f l a t  d a y s

のんべんだらりを夢見つつ、魂に放浪癖のある一社会人が綴る、カウントダウン的日常の身辺雑記。

 

2000,12月          トップページへ

  

年頭の辞

ちゃんちゃらららららららん。ひょへーーーーひーひょろろろへーー。
(曲は「春の海」と思いねえ。正月だからな、サービスサービスサービス)
またまた年が明けてしまった。ちょっと油断するとすぐこれだ。
見たことある壁紙だと思ったら、去年の1月のそのまま使ったな。まいいじゃん。
リサイクルな世の中だからな。
新世紀だそうな。20世紀だ21世紀だといったところで、
所詮は人間が決めた区切りだ。まあでも、だらだら歴史を垂れ流しに
綴っていくよりか、100年に1回くらいけじめつけて、
殊勝に、けどどっかひとごとみたいに振り返ってみたり、
ベスト10とかつけてみたり、過去を終わったこととしてひとまとめに
くくって粗大ごみの日にさっさと出しちゃって、
新しい区切りに向かってすっかり気持を新たにするのもいいかもしれない。
でないと、今の私の部屋みたいなありさまになってしまう。
はっはっは。ついに、先世紀中にそうじできなかったな。
死にはせん死にはせん。そっと歩けばな。
人間っちゅうのはそういう区切りだのけじめだの、好きだね。
へーんなの。私は別に好きじゃない。季節の移り変わりは好きだけど、
その季節が何回目って足し算したり、逆に割り算して目盛りを刻んでく、
なんて発想はない。やっぱこうしてみると、人間は、それぞれ違うようで
共通点が多いんだね。そういう共通の時間や日や月や年で区切っては
まだ見ぬ未来に目指す点を作ったり、自分の道のりを振りかえる時のめやすにしたり、
その目盛りに則って生きていくんだね。全く几帳面なことで頭が下がる。
私も一応この社会で生きていこうと思えば、また、
社会で生きる人々とつながりをもっていたいと思えば、
その区切りやら目盛りやらに則って生きていかねばならない。好き嫌いに関わらず。
できたら、私は生まれ変わったら、木かなんかになりたいな。
酸素くらい作ってやるぞ。ありがたく思え。君は吸うな。君にはやらん。
なにを正月早々うだうだ言っているのか。
ちょっと年末からルードヴィッヒ2世のことなんか考える。
あれは私なんだよね。
魂の近い人がいて、その人もルードヴィッヒかもしんない。
ルードヴィッヒが2人いても、何の役にも立たない。
2人して、会社行きたくねええ、とか言ってる。不毛だ。
私はいいが、むこうは重要と言われるポストの人なので
私よりはるかに不自由ではるかにプレッシャーはきついだろう。
まあでも、自分を大事にしてください。
とは言いながら、
今年も、社会の片隅で生かしてやっておくんなさい。
だって、こっちの世界には、サッカーがあるんだもん、
断ち切るわけにはいかないんだよね。
来年という区切りには、「W杯」という大きなめざすべきポイントが
あるしね。
パラサイトというのは、私のことかもしれない。
2001.1.2

 

やっぱお正月はサッカー
引き続きまして、今年も天皇杯で明けた。
鹿島と清水という組み合せが決まったときは、つーまんねぜーんぜんおもしろくね、
と思ったものの、やっぱおもしろいっすわ。決勝は。
結局、延長までいった。決勝は毎年見ごたえがあっておもしろい。
いやーーーーーーーー。最近、血が酸素を頭にちゃんと運ばないもんだから
1日たってもう内容忘れちゃったんだけど。ありゃりゃりゃりゃ。
どうも、清水は、もう1枚くらい役者がたりない気がする。
もう1枚。どこかな。中盤で。
アレックスなんか完全におさえられちゃったし。名良橋よくがんばってたなあ。
地味なんだけど。ああいう地味ながんばり屋さんが多いね、鹿島はね。本田とかね。
秋田もいい。秋田は見るたびにほれちゃう。
そして、小笠原。ますますファイトが前面に出るようになっていいっすね。
美しいVゴール。あの思い切りのよさ。
それにしてもあのFKは・・・。
倒れたままほったらかされてた市川は・・・。
やりよんなあ。鹿島は。真似したいとは思わないけど、まあこういう
いろんなことをやってくる、いろんな意味で強いチームが身近にあるのはいいことだ。
そういうのもありだと経験できるし、あそこには負けたくない、と
選手たちの励みにもなる。ま、ちょっと敵を増やしちゃってるかもしれないが、
サポの間に。いやあ、清水も鹿島もよかったんだけど、それにつけても、
こんなチームたちと、今年からまたレッズは当たるんだぞ。
いや、期待じゃないです。不安です。不安でしかない。
恐ろしい。やれるのか。この速さ。ついていけるのか。
情けない。こんなこと思わなかったのに。
やっぱ環境というのは大事ですね。
へたっぴでも、J1にしがみついてたらそのスピードには慣れてるだろうけど、
ま、新年早々あんまし後ろ向きなことは思うまい。

 

