐に、今のうちに給水するようにと森山監督から指示が出る。福本立ち上がり、ドロップボールから試合再開。左からのフィードを野田が受け、キープして左に戻したところを遊佐がアーリークロス!中央古本が跳ぶが、やや大きくヘッドはジャーストミートせずにラインを割った。そしてここで正規の給水タイムに。
 試合再開。保手濱がドリブルで持ち上がり松田へパス、松田落とそうとするがミスってカットされる、フジタカウンター、しかしこっちもパスミスでラインを割る。サンフのスローイン、しかし遊佐ファウルスロー。厳しい主審だなあ。それにしても両者ともうまくいかない。野田、巧みなターンで二人をかわし藤澤へパス、藤澤、細かなタッチのドリブルでPA侵入を試みるが、DF二枚にはさまれ突破ならず。ボールを奪ったフジタはそのまま反撃、右に展開して中央にクロスを入れる!が中央に絞ったシュージがクリア!スローインに。素早く入れてクロスを上げるが、これもDFがクリアする。センターバックは田中尚と植野の一号生コンビだが、高さの尚とカバーの植野がいいコンビでフジタのFWに仕事をさせない。尚は正確なフィードを出して攻撃の起点ともなっていた。植野は本来サイドアタッカーだが、体が強いのでセンターバックもこなせる。いいカバーリングを見せ、要所ではしっかりと体を張っていた。フィード、古本が落として野田がグラウンダーのクロス、しかし藤澤に渡らず、フジタがクリアのこぼれをサイドの深いところでキープ。これに誰も寄せないので、ゴリさんが
「寄せろ!何してる!!」
と怒鳴った。フジタが右に展開しフィード、尚のクリアを8番?が拾ってミドルシュート!は外れたが、今のは寄せないとヤバい場面。
 少し前から足を気にしており、ゴリさんへも自らダメ出しをしていた藤澤がここで交代。佐藤将がイン。藤澤は少し足を引きずりながら引き揚げていった。ゴールゲッターだけに、もっと見たかったが・・・将はそのままFWに入る。
 サンフはシュートにまで持っていけないが、攻守の切り替えは早いので、守備はしっかりしている。今のやりかたを地道に続けていくしかあるまい。フジタ、左スローインからボールをつないでゴール前に送るが、尚がクリアする。そして速攻、古本から左の将に開き、将がドリブル突破から中へ切り込み、ちょんと出したボールに福本ミドルシュート!は上体が倒れておらず、抑えが利かずに大きく浮かせてしまった。
 尚から松田にフィードが入る、松田が将に入れ、クリアされるもののスローインゲット。右スローイン、シュージが入れフジタの15番がカットするもののシュージが素早く寄せてボールを奪い、そのままドリブルで切り込む!しかしDFにカットされ、ファウルを犯してフジタボールに。今度は左の遊佐から保手濱へ横パス、保手濱がタテの野田に入れ、野田がPA内松田にはたきそのままPA内へ走り込む、松田カベパス、野田抜け出して―――オフサイド!うわああきれいに崩したのに―――!
 点は入らないが、DF陣は依然よく踏ん張っている。
 フジタ、スピードタイプのFW16番に代え、長身の24番投入。中盤が奪えないので、長いボール中心でくるか?
 フジタのファウルスロー。また厳しいな。サンフスローイン、福本が受けて突破するところDF3番に倒されFK。中央やや左遠目、福本、トリックプレイでちょんと左のオープンスペースにパス!しかし誰も走ってない―――!!(ガビーン)フジタはポストのFW8番にボールを入れ、右に開く24番へパス、クロスを入れるがDFが防ぐ。そしてサンフのフィードから松田がキープ、中へ切り込んでミドルシュート!GKキャッチ、そして前半が終了した。
 サンフが中盤を支配も、FW陣が抑えられてゴールが奪えない。フジタは福山大を倒したときとはメンバーが違うのかそれほど攻撃に鋭さはないので、俊介と柏木を入れれば後半ゴールラッシュで勝てる!・・・と思ったら俊介はサテライトリーグ(大分戦)に拉致されちゃったらしい。俊介、大分でゴールラッシュかよ。ならばこっちは柏木と木原でゴールラッシュだ。
 ハーフタイムが終わり、選手が出てくる。選手交代はない。
 フジタ、右CK。これはキックがラインを割ったが、セットプレイは気をつけたい。右のシュージからのボール、こぼれを左に展開して将が突破しセンタリング、ニアGKはじく、こぼれに詰めた野田がシュート!GKに当たって大きくはね返る、こぼれを福本が拾ってドリブル、DFブロック、さらにこぼれたボールに保手濱走り込みミドル!上に外れる。
 フジタのカウンター、右サイドにボールが出る。オープンスペースに走ってボールを受け、すかさずクロス!中央薄い、フジタ受けてシュート!栗崎セーブ!しかしこぼれに素早く詰めていたもう一人のフジタの選手がシュート、これが決まって後半6分フジタ先制!はまっちまったー!フジタは大喜び、抱き合いながら戻ってくる。どうする?ベンチを見ると、二人のアップが始まった。
 シュージからのクロス、古本が受けたところ後ろから押されてファウル、FK。ペナルティアーク右。福本が立つ。右でどうやって狙うんだ。壁の上ゴール右スミ、か・・・キック!壁に当たる!ボールはゴールラインを割ってCKに。右CK、福本キック!GKキャッチ。高さだと負けるから、低いボールか、せめて速いボールを蹴りたい。
 サンフの横パスをフジタFW24がカット、カウンター!ドリブルで持ち上がり、DFとの一対一でこぼれたボールをFW8が横合いからシュート!栗崎キャッチ。フジタはさらに押し込んでCKを取る、左CK、ニアでクリアしたこぼれをつないで左からクロス、ファーで競り勝ってヘッド!栗崎キャッチ!やばい、押されてきた?
 ―――ところで、選手交代!遊佐、古本に代わり柏木、木原イン!ついにレギュラー陣入ってきた。将がセンターFWに左右が柏木と木原、松田が左サイドバックに下がる。
 フジタは速いサイドからの崩しを繰り返す。ややついていけない感じだが、ラスト一歩手前が拙いので助かっている。サンフ左からのスローイン、将が受けてキープから折り返し、柏木が左にはたいて木原シュート!上に外れる。そしてフジタの攻撃を受け止めてからのフィード、柏木が自陣で受け、反転するや一気にドリブル突破!ど真ん中をトップスピードであっという間にブチ抜き、PAに迫る。DFがブロック、ボールがこぼれるが木原が拾って右にドリブルし、右に開いていた将にパス!トラップした将、中へ持ち込んでシュート!DF足を伸ばす、当たる、しかしボールはゴール方向へ、GKは逆を衝かれて反応できない、ボールは転々として・・・ゴールに転がり込んだ。
ゲット!後半20分、佐藤将のゴールでサンフが1−1追いつく!
同時にシュージに代わり大屋翼イン。左サイドバックに入り、松田は右サイドバックに回った。
 サンフ、ゴール前へクロス、こぼれを翼が拾ってクロス、ニア走り込んだ将がヘッド!左に外れる。フィードを将がジャンプ一番ヘッドで反らし木原が走り込む!が飛び出したGKがキャッチ。同点ゴールの将をはじめとしてサンフが生き返った。ここで給水タイム。
 再開、右サイド深いところで柏木がキープ、キープ、キープ、DFに引っかかるも福本がフォロー、キープ、キープ、足を引っ掛けられるも倒れない、キープ、ゴールライン際、どうするコーナー取るか、いやヒールリフト―――!!ボールを跳ね上げて体を入れかえ一人をかわし、一つ持ち込んでセンタリング、これをファーの木原が体を寝かせてダイレクトボレーシュート!は上に外れる!しかしマンガのような展開ィィィ!大空翼とか平松和広みたいっすね、福本。さらに柏木右を持ち上がって切り返しクロス、ファー抜け出した将ヘッド!はいまいち当たりきらずにGKキャッチ。中盤福本のキープから右に開き、松田がボールを受ける、そしてドリブル突破!スピードで右サイドをブッちぎり、マークに来たDFを鋭い切り返し一発で置き去り、クロス!これに中央、将が身を躍らせヘッド―――はわずかに上!惜しいいいいい!サンフ、完全にペースを取り戻し攻め立てる。フジタ、ばててきたか?フジタ、左CK、キック!ニアを狙ったが松田が体を張ってクリア、ファウルをもらって危機を脱する。GJ松田!
 柏木がひょいと浮かせてラインの裏に出し、福本が後方から飛び出す!DFクリア、スローインへ。福本、積極的に攻撃に絡んでいる。サンフ、左からショートパスをつないで木原へ、木原、ちょんちょんとキープして不意にミドルシュート!GKは反応が遅れたが、ボールは惜しくもゴール左わずかに外れた。フジタのカウンター!左サイドから9番がドリブル突破しクロス、中央8番が飛び込む!がその前で松田がクリアする。松田、この位置が妙にフィットしているな。
 保手濱が中盤でインターセプト、そしてそのままの勢いでドリブル突破!左から持ち上がり、一対一勝負!DFに防がれたものの、CKを得た。いいチャレンジ。保手濱、結構体もできてきているようだ。左CK、福本が向かう。いいとこ蹴れよー。GKの飛び出せないところへ低くて速いボール蹴れ・・・福本、助走を取り、キック!ちょっと高い、しかし速い、そしてGKの飛び出せない角度、そしてそこから急激に曲がってファーへと落ちる、尚と将がジャンプし、走り込んでジャンプした大外の将がヘッド!ボールはゴールへ向かう、フジタDFがヘッドでクリア、しようとしたがボールは後ろへ飛び―――ゴール上方ネットを下から突き上げた。
ゴ―――ル!!後半40分サンフ逆転!決めたのはまたも佐藤将!将、こっち側に走ってきてガッツポーズ!いやこっちはいいからゴリさんとこへ走っていけ――っ(笑)!
 フジタ、フィードからゴール前にボールを送るが栗崎ががっちりとキャッチ。あとはボール回してじっくりいこうか。福本から左の翼へ展開。翼、ボールキープしながらゆっくりと左サイドを持ち上がる。クロスレンジに入ってきた。まだ持ち上がる、一人ついている、どうする・・・翼、対峙からすっと右へボールを持ち出しクロス!ゴール前に低いボールが入り、ニア走り込んだ将がダイレクトシュート!
ゲット!!ゴール左スミに豪快に突き刺して、佐藤将ハットトリック達成!
 試合は決まった。キックオフからフジタが攻め入るがはじき返して柏木にボールが入る、柏木、パシッと左サイドにフィード、そのオープンスペースに木原が飛び出した。完全にフリー。この抜け出し方ってオフサイドちゃうんかと副審見たが、副審は右手を下げてオンサイドのサイン。え、マジですか。木原はトップスピードで完全に独走、早くもGKと一対一、そしてGK飛び出すところをきれいにゴールに蹴り込んで4−1!完全にトドメを刺した。
 フジタは完全に切れてしまったようで、その後もカウンターから野田が飛び出し独走、右サイドから切り込んだ野田、GKと一対一、シュート!はGKが右足でセーブ。またもカウンターから木原が右サイドの柏木にパス、は少し合わず。さらに将のスルーパスから左サイド木原が抜け出し、シュート!はバー直撃。そして試合終了、苦しみながらも将のハットトリックで終わってみれば快勝、の前と同じような一戦となった。でもほんと今年の一号生はたくましい。これも(何度も書くけど)広島トップリーグのおかげだろうか。
 次の試合、皆実と経大の選手がピッチに入ってアップを始めた。サンフは反省会を終えて片付けに入る。快勝にみんなにこやか。
 殊勲のハットの佐藤将くん、
「ぼくはケガ上がりのほうが調子いいんですよ!」
またまた。Jヴィレッジサッカースクール出身の将、「里帰り」に向けて死角なし!といったところか。
 前日プロ初出場初先発フル出場の上初ゴールも決めた一誠、会う人会う人に祝福の言葉をいただいていた。何でも小野監督に非常に気に入られているので、クラブユース選手権には行かずにトップチームとともに練習するかもしれない、とか・・・
 で、森山監督、決勝戦はフルメンバーですよね?
「いやー、日中韓(ユースサッカー大会)があって・・・」
毎年夏恒例の日中韓ユースサッカー大会(今年は韓国開催らしい)、日本からはサンフユースが招待されているとのこと。そして、その日程が全広島決勝とまともに被っているとのこと。国際親善、それに日本の代表ということでこちらのほうに主力を連れて行かざるを得ず、全広島のほうはまたBチーム(悪くすると、それ以下)で臨むしかないらしい。何と。事情を斟酌して決勝の日程を変更してもらえないのか広島県サッカー協会。経大・観音戦は経大の総理大臣杯出場で延期になったではないですか。サンフユースは国際親善のために遠征するんですから、当然日程を考えてもらえるべき、と思いますが・・・せっかくの決勝戦、TV中継もあるのに、両チームのフルメンバーが出場できないのは大きく興をそぐ・・・と思いますが・・・・ご再考ください、協会さま。
 さて準決勝残り一試合、経大VS皆実。広島県大学最強VS広島県高校最強の対決、熱いゲームになりそうだ、と思ったら、

