むらさきぐま日記2009.ユース編1


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1.ニューイヤーユース1/24 2.強化試合2/14 3.東海プリンス・磐田VS四中工4/18

ユースの予定。


ユースのプレイヤーについてはこっち参照。


4月18日 鈴鹿スポーツガーデン 晴
プリンスリーグU−18東海2009・第2節
ジュビロ磐田ユースVS四日市中央工業高校

 朝のうちは曇っていたがじきにいい天気となり、鈴鹿に着いたころには冷房きかせてないと車内が暑くてたまらないくらいの陽気になっていた。
 地図を見ながら試合会場の鈴鹿スポーツガーデンへ。このあたりは大規模な開発途上で、持ってる道路地図と道路状況がえらく違っていてちょっと戸惑ったが、コンビニでおにぎりとお茶を買ったのち何とか到着。
 山の上にあり、緑に囲まれたいいところ。広島でいえばびんご運動公園をちょいと拡張したような感じか。駐車場には結構車が停まっていた。スタンドつきの立派な球技場もあったがそこはがらんとしていて、プリンスは隣の人工芝グラウンドで開催。空いてるんなら天然芝のほうでやればいいのに。座席に座れるし。ケチやのう。
 もひとつ北の山には鈴鹿サーキットがあり、エンジン音がこちらまでわんわん響いてくる。
 地理的には四中工の地元に近いが、磐田のホーム扱いの試合になっている。なので磐田がサックスブルー、四中工が白のユニフォームを着ていた。

磐田:
GK1大杉
DF2湯本 4伊村 3永井 13竹田
MF15清水 5小川 10上村 8鈴木貴也
FW6鶴岡 7海田

四中工:
GK1村井
DF5金平 4谷奥 24西脇 7武藤
MF14加藤 6福田 16伊達 9大石 17斉藤
FW10柏原

両チームの選手が整列し入場、挨拶ののち、四中工からのキックオフ。太鼓持ちの磐田サポさんがいて、太鼓を叩きつつ声を張り上げていた。もちろん、両チームとも選手のご家族の応援が多い。

 磐田、中央右を走るFW7海田へロングフィード、走り込んだ海田がバウンドの落ち際に合わせてシュートを放つが、GKキャッチ。次いで左タッチライン際でFKを得、ボランチの10上村岬が低く鋭いボールをニアに入れ走り込んだ選手が合わせるが、ゴール右スミを捉えたボールはDFがクリアする。そして四中工カウンター、FW10番柏原が右に展開し右MFの14番加藤が走り込むが、ラインを割った。
 四中工は、センターサークルの直径の中に3ライン(一番前はひとりだが)が揃うんじゃないかというくらいFWとDFの間を圧縮した非常にコンパクトな布陣。ハーフウェイライン付近に陣を敷き、磐田のドイスボランチ、小川と上村岬にボールが入った瞬間、さっとプレスをかけてくる。四中工の中盤は6福田・16伊達・9大石の三人がボランチで14加藤・17斉藤が両翼。ボランチの三人が状況に応じて出たり引いたりサイドのフォローにいったりと見事な動きで磐田に中盤の組み立てを許さない。なので磐田はDFラインからツートップを走らせるロングボールを出していくのだが、もちろんなかなか通るものではない。磐田がボールを支配する時間は長いが、それは出しどころがなく最終ラインで回しているからで、四中工の狙い通りの展開で時間が経過してゆく。

 四中工が右サイドにフィード、柏原が走る、DFクリアしスローイン。5番金平が入れる、14番加藤受ける、ハンドと見えたが主審は故意ではないと流す、加藤そのままタテに抜けてクロス、これは合わず。磐田、ロングフィードに左サイド7海田が走って受け、落として左サイドバック竹田が受けてボランチの小川、そこから右サイドに振って清水、しかし中盤に5人を配する四中工の守備にそこから前へ持っていけない。と、磐田、中盤で鈴木貴也がボールカットしキープ、素早く回して最後は上村岬がロングシュート!上に外れる。今度は四中工、フィードボールに柏原が走り、DFと競りつつ持ち込むところファウルをもらってFK。中央左、やや遠め。7番武藤と9番大石が立つ。大石キック、ゴール前に上げて一斉に飛び込むがGK大杉が飛び出してしっかりキャッチ。
 磐田、CB伊村のフィードに海田飛び出すがバウンドが合わず、飛び出したGKがキャッチ。四中工、左サイドを柏原がドリブル突破しゴールライン際からセンタリング、はニアでDFがカット。磐田、セカンドボールを岬くんが拾って小川へ、小川がドリブルで持ち上がってミドルシュート、はDFブロック、そして四中工カウンター、しかしDFがストップ。磐田、中央パスをつないで最後は鈴木貴也がミドルシュート、右に外れる。四中工のプレスの前に、なかなか決定的な場面が作れず、ミドルを撃つ余裕もなかなかない。


 磐田はボールを持ったときの判断がやや遅く、一瞬持ってしまった間にコースを消されてしまう。特に左MFの鈴木貴也は、テクニックはあるがそれがためにどうしても持ってしまい、キープの間にプレスを受け詰まってしまう。ダイレクトやスルーを使って左サイドバックの竹田を使えそうな場面が何度かあったが、いずれも自分で真ん中へ持ち込もうとして最終的にはブロックされていた。いやまあドリブルに自信がありそうだし、突破するところは見てみたいけれども。
 磐田のパス回し、ブロックされるもこぼれを中央右にいたFW6鶴岡が拾ってタテに突破しシュート!GK飛びつくも捕れない・・・が左に外れた。惜しい。次いで中盤のこぼれを拾った岬くんが右に展開、清水が受けてドリブル突破、えぐって上げたセンタリングをファー海田がヘッドで折り返し、中央鶴岡がヘッド!しかし頭を振り切れず上に外れた。ちょっと後ろにきてしまった。これも惜しい。

 四中工、左サイドへのフィードに10番柏原が走り、CKをとる。四中工はボールを奪うととにかくワントップの柏原にボールを集め、同時にボールのあるほうと逆のサイドのMFがFWの位置に出てきて速攻を仕掛ける。柏原はスピードがあって粘り強く、寄せられてもタテに抜けていく強さがある。いい選手だ。
 CK、9番大石のキックはDFクリア、四中工が拾って左にはたき、再び大石が受けてクロスに中央14番ヘッド!は右に外れる。ちょい当たりきらなかった。
 前半20分。磐田、中央で岬くんがボールカットしGKの位置を見てすかさずセンターサークル内からロングシュート!上に外れるも、よく見てた。今度は四中工、左サイドでFKを得るとタテにグラウンダー、柏原が受けて強引にタテに持ち込むが柏原のファウル。磐田、ボランチ小川のフィードを海田が落として鶴岡が左へはたき鈴木貴也に渡るが、そこへどっとプレスがかかり、前へ進めずに後ろへ返してチャンスにならず。磐田はセカンドボールを拾っての速攻ででもないとシュートまでもっていけない。これはちょっと苦しい状況だ。対する四中工は奪ったら柏原番に出し押し上げる、というわかりやすい攻撃。わかりやすいが、柏原が強いので油断ができない。
 磐田、岬くんから右の清水へ、落としたボールを右サイドバック湯本がクロス、DFクリア。さらに湯本のフィードに鶴岡走るがGKキャッチ。中盤パスを回して岬くんのフィードに海田走るがGKキャッチ。さらに右サイド清水がドリブルで仕掛けていくが最後はカットされる。今度は岬くんが一気に前線までオーバーラップ、そこへ小川がフィードを放つが、GKキャッチ。
 磐田は前線にフィジカルがあればいいのだが、主なターゲットになっている海田もそれほど長身というわけではないし、裏を狙うにしてももう少し高い位置でキープできないと決定的なパスは出せない。もっと動いてダイレクトで回さないと・・・四中工がパスを回してゴール前に迫り、PA外でパスをつないで機をうかがう、ところを磐田がカットしてカウンターに出た。四中工は大きく押し上げており絶好のチャンス。右に展開し清水がドリブルで持ち上がる、PA付近まで持っていくと中央へ折り返し、中央右にいた岬くんがこれをヒールパスで中央の鶴岡へ、鶴岡カベパスをDFの裏へ、これに走り込んだ岬くんがラインの裏で受けてそのままシュート!

