ストロベリー・
オンザ・ショートケーキ



第九話

 第九話 助けて下さい妹を
例えば、唯の待ち望んでいるあの王子様であっても、
この小さなお城には誰も侵入させない。僕は唯を守り続ける・・・・・。

見舞いに来た哲也を唯に内緒で追い返してしまったまなと。
遥と同じ大学に合格した日、
遥から「気持ちを認められない。唯ちゃんを殺す気?」と言われるが、
腹を立てて帰宅したまなとは、
唯の濡れた靴と傘を見て、何処に行ってたんだと苛立つ。
平瀬愛からの手紙を気にしていたという唯だったが・・・

体はだるいけれど眠れないと言い、まなとの隣で眠りながら、
「まなとが幸せになると自分も幸せになる」と言う唯の言葉に、
唯が幸せになると自分も幸せになると、まなとは心を動かされる。

そんな頃、哲也は万理子に、
小さい頃から少しずつ貯めてきた貯金で購入した指輪を渡したのだが、
「あなたと結婚する気はない。あなたを、愛してるから」と受け取ってもらえず、
本心を出さない万理子に対し苛立っていた。
彼女の本心は、哲也の可能性を奪うのが怖いという気持ちなのだが・・・。

ある日まなとは、出かける唯の後を変装して尾行する。
着いたのは、哲也の居る音楽室がよく見えるビルの屋上。
しかし雨が降ってきた日、とうとう唯は倒れてしまう!!!

まなとの父 : 一体いつからこんなにやつれて・・・。

ショートケーキのイチゴを真っ先に食べられないまなとは、
哲也を病院に呼び出した。 
花束を持った王子様に
「助けて下さい。妹を」と、まなとは頭を下げる。

そして気がつけば・・・
まなとは、唯と初めて出逢った場所で、
「僕は消えてなくなりたい・・・」と、泣き崩れた・・・・・。




前に戻る