皆実はインターハイに向けた調整で九州遠征

とのことで、今日来ているのはBチームとのこと。えええええええ!皆実、天皇杯は眼中になし?むー、それはそうか、インターハイ目の前だし、天皇杯よりは冬の選手権優先だろうし・・・で、経大はエースの三山が体調不良で出られないらしい。な、なんか観る気なくなってきたなあ・・・・とりあえず傍の食堂でうどんを食べる。TVでは、高校野球・広島商VS如水館の決勝戦。広商、如水館を虐殺モードっ!迫田兄弟監督対決は迫田弟が大きくリード。夏の広商復活だなー、と思いつつうどんを食べ尽くしあと水もたらふく飲み、人工芝グラウンドへと戻ってみる。
 経大、一方的に押しまくっている。皆実Bはボールを得ても攻撃することができず、ボールを奪われてひたすら攻められている。しかし経大も経大で、一向にゴールを奪うことができない。やっとCKから、キックがそのまんまゴールに入ってしまって先制したが、皆実の守備陣を攻めあぐみまくり、結局1−0で前半を折り返した。はず。ほとんどうつらうつらしていたので。
 もう皆実が逆転する望みもなさそうなので、帰ることにした。
 帰ってからチェックしてみると、経大が4−0で勝利。決勝のカードは昨年と一緒、サンフレッチェ広島F.Cユースと広島経済大学との対戦となった。経大は昨年、サンフユースの前に二桁失点2−10という、惨敗を通り越した虐殺の憂き目に遭っている。今年はその復讐に燃えて、凄まじい気迫で臨んでくるだろう。こちらも礼儀としてフルメンバーでお相手したいが・・・何とかしてください、協会様。

7月17日 広島広域公園補助競技場 晴
JFAプリンスリーグU−18中国2004・上位リーグ
VS広島県立工業高

 プリンスリーグ最終節。現在2位のサンフユースは、ギリギリ逆転優勝の可能性を残している。11:00からの皆実VS観音、皆実が勝てば、13:30からの試合でサンフが勝った場合、観音との得失点差の争いになる。観音はなぜか皆実に勝てないので、結構期待できるかも・・・
 12時30分ごろ広域公園着。補助競技場まで上がってゆくと、皆実と観音がピッチを行ったり来たりしていた。まあ互角の展開。皆実が鋭いカウンターを繰り出し、観音がそれを防いで蹴っ飛ばして突っ込めー、という感じ。聞いてみると、現在1−0で皆実リード。おお!それはサンフユースにとってはグッドニュース。観音、松水が、長谷川がゴールに迫るが、皆実DF陣に守護神藤井賢心ががっちりとゴール前を固めてゴールを許さず、正確なフィードを前線に飛ばしてカウンターを出し続ける。小笠原走る走る。そういえば藤本がいないが、もう交代しちゃったんだろうか。と、試合終了。皆実が1−0で逃げ切り、3位以内を確定。全日本ユース出場を決めた。そして、サンフユースに逆転優勝の権利が回ってきた。
 藤本くんは、前半のうちによくわからない判定で一発レッド退場したらしい。え、皆実10人じゃったん?気づかんかった・・・互角だったし。皆実のゴールは藤井栄希くん、皆実が10人になってからのゴールで、ゴール前の混戦から押し込んだとのこと。観音はドローでもよかったのに、10人の皆実に負けるとは・・・やはり今まで皆実に勝てていない苦手意識が出たのか、そしてすでに全日本ユース出場を決めている余裕が悪い方向に出てしまったか。この前の欧州選手権でもあった「ドローで両者ウマー!!」という選択肢もあったかと思うが、さすがに高校生チームがそーゆーことはできないか。ていうか強烈なライバル意識がそれを許さないだろうけど。
 次の試合、サンフユースが県工に3点差以上をつけて勝利すれば逆転優勝。と思っていたが、2点差でもいいとのこと。今の試合で観音が4勝1敗の勝点12、得点7・失点3の得失点差+4。サンフユースは今の時点で3勝1敗の勝点9、得点6・失点4の得失点差+2。よって、2点差勝利であれば勝点、得失点差で並び、総得点で上回る。観音、案外ゴール少ない。「県工に1−0」が響いているのだ。それは痛恨事である(県工の方には申し訳ないがッ)!
 ピッチでは両チームの選手がアップ。自分は、知り合いの方に総理大臣杯のパンフを見せていただいて読んだり話をしたりしていた。しかし審判の名前を見ていくと、「コイツが主審?マジかよやめてくれよ」という名前が多数見られ、大学生諸君には同情いたす。
9富成
→23保手濱
8田中祐
→20藤澤
15木原
11纉c
12福本 7柏木
→2古本
13大屋 22田中尚 3槙野 17中山
→25遊佐
21栗崎

プリンスリーグは25名登録のため、この試合では本来26番の藤澤くんが松田くんの20番を、本来28番の田中尚くんが植野くんの22番をつけている。U−18日本代表でさんま、藤井くん、森脇くん、一誠、俊介が、U−16日本代表で平繁くんが不在。
 県工は4−4−2。

 キックオフ。立ち上がりサンフが県工ゴール前攻め込み、こぼれを柏木がダイレクトシュート!落ち際を叩いたドライブシュートは、ゴール上ネットにぱさっと乗っかった。
 で・・・それからはバタバタした展開。県工の攻撃は中盤で防げるが、そこからの攻撃が思うに任せない。県工は4バックがスリートップをマーク、中盤の選手にもマークをつけて自由なプレイをさせない。それでも個人技に優れるサンフはそれをかわしていけるのだが、コンビネーションがうまくいかずに網に引っかかってしまう。展開についても全体としての意思統一があんまりなされておらず、あちこちで「こっちに出せー」という声が上がっていた。さんまと藤井がいないとしょうがないか・・・それでも、最終ラインからは槙野が、前のほうでは纉cがコーチングして何とか形をつけようとしていた。その真ん中では福本が奮闘、相手の攻撃に体をぶつけ、弾き返してゆく。キレてるね。そして好調なのがもう一人・・・
 木原、中央をドリブル突破しミドルシュート!上に外れるものの、スピード・小回り共に県工を翻弄。久しぶりにトップフォームだ。纉c、パスをさばくだけでなくスペースへ飛び出し、左サイド突破から折り返し!ファーで柏木受ける、中へ切れ込んで左足に持ち替えシュート!はDFに当たる。シュージが中盤でカット、そのままドリブルで持ち上がり祐樹とワンツー、中央へ突っ込んでPA内胸トラップ、シュート!はバーを叩いてそのままラインを割る!決定的だった。木原が倒されFK、翼がゴール前に上げるがDFクリア。祐樹、左から中央にドリブルしながらミドル!は左に外れる。ボールは支配するようになってきたが、相変わらず個々の動きが連動しない。もさもさしている。ダイレクトパスつながらねェー!何とかしろ。木原が纉cとのワンツーで切り込んでミドルシュート!GKはじき、キャッチ。もう一度このコンビ、左サイドで木原→纉c→木原、木原タテに切り込んでセンタリング、ニア纉cに合わない、しかしファーの富成がトラップ!そのまま一人かわしてシュート!よし決まっ・・・DFが飛び込んでクリアー!しかし方向の変わりきらなかったボールはそのままゴールネットを揺らす!ゴール!サンフ先制1−0!
 
