むらさきぐま日記2004.ユース編1


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1.練習試合in第一1/25 2.練習試合in揚倉山2/7 3.交流トレセン2/21 4.ナイキプレミアカップ
広島地区予選3/6
5.プリンス・VS境3/21 6.サンフ招待サカー4/4 7.プリンス・VS倉敷南4/11

ユースの予定。

3月20日から7月までプリンスリーグ。
サンフはA組。同組には多々良学園、松江商、倉敷南、境、広島県工。
繰越の第1節は4月11日、13:30より倉敷市の水島緑地福田公園陸上競技場にて倉敷商戦。
第3節は17日11:00より福山市の竹ヶ端運動公園陸上競技場にて県工戦。
第4節は24日11:00より島根県簸川郡大社町の浜山運動公園球技場(アイルランド代表とサンフが試合したとこ)にて松江商戦。
第5節は29日11:00より多々良学園にて多々良学園戦。

2月26日〜7月15日まで広島トップリーグ。
第4節、5月13日19:00より広島国体成年男子と、
27日19:00より広島県大学選抜と対戦。会場はいずれも吉田サッカー公園。

毎年恒例・もみじカップ、サンフはグループリーグD。会場は吉田サッカー公園人工芝グラウンド。
5月3日11:15より香川西と、16:15より近大和歌山と対戦。
5月4日10:45より熊本国府と対戦。
そして5日に順位決定トーナメント。
Bチーム出場の対抗戦組み合わせはこちら


ユースのプレイヤーについてはこっち参照。


4月11日 水島緑地福田公園陸上競技場 曇
プリンスリーグ第1節・VS倉敷南高

 ヘッヘヘヘ、この感じ2年ぶり・・・勝てそうで勝てない、この気分が最低だぜ・・・!というわけで、土曜日までマジメに働いて結果聞いて(大分2−1広島)どっと疲れて、その晩は寝たものの、起きてみた時は気分最悪で意識が完全に混濁していた。うとうとしながら精神を何とか現世モードに修正し、何とかスーパーヒーロータイムには間に合った。それにしても・・・
サンフが勝ってくれなきゃ、オレの体はボロボロだ!
 さて。
今日はプリンスリーグ第1節・倉敷南戦。3月20・21日に第1・2節が行われたが、この倉敷南VSサンフは20日には行われず、この日に割り当てられていた。そのため、第2節を先にやったあとに第1節があるという変なスケジュールに。第2節は境高校を相手に大苦戦。主力がサテライトのガンバ大阪戦に拉致されていてさんざん攻めあぐみ、植野のセンタリングに平繁ヘッド、という1年生コンビの活躍で何とかものにした一戦だった。境はその後も多々良と0−0ドローを演じているし、ホントあなどれない相手だ。この日も本来大分とのサテライト練習試合があり、おそらくさんま・纉cくん・俊介・森脇くんの四人(一誠は骨折でもちろん無理)が拉致予定だったが、そうするとユースは大変なことに。なぜなら1年生が吉田高校の新入生オリエンテーションで江田島に行っており不在、さらに将くん・古本くん・福本くんの三人が負傷ということで、彼らが拉致されてしまうとフィールドプレイヤーが8人しかいない!というエマージェンシーな状況に。すなわち試合できねー!ジュニアユースから借りろー!ナイキカップジャパンはU−14の大会だから3年生は暇なはずだー!とてんやわんやだったらしいが、結局サテライトは中止になり、人数が何とか足りた。OK!一誠をのぞく2・3年フルメンバーで行けっ!
 11時30分に家を出て、倉敷へ向かう。出たところでnaokiさんからTELがあり、正面の駐車場はスデに一杯で、東駐車場にかろうじて空きがある状況らしい。あー、あそこの駐車場狭いからなーっ!急ぐか。東ICから乗って玉島ICで下り、バイパスから430号線に下りて川沿いを疾走、途中コンビニで軽食買ってパクつきつつ福田公園に。前はうっかり倉敷ICで下りてしまって死ぬほどイライラしたが、聖闘士に一度見た技は二度と通用しないもはやこれは常識。
 そしてnaokiさんの助言どおりに東駐車場へ。ここも一杯だー!と、運良く一ヶ所あいていたッ!素早く突っ込んでふうと一息つき、車を出る。そーいやメモ帳忘れてきたー。しょうがない携帯の請求用紙にメモしよう。
 陸上競技場といってもスタンドがあるわけではなく、周りを囲む歩道からどこでも入れる、芝生でぐるりと囲まれたオープンなところ。芝生は平坦で、トラックなどをはさんでいるのでピッチがえらく遠く見える。見にくいな・・・ピッチではアウェイ側にサンフ、ホーム側に倉敷南の選手が展開してアップを行っている。ジュニアユースからの助っ人はいないようだ。応援に来られている皆さんにあいさつ。
 ん?松下がいる?と思ったら、佐久間だった。GKなのにフィールドプレイヤーのかっこしている。何かあったらフィールドプレイヤーで出るのか?しかしそういうかっこしてたらホントにアンパン松下そっくりだ!12番のプレイヤーが。お、福本くん出られるのか?怪我は大丈夫なのか。情報によれば後半よりの出場があるらしい。
 両者引き上げスタンバイ。そして13時23分、審判団がハーフウェイライン付近に並びピッ、と笛を吹いた。もう出るのか?早すぎやせんか?ともかく両者急いで並んで出てきた。サンフはアウェイの白、倉敷南は赤。

9富成
10俊介 15木原
7柏木
11纉c 8田中祐
13大屋 4藤井 3槙野 14森脇
1佐藤昭

リザーブ:21栗崎、「2」佐久間、17中山、12福本
 
 ギリギリのメンバーだ。対する倉敷南は4−4−2、GK1、DF5・3・12・4、MF7・15・9・16、FW10・11。
整列、挨拶して分かれ、円陣を組んで気合を入れた後、かなり長めのアップ。やっぱ早すぎたって。やっと時間が来て、キックオフ。
 立ち上がり、倉敷南が中盤でFKを得る。一気にゴール前へ入れるが、さんまが判断よく飛び出してジャンプ、キャッチ。サンフ、森脇のフィードに左サイド俊介がトラップしボレー!は左に外れる。今度は柏木が左にはたいて飛び出し、ファーに回り込んでリターンのクロスを受ける、フリーでGKと一対一、シュート!は右足大きく上にふかしてしまった。いくら利き足と逆とはいえ、それはない。さらに木原が左に流れてボールを受けドリブル、中へ入りつつスルーパス!俊介が抜け出し、飛び出すGKの上をちょーんと破るチップキック!ボールはコロコロと転がり・・・右へ外れた。これも入らんかー!左サイドでFKゲット、翼がキック!いい弾道でゴール前に落ちるが、走り込んだ柏木にはギリギリ合わず。纉cから左に流れた富成に鮮やかなミドルスルーパス!富成が抜け出すが、ややキープしすぎてしまい囲まれる。何とか突破してパスを出すが、あっさりカットされてクリアされた。ポストプレイヤーがそんなにこね回してはいかん。
 ややまったりした試合展開。サンフは速いパス回しが見られず、相手に守る余裕を与えてしまっている。時々狭い地域で速いワンツーなどを見せるのだが、そこに至るまでの時間がひどくかかっている。もっと中盤を速く!倉敷南はライン4がしっかりとゴール前を固め、ツートップを残して中盤も守備参加している。それでもスピードで崩せるとは思うが・・・ツートップは長身ではあるがスピードがないので、とりあえず点を入れられそうな気配はない。
 倉敷南のCKをクリア、木原がそれを拾って自陣からドリブル開始!二人のマーカーをものともせず持ち上がり、鋭く中へ入りつつ柏木にクサビ、柏木反転して左の俊介にパス、俊介、ボールを受けると左反転して中に入り右足シュート!はGK正面。翼が左からワンツーで中に入りドリブル突進、CKを得る。左CK、田中祐樹のキック!いいボールが入ったがDFクリア、ボールは再び祐樹の下へ。持ち直してもう一度クロス!これは右へクリアされる、それを木原が拾ってクロス、競り合うがDFクリア、またまた今度は纉cが拾ってドリブルで切り込みクロス!DFクリア!決まらない。
 徐々に膠着状態になってきた。サンフの攻めは精彩を欠きまくり。中盤の動きが緩慢で、プレスも遅れ気味。不用意に後ろからつかんでイエローもらったりとファウルも多い。もっともこの試合の主審はえらく神経質だったが。南、右サイドでスローイン。DF12がやってきてボールを受け取り助走距離をとる。ロングスローか。走って、投げる!と、全然飛ばなくってPAのライン付近にいた南のプレイヤーの足元にポトリ。彼が後ろに落として、7番がミドルシュート!左に外れる。今のそんなにフリーで撃たすな!やっぱ集中力が足りーん!
 祐樹が中盤でカット、柏木に入れる、柏木ダイレクトで裏へ、そこへ祐樹が走り込んでシュート!はGK右手一本でスーパーセーブ!彼はキックはメロメロだが、ボールに対する反応はイイ!森脇からサイドチェンジのフィード、俊介が左タッチライン深いところでトラップして中を向く。行け!ドリブル開始、あっという間に二人をかわすと一気にゴールライン際から中に突っ込みシュート!GKセーブ!こぼれに両軍殺到するが、南クリア。それを森脇が拾い、中央にパスを送る、がはね返される。しかし祐樹がそれに走りこんででミドルシュート!枠を捉えず。
 森脇の調子がどうもよくない。試合前から体が重そうだったが、タテに突破できるところでも一対一では切り返して中に入っていってパスを出したり頻繁にサイドチェンジやフィードのロングパスを放ったりと、行動範囲がえらく狭い。その精度もよくなく、攻撃のリズムを崩している。サテライト練習で疲れているのか?早めにシュージと交代したほうがいいかもしれない。纉cがあんまり目立たない。彼に渡ればシンプルなボールさばきで一気に展開できるんだが・・・もっと彼にボールを集めたほうが・・・中央での競り合いのこぼれ球に森脇が走り込みミドルシュート!は左に外れる。
 俊介が中央からドリブル開始、右から大きく旋回してPAに侵入し、飛び込むDFを素早い切り返しでかわすと左足シュート!GK反応できない決まっtいやDFイタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!当たってはね返る、こぼれ球を再びサンフが奪い返し左へフィード、これに動きなおしていた俊介が反応しゴールライン際で追いついてダイレクトのセンタリング、これにゴール正面飛び込んだ木原が合わせる!がまたDFイタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!またも決定機を防がれた。倉敷南、昨日もプリンスリーグのゲームがあった(VS松江商、0−0)とは思えない気迫の守り!
 CKゲット、柏木のキックに正面藤井がヘッドで合わせる!ゴール左スミを襲ったが、またしても南DFが左足でブロック!入れさせない!またしばらくして富成のシュートをGKがセーブしCKを得る。柏木キック!は合わずに流れてしまった。前半も残りわずか、このまま0−0か?左サイドから富成がドリブル突破、CKを得る。今度は左CK、祐樹が向かう。キック!あ、失敗ぎみ低すぎる・・・しかしボールの先には藤井がいた。藤井はヒールでボールを跳ね上げる。ボールは小さくはねゴール正面へ、そして待ち構えていた富成がこれを蹴り込む!
ゴール!
やっと決まった!前半40分、ようやくサンフが先制する。
 前半終了間際、南がFKゲット。DF4が左足でゴール前に入れるが、さんまががっちりとキャッチして、前半終了。
 ハーフタイム。ピッチではゴール前に栗崎くん、そしてシュージと佐久間くんがシュート練習。シュージが左サイドからクロスを入れ、佐久間くんがシュートする、というものだが、本当に佐久間くん、今日はフィールドプレイヤーで出るのか?しかしシュージの繰り出すクロスの雨あられをことごとく外す佐久間くん。ヘッドもボレーも全然ヒットしない。わざとやってんのかというくらい外す外す。一回オーバーヘッドを試みてうまく当たったが、もう一回やったら見事に失敗した。呆れたようなゼスチャーするシュージ。たぶん栗崎くんにやらせたほうがマシと思うが(去年のもみじカップではBチームの人数不足のためにDFやFWやってゴールも奪っていた)、さすがに公式戦で第2GKにそういうことをさせるわけにはいかない。彼が出るような事態にならないことを祈るのみであるよ、とか思った。最後にシュージが佐久間くんのクロスを受けてシュート、しかし当たりそこねた。とたんにピッチにぶっ倒れて足を押さえ痛がるシュージ。しかし試合前のホイッスルが鳴るとすぐに立ち上がり、痛がるふりをしながらベンチへと帰っていった。両軍の選手が三々五々ピッチに展開し、さて、後半開始だ。
 ハーフタイム中にゴリさんから修正があったのか、サンフがいきなり攻勢に出る。まずは俊介のドリブル、そして柏木のスルーパスに木原が抜け出してセンタリング、ニア富成の後ろに纉cが飛び込んでくる、寸前でDFクリア。左CK、祐樹のキックに一斉にサンフ飛び込むがGKが競り合ってキャッチ。
 森脇、自陣からドリブル、ハーフウェイライン付近でルーレットで一人かわす。マルセイユ・ルーレットならぬマッスル・ルーレットだ。またの名を48の殺人技のひとつ・キン肉ルーレット。ジダンのとは違って三段階くらいにギクシャクしているのが特徴です。南のフィードを中盤でクリア、後ろへ飛ぶ。後ろの選手がクリア、これも後ろへ飛ぶ、最後の一人がクリア!また後ろへ。で、結局それをさんまがキャッチ。凄いバックパスですね。ていうかキミらクリアは確実に前へ飛ばしましょう。
 柏木が左からドリブルで切り込む、テクニックで一人かわすとタテへ抜け、グッと中へ入ってセンタリング!DFクリア、そこに森脇がいた。転がってくるボールをランニングミドルシュート!GK見送る。ああ、外れたのか、今日は調子悪いからな・・・と、ボールはゴール左スミに矢のように突き刺さった。ゴール、2−0!!
 な、なんだってー!今日の出来では入るとは思わなかったが・・・でも森脇のマッスルシュート、久しぶりに見たッ!森脇は大喜びで自陣に戻って行き、ポージング披露。
 さらに南のキックオフすぐにボールを奪い、キープする森脇がルックアップして左のオープンスペースへロングパス!あーまたやった、大きいぞ・・・しかし俊介が全力で走ってそれに追いつき、ライン際で止め、持ち直す。あ、いける!ドリブル開始!中へ切り込み、マーカーがつくとフェイントから一気にタテに抜け、ゴールライン際からもう一度持ち込んでセンタリング、ゴール正面入り込んだ祐樹が豪快に蹴り込んで3−0!これで決まったか。
 倉敷南はあっという間に突き放されてしまったものの、みんなで大声を出し合って守備を確認し、サンフに立ち向かう。
「ぼっけえ集中せえー!!」
とGKから檄が飛ぶ。うーん岡山。
 右サイドでFW11が粘ってファウルをもらいFKゲット。4番と7番が立つ。4番の左か7番の右か・・・キック!4番!・・・しかし、ボールはゴール上。サンフ、柏木のスルーパスから俊介が相手と競り合いつつミドルシュート、は右に外れる。今度は俊介が中央からスルーパス、右から木原が飛び出しドリブルで切り込んでシュート、GKセーブ!こぼれをもう一度シュート、もう一度セーブ!ここで12番と17番がスタンバイした。福本とシュージだ。福本は地元岡山での出場、負傷上がりだがどこまでやれるか?
 祐樹と森脇に代え、福本とシュージがイン。ともに交代選手と同じ位置に入る。
 俊介、ドリブルから不意にロングシュート!右に外れたが、誰も考えつかないことをするのが大好き〜♪な彼らしい。木原がスピードで右サイドを切り裂きセンタリング、GKキャッチ。今度はシュージが右からクロス、ファーの富成がヘッド!左に外れる。シュージはボールを持ったらこね回さずにすかさず前線へフィード、アーリークロスを放つ。今日は体のキレがいいのか、そのパス精度がすこぶるベネ。彼から次々にチャンスが生まれた。福本は、いつもは中盤の底に構えて相手を食い止めパスをさばいているのだが、今日は地元ということで、観に来られているご家族や玉野FCのスタッフの方々の前で奮起しているのか、どんどん前線に上がってゆく。もちろんゴリさんも承認済みだろう。

 中盤からのFK、右に振って木原が落としシュージがクロス、ニア走り込んだ俊介がジャンプ一番ヘッド!はジャストミートせず右に外れる。木原、ゴール前に出たボールに反応するがGKと競り合ってやや足を痛めた。何とか大丈夫のようだ。サンフはそれからも木原のセンタリングに富成ヘッド、ルーズボールを拾った纉cが左サイド切り込んでセンタリングに木原ダイレクトシュート、など圧倒的にゲームを支配し攻め続けるものの、GKのセーブや枠を捉えなかったりで一向に点が入らない。中盤からのフィードに、中盤の底から弾丸のように飛び出した纉cが反応してボールを受け、飛び出してきたGKをもかわしてシュート!は角度がなく上へ外れた。
 このまま3−0か、と思いつつロスタイム1分。中盤から俊介がドリブル(GKが前へ出ていたから、個人的にはボールを持ったらすぐにロングループを放ってほしかったが)、キープしつつ右へ流れていってクリアされるもスローインを得る。ボールを入れて俊介がキープ、ちょんと内側へ蹴り出すと、そこへ猛然と走り込んできたシュージ、ひとつ持ち込むとすかさずシュート!
ゲット!ボールはグラウンダーでファーに飛び込み4−0!かくて試合は終了し、サンフは連勝を飾った。
 しかし、倉敷南のどれだけ劣勢にあっても最後まで声を出し続ける姿勢には改めて感服。ウチのトップチームも見習ってほしいなあとか思った。
 試合後、サンフの選手はピッチ外周をダッシュでクールダウン。各人の走り方とか面白かった。最後に森山監督が皆をバックスタンド側に集めて挨拶。その後、福本くんはフェンスのところまで来てご家族や玉野FCの方々といろいろお話。これからも頑張れ。
 というわけで、さっさと帰って、寝る。