ゲット!

鋭くゴールに突き刺し27分、磐田先制!岬くん、見事なヒールパス&ゴーからのゲット。見事な閃き、名前に負けてないね!彼は四日市FC出身で地元に近いということもあり、いつもより気合も入ってるだろうか。


 磐田、岬くんのフィードに鶴岡が競り、潰れてこぼれたボールを海田が拾ってシュート!上に外れる。次いで左に展開し、鈴木貴也→竹田とつないでクロス、はカットされる。そして四中工、中央から右へ持ち出してパス、そのとき右にいた17番斉藤に渡る。斉藤がフェイントでうまくDFと体を入れ替えて突破、ラインの裏に抜け出す。しかしいち早く飛び出してきていたGK大杉が素早くその前に立ちはだかる。かわすか、いやシュート、クロスプレイになる、だが間合いを詰めていた大杉がはじいてゴールラインを割った・・・ところで、近くにいた四中工の選手たちが一斉にGKのハンドをアピールした。主審が副審に確認し、すぐにポケットからレッドカードを出し、倒れたままの大杉に提示した。GK大杉退場。チームメイトが抗議するが、DFラインの裏に飛び出してGKと一対一の状況になった相手を止める目的で飛び出し、PAを出たつもりはなかったとしても、シュートをPA外で手で止めてしまっては得点機会阻止で退場は止むを得ない、だろう。ただ、手に当たっていなければ問題ないのだが、そこまでは自分にはわからなかった。
 大杉は今のクロスプレイで頭を打ったようで、起き上がれない。担架が入ってきて、慎重に担架に乗せられてピッチを出る。控えGK赤堀が急ピッチでアップを行い、FW鶴岡と交代で入ってきた。
 で、四中工のFK。PA右カドあたり、すぐ外。最高にヤバい位置。7番武藤と9番大石がボールの両側に立つ。磐田はカベ二枚、あとはゴール前のマークに行く。大石がゴール前の選手に細かく指示を出す。どこに蹴る・・・キック!ニアにグラウンダーのボールを入れた、しかし磐田が先に反応しクリア!危機を脱した。

 四中工、DFラインから9番大石にパスを入れ、反転スルーパスがDFライン裏の10番柏原に入るが、これは完全にオフサイド。磐田、DF永井がフィード、海田が走ってボールを受ける、しかしDF追いついて体を寄せ、キープしようとした海田のファウルを取られて四中工ボール。そして四中工が右に展開、柏原がボールを受け、背後からDFにつかれながらも見事なボールコントロールでDFをかわし裏に抜け出す。そしてスピードで一気にタテに抜けゴールラインまで深く抉り込んでセンタリング、これにファーから飛び込んできた17番斉藤がきれいに合わせる!

ゲット!

見事なゴールで四中工、同点に追いついた。前半39分。

 磐田、右サイド清水がドリブルで切り込んでセンタリングを上げるがGKキャッチ。今度は海田にクサビを入れ、倒されてFK獲得。しかし中央遠め、センターサークルからちょっと上、という位置なので直接狙える距離ではない。岬がセット、ゴール前に上げる、DFクリアでCKに。セットプレイは大きなチャンスなので集中したい。左CK、岬キックにニア飛び込んだ小川がヘッド!

バー!

はね返る、ファーに落ちたところに竹田、トラップしてシュート!

クリア!

これはDFがはね返した。タッチラインを割り、左からスローイン。竹田が入れて岬が受け、竹田とパス交換しながら隙をうかがうが、コースがなくDFラインに戻す。
 40分過ぎからは磐田がボールをDFラインで回しに回し、四中工も無理に取りに行かない、という膠着した状態になり、アディショナルタイム4分も特に状況は変わらず、そのまま前半が終了した。



 四中工は、これが基本形か対磐田戦術なのかはわからないが、ラインを高く上げてコンパクトな陣を敷き、中盤のスペースを消し去って磐田のパス回しを封殺、ボールを奪うと10番柏原に預けてシンプルな攻撃、という戦術を徹底。いくらロングボールを放り込まれようとも引くことなく、相手のボランチから前でほとんどまともなパス回しをさせていない。一人多い状況になって同点に追いつき、明らかに優位に立った。
 磐田はカウンターから上村岬のナイスなアイデアによるゴールで先制したが、チームとしてやりたいことはほとんどできていない。とにかくパスが回らずロングボール主体で、それもほとんど相手に脅威を与えていない。その状況で一人退場してFWを減らし、しかも同点に追いつかれてしまった。かなりまずい状況。どう打開していくのか。とりあえずはもっと速くボールを回しサイドを使っていきたいところだけど・・・

 後半開始。ともに交代はなし。
 磐田は立ち上がりから上村岬が積極的に前線に飛び出してきた。数的不利を補うにはそうするしかない。10番で主将である彼の頑張りに後半はかかってきそうだ。磐田、左サイドで鈴木貴也がボールカット、ドリブルで持ち上がってちょんと折り返し、中央走り込んできた岬がダイレクトで左足一閃!

セーブ!

完璧に捉えたシュートだったが、四中工GK村井が見事な反応ではじき返した。惜しい!

 磐田、早くも選手交代。センターバックの伊村に代えてDF19内田イン。内田は右サイドバックに入り、湯本がセンターバックに回る。それからちょっとして二人目の選手交代、右MF清水に代えてMF14鈴木凱士イン。左MFに入り、鈴木貴也が右に回った。凱士ってカイトと読むのか。
 磐田右スローイン、受けた内田がアウトにかけたミドルシュート!ファーを捉えるがGKセーブ、今度は左から海田がミドルシュート、GKセーブしてキャッチ。続いて岬が中盤でドリブル、キープするところ倒されてFK。中央左遠めからのFK、岬がゴール前に上げ、こぼれたところを鈴木貴也が拾ってシュート!はわずかに右に外れる。
 おお?磐田が攻めている。ハーフタイムの修正と、選手交代によるポジションチェンジで四中工が戸惑っているのか?
 ここで四中工、選手交代。右サイドバックの5番に代え25番下田イン。そのまま右サイドバックへ。
 後半10分経過。なんか予想外の展開になってきたぞ。

 四中工、フィードに左サイド柏原が走る。ゴールラインを割るが、しかし速い。磐田、フィードに右サイド鈴木貴也が走り、ゴールライン際で追いついてヒールで残したところDFに当たってラインを割りCK・・・と思ったらゴールキックの判定。およよ?ギャラリーからも不満の声が上がる。次いで磐田、フィードにまた鈴木貴也が向かい、こぼれたところをカットに行くが、DFのクリアが股間に入って悶絶。いったん外に出され、のびーるストレッチ。そして元気にピッチに復帰。
 気温は結構高めだが、風があるのでそれほど暑くは感じない。
 磐田、リズミカルに右サイドにつなぎ、鈴木貴也へ。トラップから中へひとつ持ち込んで左足シュート!ニアを狙ったが右に外れる。イメージと違ってしまった貴也、首を振る。さっきの直撃弾の後遺症があったか?
 全く互角の形勢。四中工はかなり自重気味で、攻勢に出てこない。磐田がボールをキープしゴールをうかがう展開。前半と違いシュートの数が増えているので、何か起こりそうな予感が漂っている。

