f l a t d a y s
のんべんだらりを夢見つつ、魂に放浪癖のある一社会人が綴る、カウントダウン的日常の身辺雑記。
ゴールデンウィーク中盤 先発完投肩ピッチャー編
だから9連休じゃないって。5月2日(火)会社でーす。朝から肩が異様にこって痛くて、わき腹も痛くて背中も痛くて、体のあちこちが痛くて、これは筋肉痛なのかなんなのか。何をそんな痛くなることをしたのか。夕べ寝るときまでなんともなかったのに、夜の間に一体何があったのか。洋ダンスの引き出しの中で体中折り曲げて一晩眠らされていたのか。王様の墓を作るのに一晩中使役で借り出されていたのか。延長15回、ひとりで最後まで投げぬいたのか。私は。いつのまに。え、でも左肩だ。もしや私は投げるときはサウスポーだったのか。息をするのにも、肩と、わき腹というか、横隔膜のあたりに響いて、一日中不自由であった。まさか、二十も三十も四十もぶっちぎって、いきなりの五十肩??!!夜になると、わき腹の痛みに周期があることが判明。姿勢によってはかなりの激痛。夕食後、たたみにねっころがってたら、あばらの奥が、呼吸するのも痛くて、どこにも力を入れられず、体も起こせなくなる。なんじゃこりゃーーー。前にもこんな痛みがあった。胃けいれん。あれに似てる。でも位置がちがう。が、周期がの波が引くと一旦収まる。収まってる間に早々に自室に引きあげ、バファリン飲んで寝ることにする。寝れば治る!念の為に熱を計ってみると、38度。なんじゃこりゃーー。(優作風にお願いします)なんで熱があるのか、なんで肩が痛いのか、なんでわき腹が痛いのか全くわからず、とりあえず寝る。翌日からは楽しい5連休、のはずが、一晩たっても治ってないぞ。熱は下がった。なぜかはわからない。痛みは、右半身を下にして寝ていると和らぐ。読んでる人で、ドクターはおらんかー。一日おとなしく、7日に出す予定のフリーマーケットの準備をして過ごす。夜になると、わき腹の痛みはなくなっていく。翌4日。母が、祖父の家からハイキングコース並の道を歩いて1時間強くらいのところにある「墓の谷」という所に一緒に行きたがっていたが、親戚などに電話しても道がわからず断念。助かった。結構道のりがしんどそうなので内心困っていたんだー。かわいそうなので、家族で日航ホテルへご馳走を食べにいくことにする。やはり肩が痛い。なんなんだーー。だいじょぶなのかーーー。長年の労苦が蓄積され、今ここに爆発しようとしているのか。剛速球投手の宿命か。松坂よ、私の轍は踏むな。2000.5.4
そうそう、夕べのBSマンガ夜話が、吾妻ひでおの「不条理日記」だった。おおかたの予想どおり、私はあじま氏が大変好きだ。ゲストの喰 始が、いまいち浅くて物足りない。「不条理日記」やらあじま氏の不条理ギャグものが好きなんだろうけど、その店だけ来て、たまたま気に入った!って感じで、前後がない。言ってることがちょっとずつ外してる気がした。あんなだったら、とりみき出してやればいいのにーー。あじま氏については、若かりし頃、あじま氏全盛で「ぱふ」あたりでもしきりと特集なんかやってた頃、「吾妻ひでおは実はロマン・ポランスキーだった」、という夢を見た。実際に、ポランスキーさんの「タンスと二人の男」という映画の1シーンとして、吾妻ひでおが、タンスを運んで海の中に入っていくシーンも鮮明に見た。夢の中で私はやっぱりそうだったのか、とすごく納得していた。不思議。でも確かに両者のファンはきっと重なると思う。私がそうであるように。なんというか、作品の空気が似てるよね。番組中、岡田斗司夫氏が、ファンでよってたかってもちあげて吾妻さんをつぶしちゃったような気がして…、と言っていた。確かに、君が、自分のお店で初期の頃、なははや不気味や阿素湖のぬいぐるみやらTシャツやらを商品化して売りまくっていたのは知っているよ。でも、夏目さんも村上知彦も、言っていたように、彼はこわれるべくしてこわれたのだと、私も思う。全盛の頃、子供心に、いつかこの人は自殺するんじゃないかと思っていた。あなたのせいじゃないよ、岡田さん。それに、あじまさんは自殺するわけでもなく、また空っぽになって、もしくはすっかりそぎおとして、帰ってきたんだから。あじまさん、時々いなくなってもいいです。死なないでください。2000.5.4