4月4日 吉田サッカー公園 晴時々曇
サンフレッチェユース招待サッカー

 また勝てんかったー!トップチームはホームで市原に1−3。ここ数年負けなしの市原にサッカーの完成度の違いを見せつけられてもう格好の引き立て役ですよ。前半押してたんなら最後まで押し通せっつーの。まったく。昨年事あるごとに言っていた「リバウンドメンタリティ」はどこ行った?今年はやられたらやられっぱなしかよう。
 市原戦は仕事で観に行けず、どうにもイライラするのでユースの試合でも観に行こうか、と思い立った。週末はユースが県内や九州・関西のチームを吉田サッカー公園に招待し、三日間お互いに切磋琢磨するというハードかつ密度の濃い練習試合が行われている。4日は最終日で、サンフユースの試合は朝一の大分U−18戦と、ラストの広島観音戦。困った。5日は朝4時起きで仕事に行かなきゃいけないから、あんまり遅くまで吉田にいるのはマズい。大分戦だけでも観とくかな・・・よろしい、ならば早起きだ。
 ・・・・よし6時30分に起きた。身支度して、家を出る。いつもどおり山を越えて三原久井ICから志和ICへ、そこから山二つ越えて、先日3月1日に誕生した安芸高田市・吉田町へ。途中向原町内のコンビニでパンとか買って食べつつサッカー公園へと向かう。公園への坂を上る途中、ユースの選手をひとり追い越した。
 駐車場へ車を停める。ほとんどギャラリーはいない。選手のご家族の方と、あと数人くらい、だろうか。まあ、9時だし・・・
1.大分トリニータU−18VSサンフレッチェ広島F.Cユース

 天然芝グラウンドのほうでは東海大五と奈良育英がアップを行っている。サンフと大分は人工芝グラウンド。この招待サッカーは人工芝メインで、天然芝は例外的。と、先に人工芝グラウンドのほうで試合が始まった。主審は沢田コーチが務める。

9富成
>23保手濱
10前田 15木原
>28田中尚
7柏木
11纉c
>19平繁
8田中祐
13大屋 4藤井 3槙野 14森脇
>17中山
1佐藤昭

 サテライトに帯同していたさんま、森脇、纉c、俊介が先発している。今週は韓国遠征、帰ってきたらすぐにトップチームの練習が続き、そしてこの練習試合。来週もトップチームに取られるのか。かなりキツいんじゃないか?一誠は韓国遠征中に骨にひびが入ったらしく、一ヶ月は試合に出れないらしい。トップチームの右サイドはハチャメチャだから、マジに一誠には出てきてほしいとこだったんだが・・・今日の中盤は纉c・祐樹・柏木のトリオ。攻めっ気たっぷりの布陣だ。大分は観た感じ4−4−2。GK21、DF31,23,22,2、MF24,26,20,14、FW9,11。
 まずはサンフ、左タッチライン際からフィード、オーバーラップの翼が切り込んでセンタリング、DFに防がれるもこのこぼれを柏木が拾ってタテに抜け一転ヒール、転がるボールを翼が受けて中へドリブルしシュート!はGKセーブ!
 ここ最近はトップチームとか韓国のプロとか相手でなかなかドリブルできなかっただろう俊介、ここらで思い切り暴れとくかとばかりにドリブルの嵐。少々マークにつかれようがパスせず自分で行く行く行く!相手GKからは「10番マーク!」とさかんに声が飛ぶように集中マークを受けるのだが、二人マークくらいでは止まらない。三人マークについても強引に突破してゆく。いったんドリブルを始めると、ファウルでないと止められない。ちとドリブルしすぎだが、森山監督の指導方針は「攻撃は各個人の判断に任せる」なので、ベンチからはなんのお咎めもない。ゴリさんから出るのは守備に関しての指示だけだ。右サイドで森脇が強引にボールを奪い取り、そのままドリブルで攻め上がる。ボールを取られた選手が取り返そうとチャージするのだが、森脇はまったく意に介さず持ち上がる、キン肉ドリブルキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!折り返せなかったものの、個人技が見られて面白い。
 大分は左サイドからの速攻でゴールを窺うが、槙野、そして翼が的確なカバーで防ぎ止める。中盤でのこぼれを拾った俊介、一人かわしざまシュート!サイドネット外側に突き刺さる。そして中盤でのダイレクトパスがタテに出る。これにうまく反応した俊介、オフサイドラインギリギリに飛び出すと独走、GKと一対一。浮かせたシュート!はGKが弾くものの、こぼれは俊介の前へ、すいっと持ち込んだ俊介、ついてきたマーカーをブロックしつつシュート!無人のゴールに蹴り込んでサンフ先制1−0。
 右サイドのスローイン、受けた俊介がくるっと反転してドリブル開始、一気に包囲をぶち抜いてPA侵入、したところで倒されホイッスル、PK!さて2点目だ。俊介〜・・・あれ、森脇。森脇がボールをセットし、助走距離を取る。なんだ蹴りたいのかならしっかり決めろよ。
 森脇、ゆっくりと走り出すと、右足一閃!

ストップ!

ヘコー!!
大分GK、ゴール右スミに飛んだボールを横っ飛びでセーブ!ボールはラインを割り、CKに。コースは悪くなかったが、完全に読まれていたか勘が当たったか、ものの見事に止められてしまった。思わず爆笑。すまん、森脇。
 しかしCKのチャンス。右サイド、柏木が向かう。助走を取り、左足のキック!低めのいい角度で打ち出されたボールがぐんと曲がってファーに飛ぶ。その落下点に槙野、ジャンプして右足を合わせる!・・・寸前、ボールの軌道が変わってゴールに突き刺さった。んん?槙野は別段喜んでいないので、どうやらオウンゴールのようだ。槙野の前にいた選手がクリアしようとしてゴールに叩き込んでしまったか。これで2−0となった。
 ここで大分、センターバックの22番に代わり19番イン。右サイドバックに入り、右にいた31番がセンターバックに回った。22番くんは先ほど俊介を倒してPKを与えてしまったプレイについて監督さんより注意を受けていた。
 大分、左サイドからドリブル突破しCKゲット、ショートコーナーはクリアされる。サンフ、柏木がキープしスルーパス、俊介が飛び出し浮かせたシュートを放つが右に外れる。さらに木原が左サイドでカット、そのまま中へ切れ込んでミドル、は枠を捉えず。大分、中央14番から右のスペースへ走る19番にスルーパス!通ればビッグチャンスだったが藤井がカバーしてCKに。26番のCKはサンフがはじき返す。このこぼれを大分がロングで狙ったがさんまがガッチリとキャッチした。
 左サイドでサンフがFKゲット。翼がボールをセットする。と、主審の沢田コーチが歩み寄ってきた。距離をとるのか?すると、サワケンさんは翼に何やらプレイスキックに関しての指示を出し始めた。ちょっとちょっと今は主審でがしょーサワケンさん!
 サンフベンチから、
「しんぱーん!」
とゴリさんの大声が飛んできた。沢田コーチ、はっと気づいてボールから離れる。
しゅしんのひとがちえんこういをしてはいけません。
このFKはゴールに結びつかず。
 槙野がアグレッシブな守備を披露する。時には最前線まで飛び出してきてチェック!
いやそれは出すぎ!
森脇はちょっと不用意に飛び込んであっさりかわされるプレイが何度かあった。もっと慎重に!
 右サイドでパス交換、柏木から俊介へスルーパス!は引っかかったものの柏木が拾ってすかさず左サイドフリーの翼へサイドチェンジ!翼、ダイレクトでクロス!はDFクリアでCK。左CK、翼が右足で入れる!ゴール正面に落ちて大混戦になり、こぼれたボールに森脇が詰めて眼前のゴール目掛けシューッ!!

宇宙開発。

今日は森脇の日ではないようだ。
 サンフの守備が集中力を増してきた。しっかり守って富成にクサビを入れ、そこからダイレクトパスで攻撃を組み立てる。俊介には徹底マークがついており、俊介はちょっとイライラしているようだ。中盤で纉cがカット、すかさずフィード!木原が抜け出すが、GK飛び出してキャッチ。纉c、よく見ている。今度は右に開いた祐樹からクロス、ファーに富成が走り込むがちょっと長かった。俊介がキープして持ち上がり富成にスルーパス、は合わず。そして前半が終了した。
 ハーフタイム中、一誠がてくてくとベンチ前を歩いているのが見えた。歩く分には問題ないらしい。無理せずじっくり治せ。
 後半、サンフは纉c・森脇を下げ、平繁とシュージを入れてきた。シュージは右サイドバックに入り、平繁は右FW。俊介がトップ下、柏木がボランチへとそれぞれ一列下がる。
 まずサンフ、大分のボールをカットし俊介がドリブルで上がり、平繁にスルーパス!はオフサイド。大分、右サイドを破ってセンタリング、中央走り込んだ20番がダイレクトシュート!ジャストミートだったが、さんまがガッチリと正面で抑えた。平繁が二人の囲みを破って突破、スルーパスを放つが防がれる、そのこぼれを俊介がロングシュート!凄まじい威力だったが、スライスしてボールはあさっての方向へ。俊介と木原がワンツー、左へ流して平繁がキープ、戻して翼がダイレクトでクロス、ファーに待ち構えた木原がダイレクトボレー!は大きく外れてしまった。なかなかファンバステンみたいにはいかぬものよ。
 俊介がドリブル開始。マークが三人来るが、俊介は左から回り込むようにして一気に突破し振り切りPA侵入、シュート!GKセーブ!CKへ。左CK、翼のキックはDFクリアで右CKに。柏木のキック、ファーで大分クリア、こぼれを藤井と大分の選手が競り合うが藤井のファウルで大分ボールに。右に大きく開いてボールを受けた平繁、中を確認するやクロス!ぐんと曲がったボールがニア俊介を飛ばして中央木原ダイレクト!はGKファインセーブ。
 右サイドシュージから中央富成へいいクサビが入る。落として俊介がダイレクトで右の木原にはたき、木原が抜け出してクロス!DFクリア、CKに。柏木キック!は大分がヘッドでクリアしもう一度CK。柏木キック!高く飛んだボールをファー藤井が競り勝って折り返し、中央フリーになった富成が待ち構えてお辞儀するようにヘッドで押し込み3−0!
 大分、中盤ルーズボールのこぼれをミドル!はこれもさんまの正面。サンフのプレス、一対一の対応ともベネ。大分の13番はスピードがあり脅威だが、よく押さえ込んでいる。平繁、左からドリブルでスルスルと突破し、シュート!GK正面。大分、左サイドを20番が突破しクロス!は中に誰もおらずさんまがキャッチ。平繁がボールカット、俊介に渡すと、彼はドリブルで持ち込んで行くやちょーんと浮かせたボールを裏へ放り込んだ。が、誰にも合わず。
 富成と木原が下がり、1年の保手濱と田中尚がイン。田中尚は昨年末の高円宮杯U−15で脱臼し、それからはリハビリの毎日だったが、ようやく復帰。巻き返したい。尚はセンターバック、保手濱はボランチに入り、藤井が一列上がって保手濱と組む。柏木が再びトップ下に上がり、スリートップは俊介、祐樹、平繁となった。平繁、中央をドリブルで駆け上がりシュート!GKセーブ。
 大分、CKを得る。14番が蹴り、中央こぼれたところを大分が詰めてシュート!決定的だったが、目の前にいたさんまが体勢を崩しながらもバシッとそれを叩き落とす!DFがすぐさまクリア、こぼれを大分ミドルも左に外れる。さんま、反射神経の鋭さを見せた。
 「ラストよ1点取りに行こー!」
ゴリさんの声が響く。監督の攻撃に関する指示はこれくらいなんじゃないだろうか。柏木がドリブルで切り込む、右足で撃つのを嫌って左足に持ち替えたところをクリアされる、俊介が拾う、例によって三人来る、しかし俊介キープキープキープ、三人相手に一歩も引かない、四人目来た、でもまだ渡さない、最後はクリアされたがたっぷり10秒以上キープした。ラスト、保手濱が中盤でカットして柏木に入れ、俊介にパスを出したがトラップが流れクリアされる。そしてホイッスル、サンフが3−0で勝利した。

 大分はちょっと動きが悪かった。遠征三日目でいい加減疲れがたまっているんだろう、とくに攻撃にはキレを欠いていた。それでもなかなかの堅い守備を見せていたのはさすが。サンフは、翼の左サイドバックはなかなかいいと思った。フィジカルがあって突破もでき、精度の高いフィード、クロスができる。真ん中にいるとやや守備に淡白な面が見られるが、サイドならばさほど問題ない。ただ、やはり真ん中を任せられるようになってほしいけど・・・それにしても平繁、動きの質がいいのでよくボールに絡む。絡みすぎるので、ストライカーというよりはほとんどゲームメーカーと化している。もう少しFWとして勝負させたれよ先輩たち。
 次の試合の作陽、そして京都ユースの選手たちが自分の前を通り過ぎていく。みんな会う人ごとにキッチリと挨拶をしていくので、実に感動した。
2.作陽VS京都ユース

 緑の作陽は4−4−2中盤ボックス。GK3、DF3・18・63・55、MF45・68・7・14、FW4・20。番号は練習試合用で適当のようだ。
紫の京都は4−4−2中盤ダイヤモンド。GK1、DF20・24・5・19、MF8・31・11・15、FW9・18。
 立ち上がり、作陽のプレスが緩慢なこともあって京都がパスをつなぎ攻め込む。右からのクロスにFW18がヘッドで合わせるが、左に外れた。作陽カウンター、フィードボールにFW4が飛び出すがGKが飛び出しセーブ。作陽の監督から厳しい指示が矢継ぎ早に飛ぶ。京都15番と作陽18番がクロスプレイ、15番のキックが18番の頭に入ってしまった。大丈夫か、としばらく周囲が色めきだったが、大丈夫ということで再開される。作陽、右から左へサイドチェンジ。左の攻撃的MF14が切り込んでシュート!は右に外れる。
 まだギクシャクしている作陽に京都が丁寧なパス回しで迫る。しかし、ややリスクチャレンジが少なく、また作陽のゴール前がしっかり固められていることでシュートにまで持っていけない。逆に押されている作陽のほうがカウンターから立て続けにシュートを撃っていくという、妙な展開になってきた。作陽右20番がドリブル、中へ切れ込みパス、中央で落としてMF68がミドル、左に外れる。MF7が左へはたき、MF14が受けて切り込みシュート、GKセーブでCKへ。右CK、7番が入れるが低いボールにバウンドを合わせられず。20番から右のスペースへフィード、サイドバックの3番がオーバーラップして完全に右を破り、センタリング、は合わず。そして中盤でFKを得ると素早く左へフィード、FW4が受け、マーカー二人をフィジカルで押し返しつつ切り込んでシュート!これがGKの逆を衝いてゴールに転がり込み、ボール支配率に劣る作陽が先制してしまった。
 さらに作陽前線へのフィード、これをFW4がGKと競り、こぼれ球を4番が戻して14番がGKの上を狙ったループシュート!はGKがジャンプしてキャッチ。先制点のおかげか作陽が押し返した。守備はどんどん安定し、前線からもディフェンスができるようになってきた。それにつれて京都はパスが繋がらなくなってくる。作陽、右から左へと展開、またも4番に渡る。持ち込んでシュートは阻まれたものの、フォローから再びボールをもらい、トラップでうまく反転し前を向いてそのままタテへ突破しシュート!これが右ポストを叩いてゴールに飛び込み2−0!
 乗ってきた作陽、今度はDF18が京都のボールをカット、ドリブルで前を向き最終ラインを右に流れつつ前方を見てフィード!オープンスペースへ7番が走り、完全にサイドを破って疾走、センタリング!これに中央走り込むと見せかけ動きなおしてファーから飛び込んだFW4がダイレクトで合わせてまたもゲット!4番、前半のうちにハットトリックを達成!
 作陽の監督さんはリードにも叱咤の嵐を緩めない。とくにボランチへの要求は厳しい!青山の後継者を育てなければ、ということなのだろう。しかし作陽のボランチはドゥンガ・タイプでないととても務まらんな、とつくづく思った。
 前半はそのまま3−0で終了。後半も、シンプルな攻撃を続けた作陽がペースを握り、そのまま3−0で押し切って勝利。京都は選手たちがイライラしてしまって持ち味の組織的なサッカーが影を潜め、グダグダのうちに終わってしまった。不本意な一戦だったろう。

 はらへった!ので、いったん食事のためにサッカー公園をあとにする。食べて、眠くなったのでしばらく車内で横になる。と、そのまま爆睡。気がつくと、すでに奈良育英VS皆実が終わっている時間だった。
3.広島観音VS大分U−18

 サッカー公園に戻ると、観音と大分の試合が行われていた。ハーフタイム中で、ボードを見ると1−0で観音リード。掲示されている試合結果を見ると、前の試合は奈良育英1−6広島皆実ということだった。
 記録席にいたゴリさんとかサワケンさんにポイチさんが加わり、ユース1年(保手濱くんとか)と一緒にピッチ上でボール回しをしている。座ってばっかりだと寒いしな。しかし森山・沢田・森保と、渋い三人(ゴリさんが渋いかどうかは議論の分かれるところであろうが)がボール回しをしている絵は、人によってはルパンダイブしかねないほどたまらない光景であろう。と思われる。かも。
 さて後半開始。立ち上がり早々、観音がFW15(たいち、と呼ばれていた)のドリブルシュートで2−0と突き放す。速くて突破力のある、なかなかのFWだ、たいち。観音はそれから攻撃が雑になったものの、豊富な運動量で中盤を掌握。大分はさらに疲労が蓄積したようで、パスが繋がらない。ロングボールを蹴っても不正確で、片っ端から観音に拾われていた。長い間ボールが行ったり来たりし、そのままタイムアップ。2−0で観音が勝利した。
4.京都ユースVS広島皆実