続きまして、高校サッカー。
神奈川の桐蔭が草津東に負けた。もったいないなああ。もっと見たかった。
草津東は足が速い。特に7番。気持のいい上がりを見せる。
桐蔭は始まっていきなりPKを与えてきっちり決められ、
その数分後に逆に得たPKを、10番の奈良君がGKにとられてしまう。
その後、U−16代表の阿部君から落ちついたラストパスを受けた奈良君が
冷静にゴールを決め、1−1の同点にしたものの、
なんだかDFが浮き足だって後半ロスタイムにまで得点され、終わってみれば3−1。
形もできてるし大物チームの片鱗はあったのに、力を出し切れないままの敗退。
その桐蔭と暮れにあたったのが、我が大阪代表の大阪朝鮮。
大阪朝鮮もよくやった。前半はおたおたと3点もとられどうなることかの展開だったが
後半になってがんがん攻めて攻めて、これならいけると思ったのだが。
でも、君らの強さ、持ち味はみんな見てくれたぞ。
君らのいてまえサッカーは見てておもしろかったぞ。
てなことで、お笑い番組でなければサッカーを見ているあほあほな正月。
あほになるーーーー。
2001. 1.2

 

ヒット数が

な、な、なんやー、2000超えとるでー。えー。

2000番の人にはなんかあげます。2000番をゲットした人は、

証拠画像と、私の親しい人でないのであれば

自分の好きなもの(映画でも漫才さんでも野球選手でもサッカー関係でも)、

住んでる都道府県を書き添えて送ってきてくれると、ありがたいです。

まあでもそやからと言うて、人からもらうもんにあんまり過剰な期待はするもんやない。

もらうだけでもありがたいと、そういう心がけが、相手オウンゴールを誘い、

勝利を呼ぶわけよ。

急にカウントが伸びたのは、多分、おぢさんのおかげであろう。

mainichi.co.jp/entertainments/sports/worldcup/support/scn/2000/1228.html

↑おぢさんがここで昨年の楽しかった思い出として

キャンベラでのBBQの詳細な話をしがてら、宣伝してくれた。

そっからここへ飛んできてくれたみなさん、ようお越し。まあぶぶづけでもおあがり。

と言われて、本当にお茶漬けをよばれるようではまだまだである。

それは、京都では、そろそろ帰れという意味だからである。(今日の豆知識) 

あ、でもここではゆっくりしていってください。

なんのおかまいも、メンテもしてませんが。なんだかなあ、ちらかしっぱなしの

部屋にお客さん呼んでるみたいでちょっと気が引けるんだがなあ。

おぢさんは主にメール友で代表試合友です。

なんか国立行くたびに時間やツレが許せば試合前やハーフタイムに

「来てるー?」って連絡とったり、どっかのゲートんとこで「やあ!」って挨拶したり

それだけなんだけど、なんかそういうのもいいよね。

思えば、2年ほど前か、おぢさんが代表の試合で長居に来るときに、

その行き方のことで、よその掲示板(本家J−NETだったか

関西J−NETだったと思う)に投稿した質問に、私がまちがった情報を

返信してしまい、それを訂正したくてあっちこっちの見知らぬビッグネームに

捜索の手をのばし、必死で、東京から大阪へ移動中の、

何の縁もゆかりも面識もないおぢさんをつかまえたのが、最初だった。

そして、そのことが、関西のスタジアムへの道案内としての

このHPを立ち上げるきっかけになったようなもの。

(HPは当初の目的とはだいぶかけ離れてしまったが。

全然メンテしてなくてすんません。でも変わったのは、

長居公園のテント村のホームレスの人たちが、仮設宿舎に入れられた

ことくらいでしょう。)

また、そのことが遠いきっかけとなって、関西J地下組織の方からも

声かけてもらって、「グループ」の苦手な私が、戸惑いながらも末席を汚すこととなり、

今やメンバーからはあほあほ星人と慕われ、なんでやー。

まあ、これに懲りずに、また時々のぞいてくだされ。

菓子折りのひとつももって。

あんまりヒット数が伸びつづけるようだったら、もちょっときれいにしてみますわ。

2001.1.4

 

初出

日韓混成オールスターVS「その他の国」選抜 の試合は

テニスの初打ち&新年会と重なったためまだ見ていない。

コ・ジョンスが活躍したみたいでうれしい。結構好きな選手で、

どうしてるのかと思ってたのだ。セレッソのあの選手も出てたのかな。

イ・なんたら。(←ユ・ジョンファンだった。:後日)

彼は天皇杯のレッズ戦で見て、私としてはあの試合の唯一の収穫だった。

そうそう、元旦にトルシエさんのインタビュー番組もやってましたね。

まだ見てないんだよね。そんなビデオたちに後ろ髪をひかれつつ、

今日、ついに正月気分を中断し、会社へ行った。

(中断って・・・。自分で書いててなんですけど。また続けるつもりなんやな、

この人は。)