 富成は厳しいマークにいまいちポストプレイが出来ていなかったが、これで気分が良くなるか。彼はよく動き回るので、もっと活かすにはツートップにしたほうがいいと思う。でもチームコンセプトとしては、馬屋原のように中央で体を張り前線の基点となってくれるのがブラボーなんだろうけど。
 中央パス交換から左に開いた富成がボールを受け、突破してセンタリングに柏木ダイレクトシュート!左足インにかかりすぎわずかに右に外れた。シュージから祐樹にクサビ、祐樹が右に落として走り込んだ木原が深くえぐり込んでセンタリング、はDFクリア。次いで今度は木原、右からドリブルで切れ込みつつスルーパス!縦に抜ける祐樹がセンタリング、これに中央走り込んだ富成が合わせ、ゲット!2−0!きれいに崩した!逆転優勝の条件をとりあえずクリアし、そして給水ターイム。
 給水明け、富成がゴール前粘ってシュート、こぼれを木原がシュート!は上に外れる。枠に飛ばせ!シュージのアーリークロス、ニア富成がトラップできないものの、ボールは中央の纉cへ、シュート!GKセーブ!サンフ、シュートが増えてきたが、攻め込んでいる、という感じがあんまりない。サイドを崩す場面がほとんどなく、CKもまだ一本も取っていない。サイドバックがなかなか上がれない。前線、中盤でボールがもう少し落ち着けば。木原のスルーパス、纉cが左のスペースに飛び出し、ドリブルで切り込んでゴールライン際からセンタリング!速いライナーが飛び、合わせればゴールだったが、ゴール前に詰めた二人には合わず。しかしこの辺りから後方からの押し上げが出来るようになり、波状攻撃も繰り出すようになった。尚からのフィード、左サイドの木原が絶妙トラップでマーカーを外して中へボールを落とし、そのままドリブルで切り込みスルーパス!はGKキャッチ。右サイドつないで祐樹が切り込み、やっとCKゲット。柏木キックはDFがクリアし左CKに。纉cがセットしすぐショートコーナー、リターンを受けてのクロスを中央走り込んでジャンプ一番、柏木がヘッド!は坊主頭に滑ってジャストミートせず右に外れた。
 するっと抜け出した県工11番が左サイドを独走しセンタリング!は栗崎キャッチ。フォローがいなくて良かったが、ちょっとうかつ。反撃のサンフ、ボールを受けた柏木がターンからドリブルで持ち上がり、右サイドへスルーパス!トップスピードに加速した木原がマークを振り切ってゴールライン際からセンタリング、中央走り込んだ祐樹が合わせてゴール、3−0!さっきのゴールと同じパターンで、サンフが追加点。
 槙野のフィードを左サイドで富成が受け、中へ切れ込みつつ身体をひねって左へスルーパス、走り込んだ翼がシュート!は左サイドネット。県工、フィードからゴール前混戦、足を出してのシュートのこぼれがゴール前に飛び、県工これに詰める、翼が足を伸ばして必死のクリア、足先に当たったボールがポンポンと転がり・・・ギリギリ左に外れた。危なかった。県工CK、7番のキック、中央尚がクリア、こぼれを県工ミドルシュート!は右に外れる。サンフ、柏木のパスを富成スルー、纉cがゴール前に送って祐樹が走り込むが、GKキャッチ。そして前半が終了した。
 試合内容としてはそれほど良いとはいえないが、ノルマである「2点差勝利」を前半で達成。もちろん試合終了時に2点差でないと意味がないけど。シュートは撃たせてはいないが時々ちょっとヤバめな時間帯があるので、後半も追加点とっときたい。バックスタンド側(スタンドないけど)のボールボーイを遊佐くんがやっていたが、ミーティングが終わると25番のユニを持って戻ってきて、日除けにひっ被ってからベンチに座った。後半出そうだ。
 両チームの選手が出てくる。サンフは交代なし、県工は22番に代わり13番。
 県工、FW10番が左サイドでキープも三人で取り囲んで纉cがカット。県工はさらに右サイドを突破してセンタリング、しかし栗崎キャッチ。今度は右サイドでファウルをもらってFKゲット。キック!はDFクリア。ちょっと立ち上がり悪い。サンフ、左からクロスを上げ、右に流れたところを木原が受けタテに突破、しかしシュートか折り返しかよくわからないキックでボールはゴールラインを割る。集中力がやや欠けているサンフに県工が襲いかかる。ロングフィード、槙野がヘッドを後ろにそらしてしまいCKに。右CK、7番のキック!中央クリア、祐樹が受けて柏木にパス、カウンター!これは県工カット。サンフ、左サイドスペースでボールを受けた翼がクロス、中央三人が飛び込むが合わず、県工フィード、今度は尚がヘッドを後ろにそらしてしまってCK。7番のキック!クリア、これを県工拾って放り込む、しかし柏木がカットして大きくフィード!残っていた木原がトラップして一人かわし、持ち込んでシュート!は上に外れた。県工カウンター、左から11番、7番とつないで7番がそのまま尚を振り切りシュート!DFに当たりCKに。7番のキック、ニアでクリア、こぼれを4番がシュート!GKキャッチ。ちょっと攻められてる。うっかりミスしたらそのまま失点しそうな雰囲気が・・・
 サンフ素早いリスタート、柏木、左サイドドリブルで持ち込み、三人に囲まれながらも粘り強く持ち上がってCKゲット。左CK、祐樹がキック!中央槙野が飛び込むがGKパンチ、県工がこれを拾ってカウンター!何とか囲んで事なきを得る。サンフ、フィードを入れる。GK飛び出してキャッチするもののファンブル、そこへ祐樹が足を出す、GK、ボールを手で弾くも、ボールは転々とPAを出る、GK仕方なくPAを飛び出してクリア、これが選手に当たって富成のもとへはね返った。ループシュート!・・・・・・は、ゴール上ネットに乗っかる。ハットトリックならず。と思っていたら県工のカウンター!10番が右サイドで粘り、サンフと競り合ってこぼれたボールに20番が反応しミドルシュート!低い弾道の強烈な一撃、さらにゴール前にも詰めてきていたが栗崎は正面でがっちりキャッチした。ふう。
 やな雲行きですね。と黒子さんも言いそうな試合展開、しかしこれを打破したのは、この日(シュート以外は)キレまくっていた木原。ロングフィードに抜け出した祐樹がGKと一対一になりシュート、GKが弾いたボールに食らいついてゴールに蹴り込み4−0!ゴールがら空きだし、これは決めないとね。
 県工、5番に代わり24番。
 富成から右の祐樹に開き、ファーを狙ったクロスに大外から翼が走り込む!がDFがその前でクリア。左CK、祐樹のキックはクリアされるがこぼれを拾って福本に戻し、福本がもう一度戻したボールを祐樹クロス!ニアで競ってこぼれをシュート、DFに当たって裏に抜けたボールに尚が合わせてゴールに押し込む・・・が、これはオフサイド。
 後半20分を回り、サンフ選手交代。祐樹に代わって藤澤、富成に代わって保手濱と、1年生二人を投入。保手濱がボランチに入り柏木が前に上がる。藤澤はそのままFWへ。
 纉cから柏木へスルーパスはGKキャッチ。纉cはさらに左から強引に突破、DFに囲まれ引っかかるものの、なおも攻める姿勢を見せる。藤澤は相変わらず小粋なプレイを見せる。右タッチライン際でボールを保持、背後をシュージがオーバーラップしていく時に、一瞬すいっと右足でボールを引いて「切り返しか?」とマーカーの注意をひきつけ、すかさず返す足でタテのスペースへパスを出したシーンはステキだった。シュージはその一瞬のフェイントでスペースへ飛び込む時間を得、藤澤のマーカーも金縛りにあって彼についていくことが出来なかった。シュージのセンタリング!はGKキャッチ。ちともったいない。藤澤はこね回さず、ダイレクトプレイで確実に味方につなぐ。浮き球もヘッドで正確に。背後の味方にもぴたりと渡すところを見ると、相当視野が広い。上手くいけば前田俊介を越えるかも知れん。
 給水タイム。この間に柏木アウト、古本イン。古本がセンターFWに入る。
 纉cから右の藤澤へ。藤澤、ちょんちょんと細かいタッチで中へ切れ込みシュート!左に外れる。纉cから左に開く木原へミドルパス!は木原合わせられない。疲れてきたようだ。
 ここでシュージが下がり遊佐が入る。そのまま右サイドバックへ。
 翼、福本が思い切ったドリブル突破で押し込む。CKを取り、福本キック!は県工クリア。ゴリさんから指示が出て、センターFWに纉c、右に古本左に木原、トップ下藤澤に。県工20番、サンフの左へのフィードをカットしようとしてスライディングした際に足を負傷、外へ出される。この間にサンフ、リスタートから藤澤→纉c→古本とつないで展開するが、古本が足を滑らせてカットされる。
 県工、負傷の20番に代わり19番。
 県工、スローインからつないでクロス、栗崎キャッチ。今度は左タッチライン際からFK、これもサンフがクリア。40分頃に差しかかると、サンフはちょっとプレイがテキトーになってきた。炎天下だし、優勝をほぼ手中にしたし、仕方がないかもしれないが。県工、またFKを得る。17番が入れるが、GKへいってしまった。守備がちょっとあやしくなってきたが、遊佐が真ん中に絞ってきっちり守る。OK、サンキュー!遊佐からタテへフィード、古本が抜けてセンタリングはDFに当たりCKに。福本キック!はDFクリア。サンフ、前線の木原と古本、藤澤が走り、チームに最後の活力を注入する。そして後半43分、県工PA外でこぼれ球を拾った纉cがキープするところ、外から藤澤が猛然とダッシュ!纉cがひょいとループパスで目の前のDF四枚の上を越し、完全に裏へ抜け出した藤澤がダイレクト!ジャストミートはしなかったが、ボールはGKの届かないところを転がってゴールに吸い込まれた。ゲット!5−0!!
 微妙な飛び出しだったがオフサイドフラッグは上がらず。これを俊介が見ていたら、「多々良戦のヘッドもオフサイドちゃうやろ」と多分言ったと思う。
 県工、11番に代わり16番イン。
 左サイドへ開いたボールを翼がクロス、古本に合わず。次いで左に流れていた保手濱から大きく右の木原へフィード、木原が落として藤澤がスルーパス!は惜しくも前と合わず。ロスタイムへ。
 県工、15番に代わり誰か。
 県工、ゴール前にクロスを上げ、尚のクリアを7番がダイレクトシュート!栗崎キャッチ。終盤になると中盤がすっかり間延びしてしまったので、県工もボールをつないで攻めるようになった。県工、CKゲット。すかさずショートコーナー、はボールが静止しておらずやりなおしに。今度はゴール前へ!しかし誰にも触らずラインを割ってしまう。
 ―――そして試合終了のホイッスルが鳴り、サンフレッチェ広島F.Cユースがプリンスリーグ連覇を飾った。皆実−観音戦が同時刻開始だったらもう少し盛り上がったと思うが、この場合は途中からはすでに結果が見えていたので、逆転優勝を飾ったサンフも、試合を観戦していた観音の面々も至極淡々としたものだった。
「11人来てー」
と声がかかり、観音の部員達の中から11人が表彰式に向かっていった。

 去年はビッグアーチだったが今年は補助競技場なので、ちょっと簡素な感じ(やることは一緒だけど)。全日本ユース出場を決めた三チーム、サンフ、観音、皆実の発表、準優勝の観音の表彰、そして優勝を飾ったサンフの表彰。今年は優勝トロフィーちゃんとあった!去年は製作が間に合わなかったらしく無かったので、よかった。そしてMVP発表。しかしサンフの場合、主力はボコボコ抜けてるし、それはのけといてスゲー活躍したやつって誰?と聞かれても即答に困ってしまう。周囲でも予想は割れていて、藤井くん・纉cくん・柏木くんというところだった。貢献度では副主将の藤井くんだろうが(昨年は主将の中野くんだったし)、今日はU−18日本代表で新潟に行っていて不在。MVP発表してその当人が不在っていうのはマヌーなので、藤井くんというセンはないだろうという話になった。果たして。
 「MVPは・・・サンフレッチェ広島F.Cユース、纉c慎一朗くんです!」
おっ、纉c。本人とすれば「えっ、オレ?」という感じだろうが、おめでとう。今年はサテライトにもよく出て活躍してるし、セカンドステージ(あるいは勝ち抜ければナビスコ)で見られることを期待する!
 そしてフェアプレイ賞の発表。今年のフェアプレイ賞は―――広島観音高!これは納得。洗練されたクリーンな組織サッカーで全日本ユース頑張ってほしい。もう少し勝利に対する執着心がつけば、グループリーグも突破できるだろう。
プリンスリーグ結果(サンフの):

上位リーグ:4勝1敗 勝点12 得点11・失点4 得失点差+7(1位)
一次リーグ:4勝1分 勝点13 得点16・失点2 得失点差+14(1位)


チーム内得点ランク:
1(5点):富成
2(4点):平繁
3(3点):田中祐、木原
5(2点):槙野
6(1点):森脇、中山、佐藤将、保手濱、藤井、
      俊介、柏木、纉c(PK)、藤澤
チーム内アシストランク:
1(4個):俊介(1CK)、木原
2(2個):植野
3(1個):藤井、大屋、福本(CK)、藤澤、
      田中祐、纉c
 今年はメンバーがなかなか揃わないこともあり、会心のゲームというものが少ない。トップチームや代表に呼ばれる個人能力の高いプレイヤーが複数いるものの、これがチームの中で十全に機能しているかというと、???な面がある。まだ昨年のような、組織プレイと個人プレイが高いレベルで融合したサーカスのようなサッカーはできていない。クラブユース選手権、そして全日本ユースと、はっきり言って苦戦が続くと思う。しかし、今できていなくても、できるようになればいい。そうすれば、個人能力は高いので昨年以上のチームになることも可能。トップチームは補強を敢行して、どうやら1st終盤のようにユース選手を拉致しなくてもよくなったようなので、メンバー揃えてこの夏しっかりと戦術を練って練って練り込んで、コシが強くのど越しの良いトレボンなサッカーを作り上げてほしい、と思う。

7月10日 吉田サッカー公園 晴一時豪雨
JFAプリンスリーグU−18中国2004・上位リーグ
VS多々良学園高

 プリンスリーグも佳境、あと2試合を残すのみとなった。一次リーグの上位チームで争われる上位リーグはさすがに混戦で、観音が一歩抜け出しているものの、その観音も作陽・皆実との試合を残しており、まだまだ予断を許さない状況。他のチームはいうまでもない。サンフユースも、今日のゲーム勝たなければ、かなり苦しい状況になる。相手は多々良学園。先日の戦いはアウェイ、2点を先制され、後半に平繁の活躍で何とか追いついて2−2ドロー。その前は一昨年、プリンスリーグの前身・U−18中国リーグの優勝決定戦で、このときはエース中原貴之(現・仙台)を擁する多々良が4−3で勝利。勝てていない。ホームの今日こそは。
 紫熊倶楽部を読みながら吉田へ。今月号はサンパイオ・スペシャル。泣ける。なんとなく『THE GALAXY EXPRESS 999』(ゴダイゴ)が頭の中でリフレインした。
 いろいろと家のほうでやることがあったので、吉田到着は14時近く。前半30分ぐらいか・・・人工芝のほうでやっているようだ。この試合の前に皆実VS県工があったので、結構車の数が多い。人工芝グラウンドへ。遠くのほうにスコアボードが見えた。

サンフレユース 2
多々良学園   1

もう2−1!?なんか撃ち合いになってるな・・・
9富成
10前田 15木原
8田中祐
7柏木 6高柳
13大屋 4藤井 3槙野 14森脇
1佐藤昭

ユースは、当初トップチームの北海道キャンプにさんま、森脇、槙野、一誠、纉c、俊介の六名がぶっこ抜かれる予定だったが、観音戦の敗戦を受けてゴリさんが小野監督に掛け合ったのか、U−18日本代表には入らなかった纉cだけを日本代表との練習試合(7日)後に北海道に送り、他の五人はユースに残している。というわけで公式戦でのベストメンバーはまたも組めなかったが、このメンバーでも充分強いはずだ。
 中央付近で俊介がドリブル持ち上がり倒されてFKゲット。俊介と祐樹がボールの両側に立つ・・・祐樹キック!は壁に当たる。
 多々良は長いボールをどんどんサイドに開き、ダイレクトにつないでサンフゴール前に迫る。かなりの運動量で、この暑さで最後までもつのかという感じだが、拾ったボールを息つく暇なくFWへと放り込む。CKゲット。MF8・平間がキック!ニアでクリア。サンフ、木原のドリブルから俊介に折り返し、俊介が左サイドの翼に開いて翼がクロス!は流れる。また翼に開き、クロス!富成走り込むがGKキャッチ。多々良、左の攻撃的MF5(村上?)がキレのあるドリブルで切り込みクロス、はさんまがキャッチ。サンフ、パスをつないでゴール前に迫り波状攻撃、俊介、富成、木原が立て続けにシュートを放つが、守備陣にブロックされる。俊介から翼に開き、翼か切り込んでクロスを上げるがニアでクリアされる。
 多々良左サイドバック12番(田村?)からフィード、MF9恵谷が受けて反転、抜け出す、ところサンフがプレスを掛け森脇がカット。こぼれたボールを藤井がキープしたところへ恵谷がタックルしファウル。しかし多々良、みんなガタイがいい。FW10石田(サンフJY出身、2年)、FW11ハウバート・ダン(横浜F・マリノスJY菅田出身、2年)は、高くて強くて速いという恐るべきコンビ。それにすばしっこい9番恵谷、さらに後方から8番平間が効果的に押し上げてくる。サンフ、森脇が中盤でカット、俊介へ。PAやや外で受けた俊介、反転し中を見ると、そのままファーのゴール左上スミを狙ったコントロールシュート!は上へ外れた。多々良反撃、左サイドから右へ振り、すぐさま左へ大きく振って5番がミドルシュート!上に外れる。前半から完全な撃ち合いだ。サンフは多々良のロングボール攻撃に中盤守備が機能せずあたふたし、多々良はボールを回されると防ぎようがなく、ともにゴール前での防戦となる。多々良、右MF。平間が入れて中央10番石田がヘッド!はジャストミートせず、さんまキャッチ。しかし高い。