 京都の選手が前を通り過ぎていく。ひとりは膝をアイシングし、もうひとりと並んでともに足を引きずりながら歩いて行った。痛々しい。連戦ゆえ、選手達も大変だ。全力でやることだからどうしても怪我はつきものなのだが、ホント気をつけて欲しい。両チームの準備やアップの間、森山監督に沢田コーチに森保普及育成コーチが松田くん(つくづく中西永輔似)とか交えてまたボール回し。
 それを見ながら、
「ここで沢田さん現役復帰ですよ」
とかちょっと思った。
 さて試合。京都は紫4−4−2、皆実は西瓜3−5−2。ファーストシュートは京都、こぼれ球を中盤でつないでのミドルシュート。京都ベンチからは明るい声が出ており、ピッチ内の雰囲気もよさそう。さっきの試合のあと、みんなでしっかりと気持ちの修正ができたようだ。FW6番の精力的な動きがペースを引き込む。その京都6番が左サイド突破、センタリングのこぼれをシュート!外れる。皆実はプレイスキックも蹴る58番が右サイドからチャンスメイク。そしてカウンター!中央から右のオープンスペースへフィード、そして24番が走る!確かこいつはぶち速いぞ!そのとおり物凄いスピードで独走してボールに追いつき、センタリング!ファーに飛んだボールを皆実トラップ、しかし落としたところをクリアされる。そのこぼれをロングシュート!は枠を捉えず。
 アップ前のサンフ1年生たちがやってきて隣のベンチに座り、話しはじめた。
「三戸ってやつがスゴいんじゃけど」
「30番か?」
ああ、ジュニアユースは去年J村で京都ジュニアユースとやってたか。三戸くんは10番つけてプレイスキック蹴ったりしてた。サンフの1失点は彼のプレイスキックからだった・・・昇格してるのか。
 と、京都が右サイドに開いて、アーリークロス!これに中央ディフェンスラインに張り付いていたFW26がうまく体を入替えて皆実DFの裏を取り、一気に抜け出す!オフサイドなし、ボールを受けて飛び出すGKと一対一、そして冷静なフォームできれいにゴールに蹴り込み京都先制1−0!
「うおおナイッシュー!」
「沢田ナイス!」
「ホントかよ!」
京都ベンチ大喜び。シュートまでのきれいな流れに正直、ビックリ!の感嘆の声が多かった。
 皆実反撃に出る、24番の圧倒的なスピードを使って京都ゴールに迫るが、先制して落ち着いた京都は冷静極まりない組織的守備で皆実の繰り出す攻撃を次々と絡めとっていく。ボールを確実につなぐ攻撃でペースを皆実に渡さない。そのまま前半終了。

 後半、皆実が立ち上がりからトップギアでラッシュを仕掛けてくる。京都もこれに応じ、中盤で激しいバトルが始まった。皆実は運動量でだいぶ押し返したが、京都守備陣の前に有効な攻撃ができない。王城の守りは堅いな!皆実、右サイドで57番がキープしヒール、58番クロスに中央ダイレクトシュート!はGK正面。京都、ミドルシュート!バー直撃!このへんから両者どんどん選手交代。京都の右WB27番に「アサヒ!」と声がかかる。去年ジュニアユースにいた旭くんか?あのときの突破は凄かった。
 時間がたつにつれ皆実もさすがにペースが落ち、京都がボランチ・MF8の的確な守備と展開で中盤を掌握、安定した試合運びでそのまま1−0で逃げ切った。落ち着いた一種大人な試合運び、先制したら京都は強いな。これからダウンして着替えて、京都に帰れるのは22時過ぎくらいか?よく寝てくれ!皆実、この時期は守備のベースはできているけど攻撃はまだまだ、ここから潮が満ちるようにじわじわ全体的にレベルアップしていくチーム(というイメージ)。これからどんどんレベルを上げていってほしい。
5.広島観音VSサンフレッチェ広島F.Cユース

 ラストゲーム。30分×3本で行われることになったようだ。

1本目:
9富成
19平繁 15木原
10俊介
7柏木 8田中祐
13大屋 4藤井 3槙野 17中山
21栗崎

さんまに纉cくんに森脇くんはすでに着替えているが、俊介はトップ下で出場。韓国遠征からの疲れのほうは大丈夫か?
 ホイッスル、間もなく俊介がボールを受けるとロングシュート!左、翼がドリブルで持ち上がって平繁に入れ、平繁は回ってきた木原に落としてゴール前へ。木原のクロスに富成が競り、こぼれを平繁がシュート!上に外れる。サンフがボールを支配。パスをワンタッチ、ツータッチでどんどん回し、観音のチェックが全く追いつかない。俊介が左から三人の重囲を突き破って木原にパス、木原が抜けてセンタリングは大きかったが祐樹が拾って戻し、オーバーラップしたシュージがクロス!失敗!アチャー
 中盤でパスを回し、左サイドのスペースへ、これにまた左に回っていた木原が反応して飛び出しトラップ、そのままトップスピードで中へ切れ込みPA侵入、チェックに来るDFをスピードで振り切ってゴール前横断しざま右足一閃、GKの逆を突いてゴール左スミに叩きこんでサンフ先制!うおおすんげードリブルシュートォォォ!!田中達也を髣髴とさせる一連のプレイだったッ!
 中央ダイレクトでバシバシ回して俊介がミドル!凄まじい威力の一撃が一直線にゴール左に外れ、フェンスにズバッと突き刺さった。うむ!もう少し右だ!観音カウンター、FW15が柏木の裏をとってドリブル突破!ゴール正面から一気に突っ込むが、藤井が横合いから体をぶつけてディレイさせ、15番がこれを振り切るところシュージが体を入れてブロック!飛び出した栗崎がボールをキャッチした。しかしシュージ、守備うまくなったなあ。左タッチライン際で木原がボールキープ、ちょんとヒールで蹴り出しくるっと反転して突破、ドリブルで持ち上がってクロス!は合わずも、木原、ノリノリだ。左サイドで藤井がキープ、翼に入れる。翼は粘ってマーカーを外すと一気に右へ展開!俊介がトラップしドリブルで切れ込む。マーカーがつく、俊介減速、細かくフェイントを入れつつ近づき、止まる。どうする?とその瞬間、

両手ぶらり戦法キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

俊介、前傾姿勢で両腕をだらーんと下げ、動かなくなってしまった。
ビックリするDF、俊介はその瞬間右足でチョンと右へはたく!そのスペースへオーバーラップしてきたシュージが走り込んでセンタリング!しかしこれは大ハズレ。決定機には結びつかなかったがしかし俊介、力石徹かよ。
 観音、またもカウンター!15番が中央やや右から一直線に抜け出す。しかし槙野が斜め後ろからのタックルで見事にボールを奪い返した。うむ!俊介、左サイドタッチライン際でキープ、二人につかれるがターン一発でかわし、抜け出すところ倒される。相手と折り重なるように倒れ、左腕が下敷きとなった。笛が吹かれ、FKに。しかし俊介、腕を押さえて立てない。げっ、また腕をやっちゃったのかよ!(注:俊介は昨年、クラブユース選手権U−18直前の練習で左腕を骨折した)心配していると、
「いやー、また折れたか思た!」
と笑って立ち上がった。ベンチが思わず笑う。
 観音は長めのボールを入れて押し返そうとするが、サンフDF陣が確実に弾き返し、素早くつないで俊介に展開。観音は守備に人数を割かれなかなか攻撃の形を作れない。そのうちにホイッスルが鳴り1本目終了。サンフ1−0観音。

 インターバル中、
「痛ったー!もーちょっとこーやったら折れてた!ホンマ痛かった!」
と、俊介がチームメイトにさっきのプレイの実演をしていた。
2本目:
9富成
8田中祐 10俊介
7柏木
13大屋 25遊佐
22植野 28田中尚 4藤井 17中山
16佐久間
 サンフは遊佐、植野、そして昨年末の高円宮杯U−15グループリーグで脱臼した肩がようやく完治、復帰を果たした田中尚の新1年生トリオが入った。
 立ち上がり、インターバル中に監督さんから相当厳しく指示されていた観音が攻勢に立つ。右からドリブル、植野が倒してFKゲット。FK、中央7番がダイビングヘッド!は右に外れる。サンフも富成のポストから右サイド俊介がドリブルで中に切り込もうとするところ倒されてFKゲット。ちょっとメモ・・・と、終わって顔を上げたとき、ボールは観音のゴール内に収まっていた。あれ?ゴール?素早いリスタートからGKニアにつられたところをファーの遊佐が楽々合わせてゲットしたようだ。2本目、早くも先制1−0。
 さらにその直後、左からクロスが富成に入り、富成が受けて右にはたいたところ祐樹が走り込んで豪快に蹴り込み2−0!

 圧倒か?と思ったが、観音は2点を取られて開き直ったせいか、監督から言われていた攻守の切り替えの速さとFWの素早い動き出しが実行できるようになってきた。サンフの右サイド、翼が無理な体勢からクリア。これが小さく、ボールは観音FW15番の元へ。完全フリーの15番、そのままドリブルで持ち込んでミドル一閃!ボールはゴール左スミに鋭く突き刺さって2−1!GK佐久間、反応が遅れた!
 この得点で観音が勢いづく。どんどん前へと選手が飛び出してきた。ロングスロー、落としたところを18番がシュート!上に外れる。尚はちょっと浮き足立ったか、前線へのパスに精度を欠くようになった。観音、中央から左へ展開、そこから中へ切り込むところを倒されてFKを得る。PAすぐ外左サイド、直接狙える位置。左足の5番と右足の10番が立つ。どっち?右だろうが・・・佐久間が壁の位置を指示。キックは・・・10番!
ゲット!ボールは壁のスキ間に当たり方向を変えこれもゴール左スミへ。2−2同点!
 中盤のプレスがほとんどきいていないので、観音の選手が好き放題に飛び出してくる。もっと前線から追い込まんかい!観音、フィードをポストで落として左から7番がシュート、佐久間キャッチ。中盤から素早いフィード、右サイドから飛び出した15番が反応しうまく体を入替えてマーカーを振り切り、中へ切れ込んでシュート!わずかに左に外れる。今度はCKゲット、キックにニア15番合わせるが枠外。15番が溌剌とした動きを見せる。なんかまたひとつ成長した、という感じ!観音はフィジカルと運動量でサンフを上回り、監督の指示通りの「ボールを奪ってからの前線の素早い動き出し」を徹底。サンフは最終ラインでかろうじてはね返す、という時間帯が続く。観音、10番のミドルシュート!佐久間キャッチ。この展開にイライラの俊介、右サイド深い位置からからドリブルで一直線にゴールへ、例によってマーカー二人が立ちふさがるが、ひきずるように強引に突破し倒されてFKゲット。右からのFK、柏木が直接狙うも、左に外れる。観音、左からアーリークロス!またも15番が飛び込むが、佐久間がキャッチ。さらにボールカットからのフィードで観音18番が中央突破!しかし佐久間が判断よく飛び出してキャッチした。

 押されっぱなしのサンフ、しかし観音が攻め疲れてくるとやっと攻撃できるようになってきた。右サイドへ展開し、祐樹が受けてクロス、DFクリアのこぼれ球をキープし戻して、遊佐のミドルシュート!ゴール右スミを襲ったが、GKがファインセーブで弾き返した。惜しい!さらに左から右へとサイドチェンジ、柏木が受けて三人に囲まれながらもキープ、ヒールで戻したところを走り込んだシュージが低空クロス!わずかに合わず。今度はシュージがアーリークロス、DFクリアでCK、左CK祐樹が右足で入れる、GKパンチ、右のタッチライン割りスローイン、受けた俊介がキープから反転、一気にドリブルで切り込んでシュート!はDFに当たる。そして左サイド植野のクロスを中央富成が受け左に落とし、ここに走り込んだのは再び祐樹!GKのセーブを蹴散らしてゴールに叩き込んで3−2!と突き放して2本目が終了した。観音の動きがかなり修正されていてよかった。今年はフィジカル先行で戦術はあとから、というコンセプトなのか?
3本目:
29横竹 19平繁
20松田 26藤澤 15木原
25遊佐 23保手濱
22植野 28田中尚 27熊谷
16金山
 3本目は双方ともBチームが登場。サンフは新1年生メンバーに木原くんとジュニアユースの横竹くんが加わった3−5−2。江本くんは骨折リハビリ、野田くんはU−16日本代表欧州遠征で不在。横竹くんは4月から吉田中学に転校、三矢寮に入寮してユースの皆と共に練習している。背番号29という固定番号を与えられているようだ。平繁横竹の昨年のジュニアユースツートップ、どうなる?
 まずはサンフ、藤澤が右に展開し木原が前に入れ、横竹が受けて切り込みセンタリング、ファー平繁の前でDFクリア。ちょっとオウン寸前だった。左CK、遊佐が入れ、ファーで競ったこぼれを保手濱シュート!は上に外れる。右サイドからサイドチェンジ、これを松田がダイレクトで中央に折り返し、受けた横竹がドリブルで突っ込んでシュート!はGKセーブ。松田がワイドな展開で右サイドへ、木原が受けて折り返すが中央合わず、今度は右から保手濱、藤澤、平繁、木原とリズミカルにつないで木原がドリブルからクロス、しかしこれも合わない。平繁のパスから横竹がキープ、そのままシュートまで持っていくがGKキャッチ。バックラインのフィードから藤澤が右サイド抜け出しトラップ、マーカーがつくが、藤澤はここぞとばかりにテクニックを見せキープキープキープ。そしてターン一発でタテに振りきりセンタリング!は中央わずかに合わず!平繁が中央をドリブルで持ち上がりシュート!は少し左に外れる。またも平繁、カットからキープ、ターンでかわして右の木原へ展開、木原そのままドリブルシュートは左に外れ。観音、25番がドリブル、左に渡してそいつがシュート!はGKセーブ。

 平繁が左サイドで受け一人を股抜きしスルーパス!に横竹が抜け出してシュート!決定的だったがGKセーブ!惜しい!遊佐から右サイドに開いた平繁にパス、そのまま思い切ってシュートを放つが左に外れた。観音、16番がドリブル、倒されてFKゲット。FKはゴールに結びつかず。サンフ、右へ展開。木原が受けてクロス、中央横竹が飛び込みGKと競り合い、こぼれたところを藤澤シュート!は左に外れる。
 ・・・といっても、攻め合いとかそういうのではなく、どっちかといえばサンフがシュートまで持っていけてるからサンフペース?というくらいの展開。双方ともさすがに中盤の構成力に欠け、個人能力の差がこの展開になってるな、という感じ。その中、松田のクレバーな位置取りやプレイ選択が目立つ。直接決定機には絡まないものの、ボールを受けるポジションやプレイの選択が非常に的確。いろいろなポジションをこなすことができるユーティリティー・プレイヤー、重宝しそう。あと植野のCBもかなり板についている。フィジカルもしっかりしているし、スピードもある。本職は左サイドアタッカーだが、このままCBでも面白いかなあ・・・と思った。

 平繁から左の松田へパスが出る。平繁はこの試合でもどっちかというとチャンスメーカー。こういう仕事はもっと藤澤にやってほしいのだが・・・松田はゴールライン際からセンタリング、GKパンチ、こぼれたところをDFクリア。今度は松田がドリブルで切り込み、クロス!横竹が走り込むが、少しクロスが大きかった!最後に左サイドスローインから藤澤がステップを踏みつつドリブル、中央に割って入ろうとするところ倒されてFKゲット。平繁行くか?いや行かない。誰も行かないのを見て、藤澤がニコニコしながら戻ってきてボールをセット。PA左ちょっと外、もちろん直接いけるところ。藤澤キック!・・・は左サイドネット外側!ここで笛が鳴り、3本目は0−0で終了。
 結局一日中いてしまった・・・これから福山へ帰って明日4時起き、大丈夫か・・・

3月21日 広島広域公園補助グラウンド 曇
プリンスリーグ第2節
VS境高校

開け、汝アヴェルノの門よ!