 四中工、右サイドの加藤に代えMF19池田イン。
 磐田、右サイドで回して折り返し、パスをつないで上がってきた上村岬へ。岬、GKの位置を見てちょーんとハーフループ!しかしGK村井、とっさに伸び上がって右手でそれをはたき落とし、キャッチ。反応いいなあ。
 磐田選手交代、FW海田に代えFW9山下イン。長身FWをここで投入。
 四中工、中央をMF斉藤が持ち上がってシュート!は赤堀がセーブし、キャッチ。
 磐田、バックラインでボールを持つ。と、岬が一気に前線めがけダッシュした。
「くるぞ!」
四中工GK村井が叫ぶ、同時にロングボールが出てきた。
 岬、前線に到達するとボールの落下点で競ろうとする、DFもそうさせまいと前に入り、岬のプレッシャーをかわすためにワンバウンドしたボールをヘッドでGKに返した――つもりだった。
 しかし、GKもDFがブロックしているボールをキャッチすべく前に出てきていた。
 ボールはGKの横を過ぎるとそのまま転々と転がり、追いかけるGKを尻目にゴールマウスに飛び込む。
 ゴール

 後半25分、四中工痛恨のミス。一人少ない磐田が勝ち越した。ゴールマウスの方向にバックパスしてしまったのは確かにミスだが、ボランチ・岬の最高のタイミングでの飛び出しがそれを誘発したともいえる。磐田、リズムよく攻撃していた時間帯でゴールが生まれた。あとはどうするか。

 磐田、ボール回しに余裕が出てきた。左サイドに展開し竹田クロス、クリア。攻めるしかない四中工、斉藤から柏原へ、カベパスで落としたところへ斉藤が走り込み最終ラインを突破・・・寸前でDF永井がストップ。
 四中工選手交代。前半から走りに走っていた柏原に代え、長身のFW20山口イン。斉藤は完全にFWの位置に上がり、最終ラインも三人になった。今までの自重をかなぐり捨て、どんどん前線へと飛び出してくる。
 磐田も選手交代、竹田に代えてDF奥澤イン。右サイドバックに入り、内田が左へ回る。
 四中工、左からクロス。中央でウラに落としてFW飛び出すが、GK赤堀も素早く飛び出してブロック。赤堀、急遽出場もいいパフォーマンスを見せている。
 磐田、右サイドに展開。鈴木貴也が受けてドリブル、タテに抜けてセンタリングはGK村井キャッチ。四中工、中盤でファウルを受ける。磐田の内田にイエローが出る。四中工FK、右サイド遠めから。大石キック!しかし低いボールは壁に当たった。
 中盤競り合いで岬がやや痛むが、大丈夫。その岬のカットから鈴木貴也へパス、貴也トラップ反転からミドルシュート!右に外れる。岬、この時間帯は守備でもよく体を張り、ボールカットを連発。一人少なく、スタミナ的に苦しくなってきてるチームを助けている。

 四中工、右からのスルーパスに交代出場の山口が飛び込むが、DFがスライディングでクリア。もう一歩だった。タッチラインを割り四中工左スローイン、磐田クリア、こぼれを拾ってオーバーラップの左サイドバック武藤につなぎクロス、鋭いボールに中央山口飛び込む!がわずかに合わず。惜しい!今度は右サイドから前線へ鋭いパス、山口がDFと競りつつ飛び込むが、山口のファウルを取られる。
 磐田、中盤でボールを持った小川がそのままドリブルで持ち上がり、中へ切れ込んでシュート!守備陣も対応しきれず、決まった!と思ったが、GK村井が素晴らしい反応ではじき、CKとした。いいGKだー。左CK、岬がコーナーに行く。その後ろから鈴木貴也。ショートコーナー、キープに入った。同時にアディショナルタイム2分の表示。キープは最後ゴールキックに。
 四中工、つないで持ち上がりクロスを入れようとするが、なかなか形にならない。逆に磐田、岬がボールカットからどんどんドリブルで持ち上がってコーナーへ。キープ。取り返す、攻める、はじき返す、その中、試合終了の笛が鳴った。


 磐田は前半満足に形を作ることができず、先制したものの一人退場し追いつかれるという最悪の展開だったが、ハーフタイムの修正と後半立ち上がりの選手交代で見事にリズムをつかみ、後半はほぼ自分たちの形でゲームを進めてオウンゴールながら勝ち越し点を奪い、そのまま勝ちきった。選手の頑張りとベンチワーク、チームが一体となった勝利、素晴らしい。
 四中工は、前半は先制されたこと以外は思い通りの展開だったのではないだろうか。コンパクトな陣形で高いラインを保ち磐田の攻撃陣に対抗したプレイぶりは見事の一言。それだけに、攻勢の機会を逸し磐田に流れを与えてしまった後半は残念だった。前半の戦術を踏襲しじわじわと追い詰めながら終盤に圧力をかけて一気に試合を決める算段のように見えたけど、それが選手たちにいらぬ余裕を与え、それが磐田の選手たちの必死なプレイの前に後れをとった要因になったか。
 しかし、両チームともその持ち味を見せた、いい試合だった。どちらの10番もよかったし。とても満足して鈴鹿をあとにする。

2月14日 呉市総合スポーツセンター 晴
強化試合
VS横浜F・マリノスユース
VSセレッソ大阪U−18

 朝起きたら9時だった。ぎゃーと思ってすぐに身支度し車で家を出たら、道路工事とかやっていて渋滞していた。夜やれ夜。山陽道を走って西条ICで下りて375号線をだーっと走る。西条を出るまではかなり混んでいていらいらしたけど。
 で郷原到着。いい天気で、気温も高い。テニスコートや野球グラウンドでもゲームが行われている。
 陸上競技場でサンフレッチェVSマリノス、多目的競技場で皆実VSガンバの試合が行われていた。

VS横浜F・マリノス

GK1大森
DF33W 2宗近 3山崎
MF17森保翔 8茶島 18甲元 4宮本
FW7中山 23井波 10大崎  

 立ち上がりにビルドアップからセナ(井波)が抜け出してゴールも、その後は鞠がほぼ一方的に押し込み、2得点を奪って現在1−2とのこと。
 見ているうちにも鞠が軽快にパスをつないでサイドから速い攻めを続ける中、前半終了。森山監督が、ピッチから引き上げてくる選手の中で翼(山崎)をつかまえて細かい注意を与えていた。
 ハーフタイム、ベンチでの指示が聞こえてくる。どうやら4−2−3−1にするようだ。

23井波
6浅田 10大崎 11砂川
  
18甲元 8茶島
4宮本 2宗近 33W 17森保翔
1大森
8関原
7塩田 10小野悠斗 14小野裕二
  
6中田 26熊谷
3岡 4樋川 5早田 23星
16都丸
(マリノス選手名は後で追加・・・6/8)

雄登と翼に代わって砂川・浅田が入り、中盤の両翼に入る。
 鞠は4−2−3−1なので、同じシステムになった。


 後半開始。立ち上がりから鞠のプレッシャーが速く、奪ってからのつなぎも素早い。立て続けにサンフレッチェ陣内に攻め込んでくる。中央からのスルーパスに中央右FW8番が抜け出してシュート、左に外れるが決定的。サンフも反撃、右サイドからパスをつないで左に展開し、上がってきた徹がクロス、中央セナが飛び込む!がGKパンチでクリア。鞠、中央をドリブル突破しミドルシュート、大森正面。サンフは中盤で押され気味なため、序盤は大崎がボランチの位置近くまで下がってボールを受けるシーンが見られた。
 サンフ、セナのポストから左に展開、徹が受けて仕掛けるが鞠も寄せてカットしカウンター、右サイド14番がドリブル突破しクロス、は左に流れたが危ない場面。再びセナのポスト、落としたボールを右へスルーパス、大崎が飛び出してDFと競りつつシュート、上に外れてゴールキック。GKキック、しかしこれがミスキックで、鋭いボールが正面にいたセナのもとにピタリ。セナ、これをトラップしてゴールめがけ一直線、両側からCB二枚に挟まれるもこれをはね返しつつドリブルで持ち込んでシュート!

