2002.6月その2
のんべんだらりを夢見つつ、魂に放浪癖のある一社会人が綴る、カウントダウン的日常の身辺雑記。
なんか6月はページボリュームオーバーで動かなくなってしまったので
この月末にきて不本意ながら、6月その2
どういうわけだか、ベッカム君が去った後、この平和な、
普段サッカーの話題が出ることもなかったうちのフロアでは、
カーンブームが来ている。えええ、まじですかいや。
まじです。韓国との準決勝もカーンで盛りあがっていた。
みんな韓国応援しようかな、なんて言ってた割に翌朝はカーンでもちきり。
どうなっちゃったのか、福山雅治をはじめ、さわやか系男前が好きなはずの
くろちゃんも、ちょっとすねた感じの少年系が好きなはずのつむさんも、
昨日までベッカム君の壁紙をせっせと交換してたかと思えば、
なぜか、今、カーンなのである。ふたりにとっては新境地にちがいない。
新たな地平が開けたのである。めでたい。
私もカーンは好きだ。家族にひとりほしい。
んで、申し訳ないが、前項で、ドイツには思い入れないし準決勝では
韓国を応援できるかなと書いたこの私もドイツを応援していたのであった。
ドイツの頑固なサッカーって好きというわけじゃないのだが
それぞれが持ち場でやるべきことをやっていて、←どこも強い国はそうなんだけど
愚直と言っては悪いけど、同じことを一所懸命繰り返して点が入るまで繰り返して、
それがちょっとずつ進んでる感じが、巨大で重厚なキャタピラが少しずつ
地面をならしていってる、みたいな、確実な感じがして、
好きなサッカーじゃないけど、がんばってるっていうのがわかる。
それに、やっぱかっこいいんだもんんん、カーン!!
あんな融通きかなそうな体で、枠に飛んできたボールを外に出そうと、
体がしなってるんだもん。すっげえ、カーン!!
誤審を必要以上に未だにごちゃごちゃ言ってる敗退国もあるが、
カーンは、自分たちに不利なジャッジもあるかもしれないが、要は点を
入れさせなきゃいいんだろ、みたいなことを言ってて、男だ。
これでなんでプロフィールに書かれるほど、趣味:株取引なのか不思議だ。
株取引にもなにかしら男の世界があるのだろう。
♪足首、太もも、男の世界〜 (ドイツでのカーンの応援ソングなぜか日本語版より)
カーンのバナナ大好き劇場も社内を出まわってて、
もらった私も人にすぐに回したが、ひとりからもらって、仕事で他のフロアに行くと
そこのフロアの人もちょうどカーンの画面を見てるとこで、おいおいどこまで
回ってんねん、と思ってたら、東京から仕事の電話のついでに
「ところで、カーン好きでした? おもしろいものがあるんですけど」
それ、持ってます。なんでみんな持ってるの?
と思ったら、こなさんの旦那さんのおのくんからも。だからどんだけ日本全国カーンに
染まってるのよ、と思ったら、今度はサッカーとは無縁のぷーさんからも家に同じものが
届いていた。
カーンは日本を席捲したね。ある意味ベッカム以上じゃないの。愛され方は
ちがうのかもしれないが。
そしてもうひとつの準決勝ブラジルVSトルコ。
当然ブラジルにつくはずの私だが、なぜかトルコにみょおおおな親近感が。
そりゃここでブラジルに敗退されては困るんだけど、ブラジルは勝つでしょうという
安心感あればこそ。
日本がやられたウミット・ダヴァラ、モリシと呼ばれてることを本人は知ってるのか
どうなのかそして知ったとしてうれしいのかどうなのかバシュトゥルク、
うまい連発のキーパー ルスチュ、そしてFWらしからぬやさしい風貌のイルハン。
みんな速いしうまいし守備もがっちり、パワー全開、やっぱいいチームだよね!
もちろん、ブラジル楽しかった。なんだろう、サッカーって遊びじゃんって思い出させてくれる。
今回のW杯、蒸し暑さがどうの審判のジャッジがどうの、
後世ヨーロッパ諸国的には失敗だったと言われることになるのかもしれないが、
おもしろくしてくれたのは、やっぱアイルランドと、このトルコ。かな。
韓国とトルコの3位決定戦もおもしろかった。他人事だからね。
韓国は強い。シュートの振りぬきの強さとかどっからでもねらってくるとことか
ゴールに対する気持の強さが日本とは全然ちがう。
3−1とリードされても、追いつくだろうって気にさせてくれる。
今の日本だったら、2点差はきついねえとあきらめモードで思うもの。
しかも、最後の最後に1点差に追いついちゃうんだもの。
韓国のがんばりもよかったけど、トルコの勝ちっぷりはよかった。
最後に、勝ったトルコが韓国選手の手をとってみんないっしょに大観衆に挨拶に
行くのもよかった。いい国だよね。トルコ。熱狂的韓国サポの大観衆としましても
受け入れるしかありまへんがな。
ようやったどっちもよかった、トルコおめでとうって言わなしょうがおまへんがな。
心からそう思えるシチュエーションを作ったトルコ。
すっごいおこがましい言い方だけど、がむしゃらにがんばってきた韓国チーム、
それを一丸となって支えてきた熱狂的な大観衆も
このトルコの選手たちの態度に、学ぶものがあったのではないでしょうか。
W杯っちゅうのは、自分とこの国だけやないねんな、という。いやああ、よかったっす。
そして、いよいよ決勝戦。
私も、MNさんもまだチケットとれないかとがんばってます。
私なんて、横浜まで行っちゃって宿どうするのかとか、翌日の仕事のこととか
全然考えてない。
MNさんは、休日出勤の合間に一所懸命ネットチェックしているらしい。
きびしいっすね。でも、一生に一度、見られるといいね。
2002.6.29
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