 次第に多々良の運動量がサンフを上回り、ボールを回せるようになってきた。サンフはボランチに入っている柏木が全くボールにさわれず、一誠が必死に守り、ボールをつないでいる。ここらへん、纉cがいないのが痛い。しかしサンフ、フィードに富成がヘッドで競って右に落とす、そこへ祐樹が飛び込み、受けてそのまま抜け出し、マーカーを振り切りシュート!GK反応もさわれない、決まった!・・・と思ったが、ボールはゴール左に逸れていった。決定的だったが・・・もったいない。
 藤井がファウルを受けて倒され、多々良にイエローが出る。多々良、ボールを奪われたあとにラフプレイにいくのはいけないと思います。ここで皆が給水に行ってしまい、給水タイムみたいになる。しかし規定の給水タイムはすでに行っているらしいので、ここは任意にリスタートしていいんではないのか。というわけでサンフが素早くピッチに戻ってリスタート!しかし主審が止める。何でだよ。
 多々良、右から中央石田にクサビを入れ、5番に落としてさらに右の7番(菅田?)に振る!そしてクロス!はDFカット。森脇がカット、右を走る木原、富成へパス!はオフサイド。一誠から左の富成へ、富成が落として翼がクロス!DFクリア。次いで俊介が右からドリブル突破、そしてそのまま右足シュート!GKセーブ、しかしゴール前にこぼれる、詰めろー!だが詰めきれず多々良クリア!そしてカウンター、ロングボールに9番恵谷が中央突破!一誠が追いすがる、恵谷に体を寄せるが倒される、笛はない、抜け出した恵谷、さんまと一対一、シュート!
ゴール!ボールはさんまの脇を破ってゴールに転がり込み、多々良2−2同点に追いつく!
 キックオフ、木原がドリブルで左から切り込んでシュート!はGKキャッチし、前半が終了した。
 柏木が坊主頭になっている。心境の変化か?それとも・・・ほかにも何人かいる。これはまさかアレですか?・・・今はそんなこと詮索している場合ではないが。
 前半のサンフのゴールは俊介と祐樹。前半4分にいきなり俊介が先制ゴール、6分に俊介のシュートのこぼれを祐樹が押し込んで2−0とし、すわ虐殺モードか?と思わせたところ、開き直った多々良がなりふり構わずロングボールラッシュ、国見みたいな攻撃を仕掛け、押し込まれたサンフが2点を失って押し返された、という展開のようだ。しかしロングボール攻撃なら対処の方法はいくらでもある。それよりもセカンドボールの競り合いに負けていたので、ここを押さえられれば。
 森山監督が円陣を組んで熱い檄を飛ばす。それから全員で気合の雄叫びを上げ、さあ後半。
 キックオフ、いきなりサンフが押し込む。森脇フィードに富成が抜け出す、GK飛び出す、富成その上を越すループシュート!ボールは・・・上に外れた。しかし攻勢は止まらない、中盤のルーズボール、相手に体をぶつけるようにしてどんどん競り合い、ボールを拾って右に出し木原クロス!DFクリアも、こぼれを拾った富成がシュート!GKセーブ、ファンブルするが何とかキャッチ。多々良、翼のファウルでFKを得るが、平間のキックは大きく外れてしまう。柏木が相手と競り合ってキープし左の翼に開く、翼クロスに祐樹が飛び込む!が合わず。木原がドリブル、右に開く祐樹へ、祐樹ダイレクトでラインの裏へ入れるが、飛び込む俊介にはやや長く、GKキャッチ。中央俊介にボールが入り、ダイレクトで左にはたいて翼がクロス、ファー柏木が飛び込む!が合わない。木原ドリブルから俊介へ、俊介ためてから富成へパス、富成、走り込んでボールを受けると切り返してシュート!DFに当たる。完全にサンフが押し込んでいる。森脇フィード、俊介トラップしながら反転、シュート!はわずかに右!
 押される多々良だが一発はある。GKのフィードから左サイド突破しセンタリング、藤井クリアもそれを拾ってもう一度クロス、にファー石田がヘッド!右に外れる。
 俊介、富成へスルーパス、はカットされる。多々良、ゴール近く左サイドからスローイン。ロングスロー!競り合いの中藤井が倒され、ファウルでサンフボールに。しかし藤井、前半から集中攻撃受けていないか。サンフ、中盤でボールを拾った富成が相手をかき分けるようにして強引にドリブル突破!俊介に折り返し、受けた俊介が左反転しPA内に持ち込むところ倒されてホイッスル、FK!ペナルティアークの右。左足で狙うには究竟の位置。柏木と俊介が立つ。どっちもレフティではないか。トリックプレイあるのか?ホイッスル。俊介がスタート。キック!
―――GKセーブ!!正確にゴール右スミを捉えたが、多々良GK柳井が横っ飛びではじき出した。右CK。柏木が向かう。キック!は大きすぎ、ファーでラインを割った。
 押し込まれる多々良、しかし、前線に屹立する石田・ダンのツインタワーにボールを集め反撃を試みる。またもロングスロー!森脇クリア。柏木、一誠とつなぎ右に開く俊介へ、俊介ドリブルで切り込みシュート!クロスだったかもしれないが、DFに当たってラインを割りCKに。柏木ボールをセットしショートコーナー、森脇が受けてクロス!DFに弾かれるが柏木が拾って森脇に戻し、キープして左足クロス、ファー槙野が競り勝ってヘッド!は左に外れた。
 多々良、平間がドリブルで突っかけいったん戻し、スルーパスにダンが反応、走り込むが森脇が横合いからガツンとチャージしてトラップさせず、ボールを追い出してゴールキックにする。ここは森脇が勝利したが、ハウバート・ダンのフィジカルは相当で、森脇ですら競り負ける場面もあった。サンフ、翼から木原にパス、木原落として祐樹シュート!ゴール左スミを襲ったが、これもGK柳井セーブ!右CK、祐樹のキック、ファーに流れたが一誠がキープ、戻して槙野がクロス!ボールはファーへ飛び、飛び出した俊介がフリーでヘッド―――決まった!ジャストミートのヘッドがゴールに突き刺さる!・・・しかし、オフサイドフラッグが上がっている、ノーゴール!
 同時に俊介が猛然と主審に食ってかかった。自分も確かに審判は前半から試合のスピードについていけてないな、とは思っていたし、俊介自身もしっかりオフサイドラインを見定めて飛び出したんだろう、この判定でプツーンときてしまったか?でも異議はいけない、イエローが出てしまう!と、素早く多々良がリスタート!サンフの選手は戻らざるを得なくなり、俊介も守備に戻ったのでその場はうやむやになった。
 サンフ、森脇から左の俊介に振り、俊介が一人かわしてシュート!GK弾く、ゴール前にこぼれる、DFクリア!続いて左からのクロス、流れるも森脇がフォローしクロス、ファー木原がヘッドで折り返して柏木飛び込む!GK、そしてDFともつれながらヘッド!はDFが防ぎ、CKに。祐樹キック!GKパンチ、こぼれを一誠シュート!はDFに当たる。両者次第にヒートアップしてきた。
 多々良、FKをゴール前へ送るがサンフがクリア、これを拾って右から切り込みCKゲット。平間キック!はさんまががっちりとキャッチ。今度は右から左に振り、折り返してダンが突っ込むがサンフがクリア。5番がドリブルで突っ込むがこれも止める。そして恵谷と藤井がPAすぐ外で競り合い、恵谷倒れてホイッスル、多々良FK!微妙な判定だが・・・さんま、壁五枚指示。大丈夫か?さあしまっていけ・・・と、多々良トリックプレイ、右足と見せかけ隣のプレイヤーが左足キック!ボールは壁の脇を抜けゴール右スミへ・・・わずかに外れ!助かった。
 15時を回るくらいから空がにわかに曇り、辺りが暗くなってきた。柏木がフィード、右サイドで木原がキープ、粘って倒されFKゲット!先ほどの位置からもう少し右に寄ったところ。俊介、柏木、一誠がボールの周囲に立つ。遠くで雷が鳴っている。夕立でも来るのか?静寂。誰が蹴る―――俊介!放たれたボールは完璧な高さの弾道を描いてゴール向け飛び・・・
がさっ
とゴールネットが揺れた。瞬間、周囲から大歓声が上がる。芸術的FKキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
 ・・・あ、あれ?俊介喜んでない。あれ、GKがボール拾った。ゴールマウスの外から。今のサイドネット外側?ノーゴール!?何だよがっかりだー!!GK、ボールをセットして大きく蹴り出す。サンフ、勝ち越しゴールならず!
 祐樹のスローインから森脇がクロス、多々良DF21に当たってラインを割ったが、ゴールキックの判定。ああそうですか。多々良速攻、ドリブルで持ち上がりミドルシュート!さんま弾く、こぼれに多々良詰める!がさんまが飛びついでボールを押さえ、がっちりと掴んだ。
 サンフ、祐樹に代わって福本イン。柏木が一つポジションを上げる。
 多々良、ロングフィードに左サイド恵谷が走り、ギリギリで折り返すがラインを割る。恵谷はそのままゴールライン外に転倒し、起き上がれない。足を痛めたようだ。しばらく試合が中断し、両者ひと息つく。恵谷は無理のようで、23番が交代で入った。
 サンフ、左サイドから細かくつないで富成→俊介→森脇と渡り、カットインした森脇が思い切ってミドルシュート!右に外れる。多々良、右からクロスを上げるが精度を欠き中央待ち構える二人には合わず。サンフも柏木がドリブルで切り込んでシュート、GKセーブでボールがこぼれるが、誰も詰められない。両者、あと一歩でゴールが遠い。
 小降りで降り出した雨、それがいきなり豪雨に変わった。夕立だ。傘を持っていない人たちが悲鳴を上げて避難に入る。自分も持ってはいないが、ここから動くわけにはいかない。雨に打たれてもせいぜい風邪ひく程度、これしきの痛み、へこたれぬわっ!(痛くないけど)でも雷は落ちないで。
 豪雨の中、試合は続く。何が起こるかわからない、大事にいってくれ。多々良が攻め込む、クロスを上げるが中央はじき返す、サイドにボールが流れるが、クリア。
 富成に代わり、野田イン。俊介がセンターFWになり、野田はウイングへ。
 その野田にボールが渡り、野田、クロス!多々良DFハンド!FKゲット。右FK、やや遠いのでクロスを上げたほうがいい位置、柏木と福本が立つ。柏木キック!ぐんと曲がったボールがファーに飛ぶが、弾道が高く誰にもさわらずにラインを割った。
 サンフ、木原に代わり保手濱イン。柏木がFWに上がった。
 激しい雨はやや収まってきた。
 多々良の攻撃を受け止め、左サイドに出たボールを一気に右へサイドチェンジ。一誠が受けて森脇に戻す。森脇、ややトラップにもたつきチェックを受けるものの、はね返しつつタッチライン際まで逃げ、タテへフィード。ボールはライン際を低いライナーで抜け、右へ流れてきていた柏木のもとへ。柏木トラップ、ボールが浮くがそのまま反転し、マークに来た選手をかわす。ちょいとハンドっぽかったが、この試合主審はハンドを流しまくっていたから、その基準でいえば何も問題はない。柏木はそのままドリブルに移行しマーカーを置き去りにすると、PA向け切り込む。ゴール正面に俊介が位置を取りボールを要求する、もう一人DFが向かってくる、俊介に預けるか、いや出さない、鋭くタテに切り返し二人目をかわすと一気にPAに侵入!だがもう一人が追いすがり体を寄せてくる、このままタテに抜けて右足シュートか―――右足が振りかぶられ・・・
 ―――切り返した!マーカーは勢い余って止まれない、フリーの柏木はちょんと中央向け持ち込むと、眼前のGKの動きを見切って、利き足の左足を一振り―――!