ゲット!

GK動けず、ボールはゴール左スミに飛び込んで2−2、追いついた。GKのミスからだけど、センターバック二人に挟まれてもゴリゴリ突破していったセナのフィジカルすげえ。

 鞠、右サイドバックの23番が2番(保田)に交代。
 鞠、FW8番から左サイド7番へ展開し、そこからボールを回して折り返しトップ下10番が受けると巧みなフェイントでマークを外しつつ切り込んでいく、がDFクリア、CKに。10番はかなり個人技があるようで、前半にも彼の突破からやられたらしい。左CK、クリア、こぼれが右に、14番拾ってクロス、こぼれて左、7番受けてシュート!DFブロックしCK。左CK、ファー14番ヘッド、右に外れる。
 サンフ、徹に代わってレンが入る。トップ下に入り、大崎が左MF、浅田が左サイドバックにそれぞれポジションを移す。そして間もなく、中盤のパス交換から茶島が右へスルーパス、飛び出したレンがドリブルで切り込む、PA侵入、撃て!レン、シュートモーションに入って右足を一振り、マークのDF飛び込む、がレンはシュートではなくちょーんとマイナスの折り返し、そこにフリーで走り込んできた砂川、きっちりとコースを狙ってゴール左スミに叩き込む!見事な崩しでサンフが逆転した。

 サンフ、選手交代。甲元に代わって元田イン、右サイドバックに入って翔平がボランチに回る。甲元は元来FWもしくは二列目というタイプなので、ボランチとしての攻守の切り替えについて監督から厳しい注意が飛んだりしていたが、攻撃時にはやわらかなパスを駆使してリズムを作っており、レフティということもあって期待は大きそう。
 鞠は、FWの8番が小柄ながらも頑丈で、体を張ってボールを収めては自在に展開したり、裏を取って突破を図ったりしている。その後ろの三枚もスキルフルで、多彩なテクニックをもつ10番に、突破力のある両サイドの7・14番と、フリーにしたら一気に持っていかれる危険なプレイヤー。守備力も高く、サイドに出たときは素早く、かつ厳しくディフェンスし、ボールを奪ってからの切り替えの早さも素晴らしい。それを後方から操るキャプテンマークを巻いた6番もうまく攻守に絡んでいるし、その隣にいる魁偉な容貌の長身・26番もフィジカル強くてテクニックありそう。彼らはチームとしてもプレッシャーが速く、奪ったらすぐに切り替えて速攻にかかってくる。この時期にしてはかなり組織されたいいチーム。
 それに対するサンフは、ワントップのセナがとにかくクサビのボールをしっかり収めてキープできているのが大きい。彼が時間を作ることでその間に中盤の選手が動いてポジションをとり、パスを回して攻撃できている。両サイドを使った攻めもけっこうできていて、この時期にしてはかなりいいんじゃないかと思う。

 鞠、PA前でパスを回してシュートの機会をうかがうが元田がクリアしCKに。左CK、ショートコーナー、しかし誰も対応しておらず森山監督が「何してる、ショート!」と叫ぶ、鞠もあまりにフリーで持ってしまったので逆に戸惑ったのか、じっくり中を見てしまったところへ詰められてクリアされてしまった。しかし今のは危険な場面。セットプレイでは集中を。
 鞠、10番のフィード。FW8番が抜け出そうとするところ、中3の33番が体を張ってクリア。後半は宗近とセンター二枚だが、本当によく守っている。先月の作陽戦ではスピードに振り切られまくっていて、まだユースレベルに慣れるのには時間がかかるか・・・と思っていたけど、今日は素早いカバーと体を張った守備で危険の芽を次々と摘み取っていた。慣れるの早い!このままいったらレギュラー取るかもわからんね。翼がんばれ超がんばれ。続いて鞠のフィード、8番は33番にぴったり付かれていたが、33番を背中でブロックした状態から素早く反転、一気に引き離して右サイドを突破する。やばい!しかしそこへ宗近が戻ってきて的確なディレイ、勢いを止める。8番はクロスを上げるが逆サイドに流れてしまった。宗近、素晴らしいカバーリング。昨年で本当に成長したと思う。と、鞠今度は左サイドから突破、スピードに乗ったドリブルで一気にPAに入ったが体を入れてブロック・・・と思ったが笛が吹かれ、PK。ぎゃーファウルなのかー。イエローが出る。
 鞠、キャプテンマークの6番がセットする。大森止めろー。6番、助走から・・・キック!

ゴール!

大森の逆を衝きゴール右上へ蹴り込んだ。大森、一瞬右足に体重がかかっており反応できず。3−3となった。

 サンフ、セナに代わって32番。誰だ、と思ったらジュニアユースの野津田くんだった。今日プログレスリーグじゃないの?まさか今年はユース帯同になったりするのか。トップ下に入ってレンが左、大崎が右に移る。
 中盤で野津田が持つ、これに14番が激しくプレスをかけてボールを奪い8番へパス、シュートは大森セーブ。ここから鞠がセカンドボールを拾って攻め立て、左サイド7番が6番に折り返して6番シュートは上に外れる。サンフ、翔平を起点にパスをつないで左へ展開、レンがPAに走り込むがDFがカット、しかしこぼれに食らいついて粘りシュート、GKキャッチ。今度は野津田がボールカットから左に展開しレンのクロス、DFクリア。
 終盤は鞠の攻勢もあったが、センターバックの33番と右サイドバックの元田が体を張ってこれをはね返し続け、ホイッスル。鞠ユースとの一戦は、3−3のドローとなった。

 後半は、4バックに変更してチームバランスがよくなった。相手が4−2−3−1でサイド攻撃が鋭かったために3−6−1ではどうしてもサイドが手薄になって攻勢を許していたのが、同じシステムになったことでサイドの人数が同数となり、前半のように自由にやらせなくなったことが大きかったか。戦術浸透度はともかく選手の質では負けていないと思うし。




 コンビニ弁当を食べて、餅を買いに行き、帰ってきて一息ついていたら多目的競技場でガンバとコンサの試合が始まった。コンサもよく札幌からこんな呉の山ん中まで来たなあと思った。やや遅れて、陸上競技場で皆実と鞠の試合も始まる。
 ガンバは(ピッチ上に飛んでいる名前からすると)中盤の10西塔(ではなくて関・・・6/8)・7望月・14川岸にFWの9原口、そして積極的な攻撃参加を見せる小柄な右サイドバックの2番(山田・・・6/8)を中心に小気味よくパスをポンポンつないで攻める。それを防いでカウンター攻撃を仕掛ける札幌、それを4内田を中心にして守りそこからきっちりビルドアップしていくガンバと、そんな円環の流れでややまったりと試合が進んでいき、後半へ。
 後半になると札幌のカウンターが決まり始め決定的なシュートも増えてくるが、GKがファインセーブ連発で防ぐ。ガンバはさっき皆実とやったばかりなのであんまり無理はせずちょっと流し気味、パスはつなぐも強引にシュートにいったりすることはなく、やっぱりパスパスパスで決定的な場面をうかがう、といった感じ。そのままスコアレスドローとなった。
 皆実対鞠へ。鞠は、前半はサンフ戦とは選手をがらりと入れ替えており、後半途中から順次さっき出た選手を入れていくという感じ。皆実のほうは練習試合で背番号がまちまちなのでよくわからない。
 と、皆実がパスをつないでFW広住にスルーパス、受けた広住が圧倒的なフィジカルで突破してシュートを決める。ジュニアユースではDFだったけど皆実ではFWにコンバートされているようだ。さらに皆実、CKからGKの上を越すヘッドを叩き込んで、これで3−2と逆転したらしい。おお、と思ったら、鞠がキックオフのボールを左につないで一気に突破、裏に抜けると、飛び出したGK神舎の上を抜くループシュートであっという間に追いついてしまった。皆実の選手のご父兄がたが残念そうな声を上げる。
 結局この試合も3−3のドローで終わった。




 ピッチにサンフレッチェとセレッソの選手が出てくる。桜は皆実と鞠の試合途中、けっこう直前にきていたようだけど、体のほうはほぐれてるだろうか?