日曜日、私たちはフリーマーケットにお店を出しました。前からこなさんやまゆさんやくろちゃんたちと計画してこの日の為に、商品のビーズのアクセサリーもたくさん作りました。値札も作って、ぎざぎざはさみで紙を切って、誰の分かわかるように、ぶたさんやうさぎさんのスタンプを押しました。アクセサリー用の小袋も作りました。袋の後ろを止める特製シールもすっげえかわいいのが出来ました。これらの作業は会社の会議室で行われました。文化祭の準備みたいでした。9時半から搬入だったので、9時半に駅で待ち合せして、OBPの広場に行きました。開店は11時と聞いていたのに、行ってみるともうお客さんが来ていました。あわてて所定のブースにレジャーシートを広げ、かばんを開け、ばたばたと準備していると、早くもお客さんが、開けかけたかばんまでのぞいていきます。えらいことでございますがなー。こなさんが体調悪くて来れなくて、代わりに旦那さんのおのくんが、巨大レジャーシートや、折りたたみのテーブルや、服を吊るハンガースタンドなど車で運んできてくれました。おのくんは、搬入と搬出の時だけの参加だろうと思ってたら、ずっと一緒にお店をやってくれて、びっくりしました。なんていい人なんでしょう。さすがはサッカー小僧です。フリマというと、のんびりのどかにというイメージだったのに、GWのせいかお客さんが次から次へと来て、同時に何人もに対応せねばならず、めっちゃ忙しかったです。まだ値札もつけ終わってないっちゅうねん。100円のもん値切るなっちゅうねん。おのくんは、こなさんがビーズにはまっているのを見て、自分でもブレスレットを作ってきました。それだけ別にして「これは800万円」とか言ってましたが、私が200円で売っぱらってしまいました。くろちゃんもおのくんもとっても商売上手です。くろちゃんは、自分もビーズのラリエットをしてて、お客さんに商品を指差し、「これの色違いなんですよ」と本物の店員さんみたいに説明していました。おのくんは、くろちゃんが手強いおばちゃんたちと交渉していて形勢不利な時に、「冷たいお茶もつけますから」と持参したペットの烏龍茶を紙コップに注いで差出していました。おばちゃんも「にいちゃんお茶くれる言うから」と、ようやく譲歩してくれました。おのくんは、「中国四千年の味やし」と中国人でもないのに自慢していました。2時間ほどしたら、強い風が吹きまくってきました。このへんは高層ビルの谷間で、ビル風が吹くのですが、それに砂がまじって、なんだか方角的に、私たちのブースに向かって砂嵐が吹きつけてくるのです。そのたびに、商品が砂だらけになりました。目も開けていられません。お客さんが、ビーズをのぞきこんでいるその目の前で、ビーズを入れてるお皿ごと風で飛んでいきました。はっはっは。笑わなしょうない。くろちゃんの作ったビーズは上手なのでどんどん売れていくのですが、私のはなかなか売れないので、つい「いいな、くろちゃんのばっか売れて」と言うと、お客さんが気をつかって「おねえさんのはどれですか」とおまけで買っていってくれました。私は人々の愛に支えられて生きています。いいのか。年端もいかぬ少女に気をつかわせて。また、友人Nもわざわざプチシューの差し入れもって、きれいな服着て来てくれました。