http://www.aurora.dti.ne.jp/~mutsumi/edu/2012/criminal_procedure.html
2012-03-15公開,2013-03-28最終更新
【終了】 2012年度「刑事訴訟法 I・II」<法曹コース>(講義,3年以上,2+2単位)前期集中・火曜3限+火曜4限
- シラバス
- 授業内容一覧
- 小テスト
- 期末試験
刑事訴訟法 I シラバス (授業計画)
<参照>
Oh-o!Meiji System
授業の概要・到達目標
授業の到達目標及びテーマ
受講生の皆さんが本授業を通して到達すべき目標は,(1)刑事訴訟法の基本理念と刑事手続の全体像を把握し,(2)刑事手続の各段階に関する法規定とそれらをめぐる判例・実務および学説についての基礎的知識を身につけ,(3)刑事手続をめぐる基本的な争点および課題を法的に考察できるようになることです。法科大学院の既修者コースへの入学を想定して,法学既修者試験や各法科大学院の既修者入学試験問題を念頭におきつつも,より学問的な問題提起もしますので,ともに考えていきましょう。
憲法31条は,「何人も,法律の定める手続によらなければ,その生命若しくは自由を奪はれ,又はその他の刑罰を科せられない」と規定しています。これを受けて,刑事訴訟法1条は,「この法律は,刑事事件につき,公共の福祉の維持と個人の基本的人権の保障とを全うしつつ,事案の真相を明らかにし,刑罰法令を適正且つ迅速に適用実現することを目的とする」と規定しています。刑事訴訟法Iでは,この理念が刑事手続の各場面(捜査等)でどのように実現されているのか,あるいはどのように実現されるべきなのか,を講義します。
授業の概要
刑事手続を実際のシステムとして理解するためには,判例・実務の運用を把握することが必須です。したがって,それらにとくに留意して講義を進めます。また,重要な争点については,判例・学説やその対立の説明にとどまらず,そうした対立がどうして生じてくるのか,それぞれどのような考え方に基づくのか,といったところまで踏み込んで解説します。その際,解釈論の限界を踏まえたうえで,立法政策論にも触れます。刑事訴訟法Iでは,主として,起訴前の手続を取り扱います。
授業内容
刑事訴訟法IIとあわせ,前期集中で,1日に2コマずつ講義します。
第1・2回:刑事手続の流れ,刑事訴訟法の目的,刑事手続の関与者
第3・4回:捜査の諸原則,捜査の端緒(職務質問,所持品検査等)
第5・6回:強制捜査と任意捜査の限界
第7・8回:身体の拘束(逮捕,勾留)
第9・10回:証拠の収集・保全(捜索・差押,検証等)
第11・12回:取調べ,被疑者等の防御(黙秘権)
第13・14回:被疑者等の防御(接見交通権等),小テスト
第15回:期末定期試験
※授業内容は必要に応じて変更する可能性があります。
履修上の注意・準備学習の内容
本授業は,法曹コース所属学生を対象に前期集中で開講されます。必ず,「刑事訴訟法II(法曹コース用)」〔担当:黒澤睦〕と併せて履修してください。1日に2コマ,前期で合計30コマの授業を実施し,前半15コマ(4月〜5月)を「刑事訴訟法I(法曹コース用)」に,後半15コマ(6月〜7月)を「刑事訴訟法II(法曹コース用)」に割り当てます。
本科目を履修するにあたって,「憲法(人権)」,「刑法(総論)」および「刑法(各論)」を単位修得済であることが強く望まれます。また,本科目の合計4単位を修得するためには,授業にすべて出席する(60時間相当)ほか,標準120時間の学修(予習・復習等)が必要になります。各自の教科書の該当箇所を必ず一読したうえで授業に臨んでください。
教科書
初回授業で指示します。
参考書
最新の六法
井上正仁編『刑事訴訟法判例百選(第9版)』(有斐閣,2011年)
平良木登規男ほか編『判例講義 刑事訴訟法』(悠々社,2012年)
成績評価の方法
小テスト(約40%)と期末定期試験(約60%)とを総合して判定します。