昨日の試合がどうしても悔しいので、ヘンデルのオラトリオ《復活》冒頭の天使のアリアとか聴きつつ広域公園へ。あんだけ決定的なシュートを乱れ撃ちして一本も入らないなんてぶっちゃけありえな〜いって感じだが、これがフットボールだ!って言われれば、はあそうですかと言うほかない。しかし、

天よ!このようなことを許されるのなら、いっそこの胸に剣を突き立ててほしい!
(ヘンデル、歌劇《オルランド》よりオルランドのアリア)

という気分にもなろうというもの。
 昨日から、ユース世代日本一を決める高円宮杯の地方予選ともいえるプリンスリーグが開幕している。サンフユースの第1節は4月11日に繰越で、今日、第2節の境高戦が初戦となっていた。初戦ということで、全力を挙げていくぞー!と行きたい所なのだが、そんなことを言ってられない非常事態。
 なぜなら、U−19日本代表に一誠が、U−16日本代表に遊佐くんと野田くんが召集されており、さらに今週のトップチームの練習にはユースから6〜7人駆り出されていた関係で(そのおかげでトップリーグにはベストメンバーが組めず敗れた)、今日のガンバ大阪とのサテライト戦にもさんま、森脇くん、藤井くん、槙野くん、纉cくん、俊介の六人が拉致られている。野田くん&遊佐くんはともかくとしてレギュラーのうち7人がおらず、さらに怪我人もいるということで、まともにメンバーが組めない状態だ。いきなり逆境キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!というところ。
 さて広域公園着。『変人偏屈列伝』のまだ読んでいなかったところを読了して、メアリーさんはトニオさんの対極だなあと思いつつ車を出る。
 ちょうど両チームの選手が整列してピッチに出てくるところだった。サンフは紫、境は黄地に両肩口からタテに二本の黒線入ったユニ。挨拶を済ませ、両軍が散る。木原くんがぴょんこぴょんこ跳びながらみんなに笑いかけ、何か言っている。なんとなくうさぎみたいだった。
9富成
19平繁 15木原
8田中祐
7柏木 23保手濱
22植野 5佐藤将 12福本 2古本
21栗崎
 藤井・槙野のセンターバックがそろってサテライト戦帯同で大阪へ行っているため、福本はともかく将がセンターバックに回っている。この前の前橋遠征で将がセンターバックに入っていたことはあったが、はたして大丈夫か。主将のさんま、副主将の藤井ともにいないので、選手たちはしっかり声を出し合わなくてはいけないだろう。
 横のほうに高校生の一団が腰を下ろした。む、作陽のみなさん。皆実との対戦はどうだったんだろうか。おっと、キックオフ。
 ・・・・・・
・・・・・・
・・・・・・
ボールつながら〜ん!!
境はモチベーションが最高に高まっており、前線に駿足の8番を残し、あとはポストマンタイプの7番まで引いて中盤から鬼プレスをしかける。ちょっとトラップが大きくなりもたつこうものなら、次の瞬間には三人来ている。保手濱はこのプレッシャーに戸惑っており、持ち味のダイレクトプレイができない。祐樹はとりあえずキープするタイプなので、プレスの格好の餌食。柏木が何とか展開しようとはするが、なかなか中盤の網の目を破れない。それならばとバックラインからのロングボールを放つものの、精度がイマイチでチャンスに繋がらない。平繁が下がってきてボールを受け、しっかりキープしてパスを出し、攻撃を組み立てる。本来なら遊佐くんと野田くんと一緒にJヴィレッジでU−16日本代表の合宿にいなければならないはずなのだが、なぜかここにいる。直前まで怪我でもしてたんだろうか。それはともかく、彼がボールに触るとサンフの攻撃にリズムが生まれてきた。境のクリアを木原が拾い、切り込んでミドル!左に外れる。今度は境、左サイドから崩して折り返し、ゴール正面からFW8番がシュート!は栗崎ががっちりとキャッチ。サンフ、今度は柏木が一人をかわしてドリブルで右サイドを破りセンタリング、はGKキャッチ。
 サンフはロングボール中心の攻め。柏木がいろいろと指示を出している。彼はテクニックだけでなく、小さくバウンドしたルーズボールに頭から突っ込んでクリアしようとしたりと気迫のプレイを見せる。左サイド植野がドリブルで持ち上がり木原へ、木原キープしスローインを得る。今度は平繁のフィードから左サイド木原が飛び出し、一人を股抜きでかわして中へ入るところをクリアされCK。左CK、福本のキックはGKパンチし逆サイドに流れてスローイン。素早く入れ、つないで柏木、ドリブルで切り込み右へ開き、走り込んだ木原がセンタリング!DFクリア。これをつないだ境がカウンター発動!最前線に残る8番にボールが渡り、一気にDFラインを振り切って疾走!まずい!しかし保手濱が追いついてぐいと体を寄せ、コントロールミスを誘ってゴールキックに持ち込んだ。ナイスカバー、ホテ。
 サンフは時間と共にボールが繋がるようになってくるが、境のプレスは崩れない。出足がサンフを上回っており、的確に安全にボールをはじき返してゆく。それでもサンフは一瞬の隙を突いてチャンスを作ってゆく。古本オーバーラップ、富成とのワンツーで右サイド抜け出しセンタリング、ニアに平繁飛び込む!が惜しくも合わない。さらに古本から平繁にボールが入り、平繁がためてスルーパスを繰り出す、合わなかったがいい試みだった。平繁がよく下がってくるので、なんか彼がトップ下?という感じに。古本のフィード!この日はあまり精度がよくなかったが、これはうまく木原に届き、木原ミドルシュート!しかしこれもGK正面。境はゴール前をしっかり固め、快速の8番、7番のポスト、そして9番のテクニックにかける。
 なかなか得点が入らないことで前線の選手がべたーっと相手DFラインに張り付いてしまい、2ラインになって中盤がぽっかりと空いてしまった。悪い時のニポサッカーを観る心持ち。栗崎から「一人戻って来い!!」と大声が飛んだ。しかしなかなかそうならない。それでも前半終了間際には右サイドで祐樹がキープしてCKゲット。柏木のCK、ニアでクリアされるが木原が拾い、クロス!競り合いになりこぼれるがGKキャッチ。境反撃、中盤のルーズボールの競り合いから11番が拾いそのまま最終ラインを抜け出しかける、がサンフがクリア。サンフ、ちょっとボールへの執着心が淡白だ。とくに守備陣が。境、もう一度今度は9番に入れ、サンフのクリアはCKへ。境、12番のキック!は栗崎ががっちりとキャッチ、そして前半終了。
 ボールへの執着心、そして集中力が低かったのが気になる前半だった。前半だけでファウルスロー二回はちょっといただけない。

付記:さくようのみなさんはかえるじかんがきたのかぜんはんのとちゅうでみんなひきあげちゃいました
 ハーフタイム中、別メニューランニング調整中の翼がトラックを走っていた。怪我してるのは翼か・・・これでは後半も大きな展開ができないな。あとつかえるのはシュージくらいか。
 選手たちが出てくる。交代はない。どこまで修正できるか。
 後半キックオフ。まずは中盤フィードから平繁が左サイドに開いて受け、ドリブルで切り込みざまクロス!これがファー走り込む祐樹にピタリ!フリーだ、シュート!決まったか、と思ったがしかしボールは枠を捉えず。次いで左サイドからスローイン、富成がダイレクトでタテに入れ、木原が飛び出して抜ける、ところ境クリアしてCKに。福本のキック、はGKパンチ、右タッチライン割ってスローインに。木原スロー、これをキープしてリターンされたボールを木原クロス、中央将が飛び込む!が少し合わずDFヘッドでクリア。
 境のフィード!これに福本の対応が緩慢で、ボールを奪われ一気に抜け出されるが俊足の将が戻ってきてカバーした。福本、なんか動きが悪いが、どこか悪いのか?さて平繁がボールを持つ。右サイドで富成が上がっていくのを見るとすかさずスルーパス!右サイド富成が破る!平繁もニアサイド向けダッシュ!今だ平繁にマイナスの折り返しだ!しかし富成はゴール前にクロスを上げてしまい、これは誰にも合わずにラインを割った。でもめげない、平繁から柏木、祐樹、左に開く富成へとダイレクトで軽快に回す、しかし富成オフサイド。
 サンフの攻めが一段落すると、今度は境が前へ出てきた。ラインを上げ、攻撃に人数を裂いてくる。サンフはとまどって一時押し込まれたが、シュートまでは撃たせない。中盤からのタテパスを柏木が受け、ドリブルで持ち込んで後方へ落とし、走り込んだ木原がシュート!はDFに当たってCK。柏木のキックはミスキックで、ニアでクリアされた。しかし今度は右サイドを古本が持ち上がりクロス!ファーに走り込んだ平繁がヘッドで折り返し、中央走り込んだ祐樹が蹴り込んでゴール!と思ったが、平繁がオフサイドを取られてノーゴールッ! 
 植野が左からドリブルで切り込みセンタリングはGKパンチ、ファーに飛んだところを祐樹が受け折り返す、がDFクリアでCK。柏木のキック、ニアで富成がヘッド!上に外れる。
 最終ラインまで戻ってきてカバーリングしボールを保持した柏木、前線へ一気にフィード!左サイドから木原が飛び出す、しかしオフサイド・・・あれ、ない。木原は完全に抜け出す、GK飛び出すが木原はバウンドしたボールの落ち際をループシュート!ボールはGKの上を越えたが・・・左サイドネットに当たった。ノーゴール。境の応援の方も不満をもらしておられたが、確かに今のはオフサイドであった。
 バックラインでボールの回しにもたつきながらも、なんとか左へ展開、祐樹にボールが入る。キープしつつ前を向き、クロス!ボールがファーへ抜け、GKキャッチ・・・そこへ平繁がスライディングで突っ込んできた。両者激突しGK悶絶。平繁今のはちとエグい。何とかGK大丈夫。
 ここで古本に代わりシュージがイン。さっきから元気にベンチ裏でアップしていたし、かきまわしてほしい。
 中盤から左に開いた富成にボールが入った。うまくマーカーを背負いボールキープ。植野が猛然と上がってくる。富成、待って、待って・・・パス!植野の前のスペースへ絶妙パス、植野はボールを受けるとそのままタテへ切り込む。マーカーがつくが、植野はそのままぐいと中へ入りつつさらにタテへ切り込み、センタリング!ふわりとした折り返しに、ニア平繁が走り込んで地を蹴る!
ゲット!!上半身を思い切り振って頭をボールにたたきつけ、GKの上を破ってゴールネットに突き刺す!後半30分ついに先制1−0!
 平繁は妙な走りをしながら喜びつつ戻ってくる。そこへ植野をはじめとするチームメイトが次々にヒップアタックをかましていった。
 先制された境、前へ出てくる。左サイドからMF12が突破、クロス!DFがブロックしてCKに。12番がそのままボールをセットし、キック!ファーに飛んだボールに4番がヘッドで合わせる!が右に外れる。サンフ、右サイドの崩しから木原が突破、クリアされスローインも入れてつないで柏木が右サイド上がるシュージへパス!シュージはそのまま持ち上がって、クロス!は大きすぎた。苦笑いしながら戻ってゆく。境、ハーフウェイライン付近でFKを得る。一気にゴール前へ!と、ゴール前で境のプレイヤー二人がどフリー!な、なにやってんだー!ファーの選手が胸トラップ、しかしこれが流れてしまい、サンフがカバーに入ったため撃ち切れず。ちゃんと落とされていたら確実に1点ものだった。集中しろー。
 右サイドから軽快につなぎ、上がってきた柏木がゴール正面で受け、相手をひきつけて左にはたき、待ち構えていた平繁シュート!GKファインセーブ!こぼれを柏木がキープ、マーカー二人につかれながらも反転してタテに抜け、角度のないところからシュート!GKさわれない、決まっtいやDFがライン上でブロック、クリアーっ!いい守り・・・だ。またも右から木原がドリブルで切り込み、中央へ折り返す、富成ダイレクトシュート!は浮かせてしまった。
 境、またも左から突破、しかしカバーに戻ってきたシュージがドンとチャージして相手をはじくとボールに割り込み、そのまま強靭なカラダで相手を寄せ付けず、ボールをゴールライン外に追い出してゴールキックにした。シュージ、171と上背はないけれどなかなかのキン肉ぶり。
 終盤は境も攻勢に出るが、サンフはその隙を突いて攻撃を繰り出しやっとペースをつかむ。バックラインからのフィードにもやっと有効性が出てきた。終了間際に境がCKゲット、最後のチャンスを得るが、サンフが確実に防いでボールをキープし、ホイッスル。今年のプリンスリーグ初戦は、苦戦しながらもニューフェイス二人のアシスト&ゴールで何とか勝ちを拾うという、ベリーベリーハードな一戦だった。
 ふう。メンバーは思いっきり欠けてたし、モチベーションでも相手に負けてた感じだったし、何かのはずみでゴールを奪われ負けていてもおかしくない展開だった。その中で輝いていたのは、平繁くん。彼がボールを受けると、チャンスになりそうな予感が漂った。全く当たり負けせずにキープし、広い視野を活かして右に左に自在に展開。この試合ではゴール前までつなぐ展開が少なかったためシュート数こそ少なかったが、決勝点、ニアに走り込んでの豪快ヘッドはさすがにストライカー!というものだった。今年レギュラー取れそうな勢い。もちろん、それくらいやってほしい。同年代の森本くんが早くもJデビューを飾っているだけに、早いとこ追いつき、そして追い越してほしいぞ。
 そして境。手ごわかった。見事なプレッシングサッカーだった。ミスも多かったものの、めげずにやるべきことを最後までやり通した。一歩間違えていればこちらが負けていただろう。それまで心の中では「何だこのブロックで相手になりそうなの多々良だけじゃんか」と思っていたが・・・反省っ・・・!今度はフルメンバーで思いっきり戦ってみたい。
 ガンバ練習場にいらっしゃるこちらから田村先制ゴールとの報が。キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!ナビスコで使えー!ていうか最近ユースの選手をトップチームの練習に大量召集してるのは、昨年田坂や西山をみすみす逃してしまった反省からですか?
 紙屋町まで行き、V-POINTに行って今季のレプリカを買う。ナンバーは4。トノ様をええ加減に出してくれんかな小野さんよう。
 レプリカが出来上がるまでそごうで買い物。ヴァージンメガストアでなぜかエラートのCD買いまくってしまった。ミシェル・コルボとかパイヤール管弦楽団とか。演奏スタイルや解釈は一昔前、と言った感じのものだが、これが結構最近しっくりくる。これが大人の階段を登る、というやつか。まあ単にオッサンになりつつある、ということなんだろうが。
 まあいい。ほかにも『メカざわくん』とか買ってV-POINTに戻ってレプリカを引き取り、さっき買ったうちの一枚、ご年配のサッカーファンならこの冒頭ファンファーレを知らぬ者はまさかあるまいマルカントワーヌ・シャルパンティエの《テ・デウム》を聴きつつ帰る。パイヤール管の典雅な響きがいいわーん。

3月6日 広島広域公園第一球技場 晴時々雪
ナイキプレミアカップジャパン2004・広島地区予選
サンフレッチェ広島FCジュニアユースVS伴中学校

 日曜日が仕事なので、吉田でのサテライト練習試合見る前にこっち見ていこう、と早めに家を出る。おとといから携帯が死んでいて、さっさと買い換えないといけないのだが、それはまあ、吉田の帰りでいいだろう。不便だけど・・・
 空はきれいに晴れており、これなら吉田のほうも問題なさそうだとすがすがしい気分で山陽道を走る。寒そうだけど、観るにはもんだいなさそうだ。(激甘だったが・・・)広域公園には10時を5分ほど回って到着。いつものように必死こいて階段を登りスロープを駆け上がる。ちらりと中が見えた。サンフの右CKのチャンスのようだ。前半10分手前ごろか。
 スタンドに足を踏み入れた瞬間、サンフ10番のCKから7番がきれいにヘッドを合わせてゴール。あっさりと・・・
11宮原
>15竹本
9竹下
>13沖
6原田
>12山本
8沖田
>14蔵本
2崎原 7加藤 10田中
3松岡 4秋本 5村田
1兼田
>16石谷
(5.01、ナイキプレミアカップジャパン全国大会登録メンバー表により記入)
 サンフは4−4−2か3−5−2かよくわからないが、右サイドは10番にお任せ、左サイドは6番と2番が切り崩している。8番はボランチのようだが、サンフが攻勢のために前へ出て行く。10番が持つと「タナカ!」と一斉に声が上がる。彼は今年2年になる田中貴政くんだろう。ちなみにこの大会の出場資格はU−14の選手。新中学3年のプレイヤーは早生まれでないと出場できないために、今年のジュニアユースのエース・横竹くんは出ない。とはいえ、サンフの選手は総じて伴中学の選手にフィジカル・テクニックとも上回っており、一方的に押し込んでいる。
 昨日まで雨や雪が続いたことがあり、ピッチの上は水溜りがそこかしこにある半分田んぼ状態。三月になっていきなり寒くなった広島郊外の山中でこれはきつい。空は晴れているが雪が舞っているし、この気候の中で時々球際が甘くなってしまうのは仕方がないところだが、両者ともよく走り回っている。若いということはいいことだ。
 サンフ、左サイドを6番がドリブルで切り裂きセンタリング!これを走り込んだ9番がダイレクトでゴールに突き刺す!おおナイスゴール!
 ほどなくロングフィードに11番が受けてキープ、シュート!はDFに防がれたもののこぼれをキープして一人かわして折り返し、9番がこれを受けてシュート!これが決まってさらに追加点。左サイドでFKゲット。素早くタテへ蹴り出して2番が受け、切り込んでセンタリングしニアスルー、ファーで田中が受け切り込んでゴールに蹴り込みゲット。
 さらに田中のパスを受けた11番がドリブル開始、一人、二人と次々かわしながらPAに侵入しシュート、鮮やかに決める。次いでボランチ7番のフィード、これをDFラインの裏へ抜け出した11番が受け、飛び出したGKの股を抜いてゲット。
 ・・・・・・いかん!実力が違いすぎる!完全に虐殺モードっ・・・!この塩崎浩作、容赦せん!というところか。そのまま25分ハーフの前半終了。
 サンフのDF陣は完全に伴中攻撃陣にフィジカルで勝っており、さらに7番の早生まれ新3年の加藤がボールカットから息をもつかせぬ攻撃を繰り出す。ボールの止め方や身のこなしは完全にこの中では図抜けており、彼がいたんじゃあそこらのチームは正直歯が立つまい。FW陣も俊敏でテクニカル、次々に相手DFラインを突破している。
 さて後半、サンフは前線を入替え、GKも交代させてきた。14番と15番はとっても小っちゃいプレイヤーだ。まずは加藤から右の田中に開き、リターンを受けた加藤が切り込んでミドルシュート、上に外れる。さらに右サイド5番が突破、センタリングをニアでスルーしてファーでシュート、DF防いでCKに。田中のキックに中央混戦、サンフがシュートを放つが右に外れる。少ししてまたCKゲット、田中のキック中央3番が合わせるがバー直撃。田中がキープしてドリブルで切り込み、スルーパス。14番が抜け出してセンタリング、はDFが防ぐ。
 相変わらずサンフのペースだが、伴中も中央をしっかり固めるようになってきた。一方的に攻められながらも、フリーでシュートを撃たせなくなってきている。サンフ、DFラインで素早く右へ回し、田中がドリブルで持ち上がってクロス!14番がトラップしてシュートを放つが、GKがコースに入ってセーブ!OKだ。
 ここで物凄い雪が降ってきた。ほとんど吹雪。そしてこれが伴中の集中を少し奪ったのか、サンフが右に開いて田中のクロス、これを中央14番が飛び込んでランニングヘッドで合わせ、ゴールに突き刺した。続いてスローインからDF5番が切り込んでミドル!左に外れる。そして雪がおさまってきた頃、伴中GKのフィードをカットした田中が持ち込みつつルックアップ、ファーで15番(カズマって呼ばれてたから竹本くんか?)が手を上げて要求しているのを確認すると、クロス!これがあやまたずファーに飛んでいき、待ち構えていた15番が小さい体を思いっきりジャンプで上に持ち上げヘッド!ボールはふわりと飛んでゴールに飛び込んだ。ううむクロスもよかったが、小さい選手のジャンピングヘッドというのは燃える!
 その15番が左サイドでテクニカルにキープして左へはたく。これに大外から走り込んだ12番がスピードで一気に切れ込み、最終ラインを破ってGKと一対一、冷静にコースを狙ってネットを揺らしゴール。さらに中盤でボールを受けた5番(村田くん?)がそのままドリブルで持ち上がってミドル!飛びつくGKの左を破ってゲット、とどめを刺した。
 大差となってしまったが、この天候にピッチだったし、コンディション次第ではもっと競った展開になったかもしれない。ともあれ、このピッチの悪さの中でも正確にボールをコントロールできたサンフが実力どおりの勝利を収めた。しかし明日はそううまくは行かないだろう。
 それからジョリーパスタで昼食を採り、さて三次へ!