ぱさぁー

キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
柏木、一目散にピッチサイドの森山監督目掛けて爆発的フリーランニング、そして飛びつく!他の選手たちも次々にそれに続き、ベンチ前は紫山の人だかりになった。後半43分、柏木ゴールでサンフレッチェ3−2勝ち越し!柏木、坊主頭になってエレガントパワーが失われてしまったかと危惧していたけど、最後の最後に華麗なる舞を見せた!
 さあロスタイムへ。FWに入っている野田が活躍、いいポジション取りでボールを受け、的確につないでいく。U−16代表でなかなか見る機会がなかったけど、やはり上手い。笑顔もさわやか。左に開いた野田がボールを受け、一誠に戻す。一誠は右の俊介に振ったが、俊介が足を滑らせ多々良スローインに。多々良は前線に放り込むが、サンフ守備陣も最後の力を振り絞ってはね返し、カウンターに。野田がボールを受けて折り返し、オーバーラップの福本がPA侵入、倒される!が笛はない。多々良もツートップのフィジカルに物を言わせて突っ込むが、森脇、槙野、藤井が体を張ってはね返す。中盤で槙野がボールカット、そのままドリブルで上がってゆく!気持ちはわかるが、行くなーっ!槙野はPA寸前でDFにストップされる、GKがそのボールをすぐさま前線向けキック、ハウバート・ダンが突進する!これを藤井?がストップ、ファウルを受けサンフのFKに。さんま、ゆっくりとボールをセット、ゆっくりと間合いを取ってキック!ロスタイム異常に長い。まだ終わらない。前半、給水タイムの分をロスタイムに反映させていなかったそうだから、その分か?ボールがラインを割り、スローインに。スローイン、そして、ここでやっとホイッスル!そして、
―雨があがった―
 これでサンフは3勝1敗の勝点9に。午前中キックオフの試合で観音が作陽に2−1で勝利したため、現在2位のサンフの勝点を最終節で上回ることができるのは皆実(午前中に県工に4−0勝利で勝点7に)だけとなり、この勝利で観音とサンフユースの全日本ユース出場が決定した。あとは、来週県工に圧勝して、同時に皆実が観音に勝って逆転優勝ー!となればいいけど。何にせよ、広島県勢3チームが揃って出場となれば面白いので、皆実には頑張ってほしい。負けたら多々良の作陽戦勝利で同勝点得失点差にて逆転されるだけに。
 試合後、森山監督は選手達を集めて反省会。
「相手がどんなプレイをしてこようとも、審判がどんな判定をしようとも、ラフになってはいけない、異議を唱えてはいけない。去年、クラブユース選手権で優勝したとき、サンフレッチェ広島ユースはフェアプレイ賞も受賞した。ただ強いだけのチームではなく、素晴らしいチームであると評価された。そのことを、もう一度考えてほしい」
そういう意味のことを話しておられた。そして片付けに。沢田コーチより1年生で誰が片付けになるかジャンケンで決めろというということになり、1年生で大ジャンケン大会が始まった。
 森山監督、選手のご家族の方に、
「疲れるねー」
と苦笑されていた。今回、トップのトレーニングキャンプのユース選手帯同が纉cくん以外ナシになったのは、別にゴリさんがねじ込んだわけではなく、上のほうから「呼ばないから絶対に勝て」とお達しがあったからだとか。
「これで今日負けてたら、ホント首が飛ぶところでしたよ」
とホッとした表情。今日主力がいなかったら、多々良には本当に負けていたかも。
 あと、法政大に進学していた昨年の主将・中野くんが挨拶に来ていた。法政大が総理大臣杯に敗れてオフになったためらしい。すでに試合出場もしているようで、何より。流田・田森という先輩もいるし、同級生のGK松岡くんと一緒に頑張ってほしい。
 ずぶ濡れになったので、車内暖房を全開で乾かしながら、帰る。

7月7日 広島広域公園補助競技場 晴
練習試合・VS日本代表

 七夕の日、9日にビッグアーチで国際親善試合・スロバキア戦を控えた日本代表は、調整のための練習試合を行うことになった。本来ならサンフのサテライトが相手するべきなのだろうが、あいにくとトップチームはこの7日より北海道キャンプに行って出払ってしまっており、その代わりといっては何だが、期末試験が終わって一休み&戦々兢々のユースが吉田から駆けつけてお相手いたすことになった。自分も休み取って来た。
 広域公園に着くと、どこから聞きつけたのか結構な人出。ミーハーそうなのやご家族連れ、サッカーの練習を休んで観に来ている小中高生など多種多様。ジュニアユースの塩崎監督やびんごの島監督、このたびU−18日本代表のコーチを務める森保コーチなどの姿も見受けられた。ポイチさんはさすがに人気は衰えておらず、「一緒に写真よろしいでしょうか?」の(特に小学生プレイヤーのお母様からの)声が多かった。
 子供たちの会話が聞こる。
「森保さんて中田浩二に似てるなー」
そうか?でも確かに顔の輪郭は似ているかもしれない。
 ビッグアーチのほうから柳沢がゆっくりとしたランニングで出てきた。黄色い声が上がる。相変わらずエロい顔だ。今日の試合出てくるのか?
 ホーム側でユースが、アウェイ側で日本代表がアップ中。ユースはシュート練習中。ビシバシ決まる。トップの試合前のシュート練習とは比べ物にならない爽快さ。コンディションよさそう。試合開始は17:30とのことだったが、練習試合ゆえそこらへんはルーズで、結局10分あまり遅れての試合開始となった。
 主審はジーコ。でもハーフウェイラインのピッチサイドから一歩も動かない。さらに副審はいない。結構適当だ。島さんとか塩崎さんとかでも充てればよかったのに。ユースは本気でやらしていただくんだから。
9富成
15木原 10前田
11纉c
7柏木 6高柳
   
13大屋 4藤井 3槙野 14森脇
土肥
鈴木 玉田
   
中村
アレ 遠藤 福西 加地
   
中澤 宮本 坪井
川口
 サンフはさんま、一誠、俊介が一堂に会した今年初?のベストメンバー。と思ったらなんか変なのがうちのゴール前にいるゥー!
土肥洋一ィィィ!?
控えGKをこっちのGKにすんのかよー、さんまガッカリ。
 日本代表は練習着のままなので背番号がなく区別がつきにくいが、見た感じこれがスロバキア戦先発メンバー?というところ。俊介と玉田が遠目には結構見分けつきにくい。

 キックオフ、まずは柏木がドリブルで持ち上がって俊介にパス、受けて反転した俊介が一人をかわしてドリブル、左を駆け上がる翼へスルーパス!翼走るが、坪井が体を入れてボールをゴールライン外へ追い出した。日本代表、茸ドリブルから鈴木へスルーパス、抜け出した鈴木シュート!土肥セーブ!体を残しつつ右足一本ではじき出した。
 右サイド開いた茸から左大外のアレックスへピタリのサイドチェンジに観衆からため息。今度は茸がドリブルで中央突破し、ついて行った柏木が倒してしまいジーコからの笛。FK。つーかそんなところでじっとしてないで真面目に主審してください。
「三まーい!」
土肥が壁への指示を出す。ボールの両側に茸とガチャピンが立つ。やや右よりなので茸だろうな・・・ホイッスル。茸、キック!
・・・ハズレ!高さはよかったが右に外れた。
 代表のダイレクトプレイの速さはさすがに日本の精鋭、といったところ。しかしユースの選手も思いっきりプレスをかけてそれに対抗し、また代表ほどのスピードはないにせよダイレクトパスでボールを前へ運んでいる。右サイドに開いた一誠からゴール前に走る富成へアーリークロス!富成跳ぶ!がわずかに合わず。代表はサイドへと素早く展開して個人技で突破にかかる。鈴木が左からドリブルで切り込んでシュート!はサイドネット。茸、中盤で囲まれながらもテクニックを見せびらかしてバックパス。確かに巧いが、高校生相手にやるようなプレイではないし、本番でやったら叩かれちゃうプレイだ。左サイドアレックスからグラウンダーで中央に折り返し、オーバーラップしてきた福西が受けてミドルシュート!わずかに左に外れる。
 ユース、左サイドで細かくつなぎ、一転翼が右サイドへロングパス!開いていた俊介が受け、いざ勝負!しかし中澤と戻ってきたアレックスに挟まれ突破ならず。今度は代表の俊輔がユースゴール前へ迫り、フェイントフェイント!しかし時間がかかりすぎ、ユースが取り囲んで森脇がカット!森脇はアレックスとのマッチアップでも普通にボールキープしていて、さすがのフィジカルの強さを見せていた。代表、福西から左の鈴木へ、鈴木、玉田ワンツーで抜けて折り返し、玉田ゴール前トラップ・・・も撃ちきれず、当たりそこねのボールがころころとゴールラインを割った。藤井・槙野のセンターバックがよく体を寄せ、踏ん張っている。ていうかセンターバック二枚でよくやってる。
 中盤で一誠と茸がマッチアップする機会が多い。一誠は素早い体の寄せとしつこいマークで茸に思うようなプレイをさせない。一誠はさらにゴール前のカバー、そして飛び出してのゲームメイクと八面六臂。いいよ一誠一誠いいよ!たぶん最後まで体力もたないだろうけど!俊介が中盤でキープ、そして右サイド猛然と上がってゆく柏木へ右足スルーパス!はややボールが長すぎ、ゴールラインを割った。俊介、今度は右へ回った木原へパス、木原ドリブルで切り込んで俊介に戻し、俊介右にはたいて柏木がダイレクトクロス!ゴール前富成飛び込む、前で坪井がヘッド!もクリアしきれずボールは真上へ、しかし川口がジャンプ一番キャッチし大事に至らず。しかし生で見る川口、ホントにちっこい。
 代表、中盤でボールカット、速攻!中央で細かくつないで右へ出し、玉田が回り込んでライン際からセンタリング、高くゴール前をよぎったボールに、ファー鈴木が完全にフリーで宙を舞いヘッド!ゴールに叩き込んで日本代表が先制した。しかし玉田のセンタリング、その前にゴールラインを割っていたという目撃情報もあり、疑惑のゴールとなった。だから副審くらい置いておけと。
 とりあえずやっとこゴールを決めた代表、今度は坪井のフィードに鈴木が抜け出す!しかしDFがカバー、鈴木の折り返しを中央カット。茸がドリブル突破!どんどん抜けていってPA侵入!マズー!しかし森脇がドーンとチャージして一発でボールを奪い取る!笛はない!ビバマッスル!でも代表の攻勢、右CK、茸キック!はファーPA外へ、そして待ち構えるアレックスがダイレクトミドルシュート!は上へ外れた。次、鈴木が森脇を振り切って突破、センタリング!はGK土肥キャッチ。今度は左から玉田が突破、しかし森脇が折り返しをブロックしてCKに。左CK、ガチャピンのキック!は森脇がヘッドでクリアー!こぼれを代表つないで右の加地へ、加地、流れの関係で左にカバーに来た森脇を一発でかわして突破し、クロス!ニアで茸が受けて右足シュート!は上へハズレ!助かった!そしてゴリさんから森脇へお叱りキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!いい意味でも悪い意味でも目立っている、森脇。
 攻められているユースだが、一誠が中盤で守備につなぎに奮闘しているので、おいそれと決定的には崩されない。左サイド玉田落としてアレックスが折り返し、茸がキープからぽんと浮かせて鈴木走り込みシュート!DF防いで左CK。ヤット、キック!ファーに流れて茸と木原が競り合う!タッチライン際の攻防、木原がうまく出し抜いてマイボのスローインに。OK!
 代表、左サイドから細かく崩して鈴木がゴールライン際からシュート!ポスト!続いて左サイドアレックスからのクロスをニア茸が受け、DFともつれて倒れながらシュート!左ポスト!イマイチいいところのない茸、今度はスルーパス!玉田がスピードで抜け出す、藤井が追う、そしてタックル!ボールがこぼれ、玉田はバランスを崩しながらもPA内からシュートを放つがボテボテで土肥キャッチ。と、笛が鳴った。ジーコ、FKの指示。えー藤井のタックル、ファウルかよっ!あれがファウルならPKだろ。よく見てるのか?
 PAすぐ外からのFK。ボールそばに茸とガチャピン、そしてアレックスの三人が立つ。近すぎてかえって難しいところ。どいつが蹴る・・・ガチャピン!―――は右に外れた。
 やっとユースの攻撃、木原が持ち上がって右にパス、柏木が受けて森脇に戻し、森脇クロス!ゴール前富成・俊介飛び込む!がボールは川口の懐へ。今度は一誠、中盤でボールカットしそのまま一気にドリブル突破!どんどん持ち上がって左サイドからPA侵入!ここで宮本にチャージを受け倒されるが、笛はなし!おいおい今の宮本ボールにいってないって!
PKだろォジーコォォォ!!
おとなげない人だ、まったく。でも今のプレイ、一誠の魅力の一つ。U−19で大熊が今野泰幸の代わりにしたがっているようだが、彼は断じてそういうプレイヤーではない。高い守備力に攻撃センスを兼ね備え、さらに攻守の判断力に優れたクレバーな頭脳を持つ、広島のコンピューターだぞ。
 茸、左のアレックスへ。キープしている間に中澤猛然と上がってキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!アレックス、中澤へ、中澤、茸とワンツーで深く切り込んでセンタリング!は槙野クリア!CKへ。ヤットの左CK、低く速いボールにニア福西ヘッド―――!は右にハズレ!これも助かった!代表、バックラインからのフィードに右サイド鈴木が飛び出すが、翼がマークにつき、一対一で見事にボールを奪い返した。周囲から歓声が上がる。続いて代表、茸と鈴木がユースPA外付近でボールをキープしシュートを窺うが、ユースは素早く密集して撃たせない。いったん足を止めたら、いくらテクがあろうがもうユースからゴールを奪うことはできないと断言しておこう、茸よ!アレックスのクロスにニア鈴木が抜け出してヘッド、は右に外れる。
 ユースは途中から俊介がセンターFWの位置に入っていた。確かに一番ボールをキープできるし。ユース、最後にカウンター、纉cがドリブルで持ち上がって右を駆け上がる富成の前のスペースへスルーパス!富成走るが、GK川口がPAを飛び出してボールを支配下に収め、そのままボールをPA内へ転がして、キャッチした。そしてジーコが笛を吹き前半終了。ユースは1点ビハインドで後半へ。大健闘、だろう。
 ユースのGKを務めた土肥、驚いたことにユースのメンバーの名前を覚えており、実に的確な指示を出していた。今まで土肥といえば、「確かにボールへの反応速度は速いけど下田には及ばねえだろそれに時々ファンタジーかますしこんなんでも日本代表GKかよ」という認識だったが、ちょっと見直した。
 日本のシステムはユース相手にも3−5−2だったから、もうこのまま行くんだろう。守備は安定しており、ユースにシュートを撃たせなかった。4バックならもっと攻められたのに。坪井・宮本・中澤それぞれ持ち味を発揮し、やってきたユースの選手を的確に止めていた。体の使い方において、ユースの選手とはさすがに経験の違いを見せた。ただ一誠を止めた宮本のプレイはPKぽかったけど・・・
 攻撃では、ユースが守備を整えるとなかなか前に出せずにバックラインが長い間ボール回しをする時間帯が時々あり、前線の動き出しに少なからず問題があると思われる。ただ鈴木は飛び出しやキープが実にうまく、ベルギー暮らしは案外無駄にはなっていないことを思わせた。中盤でのパス回しはさすがで、そのスピードには(特に前半半ば以降)ユースもなかなかついていけなかった。日本代表はトップ下の広範な動きがもっと必要だろう。両サイドは、アレックスはさすがにWBの位置であれば及第点のでき。加地は、最後のクロスの精度がお話にならない。こっちのサイドは彼よりも、サイドに流れてくる鈴木のほうが怖かった。
 ユースは守勢に回る時間帯が多かったものの、ベタ引きにならず、攻撃への意識は常に持っていた。とくにボランチの柏木や一誠がGKやDFにまでプレッシャーをかけに飛び出していったり、速攻時にはFWまで追い越して前線に上がったりと、何とか代表に一杯食わせようと奮闘していた。その分纉cがバランサー的な役割を背負ってやや目立たなかった。スペースへの飛び出しなら彼の専売特許なのだが。富成は運動量とポストで攻撃をリードしていたが、中盤からは抑えられぎみだった。木原は小さい体で代表の選手とよく渡り合っていた。俊介は得意のドリブルで代表DF陣をこじ開けようと奮闘、後半に期待。4バックはたびたびサイドを破られながらも、最後のところを抑えた。その働きの素晴らしさは日本代表が高校生相手に45分でたった1点、これに尽きるだろう。
19平繁
15木原
→8田中祐
10前田
11纉c
→26藤澤
7柏木 6高柳
13大屋
→17中山
4藤井 3槙野 14森脇
1佐藤昭
本山 西
   