VSセレッソ大阪

23井波
7中山 10大崎
6浅田    17森保翔
18甲元 8茶島
4宮本 2宗近 33W
1大森
9永井
13横川 10高橋 16南 11道上
  
8細見
5扇原    7杉本 4杉浦    6夛田
1一森
(セレッソの選手名は後で追加・・・6/8)

 サンフは、ここに来ているのはAチームだけとのことで、メンツは前の試合とほとんど変わらない。
 桜は、8番ワンボランチの4−1−4−1システム。


 試合開始。まず雄登のスルーパスに大崎飛び出すがオフサイド。桜、右サイドに開いてのタテパスにFW9番飛び出し、徹が倒してしまいFK。キック、クリア、桜10番が左ゴールライン際でキープも、翔平がチェックに行って競り合い、ゴールキックにする。茶島が右サイドをドリブル突破しCKをとる。茶島キック、桜クリア。桜、左サイドに展開してサイドバック5番が受けクロス、はミスでゴール上に外れる。5番は非常に積極的に上がってくる。
 開始しばらくは中盤でのせめぎ合いが続き、どちらのチャンスも生まれない時間が続く。
 サンフ、右サイド33番から中央大崎へパス、そこからつないで左サイド徹が前線にフィード、これはオフサイドになったがいい展開。桜、左サイドから13番が低く鋭いクロスをDFの裏に入れてくる、が大森キャッチ。次いで大崎が中盤でボールを奪いそのままドリブルで突進しシュート、GKキャッチ。さらに右サイドで翔平がボールを奪って中央茶島へ、茶島が素早く左前方にフィード、これに反応した大崎がDFの裏に抜ける、GK飛び出す、競り合って・・・ボールが後ろにこぼれる、大崎拾ってスライディングシュート!

ゴール!

中盤守備からの見事な速攻でサンフレッチェが先制した。


 茶島が中盤で動き回り攻守に抜群の働き。33番・徹の両センターバックもワイドに開いてビルドアップに参加する。とくに33番はプレッシャーにも負けずに落ち着いたさばきを見せていた。 凄い適応力だとつくづく感心する。
 中盤上がり目右サイドでFKを得る。甲元がセットし、ゴール前に上げる。GKが飛び出してキャッチ・・・と思った瞬間、ファーから誰か飛び込んできてジャンプ一番、GKの前に飛び出すとヘッドでボールを捉え、その上を抜いてゴールに叩き込んだ。
 2−0!って今の誰?GKが処理すると思ってたからよく見てなかった。たぶんセナだったと思うけど・・・GKに競り勝ってた。高いよ!


 雄登がボールを受けに落ちてきて受け右サイド前方へパス、雄登に入れ替わって前線に飛び出した甲元が受けてさらに右前へパス、サイドバック翔平が走り込んで折り返し、はゴールラインを割ったが、選手が連動したいい流れ。桜、左サイドタッチライン際でFKを得、13番がゴール前に上げる、9番(リョウって呼ばれてるから永井龍だろう。去年も9番だったし)が中央ヘッドにいったがスカった、逆サイドで桜が拾って放り込む、も大森がキャッチ。
 宗近のフィードをセナが受けて左に展開、浅田が受けて中に切れ込みながらクロス、DFクリア。宗近からセナへのクサビが何度か見られ、そこからチャンスが生まれていた。選手間で声が出ており、パスがよく回っている。中盤で優位に立っているので、流れの中で宗近・33番の2バックになる局面もあった。
 茶島からセナへ、セナからまた左サイドに展開して浅田へ、浅田が大崎に出すがオフサイド。それにしてもセナのところでぴたりぴたりとボールが収まる。強いボールでもしっかり入る。昨年は怪我のためにほとんどプレイを見られなかったけど、これは一気にレギュラーを奪ってしまいそうな勢いだ。
 桜、中盤からのフィードに二列目10番が飛び出すが、しっかりマークついておりGKキャッチ。攻めていても、守備では前線の選手をちゃんと見ていて対応が早く、桜にシュートを撃たせない。
 右サイド、茶島の落としを雄登がタテに入れ、セナが受けてゴールライン際まで持ち込んでキープし、落としたボールを翔平→茶島と戻して茶島スルーパス、はセナがオフサイドの位置、入れ替わりに翔平が追ったがゴールラインを割る。でもそういう感じの攻撃いいよー。
 桜のワントップ・9番の永井は宗近がきっちりマークしており、周囲の選手もよく動いて彼へのパスを封殺している。しかし桜も前線が激しく動いてこれに対抗、永井にパスが入る、反転からスルーパス、10番走り込むも大森キャッチ。サンフ、前線でセナがボールカットしドリブル突破を図るがDFクリア。桜のセンターバックは(というか全体的にもだけど)屈強で、おいそれとは抜けない。
 前半の終わりごろになるとようやくエンジンがかかってきたらしい桜が圧力を強めてきたが、しっかり守ってシュートを撃たせず。そのまま2−0で折り返した。


 後半、選手を少し入れ替えてまた4−2−3−1になった。
GK1大森
DF5元田 2宗近 3山崎 6浅田
MF14水頭 17森保翔 32野津田 8茶島 10大崎
FW11砂川

 まず砂川、レンとつないで左に展開、大崎→浅田と渡るがDFカット。桜、左からサイドチェンジ、11番に渡るが浅田が寄せてカット。次いで中盤でパスをつなぎシュートを放つが、DFがブロックする。
 桜選手交代、10番に代えて19番(寺田)イン。
 野津田がボールを受けて振り向きざまスルーパス、中央右から砂川が裏へ突破しかけるが、DFが体を寄せてカット、GKがクリア。野津田は目立ったモーションなしでスルッとパスを出すところが面白い。トリックスターという感じか。今度は中央回して左大崎からタテに出し砂川が走り込んで寄せられる前にシュート、はやや遠く、GKキャッチ。今のは寄せられるのを嫌ったな?桜、右サイドからFK。中央に長身選手が一斉に飛び込むが、クリアする。 
 中盤で翔平が鬼プレス。いったんボールに食らいついたらどこまでも追いかけていく。とにかく守備範囲が広い。桜は展開のパスがなかなかつながらないが、前線からのプレスを徹底させて我慢の時間帯。桜、右サイドでFKを得て6番が上げるが、しっかりクリアする。前線左サイドタッチライン際で大崎がぴったり付かれながらもキープ、キープ、最後は投げられてファウルをもらう。茶島がセット。
「キーパーの鼻先突っ込めー!」
と森山監督。茶島キック!いい高さの鋭いボールがファーサイドに巻いてくる、ゴール前一斉になだれ込む、GK飛び出して両手でセーブ!ゴールラインを割ってCKに。
 ここで桜、16番に代わって17番(田中)イン。
 右CK、茶島のキック、中央でファウルがあり桜ボールに。桜の反撃、左サイドで浅田が抜かれるが、大森がPAを飛び出してクリアする。いい判断。 今日の大森は判断も的確で、キックも、原に比べれば大雑把極まりないものの大きなミスはなかった。
 大崎がファウルを受ける。足を押さえて倒れ、立てない。桜がボールを出して試合が止まる。いったん外へ出るように言われ、大崎は足を引きずりながら外へ。ピッチサイドでしばらく応急処置されていたが、すぐに交代で引っ込んでいた徹が呼び戻され、大崎に代わってイン。大崎はベンチに座った。大丈夫かな(次の日には出ていたそうなので、単なる打撲だったようだ)。徹は左サイドバックに入り、浅田が左MFに上がる。
 後半半ば辺りからサンフは二試合目ということもあり運動量が落ち始め、逆にバス移動による体のこわばりがほぐれてきた桜のパフォーマンスが上がってきて形勢逆転、桜が前線からの激しい当たりからボールを奪って中盤を支配、押し込んできた。やっぱりこいつらフィジカル強えええええええ。桜17番からトップ9番に入り左に展開、上がってきた5番が受けてクロス、中央はじき返してカウンター、右サイドに出して砂川が突破を図りFKを得るがこれはチャンスに結びつかず。山崎のファウルで桜のFK。中央左、PAからやや後ろ。直接でもいいし合わせてもいいところ。キック!は右に外れた。
 終盤になると桜がいっそう攻め込み、PA前まで侵入してくるシーンが増える。守備陣が体を張って桜の攻勢をひたすらはね返す展開。桜9番、PA前のこぼれを拾ってシュート、右に外れる。最後に茶島のフィードからレンがゴール前に走り込むが、GKキャッチ。そして笛。
 途中からピッチサイドにGK21番の桜井くんがアップしていたのに出番がなかったので、三本目あるのかと思ったら、ピッチ上の選手に向かって、
「いったんベンチに帰ってきて」
とか森山監督が言ってるので、やはり三本目があるようだ。
 間もなく三本目が始まったが、時間がないので帰る。二本目の終盤から疲れでパフォーマンスが落ちてきていたこともあり、今日はこれだけ見れば充分だ、と思ったこともあったので。
(ちなみに三本目は0−3だったそうだ)

