『壁抜け男』京都公演(2007年6月)

 何度も見ていると主演の石丸幹二以外はどんどんキャストをリフレッシュして欲しいと思った。今回は『オペラ座の怪人』のファントム役で名高い高井治が、部長&刑務所長&悪徳検事の三役を務めたことが出色ではあったが、過去に同役を務めた光枝明彦の味わいを考えると高井治の務める役なのか?と疑問。丹靖子、佐和由梨、有賀光一、渋谷智也などは適役だと思うが、そろそろ違うキャストで見てみたい気もする。
 以前も書いたが、韓国版を見てからは四季版は真面目すぎる感じが拭えない。そもそもがハチャメチャなストーリーなんだから、役者は、というか演出的にもっと弾けていいと思う。笑いとしんみりする部分が絶妙なバランスで演出された時、この作品はもっとも魅力的になるんだと思う。…とはいえ、作品自体がそもそも大きな魅力を持っているゆえ、いつ見ても俺はしみじみと癒されているのですが。

『壁抜け男』のTOPにモドル
「stage review」のリストにモドル