毎年、1月4日は初出といって、社長が年頭の辞を述べてなんたらかんたらな

新年祝賀式というセレモニーが東京・大阪・名古屋各店で行われ、

その後、各部で乾杯、挨拶、いろんな部の人ができあがった赤い顔して

来るーー、いろんな会社の人が来るーーーーー、どうもどうもよろしくよろしく、

それが午前中くらいに終わって、あとは三々五々解散、となる。

昔は、女性はみなさん、振袖かとびきりゴージャスなよそゆき服で来たものだ。

華やかで「企業」らしくて無意味な半日だった。

せっかくきれいなべべを着てるしみんなで会社の表玄関で写真を撮ったり、

そのまま日航ホテルへお茶しにいったり、初詣に流れていったり。

それが何年か前に、1月4日が休みの日と重なった為初出のない年が続き、

それ以来、めっきりみんなカジュアルになった。

特にゴージャスな服をがんばって着てくる人はめったにいない。

適当にスーツ、とか、ちょっときらっとしたアンサンブル、とか、

ドラマに出てくるOLさん程度。(普段がカジュアルすぎるんだけどね、多分)

今年は、男手もなくなり、祝賀式の会場の解体撤去作業を

女子部員でやらねばならず、カジュアルに拍車がかかった。

そして解散後は、バーゲン直行。ほくほくほく。

暮れの仕事の続きが思い出せない。

この正月化した脳と体が会社のサイクルにあうにはしばらくかかるだろうが、

無理せず(しろよ)、ちょっとずつリハビっていこうと思う。

来てもらえるだけありがたいと思うくらいの謙虚さが、

会社にもほしいものである。絶対ない。

2001.1.4

 

高校サッカー決勝

ちゃんちゃらちゃらっ、っちゃっちゃっちゃちゃららら〜。

(毎度わかりにくくて恐縮ですが、高校サッカーのテーマと思いねえ)

きみはうーつくしーいーー。

勝ちましたねーー。お、これはあれか、やっぱ、改行入れるのか?

あああ、やめじゃやめじゃ。しんきくさいーーーー。

今日、成人の日は、高校サッカーの決勝、国見(長崎)VS草津東(滋賀)。

国立競技場の雪は、試合が始まるまでに、何校かの高校サッカー部員たちと

スタッフのみなさんとでピッチから外にきれいにかきだされていた。

いやーーーー国見は強かった。まだまだ余力十分って感じ。

昨日の、富山第一との準決勝もよかった。

富山も特に前半しっかり守備に集中して密度が濃くておもしろい試合だった。

でもやっぱ国見が後半になると自分らのペースをどんどん出してきた。

爆発力、というのか、底力、というのか、「力」を感じさせる。

個々も強いし、バランスもいい。ひとりひとりがあわてることなく、

自信もってやってる。あれで高校生なのか。

実を言うと、桐蔭戦以来、草津東を応援していた。

なんか普通の高校生っぽくっていいんだよね。普通のサッカー部っぽくて。

のびのびやってる。みんなでやってる。部活のサッカー。

7番の近江君も気に入ってたし。

そして今日の決勝。やっぱ国見の選手のポジションがいいのか読みがいいのか、

草津東はことごとくパスをカットされ、速い展開にもちこまれ、

あっちゅうまに自陣ゴール前に押しこまれる。

国見は速いんだ。ボール取った瞬間に、カチッとスイッチが切り替わって、

全員が攻撃モードで走り出す。きつかったねえ、草津東。

まだ慣れないうちに2点続けざまに先制されて。なんか対応しきれなくて。

国見はばんばんねらってくる。遠くても、囲まれてても。思い切りがいい。

2点目、3点目のびゅーちふるなこと。

大久保くんはセレッソ入りするらしい。俊足松橋くんとたびたび見せた

すばらしいコンビネーションは、もしかして、西沢を失ったモリシと再現できるかも。

なんか見覚えのある顔だと思ったら、大久保くんは

大魔神ことマリナーズの佐々木の面影があるんだよね。

松橋もかっちょよかったし、DFの17番、彼も、危ない局面に

賢く落ちついて対応してたし、高校生侮りがたし。

レベルが高いなあ。Jも鹿島が3冠なら、高校サッカーは国見が3冠。

各地の成人式でとても成人になりきれない子供達がひんしゅくをかってる一方で

このような立派な子供達も育っている。

そういえば、本日行われた、恒例の「ABCお笑い新人グランプリ」では、

20歳のキングコングがグランプリを受賞し、最後のコメントで

「おかん、どこにいますか」と会場に呼びかけ、みんなの前で

「今まで育ててくれてありがとう!」となんの衒いもなく素直に堂々と

言っていたのが印象的だった。

捨てたもんじゃありませんぜ。

2001.1.8

 

熱くお笑いを語るの巻

ようやくヒット数が落ちついてきたようだ。よかったよかった。

じゃあ、そろそろ書いちゃおっと。サッカー好きなみなさんは一回休み。

成人の日恒例、ABCお笑い新人グランプリ!

