向井荒太の動物日記
愛犬ロシナンテの災難



第九話

 第九話 東京ー山梨詞の99`愛犬は走る!
「正しいのか」
浦島教授も30年以上考えてきたが、「答えは見つからない」

実験犬のチビを死なせてショックを受け、ロシナンテを残し、
姿を消してしまった荒太は、子供の頃よく遊びに来ていた故郷の甲府の寺に、
別人のような姿で過ごしていた。

その頃、肺に穴があく病気を患ってしまったロシナンテが、
荒太に会いたい一心で、
たった一度しか行ったことのない荒太の居る甲府の寺へ走り出てしまった!

ロシナンテの肺が破裂する可能性があると知ったエミリ・みちる達は、
必死にロシナンテを捜し回るが・・・・・。

荒太は深い悲しみと疑問とに戦い続けていた。
「動物は、人間という動物と居ると、不幸になる。
エゴで駆除・金の為・不用になった為・実験の為に命を消されてしまう・・・。
動物と関わるほど、動物達の悲鳴が聞こえる」と心の底から悩む荒太に、
お寺の住職は、
「捨てる人間」が居たら、「拾う人間」になればいい
「傷つける人間」が居たら、「傷を治す人間」になればいいと言う言葉を聞いた。

その時!! 
「会いたい!!」「荒太の心の中を見たい!!」一心で走りつづけてきたロシナンテが、
途中車にひかれ足を引きずりながらも、荒太のもとへやってきた!!!!!
しかし・・・倒れてしまうロシナンテ・・・。
目が覚めた荒太は、跡を追って来てくれたエミリ・みちる達と共に病院へ帰り、
心拍の無くなってしまったロシナンテを必死で甦生させようとする。
甦生しても苦しむだけだと言う声の中に、
一番心配していた浦島教授が飛び込んで来た。
「あきらめるな!!!」「必ず助ける!!!」
そして、手術を成功させた。

「共存の意味を考え続けながら、獣医になりたい」と誓った荒太。
手術から2週間で散歩に行けるようになったロシナンテと散歩をしていたのだが、
途中、捨てられたと思われる子犬が道路にヒョコヒョコと歩き出るのを見て、
危険を感じた荒太は、助けに飛び出したが・・・
あぁっっっっ!?荒太がひかれてしまった!?!?
大丈夫かっ!?荒太!!


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