報告文




瀋陽站前

今回は、今の職に就いてから最長の4泊5日の旅行となった。
目的地の選定に当たっては、全日空のマイレージが何時の間にやら35,000も溜まっていて、しかも放っておくと10,000位今年度で消えてしまいそうなことから、マイレージ特典を使って行ける所を候補とした。
そうなると東南アジア辺りまでなら可能だが、全日空で行くとなると、どうも時間帯が宜しくない。大阪、東京に住んでいる人ならば問題無いのだろうが、松山という地方に住んでいると、その大阪、東京から更に乗り継ぎが必要なことを考えに入れなくてはならない。
全日空の国際便の時間を見ると、行きはともかく帰りの時間が遅くなる便が多く、関空からその日の内に乗り継いで戻って来るのが難しい。
そうなると、いっそ20,000で行ける中国にしようかという気になった。
ビザが必要だが、チケットが特典でまかなえるなら、旅行社に多少の手数料を払ってもそれほど惜しくない。
中国便だと、上海、北京などもあるが、どうせなら、まだ行った事の無い所へ行ってみよう、という訳で大連になった。

大連に着いてからの行動は、はっきり言って出たとこ勝負(笑)
一応仕事を持つ身なので、間違い無く帰り着くために、4泊目の宿だけは日本で予約しておいたが、あとは現地での行動に合わせて手配する事にした。
大連周水子空港に着いて最初にしたこと。国内線時刻表のチェック。それによると1時間ほどの待ち合わせで瀋陽に行く便があったのでカウンターで聞いてみたが、その便は満席とのこと。
4時半の便が空きがあるという事だったので、チケットを買い、一度街へ出て少しぶらついたが、そこで目に付いたのが、新しい商店地区として整備されていると思われる、やたら広い歩行者専用(?)道路の片側にズラリと並んだ自動販売機。
以前は、中国で自動販売機など見かけた事がなかったので、何が売っているのかと近付いて見ると・・・
時間が来たので空港に戻り、チェックインして、さて出発と思っていると、何故か飛行機から降ろされる。どうやら瀋陽上空の天候が悪いらしい。
待合室で待たされる事5時間!
日本みたいに皆がおとなしく待っていると、却ってイラついたかも知れないが、ここは中国。時々繰り広げられる、乗客とスタッフのバトルを見ていると、却って得した気分になるから不思議なものである。
それにしても、この間にカップラーメンと飲み物(コーラかスプライト、私はスプライトを貰った)が配られたのには、正直驚いたが、どうも間が悪くて、自前でラーメンを食べた後にラーメンが配られ、ラーメン食べて喉が渇いたので、水を買ったら飲み物が配られると言う間の悪さ。せめて同時に配って欲しかった。
そんな訳で、瀋陽到着が11時頃になり、空港の案内所で安めの宿を探して一泊しようかと思っていたのに、人がいたのが高級ホテルのカウンターの内の一つだけで、結局そこに泊まる事にして、そこで紹介された白タクでホテルまで行った。何にしろ、到着が遅くなってしまって面倒くさかったのである。
瀋陽から大連に戻るには、列車を使った。切符は自分で駅に行って買った。自分の勘違いから、ちょっと手間取ったが、以前に比べると格段に買いやすくなっていた。あくまでも「以前に比べると」だけれど。

今回の旅行で印象に残ったモノと場所。
モノでは、大連の路面電車三輪タクシー
場所では、瀋陽の北陵公園と大連の星海公園

テレビ塔から見た大連の街



大連も瀋陽も大都会で、発展著しく、高層ビルもバンバン建っていた。果たして、全部が一杯になるのかどうかは、知らないけれども。
また、大連では、古いロシア人街日本人街をきれいに整備して、観光地区にしていたが、無人らしい建物がきれいになっていて、どうやら人が住みついている家は、ボロっちいままなのが目についた。
旧日本人街の近くでは、女性2人連れの物乞いに付きまとわれた。私が歩いている横をずっと歩いて来て、
「仕事が無くて金に困っている。食事をおごって欲しい。」
というようなことを言う。最後には、
「パン一個買うお金だけで良い。」
と言っていたが、無視した。明らかに外国人観光客をターゲットにしているようだが、果たして本当に生活に困っているのかどうか判断がつかない。少なくとも、着ている服は、それほど悪いものではなかった。
いずれにしろ、経済発展と共に、社会的に歪みが出て来ているのは確かなようだが、果たしてそれが悪なのか、必然なのかは正直言って分からない。
金が有る所と無い所、有る人と無い人の違いというのは、中国だけの問題でもない。
願わくば、かの国の人々が幸せに暮らせて、そこにちょくちょく遊びに伺わせて貰えればと思うだけだが、さて・・・


大連の街中でのヒトコマ
山口 百恵は偉大です


おしまい