が、Nが来た時、砂嵐の真っ最中で、身を呈して商品を守っているところで、(おのくんはずっとハンガースタンドを押さえる人柱になっていました)雨まで降ってきて、大変なところでした。砂は吹きつけるだけならただの砂ですが、水がまじると、泥、となります。朱に交われば赤くなります。泥だらけじゃーーー。あほーーーーーー。その時点で、即、撤収!!となり、Nには、撤収作業を手伝ってもらいました。レジャーシートが風をはらんでなかなかたためず、鯉のぼりの気持ちがちょっぴりわかったような気がしました。結構大変なんやで、鯉のぼり。体の中思いっきし風通って、自分の体がひゅーんって後ろに引っ張られて、しっぽの先までぱたぱた音がして。どーゆーことどーゆーこと、って感じ。ひも1本やで。ひも1本でなんとかしがみついてるのよ、さおに。泳がすんかくくりつけとくんか、どっちかにしたれよ。さらにてっぺんの矢車は一層恐いと思うわ。なんやしらん、勢いで回されてるんやもん。好きで回ってるんちゃうもん。誰か止めてーーーーーってずっと叫んでるかも。そのうち気が変になって、もしかして、ずっとあのてっぺんでカラカラカラカラ笑いつづけてるのかも。ありがとう、おのくん、ありがとう、N。ありがとう、こなさんまゆさん。ということで、即、くろちゃんと、6月、今度は大阪ドーム前広場のフリマに申し込んだのでした。たのしーーーーーーー。でも、母に頼まれた、30年ほど前に買ったというネグリジエ(死語や死語)は、新品でタグもついてるのに、500円でも売れませんでした。「300円にしますよ」とも言ってみましたが、いかにも買いそうなおばちゃんに「はやらんわね」と言われてしまいました。君に言われたないっちゅうねん。3時間半ほどの店で、私は約4千円、おのくんちは5千円、くろちゃん、大物のコートを売上げたこともあり、なんと1万7千円の売上でした。2000.5.7
鳥を飼う
日曜日、鳥が来た。セキセイインコのヒナ。今までも、近所の家からもらってきたり、縁側によその鳥が飛んできてそのままいついたりということはあったが、今回のはちがう。突然の母親の「セキセイインコを飼いたい!」という熱で(よく行く筆屋でかわいいのを見せてもらったらしい)、わざわざデパートに買いにいったのだ。「4羽いますよ」と店員さんが示したプラスチックの透明ケースの中には、かたまってぴーぴー鳴いてるヒナが3羽しかいない。よく見ると、1羽だけ離れて、わらの下にもぐりこんでるのがいた。店員さんに丈夫なのはどれかと聞くと、特にどれが丈夫ということもないが、ひねくれてるのはこの子です、とその1羽を指し示す。いっぺんで気に入る。やっぱそうだろう。この子にしよう。きっと頭がいいのだ。こんな奴らとぴーぴーやっとれんわ、と思っているにちがいない。と強く勧めたが、母が嫌がり、あれこれと説得してみたが、本気で嫌がってるし、まあ母の日だし、母の意見を尊重することにする。結局、頭が黄色で、首筋から背中にかけて藤色から水色へのグラデーションの入った美しいヒナになる。持って帰って以来、もう母も父もべたべたのめろめろ。ヒナなのでまだ普通の鳥かごではなく、虫かごくらいの大きさの、上面に取り外し可の格子が入ったプラスチックの箱におがくずを敷いて入れる。エサは2時間おきに人間が手ずから与える。その箱を、母は食卓に乗せるんだ。食卓に。そういえば、去年、ファービーを買ってきたときも、食卓の真ん中に乗せていたぞ、この人は。ピアノの上にでも乗せておいたらという私に、「さびしいねえ」とファービーとしゃべっていたぞ。(今はピアノの上でほこりをかぶっている)まあいいけど。なんだか家の中で自分が一番大人な気がする昨今である。名前は、とるしえ、しどにー、おのくん、ごん(父が好きなので)、ごりん、などなど数多の候補の中から、じふ に決定。昔飼っていたセキセイの名前「富士山」、のふじの逆をとった。あいつもたいがいひねくれ者で、気がきつくて、ずばぬけて賢かった。そして、富士山と私の間には、奇跡のような信頼関係があったのだ。富士山のように賢くなれよ。