こうやって見ると、毎年正月というのはおんなじことやっておんなじこと書いてる。

天皇杯と高校サッカーとテニスの初打ちとお笑いさんの新人賞レース。

呆れるほど同じだ。でも書かずにはおれない。

前述の通り、今回こそ、キングコングが最優秀新人賞。

おめでとう! 昨年おあずけ食ったからね。相変わらず、キレてて

テンポよくって動きがきれいで音楽だった。おまけに今年は

なーんだか余裕まで感じさせてくれた。結成わずか2年。

が、見慣れてきちゃったせいか、去年見たような衝撃はなくなってしまった。

最後の受賞のコメントになにわの民のハートはくぎづけ。(前項参照)

優秀賞は、オーケイ、ビキビキビッキーズの2組。

審査員特別賞に、君と僕。

ビッキーズは賞をとってほしかったので、素直に喜べた。

いつも安定しててテンション高くて献身的で、目に見えてがんばってて、

でもさめてる。よかったね、最年長。

君と僕、は人質をたてに篭城する犯人と、その犯人を説得するうち同情しちゃって

どんどんサービス過剰になっていく警官のコント。

演劇的でおもしろかった。なるほどー、そういうのもありだなー。

 

新人賞というのは特別だから。今回無冠に終わった組のみなさんも、

これが、NHKの爆笑オンエアバトルなら、結果はちがっていただろう。

これで勝負がついたわけじゃない。いくらでも今から化けていくんだから。

腐らずにがんばれ。

ロザンは今年も評価低かった。なんでかなあ。

あのー、京大じゃない大阪府大の方の彼が、なんというか非常にかわい不気味で

いいと思うんですけど。得意げな無邪気そうなぺこちゃん人形的不気味さ。

本人たちもそれに気づいてきてるみたい。

審査員には酷評されてたが、腐るなー。きっと修正点はほんの少しだ。

その時のネタによって大きく評価の変わるコンビもいれば、

多分、何をやってもこいつらはおもしろいだろうと思えるコンビもいる。

レギュラーも無冠だったけど、彼らもキャラが爆発してて、多分どんなネタでも

見てるだけでおもしろいにちがいない。

普通のことしゃべってて普通じゃないキャラを活かした方がおもしろいのかも。

ブラックマヨネーズも、特にこわれてるわけじゃないんだけど、しゃべりが

おもしろくて、ティーアップみたいに世間話してるだけで聞かせると思う。

 

審査の間に、昨年のグランプリ受賞者として、フットボールアワーもネタを

やっていた。年末年始にあほほどテレビ見てたので、彼らも目にしていたが、

ちがうぞ、君らは、と、この場を借りてひとこと言わせていただきたい。

去年の優秀賞をとってたランディーズもそうだ。

ランディーズはもっとしゃべくりで聞かせてほしい。鼻に釘つっこんでないで。

それが漫才とどう関係があるのか。そういうのはフットボールアワーの

岩尾くんとかスミスの松村あたりが意味なくやっておもしろい。

芸にしてどうするのか。お客さんにそんなんで拍手もらってどうする。

フットボールアワーは逆にしゃべくりにいかないでほしい。というのも変な言い方だけど。

岩尾くんは異次元においておくのが絶対おもしろいって。

もったいない、もっともっとどんどん果てしなく空高く、キレていってほしい。

かっちょいい髪形してる場合じゃないぞ。自分らのおもしろさに気づいてくれ。

フットボールアワーよ、空をめざせ。

 

わがまま勝手ばかり申してまいりましたが、おもんないぞ、そんな雑記やめてまえーの

お叱りの声もなく、最後までこの項を相務めることができましたのも、ひとえに、

私の人徳の致すところでございます。

みなさまのご健勝とご発展をお祈りいたしまして、これにて、私のぼやき講座、

全巻の終了でございます。御静読ありがとうございました。

なに言うてんねん、このどろがめー。ごめーんちゃい。合掌。

2001.1.9

 

人生双六

私の今週の仕事は、すごろくを作ることです。

会社へ行って、ケント紙を机にひろげ、延々とすごろくネタを考えています。

なにをやってんだか。これもお仕事。社報のそういうコーナーを

年がら年中、私は自由きままにやらせていただいております。

そんな私の目の前のパソコン画面には、総合企画室から

管理・スタッフ部も利益が横ばいで、このままではリストラだのなんだの

しなけらばならないから、生き残るための改革案を出せ、みたいな

熱いメールが入っていたりして、

なんだかこの温度差が妙におかしい今日という日は鏡開き。

リストラすごろく、とか、組織改革すごろく、とか考えてたんだけど、

どうにもこうにも生々しくて、これはまず上に通るまい。

なんせ、ふりだしが「社長交代」なんだからな。はっはっは。

部がくっついちゃ離れ、何階にどの部があるかわかる者がいなくなり、

部門ごと関係会社への切り離しも進み、

覚えきれないややこしい社名の数々と、

さらにややこしい、その社名の略語の数々。電話をとっても

誰も明確に自分の部が名乗れずいきなり咳ばらいでごまかす、

などなどのコマが続き、

稼ぎのないスタッフ部門は狭いフロア1ヶ所に押し込められ

酸欠になる社員続出(本当にあった話である)、

こういう今茶化したいことならいくらでも即ネタになるんだが。

通らないだろうなああ。書きたいなあああ。一度やれるだけやってみようかなああ。

誰か、私と心中してくれんか。すごろくで心中はできんか。

まあそういうのを、いかに悪意なく、ギャグにまぶしてやんわり描けるかというのも、

ここ(腕をたたいてます)やねんけどね。

多分、このすごろくの「上がり」は、「そして誰もいなくなった」。

まあ君の会社なんだから、君はがんばりたまへ。(誰に言ってるのか)