大雪でした_| ̄|〇

当然中止。くそー携帯が使えれば事前にわかったのに!
 福山市内へ帰って携帯買い替え、ほっとして帰宅。

2月21日 広島広域公園第一球技場 晴
交流トレセン
サンフレッチェ広島FCユースB VS 尾三地区高2トレセン

 空がきれいに澄み渡り、ひどく暖かくて、家に引きこもってるのはまことにもったいない一日。で、広島までやってきた。実に短絡的。
 アニメタルとかムジカ・アンティクヮ・ケルンによるJ.S.バッハの管弦楽曲・室内楽曲のCD-BOXとかをとっかえひっかえ聴きながら紙屋町へ。そこでちょこちょこと買い物して最後にV−POINTで年間パス買って(発送はもう少し先だが)、メンドくさいので広島高速を抜けて広域公園へ。

 公園駐車場に車を停め、階段と坂を上って第一球技場へ。補助グラウンドでも交流トレセンの試合が行われることになっているが、サンフユースの選手たちがビブスをつけて歩き回っているのが見えた。こちらにも来ているのか。第一球技場のほうでは、紫のユニをまとった中3勢がピッチサイドで気合を入れ、ピッチへと出てきた。間に合った。
20松田 10大西
18野田
26藤澤 23保手濱
11小西
22植野 27熊谷 14林 6沖田
16金山
 揚倉山ではお休みだった保手濱くんと熊谷くんも元気で出場している。
 6番、10番、11番、14番の選手はユースの選手ではないようだ。10番は横竹くんかと思ったが、感じが違う。ピッチの声を拾ったり、それとあとで聞いてみたところ、ジュニアユースから沖田くんと林くん、びんごから小西くんと大西くんが参加しているとのことだった。今現在での中2・中3混成チームが高2チーム(新3年)にぶつかることになる。体格はさすがに見劣りするが、さてどうなる。

 キックオフ、まずは尾三が攻め込む。ちなみに尾三とは「びさん」と読み、尾道市・三原市一帯のことを指す。中盤の底を預かるボランチ、レフティの6番がセンターでボールをさばき、そのまま駆け上がってラストパスを繰り出し、またシュートを放つ。前線でパスを回して落としたボールを6番がミドルシュート!枠を外したが、この男、なかなかやる。今日の尾三トレセンには三原の雄・如水館のメンバーは含まれていない。何でも学校のマラソン大会があるとかだそうだ。もったいない。尾三、右へ展開し右WB5番がタテに突破しセンタリング、中央9番ヘッド!右に外れる。パスを次々に繋いでスペースのあるサイドへと展開していくそのスピードに、サンフはついていけない。サンフは、左SBの植野が高2を相手にしても競り負けないフィジカルを活かして突破を図るが、いかんせん連携がまだまだなので組織的に崩せない(それに初顔合わせのジュニアユース勢もいるし)。サンフ、右サイドで松田がボールを持ち、びんごの大西へスルーパス!大西の飛び出しのタイミングは完璧だったが、惜しくもボールはDFに引っかかった。ジュニアユース沖田のアーリークロスに二列目から飛び出した野田がヘッド、裏に落とすが誰も反応できず。ボランチ、びんごの小西から右に開く大西へ展開、大西が中を走る松田に入れ、走り込みながらボールを受けた松田が、左からフリーで上がってくる藤澤の前のスペースへスルーパス!完全に裏を取った藤澤、GK飛び出す、藤澤それをあざ笑うようにファーストタッチでループシュート!ふわりとGKの上を越えたボールは―――バー!しかし跳ねたボールに保手濱がフリーで飛び込みヘッド!完全に一点ものだったが、何と保手濱はこれを思い切り浮かせてしまい、ボールはバーを越えて行ってしまった。あー。ヘッドの基本はー。
 今度は尾三の番、MF6が右サイド切り込みセンタリング、またも中央ヘッドで合わせるが右にそれ、DFクリア。次は左へ展開、左CBの4番が流れから深くまで切り込みセンタリング!低いライナー性のボールがゴール前に飛ぶ。GK金山は腰を落としてキャッチしようとしたもののこれを捕りそこね、ボールは彼の胸板にはね返りゴールマウスへ。あわてて手を伸ばして掻き出したものの、主審はゴールの判定で尾三先制!金山、痛いミスでの失点となった。
 勢いに乗る尾三、6番を中心にボールを支配し両サイドから攻め立てるものの、サンフも何とか反撃を試みる。バックラインからジュニアユースの林がフィード!ツートップを走らせるがやや長くGKキャッチ。しかし森山監督からは「今のいいよー!」とお褒めの言葉が出た。左サイドで藤澤がキープ、植野の上がりを待ってナイスなタイミングでパス。植野が受け一人かわそうとするがDFがブロックしCKに。左CK、野田のキック!GKがかぶったボールにファー大西が合わせる!が枠を捉えず。左サイドからのスローインゲット。松田がひそかに通常ならオフサイドポジションになる左サイド深いところにダッシュしてボールを受け、中へ切り込むところ戻ってきたDFがカットに来る、松田浮かせて切り込もうとしたがDFは顔面ブロックでCKへ。野田のキックはGKパンチ。バックラインの熊谷から右のスペースへ走る保手濱にロングフィード、これは長かったがいいチャレンジだ。
 藤澤、DFを背負ってボールを受ける、そのボールを左足でボンとバウンドさせ、すかさず右足で引きつつ反転突破!しようとしたが引っかかる。テクニック見せてキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!左サイドで野田がボールカットし、GKの位置を見てすかさずミドルシュート!GK飛びつくが捕れない―――わずかに右!惜しい野田、しかし視野が広くてグッド。カウンターから右サイド松田がボールを受ける。フェイントでDFを足止めし、タテへ抜け出してセンタリング!はGKキャッチ。
 サンフは相手のスキをついて攻撃を繰り出すものの、概ねフィジカルに優れピッチをワイドに使う尾三トレセンのペース。右からのFK、右WBの5番が入れて中央FW11が競って落とし、FW10がシュート!右に外れる。そのまま30分ハーフの前半終了か、というとき、ボランチの小西が中盤でボールカットするや一気に前線の大西へスルーパス!びんごホットライン炸裂か、しかしDFが追いついてクリア。だめか!と、小さかったクリアの落下点に松田が走り込み、GKの位置を確認してダイレクトループシュート!きっちりとインサイドでコントロールされた絶妙のキックがGKの上を越えてゴールに飛び込み、劣勢のサンフが1−1追いついた。
 松田グッジョブ!かくて前半30分が終了。
 野田は視野の広い球出しができるものの、中盤のバランスが悪いためにあまりボールに絡めなかった。沖田があまり攻め上がれないために右の保手濱が孤立しほとんど消えていたので、攻撃は左偏重に。藤澤は優れたテクニックを持っているが、相手の寄せが早いので思うように動けない。植野は果敢な突破を見せていたが、その後の連携が確立されてないので効果的なクロスがなかなか上がらなかった。というより、尾三地区トレセンの組織力が際立っていた。フィジカルに優れる相手にこれだけ走られ繋がれては、手も足も出ないのもしょうがない。なので、その中速攻から1点を取ったというのは素晴らしいこと。
 スタンドには、このたびユースコーチの座を沢田さんに任せてジュニアユース監督に就任された塩崎新監督も来られてました。明日からのナイキカップ予選頑張ってください。
 さて後半。野田が下がり、平繁が入ってきた。システムも4−4−2から4−3−3に変わる。

10大西
26藤澤 19平繁
23保手濱
11小西 27熊谷
22植野 14林 6沖田 20松田
16金山

松田が右サイドバックに下がり、沖田と林のジュニアユースコンビによるセンターバックに。熊谷がボランチに上がって小西と組み、トップ下には保手濱が入った。
 この日は遊佐くんの出番はなし。コンディション不良?江本くんは、揚倉山での負傷が骨折だったそうで、しばらくは療養となるそうだ。骨折ならそう長引かない、早く治して戻ってきてほしい。
 さて、後半キックオフ。
 まずは小西がこぼれ球をミドルシュート、左に外れる。昨年の高円宮杯予選を見る限りは、彼は中盤の底で守るというよりは前線に飛び出してチャンスメイクするタイプなので、隣に熊谷がいるというのはかなりやりやすいようだ。そして、前線でボールをキープする平繁、トップ下でボールを四方八方にはたきまくる保手濱によりサンフの攻撃にアクセントがつくようになってきた。特に平繁、国見戦でもあの巨人達を相手に奮闘していたが、その強さを遺憾なく発揮してほとんどボールを奪われない。尾三も6番の飛び出しからCKゲット、6番がそのまま左足で入れ、ファーPA外からミドルシュートを放ったが右に外れた。
 高い位置で保手濱がボールカット!すぐさま中央に走り込む平繁に楔を打ち込む。平繁、ボールを受けると前を向き、対面のDFにフェイントを一回入れて右へ持ち込む、ミドルか?しかし瞬間、平繁は左サイドのオープンスペースにクロスを放った。カーブをかけたボールがDFラインの裏に飛び、その落下点に藤澤が走り込んでダイレクトボレー!
 ゲット!!矢のように放たれた豪快な一撃がニアを破ってゴールど真ん中に突き刺さり、サンフ2−1逆転!
 ムッハー!スゲー!揚倉山でも見せたダイレクトボレー再び!なんつーシュート精度なんだァァァ!さすが藤澤、おれたちにできないことを平然とやってのけるッそこにシビれる!あこがれるゥ!ただし後半が始まってよりこの時まで完全に消えていたので、オフザボールの動きを磨かねばなるまい。中学では王様だったかもしれないが、ここではそうではないのだから。しかし時折タイトな守備を見せるなど早くもゴリさんの薫陶を受けているようだし、そこは問題いらない、か。
 尾三反撃、右サイドでFW10がスペースに飛び出しボールを受けてセンタリング、中央スルーしてファー15番がシュート!は上に浮かせてしまう。今度はサンフ、中央保手濱がキープし、右へはたく。受けた平繁がクロス、大西が飛び込む!がGKキャッチ。
 ロングフィードが出た後、前線が孤立してしまったのを見てすかさずゴリさん、
「縦パス入った後にサポート早く!押し上げ!」
ちなみに沢田コーチはトップチームの宮崎キャンプ視察のため不在。
 尾三のフィードを小西がヘッドでクリア、こぼれを保手濱が拾って中央を上がる平繁へパス。平繁が抜けようとするところDFがゴールラインに逃げCKゲット。藤澤のキック!ファーで大西が合わせるが左に外れる。今度はスローインを受けた大西がドリブルでゴールライン際から中へ切り込み折り返す!がDFクリア、右CK。植野が入れるがDFクリア。
 後半は、前線で圧倒的なキープを見せる平繁と、それに劣らぬキープとシンプルなパス回しでリズムをつける保手濱、そして守備の重圧から解放されて中盤の底からボールを自在に展開する小西、この三人がビシィとセンターラインを締めたことにより、サンフが互角の展開に持ち込んだ。特に小西のパス精度は高く、落ち着きも相当。来年、高山も木本も昇格が叶わなかったユースに上がってくる?保手濱も「リトル高萩」といった感じで、早い段階からの公式戦お目見えもあるかも。平繁はすでにレギュラーを争える。二年前は純然たるストライカーだったのに、今は万能選手になっている。ボランチやれといっても違和感なくやるだろう。昨年吉田中に転校し、寮に入ってユースと一緒に練習した成果か。でもやっぱり平繁のゴールが見たーいー。
 そうこうしているうちに30分が過ぎ、ホイッスル。2−1でサンフが勝利した。
 結果は2−1だったが、尾三地区トレセンも目を瞠るような連携と展開力を見せ、美しい攻撃を何度も繰り出していた。サッカーの質ならば、こちらのほうが上だろう。広島のサッカーはここしばらく低迷が続いていたけど、これを見たら、確実に底上げがなされてきている、と思えて嬉しかった。
 お、エレガンツ松井が先制ゴールか。(U−23日韓戦)このまま帰ろうと思っていたけど、ちょっくらDEODEO行って見て帰ろうか。TVは30分遅れだし。というわけで紙屋町に戻り、DEODEOへ。駐車場に車を停め、携帯を見る。
浩司ゴルキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
DEODEO5階に上がって林のセーブと浩司のゴール見て満足して、書店でさっき買い忘れてた『ORANGE』第13巻と『ジョジョの奇妙な冒険』第4部文庫版を買って帰った。

2月7日 揚倉山健康運動公園下グラウンド 曇り時々晴さらに雪(多め)
練習試合
VS国見高&安芸FC
付・国見高VSガンバ大阪ユース

 ここ最近は疲れる仕事ばかりで、それもどんどん後ろに延びていってもうやってらんないじゃんという感じの毎日で、さらに日曜日にも仕事を突っ込まれて正直げんなりなのだが、国見にガンバが来るとなれば観に行かねばなるまい。
 グレゴリオ聖歌「われ死への道程の半ばにありて」を聴きつつ東へ。これは『ピルグリム・イェーガー』でヒロインの一人・アデールが戦う時に歌う聖歌。この前手城のイトーヨーカドーに行って新星堂覗いてみたらそれを含むグレゴリオ聖歌集のCDがあったので買っていた。
聖なる神よ
聖なる強者よ
聖なる慈悲深き主よ
われらをば渡したもうな、無慈悲なる死の手に
なんかこういう生活してたらこの先長くないような気もするが、なるべく最低でもサンフがJ1制覇するのをこの眼で見るまで命があることを神にお願いしたい。
 次いでメンデルスゾーンのシンフォニー・カンタータ《讃歌》を聴きつつ山陽道を走る。今日はきれいに晴れた快適な空の下ぬくぬくと観戦できるー、と思っていたが、トンネルを抜けるごとに空が白くなり、ついには雪が降ってきた。だんだん多くなってくる。何ィ!?天気予報でそんなこと言ってたか?東広島ICに着く頃には、積もってはいないものの大雪降りまくり。ちょっと待てー!
オンドゥルルラギッタンディスカー!!(誰が)
とはいえ山を下ってくると小降りになってきた。これなら何とか。揚倉山へ登る。
 下グラウンドの駐車場へ。あんまり人はいない。サンチェバスと国見バスが停まっている。ピッチにはサンフユースと国見の選手がスタンバイしていた。
第1試合・VS国見高
19平繁
>12福本
8田中祐
20松田
15木原
18野田
7柏木
25遊佐
>2古本
13大屋
5佐藤将 4藤井 3槙野 17中山
21栗崎
(黄字は中3)

国見は、GK91、DF18、66、93、MF10、60、56、88、8、FW6、92。
練習試合なので、ユニの番号は適当。92番は「カズマ」と呼ばれていたので渡邉千真だろう。6は田中と呼ばれていた。
主審は沢田コーチが務める。

 サンフはGK昭大(今年の主将)、DF森脇、高柳、MF纉c、FW俊介がトップチームのキャンプに参加で不在、さらにセンターFWの富成がビデオ係をやっている。コンディションがよくないのか。その関係でセンターFWに平繁、ボランチに遊佐と、中3の二人がスタメンに名を連ねている。
 キックオフ。間もなく、まず押し込んだ国見が右CKをゲット。88番が左足で入れる。サンフ、クリア。しかしまた右サイドから10番が突破しCKゲット。88番キック!ニアに飛んだボールをフリーでヘッド合わせてゴールに突き刺し、開始間もなくあっけなく国見先制。
 サンフは翼と遊佐がボールを散らして柏木と祐樹がゲームを組み立てる。国見はボールへの早い寄せとタテへの速い展開で対抗。国見、左CKゲット。60番が右足で入れる!クリアするも、やや危なっかしい。しかしこのボールを一気にフィード、これに木原が反応して走り、DFと競る。DFクリアし、これがゴールラインを割ってCKゲット。木原、ナイスプレイ。右CK、柏木が入れるがDFクリア。翼からシュージへ、シュージがドリブルで切り込んで中へパスを入れるがクリアされる。今度は藤井からシュージへ速いサイドチェンジ。シュージはドリブルで切り込み、前を走る木原へタテパス。木原、中へ切り込んでクロスを上げるが、ファー合わず。
 グラウンドの奥のほうでは女子テニスの練習をやっている。気をとられるな!しかし寒い。雪がちらつき、風もある。中へ入ってボールを受けた祐樹が左に開いた柏木にパス、柏木が一気に切り込んでクロスを入れるが、中央走り込んだ平繁に惜しくも合わず。
「オーシ、いい攻撃!」
森山監督の声が飛ぶ。平繁は最前線でポスト奮闘。国見の屈強なデカいDF陣相手に、堂々と渡り合っている。もちろんポストワークに関しては富成のほうが上だが、逃げずに勝負する姿勢がいい。一対一になったら必ず勝負。取られたら「クソっ!」と悔しがりつつボールを追う。中盤では翼が存在感ある。得意のミドルレンジパスを連発し、ダイナミックな攻撃を演出。翼がドリブルで持ち上がり、祐樹に入れる、祐樹は持ち上がってスルーパス!柏木がトラップ、反転・・・するところでコントロールを誤ってシュート撃てず。右に開いた柏木がサイドチェンジ、左サイドバックの将がドリブル突破から切れ込みざまミドルシュート!GKキャッチしたが、抑えの利いたいいシュートだった。

