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2017-04-02公開,2018-04-09最終更新

【終了】 2017年度「刑事訴訟法 I・II」<法曹コース以外>(講義,3年以上,2+2単位)通年・水曜1限

  1. シラバス
  2. 授業内容一覧
  3. 小テスト
  4. 期末試験

刑事訴訟法 I シラバス (授業計画)

<参照> Oh-o!Meiji System

授業の概要・到達目標

【授業の概要】

 憲法31条は,「何人も,法律の定める手続によらなければ,その生命若しくは自由を奪はれ,又はその他の刑罰を科せられない」と規定しています。これを受けて,刑事訴訟法1条は,「この法律は,刑事事件につき,公共の福祉の維持と個人の基本的人権の保障とを全うしつつ,事案の真相を明らかにし,刑罰法令を適正且つ迅速に適用実現することを目的とする」と規定しています。刑事訴訟法Iでは,この理念が刑事手続の各場面(捜査等)でどのように実現されているのか,あるいはどのように実現されるべきなのか,を講義します。
 刑事手続を実際のシステムとして理解するためには,判例・実務の運用を把握することが必須です。したがって,それらに特に留意して講義を進めます。また,重要な争点については,判例・学説やその対立の説明にとどまらず,そうした対立がどうして生じてくるのか,それぞれどのような考え方に基づくのか,といったところまで踏み込んで解説します。その際,解釈論の限界を踏まえたうえで,立法政策論にも触れます。刑事訴訟法Iでは,主として,起訴前の手続を取り扱います。

【到達目標】

 受講生の皆さんが本授業を通して到達すべき目標は,(1)刑事訴訟法の基本理念と刑事手続の全体像を把握し,(2)刑事手続の各段階に関する法規定とそれらをめぐる判例・実務および学説についての基礎的知識を身につけ,(3)刑事手続をめぐる基本的な争点および課題を法的に考察できるようになることです。
 本授業は主に法曹コース以外の学生向けの授業ですので,社会人として最低限身につけてほしい知識や理解に重点を置いて授業を進めますが,より学問的な問題提起もしますので,ともに考えていきましょう。

授業内容

第1回:刑事手続の流れ,刑事訴訟法の基本原理
第2回:刑事手続の関与者(1)
第3回:刑事手続の関与者(2)
第4回:捜査の諸原則
第5回:強制捜査と任意捜査
第6回:捜査の端緒(職務質問,所持品検査等)
第7回:身体の拘束(1)逮捕,勾留
第8回:身体の拘束(2)逮捕,勾留の諸問題
第9回:証拠の収集・保全(1)捜索・差押等
第10回:証拠の収集・保全(2)検証・通信傍受・鑑定等
第11回:取調べ
第12回:被疑者等の防御(黙秘権)
第13回:被疑者等の防御(接見交通権等)
第14回:まとめ
*授業内容は必要に応じて変更することがあります。

履修上の注意

 本授業は,主に法曹コース以外の学生向けに開講されます。
 本科目を履修するにあたって,「憲法(人権)」,「刑法(総論)」および「刑法(各論)」を単位修得済であることが望まれます。

準備学習(予習・復習等)の内容

 本科目の2単位を修得するためには,他の授業と同様に,授業にすべて出席する(30時間相当)ほか,標準60時間の学修(予習・復習等)が必要になります。
 各自の教科書の該当箇所を必ず一読したうえで授業に臨んでください。

教科書

 特に指定しません。
 初回授業で市販されている主な教科書の一覧表を配布してそれぞれの特徴を説明しますので,自分に合ったものを選んで下さい。
 Oh-o!Meijiシステムで事前にレジュメを配布し,それに従って授業を進行します。

参考書

 最新の六法。
 初回授業で市販されている主な参考書の一覧表を配布してそれぞれの特徴を説明しますので,自分に合ったものを選んで下さい。

成績評価の方法

 授業中に実施する小テスト(正誤判定問題,約30%)と期末定期試験(説明・論述問題,約70%)とを総合して判定します。
 なお,「刑事訴訟法I・II(法曹コース用)」での成績評価と不公平にならないよう成績評価します。

