【終了】 2006年度「刑事法」（2004年度以降入学生）（講義，2年以上，4単位）前期・木曜6・7限

シラバス
授業内容一覧
期末テスト（問題・講評）
授業評価アンケート実施結果

シラバス（講義要項・演習概要）

＜参照＞ 富山大学 SYLLABUS（富山大学公式シラバス）

授業概要（目的・ねらい）

　本授業の目的は，刑事法の全体像を把握し，その基本理念・概念を理解したうえで，日常の社会現象を刑事法の観点から考察する力を身につけることです。
　本授業では，昼間主コースで開講されている「刑法総論」・「刑法各論」の入門的な内容のほか，「刑事訴訟法」その他の関連する刑事法領域も含めた総合的な刑事法入門を，具体的な事件等を取り上げながら，講義します。皆さんが，より専門的な刑事法科目を履修するにあたって，また，2009年5月までに運用が始まる裁判員制度の裁判員に選ばれた場合に，この授業で学んだことがきっと役立つことでしょう。

授業計画（授業スケジュ－ルと内容）

　授業進行の計画は概ね次のとおりですが，刑事法をめぐる動向や受講生の状況等に応じて若干変更する可能性があります。
　　（1）刑事法概観
　　（2）刑法入門（犯罪の種類，犯罪の成立要件，刑罰の種類など）
　　（3）刑事訴訟法入門（捜査・起訴・裁判の手続，被疑者・被告人の防御，裁判員制度など）
　　（4）犯罪学入門（犯罪者の処遇，少年非行，犯罪予防など）
　各授業日に簡単な小テストを行います。また，小テストの際に，授業に対する意見・感想等も記載してもらい，私の講義運営の参考にします。

キーワード

　刑法，刑事訴訟法，裁判員制度，犯罪学，少年法

履修上の注意

　授業には必ず出席して下さい。

成績評価方法

　(1)授業中に実施する小テストと(2)期末試験期間に実施する筆記試験とをもとに総合評価します。
　救済のための特別試験やレポート提出はありません。

教材（使用テキスト）

【テキスト】　大谷實『刑事法入門〔第５版〕』（有斐閣，第5版・2005年10月）ISBN：4-641-04232-2
【参考書等】　2回目以降の授業には六法を必ず持参して下さい（六法の紹介は初回の授業に行います）。その他は授業の際に紹介します。

オープン・クラス受講可否

　10名まで可。難易度B。

単位互換受講可否

　可。

オフィスアワー（自由質問時間）

　火曜5限。その他の時間帯を希望する場合は，授業終了時に申し出るか，メールで問い合わせて下さい。

追加の連絡事項など

授業内容

第1回（第1・2講）　2006年04月13日（木）18：05，19：40　102教室
講師自己紹介。授業紹介。履修上の注意。刑事法の全体像と基本理念。ほか
第2回（第3・4講）　2006年04月20日（木）18：05，19：40　102教室
刑法入門（1）：個人的法益に対する罪（生命・身体，自由・平穏）。ほか
第3回（第5・6講）　2006年04月27日（木）18：05，19：40　102教室
刑法入門（2）：個人的法益に対する罪（名誉・信用・業務，財産）。ほか
第4回（第7・8講）　2006年05月11日（木）18：05，19：40　102教室
刑法入門（3）：社会的法益に対する罪。国家的法益に対する罪。ほか
第5回（第9・10講）　2006年05月18日（木）18：05，19：40　102教室
刑法入門（4）：構成要件，犯罪の実現態様（未遂，共犯）。ほか
第6回（第11・12講）　2006年05月25日（木）18：05，19：40　102教室
刑法入門（5）：違法性。有責性。ほか
第7回（第13・14講）　2006年06月01日（木）18：05，19：40　102教室
刑法入門（6）：罪数論。刑罰と保安処分。ほか
第8回（第15・16講）　2006年06月08日（木）18：05，19：40　102教室
刑事訴訟法入門（1）：刑事訴訟法概観。捜査と防御。ほか
第9回（第17・18講）　2006年06月15日（木）18：05，19：40　102教室
刑事訴訟法入門（2）：公訴と公判。ほか
第10回（第19・20講）　2006年06月22日（木）18：05，19：40　102教室
刑事訴訟法入門（3）：DVD視聴「裁判員制度―もしもあなたが選ばれたら―」。裁判員制度。ほか
第11回（第21・22講）　2006年06月29日（木）18：05，19：40　102教室
刑事訴訟法入門（4）：裁判員制度の補足。裁判と救済手続。刑事手続と犯罪被害者。ほか
第12回（第23・24講）　2006年07月06日（木）18：05，19：40　102教室
犯罪学入門（1）：犯罪者の処遇（施設内処遇と社会内処遇）。ほか
第13回（第25・26講）　2006年07月13日（木）18：05，19：40　102教室
犯罪学入門（2）：少年非行と刑事司法。ほか
第14回（第27・28講）　2006年07月20日（木）18：05，19：40　102教室
犯罪学入門（3）：犯罪原因論と犯罪予防論（富山県内の動向も含む）。まとめ。ほか
第15回（第29・30講）　2006年07月27日（木）18：35～20：05　102教室
期末テスト
以上で，この授業は終了しました。

