プロローグ

もう10年以上も前のこと…漢詩をもっと知りたくて、中国語を習いはじめた。

同じクラスメートにNさんがいて、彼はすでにラサをはじめ中国の辺境の地を渡り歩いた後だった。彼の旅の話はすごく魅力的で、たちまち私にとって中国をあこがれの地にした。そのなかでも最も印象に残った言葉は「やっぱり一人旅が最高」というものだった。

そんなに楽しいものなら一度やってみようと思い立ち、翌年リュックに荷物を詰めて、片道切符で日本を飛びだした。行き当たりばったり、どこへ行くかも決めなかった。上海までの船旅は48時間。その間に考えればよいのだから…

鑑真号
上海への定期便・鑑真号 片道22000円 2食付(当時)
鑑真号の甲板にて
目的を同じくする二等の大部屋は自然と旅の話で盛り上がる。
船のデッキで記念撮影をした。しかし実は船酔いで気分は最悪。
きれいなお姉さんは中国人でモデルさんです。
上海で
上海に里帰りする人(右端の女性)とも知り合いになり、到着後同船の数人で
彼女の家にお邪魔した。狭いのに大家族で、父親は床で寝ているという(笑)
衛生的とは言えないトイレも家の外にある。楽しい夜だった。
なにより、自分の中国語が通じたのがうれしかったなあ!
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