 今年は選手の特性がばらけていることもあり、浅田くんや徹、翔平のようにポリバレントな選手も多いので、選手をポジションにあてはめていくことにはあまり頭を悩ませることはなさそう。去年はとにかくFWタイプ(しかもドリブラーとか突破型のストライカー)の選手が多かったから、トモが抜けたあとは大崎がボランチやったりとか大変なことになっていたし。現在はトップと同じ3−6−1と4−2−3−1のふたつの陣形をやっていて、けっこう自然に切り替えができている。それにセナや甲元くん、33番くんと新2年・1年からもレギュラーを取りそうな選手もいて、いい競争も起こりそう。しばらくは試行錯誤が続くだろうけど、チームが固まってくればかなり強くなりそうな気がする。

1月24日 広島スタジアム 晴時々雪
ニューイヤーユース
VS作陽高校

 朝は家のほうが雪が積もっていてしばらく動けず、それから雪の舞う山陽道を走って広スタへ。途中小谷SAでたこ天丼食べた。で到着は12:40過ぎ、一本目が終わったところだった。
 一本目は0−1とのこと。一年生はほとんどが模擬試験、さらに他のメンバーもウイルス蔓延でかなりの人数がダウン、よって1・2本目ながら新入生の現在中3の面々がメンバーに入っているらしい。
 一本目はこんな感じだったらしい。

GK1大森
DF17森保翔 33脇本 6浅田
MF5元田 8茶島 7中山 4宮本
FW14水頭 24I 27岡本

中3の脇本が作陽のAチーム相手にいきなりリベロとか、DFいなさすぎいいい
宗近くんと山崎くんが怪我なのでもともと厳しいんだけど。

 二本目、選手たちが出てきた。GKは背番号16、田村くんに代わっている。

GK16田村
DF33脇本  5元田 4宮本
MF17森保翔 8茶島 7中山 14水頭
FW24石坂  6浅田 27岡本

選手の位置をほとんど入れ替えている。交代する選手がほとんどいない(いても中3)ので、仕方がない。
 2本目開始。まずサンフ、左サイドでFKを得る。茶島がゴール前に上げるが、逆サイドに流れる。これを拾って持ち込むが、ラインを割る。このときに中央の競り合いで作陽の選手が負傷し、交代する。
 作陽、中盤のパスミスを奪って30番が左サイドを突破、そこからつないでPAに飛び込むがGK田村が飛び出してクリア。また作陽がパスカットしてカウンター、左サイドへつないでシュート!は田村がセーブ、こぼれに作陽詰め、ゴール前混戦になるがなんとかクリア。しかしこれを作陽拾って左からドリブルで突っ込みえぐってセンタリング、は田村がキャッチ。
 今度はサンフ、左サイドでパスをつなぎ、アウトサイドのレンがゴール前にボールを入れ中央浅田が飛び出すがオフサイド。次いで作陽の中盤のミスをカットして素早くフィード、浅田が走るがDFクリア。さらに右サイドのこぼれをつないで浅田・岡本洵のパス交換でPAに迫り、最後は浮き球を洵がシュート、これはジャストミートせず右に外れる。そして右サイド自陣からの縦パスに中3の24番石坂がオフサイドラインをうまく破って突破、そのまま独走でサイドをえぐるとグラウンダーのセンタリング、これをファーから走り込んだレンがダイレクトできっちり合わせてゴール、2本目はサンフレッチェが先制した。きれいな流れのファインゴール。

 その直後の作陽カウンター、中央持ち上がって右にはたき41番クロスはミスキックでラインを割る。次いで中央でボールカットし素早くスルーパス、90番が走る。脇本がついていたが一気に振り切られてしまい、90番はそのままGKもかわしてゲット、たちまち作陽が同点に追いついた。さすがにこのレベルのスピードにはまだ対応できないか。
 サンフ、右サイドを雄登→石坂→翔平とつないでクロス、一人スルーして浅田飛び込むがDFクリア。
 サンフはシステムを4-5-1にしていた。翔平が右サイドバックに下がり、右MFに2石坂、左にレン、トップ下に洵という感じ。これで脇本への負担が軽減され、バランスが良くなった。トップの浅田がうまくポストプレイをし、二列目をうまく使えている。特に洵の絡みとパスワークがいい。
 センターバックの元田が流れのままにドリブルで左サイドを上がって行きスローインを取る。レンがスロー、浅田とパス交換はDFクリア。今度は中盤(翔平か石坂)から素早くスルーパス、これに中央浅田が反応、強引にDFラインを突破しGKもかわそうとしたところを引っ掛けられて倒されPK獲得。浅田がセットし、助走から・・・・・・ゲット!きっちりゴール左スミに叩き込み、2−1とした。


 作陽、右から41番がドリブルで持ち込みクロス、しかしボテボテ。彼、どうも突破は得意だがクロスは苦手のようだ。だが、このボールに、
「クリアー!」
と誰かが声を上げたものの誰も動かず、あわててGK田村が反応したもののすっ転んだようになってしまいボールはその指先をかすめてボテボテボテとゴールへIN・・・する寸前でDFがクリアした。クリアーもなにも今のはGKの仕事だろう。入ってたら恥ずかしい失点になるところだった。
 さらに作陽、PA前に持ち込むと細かくパスをつないで最後はスルーパス、しかしDFカット、クリアだ、と思ったらバックパスした。ぎゃー!田村が大きくクリアしてピンチは脱したが、今のバックパス、ゴールマウス圏内に強いボールを転がしていて、ひとつ間違えればオウンゴールだった。そこは大きくクリアでいいー。
 今度は作陽が自陣PA前でバックパス、しかし弱い、洵が詰める、GK飛び出すが状態の悪い芝に足をとられてすっ転ぶ、DF寄せるが洵スライディングシュート!決定的だったが、ボールはこーんと右ポストに当たってはね返った。そこは確実にィィィ。
 その後、決定的なシーンが立て続けにオフサイドにかかったが、そのいずれのシュートもポストに当たっていた。


