●10月7日(日曜日)にロンシャン競馬場で行われる凱旋門賞。
今年はエミレーツ・ワールド・シリーズの第7戦としても行われます。
この日には6つのG1レースが行われ、いうならばフランス版BC!

昨年は3yoチャンピオンのシンダール対古馬チャンピオンのモンジューという図式でしたが、今年は両チャンピオンがここをスキップしてBCクラシックに向かうようです。
まさか、凱旋門賞の価値が下がったわけでもないだろうが、由々しき事である。
毎年のように悪化する馬場を嫌ったり、凱旋門賞 => BCのローテーションを危惧していたり・・・・。
ガリレオとファンタスティックライトの争いは馬主同士の意地の張り合いのようなもので端から見ていると非常に面白い。
ガリレオの馬主は金になる事なら何でもしてしまう金の権化クールモアーグループ。
ファンタの馬主は今では競馬を心から楽しみながらも金になれば良いかなぁ〜と思っているチーム・ゴドルフィン。
両馬主ともに世界中のセリ市に出没し、高馬を根こそぎ買っていくのは同じだが、心情的にはゴドルフィンの方が好きだ。
ゴドルフィンは日本とのパイプも太く、親しみもある。ラムタラが日本の地を踏んだ事もその為だろう。
つい最近、クールモアーがアグネスタキオンを30億円で買うという話があったらしいが、馬主の渡辺氏は断ったらしい。
その代わり、モハメド殿下の所有する英ダーレースタッドにアグネスワールドをリースすることにしたらしい。
モハメド殿下からはバチールを日本にリースすることが決まっているという。
これは、はっきり言って宣戦布告である!>もちクールモアーに対しての
ま、日本が宣戦布告したところで歯牙にもかけないだろうけれど・・・。^^;
種牡馬として高く売るために是非ともBCクラシックを勝ちたいガリレオ陣営。
そうはイカの金玉とばかりに邪魔をしようとするファンタスティックライト陣営。
BCも面白くなりそうですね〜〜〜〜。
ということで・・・2頭の王者は凱旋門賞には出走しない。

代わりに、両陣営の2番手グループの馬達が出てくる。
クールモアーからはG1英セントレジャーS優勝馬のミランが、ゴドルフィンからはサキーが出走してくる。
また、本年度の英2000ギニー優勝馬で、当時は3冠馬の誉れ高かったゴーラン、仏ダービー馬アナバーブルー、無敗のフランス娘アクアレリスト、
前哨戦のフォア賞を撃破したハイトーリ、昨年シンダールの2着に頑張った鉄の女エジプトバンドらも出走してきます。
トライアル戦結果はこちら
今までのデーターから判断すれば、勝ち馬はゴーランと言う事になる。
過去10年間で古馬が凱旋門賞に勝ったのは、2回しかない。(1992年のスポーティカ、1993年のアーバンシー、共に4yo)
3yo馬のトライアル戦であるニエル賞に優勝した馬で凱旋門賞に出走した馬は過去10年間で6頭いるが、そのうち5頭が優勝している。
最近の3年間は連続して優勝馬を輩出している。
それに対して古馬のトライアル戦であるフォア賞に優勝し、凱旋門賞に挑戦した馬は過去10年で8頭いるが、本番の凱旋門賞で優勝した馬はいない。
最高順位はエルコンドルパサーの2着。
牝馬も似たり寄ったりで、過去10年で優勝したのはアーバンシーだけ。しかし、昨年は2,3着を牝馬が占めた。
ヴェルメー賞に優勝し、4戦4勝のアクアレリストはアレフランスの再来と言われているが、優勝となると非常に厳しい。
ロンシャンの2400mで牡馬の一線級と走るとなると勝ち目は無いだろう。

これらのデーターから、ゴーランが一番有力であるが、オッズはサキーを一番人気に押し上げている。
サキーは前走のG1英インターナショナルSで7馬身差の圧勝を飾っていて、レーティングではガリレオやファンタよりも高評価を受けている。
そのため、彼に期待するところは大きいようである。
ただし、サキーは馬場条件が悪化した場合は回避する予定だ。
昨年の英ダービーでシンダールの2着という事くらいしかアピールするところがなかった同馬の意地を見てみたいものだ。
3yo・・・56Kg、古馬59.5Kgという斤量の差は大きい。

2001/10/3