小笠原
三浦 藤田 加地
  中田浩  
茶野 田中誠 宮本
→中澤
川口
→土肥
 後半、代表は控えメンバーに入れ替えてきた。代表復帰のナカタコくんがワンボランチでその前に藤田・小笠原が並ぶ攻撃的な布陣。ツートップは本山・西のスピード・コンビ。柳沢はー?と思ったが、腰痛で別メニューとのことだった。あーそうですか。とっととメッシーナ行け。
 ユースのほうはBチームに入れ替えてしまうとさすがに試合にならなくなるので、ほぼ前半のまま。富成に代わり平繁が入った。GKにも正ゴールキーパー・さんまが入る。
 キックオフ。まず、柏木が果敢にドリブルで切り込み右足シュート!GK川口キャッチ。これがユースのファーストシュート。次いで森脇から左サイドに開く平繁にパス、平繁が落として走り込んだ翼がダイレクトでクロス!ゴール前へ、これがゴールに向かってゆく、これはまさかシュータリング?入っちゃえ!川口、戻りながらジャンプ!届かない!―――が、ボールはゴール上ネットにぱさり、と落ちた。惜しいな。槙野のフィード、俊介が落として翼がミドルシュート!はDFに当たる。
 対する代表、藤田と三浦アツのコンビでキープし、小笠原へスルーパス!しかし柏木が小笠原の前に体を入れ、ボールを追い出してゴールキックに。次いでアツのクロス、中央合わず。そしてオーバーラップしてきた中田浩二が浮き球をヘッドで右へはたき、PA内右サイドにいた藤田がヘッドで折り返し、そのままゴール前走り込んだナカタコがもう一度ヘッドで合わせてゴール左スミに放り込み、日本代表追加点0−2!
 さらに代表、左サイドで本山とアツがボール回し、本山が切り込むと見せかけバックパスにアツのスルーパス!はさんまが飛び出しキャッチ。また攻め入り右CKゲット。小笠原が向かう。キック!ニアに飛び込んだ選手がヘッド、これが決まって0−3!密集していたので誰だかわからない。宮本かナカタコか?と思ったが、ニュースによれば本山とのことだった。セットプレイでやられてしまった。
 後半の日本代表、速い速い速いィィィ!ナカタコ、藤田、小笠原の三人がワンタッチのダイレクトパスでたちまちテンパイ状況を作り、すかさず駿足ツートップへのスルーパスでリーチをかける。カウンターから本山が右サイドをドリブル突破、そして西へのスルーパスッ!あー!しかしさんまが飛び出してキャッチ!代表、右サイドから凄まじくダイレクトパスで崩して加地クロス!はあさっての方向。ここだけはひと息つける時間帯っ・・・!おまえはそんなだから石川や徳永からポジションを奪えないのだ。
 ユース、翼に代え中山シュージ投入、右サイドバックに入って森脇が左サイドバックに回る。
 そしてユースのカウンター、右サイドのシュージにボールが出る。シュージ、ドリブルで持ち上がってクロス!はDFに当たってゴールラインを割りCKに。右CK、柏木キック!ファーの混戦、クリアを俊介が拾ってミドル!はクリアされる。今度は代表のカウンター、本山ドリブルから右へスルーパス、西?(ここらへんから薄暗くなってきて背番号のない日本代表は誰が誰やら)がシュート!をDFブロックでCKに。右CK、小笠原キック!中央で代表合わせた!・・・ゴール!0−4!さんまも左右コースへのシュートを止めるのにはまだ修練が必要か。土肥なら後半これまでの3点のうち、どれかは止めていたろう。ただしさんまは至近距離反応や前への判断はなかなかいいので、経験さえ積めば問題ないだろうけど。ゴールは中澤?ナカタコ?っていつの間にか中澤イル━━━━(゚∀゚)━━━━!!気づかないうちに宮本と交代していた。何だよ出戻りかよ。ずるいぞ。
 あっというまに突き放されてしまった。セットプレイから2失点というのはもったいない。小笠原のキックが正確なこともあるけど、やはり代表相手にセットプレイやられるとつらい、か。ただでさえうちのユースはちっこいのが多いんだし。
 ここでユース、木原に代え田中祐樹イン。代表はGKを川口から土肥に代えた。今度は敵ィィィ!
 ユース、右サイドでFKゲット。柏木キック!ニア、GKパンチ!そして代表カウンター、こぼれを拾って中央小笠原がドリブルで駆け上がる!ハーフウェイラインを越える、そこへシュージが立ちはだかった。シュージで大丈夫かよー!小笠原、フェイントをかけスピードで脇を抜け・・・ようとするが、シュージはボールに集中しタックル、見事に小笠原からボールを奪い取った。グッジョブ!代表、中盤パス回しからスルーパス、本山が抜け出す・・・ところ、槙野がカバー、ストップした。ユース、中盤で奪ってカウンター、シュージから中央俊介へ、俊介は左サイド祐樹へとつなぎ、祐樹が左サイドでキープ、切り返してタテへ抜けるところ引っ掛けられてFK。早いリスタート、戻して森脇がダイレクトクロス、ゴール前平繁が飛び込んでジャンプ!競り合うGK土肥、パンチ!なかなか撃たしてくれんなァーッ!
 代表、PAやや外で右から左へ藤田→西→小笠原とつなぎ、小笠原シュート!はブロック!そしてカウンター、柏木が右のスペースに走る平繁にパス!平繁走る、しかし茶野が体を入れてボールカット。また本山ドリブルから西へのスルーパスキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!西飛び込んでシュート!を詰めたさんまが至近距離スーパーセ―――ブ!!
 後半半ばを過ぎると、ユースの運動量がガクンと落ちてきた。代表のパス回しにほとんどついていけなくなる。ほとんどが後半から出場の代表はまだ元気一杯。中澤とかまたぞろオーバーラップしてくるし。代表、CKゲット、小笠原キック!にファー茶野がヘッド!さんまパンチ!もう一度CK、小笠原キック!はクリア!つーか後半の代表のほうが強い。控えメンバーのほうが強い。スロバキア戦はこっちベースで行ったほうがいいんじゃないか。ナカタコ・藤田・小笠原のトリオ最高。アツもいい。加地は相変わらず。ほかに誰かおらんのか。西か。でもFW足りないし。
 19時になり、補助競技場出口のところに帰りのバスキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
 ユース選手交代。纉cに代わり、26番、1年生の藤澤イン!おお、こういう試合に!先日の全広島選手権2回戦・広島修道大戦でのフルタイム出場&1ゴールゲットが評価されたのか?1年生といえば平繁もそうだが、彼の場合はもう「コンスタントに実力を発揮してくれんと困るんだが。ああ、あと赤点取るなよ」っていうくらいの存在だ。
 代表、左から右へとリズミカルに繋いで折り返し、本山がシュート!さんまキャッチ。反撃、俊介がボールを受けクロス!DFはね返す。今度は一誠がドリブルで上がって俊介に入れる、俊介、反転しざまに左足一閃!はDFに当たってゴールラインを割りCKに。左CK、祐樹が向かう。ここでゴールを!藤井、槙野、森脇、平繁がポジションを取る。祐樹、キック!ゴール方向に曲がり落ちる、一斉に飛び込む!が、土肥がキャッチ!そして代表の速攻、左サイドから三浦アツがドリブル突破、深くまで切り込んでセンタリング!ゴール前を横断する速いボールにファー走り込んだ本山が合わせてゴール!0−5とした。
 ああ惜しい、試合時間もう少しなのに・・・ユースの選手のご家族の方によれば、今日は「代表を5点以内に抑える」ことが目標のひとつだそうだ。浦和ユースは代表と対戦して0−9だったそうなので、それに比べればよくやっているが、何とか1点がほしい。俊介、まだ体力残ってるか?と、槙野が超ロングシュート!右に外れた。土肥のゴールキック、左の茶野にはたいたが、茶野がトラップミスしてユースのスローインに。うっかり屋さんめちょっと緩んでるな、ここを何とか突けないか?と、ボールを奪った代表、ナカタコがスルーパス、西が抜け出す・・・がユースDF陣はオフサイドのアピール、でも副審いない―――!西はそのままゴールに蹴り込んで6点目・・・しかし代表ベンチで誰かが手を上げてオフサイドのアピール、そこでジーコが笛を吹いてオフサイドの判定、FKで試合再開とした。
 左サイドで森脇がカット、そのまま全力でドリブル持ち上がる!そして中を見て、俊介目掛けクロス!しかし田中誠がその前でカット!最後の力を振り絞っての攻撃、今度は右サイドで平繁がボールキープ、三人にマークされながらもターン一発でかわして突破、中央俊介に折り返して俊介、ミドルシュート!は左に外れる!引っ掛かりが悪かったか・・・そしてその前がかりのところを突かれ、左サイドを崩されてのセンタリングをファー西が合わせて今度はゴール、0−6となり、同時にジーコが試合終了のホイッスルを吹いた。
 完敗、そして6失点目にユースの選手はがっくりきているようだ。でもよくやった。前半、日本代表レギュラー組の攻撃を1点に抑えたんだから。あのまま90分やっても3点くらいに抑えられたのでは。惜しむらくは、
控え組のほうがはるかに強かった
こと。中盤だけでなくFW、サイドも含めたパスワークはまさにジュビロ・サッカーというべき完璧なものだった。
 練習試合で代表に負けて悔しがる必要もない、と思うかもしれないが、相手がどこであれ敗北に悔しさを感じ、そこから這い上がってゆくメンタリティがサンフユースの強さの根底。特に今回はノルマである「5失点以内」を最後の最後でクリアできなかったから、悔しさは相当だろう。今週末にはプリンスリーグ、勝負の多々良戦。今日得たことをこの試合にぶつけてやれ。
 ピッチでは両チームがクールダウン。そして、代表のレギュラー組は先にバスに戻り始めた。同時に人だかりが花道を形成し、写真撮影&サイン攻撃キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!自分もとりあえずそれに乗ってみて、立ち止まった選手の写真撮ってみた。
 川口を撮ってみたら、結構さわやかな笑顔を撮ってしまい、失敗。(なぜ)
 小笠原はいつも通りなにもせず速攻で引き揚げていった。
 福西・藤田・宮本といったところはサービスいい。茸と柳沢はさすがの人気。
 アレックスはベンチ裏で子供と記念撮影。お、撮っとこうと思ったら携帯のシャッターの瞬間アレックスが動いてしまい、全身がぶれてしまって何だか「類人猿らしきもの」に写ってしまった。大失敗だ。でもネタにはなるが。ピッチではジーコ・森保なにやら歓談。
 それからユースの選手も三々五々片付けに入る。お疲れ。