 サンフが攻撃の形を形成しつつあったが、国見も激しいプレスとフィードからスペースを突く速攻を徹底。小柄なFW6田村?のスピードは脅威だ。スペースへの飛び出しやフィードへの反応が抜群にいい。テクニックもある。そして前線で安定したポストを行う渡邉。さすがの貫禄か。ていうか自分、今の国見では彼しか知りませんが。国見がしばらく押し込むが、それをはね返してカウンター、平繁にボールが入り、平繁がドリブルで勝負!DFに引っかかるものの、監督からは「いいよいいよ!」との声。スローインから祐樹がキープし、CKをゲットした。
 右CK、柏木キック!ファーDFクリアし左CKに。祐樹、キック!ニア柏木が競るがDFクリアしてまたCK。祐樹キック!クリアこぼれを遊佐がキープ、切り込んでミドルシュート!はDFに当たって右に外れまたまたCK。右CK、柏木キック、ファー、平繁ジャンプ一番飛び込む!がGKが競り勝ってキャッチ。そしてカウンター、国見の右WB10がドリブルで持ち上がり、CKゲット。右CK、88番キック、はクリア。サンフ、右からサイドチェンジし将が受けてドリブル、一人をかわし中の祐樹にパス、祐樹がひょいと浮かせてラインの裏に放り、平繁が走り込むがDFクリア。右深いところから柏木が戻して翼がクロス!は大きすぎた。
 ユースはサイドチェンジを普通にやれるのがいい。翼から将へサイドチェンジパス!持ち込んでクロス、柏木が競ってこぼれたボールに平繁が走り込んでシュート!GK横っ飛びでキャッチ!このときのゴール前混戦で木原がちょっと足を痛め、試合が切れる。どうやら大丈夫のようだ。
 木原、復帰早々ボールを要求し、左に開いた平繁にパス。平繁、一対一からフェイント、タテへ抜けてセンタリング!はGKキャッチ。国見が速攻、しかし戻ってきたシュージが豪快にタックルかましてクリア。やるなシュージ。中央翼から左柏木へ、中に切れ込みつつスルーパス、走り込んだ平繁がダイレクトシュート!はGKキャッチ。木原、ドリブルで突っかける。引っかかってしまうが、ゴリさんは、
「いーぞ木原やれやれドンドン!!」
ちょっと語感が面白かった。今年も個人での勝負する姿勢を重視するようだ。
 サンフは昨年のような中盤プレスがまだかからないので、自陣ゴール前ではね返す、という場面が多い。纉cが帰ってくれば相当違うんだろうが、国見相手に押し込まれては失点しやすくなる・・・と、シュージのフィードをPAすぐ外ゴール正面で祐樹が受けた。浮いたボールをうまく支配下に収めると素早く反転しざまシュート!
ゲット!GK動けずボールはゴール左スミへ!1−1の同点に追いついた。
 国見もすぐに反撃するが、左サイド88番に展開し抜けるところをシュージがカバーに入って強引に体を割り込ませ、ボールをゴールライン外に追い出してゴールキックにする。今日はかなり体かキレているようだ。そして一本目終了。
 森山監督がいろいろと指示を出す。選手を代え、ポジションをいじるようだ。選手たちがピッチに出て行くとき、沢田さんから平繁・木原に長めの指示があった。
 二本目開始。遊佐が古本に代わり、古本が左サイドバックに入って将がFWに上がり、祐樹がトップ下、柏木がボランチにそれぞれ下がった。
 まずはサンフ、古本が攻め上がって平繁にパス、平繁がヒールで木原に送り、木原がボールを足裏でコントロールして前を向いて一人抜きPAに攻めかかったが、DF18にストップされる。守備でもラインを押し上げて「オフサイッ!」とオフサイドを取る。さてリスタート・・・というとき、走って戻ってきた右サイドバックのシュージが、
「オフサーイ!!」
と右手を挙げた。
遅いっちゅーねん(笑)。
 右サイド深くで平繁がドリブル、粘ってCKゲット。さすがに国見の壁を切り裂く、とまでは行かないが、最低限の仕事はしている。昨年一年間、ユースの選手と一緒に練習していた成果というものだろう。柏木CK!はDFがクリア。国見、交代出場のMF69がクロス、ゴール前に飛んだボールに栗崎が飛び出し、競り合いに勝ってキャッチ。栗崎、キャッチングはいいのだがこの日はキックが壊滅的で、低いライナーが直接相手に渡ってしまう、ということが多かった。右に回った将から、中央のスペースに走り込む木原にグラウンダーのパス!はDFがカバーに入ってクリアする。国見、右からクロスを上げファーの選手がフリーになりシュート!決定的だったが、槙野が間一髪ブロックしてはね返す。
「シュートで終われ!」
と国見GKからさかんに檄が飛ぶ。サンフ、右サイドからフィード、将が駿足を飛ばして左サイドに回ってキープし、DFにクリアされるもののCKをゲット。祐樹のキック、ファーで槙野がGKと競り合い、こぼれたボールに食らいついて体をねじりながら反転シュート!は右へ外れる。
 バスが到着。そしてラフな私服の少年の一団がぞろぞろと降りてきた。ガンバ大阪ユース来たな。

 将が右サイド突破、いったん戻して祐樹が左へ振り、左に開いていた柏木がワントラップしてマイナスの折り返し、ニアで一人スルーして、中央走り込んだ平繁がダイレクトで合わせる!GK飛びつく、捕れない―――がわずかに右に外れた。惜しーい!右柏木から逆サイドの古本へサイドチェンジ、DFがクリアしてスローインになるが、すぐに入れてパス交換、平繁がタテに抜けてセンタリング!はGKキャッチ。バックパスを翼がダイレクトフィード!中央将が飛び出し抜け出す、GKも飛び出して交錯、ボールがこぼれるがDFクリア。また翼から木原にボールが入り、木原が落として祐樹がミドルシュート!右に外れる。
 国見は走力のあるFW6や両サイドを走らせたり、FW92渡邉に当てたりして展開していく。渡邉がボールを持つと、周囲から
「カズマ」「カズマ」「カズマ!」
と、まるでカバディみたいに一斉に声が上がる。渡邉はボール捌きだけでなく、オフザボールの動きも秀逸。いったん引いて、また別のところに現れ、ゴールを窺う。国見、左CK。60番キック!ファーへボールが飛ぶ、待ち構えていたDF93がフリー!ヘッド!やられた!と思ったとき槙野が飛び込んで頭に当て、ボールはバーに当たってニア側へはね返った。これを国見が拾ってタテへ抜けシュート!密集の中をボールが抜けるが、右へ外れた。国見、右サイドの攻撃がキレを増してきた。右からパスを入れ、ニアで渡邉がキープし外へはたく、これを深いところまで持ち込んでいったん戻し、逆サイドへクロス!中央一人スルーし、ファーで受けたのは、渡邉千真!今しがたニアにいたのに、いつの間にかファーへと回り込んでいたッ!一人マークがつくが、渡邉はチョンと中へ持ち込んで一瞬間合いを空けると、ぶんと右足を振り抜いた。ファーから巻き込むような弾道を描いたボールがゴール右スミに突き刺さる!GK栗崎は見送るのみのグゥレイトォ!なシュートが決まって国見が二本目先制!
 やーらーれーたー。ファインシュート。しかし!PA付近のボールホルダーにはもっと人数をかけて寄せないとダメ!まだゴール前の守備意識が薄い。
 スタンバイしていた福本が平繁に代わってイン。ボランチに入り、柏木がFWに上がる。
 栗崎またもミスキック。どうしたんだ?と、木原が自陣での競り合いで足を払われ、倒れて立てなくなる。「くっそー!」と舌打ちしながら立とうとするが、できない。足を払ってしまった国見の18番(交代投入)が心配そうに駆け寄って声をかけるが、立てない。いったん外へ出される。治療を受け、根性で戻るが、やはり無理そうだ。野田が呼ばれ、プレイが切れた時に交代。木原は不満そうだったが、無理すんな。その根性を見せてくれただけで充分ッ!
 野田はトップ下に入り、前線に祐樹、将、柏木が並ぶことになった。
 国見、左サイドに抜け出したFW6田村が絶妙マイナス折り返しをニア走り込んだ77番へ。シュート!は藤井がブロック。さらにフィードから田村が抜け出しかけるが、槙野が戻ってカバーリング。サンフ反撃、福本がインターセプトして持ち上がりスルーパスを放つ、が祐樹には長すぎた。森山監督から、「この苦しい時間帯で何ができるか、が大事だ」との声が飛ぶ。しかし、前線の連携がかみ合わず、チャンスが生まれない。
「前線動けよ足止まってっぞ!」
最終ラインから槙野が怒鳴った。今にも藤井と一緒に前線に飛び出して攻撃参加しそうな勢いだ。気持ちはわかるがしかし自重しろ。
 残り10分を切る。福本から左に開いた野田にボールが出るが、DFにクリアされる。スローイン、から素早く中へ入れるが合わずにゴールキックに。福本、翼と繋いで右のシュージに展開、すぐに出せ、と思ったがドリブルで切り込んでしまい、寄せられて奪われカウンターを食らう。そのまま左サイドを田村に破られるが、クロスに精度を欠いて助かった。さらに国見のCK、ファーでヘッド合わされるが枠を捉えず。サンフはスリートップの連携が分断され、個人技で抜こうとして引っかかりカウンターを食らう、の繰り返しとなった。国見は渡邉のゴール以来運動量がアップし、守備時には怒涛のプレスを仕掛けてサンフにまともにボールを繋がせない。将がセンターFWに入っているが、突破型の彼にキープは荷が重い。U−15日本代表の野田も、この状況を打開するにはまだまだ経験不足。
 祐樹に代わって松田投入。
 ロスタイム突入。沢田さん、時計をちらちら。ピッチのほうも見てください。
 左サイドから将がドリブル突破、中を見てクロス!松田が飛び込むがDFがゴールラインに逃げCKゲット・・・というところで沢田さんがホイッスルを吹いた。サワケンさんてば身内に厳しいお方ですのね。かくて1−1、0−1のトータル1−2となった。
 挨拶が終わったあと、反省会。
「結果的に負けた。どこが通用してどこが通用しなかったかよく考えて。ビデオも撮ってあるから、よく見て自分で考えるように・・・」
それが終わると、ガンバユースの監督&コーチさんが挨拶に。
「お疲れ様です。道わかりましたか?」
ゴリさん、地図書いたのか。
「はじめまして。沢田です」
初対面の沢田さんが挨拶。ガンバユースの島田監督・乗松コーチはいそいそと名刺を取り出し、
「こちらこそはじめまして。よろしくお願いします」
と手渡す。まだ名刺がないらしい沢田さんは恐縮していた。
 アップの場所を確認したガンバユースの面々が行ったり来たりするうち、サンフユースBと安芸FCのアップが完了し、ピッチに出てきた。
2.サンフユースB VS 安芸FC
24江本
>3槙野
>19平繁
26藤澤 20松田
18野田
4藤井
>15木原
25遊佐
22植野 2古本 12福本 13大屋
>7柏木
16佐久間
>16金山

ほかのルーキーでは、田中尚くんはまだ脱臼が完治しておらず、また熊谷くんと保手濱くんはコンディション不良のようで試合出場はせず。
藤井、翼、福本、古本、佐久間の先輩達が後方を守り、今年もずらりと揃えた攻撃的なルーキー達がゴールを狙う。

 キックオフ、まずは安芸が右サイドを破りクロス、佐久間ががっちりキャッチ。サンフ、右サイドから繋いで江本がポストし藤井がシュート!はGKキャッチ。安芸、素早い展開から左深く切り込んでクロス、ファーへ飛んだボールを走り込んだ8番がダイレクトで合わせる!これがきれいに決まっていきなり安芸が先制した。またいきなりの失点キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!先輩ども何やっとるかァーッ!
 まだ連携がままならないサンフBチームを尻目に、安芸は見事なダイレクトプレイで次々に両サイドを突き破っていく。中盤の底の10番がボールを持つと、周囲から「ホテ!」「ホテ!」と声が上がる。そういえば安芸FCにも保手濱くんがいた(昨年のクラセンにも出場している)。兄弟だろうか。トップに当てて左右に展開、ポンポンと二、三本繋ぐと一気にテンパイ状態。安芸のU−18部門は設立されて間もないが、どんどんレベルアップしているようだ。サンフも反撃、野田が左を駆け上がる「ハナ」こと植野に開き、植野がそのまま強引に左サイドを破ってセンタリング!中央を飛び越しファーに落ちるボールに松田が飛び込みヘッド!GKセーブ!ゴールライン外にはじき出してCKに。右CK、野田が入れる!ファーに飛んだボール、藤澤がトラップしてタテに抜け折り返し、ニア藤井がシュート!はGKストップ!こぼれをもう一度シュートに行ったが左に外れる。江本が右に開いてドリブル突破、はDFクリア。江本はセンターに構えてポストするだけでなくサイドに流れて突破することもできる。プレイの幅が広そうだ。
 安芸、ボランチ保手濱が左サイド11番に絶妙の通し!11番がそのままタテに抜けてセンタリング、中央スルーにファー19番がフリーで飛び込み鮮やかにゲットォォォ!2−0と突き放した。
 翼ァァァ!サイド破られすぎなんじゃこのーパス精度が高いのはわかっとるけー守備力をもっと高めなーいけまーがもっと集中せーや!とカリカリしていると、いつのまにか安芸のGKが藤澤と足元のボールを奪い合っていた。そして藤澤がボールを奪って無人のゴールに流し込み、サンフがすぐさま1点を返した。あれれ。しかし藤澤抜け目ないな。
 江本がタックルを受けて倒れる。外に運び出されたがかなりひどいようで、すぐさま槙野がスタンバイして入る。どこに入るんだ、と思ったらそのままFWに入った。彼が右FWに入り、松田が真ん中、といったところか。江本は左足首をぐるぐる巻きに固定され寝ながらの観戦に。しばらくして、その槙野もタックルを受けてひっくり返ったので、「ウソー、もう終わりかー?」とベンチの選手達から槙野に冷やかしが入っていた。
 左サイドで藤澤→中の野田→オーバーラップの植野とダイレクトでつながり植野センタリング!はDFに当たる。安芸カウンター、9番が中央突破を試みるが、福本がタックルでクリアする。右サイドに開いた槙野がボールを受け、中へ切れ込みつつ松田目掛けグラウンダーのパス!戻ってきてボールを受ける、と見せかけ松田スルー、ボールはファーに待ち構えていた藤澤の下へ。トラップして前を向くとすっと持ち込んでマーカーを振り切り、GKをつり出してから冷静に流し込んで2−2!練習試合とはいえいい落ち着きだ、藤澤。
 いい攻撃の形を作っているのは相変わらず安芸のほうだが、サンフは個人技とひらめきで勝負する。藤澤がドリブルで持ち上がり、中へ切れ込んだ瞬間突如ヒールで外に流し、走り込んだ植野がクロス!松田には合わなかったが、意外性のある攻撃。左に回っていた槙野がうまいターンからタテへ抜けシュート、枠を捉えず流れるところを野田がフォロー、戻したボールを翼がクロス!これに槙野がジャンプ一番ヘッドで合わせたが、右に外れた。
 サンフは時間が経つにつれて藤井、遊佐の散らしを中心に攻撃の形ができるようになってきた。押し上げることができるようになり、押し返してくる。翼がセンターに回りミドルシュート!GKキャッチ。佐久間から右に開く藤井へスローフィード、藤井がラインの裏へパスを送って槙野が抜け出すが、オフサイド。右の翼から左の藤澤へ目の覚めるようなピタリのサイドチェンジ!トラップした間に詰められてクリアされたが、大きな展開いい。槙野がフェイントで一人かわして中へ切り込み、松田へスルーパス。松田はマーカーと競り合いながら右外へはたき、オーバーラップした翼がセンタリング!は誰にも触れずラインを割った。藤井のパスから松田がドリブル突破、一対一の状況になるが安芸クリア。野田の壁パスから翼がセンタリング、DF4がクリアしCKに。翼のキック!ファーで競り合いになり、GKファンブルするもののキャッチ。今度は左サイド、藤澤がスルッと抜け出してタテに抜け、DFゴールラインに逃げCK。左CK、野田のキックはGKパンチでもう一度CK、キック!は誰も触らずファーに抜け、ここで一本目終了。
 二本目。槙野、藤井、翼、佐久間が下がって平繁、木原、柏木、金山がイン。木原、足は問題ないようだ。いろいろとポジション変更。4バックは右から松田、福本、植野、遊佐、中盤は柏木・野田のセンターに木原トップ下、FWは右から古本、平繁、藤澤。
 開始早々左に開いた木原、左サイドバックの遊佐にフィードを要求してダッシュ!遊佐、フィード!ボールは・・・木原の後頭部に当たってラインを割った。ベンチ爆笑。中盤から平繁にボールが入る。前を向いた平繁、三人待ち構えているDFの中へドリブルで突っ込む!DFがどっと寄せる、瞬間平繁が右へパス!その先には古本、豪快にゴールに蹴り込んで二本目先制!
 早い時間帯のゴールにサンフが乗ってきた。右、松田から平繁に入れ、平繁が柏木に落とす、柏木は一人かわして木原に落とし、木原がドリブルからミドルシュート!上に浮いて外れる。サンフは、一本目にはバタバタしていた最終ラインが整備され、それに伴いパスが回るようになってきた。福本が正確なフィードで攻撃の起点となる。一本目はボランチでやや窮屈そうだった遊佐、今度はさかんにドリブルで仕掛ける。平繁のキープ、ドリブル、ポストは手馴れたもので、うまくすれば今年レギュラーも取れるだろう。あとは身長が最低でも180に到達してくれれば・・・藤澤が軽快なフットワークからゴールに迫る。攻撃センスのかたまり、といったプレイヤーだ。しかしいらんところでルーレットを試みるなど、ある意味俊介っぽいところがある。
 平繁が中央キープしてまたも右の古本に開き、古本がグラウンダーで折り返す、これに中央飛び込んだ木原が合わせてきれいにゲット、2−0。古本はFWの方が活きる、かも。