 中盤左サイドタッチライン際のルーズボールに宮本徹が走る。作陽の選手もほぼ同じタイミングでボールにいっており、ここはフィードでいい・・・と思ったが徹は無理やりボールキープするとピシッとタテパス、洵が反応して抜け出そうとし一対一、は体を入れられて洵ファウル、作陽ボールに。次いでボールカットから右サイドに展開、翔平が走り込んでクロスに中央茶島が宙を舞う・・・がとどかず。いいタイミングだったけど、ただ身長が足りなかった。
 中盤でダイレクトパスがつながり、いい形の攻めが続く。中央洵から左サイドレンへの展開、レンが鋭くカットインするがDFクリア。作陽、中央左からワンツーで突破しスルーパス、ゴール前抜け出す・・・ところ、徹が逆サイドから長駆戻ってきてぎりぎりでクリア。よく戻った!作陽右CK、ファーで落として中央シュートは上に外れる。
 作陽は、さすがに今の時期なので持ち味の組織サッカーはまだその片鱗も見せておらず、野村監督は4本とも出ずっぱりで選手たちに厳しく指示を出していた。ただ選手たちも基礎は叩き込まれているので、ちょっと隙を見せるとしっかりとワンツーを決めたり大きく展開して一気に攻め込んでくるので、油断はならない。
 サンフ、再び大きく右サイドに展開し右サイドバックの翔平が走る。ボールを受けるとクロス、中央浅田飛び込む、DFクリア、小さい、浮き球に小兵・茶島が果敢に競ってゴール前へ送る、浅田がゴールに背を向けて受け、DFを背負って落とし茶島が受け、右にひとつ持ち込んでシュート!決定的だったが、わずかに左に外れた。ファー詰めていたレンもわずかにとどかず。惜しいいいい!
 さらにダイレクトパスをつないできれいに左サイドを破り徹がクロス、わずかに合わず。またも徹・レンのコンビで左サイドを破り、戻したボールを茶島クロス、ファーで洵が受けシュート!はDFがブロックしCKに。右CK、茶島のキックにニア脇本飛び込むがDFクリア、またCK。右CK、茶島のキック、ファー洵が折り返すがGKキャッチ。

 終盤に差し掛かり、作陽も最後の力を振り絞ってプレッシャーを強め攻め込んできた。しかしサンフもゴール前に人数をかけて守り、はね返す。そしてクリアボールを中盤中央で茶島が受けドリブル開始、どんどん持ち上がってDFを引きつけると右へスルーパス、そこへ走り込んだ石坂がシュート!決まった、と思ったが、ボールはわずかに左に外れる。
 左サイドに展開、ボールを受けたレンが意表をつくミドルシュート、対角の右上スミを狙ったが、上に外れる。
 作陽右サイドに展開し41番突破しクロス、これもヘロヘロの浮き球だったが、ニアに猛然とFWが飛び込み、これにかすったのかどうか、軌道はほとんど変わらなかったと思うが、田村もその飛び込みに目測を誤ったのかわずかに軌道が変わったのかパンチを空振りし、ボールはそのままへろ〜っとゴールマウスに飛び込み、ゴール。いまいち気まずさというかモヤモヤの残る失点で2−2となり、ここで2本目終了。この日は当初の予定とは違って40分×4本となったらしく(サンフ側の選手が足りないせいだろう)、第一試合といってもいいだろうか、それはトータル2−3ということになった。

 守備に関しては選手がいなかったということで仕方ないとして、攻撃に関してはかなりいいパス回しが何度も見られた。主力が不在、中3の選手も混じっている中でのパフォーマンスとしてはなかなかのものだった。決定力についてはシュート練習してもらいたいけど!
 浅田くんはやはり前線にいるほうが輝いているけど、どうだろうか。洵は大器の片鱗を見せ始めたというところ。左サイドのレン&徹のコンビはかなりよかった。右サイドの翔平は熟練の技を感じさせている。昨年末のJユース杯での経験でひとつステップアップしたか。
 ドイスボランチの茶島&雄登はさすがのテクニックで中盤を作っていたが、このちっちゃなドイスボランチで強豪とやるのはちょっと・・・と思うんだけど・・・
 あと元田くんは詰められるとやたらめったら蹴り出すのをやめてー。全部相手に当たって相手ボールになるから!
 24番くんは突破力がありそう。かなりのスピードを持っている。セカンドストライカーという感じ?脇本くんはまだユース年代のスピードに慣れていないので、まずはしっかり体を作っていってほしい。


 そして三本目に入る。第二試合、ということになるだろうか。
 選手たちもけっこう入れ替わってきた。


GK16田村
DF34柳川  27岡本  30栗栖 
MF29亀島  20中村  12野津田  28重行 
FW26藤井  18大谷  6浅田

 18・12・20番の選手はジュニアユースの選手。次の日はプログレスリーグの試合がありますが、選手が足りない先輩たちのために助っ人でやってきてくれました。名前についてはこの試合の途中からスタンドにやってきた沢田謙太郎ジュニアユース新監督に教えていただきました。
 三人とも昨年準優勝したプレミアカップ(U-14の大会)で主力として活躍した、今年のジュニアユースの柱となるであろう三人。プレミアカップでは、中村くんはボランチでキャプテンをつとめ、野津田くんは10番を背負い左足を駆使してゲームメイクし、大谷くんはエースとして大会4得点をマークし準優勝の原動力となった・・・と、公式記録を見た感じではそんなところ。
 センターFWに入る大谷くん、その体つきは一年先輩の新入生たち、いや、今の一年生たちと比べても遜色ないだろう。昨年で身長はもう179cmだったようだ。
 相変わらず中3も含めて本職のDFが最終ラインにいない布陣ではあるが、二試合目スタート。





 まずは作陽、右へ大きく展開しタテに突破してセンタリング、はゴール上にそれる。今度はサンフ、右サイドで藤井がキープ、相手のチャージにもがっちり耐え、ファウルをもらう。強いのう。FK、藤井がゴール前に低いボールを入れる、中央トラップするもDFがクリア。左サイドから重行がスルーパス、中央大谷が飛び出してダイレクトシュートはGKキャッチ。作陽、再び右サイドを突破してクロス、ニア飛び込んで合わせるが、右に外れた。
 作陽が中央遠目でFKを得、藤井が思い切って直接狙うが右に外れる。サンフ、左サイドから中央に折り返し、DFがカットするもそのこぼれを大谷が奪ってミドルシュート!は上に外れる。さらに藤井がボールカットからすかさずスルーパス、大谷がDFと競りつつ飛び出しシュート、上に外れる。まだ中2ながら、高校生に競り負けずシュートまでもっていける強さがあって、いい。

 サンフはまたいつの間にか4バックぽくなっていた。重行が最終ラインに入り、浅田が左サイドに張り出す4−5−1に。
 作陽、右CKを取る。キック、ニアに飛んだと思ったら、紫の密集の中でボールの方向が変わり、ゴール左に突き刺さった。オウンゴールで作陽が先制。落下地点に作陽の選手は誰も競っておらず、ゴール後も作陽の選手は誰一人喜ぶこともなく粛々と自陣に戻っていったので、しばらくは奇妙な雰囲気がピッチ上に漂っていた。