 あんまり遅くなってもいけないので、さっさと帰宅する。

7月4日 吉田サッカー公園 晴
全広島サッカー選手権2回戦・
サンフレッチェ広島F.CユースVS広島修道大
〜びんご運動公園 曇
日本クラブユースサッカー選手権U−15中国地域予選・決勝
サンフレッチェ広島F.CジュニアユースVS廿日市FC

 先日、プリンスリーグにてサンフユースは広島観音に敗戦。まさに「明訓VS弁慶以来の衝撃」だったわけだが、それから一週間、ユースは果たして立ち直ることができたのか。
 広島県内最強のサッカーチームを決める、天皇杯広島県予選も兼ねた全広島サッカー選手権、3日に1回戦が行われ、クラブユース代表のサンフユースは佐川急便広島に3−0で勝利、2回戦に駒を進めている。久しぶりにユース公式戦に出場の俊介も、連携に難があったとはいえ早速2ゴールと気を吐いているようだ。今日は2回戦、相手は瀬戸内高を2−1で降した広島修道大。トップチームの特別指定選手・DF西河翔吾がいるところだ。俊介との対決が見もの。
 というわけで、吉田へ。途中、マスカーニの《カヴァレリア・ルスティカーナ》を聴く。この中の有名な間奏曲は、やはり聖歌《キリストは勝ち》(今月号のヘルシング、ヴァチカンの第9次十字軍のロンドン到着時に流れた聖歌)に似てるなー、と思いながら、サッカー公園着。試合開始時刻をちょっと回ってしまったので、急いでピッチへ。天然芝のほうはもぬけの殻なので、人工芝のほうか・・・
1.サンフレッチェ広島F.CユースVS広島修道大
2古本
20松田 26藤澤
23保手濱
12福本 25遊佐
14森脇 4藤井 28田中尚 17中山
21栗崎
 何だこのメンバーはああああ
1年生が5人!しかもセンターFWには本来サイドアタッカーの古本!大学生相手にこのメンバーで大丈夫なのか!?何でも昨日のメンバーは森脇と藤井以外休ませているそうだが、それにしても・・・
 サンフ、シュージがゴール前のルーズボールに果敢に突っ込みボールカット、DFともつれて倒れ、ボールはラインを割ってCKゲット。シュージは足を痛めてしばらくうずくまっていたが、やがて立ち上がった。右CK、キッカーは福本。キック!は蹴った瞬間ラインを割ってしまい、ゴールキックに。続いて中盤でボールをつなぎ、松田が右サイドにスルーパスを出しシュージが走り込むが、オフサイド。
 修道大は3−5−2。中盤はボランチ一人、アタッキングハーフ二人の攻撃的なフォーメーションで、西河はスリーバックの中央でカバーリングを主に行っている。大学生のプレッシャーにどうしてもサンフは押され気味で中盤で組み立てられず、藤井がたびたび中盤に上がってパスをはたき、ゲームメイクをしている。修道、FKゲット。ボランチの15番が入れ、こぼれを拾ってクロスにファーで合わせるが、栗崎がセーブ!右CK、ファーで競り勝って折り返す、しかしサンフが何とかクリア、スローインに。さらにスローインからミドルシュート!はDFが防ぐ。
 オーバーラップしてきた森脇が右に開く松田へとパスを送る。DFが足をもつれさせて倒れ、松田はボールを受けて折り返し、中央古本が受けて持ち込みシュート!GKセーブ!CKへ。左CK、ショートコーナー、受けた福本がクロス!はGKがパンチ。
 サンフも時々攻め入るが、ペースは修道。右サイドMF17、森脇を一発でかわし振り切ってクロス、ファーのFW20がダイレクトでシュート!は上へ外れた。結構フリーだったのでコースを狙いすぎ、その余裕がかえって幸いした感じ。サンフ、遊佐がドリブルで中央突進するも、囲まれてつぶされてしまった。さすがに単独突破は難しい。修道10番、スルーパスを放つがオフサイド。押されながらも何とか踏ん張っているサンフ、中盤で上手くカット、藤澤にボールが入る。反転してドリブル開始、あ、スペース空いてる、行け藤澤!藤澤は中央ドリブルで持ち上がる、DFがマークに行く、瞬間藤澤が右足を一閃ミドルシュート!
 ―――ゴール!!
GKはその鮮やかな弾道に一歩も動けずただ見送るだけ!ボールはゴール右上スミに突き刺さり、劣勢のサンフが先制1−0!藤澤は公式戦初ゴールを記録した。おめでとうッ!!
 とはいえ、ペース修道は変わらない。FW10が森脇をブッちぎって右サイド疾走、追いすがる森脇が後ろから倒してファウル、当然のイエロー。さっきといい何やってんだ森脇。まだ水を抜いた膝のコンディションが万全ではないのか?FK、ファーで完全に競り勝ってヘッド!ギャー!しかし運良く上に外れる。藤井と尚もヘッド強いが、槙野がいないとちょっと心配。サンフ反撃、藤澤が持ち上がって保手濱に渡し、保手濱が思い切ってドリブル突破!PAに侵入するが、ストッパーの3番に止められてしまった。惜しい。修道カウンター、抜け出されかけるが尚がタックルでストップ!サンキュー、タカシ。藤澤のスルーパスに古本が粘り、倒されてFKゲット!PAちょい外左サイドのFK、直接狙える位置だ。キッカーは福本、キック!直接狙う―――わずかに上!バーをなめるように越えていった。
 押されていたサンフだったが、徐々にペースをつかめるようになってきた。それは開始から献身的に動き回ってポストを行ってきた古本に、周囲の一年生、藤澤・松田・保手濱のプレイがリンクし始めたことによる。大学生のプレッシャーにも慣れたか、上手いボールの受け方で相手のプレッシャーを流し、次のプレイにつなげていく。後方からのフィードを古本が落とし、松田がキープからスルーパスを放ち中央藤澤が飛び出す!これはGKが飛び出してキャッチしたが、流れるようないい攻撃だった。修道、右からドリブル突破したMF24番がシュート!栗崎セーブ!しかしこぼれを修道が拾って無人のゴールにシュート!うわ・・・しかしライン上DFが戻ってクリアー!!スーパープレイキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!よく守った!
 中盤でシュージがボールカット、いったん預けてリターンを受け、ドリブル突破!いけ!しかし西河がきた!一対一、勝負―――西河ストーップ!さすがにプロの公式戦に出場した身、高校生には負けていられないか!古本がボールを受け、中央駆け上がる藤澤にスルーパス!しかし西河、これを読んでインターセプト!ううむ、彼はヘッド強いだけでなく、カバーリングとかこういうプレイが上手いな。確かにトップチームに必要なプレイヤーだ。藤井から保手濱に入り、保手濱スルーパス!藤澤トラップ、前を向いて抜け出そうとする、が西河またしてもカット!森脇のアーリークロス、ゴール前走り込んだ松田が身を沈めつつヘッド!ボールはゴール上ネットにぱさりと乗り、ゴールならず。リズムが出てきたサンフは前線からの守備からの速攻、という形ができ始めた。が油断大敵、尚のミスパスをカットされてカウンター、修道MF24ドリブルシュート!は栗崎正面!
 サンフは前線でボールが持てるようになってきた。古本だけでなく保手濱と藤澤のところでボールが落ち着くようになったのが大きい。そして前半が終了し、サンフが1−0で折り返した。
 ハーフタイム、俊介が10番のユニを着てグラウンドを出て何かを取りに行き、また戻ってきた。ユニを着ているということは、出るということか!そして選手がピッチに出てきた。藤井と松田が下がり、槙野と俊介がイン。槙野はそのままセンターバック、俊介はセンターFWに入り、古本が右ウイングに回った。
 キックオフ。サンフが立ち上がりからいい感じで攻撃する。俊介がマークされることで他の選手がフリーになり、しかも俊介は二人くらいに囲まれてもキープしパスが出せるので、ボールがさらに潤滑に回るようになった。保手濱クリア、藤澤が肩トラップで落として保手濱に戻し、保手濱ダイレクトで左に展開!これはクロスにまでいかなかったが、いい展開ができるようになってきた。修道、CKゲット。と・・・西河上がってキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!前半はカウンターを警戒していたのかセットプレイ参加を自重していた西河だが、リードされていることもあり後半からは狙ってくるようだ。マークは・・・槙野と、尚。二人がかりか、OKだ。キック!ニアだ。ミスったな、俊介がカット、そしてドリブルで持ち上がり(こういうところでドリブルやめてー)、前線残っていた藤澤にパス!藤澤、ボールを受けるやすぐさま右のスペースに展開!ここへ福本が走り込んでドリブル突破し、クロス!はGKの懐へ。ちょっともったいない。左サイドを保手濱が持ち上がり、俊介へ折り返す。俊介、フェイントで一人かわして左足一閃!はサイドネット。惜しい。
 サンフは完全に押し返し、一進一退の展開に。俊介、三人をひきつけ右へパス、シュージが受けて中へ切り込みクロス!クリアされるが福本が拾って槙野に戻し、槙野がダイレクトで右に開いた遊佐へ!そして遊佐、クロス!は合わなかったが、波状攻撃もできてきた。そしてCKゲット、福本のキックは修道クリアでもう一度CK、福本キック!にファー槙野が競り合いながら右足で合わせたがサイドネット。
 古本が足を攣らせてしまい、柏木が交代でイン。そのままFWに入る。古本は慣れないセンターFWで大学生相手によく頑張った!お疲れ!
 柏木、右FWに入る。そしていきなり右サイドドリブル突破キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!PA付近で一人をフェイントでかわすとPA内切り込み、センタリング!ボールはゴール前を横断し、ファーの俊介のもとへ。俊介、マーカーを前にして一回、二回ボールタッチすると、ぴたっと動きを止め、棒立ちになった。
両手ぶらり戦法キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
Jユースカップ決勝で西山ゴールアシストしたときと同じ、ここから何かやってくる・・・ハズ・・・
 吉田静寂、しかし擬音は何か起こりそうなゴゴゴゴゴ・・・そしてゴール前の全員が動きを止めた、その一瞬!俊介、さっと右にボールを持ち出して右足一閃!!
ドッギャーン
GKも反応しきれない強烈な一撃がその上を抜け、ゴールネットに突き刺さった。やったなあの感じ!完全に波紋は入った!キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!蒼紫色の波紋疾走!俊介ファンタジー!サンフユース、修道を突き放す2−0!
 サンフ、俊介・柏木・藤澤によるファンタジック・コラボレーションを披露。三人とも華麗なテクニックを持っているので、ダイレクトでため息の出るようなパスを回してゆく。修道も負けずに右から左へサイドチェンジ、誰もついていない、やばい、フリー!クロス!これにファーから二人が抜け出し、栗崎の脇を破ってゲット!・・・しかしオフサイドフラッグが上がっていた。
「後ろからだって!」
抗議するが、もちろん判定は覆らない。
 柏木がスルーパス、俊介が抜け出すがDFクリア、CKに。右CK、柏木キック!はクリアされる。サンフ、中盤でボールを奪い、俊介へ。ゴール前GK出すぎなのをを見た俊介、ダイレクトでロングループシュート!は上へ外れたが、らしいプレイだった。修道CK、ゴール正面西河跳ぶ!がその前で栗崎がキャッチ!今度は途中出場の21番からのアーリークロスにFWが飛び込むも、これも栗崎が飛び出してキャッチ!今日の栗崎、集中力が凄い。やはり先日の観音戦の雪辱に燃えているんだろう。
 右サイドで藤澤がキープ、柏木がフォローに来るのに気づくと、ちょんとヒール!中へ切れ込む柏木がそれを受けてそのままドリブル、倒される!が笛はなし。サンフはダイレクトプレイで修道を翻弄、とくに柏木のスピードと運動量が目覚しく、修道DF陣はまったくついていけない。さらに守備でもしっかり戻って体を張る充実ぶり。ディ・モールトに良し!修道は、いいスルーパスにFWが飛び出すも足をもつれさせて倒れてしまうなど、ここに来て体力が尽きてきた模様。この炎天下で二日連続でやったら、そりゃバテるって広島県サッカー協会。その点、大胆なターンオーバー制を採用したサンフは作戦勝ち、といったところ。でも結構な賭けだった。やはり広島トップリーグで国体成年選抜や大学選抜と何試合もしてきた経験から森山監督が決断したんだろうけど、勝負師ッ!
 サンフ、保手濱に代わり、纉c投入。
 サンフのカウンター、遊佐がボールを持ち、一人をかわし突破、ドリブルでゴール目がけ疾走!いけええええ!しかし西河が戻って来る!遊佐に追いすがり体を寄せる、そして押し潰すように倒した!ボールに行ってない、そしてPA内、PKだ!しかし主審は笛を吹かず!
何ィィィィ―――!!
てめー守備側に有利な判定しすぎだろもっとちゃんと見やがれえええ!
 修道FK、15番が蹴る、西河飛び込むがボールはラインを割る。またもFK、15番キック!中央西河が跳ぶ、しかし森脇がその前でヘッド、クリア!そしてスローインを得てロングスロー!ニア西河の上を越えてゴール正面に落ちたボールに両者群がって混戦!しかしサンフがクリア。終盤は修道大が必死の攻めを見せたが、サンフはきっちりと守りきってカウンターを繰り出し、最後には試合のペースをしっかりと握って試合終了のホイッスルを聞いた。
 「いやー、こんなにすんなり勝てるとは思いませんでした」
とは試合終了後に選手達の親御さん方の前へ挨拶に来た時の森山監督の弁だったが、本当にそんな感じだった。次の準決勝はクラブユース選手権前だが、どういうメンバーで臨むのか?あと、今年の全日本ユースも準決勝・決勝の時期が吉田高校の中間試験と重なるらしく、それが頭痛の種ということだった。
 あと、U−18日本代表に五人が選出されたこと、ユース選手の北海道キャンプへの帯同はとりあえずキャンセルになったことを教えて頂いて、吉田をあとにする。さて、びんご運動公園へ行くぞ。
 しかし、眠い。三次からぐるりと回って国道184号線を南下、尾道へと向かうが、もう居眠り運転。途中のコンビニで一休み、それでもダメなので御調のコンビニで栄養ドリンクとか買って飲み、14:40に無事びんご運動公園に着。駐車場に車を停め、陸上競技場へ。
 ピッチではクラセンU−15中国地域予選決勝、サンフジュニアユースと廿日市FCの試合が行われている。先に行われた準決勝でサンフは津山FCを2−0で、廿日市FCは福山FCを延長Vゴール1−0で破り、全国大会出場を決めていた。そのため、通常は消化試合みたいになってしまうのだが、広島県予選グループリーグで直接対決(サンフ2-1廿日市)して以来の再戦、廿日市は今度こそ勝つ!の意気込みで来るだろう。
2.サンフレッチェ広島F.CジュニアユースVS廿日市FC
10
14
12
18 17 13
11 10
20
 前半途中、まだ0−0のようだ。サンフの1番は守護神・兼田、4番は林、6番加藤、12番浜田、14番畠中、3番沖田勇樹、10番横竹、というところがピッチや塩崎監督の声を拾うなどして確認できた。先日の試合と番号が違う選手がいる・・・のでちょっとわかりにくい。金城、矢野といった攻撃の主力が出場していないが、決勝はお休みか?
 サンフはドイスボランチがボールを散らして攻め、廿日市FCはサイドに開いてタテに走らせる速攻で攻める。双方互角のうち、前半が終了した。
 ハーフタイム、廿日市FCベンチは非常に明るく、「サンフレッチェを倒して中国地方一になるぞ!」との監督のお言葉にも楽しそうに反応していた。いい雰囲気。ひょっとする、かもしれない。サンフのほうはベンチを引き払って奥のほうに引っ込んでしまい、なかなか出てこない。廿日市がピッチに出てきてもまだ出てこない。やっと出てきた。
 後半キックオフ。まずはサンフ横竹がスルーパス、9番(新井?)が抜け出しGKと一対一、シュート!GKストップ!廿日市、中盤のパス回しからオーバーラップの右サイドバック5番がチップ気味のシュート!はGK正面でキャッチ。廿日市、スピードのある左の攻撃的MF9番がドリブルで切り込む、しかしサンフDF17番がタックルでクリア。サンフ、後方から長いフィード、横竹が抜け出す、廿日市GKがPAを飛び出す、その鼻先で横竹が先にさわってループシュート!GKの上を越えたボールがワンバウンド、ツーバウンド・・・右に外れ!
 サンフ左SB18番がドリブルでサイドを突破し一人かわしてセンタリング!はGKキャッチ。今度はスローインから18番がMF12(ハマコーって呼ばれていたから浜田晃くんで間違いない、かな?)とのワンツーで左サイド抜け出しセンタリング!はこれもGKキャッチ。
 廿日市、4番に代わって17番イン。
 廿日市、ボランチの8番がドリブルで中央突破!PAに迫るが、直前でサンフDF陣がストップ!今度はセンターバックの3番がオーバーラップして持ち上がり、こぼれをFW10番が拾って強引に切り込む!がこれもサンフがクリアする。サンフ、中央横竹から14番畠中へスルーパス、畠中ドリブルでPAに入ろうとするが、廿日市DF陣がこれを許さない。
 廿日市、11番に代わり12番イン。
 廿日市、ボランチ6番のスルーパスに左サイド9番が反応しドリブルで突破、シュート!GK正面でキャッチ!サンフ、加藤から畠中へのパス、クリアされたところに沖田勇樹が走り込みミドルシュート!は上に外れた。一進一退、互角の戦いが続く。廿日市ベンチは次々に動くが、サンフベンチは動かない。
 横竹がドリブルで進撃、止めに入ったDF二枚ともつれ、三人揃って転倒!笛はない。こぼれを9番が拾い、キープ。横竹、素早く起き上がると動きなおしてゴール正面へ。9番、ふわっと浮かせたボールをゴール前DFの裏へ入れる、DF背走しつつ振り返るが、そこにはすでに猛然と走り込む横竹が!横竹、落下してくるボールをダイレクトボレー!GK左に跳ぶ、しかし届かない、決まっ――ポスト―――!!ボールはポストにはね返り、ゴールならず!廿日市、ツキがある。反撃、ボランチ6番のミドルシュート!は右に外れる。
 後半も25分を過ぎ、いよいよ佳境に。双方攻め合い、さらに守備も隙がなく、どちらが勝つともいえない。サンフ、沖田勇樹がドリブルで上がり9番にパス、シュートはGKキャッチ。またも沖田勇樹がドリブルで上がり、センタリングにニア横竹がトラップ!しかしDFが素早く寄せてクリアする。ロングフィードに右サイド畠中が抜け出しPA侵入、飛び出すGKもかわしてタテに抜けるが、折り返せない!右からのクロス、ニア9番がスルー、そして中央横竹・・・DFクリア、CKに。右CK、沖田勇樹のキック!中央横竹跳ぶ!がホイッスル、競り合いでサンフのファウルの判定、廿日市のFKに。反撃、FW10番から左サイド9番へ、9番がスピードドリブルで突破して切り返し、8番へ折り返す、しかしシュート撃てず!サンフがカウンターを繰り出すが、廿日市DFがきっちりとはね返した。終了間際にサンフが怒濤の攻撃を見せたが、廿日市もしっかり守ってゴールを許さず。かくて前後半を戦ってスコアレスドローとなった。
 決勝は、すでに準決勝で全国大会出場が決定しているチーム同士の試合のため、延長戦はない。すぐに優勝・2位を決めるためのPK戦に入る。コイントスが行われ、先攻は廿日市となった。使用するゴールはアウェイ側・廿日市サイドのもの。両チームの選手が足をほぐしストレッチして、さあPK戦。