2000.5.14
サンダルを買う
しかしなんやね。ミュールちゅうのはかわいいね。華奢で、女の子らしくて、小さなリボンやら、ビーズの刺繍やらほどこしてあって、細くて小さくて。いやほんま、ミュールはいい線ついてるね。私が変態ならコレクションしているね。別に変態でなくてもよさそうなもんだが。しかーし、私のようなハードボイルドな生活者の実生活に即したものでないことは明らかである。ハードボイルドな生活者は、いつなんどき全速力で走らなければならないかわからない。いつなんどき階段を一段飛ばしで一気に駆け上がらなければならないかわからない。5分早く家を出ろよ。全くその通りである。会社でも、リサイクルの日だと言っちゃあダンボールを抱え、裏の受付に荷物が届いたと言っちゃあ台車を引きずり。ほらごらん。ミュールなんちゅうのはだね、職業意識の著しい欠如の所産である、と言わせてもらおう。平たく言えば、アマアマじゃん。もしくは、OLの労働能力の低カを計り、もって日本経済の凋落をもくろむ○○○の陰謀かもしれない。詳しくは知らん。というわけで、ミュールなんちゅうものはかわいいけど自分とは無縁のものだと思っていた。が、こう気候が初夏になってくると、やっぱつま先のあいた履物を所望したくなる。デパートに行ったついでに、靴売り場をのぞいてみる。ミュール全盛である。やっぱしな。メーカー各社のミュールに賭ける情熱が伝わってくるぞ。悪いけど、おかげで少なくとも履物業界は活況を呈しているのではないだろうか、○○○の工作員たちよ。それにひきかえサンダルへの力の入ってなさはどうだ。そんな中で、ミュールのように繊細なデザインの、ベージュの、おリボン付きのサンダルをゲット! これがかあいいんだったらよ。パンツの裾から、足先だけ見えて、そこにちょこんとリボンがつつましくのぞいていて、これこそ、おしゃれっちゅうもんやおまへんか。え。どうよ。翌日、即、会社に履いていく。が、会社までの道のりですでに足が痛い。会社でもほめてもらっていい気になって履いていたが、ずっと痛いぞったら痛いぞ。しかし、一旦街に出たら、都会の生活者たる者、そのような弱みをおくびにも出してはいけない。毅然と、しかしリモコン操作でもされてるように歩きながら、帰途についた。バンドエイドを3枚貼った。な〜む〜。2000.5.16
まあ、慣れているといえば慣れているのかもしれない。それにしても、余りのあほらしさ。またしても好投福原見殺し。伊藤まで出して、4人も継投して。全部9回表にぶちこわし。内野ゴロや。うちとっとんねん。バウンドが変わったとはいえ。星野、内野ゴロ取り損ね、バックアップの桧山、遠投するも3塁でハートキーとランナーが交錯してボール後逸。さらにあわててボールを追いかけたハートキーが本塁に暴投。解説者も思わず、「トリプルエラー」って言うてはったわ。(ほんとはダブルエラーらしい。結果は同じだ)…3点ですわ。3点。0−0が、一挙3点。あほちゃう。そら全国の17歳も切れるで。今日は会社で、甲子園の1塁側ボックス席の券がある、と声をかけてもらってたのだけれど、行かなくてよかった。行ってたら、帰り道で阪神電車ジャックしてたね。乗客みんなで。梅田と三宮往復するだけやけど。(よい子のみんなはまねしないように)はっはっはっはっは。意味なく笑う。2000.5.17後日:やっぱトリプルエラーらしい。シーズンオフの珍プレーが楽しみだなあ、星野。いっぱいテレビ出れるで。
暮れなずむ街の