その他
法曹コース以外の学生も,初回授業時に相談のうえ,履修を認めます。
※ 学部の方針により,コース制をより厳格に運用することとなりました。
刑事訴訟法 II シラバス (授業計画)
<参照>
Oh-o!Meiji System
授業の概要・到達目標
授業の到達目標及びテーマ
受講生の皆さんが本授業を通して到達すべき目標は,(1)刑事訴訟法の基本理念と刑事手続の全体像を把握し,(2)刑事手続の各段階に関する法規定とそれらをめぐる判例・実務および学説についての基礎的知識を身につけ,(3)刑事手続をめぐる基本的な争点および課題を法的に考察できるようになることです。法科大学院の既修者コースへの入学を想定して,法学既修者試験や各法科大学院の既修者入学試験問題を念頭におきつつも,より学問的な問題提起もしますので,ともに考えていきましょう。
憲法31条は,「何人も,法律の定める手続によらなければ,その生命若しくは自由を奪はれ,又はその他の刑罰を科せられない」と規定しています。これを受けて,刑事訴訟法1条は,「この法律は,刑事事件につき,公共の福祉の維持と個人の基本的人権の保障とを全うしつつ,事案の真相を明らかにし,刑罰法令を適正且つ迅速に適用実現することを目的とする」と規定しています。刑事訴訟法IIでは,この理念が刑事手続の各場面(公訴提起,公判等)でどのように実現されているのか,あるいはどのように実現されるべきなのか,を講義します。
授業の概要
刑事手続を実際のシステムとして理解するためには,判例・実務の運用を把握することが必須です。したがって,それらにとくに留意して講義を進めます。また,重要な争点については,判例・学説やその対立の説明にとどまらず,そうした対立がどうして生じてくるのか,それぞれどのような考え方に基づくのか,といったところまで踏み込んで解説します。その際,解釈論の限界を踏まえたうえで,立法政策論にも触れます。刑事訴訟法IIでは,主として,起訴後の手続を取り扱います。
授業内容
刑事訴訟法Iとあわせ,前期集中で,1日に2コマずつ講義します。
第1・2回:公訴の提起(起訴便宜主義,起訴状一本主義),審判対象論
第3・4回:訴因の特定・変更,訴訟条件
第5・6回:公判の諸原則,公判期日の手続,裁判員制度,被害者参加
第7・8回:公判の準備(公判前整理手続,証拠開示),証拠裁判主義
第9・10回:自由心証主義,証拠能力と証明力,違法収集証拠排除法則
第11・12回:自白法則,伝聞法則
第13・14回:裁判,上訴,再審,小テスト
第15回:期末定期試験
※授業内容は必要に応じて変更する可能性があります。
履修上の注意・準備学習の内容
本授業は,法曹コース所属学生を対象に前期集中で開講されます。必ず,「刑事訴訟法I(法曹コース用)」〔担当:黒澤睦〕と併せて履修してください。1日に2コマ,前期で合計30コマの授業を実施し,前半15コマ(4月〜5月)を「刑事訴訟法I(法曹コース用)」に,後半15コマ(6月〜7月)を「刑事訴訟法II(法曹コース用)」に割り当てます。
本科目を履修するにあたって,「憲法(人権)」,「刑法(総論)」および「刑法(各論)」を単位修得済であることが強く望まれます。また,本科目の合計4単位を修得するためには,授業にすべて出席する(60時間相当)ほか,標準120時間の学修(予習・復習等)が必要になります。各自の教科書の該当箇所を必ず一読したうえで授業に臨んでください。
教科書
刑事訴訟法Iの初回授業で指示します。
参考書
最新の六法
井上正仁編『刑事訴訟法判例百選(第9版)』(有斐閣,2011年)
平良木登規男ほか編『判例講義 刑事訴訟法』(悠々社,2012年)
成績評価方法
小テスト(約40%)と期末定期試験(約60%)とを総合して判定します。
その他
法曹コース以外の学生も,初回授業時に相談のうえ,履修を認めます。
※ 学部の方針により,コース制をより厳格に運用することとなりました。