ああああああ、

ここまで書いちゃったら、たまんなくなってきた。

やりてえええええええええーーーーーーーーー。(お下品でごめんなさい)

やっぱ、書きかけの「ITすごろく」没って、やってみよ。

今日、6ヶ月の通勤定期買ったけど、むだになるんじゃないだろうな。

2001.1.10 

 

特別付録

社報用のすごろくだが、どうにもこうにもはかどらず、それはなんでだろうと

つらつらおもんみるに、やっぱ書きたいものではないからで、

それならだめもとで書きたいものを書いてみようと、前項で練ってた

恐い方のすごろくを作りかけたら、なんと、一日で出来た。

出来て1分もしない間に、上に回付されることもなく編集者から差し戻しになった。

やっぱ没だよな。そうだよな。みんながみんな調子にのっちゃいかんよな。

やっぱ締める人がいなきゃな。

でもそれで気がすんだので、その後、ちゃんと社報用のすごろくも仕上げることが

できたのだった。

没になった方は、もったいないので、ちょっと加工してここに載せることにした。

よかったら見てね。 → すごろくファイルへ

手書きでなんせ短時間に仕上げたもんで、ずいぶんラフですが、

それも持ち味と思えば。

それをここに載せるように加工するのにまる一日かかってしまったわよ。

2001.1.14

 

バーバリアン注意報

明日の予想最低気温は0度、最高気温、6度、

各地にバーバリアン注意報が出ております。

 

何だか知らないが、巷にバーバリーが溢れかえっている。

ちょっと前まではおじさんブランドのイメージだった。うちの父なんてもう数十年

コートにジャケットにシャツにバーバリーを敬い信奉している。

私も嫌いじゃない。バーバリーチェックはかわいいし、ニットの色もシャツも好きだ。

コート系はしっかりしてて飽きがこない。

だがしかーし、昨今の、特にマフラーに見るバーバリーの氾濫は

常軌を逸している。

本日の会社帰りに、ふと思いついて、目にとまるバーバリアンマフラー族を数えてみた。

会社から家までドアtoドアで約30分。今日はなんばで降りて

マネケンのベルギーワッフルを買ったが、それ以外はどこにも

寄り道していない。そんな私の目撃バーバリーマフラー、13件。

 

内訳は、薄茶の地に黒・赤チェックのがほっとんどで8人。

グレー地が2人、紺地が1人、緑地が1人、ベージュの地にベージュの濃淡の

チェックが1人。 計 13人。

それも途中で思いついて数え出したのだが、会社出てすぐにカウント始めたらもっと

いってるかも。

これって、いなごの異常発生と同じくらい不気味じゃないっすか。なんですか一体。

なにかサブリミナル効果にでも侵されているのか。

御堂筋バーバリアンとかいうサッカーチームでもできたのか。みんなサポーターなのか。

どうなってるのか日本国民は。

これが、たとえば、かばんだったらどうなのか。

同じ車両に自分と全く同じかばんを持ってる人がいた時のいたたまれなさ。

自分と同じ服を着ている人とすれ違った時の恥ずかしさ。

なのに、なぜバーバリーのマフラーについては皆さん平気なのか。

私だったらいやだぞ。え。おかしいぞ、みんな。しっかりしろ。目をさませ。歌を歌え。

♪やだねったら、やだね、やだねったら、やだね〜。

いまどきこんな歌にはまっているのはうちの親くらいのものであろうが。

バーバリーのマフラーといえばむちゃくちゃ高くはないが、

決して安いという値段でもないはず。だが、これだけの人がしてたら、

どっかで3本5000円とかで売ってたのかと思ってしまうぞ。

母国イギリスのバーバリー社の幹部も、日本での売れ行き好調とか言って

喜んでるかもしれないが、この状況をその目で見たら嫌気がさすんじゃないのか。

なんだか日本国民は、とてもナイーブで心配だ。

なにかの流行が伝染病のようにたちまち街を席捲する。

なにをヒステリックになっているのか、この国の人々は。なにを不安がっているのか。

ちゃんと米や魚を食べようや。よう噛んで食べようや。ちゃんと友達と遊ぼうや。

夜は寝ようや。

この国を滅ぼすのは簡単かもしれない。

珍しく、日本の国民性について憂えてしまったルードヴィッヒであった。

民草たちよ、健やかなれ。

2001.1.15

 

京都はどうどす

今日は上の人がいないこともあって仕事に集中できた。

こんな日は定時にさっさと帰って本屋に寄ろう。そうだ、本屋! 

