複葉(多葉)機競技規定
複葉(多葉)機競技規定2019年つくばEXPO杯より(安全ゴムスポンジの規定変更)
イ)機体規格
 1)全幅165mm以上であること。
 2)最大合計面積の翼群を主翼群とする。翼群とは相互に重なり合った、翼のこととする。主翼群中で胴等で区切られている部分で独立に上から番号をふり、同一番号の翼は同一翼とみなす。ただし翼間距離が10mm未満の部分は分離した翼とはみなさない。
 3)主翼群中で最大の翼幅の翼を最大主翼とする。(注1)
 4)最大主翼の取り付け部翼弦を基準とした上方向から投影して、最大主翼と重なる部分の翼幅方向での合計長さが最大主翼の翼幅の50%以上あり、かつ、翼幅(不連続の翼の場合は存在しない部分の幅を差し引く)が全幅の90%以上ある翼を複葉主翼と認定する。(注2)
 5)複葉主翼はどの2枚をとっても最大主翼取り付け部翼弦を基準とした上方向から投影して相互に重なっていなければならない。
 6)複葉主翼は最大主翼を含めて2枚以上なければならない。
 7)材質は旧ジャパンカップ滞空競技自由機種Bクラスに準じて以下の通りとする。
ア)翼は紙製とする。
イ)胴体は紙あるいは木材(バルサを含む)とする。
ウ)制作時の接着剤は(セメダインCなどの)セルロース系接着剤を使用する。シアノアクリレート系瞬間接着剤は修理目的のみに使用可能とする。
エ)塗装は、防湿目的のみとし、ニトロセルロース系、あるいはアクリル系ラッカーを薄く塗布するに留める。厚く塗るなど、補強目的で使用してはならない。
オ)バラストとして金属を用いる場合は安全のため露出してはならない。
 8)全日本紙飛行機選手権大会自由設計機種に準じる安全プロテクタゴムスポンジ(2.5mm厚以上、寸法4mm幅×20mm長以上)を装着する。但し5葉以上は翼幅200mm以上用のゴムスポンジ(3.5mm厚、寸法6mm幅×30mm長以上)を使用する。
 9)上記の材質規定にかかわらず、防水のため、紙を補強する効果のないワックス(自動車用およびスキー用ワックス等)およびフッ素樹脂系撥水コート(レインガード等)の使用を可とする。
ロ)競技方法
 1)全日本紙飛行機選手権に準ずる。発進方法は手投げあるいはゴムカタパルトとする。測定は秒単位で行い小数点以下は切り捨てる。
 2)ゴムカタパルトは、#20(1辺が20分の1インチの正方形断面)の糸ゴムを「25cm×葉数」の長さ以下だけを、最大部長さ15cm以内の支持具(棒)に直接取り付けたものとする。ただし、棒の形状、材質およびゴムの分割数や巻き数は自由とする。(注3)
 3)機体はいくつ使用しても、また途中で発進方法を変更してもよい。
 4)4秒に満たないフライトについては1計測について1度の再飛行を認める。
 5)飛行時間(60秒max)に最大主翼を含む複葉主翼の枚数を乗じた値を得点(100点max)とする。ただし複葉主翼枚数が7を越えるときは7を乗じる。(注3)
 6)5回の飛行の得点の合計を競う。
 7)合計得点が同点の場合は合計滞空時間の長い方を上位とする。



注1:翼幅が同じ値で最大の翼が複数ある場合は、複葉主翼の葉数が最大と判断できる1枚を最大主翼とする。
注2:全幅が尾翼の場合もあり得る。
注3:ゴムカタパルトの長さとポイント計算の最大値7とは無関係で、例えば8葉機は2m、10葉機は2.5mのゴムを使用できる。糸ゴムはあおぞら製WW糸ゴム、#20として市販の正方形断面の糸ゴム、または1辺が20分の1インチ(1.27mm)の正方形に断面が収まるものを用いること。例えば厚さ1mmのFAIゴムから切り出す場合は、1mm×1.27mm以下の断面とする。

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