 さらに作陽が左CKを得、素早くショートコーナーからゴール前に上げるが、逆サイドに流れてラインを割る。ここでサンフ、ここまで出ずっぱりの浅田に代えてレンが入る。
 中央の野津田から左サイドにはたき、オーバーラップの重行が受けて仕掛ける、DFクリア。今度は中央大谷がキープからミドルシュート、左に外れる。大谷は攻撃だけでなく重量感のある走りで前線からしっかりチェイシングもしていて、グッド。
 またも左に展開、DFクリアでCKを得る。左CK、レンのキックはDFクリア、これを左サイドで柳川が拾って突破を図り、こぼれたところを他の選手(よく見えなかった)が拾ってライン際からセンタリング、中央飛び込んだ大谷が落ち着いてトラップからゴールに流し込み、ゲット。1−1の同点に追いついた。
 三本目終盤になると、作陽が中盤のプレッシャーを強めてきたことでサンフの中盤のバランスが崩れてきた。ジュニアユースの野津田・中村のドイスボランチの動きが不安定になり、DFラインの前にスペースが生まれ、そこを作陽に突かれて押し込まれる。作陽、中盤パスカットからカウンター、DFラインを突破しシュート!決定的だったが、これは田村がファインセーブではじき出す。右CK、左足で上げたボールがゴール正面に曲がり落ちる、一斉に競り合ったこぼれがファーに落ち、そこにはどフリーの作陽84番。ダイレクトでゴール右サイドネット内側に蹴り込まれ、1−2と勝ち越された。
 さらに作陽、左サイドに展開しそこからショートパスをつないで切り込むが何とかカット。なおも左サイドからの攻勢が続き、なかなか押し返せない中、三本目が終了した。
 攻められる場面もあったが、失点はいずれもセットプレイからのもの、よく防いだ。また、三本120分連続出場となったリベロの洵が終盤は完全にバテてしまい中盤のフォローまで手が回らなかったので、最後に攻められてしまったのは仕方がないところ。攻撃面では、藤井くんの個人技やジュニアユースの大谷くんの身体能力が目立った。大谷くんはポストプレイもよくこなしており、来年は横竹以来のポストプレイヤー加入となる?玉田くんは・・・彼はポストより突破好きそうだし。 

 そして、ラストの四本目へ。


四本目のメンバー・・・

GK16田村
DF29亀島  5元田 28重行 
MF34柳川  20中村 12野津田 30栗栖  26藤井
FW3大野  18大谷

 中村・栗栖のドイスボランチ、トップ下に野津田が入る3−5−2。
 あの大きなFWの3番誰だ、と思ったら新入生のGK大野くんだった。フィールドプレイヤー不足でスクランブル出場。どこまでこなせるか、ある意味楽しみ。
 試合開始。開始早々のクロスプレイで28番が負傷し外に出されるが、まもなく復帰。そしてフィードに反応した大谷が右から抜け出し豪快にミドルシュート!GK横っ飛びでセーブし、CKに。パワーもあるよ大谷くん!右CK、野津田が左足でゴール前に上げるがやや大きく、曲がりすぎたこともありそのままゴールラインを割った。
 中盤高い位置でボールを受けた野津田、密集の中で二、三回と左へ動きながらの細かいボールタッチで絶妙なタメを作り、左へ展開。上がってきた藤井が受けてドリブルで突っかけ、フォローにきた栗栖にパス。彼がさらにドリブルで突っ込むが、ゴールラインを割った。野津田、今の一瞬のキープのセンスが光った。そして自陣右サイドで柳川がワンツー、ボールを受けると眼前に大きく開いたスペースに向かって一気にスピードを上げドリブル突進、あっという間にPAに迫る。止めようとDFが向かってくる、
「一対一だ!」
後ろのほうで観戦されていた沢田監督が小さく叫んだ、同時に彼はトップスピードのまま一発でDFを抜き去り右足一閃!

ゲット!

ボールは鋭くゴールネットに突き刺さり、四本目はサンフレッチェが先制!素晴らしいドリブルからのファインゴールだった。

 作陽、中盤高い位置でキープからスルーパス。FWが反転からうまく抜け出しシュート!決定的だったが田村がセーブ。右CK、これは誰にも合わず逆サイドに抜けた。さらに作陽、左サイドでFKを得、ゴール前に上げる。いいボールが入り、ファーから飛び込んできた選手が合わせるが、藤井がぴったりと体を寄せており、シュートは枠を外れた。ナイスディフェンス。
 サンフ、選手交代。元田に代えて翔平がイン、そのままリベロに入る。
 作陽の攻撃、右へ展開してクロス、中央三人飛び込むがDFクリア、これを作陽89番拾って中央に切れ込みシュート!田村セーブ、しかし前へ大きくこぼしてしまう、作陽詰める、田村ボールに飛びついてなんとか抑えた。しっかり止めたい。
 翔平が入ったことで最終ラインからの組み立てができるようになり、チームが安定してきた。ジュニアユースの選手も、慣れてきたのかジュニアユースと同じ3−5−2システムということでやりやすいのか、三本目より生き生きとしている。これにはボランチに入っている栗栖の働きが大きい。彼が中盤の底できっちりキープしてボールを散らし、両サイドとトップ下をうまく使っている。
 サンフ、バックパス。これが弱く、作陽の選手が詰めてくる。田村がPAを飛び出してボールをトラップ、詰めてきた選手をかわして前へ出る。次の選手が詰めてきたのでこれもドリブルでかわしてさらに前へ。ちょ、どこまで行くの。田村、そのままハーフウェイライン近くまでドリブルしていき、やっとパスを出すと急いで帰っていった。若島津くんか。田村くんはコーチングと足技では大森くんを上回っており、サンフレッチェのチームコンセプトからすれば彼のほうが守護神としては適任だろうけど、身体能力では大森君が上。どちらが守護神の座を射止めるのか、切磋琢磨していってほしい。
 GKといえば、FWに入っているGK大野くんだが、最初はサイドに流れるなどしてボールを引き出そうとしていたが、受けてからのポストプレイをやろうにも経験がないのでなかなかボールを収めることができず、途中からは中央にどんと構えてサイドには大谷が流れるようになった。当初はそれでもなかなかボールが来なかったのだが、翔平が入って後方からの組み立てができるようになりボールが回るようになってくると、フリーになる場面も増え、後方からのフォローも早くなったので、シンプルなダイレクトのさばきによるポストプレイでチャンスの基点になってきた。こういうのならGKでよくやってるだろうし。
 3番の落としから野津田・栗栖が軽快にダイレクトパスをつないで左に展開、上がってきた藤井に渡る。シュートにはつながらなかったが、この流れは胸がすくような美しさだった。
 作陽、右サイドに展開し切り込んでいくが重行がしっかりくっついていってブロック、CKに。右CKはしっかりはね返す。反撃、左サイドからのタテパスに大谷が飛び出し、ドリブルでサイドを破ってバックパス、藤井が受け、もいっちょドリブルでえぐってセンタリング、はDFクリア。さらにサンフの攻撃、大野の落としを大谷が受け左へ、藤井が受けてクロス、大谷が受けて大野に送る、トラップ、しかし反転してシュートにまではいけず。ちょっともたついてしまったが、これはまあ、本職GKだからしょうがない。
 それからもサンフレッチェが翔平がしっかりと最終ラインを締めて、タイムアップ。四本目は1−0、B戦の第二試合とするとトータル2−2でこの日の試合を終えた。


 四本目は、翔平がリベロに入ってからはチームが安定した。疲れていただろうけどプレイは沈着冷静で、最終ライン不利な体勢でプレッシャーを受けても慌てずバックパス、何事もなく切り抜けるシーンもあり、ここに預けどころがあるおかげで周囲の中3たちも安心してプレイできただろう。スリーバックでいくときは彼がリベロをやってもいいじゃないかなと思った。今は洵がファーストチョイス?ボランチでは野口くんが見たかったけど、四本目栗栖くんのパフォーマンスが良かったので、今年期待してみる。
 新入生はがんばれる選手が多いようだし、それに助っ人のジュニアユースの面々もなかなかのプレイを見せていて、今年はユースもジュニアユースも期待できるんじゃないか?という一日だった。