ずっと行ってなかった。駅の売店でサカマガやらNumber買うだけだった。

数日前に買った黒のパンツのお直しができているので、それを取りがてら阿倍野近鉄に

行って、10階の本屋に寄ることにした。だもんで、バーバリーマフラー目撃例は

昨日の帰りが9人だったのに、今日は21人だもの。

今はどこのデパートも冬物クリアランスセールの末期である。

そうだ、財布がそろそろ人前に出すのが恥ずかしくなってくるくらいはげはげに

なってた。財布みようっと。2Fに立ち寄る。うえええええ。売り場は財布と財布を

買う人でごった返していた。負けずに選ぶ。

財布とか傘とか靴、っていうのは、必要なときにはいいのがみつからず、

なんでもない通りかかった時に、運命の出会いをするものだ。

しばらくがんばって、SALE対象外も見てみたが、いまひとつ琴線に触れるものが

なく、売り場を離れようとしたら、帽子売り場が目につく。買ったばかりなんだが、

帽子とか手袋とかソックスとかの小物は好きなのでちょこっと寄ってみて、

やっぱこの前買った帽子がベストの選択であったことを一応納得。

そして、当初の目的をはたと思い出す。そうそう、本屋本屋。それからお直し服。

エスカレーターで10Fをめざしたところが、7Fまで来ると、なんだなんだ

えらい活気にあふれてるぞ。

そこでやっていたのが、催し物「大京都展」。

うえええ、楽しそうーーー。さくら餅に行列ができてる。モンブランは売り切れてる。

美濃吉のおそうざい、西利の千枚漬け、文の助茶屋の栗ぜんざい、七味家の七味、

京都へ行ったら必ず立ち寄る鳩居堂の一筆箋や筆、そしてイノダのコーヒー。

京都っ子のかわぼうと一緒に回ったいろんなお店を思い出す。

他にも、かんざしや櫛や日本髪用の飾りばかり置いた店、家紋を入れた懐紙を売る店、

裁縫道具を売る店、組みひもの実演と販売、漆器の店、筆と硯の店、お数珠の店、

清水焼のお茶碗の店、お香、手まり麩、お漬物、豆菓子、飴、おそば、

などなどなど、どれもこれも見たいさわりたい買いたいものばかり。

ゆっくり全部見てまわって、

久しぶりにイノダで

コーヒー豆を、

七味家でゆず入り一味を、

あと、小さな桜の絵入り

懐紙と、ちょっとした菓子皿

に敷く薄紙、桜の花の形の

と、もみじの形のを買う。

もっと買いたいー。

もっとほしいー。

お漬物も和菓子も、

それとそれと。

はっと気づくと、本屋に行く時間はなくなっていた。

何をしてるんだかなーと思いながら、結局お直しのパンツを取りに行くのも忘れ、

阿倍野で京都三昧をして帰路についた。

まあ楽しかったからいいか。本屋は週末までおあずけ。

でも明日ものぞいちゃおーっと。

2001.1.18

 

本屋へ行く

やっと本屋に行けた。本屋といっても、近鉄の本売り場。お直しのパンツを

取りに行きがてら。

棚から棚へ見てまわって、やっぱもちょっと大きい本屋に行かなきゃなと

思いながらも、結局4冊ゲット。

「20世紀かく語りき」 産経新聞取材班

まだ読んでないからよくわからないが、20世紀を象徴するさまざまな

出来事とその時生まれた名セリフを綴ったものらしい。

寝る前やテレビ見ながらちょこちょこ読む用。

「これから」 夏目房ノ介

漱石の孫である著者の、このタイトルがいいでしょ。

まんが評論家としての一面しか知らないが、

いつも鋭くて視点がおもしろいし、相手が誰であれ

人の言うこと聞く耳をちゃんともっててしかも理解してしまえるところが

ほんもので大変好き。

私のイメージする「頭のいい人」っていうのは、こういう人です。

どう説明すればいいんだろうと思いながらしゃべってて、

自分でもいまいち自分の言いたいことがつかめてないのに、

相手の方が先にわかってくれることってあるでしょ。そんな人。

まんがは描かない方がいい。←って、高信太郎みたいなこと

言っちゃってすんません。

「トゥルシエとその時代」 後藤健生

買わないわけにはいかないっすよね。

トゥルシエのやってきたことを体系的に総括してみたかったところ

なので、非常にありがたい。

しかも、この人の文章は筋道がたってて読みやすいので、なおありがたい。

「生還」 豊田充穂

航空機事故から20日めにして奇跡の生還!の物語ではなく、

サブタイトルは、「浦和レッズJ2戦記」。おはずかしい。

「浦議」のことなど取り上げられてて身内ごとのようでうれしい。

もちょっと写真入れてほしかったなあ。

 

他にも小松成美の「ジョカトーレ」だの、村上龍の「フィジカルインテンシティV」だの

ほしい本が3、4冊あったが、重いし、いっぺんにたくさん買うと安心して

結局読まなかったりするので、このへんでかんべんしといてやる。

そんで満足して、またお直しのパンツを取りに行くのを忘れた。

 

つづきまして、朴康造の味方宣言

(前項からのつづき)夕食の後、「生還」を読み、

22:27からは「アスリート」で朴 康造(パク・カンジョ)を見る。

確か、1年ほど前のサカマガにも特集記事があったような。

在日三世の彼は一旦はJの京都サンガに入団(オフトの時代)しながらも、

99年解雇。試験を受け、韓国の城南一和へ。文化の違いにとまどい、

年の近い友人がいないことで寂しさを味わいながらも、Jでは出番のなかった彼が

たちまち創造的MFとして頭角をあらわし、早くも韓国代表となっている。

私はね、きれいごととかきたないこととか言うつもりはないんだけど、

いっぺんに彼の味方になったね。どこにいようと、国籍がどこだろうと

カンジョの応援をする気になったね。(その証拠にサカマガのバックナンバーを

ひっぱり出してきて、今まで読みもしなかった韓国リーグのページを

何冊か分読んじゃったからね)

