5月某日「坊ちゃんたちに告ぐ!年下のココロエ」 
突然ですが、『東京ラブシネマ』にハマってます。ドラマは35歳という設定の高杉(江口
洋介)と晴子(財前直見)を主役とした、ミニシアター系の映画バイヤーの話です。因みに高杉は弱小映画会社の社長。晴子は大手映画会社のキャリアです。

今日は高杉と晴子が、それぞれ好きな相手からフラれるというストーリー。
高杉は置いといて、俺が共感してしまったのは晴子の方。
晴子は自分になついてくる年下の男・日向(玉山鉄二)に仕事を教えたり、メシをおごったりと姉さんぶりを発揮。そしていつしか恋心を抱いていた…。ある日のこと日向から食事のお誘い。「今、ボクにできる精一杯のお礼です」とファースト・フードでのデート。
《いいなぁ〜!ごっつぅいいなぁ〜!》
しかしそこから先がいけない。有頂天の晴子は欲をかいてしまった。日向から感謝以外の言葉を期待していたのであった。そしてそこへ、晴子を姉さん以外の何者とも思っていなかった日向から恋の相談を持ちかけられる。
これは泣きたい!でも、姉さんだもん。坊ちゃんの前では泣けません。
そしてなんとか笑顔で答え、家に帰って荒れまくる晴子。
「35歳の女がアピールできるものなんて、知識と経験と金くらいしかないじゃない!」
《わかる〜!ごっつぅわかる〜!》
翌朝、出会った高杉に、暗〜い表情の理由を聞かれる晴子。
理由は語らず、晴子は重い口を開ける。
「夜明けの空を見ちゃった。それでも太陽は昇るのね…。東の空から」
《深〜い!ごっつぅ泣ける〜!》

年上は頼れる。年上は百戦錬磨。年上だから何もかも許してくれる。
そう思っている若い坊ちゃんたち!
年上は意外にモロイ。年上は意外に単純。年上も実はいっぱいいっぱい。
…わかった?人間、年を取れば取るほど繊細になっていくものなんですよ。
さぁ、そうとわかったら年上の男に、愛の手をプリーズ☆


5月某日「どうする?アイフル〜♪」 
 友人への贈り物を探しにデパートをウロウロ。あちこちショップを覗いて見るも、なかなか「コレっ!」といったものがない。仕方なく隣の百貨店にシマを変えて、再検索。途中で根をあげて、ブランド系に詳しい坊ちゃんに電話でアドバイスを求めてみたけれど、うまい具合にショップがなかったり、その商品がなかったり。
 と、その時。目に飛び込んで来たのが、アイフルのくぅちゃん(←あのチワワ犬ね)の
ごとき、目のまん丸なプリティ&ラブリーな店員。なぜか目が合ってしまって、そのまま
導かれるようにそのショップに入ってしまった。「かわいい…かわいすぎる」とドキドキしながら贈り物を選ぶ俺。
やがてひとつ選んでくぅちゃんに渡すと、「あ、これは人気があるのでなかなか手に入らないんですよ、うふっ☆」。
きゃわいい〜〜〜!実際には「うふっ☆」とは言ってないと思うんだけど、そんな雰囲気だったということで…。彼が精算やらラッピングなどしてくれてる間に、他の商品を何気に見ていてひとつのシャツを手にしたとき。「あ、それは僕とお揃いですよ。てへっ☆」と自分のシャツを見せるくぅちゃん。実際には「てへっ☆」とは言ってないと思うんだけど、もうこの時には俺の頭の中は現実と幻想がゴチャゴチャで。ヤ、ヤバイじゃねーか !!
買う気もないシャツを手に、くぅちゃんに見つめられる俺…。どうする?アイフル〜♪

 2秒ほど気を失ったあと意識を取り戻すと、そのシャツ…買っていました。しかも安くはない…。そういえば値札も見てへんかったやんけ。どこぞのハンバーガー屋では“スマイル=0円”とか書いてるけど、この店は10000円くらい?全部で40000円くらい支払ったことを思えば、やはりスマイルだけでそれくらいになってるな…という計算。それじゃあ
ちょっと割りに合わないということで、くぅちゃんのプリンとした小さなケツ、ちょっとパンツも食い込み気味のケツを思いっきり視姦してやりました。ケケケ。
 この顛末をある坊ちゃんに話すと、「まんまと流通の手口に乗せられやがって!」と
バカにされちゃいました。たしかにそうだわ…。仰る通り!
 こんな買い方をしてくぅちゃんとお揃いのシャツ着て、まさかアイフルのCMそのままの現実が、自分の身に起こるとは考えもしてませんでした。…という話でした。

 そうそう、かわいい店員と言えば、“sugar days”の今年1月「ゴーヤー息子と珍魚娘」で書いたan-doくん。ウチの近所のコンビニの店員です。最近は半袖で頑張ってるのですが、腕を見るとかなり毛深い。毛深いこと自体はかまわない。でも、可愛い顔から連想するイメージはツルツルお肌なんですケド…。
 短期間で最初のイメージからこれだけかけ離れていくヤツも珍しいっちゅーか、an-doくんも真実を小出しにしやがって、なかなか俺を飽きさせないテクニシャンだわ。
ま、太ってようが毛深かろうが、an-doくんは可愛いんだけどね。

5月某日「小さな世界」 
 六本木ヒルズって所に行って来ました。休日ということもあって、人の多いこと。酔いそうでした。結局『シカゴ』という映画を見て退散。東京は新しいビルの建設ラッシュのようだけど、それまで新しいとされていたビルなんかの空洞化現象も起きてるらしいですね。こんなことを聞くにつけても、最近はモノのハヤリスタリが早いサイクルだなぁ…とあらためて痛感します。

 ハヤリスタリという物差しでは計れないものも、一方では存在します。
 上方落語会なるものを、先日のぞいてきました。上方落語はスタって早何十年…らしい。今や流行るとか流行らないという次元ではなく、スタった状態で、それでも脈々と受け継がれて今日に至ってます。伝統芸能というのは、そもそもそんなものなのでしょうか。お笑い好きの俺ですが、落語はほとんど知らずに来ましたので、その辺りはよくわかりません。
 それにしても落語…かなりの油断大敵です。特に古典落語は難しい!中入りまでの前半は何の知識もなく聞いていたので、ついていくのに必死。中入りで落語好きの友人に、後半の演目の解説をしてもらい、ようやく笑いも生まれた…そんな状態。落語そのものを楽しむにはアップアップ状態の俺でしたが、落語会の雰囲気はなんだかよかったのです。会場の雰囲気のせいなのか、噺家さんの語り口調のせいなのか、なんだか癒されました。

 落語会が終わって外に出て少し歩くと、もう繁華街。先ほどまでの世界観とは、まるで異質な景色です。
 街の景色は変わっても、そこでひっそりと小さく変わらずに続く世界。時々はこういう世界にも触れておかないと、自分の世界観も偏って行くよなぁ…と思わせてくれた上方落語会なのでした。

モドル