その他

*講義科目において履修希望者が300名以上の場合は抽選を行う。

刑事訴訟法 II シラバス (授業計画)

<参照> Oh-o!Meiji System

授業の概要・到達目標

【授業の概要】

 憲法31条は,「何人も,法律の定める手続によらなければ,その生命若しくは自由を奪はれ,又はその他の刑罰を科せられない」と規定しています。これを受けて,刑事訴訟法1条は,「この法律は,刑事事件につき,公共の福祉の維持と個人の基本的人権の保障とを全うしつつ,事案の真相を明らかにし,刑罰法令を適正且つ迅速に適用実現することを目的とする」と規定しています。刑事訴訟法IIでは,この理念が刑事手続の各場面(公訴提起,公判等)でどのように実現されているのか,あるいはどのように実現されるべきなのか,を講義します。
 刑事手続を実際のシステムとして理解するためには,判例・実務の運用を把握することが必須です。したがって,それらに特に留意して講義を進めます。また,重要な争点については,判例・学説やその対立の説明にとどまらず,そうした対立がどうして生じてくるのか,それぞれどのような考え方に基づくのか,といったところまで踏み込んで解説します。その際,解釈論の限界を踏まえたうえで,立法政策論にも触れます。刑事訴訟法IIでは,主として,起訴後の手続を取り扱います。

【到達目標】

 受講生の皆さんが本授業を通して到達すべき目標は,(1)刑事訴訟法の基本理念と刑事手続の全体像を把握し,(2)刑事手続の各段階に関する法規定とそれらをめぐる判例・実務および学説についての基礎的知識を身につけ,(3)刑事手続をめぐる基本的な争点および課題を法的に考察できるようになることです。
 本授業は主に法曹コース以外の学生向けの授業ですので,社会人として最低限身につけてほしい知識や理解に重点を置いて授業を進めますが,より学問的な問題提起もしますので,ともに考えていきましょう。

授業内容

第1回:公訴提起の諸原則(1)起訴便宜主義
第2回:公訴提起の諸原則(2)起訴状一本主義,訴因の特定
第3回:訴因の変更
第4回:訴訟条件,合意制度
第5回:公判の諸原則
第6回:公判の手続(裁判員制度,被害者参加制度を含む)
第7回:公判の準備(公判前整理手続,証拠開示)
第8回:証拠裁判主義,自由心証主義
第9回:証拠能力と証明力,違法収集証拠排除法則
第10回:自白法則
第11回:伝聞法則(1)
第12回:伝聞法則(2)
第13回:裁判,上訴,再審
第14回:まとめ
*授業内容は必要に応じて変更することがあります。

履修上の注意

 本授業は,主に法曹コース以外の学生向けに開講されます。
 本科目を履修するにあたって,「憲法(人権)」,「刑法(総論)」,「刑法(各論)」,「刑事訴訟法I」を単位修得済であることが望まれます。

準備学習(予習・復習等)の内容

 本科目の2単位を修得するためには,他の授業と同様に,授業にすべて出席する(30時間相当)ほか,標準60時間の学修(予習・復習等)が必要になります。
 各自の教科書の該当箇所を必ず一読したうえで授業に臨んでください。

教科書

 特に指定しません。
 初回授業で市販されている主な教科書の一覧表を配布してそれぞれの特徴を説明しますので,自分に合ったものを選んで下さい。
 Oh-o!Meijiシステムで事前にレジュメを配布し,それに従って授業を進行します。

参考書

 最新の六法。
 初回授業で市販されている主な参考書の一覧表を配布してそれぞれの特徴を説明しますので,自分に合ったものを選んで下さい。

成績評価の方法

 授業中に実施する小テスト(正誤判定問題,約30%)と期末定期試験(説明・論述問題,約70%)とを総合して判定します。
 なお,「刑事訴訟法I・II(法曹コース用)」での成績評価と不公平にならないよう成績評価します。

その他

 *講義科目において履修希望者が300名以上の場合は抽選を行う。


追加の連絡事項など

授業内容

刑事訴訟法I(春学期)

刑事訴訟法II(秋学期)