男前だからだろうと推測するあなたは、私のある一面を

確かに知ってはいるようだが、今回はちがう。男前なのは確かだが。

今日、Fマリノスからセレッソに移籍するという小さな新聞記事を

読んだばかりの、岡山一成くんを、ずっと蔭ながら(蔭すぎる)

応援してるのと同じ理由だ。

彼らを応援しつづけるぞと私に思わせたものは、ずばり、

岡山君も、カンジョも、べたべたの関西人だ、とそれに尽きる。

カンジョは、滝川二高出身、尼崎が実家。

岡山君は、確か初芝橋本高で、実家は堺。

特に岡山君は、最初、関西のJチームに入れず、

韓国へ渡って社会人リーグに入ってみたりしたが、結局マリノスに入団し、

2年ほどの前のインタビューで、横浜にいても韓国にいても、

大阪が恋しい、自分のアイデンティティは大阪にある、

といった内容の発言をしてて、いきなり私に全面味方宣言をさせた。

まだプロの試合での彼を見たことがなかったにもかかわらず。

(初芝橋本でコウタと高校選手権に出て、優秀選手に選ばれたりしてたらしい、

全然覚えてない。コウタはその時からずっと応援してるのに。ごめん)

自分ではそんなに郷土愛が強い方だとも思わないのだが、

がんばってる人や取り沙汰されてる人が、ふとマイクをむけられて

めちゃめちゃ関西弁だったりすると、それだけでうれしくなってしまうのだった。

同じ理由で、ガンバやセレッソの旧現選手たちはもちろん、

ジェフの中西も好きだし、楢崎も、たまにぽろっと関西イントネーションの出る

井原も好きだ。

加茂さんは、えーっと、あまりにも最初から関西だだもれなんで

意外性に欠ける。岡田監督くらいの、垣間見る関西、がいいな。

 

韓国では、FWやDFには人材がそろっているが、

ゲームメイクをするMFは層が薄く、20歳のカンジョのテクニックは

十分群をぬいているという。

年上のメンバーばかりでチームに友達がいないのがつらそうだが、

二十歳の彼は代表として列強と当たるたびに経験を重ね、きっときっと

テクもガッツもフィジカルも兼ね備えた、大きな選手に成長することだろう。

(身長は165cmだが) 2002年の楽しみが増えた。

そして、一成。来シーズンから長居に、国見の大久保君と共に、

岡山一成君を見に行く楽しみができた。

おかえりーーーーーーーー、、ここが君のホームやでー。

その前に、試合出れるように、がんばりやー。

2001.1.19

 

うだ話

サッカー生観戦のない昨今である。

先週の土曜日、雪が降った。雪の中でテニスをした。

アンダースピン。スライスを教えてもらった。もう忘れた。

帰りにまたまた京都展に出かけ、どうしても買いたかった、

みんなが行列作ってる松彌のさくら餅と、マールブランジュの

白いモンブランを買って、さらに、晩ご飯にてんぷらを買おうと思ったら

例によって財布にお金が入ってなくて断念した。

持ちかえったのはお菓子ばっかり。そうそう、それと、お直しの黒のパンツ。

スーパーサッカーの俺キンのゲストがロベルト・カルロスだった。

かーーーーーーっこいいいいいいーーーーーーーーー!!!

もおおお、かっこいーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!

日曜日は一歩も外へ出ず、2月にNの家で鍋つつきながら

大ビデオ大会をやるので、そのためのビデオなど探そうと思いつつ、

うとうとと一日過ごす。未整理のビデオの山の中から、

年末のスーパーサッカーの視聴者リクエスト集とか出てくる。

俊輔のスーパーキックを集めたのがあって、

俊輔、かっこいいいいいいいいいーーーーーーーーーーーーー!!!

かーーーーーーーーっこいいいいいいいいーーーーーーー!!!

俊輔はその日夢の中に出てくる。なんか小さい声で言い訳してて、私は

もっとおっきい声でしゃべれ、とかなんとか切れてた。

一方、会社では、また仕事で四コマまんがを描いてる。

これはイントラの社報に載せる用。興がのらなくて、文房具屋で

ひさびさにいっぱいペンを買ってきて、やっとやる気になる。

元はといえば、自分のHPでやりたかったことなんだが。

なかなか家でまんがを描く気にはなれない。しょうがないねえ。

外に2時間500円くらいで完全自習室みたいのがあればいいのに、と思う。

図書館の自習室はあまりにも競争率が高い。

昨日は、ヘルスケアルームの看護婦さんが2月にやる献血のポスターの

掲示許可をもらいにきた。伸二のポスターが一枚あったので

思わず息を呑んだら、好きなんですか、と聞かれて、

何も言えずうなずいてたら、くれた。

実は去年も、東京人事のやす君が2パターンの伸二を送ってきてくれた。

献血もできない貧しい血なのに申し訳ない。

今回もらったのは、最新の、坊主頭でリフティングしてるやつじゃなくって、

まだ髪の毛ある頃の。持ってなかったパターンのだからいいけどね。

そして、本日は、一日調子が悪くて、立っていられず、へろへろの

ほよほよ。一日中よその星に来たみたいだった。そんな近況です。

 

