ビッグウイング
第五話
第五話 大空港・命を救った夢芝居!(石田太郎・南野陽子・玄海竜二) |
月例誕生日パーティ、江頭主任・栗山さん、お誕生日おめでとうございます。 その二次会に行く途中、 久美子達は、ヤクザな男達に追われている男を助けた。 次の日、 7人の団体から「玄海竜二」の呼び出しの申し込みが入る。 そのアナウンスを聞いた花村は、顔色を変え玄海竜二を探し出す。 その頃、昨夜追われていた男をビッグウイングで見つけた久美子は、 ケガは大丈夫ですかと、診療室へ連れて行った。 一方、ツアーデスクーに、 「保険の限度額」「飛行機事故の確率」等怪しげな言葉を言う 神崎という男が、保証が一番高額な保険をかけにきた。 栗山と久美子はどうしても気にかかる。 久美子は何とかして神崎を喫茶室に留まらせたが、 話を聞くと借金で絶望的な状態であると言う。 自殺を匂わせる神埼の熊本行きを阻止したい。 以前妻と見た玄海竜二のお芝居を生きてるうちにもう一度みたいという事を聞き、 久美子は、是非お見せすると約束してしまう。 しかし玄海竜二は、3年ほど前から自信を無くし、舞台にも立たなくなり、 すっかり芸の目標を失い、挫折していたのだった。 栗山は「玄海竜二をどうやって説得するのか?」と呆れるが、 「やってみなければ解らない!」と久美子。 久美子は頭を何度も下げて説得する。 「自分の為にやるのでは無い。 お客様に少しでも喜ばれる事。それが自分の為にもなる。 あなたの事などどうでもいい。ビッグウイングの大切な一人のお客様で、 絶望的な状態の中でも、もう一度元気に頑張って 一生懸命生きてもらいたい人がいる。だから、お願いします。」 花村は、 「あなたにとって今が最後のチャンス。 あなたには「今の生き様を見せる芝居」があるはず。」 と説得する。 そして、玄海竜二は再び舞台に立った。 芝居は心で演じるもの。皆様の心に支えてもらわれるもの。 玄海竜二の芝居を一番待っていた神崎も大きな拍手で見入っていた。 人生に必要ないものなど一つも無い。 例えそれが、挫折であっても。 挫折のたびに成長し、大きくなって羽ばたいていくのだから。 |