小テスト

小テスト(春学期,刑事訴訟法I)

【日時】2017年7月19日(水)授業時間内30~50分程度(1時限後半)
【範囲】配付資料44頁までの範囲(総論部分~公訴提起前)
【持込】どのような資料を参考にしてもよい(通信機器を除く)
【形式】正誤判定問題
 下記のとおり出題する。
【問題】 次の①~㉕のそれぞれの文章について,アのみが正しければアを,イのみ正しければイを,アとイの両方が正しければウを,アとイの両方が誤っていればエを,解答欄に記入しなさい。 〔100点=4点×25〕

① ア *****。
  イ *****。
② ア *****。
  イ *****。
 ……以下,同様の問題形式が㉕まで続く。

小テスト(秋学期,刑事訴訟法II)

【形式】在宅受験方式
【配付】2017年12月27日(水)Oh-o!Meiji上で配布開始(それ以降の授業日にも配付する)
【回収】2018年1月23日(火)補講授業終了時までに解答用紙のみを提出してください。
  (補講に出席できない場合,期末試験開始前に教壇へ提出してください)
【範囲】公訴提起~上訴・再審
【備考】解答にあたっては,どのような資料を参考にしても構いません。ただし,参考にした資料は,ウェブサイトのURLも含め,すべて記載してください。他人と相談した場合,相談相手の属性とそれぞれの人数を記載してください(例えば,「同じクラスの友人2名」,「○○サークルの先輩1名」,「知人弁護士1名」など)。
 この問題用紙及び問題文を再配布・引用等することを禁止します。

期末試験

期末試験(春学期,刑事訴訟法I)

【日時・場所】
 2017年7月26日(水)09:30~10:30 LT1083教室
【範囲】
 刑事訴訟法Iの全範囲(レジュメ1~44頁に相当する範囲)
【持込】
 すべて許可する(通信機器を除く)
【形式】
 下記のとおり出題する。

【第1問】 次の小問(1)~(2)のうちから小問を1つ選んで,解答しなさい。なお,両方とも解答した場合は,低い得点の方を第1問の得点とする。 〔40点×1=40点〕
 (1)憲法及び刑事訴訟法は*****するためにいくつかの仕組みを設けている。そのような仕組みが必要な理由に言及した上で,その具体的な仕組みを説明しなさい。
 (2)刑事手続における*****の役割・長所と弊害・短所を説明した上で,*****するための制度及び取組み,*****する機能を果たす制度及び取組みについて説明しなさい。
【第2問】 ①下記の<事案>に含まれる刑事訴訟法上の問題点を,可能な限り根拠条文を示しつつ,できるだけ多く指摘しなさい。②また,それらの問題点のうち,あなたが本事案において特に重要と考えるものを1つ選んで,それを選んだ理由を述べるとともに,それについて簡潔に論じなさい。 〔①指摘40点+②理由・論述20点=60点〕
<事案> ※ あくまで架空事例であり,あえて問題があるような設定にしています。
 **********

期末試験(秋学期,刑事訴訟法II)

【日時・場所】
 日時・場所は,学部掲示板での正式告知による。
【範囲】
 刑事訴訟法IIの全範囲。ただし,上訴・再審を除く。
 レジュメ45~104頁に相当。
【持込】
 すべて許可する(通信機器を除く)
【形式】
 下記のとおり出題する。
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【第1問】 〔20点×3=60点〕
 次の小問(1)~(3)の「 」内の語句を簡潔に説明しなさい。なお,小問内に説明すべき語句が2つ以上ある場合,それぞれの語句の関係・異同にも言及しなさい。解答の分量は,各小問につき5行以内とする(5行を超えた場合,減点する)。

 (1)「*****」,「*****」
 (2)「*****」,「*****」,「*****」
 (3)「*****」

【第2問】 〔指摘20点+論述20点=40点〕
 刑事訴訟法***条**項と刑事訴訟法***条に規定されている「*****」という文言は,刑事訴訟法の実務及び解釈論において,どのような問題と関係するか。それらの問題をできる限り多く指摘した上で,そのうち1つ以上について簡潔に論じなさい。
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