今ごろの午後6時半から7時頃にかけての空を見落としちゃあもったいなさすぎますぜ、だんながた。会社から最寄りの地下鉄の駅への降り口までは5、6分なのだけれど、帰り道、空を見ていたくて、ついついもうひとつの駅への降り口まで足を伸ばしてしまう。夕焼けでもない、青空でもない。セキセイインコの背中の羽みたいな、水色から淡いラベンダーへのグラデが地の色となり、空全体に暮れてゆく陰影がくっきりと刻まれている。そこに浮ぶ雲は、水彩絵の具で描いたように白の筆跡、グレーの筆跡、光の当たっている部分、影の部分が塗り分けられている。空全体が、ターナーだかなんだか、絵の具箱に描いてある絵のよう。そんなわけで、心斎橋界隈で空みあげて口をぼかんと開けて歩いてる、油断もすきもありおりはべりな奴を見かけたら、都会の詩人がいまそかりと思ってくれ。2000.5.19
休日
今日は大阪城ホールまで出かけて、お昼は、大阪城公園で食べることにした。あんまり天気がよくって、公園にいろんな人がいて、なんだか平和な休日の風景にまじりたくなった。公園にいくつか出ている屋台を巡り、やきそばやたこ焼やソフトクリームやベビーカステラを買ってきて、植込みの中をちょっと失敬して、川べりの石垣の上のいい場所をゲット。ちょうど頭上の木々が木陰を作ってくれて、ピカピカの好天気だけど、よい具合に涼しい。川を見ながら、対岸を見ながら、足をぶらぶらさせて、おいしい出来たてのランチをぱくつく。買い食いっておいしいっすねーーーーーー。時折通る、アクアライナー(船)の人々に手など振る。いくつかのアマバンドの音楽がBGM。(つんくたちもこっから出てきたんだっけ)コスプレのおねえさんがたが、黒ずくめで髪の毛40cmほど真上に立てたり、肉付きの良い看護婦さんのかっこしてたり、ゴシックな吸血鬼みたいだったり、色々で楽しいね。何をするでもなく、10数人で集まって、立ったままずっとしゃべってる。アジアの片隅の平和な甘やかされた国の、休日の風景。2000.5.21
Nが、昔保健室でちょっとだけ休もうと思って昼休み横になってたら本気で寝てしまい、気がついたら何時間も過ぎてて、教室に戻ったらえらく体調が悪いことになってて、みんなから心配されて困った、という話をしていた。私は学生の時は授業を聞きながら我が席で寝ていた。(これは別に、それほど度胸のある人だったんですよ、というよくあるつまんない人の自慢ではなく、本当に、夜寝てなかったので、授業中寝るしかなかったのです。高校時代の授業の記憶は人の半分ほどしかありません。)会社に入ってからなら、Nのように、休養室で10分だけと思って横になってて2時間ほど寝てしまったことはある。席にいても仕事しながらうとうとしたりして(いかんがないかんがな)、よだれたれそうになって、はっと気がついたりする。思うに、これはある種、タイムスリップとは言えないか。寝てるんじゃなくて、一瞬で、数秒後、数分後、もしくは数時間後に時間移動してしまうんだね。時間の方は経過しているけれども、本人は数秒前、数分前、数時間前の自分なんだね。私のように高校時代ほとんど毎日タイムスリップを繰り返し、そして今も(今日も)短いスリップを繰り返していると、このギャップがかれこれ、4、5年分は累計されている。よって、私がTPOに応じ年をごまかしたりしているのは、あながち嘘とは言い切れないのである。本人の記憶の中では、どうやったって、4、5年分の空白があるのだからしかたのないことだ。本人を責めるわけにはいかない。ったらいかない。私自身、10歳ほどサバ読んでもばれないのは(ごめんよ、巷のめったにいないがたまにいる声をかけてきてくれる青年たち、君たちはだまされてる)、無理もなし、というところだ。はっはっはっは。むなしい。むなしすぎる。以上。読んでて反感をもった人は、読まなかった過去にでも戻るがいい。