 森山監督からスリーバックにするよう指示が出る。それに伴い松田・植野・遊佐のスリーバック、中盤は右に柏木、センターに福本、左に藤澤、二列目に木原と遊佐、FWに古本と平繁という3−5−2に。すごく危なそうなスリーバックだが、植野がかなり強く、脇を固める遊佐と松田の守備意識が高いために意外と大丈夫。本来ドリブラーの遊佐がボランチに入ることが多いのは、こういうところからなのだろう。松田も上背がないながら一対一でも負けていない。見かけによらず頑丈だ。
 さてサンフの攻撃は右に開いた柏木が演出する。柏木から左サイドのスペースへサイドチェンジ!木原が走り込んで受け折り返す、これをファーで古本が受けシュート!はGKセーブ、CKへ。ワイドだ。柏木のキックはクリアされる。また右からボールを繋ぎ、中央へ出てきたパスを木原が受け、さらに左へ流す。そこへ駆け上がってきた藤澤が左足一閃ダイレクト!
 ゲット!ややアウトサイドにかかってスライスしたボールにGKは触れず、ネットが激しく揺れた。3−0!いいぞフジ丸!
 二本目は副審をやっている槙野、オフサイドやボールがタッチラインを割った時に、おどけながらビシビシと手旗信号のように旗を振り回しているのが面白かった。
 福本がボールカット、平繁に入れて平繁突破からミドルシュートはGKキャッチ。安芸が久しぶりの反撃、右サイドを崩してクロス、中央7番がDFともつれながら飛び込み合わせる。GKはじいてこぼれたボールにつま先を伸ばして合わせ、押し込んで3−1!
 平繁が柏木に戻し、柏木が左に開く野田にサイドチェンジ!受けた野田がさらに左へ落とし、藤澤がドリブルで突っ込んでシュート!GKセーブ。木原がドリブル突破も、コントロールをミスってボールを奪われる。
「あー!」
と悔しがる木原。しかし元気だ。吉田高校マラソン大会で、特別参加のゴリさんサワケンさんより遅かった人間とは思えない。「ドリブルしてるときのほうが速い」というチェ・ユンファタイプの男なのか。
 安芸、FKをゲット。先ほどゴールを決めた7番が右足で直接狙う!高さはあっていたが左に外れた。遊佐のフィードに、真ん中にいた柏木が反応して左サイドに飛び出す!がオフサイド。柏木、くるりと振り向くと両腕をぶんぶん振りながら右ウイングバックの位置へと全力疾走で戻っていく。ベンチやギャラリーから笑いが起こった。安芸、12番が意表をつくミドルシュート!誰も反応できなかったが、ボールは惜しくもポスト直撃でゴールならず。そして二本目終了。
 この試合でサンフは5ゴールを叩き込んだ・・・と思っていたけど、4ゴールという話も。どれか勘違いしてたか。
 試合後訊いてみると、安芸の保手濱和樹くんはサンフの直樹くんのお兄さん、ということだった。今日は兄弟対決はならなかったが、クラセン中国予選や、安芸が決定戦を勝ち抜けばプリンスリーグでの兄弟対決があるだろう。中国地方のU−18年代のクラブチームは数少ないだけに、安芸FC・U−18には頑張っていただきたい!

付.国見高VSガンバ大阪ユース

国見: ガンバ:
92 24 19
77 21
88   60 56   37
69 66 28
93 16 25 15 14
51 22
 誰が誰やらわかりませんが。主審がゴリさんなのだけわかる。ギャラリーはここで三々五々帰ったり、車の中に引っ込んで観戦に入ったりした。もうちょっと見ていこう。車に戻り、ゴール裏から観る。いや、だって寒いし。
 キックオフ。まずは国見、左サイド88番に開いてクロス、ファー折り返してトップ下77番がシュートを放ったが浮かせてしまう。今度はガンバ、中央からFW19がドリブル開始。スルスルとPAまで達し、フェイントで国見DF陣を翻弄しつつ右足一閃!ゴール左スミ、GK動けずいきなりガンバ先制!
 ガンバはテクニック抜群の19番と8番を中心にゴールに迫る。左サイドからの折り返しを8番飛び出して受け、最終ラインを破るがGK飛び出してキャッチ。しかし国見もすぐに押し返してきた。FW92渡邉のポスト、あるいは両サイドを走らせる速攻でガンバ陣内に攻め込み、クロスを次々に上げる。しかしガンバも集中した守備でシュートを撃たせず、さながら闘牛とマタドールの戦いのよう。攻守が次々に入れ替わる。今度はガンバ、クロスを上げて二列目から8番、21番が飛び込みキープ、後ろに落としてボランチ28番がシュート!決定的だったが、DFがライン上でクリアー!追加点を許さない。
 今度は国見、両サイドがガンガンドリブルで切り込んでCK取りまくり、セットプレイでゴールを狙いまくる。しかしガンバもカウンターで反撃、ロングフィードに21番が最終ラインから飛び出し抜け出すが、GKも飛び出しセーブ、戻ってきたDFがこぼれをクリア。次いで中盤からのスルーパス、先制点を決めたFW19が受けてシュート!GKセーブ。さらに左サイドからのスルーパス、FW24が大外から回り込んでラインの裏で受けシュート!は当たりそこねてGKキャッチ。
 国見、間接FKを一気にゴール前に上げ、66番が競り勝って落としたボールを77番シュート!は上に外れる。きれいに崩してゴールを狙うガンバが押しているように見えるが、国見のディフェンスはさすがに堅く、ゴールを奪うのは容易ではない。攻撃もこの時期にしてはかなりまとまっていて、まあ単純といえば単純な戦術だけどそれを正確にこなせるというのは凄い。余裕のない蹴っ飛ばしクリアでもその先に必ず誰か走っていて、「どうやって予知したんだ?」と不思議になることも多々。双方持ち味を出した互角の展開で一本目終了。
 いい加減眠くなってきたので、一眠り。
 目が覚めた。後半がそろそろ始まりそうだ。でも疲れてるし眠い。もう少し・・・・・・・・・・・
 今度起きてみると、国見がこっち側に攻めてきているところだった。国見の攻撃は間近で観ると迫力がある。デカいやつばっかりだし。押し込んで右CKゲット。キック!ファーに渡邉飛び込み、完全に競り勝ってヘッドを合わせ、きれいにゴールに叩き込んだ。ゲット!うぬう、今日は当たってるな千真。で、これで何対何よ。
 ガンバ反撃、右サイドアタック中心に波状攻撃を仕掛け、ゴール前に何度も迫るのだが、国見DFがまさに鉄壁の守備ではじき返す。国見も攻撃を仕掛けるが、ガンバが適切な対応で迎撃し、危機を巧みに回避する。いろいろ選手が代わっているが、誰が誰かわからないので確認やめ。国見FKゲト。88番が左足で狙うが、壁に当たる。そうこうしているうちにホイッスルが鳴り、二本目終了。毛色の違うチームがぶつかり合ってがっぷり四つ、といった試合だった。あとで聞いたら1−0、0−1だったようだ。
 終わった!明日仕事で朝早いし、速攻帰るぞ!ヴァージンメガストア寄って!一路広島市内へ。混み合った道を抜けて紙屋町DEODEO駐車場に車を停め、とりあえずそごう(改装してるのか)6Fの紀伊国屋書店で本を買い、連絡通路通って基町クレド6Fへ。果たしてブリリアント・クラシックスのメンデルスゾーン教会音楽全集(10CD)はあるか?ここの品揃えは京都河原町三条の十字屋に比べれば市原のオフィシャルショップにも及ばないほど貧弱貧弱ゥ!だが、バジェット・プライスレーベルのCDはかなり律儀に置いてある。ある可能性、大・・・

アッタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

すぐさま確保。吉良吉影が女性の手首をいたわるように優しく取り扱いながら、他に何枚か買ってレジへ。ひゃっほう。代表のマレーシア戦は前半は観れないだろうけど、そんなものよりこっちのほうが大事!
 他にも何ヶ所かで買い物して帰る。去年歌ったメンデルスゾーンの《マニフィカト》を聴きつつ。冒頭合唱はもっとテンポ速いほうがいいなあ、とか思いながら。
 家へ帰って、代表戦を観る・・・・
・・・・
・・・・
つまらん。
ので、『ボボボーボ・ボーボボ』観てた。それから『指輪』にチェンジ。
で、風呂入って寝た。

1月25日 広島広域公園第一球技場 曇時々晴さらに雪
国体強化練習会
VS広島観音高&広島皆実高

 当初25日には仕事が入っていたが、いろいろあって月曜日にずれ込んでしまったので、日曜日は空いてしまった。でも年初からここ働きづめで非常に疲れており、本当なら寝ていたほうがいいのだが、皆実に観音と、昨年プリンスリーグで激闘を繰り広げた両チームが相手となると、やっぱり観に行きたくなってしまう。天気もいいようだ。外に出てみると結構寒いが、SOLAR WIND心の帆に受けて今旅立ち。
 リードライナーで行こうと思ったが、帰りが面倒なので車でそのまま行くことにする。山陽道を走り、五日市ICから広域公園へ。先に昼食摂っとこうということでジョリーパスタへ行ったが11時から。仕方ないから西風新都のほうへ向かうと、西風新都方面へ左折したところでサンフレバスとすれ違った。ただいま10時10分。一時間前に会場入りということか。ファミマでしばしマンガ立ち読みしてから弁当を買って食べ、一息ついてから引き返し、広域公園へ。結構な量の車が止まっている。補助競技場のほうで何かやっているようだ。
 第一球技場へ上り、スタンドへと上がる。10時開始の広島皆実と観音の試合がそろそろ終わる頃だった。中盤でこぼれ球を拾いまくる観音が皆実を一方的に押し込んでいる。しかし皆実の堅い守備は観音の攻撃を的確にはね返し続けていく。そのうち、そのまま終了のホイッスルとなった。結果は知らない。
 ユースの選手のご家族の方に挨拶。今年はジュニアユースから平繁くん、植野くん、保手濱くん、田中尚くんが昇格。びんごなど他のジュニアユースからの昇格はなく、県外からは福島県や三重県からの選手が来ているらしい。福島県は遊佐くん、では三重県は?昭大以来、三重にもパイプができたみたいだ。
 11時20分からはサンフユースのBチームと皆実(もBチームだろう)が対戦する。ゴール裏でアップしていた選手たちが出てきた。沢田コーチが選手を捕まえて指示を出していたが、ちょっと真剣すぎて目が怖いッス。いたいけな少年に対してなんか怒ってるみたい、もっとリラックスしてー!
1.サンフB VS 皆実B
5佐藤将 19??
18??
22?? 25??
26?? 17中山
27?? 12福本 2古本
21佐久間
「??」は中3、つまり新入生。誰が誰だろう。
 19が平繁、22が植野というのはすぐにわかった。あとはどうだろうか。皆実の選手も出てきて、キックオフとなった。

 サンフは見た感じ3−5−2。25は遊佐のようだ。最前線で平繁が積極的に動き回ってボールを呼び込み、フィジカルとテクニックを活かしてボールをキープし、はたいてチャンスを作る。皆実のGKから「19番捕まえー!」と声が飛んだ。平繁の動きがサンフにペースを呼び込んだ。左サイド、植野が突破してCKを得る。左CK、18番が向かう。キック!高く舞い上がったボールがファーに曲がり落ちる。こぼれ球を福本がミドル!当たりそこない、上に外れる。18番に「のだー!」と森山監督の声が飛んだ。ほう彼が野田か。なかなか柔らかいボールタッチ。
 中3主体ながら、彼らは吉田でまずプレッシングから叩き込まれているらしく、中盤で激しいプレスを仕掛けて高い位置でボールを奪う。古本からフィード、PA内に飛び出した野田が胸で落として平繁がダイレクトシュート!はジャストミートせず。中盤の底に中山シュージがいるが、いいガタイを活かしてボールをキープし、左右にボールを散らしてゆく。意外といい。左サイドからのフィードに右から飛び出した遊佐がループシュート!右に外れた。
 ここで三人交代。将、シュージ、植野が下がって20??、23??、24??が入ってきた。遊佐が右サイドバックに下がり、古本が左サイドバックに回って4バックとなり、平繁と20番、24番がスリートップを形成、23番がボランチに入り4−3−3となった。
 平繁がドリブルで持ち込み、マーカーを引きずって10秒以上キープ、右にはたいてオーバーラップした26番がドリブルで切り込みシュート!GKキャッチ。26番は小柄ながら、中盤を縦横無尽に動き回る。小技も利いていて、なかなかの手練。
 23番がボールを持つと、「ホテ!」「ホテ!」と周囲から声が飛ぶ。23番は保手濱か。すらりとした長身をピンと伸ばし、ダイレクトでボールをはたいてゆく。高萩、カズがいなくなった今、彼らのようなプレイができるのは(現在自分が知る限りでは)一誠を除けば保手濱だけなので、はやいとこ出てきてほしい。
 野田、相手を背負った状態からうまく反転し、すかさずちょんと浮かせたボールでDFラインの裏へ放り込む、平繁飛び込むがDFが追いついてクリア。皆実反撃、左サイドから24番が遊佐を振り切って突破、センタリングに中央57番がシュート!至近距離だったが、GK佐久間が見事な反応でパンチ、はじき出した。皆実のCKは直接ラインを割る。ゴールキック、しかし佐久間滑る。芝の状態が悪い上にこの天候なので、下は非常に滑りやすくなっていた。とくに今サンフが陣取っているホーム側のピッチが。
 沢田コーチからAチームにアップの指示が出た。
 27番は長身のストッパー。さすがに寄せられるとちょっとアブナめだが、フィジカルはしっかりしているので大丈夫。眉がゴルゴ13みたいにビシッとしていて、いい。20番は小柄だが、二人くらいに囲まれても抜け出せる、高いスキルを持っている。松田と呼ばれていた。24番は長身ながら左サイドに張っていたが、うまい飛び出しから大きなストライドのドリブルで何度かサイドを破っていた。彼は江本というらしい。さて時間が経つにつれ皆実が中盤でしっかりと対応できるようになり、サンフは中盤からいいボールが出なくなってきた。森山監督から平繁に、もっと自分のほしいところをはっきり指示するように!とアドバイスが飛ぶ。左サイドで江本がボールを受け、ドリブルで深くまで持ち込んだところでホイッスルが鳴り、ここで終了。25分か。両チームが整列して引き上げ、挨拶する。あれもう終わり?
 入れ違いにレギュラー組が出てきた。これから観音との対戦らしい。Bチームはまたあとでやるようだ。ということはこの試合のあとに皆実BVSサンフBの二本目をやって、それから皆実VSサンフとなるのだろう。新一年生は個人技にはなかなかのものがある。慣れてくれば即戦力、というのも結構いそう。しかしそれも吉田高校に合格してからのこと。しっかり勉強して、受かれよお前ら!
2.サンフVS観音
9富成
10前田 15木原
7柏木
6高柳 11纉c
5佐藤将 4藤井 3槙野 14森脇
21栗崎
選手達のユニは現行のユアボイスバージョンより一つ前のデオデオバージョン。なので、彼らの背番号がそのまま今季の背番号になるかどうかはわからない。でもなかなかはまっている。栗崎くん髪切っててちょっと印象が変わっていた。俊介がナンバー10か。

 キックオフ!いきなり観音が攻め込んできてFKゲット。
「壁五枚!」
栗崎がすかさず指示を出す。やや左からのFK、キック!は栗崎ががっちりキャッチ。
 纉cは普段はボランチの位置にいてボールをさばいているが、機を見てどんどん前線へと飛び出していく。その分一誠が自重して後方を守っていた。柏木はトップ下の位置でパスを自在に回し、また昨年の纉cのようにどんどんFWを追い越してゴールを窺う。前線ではトミーがポストとなり、木原が縦横無尽に動いてボールを呼び込む。俊介だけは気まま。左に流れた木原からタテ富成にパス、富成が抜け出してシュートを放つが右に外れる。ほどなく左CKを得る。が、誰も行かない。普通右で入れるところだが、右のプレイスキッカーがいない。田中祐樹も翼も今日は欠場している。柏木が向かった。左足キック!はクリアされる。バックラインからのフィードに中央柏木が抜け出し反転しざまにシュートするがGK正面。一誠が左の将に開き、将が持ち上がって俊介に入れる。俊介はキープしてまた将にリターン、将はボールを受けると一気に中に切れ込み、縦へ走る俊介にパス!俊介が左足アウトサイドで狙うが右に外れた。

 観音、左サイドを破って持ち上がりセンタリング、中央15番スルーしすぐ後ろの9番がダイレクトで撃つが上へ外れる。バックラインからのフィードに、三列目から猛然と飛び出した纉cがPA内胸で落とし、走り込んだ富成がトラップするがDFが体を寄せてシュートを撃たせない。今度は森脇のアーリークロスをニアに走り込んだ俊介がダイレクトシュート!DFに当たったこぼれをもう一度ダイレクト!これはGK正面。右からのパスを中央俊介がスルーパス、左外側から将が猛然と飛び込んでくるがDF6がクリア。木原が右からドリブル突破して中央に入り、左外の俊介に出すが息が合わず。俊介が中に入ってボールを受け、右からタテに入ってゆく柏木へパス。柏木がキープして森脇に戻し、森脇が一気に左に振る。受けた木原がタテに抜けてシュート!はGKキャッチ。
 左から藤井がオーバーラップ、俊介とワンツーでさらに持ち上がり木原へ、センタリングを上げるがDFクリア、CKへ。今度は俊介、速いボールを入れるがクリアされる。さらに俊介、ボールを受けると相手と対峙し立ち止まって駆け引き、抜きにかかるなど「らしいプレイ」を連発するが、それ持ちすぎだ。競り合いで柏木のレバーに蹴りが入って柏木やや悶絶。纉cのパス回しと木原の飛び出しでサンフがペースを握る。中盤からのフィードに競り勝った俊介がそのままボールをキープ、右からゆるゆると持ち上がりPA内右サイドですっとタテにスピードアップしたところを払われてPKゲット。先制のチャンス、蹴るのは俊介。ノロ〜っとボールに歩み寄り、キック!