 先攻廿日市、最初のキッカーはFW10番。いきなりエース登場。守るGKは兼田。昨年のナイキプレミアカップでは全国大会準決勝のガンバジュニアユース戦、そして決勝のヴェルディジュニアユース戦で立て続けのPK戦に遭遇し、これらを見事に制してサンフジュニアユースを優勝に導いた守護神。彼がゴール中央で両手を広げて立つと、何だかゴールが狭く感じられる。これはキッカーにしてみればプレッシャーになるだろう・・・10番、助走を取って・・・キック!

―――ゲット!ゴール右上、兼田反応しさわったものの、ボールの勢いは死なずにそのままネットを揺らした。1−0。

後攻サンフ、一人めは・・・ナンバー10横竹!こちらもエースが来た!決めろよー・・・・・・キック!

―――ゲット!GKの逆を衝きゴール左下に蹴り込んで1−1。

二人目、廿日市は右サイドバックの5番。

―――外した!ボールは枠を外れ、ゴール左上に飛んでいった。1−1のまま。

サンフ二人目は、中盤の要・6番加藤。

―――ゲット!右下スミに正確に蹴りこんだ。GKも反応したが、とどかず。1−2。

三人目。廿日市は攻撃的MFの7番。

―――外した!これも枠を外れ、ゴール上方に飛んでいった。二人ともコースを狙いすぎた。これも兼田のプレッシャーのなせる業か?1−2のまま。

サンフ三人目は、加藤とコンビを組むボランチ・12番浜田。

―――ゲット!左スミ中段、GK反応したがとどかない!1−3。

四人目。廿日市はボランチの8番。彼が外せば、その瞬間PK戦に決着がつく。ボールを一回セットしなおし、後ろに下がって・・・

―――ゲット!ゴール右上スミ!兼田反応するも届かず!2−3。よく決めた。

サンフ四人目は・・・3番・沖田勇樹。プレイスキッカーも務める彼のキックで決まるか?結構慎重にボールをセットする。あまり硬くなるなよ・・・

―――ゲット!ゴール左、GKは手に当てたものの、シュートのパワーがそれを上回り、ボールはゴールに飛び込んだ。2−4、サンフジュニアユースがPK戦を制し中国地域予選優勝!
 ・・・・とはいうものの、やはりどっちも全国大会出場を決定しとりあえずの目標は達成しているため、PK戦に勝ったほうも負けたほうもサバサバ。喜んだり悲しんだりすることもなくそのまま整列し、一礼。スタンドから大きな拍手が飛んだ。廿日市FC、強い。サンフジュニアユースの塩崎監督に、
「(広島県予選での対戦では)もし雨が降っていなければ負けていた」
と言わせたそのチーム力は、全国に出ても通用するだろう。攻撃では時に手詰まりになることがあるものの、守備はとにかく堅い。中国地域予選ではわずか1失点。堅い守備からの速攻には、ちょっとでも気を抜くと失点を重ねること必定。個人的には9番のスピードスターっぷりが好き。
 車に戻ると疲れがどっと出てきた。早く帰ろう。寝ないように。