どっかのあほな球団は、本日、9回まで完封の星野を勝ち投手にできず、ぽんぽんと早いカウントで球を打ち上げては、延長14回までそんなにまでしてやっていたい大好きな試合を堪能されていた。ここでも私はタイムスリップしたね。勝つには勝ったが。ご苦労さん。つき合わせて悪かったね、気の長い方ではないだろうに、星野監督。2000.5.23
もいっこ。代表に選ばれた柳沢が、選ばれなかったら旅に出ようと思ってた、とかコメントしたらしい。…ギャグなのか。
どっかの球団が今日もまた延長戦をやっている。ご苦労なことだ。ほんとに野球が好きなんだねえ。暗くなってもお母さんが呼んでも、ずっとやってたいんだねえ。朝までやってたいんだねえ。君らにはつきあいきれん。新庄がまたホームランを打った。先週だったか、チームは負けつづけていたが、新庄自身は3試合連続でホームランを打っていたときがあった。その頃に帰り道で聞いたカップルの会話「新庄また打ってんて。」「なんぞ悪いもん食べたんちゃうか。」
…新庄の関西での愛され方は概ねこんな感じである。新庄は肩に故障があって、そのために打ち方を変えたのが功を奏しているらしい。確かにあの人は肩に力が入りすぎてる。大豊も、いっぱつ、肩の関節ぬいてから打席に入ってみてはどうか。んまに、君らが長い試合を毎晩毎晩やってくれると、なんにもでけへんねんやんか、こっちは。阪神の試合を見る審判には、阪神手当というのをつけてあげたいものだ。中日の試合の審判にはもちろん危険手当を。2000.5.24 はぴばーすでぃまむ。結局、この日の試合は午前さま。ほんまに君らには頭が下がる。しかも、延長15回表に中日に1点とられ、負けてやんの。ラスト1時間くらいにはテレビ中継のスポンサーもなくなりCM無しでずーーっと流してた。球場では、10時半頃から、終電のお知らせと、青少年条例がどうのこうのでお子さんは帰れ、というのを繰り返し流してた。
カノン
NODA MAP。近鉄劇場。見えない自由がほしくて、見えない銃を撃ちまくる、ほんとうの声を聞かせておくれよ。 from TRAIN TRAINひっさしぶりの野田秀樹の芝居。だが、冒頭から役者のセリフがぜんぜん聞き取れない。BGMがややボリュームおっきいのと、声が枯れてるのと。おかげでいきなり集中力をなくしてしまう。なんだよー。しっかり発声しろよー。まさか夕べタイガースの試合最後まで見てたんじゃないだろうなー。え。悪いんだけど、串田和美さんの声はほっとんど聞きとれない。楽しみにしてた雨上がり決死隊のふたりはがんばってた。いいとこに目つけるよね。宮迫の動きは昔からおもしろかったしね。要所要所の詩のようなセリフが、やっぱしいい。言葉遊びは年々つらいものが増えてきてるような。浅間山荘的シーン、世代を感じる。「自由」という言葉に気をとられ、また、聞き取りにくいセリフに集中力をそがれ、なかなか入っていけなかった。というわけで、もいっかいみたい。野田さんの芝居は、どんどん、「女」がすごくなってくな。そんなにひどい目にあってるのか。2000.5.25
eXistenZ
スモールe、キャピタルX、キャピタルZ。お待たせしました。クローネンバーグの新作です。と思ったら、なんともう本日限りです。あわてて見てきた。welcomeback クローネンバーグ!やりたいことのためには露骨に手段を選ばずか。クローネンバーグはいい年こいて、いや、いい年こいてるからこそか、こんな夢見る頑固じじいになっていっていいのか。私はうれしい。