ダフって右にはずれ

ださー!!(ガビーン)

 しかしペースはサンフ。纉c、中央ドリブル突破してトーキックシュート!右に外れる。さらに森脇から一誠へ、一誠は纉cに預けてダッシュ!纉cの入れた浮き球に一誠が走り込んでゴールに背を向けトラップ、瞬転してシュート!わずかに右に外れる。そして30分の一本目終了。
 やはりAチームはスピード・連携ともいい。しかし、高萩がいないからワイドな展開がないし、カズがいないからいまいち流れるような展開に欠ける。纉cがうまく繋いでいるが、時々飛び出して行ってしまうため、一誠が後ろに残らざるをえず、彼の攻撃力がなかなか活かせない。難しいところだ。
 二本目開始。俊介、纉c、一誠がアウト、古本、福本、中山がイン。シュージは右サイドバックに入り、森脇が福本とドイスボランチを組む。古本は右サイドバックに入って将がFWに上がった。
 いきなりシュージのミスパス!これを掻っ攫われてカウンターを食らうが、DFがプレスをかけてクリアする。まったくシュージは。サンフもすぐさま森脇のミドルで反撃開始、藤井の左へのフィードを受けた木原が鋭くカットインしてシュート!左ポストをかすめる。もう一度フィード、これは中央飛びすぎてGK正面・・・と、DFが何を思ったかこれをクリア、しかしこれが小さく、ボールはすぐ右へ。そこにはボールを追って走り込んでいた木原。トラップして持ち込みシュート!これが決まってサンフが先制した。
 左からのパス、福本がダイレクトで撃とうとしたが見事に空振り、しかし森脇がフォローして右に持ち込み、タックルに来るDFをマルセイユ・ルーレットで一瞬のうちにかわしそのままドリブルでゴールライン際からゴール目指す!うおおかっこええ森脇!GKがコースを切り、DFが前に立ちはだかる、どーする森脇!しかし森脇なんかキョドってるキョドってる!視線が泳いでる!パスかシュートか迷ってる!どうすんだ!

中途半端に浮かせたヘロヘロシュート

あっさりDFにブロックされた。
思いっきりずっこけて爆笑。サンフベンチもゴリさん以下大笑い。今のいい!バカウケ!!
 と笑っているうちに中盤から中央富成にボールが入る。落としたボールに柏木が飛び込んできて最終ラインを一気に突き破り、ゴールネットに突き刺して2−0とした。うわあ虚を突かれた!!

 森脇から将にパス、将が反転してシュートを放つがDFに当たる。
 祐樹が下のほうで弁当を食べ始めた。食事の姿勢からして、右足を負傷しているようだった。観音、フィード!槙野の裏へ飛び、槙野の対応がやや遅れて抜け出されそうになったが、栗崎がいい判断で飛び出し、キャッチした。昭大の陰に隠れているが彼も優れたGK。トップチームがGK三人体制で、さらに林がU−23日本代表で抜けるために昭大がトップチームに帯同することも多いかもしれない。よって今年は栗崎の出番も多いだろう。がんばれ。
 ヘッドの競り合いで将が後頭部を打って倒れ、しばらく外へ出る。しかしサンフの一方的展開。そして左へのフィードからラインの裏へ抜け出した木原がタテに持ち込んで左足一閃、ゴール右サイドネット内側に突き刺して3−0とした。

 木原のフィードに富成が抜け出し、飛び出すGKをかわしてシュート、しかし戻ってきたDFがブロック!これを拾ってもう一度シュートも、左に外れる。観音の11番がカウンター、中央をドリブル突破してゴールに迫るが、DFが次々と寄せて行って防ぎ、最後は槙野がファウルを受けて守りきった。さらに木原、ループパスを前線へ。将がヘッドで持ち込むがGK飛び出してキャッチ。スリートップの動きがいいので、中盤からのフィードの威力絶大。フィード。オフサイドの位置から歩いて引き返す富成とすれ違いで木原が飛び出す!ドリブルで切り込んでシュート、DFに当たってこぼれるところを柏木が詰めてダイレクトシュート!左に外れる。今度は槙野がオーバーラップ!柏木へ入れ、木原に繋ぎ、シュート!GKセーブ。
 観音、右からクロスを入れ、左ファーの7番がシュート!上に外れる。サンフ、右から木原がドリブルで突っ込み左へはたき、富成がトラップして持ち込みシュート、は枠を捉えず。最後に観音、左から7番がドリブルで入っていき、二人のチェックを受けつつ右へパス、11番が走り込みシュート!しかし上へ外れた。そして二本目終了。

 木原、ブラボー!おお・・・ブラボー!彼の目標は田中達也らしいが、豊富な運動量からゴールゲット目指して一直線のドリブルには感服!西山の後継者、とは思っていたが、彼を越えるプレイヤーになることも充分ありうる。富成は田村と馬屋原を足して2で割ったようなプレイヤー。運動量があり柔軟で器用だが、あとはゴールを狙う迫力が身につけば。中盤の一誠・纉c・柏木のトリオはいずれ劣らぬ名手だが、まだちょっとぎこちない。潤滑油が足りないといった感じ。すなわちカズの存在は偉大だった。といっても三人ともクレバーだからそのうち解決するだろう、問題なし。ディフェンスラインは槙野が早くいっちょまえになってくれれば心配は要らない。
 後半の森脇&福本のドイスボランチは、フィジカルの強さで最終ライン前の強固な壁となっていた。もう少し展開力がつけば、面白い。
3.サンフB VS 観音B
 ここで選手達の姿がピッチから消えた。インターバルに入ったようだ。この間に外へ出て飲み物を買う。と、サンフと観音の選手たちが出てくるのが見えた。急いで帰る。
19平繁
24江本 20松田
18野田
26?? 23保手濱
22植野 10前田 27?? 25遊佐
16金山
 俊介センターバック!
PK失敗罰ゲームキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
ベンチには沢田コーチが座って指揮を執るようだ。ちょっと風邪気味なのか、あんまり声が出ていない。それにちょっとかすれてるし。

 キックオフ!ほどなく観音が左サイドに開き中央にフィードを入れてくる。11番が受け、持ち込んでシュート、ゴール!あっさり観音先制。
「10番10番、ポジション!」
沢田コーチが叫んだ。11番をフリーにし、チェックも遅れてあっさりシュートを撃たせてしまった俊介が苦笑いする。
 また11番目掛けてフィード!抜け出す。俊介がマークにいき、付いていく。シュート!左に外れる。サンフは26番が小気味いいテクニックを見せつける。26番がドリブルで持ち上がり、左に開いていた松田にはたく。松田のシュートはDFに当たり、CKに。野田のCK!はGKパンチ。観音がまたもフィード、またもあっさりと最終ラインを破られる。観音は右サイドを破ってセンタリング、ファーできれいに合わせて2点目を挙げた。しゅーんーすーけー。まーたーおまえのサイドからー。後輩たちの足引っ張ってどーすんだー。GK金山くんがかわいそうだぞ。
 さすがにこのままでは先輩の面目丸つぶれと思ったか、ここから俊介が冴えを見せ始める。まずは最終ラインから前線へ鮮やかなフィード!右に開く遊佐がボールを受け、そのまま一気にドリブルで持ち上がってシュート!GKキャッチ。野田から平繁に入り、平繁、スルーパス!松田と江本が走り込むが、DFがクリアしてCKに。野田のCK、鋭いボールを入れたがDFがクリア。
 俊介、守備はディレイがせいぜいなものの、前線へのフィードは恐ろしく正確で、さすがの視野の広さと技術の高さを見せつける。浅い位置からFKゲット、これを俊介が一気にゴール前へ!右サイドで遊佐が落として平繁がさらに左へ落とし、走り込んだ野田がミドルシュート!わずかに右!惜っしい!今度は江本が右サイドからドリブルで切り込んでシュート!ややダフって右へ外れる。彼の大きなストライドのドリブルにはスケールの大きさを感じる。ちょっと久保竜彦を思い出した。
 ゴール裏へ選手達と一緒に出てきた藤井が、
「アップしていいですか?」
と沢田コーチに指示を仰ぐ。沢田さん、
「ああ、次の試合2時からだから、やっといて、任せる」
藤井くんに任せちゃいました。
 保手濱が珍しく右サイド攻め上がってセンタリング、江本が落とすも平繁に届かず。俊介から左に開く平繁にピタリ矢のようなロングフィード!平繁、そのままドリブルで中に切り込んでシュート!は右に外れる。そしてそのままホイッスルとなった。
 俊介のせいで負けました。しかし寒い!メモには上の2ゴールしか書いてないのに「0−3」と書いてあったし。もう寒さこらえるんでいっぱいいっぱい。雪もちらつく。ようこの中で試合するわホンマに。26番はフジ、27番はクマと呼ばれていた。それぞれ藤澤、熊谷というらしい。沢田さんはやはり風邪か何かでどうにも声が出ないようで、ベンチで寒そうに独り「サンキュー!」「サンキュー!」とか言っていて(控え選手ゼロ、あとのメンバーはAチームでアップ中)、哀愁が漂っていた。
4.サンフVS皆実
9富成
10前田 15木原
7柏木
12福本 11纉c
6高柳 4藤井 3槙野 14森脇
21栗崎
 そして本日のラスト、皆実戦。一誠が左サイドバックに回って、ボランチに福本が入っている。主審は沢田さん。すごく寒そうにしている。
 キックオフから両者とも速い展開。双方とも中盤プレスからの速攻を信条とするだけに、ラインを高く設定して中盤で激しい潰し合いを繰り広げている。まずはサンフが中盤のパス交換から俊介が倒されFKゲット。PAやや外、中央より少し左。纉cがボールをセットするが、俊介もやってきた。二人で話し合う。両者下がって・・・纉c!は低すぎて壁六枚に引っかかる。今度は左サイドでその二人が粘ってキープし、CKゲット。福本が向かった。右足でキック!はGKキャッチ。木原が右サイドでボールカットしそのままドリブル突破、中へ切り込みつつ左へはたいたが、直後に足を払われ倒れる。いったんボールが出されたが、木原は立ち上がった。中盤のこぼれ球を福本がキープ、俊介に入れる。俊介はそのまま右足でシュート!GKキャッチ。
 皆実もボール奪取からのスピーディーなパス回しでゴールに迫る。右からの折り返しをこの試合では48番をつけていた森重がミドルシュート!は左に外れた。サンフ、左サイドを柏木と一誠のコンビで崩し、柏木のヒールから中に入った一誠がシュート!はDFクリア。スローインをトミーが落として俊介が左足アウトサイドでシュート!右に外れる。遠目のFK、俊介が不意をついてロングシュートを狙うが左に外れる。
 少し前の接触プレイで指を痛めた藤井がシュージと交代する。右サイドバックに入り、森脇が藤井のいた位置に入った。
 中央俊介がドリブルで持ち上がり、左にはたいて木原がタテに突っ込みシュート!GKキャッチ。皆実、中央から左に開き、シュージをドリブルで振り切ってセンタリング!はミスキック。で、前半終了。とりあえず両者ともよく動いていて守備も堅く、決定機もほとんどないので、すぐに得点が入りそうな気配はない。
 二本目。GKが栗崎から佐久間に交代し、さらに富成に代わって古本イン。古本が左サイドバックに入って一誠がボランチ、纉cがトップ下、柏木がFWにポジションチェンジ。センターFWには俊介が入った。
 右サイドで俊介とシュージがパス交換。俊介がキープする間にシュージが駆け上がり、俊介が浮き球をそのスペースへと送る。いいタイミングのボールだったが、シュージがバウンドを合わせそこなったのかなぜか追いつけずゴールキックに。シュージ苦笑い。俊介苦笑。ゴリさんも苦笑。今日のシュージはトンデモな出来だったが、それでも憎めないのは人柄(やんちゃ坊主!)というものか。そのシュージから俊介、木原とダイレクトで繋ぎ、リターンされたボールを俊介がキープしたところ倒されFK。俊介のFK、こぼれ球を柏木が右へ流し、纉cがミドルで狙うも右に外れる。
 右サイド、シュージがボール持って持ち上がり、ルックアップして中を見ると一気にフィード!しようとしたところもろに地面蹴り!痛がるシュージ。今日はお笑いキャラだ!サンフユースでは「ボールを見ずに蹴る練習」をしているようだが(サッカークリニック2004・2月号参照)、まだ習得できていないようだなシュージ。柏木から俊介に入れ、CKゲット。俊介がキック!森脇が競り、こぼれを柏木が再び俊介に戻す。俊介クロス!はGKキャッチ。纉cから福本、そしてスルーパス!は俊介に通らず。
 シュージが素早いチェックからのクリアでゴリさんに誉められる。シュージ破顔一笑。わかりやすい!沢田さんのジャッジはやや遅れ気味。まだ慣れてないみたい。

 得点がないまま試合が進んでくる。練習試合で0−0では面白くないので、双方ともいっそうラインを上げ、凄まじくコンパクト、っていうか凝縮された中盤の中で激しいボールの奪い合い、攻め合いが始まった。最終ラインから森脇が「ゴール狙いにいこうで!」と檄を飛ばす。皆実、左サイド46番が突破センタリング、中央でFW59番が合わせるがDFクリア、CKに。左CK、佐久間がパンチではじき返したボールを皆実がダイレクトで撃ち返す!がテンプラとなってしまい佐久間キャッチ。サンフ、中盤からフィード、俊介がヘッドで反らして左から木原が走り込みキープ、背後にマーカーがつく。木原、左に反転して中へ切れ込む、と見せかけて瞬時に右ターン!一気にタテへ抜けてマーカーを置き去りにすると、そのまま左足一閃!
ゲット!!鮮やかに突き刺してついに1−0!
 練習試合ながら会心のゴールに木原思わずガッツポーズ!なぜか俊介も大喜びで木原に飛びつくと、そのまま二人でバックスタンド側に喜びながら走って行ってしまった。本番の予行演習ですか。それにしても今のボディフェイントからの反転は速かった。いつだったか高橋泰が同じようなプレイからゴールを決めたのを見た記憶があるが、それよりもキレのある動きだった。スーパーゴールだ!

 纉cがキープして俊介に開き、俊介ダイレクトループ!外れる。そして試合終了間際に右CKゲット。近くにいた俊介がセットするも、柏木が声をかけて近づく。ショートコーナー?と思ったが、俊介は「自分で入れる」と柏木を制する。共に苦笑しながら、柏木は下がる。俊介が助走を取ったとき、
「俊、待て待て!」
と、最終ラインから森脇が上がってきた。さっき「点取りに行こう」って言ってたし、自分も決めたいらしい。ファーに陣取り、「ええでー!」と俊介に手を上げる。これはファーに蹴ってやるしかない。俊介キック!ファーを狙ったボールに双方ヘッドで競り合い、ボールがこぼれた。そしてその落下点にいたのは、森脇。ダイレクトのインサイドキックで確実にコースを狙い、ふわりと浮かせたボールがGKの上を越え、ゴール右スミに飛び込んだ。
 同時に森脇、奇声を上げガッツポーズ!練習試合のしかもセットプレイからのゴールにそこまで喜ばなくてもよさそうなものだが、やはりもとFW、普段はサイドバックでなかなか決める機会がないだけに、練習試合でもゴールが素直にうれしいんだろう。純粋でベネ(良し)!
 そして試合終了。2−0という結果だったが、皆実も一歩も引かないプレスサッカーを展開し、ほぼ互角の展開だった。今年の皆実も強そうだ。観音はまだチーム固めの段階だろうか。あのサッカーはけっこう戦術理解度が高くないといけないので、これからに期待。単に皆実戦で疲れてただけかもしれないけど。

 新一年生の姓もわかった。
GK金山、DF田中尚、熊谷、MF植野、保手濱、野田、遊佐、藤澤、FW平繁、江本、松田。
田中尚、植野、保手濱、平繁の四名はジュニアユースからの昇格。
田中尚(たかし)くんは、高円宮杯での脱臼でまだ試合に出れないようだ。早く治して!
あとのメンバーは、帰ってからナショナルトレセンのメンバー表見てみると該当する姓ばっかりだ。これみんな来るの?(遊佐くんは地元メディア情報アリ、また今日の話で三重県出身の子がいるってことから藤澤くんも確実だろう)まあ姓が同じだけっていう可能性もあるけど、あっていれば、はるか遠くの地の子でもサンフユースを選んでくれるというのはうれしい。吉田だとほんとにサッカー漬けになるけど、精進してトップチーム昇格を目指せ!
その前に、吉田高校に何としても合格せよ
そんなに難しくないらしいが・・・・オフィシャルイヤーブックに名前がなかったらイヤですよ。今はサッカーよりもそっちに集中!

 お金がないのでまた西風新都に行き(いつの間にかナフコがオープンしてた)、下ろしてから帰る。