期末テスト

【日時】2006年7月27日（水）18：35～20：05
【場所】経済学部102教室
【範囲】授業で扱った内容
【備考】持ち込みは六法（判例のついていないもの）のみ許可
【問題】試験問題［PDF形式，約16KB］　（公開終了）
【講評】採点講評（採点基準・注意事項，成績分布，コメントなど）［PDF形式，約11KB］　（公開終了）

授業評価アンケート実施結果（2006年7月20日実施，「刑事法」と「刑法」の合算）

質問項目／評価		全くそう思わない	←―	普通	―→	全くそう思う	個人平均(学部平均)	メジアン	私の反省点・コメント
質問項目／評価		１	２	３	４	５	個人平均(学部平均)	メジアン	私の反省点・コメント
講義に関する質問	講義の開始時間・終了時間は守られていた	0	0	5	7	24	4.53 (3.92)	5	小テストの時間を十分に確保できないことがあった。
	教員の声はよく聞こえた	0	1	7	5	23	4.39 (3.96)	5	発声・発音が悪かった。時間配分がうまくいかず，早口なことがあった。
	教員は十分に準備をして講義を行っていた	0	0	2	6	28	4.72 (3.92)	5	授業内容をより厳選すべきであった。
	教員は学生の理解度を考慮していた	1	1	7	16	11	3.97 (3.33)	4	昨年度よりも厳選したものの，取り扱った範囲が広く，盛り込んだ内容が多かった。
	講義の進む速さは適切だった	0	4	10	6	16	3.94 (3.38)	4	昨年度よりも厳選したものの，範囲が広く内容が多かったため，授業進度としては速いと感じられたのであろう。
	説明は要領を得て分かり易かった	0	3	7	10	16	4.08 (3.29)	4	用語説明が多すぎたかもしれない。
	板書やスライド（又は配付資料）は適切だった	0	0	6	11	19	4.36 (3.41)	5	板書が少なかった。スライド・配付資料の情報量が多く，文字も小さかった。
あなた自身に関する質問	講義に集中できた	0	1	7	16	12	4.08 (3.26)	4	単調な説明が多かったことが，マイナス要因であろう。
	講義内容をよく理解できた	0	2	10	17	7	3.81 (3.08)	4	昨年度よりも厳選したものの，範囲が広く，情報量が多いことが，マイナス要因であろう。
	講義内容を理解するため参考文献で勉強した	2	11	11	6	6	3.08 (2.43)	3	授業中に紹介した参考文献で是非とも勉強してほしい。
	講義内容に興味・関心を持った	0	0	5	10	21	4.44 (3.26)	5	とても嬉しい結果である。
	この講義で知的教養が高まった	0	0	7	12	17	4.28 (3.40)	4	いわゆる一般常識との差異に気づいてもらえれば幸いである。
	この講義を受講してよかった	0	0	6	11	19	4.36 (3.47)	5	ご清聴いただき，ありがとうございました。
	この講義を履修する際，シラバスをよく読んだ	3	4	15	6	8	3.33 (2.78)	3	今学期は授業の選択肢が少なかったため，シラバスの内容はあまり参考にしていないのかもしれない。
	この講義のシラバスの記述は履修を決める際に役立った	4	2	17	8	5	3.22 (2.74)	3	同上。
出席状況（1:0-20%; 2:21-40%; 3:41-60%; 4:61-80%; 5:81-100%）		0	0	1	1	31	―	―	小テスト受験率（出席率）は，最大100％，最小85％，平均91.8％であった。

※ 無回答（未提出）の学生が2名いた。
※ 夜間主コース開講科目の方が全体的によい結果が出るようである。

http://www.aurora.dti.ne.jp/~mutsumi/edu/2006/criminal_law_new.html