神経系に直接働きかける未来のバーチャルゲームの話で、(脊髄のそばにバイオポートという接続用の穴をあけて、人々は新しいゲームができると、その穴に、腸みたいな有機体のコードを挿し入れてゲームポッドとつないでバーチャルゲームを体感するのです)ゲームの世界に行くや、いきなり工場で両生類の内臓さばいてるとか、本人は手馴れてるわけないのに、手は勝手に動く、とかゲームの登場人物の待機モードの間セリフは進まない、とか、森の中の中華料理店に工員がぞろぞろ吸いこまれるように歩いていくシーン、恐ろしい「スペシャル」メニューをぐちょぐちょ食べていくシーン、主人公のゲームメーカーの女性が、自分が作った有機体のゲームポッドを「この子」扱いで偏愛してる感じ、なにがなんだかわからないが要所要所にキーワードみたいのがある不安定な感じ、などなど、えもいわれぬ気色良さ。すっかりクローネンバーグワールド。いいなあ、こんな好き勝手して。ストーリーはもうこういうのはあってもなくても同じようなもの。ありがとう。ごちそうさま。おまけに、その映画観で、ポランスキーさんの新作(ジョニー・デップ主演!)の、THE 9TH GATE のポスターも拝めた。収穫収穫。2000.5.26
セレッソ大阪が負けた。負けたったら負けた。ええええええ。今日フロンターレに勝てば、90分だろうと、延長だろうと、とにかく勝ちさえすれば、相手より1点多く得点さえすれば、セレッソは、2000年J1(コモンディビジョン)1stステージ優勝だったのだ。もちろん初優勝。どころか、関西勢初優勝。磐田でも、清水でも、鹿島でもない、セレッソ大阪が。この平和でのどかで、阪神タイガースを愛するがゆえに勝ち負けにさしてこだわらない関西の地に、突然、優勝争いなんて、大それたものがやってきた。それも、圧倒的優位。なんだかんだ行っても、地元である。小学校の時は運動会に場所を借りてた長居競技場である。毎シーズン、回数券を買って見てきたチームである。(ほっとんどがアウェイ側だが。深い意味はなく、アウェイ側のが近いからそうしてるだけ)それは、いくら私だっていくばくかの思い入れはある。働き者の「いい人」モリシは好きだし、セレッソの攻撃の速さも好きだ。すきだらけで、あんま頭よさそうなサッカーでもなくて、おたおたしてぼこぼこだけど、怒涛のように向かってくる、いてまええええええ!!!という、なんだかわけのわからない勢いがある。ほめてないか?そんなもんで、これはいっちょセレッソ優勝の晴れ姿を見にいくべ、これを逃したらもう半世紀はそういう機会はないかもしれないべ、と思っていた。ところが、昨日から、天気予報でずっと今日のことを「メイストーム」と言っている。五月の嵐。荒れに荒れるというのだ。Nと相談してやめにした。かばんにカッパやらシートやら色々準備していたにも関わらず。それがいけなかった。長居は、セレッソの開催ゲームとしては最高の4万3千人が入ったという。しかし、4万何千人の善男善女よりも、やはり私ひとりの力が必要だったのだ。ごめんよ。でもモリシ、でも、セレッソが優勝してたとしたら、それはちょっと虫が良すぎる。今まで優勝を意識して戦ったことなんてなかったでしょう。それが、今回、1点とれば勝ちなのに、攻めても攻めても点がとれない。そういう歯がゆさを、そういう焦りを、そういう自分たちの力のなさを痛感したでしょう。自分たちの下手さを思い知ったでしょう。それが大事だと思う。それを知らなくて、勢いで優勝されては、ピクシーだって立場がない。そうだよ、セレッソには底力がない。賢さがない。残念だけど、まだないと思う。でも、今日、一歩大きく前進した。負けたけど、悔しい思いを経験した。ここで歯をくいしばればって思いを自分のものにした。だからね、モリシ、チャンスはまた来るよ。こんな思いを知ってると知らないでは、もうそれは、全然ちがうよ。今度こそ、賢く、強く、優勝をめざそう。来シーズンは、ホーム側で観戦するよ。レッズ戦以外はね。フォルツァ! セレッソ!!フォルツァ、駒川商店街のみなさん!!2000.5.27レッズのJ2降臨決定のゲームを思い出してしまった。
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