友人運

異性運とか、友達運とかいうのは本当にある。と思う。

普段なーんもないのに、突然モテだして、重なるときに重なってしまい、

またそれがさーっと引いていって、みるみる元通りになったり。

今の私は、友達運が来ている。

京都展のことを書いてたら、京都っ子で結婚して世田谷(例の

一家惨殺事件のご近所)に住んでるかわぼうが、

今、京都の実家に帰ってる、とメールくれる。こっちに帰ってるときは

HPをのぞいてくれてるらしい。

すると、2年ほど前に派遣で来てくれてた、バレエの大好きなわこさんからも

突然メールが。年末に元気なさそうなことを言ってたのを気にしてくれていた。

相変わらず仕事はなく、相変わらず熊川哲也のようだ。

さらにさらに、とーーーの昔に退職した元気なこてら(横浜在住)からは

突然の、どうしてますかー、こっちにも寄ってくださいよ、サッカーばっかり

行ってないで、といった電話。

フランスにいるまきちゃんから、第二子誕生のエアメール。

自宅療養してたKさんが職場復帰!

これらのことがいっぺんに起きるのが不思議。

会社に長くいることで本当によかったと思えるのは、こんな風に

じっとしてても良い友人に次々恵まれることだ。

私はまめじゃないし、電話もきらいだし、人との輪を自分からひろげていこう

とするタイプじゃない。せっかくの一旦つながった絆も自分で維持していく

努力もしない。それでも、こんな風に、何もなくてもむこうから

「元気にしてますか」とか「どうしてる」とか「ひさびさにメールしました」とか言って

私に働きかけてくれる人たちがいる。ありがたいなあと思う。

友人たちは私の愛想無しをわかってくれている。

こういうこと全部昔はあたりまえみたいに思ってた。当たり前というか、

昔から、いい人ばっかに恵まれてるものだから、よくしてもらうことに

慣れちゃって。それが普通なんじゃなく、自分は幸運なんだと気づいたのは

ごく最近のことだ。

人間は不思議だ。自分たちと全く形態の異なる動物(犬とか猫とか鳥とか)

に愛情を注ぎ家族同様に暮らしたり、全く損得なくほかの人間を自分の

生活の何分の一かを削って気にかけてみたり。

やさしい友人たちがいてくれる限り、私もこの世の末席を汚していても

いいのかなあなんて思う。友人たちの言葉の先に、目線の先に、私という

人間の存在が確かにあるんだなあと、思う。そしてその存在の輪郭を未だに

つかみきれないでいる。まあ、これだけ周りの人に恵まれてるんだから、

悪い奴じゃあなさそうだよ。

2001.1.25

 

アシタカよりむしろエボシの道

実はすごくつまらないことを書いてしまった。

書いてる時から、これは載せないほうがいいな、と思っていた。

すごく些細な仕事のうだうだで、黒々とくすぶる憂鬱な暗い感情の塊を

抱え込んでしまった。それを解き明かすべくうだうだ書いていて、

後から思えば、それは自分の正当性を、言葉で刻んで

自分自身に納得させようとする作業であったにもかかわらず、

結論として導き出されたのは、意外にも、根源的な内省であった。

書いてるうちに、くすぶりは、他の誰かに対してではなく、

自分自身に対してのものだということが見えてきたのだ。

自分を正当化すべく綴った、意図的な言葉の選び具合、並び具合。

それで書きたいことを書いてすっとできれば御の字だったろうが。

そんな罠には引っかからなかった。

そんな騙され方はしない。あいにくだったね、私の心は一枚岩じゃあない。

もうちょっとで、自分を味方につけることができたのに。

私は、自分の味方さえもしない。

だからといって、敵というわけではないが。

いざというとき、私には本当に味方がいない、ということは

覚悟しておいた方がいい。

それはいつも覚悟しておいた方がいい。

 

「くもりなきまなこ」で物事を見定める、とアシタカは言った。

だがそれは、とても孤独なことだよ。

どこにも属さず、誰にも属さず、自分とさえ距離をおいて

生きていくということだよ。

あるいは、アシタカは、冷たい冷たいエボシと紙一重かも

しれない。少なくとも、エボシは覚悟を決めている。

「くもりなきまなこ」で局面局面を迎えるアシタカは、

彼のやることは、彼の救おうとするものは、

どうしたって、場当たりにならざるをえない。

そのために、ナウシカは常に自分の中に矛盾を抱えていた。

アシタカに迷いはない。

アシタカは、どこにも属さない「旅人」である必要があった。

 

時折、そんなまなこがどれほどのものか、と、自分の中から

声がする。声がする。そんなものが大切なのか、食いたいものを

食いたいと言え、ほしいものをほしいと言え。何がほしいか

自分でわからないそんなものになっていくのか。

そこでまた私は、愛する人たちや大切にしたい人たちのことを

思って、立ち止まる。

そんな繰り返し。

私の心は一枚岩ではない。

やっかいなことだ。

2001.1.28

なんだか、「もののけ姫」論になってしまった。

それにしても、エボシの孤独はほうっておけない。

 

 


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