タイキブラック 馬主の一言 (02.02.10)

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 ブラックの昇級戦は、ダート1200の特別競走のカトレア賞と決まりました。当日は雪がぱらつく肌寒い1日となりました。

 新馬戦を快勝した後、まだ番組の編成上出走できる鞍が少ないので、どこを使うのか注目していましたが、前週の京都のダート1400に登録したものの除外され、今週の特別戦へ登録されました。さすがに特別戦だけあって骨っぽいメンバーが登録されていましたが、その中でも強豪と目されていたエグジジエとボイスオブリーズンが除外になり、応援する側としてはちょっと色気がでてくる展開です。

1馬△△△△△△
東京スポーツ △△‥‥△◎‥○
日刊スポーツ △▲△△△△
競馬ブック△‥△‥▲△△

 有力どころが除外になったといっても、なかなか強敵揃いのメンバー構成。1番人気は、前走出遅れながら直線一気を決めた関西馬シャドウスケイプ、次いでこれも東上してきた外国産馬イーグルスウォードで鞍上に武豊。そして3番人気、4番人気を分け合うのがユニークステータスとグラスボランチといった面々です。締め切り1時間前ではブラックが単勝5〜6倍の3番人気だったのですが、最終的には10倍弱の5番人気となりました。(これ、馬券的には良くないパターンですね。)

 ブラックの弱みは、昇級戦であること、キャリア2戦と出走馬中最も経験不足なこと、持ち時計が平凡でかつ距離短縮なのでスピードに対応できるか、といったところでしょう。逆に強みとしては、前走で見せた競馬センスと中間の調教が意欲的だった点、太めが解消すれば上がり目が見込めるところ、が挙げられると思います。実績の比較よりも潜在能力の高さに期待、といった感じです。

 パドックですが、正直前走とあまり変わった感じがしませんでした。絞れたかな、という期待もむなしく体重はマイナス2kg止まり。周回中も非常におとなしいのですが、これが性格的なものなのか、太めからくるものなのか、まだよくわかりません。今回もパドックの中央に「タイキブラック」の横断幕が張られているのが目を引きます。


 スタートでグラスボランチが後手をふむものの、他の有力どころはほぼ互角のスータト。ハナをきったのはスペシャルストックで軽快なピッチで飛ばしていきます。ブラックはさっと5・6番手につけますが、そこからさらに後藤騎手がぐいぐいと押す感じで、2番手から逃げ馬をマークする格好となります。ユニークステータス以下5・6頭がひとかたまりになって後続を形成し、少しあけてまた5・6頭が中団を追走します。4コーナーの勝負どころでブラックがスペシャルストックに並び立とうとしますが、スペシャルストックが強力な二の脚を繰り出し、並ぶことができません。そこに外から一番人気のシャドウスケイプが素晴らしい斬れ味で襲いかかり、ブラックを抜き去ります。レースはスペシャルストック、シャドウスケイプの完全な一気打ちに。ブラックは苦しい状態のまま、なんとか坂を駆け上がりますが、脚があがってしまったところを5・6頭に一気に交わされ、やや離れて8着の入線となりました。

2回東京6日目9R カトレア賞 3歳500万下 混合 ダート1200

着順馬名騎手走破タイム上がり位置取人気
1シャドウスケイプ蛯名1.12.135.96-7-61
2スペシャルストック吉田1.12.436.81-1-16
3ユニークステータス木幡1.13.437.42-6-34
8タイキブラック後藤1.14.138.34-2-25


 「スッといい位置につけられたのに、ちょっとだらしがない。意外にストライドが大きくて、新馬は勝てたけど、クラスがあがると距離が伸びた方がいいのではないかな。」(後藤騎手/競馬ブックより)

 残念な結果になりました。スピード不足が懸念されたので、前目から流れ込むレース展開自体は仕方がないのですが、あまり人気のなかった逃げ馬(少なくともブラックと同じくらいの力量かと思っていました。)が、思った以上に能力を秘めており、結果追走したブラックはバタバタになってしまいました。勝ち馬と逃げて2着になった馬は3着以下を6馬身もちぎっており、これは現時点での完成度とダート1200の適性で、ブラックとは力の差があったということでしょう。3番手以下の馬たちに差されてしまったのは残念ですが、これは勝負のアヤという部分もあると思います。

 それにしても、冬場なこともあり、なかなか絞れません。(って他人のことは言えないか...。)もう少し暖かくなって絞れてくれば、良い方向に向かうような気がします。レース前に少しソエ気味だったというのが気になりますが、なんとかこのまま中山に参戦して欲しいな、と。使ったレースが1600→1400→1200と普通とは逆パターンで徐々に短くなってきているのですが、現時点では1200よりも中山の1800ぐらいでゆったり流れた方がいいんじゃないか、と思っているからです。(大型馬は短距離戦、長距離馬はスリムな方が良い、と言われるので、根拠はもうひとつです。中山のダートって1200と1800しかないので、正直「帯に短し、襷に長し」ですね。)


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