「春城」 昆明 から シーサンパンナへ

成都から昆明へも火車にて移動した。これは知る人ぞ知るあこがれの鉄路、成昆鉄道である。289車次の直快で日本でいうところの急行にあたる電車を選ぶ。この鉄道に乗る目的は移動だけでなく、最高の景色を楽しむのがねらい。山岳部を走るこの鉄道は全長1100キロの中に400のトンネルと600の鉄橋があり、どれほどの苦労があったかが偲ばれる。先を急ぐには特快もあるが夜間が主であるし景色が見えないのでパスした。朝7時42分に成都を出た電車は翌日の朝8時半に昆明に着く。24時間の旅だ。

成昆鉄道からのながめ

蒼い峡谷に映る山々、とてもインスタントな写真では表現できない光景だった

昆明は雲南省の省都で、海抜1900メートルの高原都市。温暖な気候で一年中花が咲き乱れ「春城」といわれる。ここまで来ればあったかい。シルクロードの寒さがウソのようだ。体が温まると活力も出てきた!さあここを基点に動き回るとするか。まずは石林へ出発。

石林の入場券        石林にて 暑かった

この光景は一見に値する。無数の奇岩が林立する観光名所。

石林までは車で4時間。私は小さな日帰りツアーで行くことにした。マイクロバスで往復だけ走ってくれる。添乗員は無し。この異様な光景の中をぶらぶら歩いているとうれしいハプニングがあった。 どこかのツアーだと思うが、民族衣装を着た女の子がナビゲーターをしたいたようである。 たまたま彼女ら(二人)に目がいったときに二人目を合わせて妙にはにかんでいるので何かと思うと、急に民謡?を歌い出した! きれいなすんだ声が岩山の渓谷に響いてそれは心地よい。 恥ずかしそうに歌っていたが絶妙のハーモニーで聞き入ってしまった。いやあこれは儲けものだったぞ。もう一つ忘れられない文字が頭上の岩に赤い字で刻んであった。 「無欲則剛」 欲無ければ則ち剛し。

バスの切符

さて石林で足慣らしをしたのでいよいよ南の国境へいくことにしよう。久しぶりに飛行機に乗ってみたくなった。昆明から思茅まで「これほんとに飛ぶんかいな!?」っちゅうプロペラ機。さすがによく揺れた。あっというまに思茅についた。が、バスは出た後なのでここで一泊。どんな街だったかあまり覚えてない。ここから景洪までのバスの切符が上の写真。7時間の旅。

 

メインストリートにて       民族衣装が美しい

さて景洪に着いた。目に付くのは女性の民族衣装の美しさ。左の写真を見て欲しい。姉妹だろうか、歩いている途中で私がカメラを構えているのを見つけたかと思うと、ふと真正面で立ち止まった!で、いかにもこっちを意識しながら立ち話を始めた。なにか乙女心がこころにしみいるような感じがした。

 

屋台にて おしるこをすする

屋台でお汁粉を食べた。実はこのテーブルを囲んで数人の人がいた。仲間になってワイワイやっていたのに、カメラを構えるととたんに逃げていってしまった! 上の少女といいこのあたりの人はカメラに特別な意識でもあるのか? 結局一人寂しく食べている図になってしまったのだった。

 

さて、いよいよここからメコン川を下っていくことにする。

NEXT

前のページへ戻る