むらさきぐま日記2003.ユース編


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プリンスリーグU−18日程(サンフレッチェ広島ユースのみ):

Bブロック:広島皆実(広島),米子北(鳥取),益田(島根),
       作陽(岡山),山口鴻城(山口),サンフレッチェ広島FCユース(クラブユース)

3月22日 13:30 吉田サッカー公園 ○5−0米子北
3月23日 13:30 吉田サッカー公園 ○7−0益田
3月29日 13:30 福田公園サッカー場 △1−1作陽
4月5日 13:30 東和町陸上競技場 ○7−1山口鴻城
4月12日 13:30 広島スタジアム ○6−0広島皆実
4月29日 13:30 明石緑ヶ丘公園サッカー場 ○6−0米子北
6月7日 11:00 島根県立サッカー場 ○9−0益田
6月21日 13:30 吉田サッカー公園 ○3−2作陽
6月28日 13:30 広域公園補助競技場 ○11−0山口鴻城
7月12日 11:00 みよし運動公園 △1−1広島皆実
7月19日 11:00
13:30
広島ビッグアーチ 1・2位決定戦
○4−1広島観音

この色の文字は変更・決定した部分。
益田戦の試合日が5月24日から6月7日へ変更、6月21日の作陽戦試合開始が13:30に決定、
皆実戦の会場が広域公園第一球技場からみよし運動公園に変更。<こいつは重要。


 .......     

6月29日 広島広域公園第一球技場 晴
日本クラブユースサッカー選手権U−15中国地域予選・決勝トーナメント

 新潟戦が一方的に攻めながら0−0スコアレスドローという結果に、反町いつも勝ち点3狙ってるっていっときながら今回は引き分け狙いできただろこの二枚舌野郎めー、とか、それでもあんだけ優勢なら1点くらい取れよとか、仕事やら体調不良でダウンとかでビッグアーチ行けずに断片的な情報から脳内変換された試合情景をアタマの中で展開しながら広島へ。去年はプレシーズンマッチ・神戸戦が相当に頭にくる内容だったので思わず観に行ってしまってそれからジュニアユースの試合も観るようになってしまったんだった。まだ体がだるいが、まあ気にしない。
 10時20分過ぎに広域公園着。準決勝は10時試合開始なので、もうすぐ前半が終わるというところ。
 毎度ながら疲れた体を引きずって階段上って坂上がって、第一球技場へ。今どうなってんだろうか・・・
広島: びんご:
11横竹 10平繁 11小西 10高山
6天根 9木本
9植野           5梅本 6前田
8竹林 7保手濱
4田中尚 3林 2高橋勇
1山木戸
 第一球技場で行われているのはサンフレッチェ広島FCジュニアユースVSサンフレッチェびんごジュニアユースFCの同門対決。隣の補助グラウンドでは、サンフレッチェみろくの里ジュニアユースFCと福山FCの試合が行われている。くにびきは、初日に選手証さえ携帯していれば、昨日の安芸FCとのゲームでもモチベーション高く戦えたに違いないから、きっと今ここでみろくと戦っていたはずだったのだが・・・残念。去年はサンフレッチェ祭りだったが、今年はそうはならず。しかし、広島県勢で占めている。さらにびんご、みろくの里、福山は県東部のクラブであり、こちらのほうからのレベルの底上げも出来ている、といっていいのかな?スタンドにはユースの森山監督や織田強化部長さんらの姿も見える。
 ピッチでは紫と白のホーム&アウェイのユニを着たサンフの面々が走り回っている。互角の展開。広島は平繁&横竹という年代別代表ツートップを擁するが、びんごも守備がよく組織されており、二人がボールを持つとさっと複数人で囲んで自由な動きを許さない。しかし彼らも鋭い切り返しなどで突破を図る。そのバトルは観ていて面白い。と、下のほうから声が。
「前半このまま1−2でいいぞ!」
びんごのベンチからの声だ。島監督かな?どうやら広島が1点リードらしい。しかし、特に広島が優勢とは感じない。そのうち前半が終了した。
 ハーフタイム中、びんごサイドは後半出場予定の選手がぱっと出てきてアップし、そのまま早めに引き揚げていった。広島側はみんな出てきてリラックスしたボール回しやシュートなど。ここいらへんはやっぱり監督の個性が出るのか。確かに島さんは生真面目そうだしなー。 
 さあ後半開始。まずは広島がツートップのパワフルな突破からグイグイ押し込んでCKゲット。FWの突進力が凄いな。ってラグビーじゃあるまいし。右CK、天根と梅本が走って行って天根ショートコーナー、梅本がリターンして天根中へ入る、DFが向かってくるのを見るとすぐに梅本に戻す、梅本クロスにファーの田中ヘッド!は惜しくも入らず。びんごも中盤からのスピードに乗ったドリブルシュートで打ち返す。広島、今度は平繁のキープから倒されてFKを得る。正面やや右、直接狙える距離だ。びんごは壁を作る。天根と梅本がボールのそばに立ち、相談。そのとき上野監督が声を上げた。
「壁近いって言えよ!」
これを受けて二人がアピール、主審が壁の位置を下げる。ホイッスル!どちらが蹴る・・・梅本!曲がり落ちてゴールを襲うがGKセーブ!CKへ。またもショートコーナー、梅本>天根>梅本クロスはDFブロック、混戦となったところをびんごが拾ってFW10(ケンタって呼ばれてたから高山だろう)に入れ、そこから右サイド前田に展開して、クロス!DFがクリアしてCKへ、MF9(木本って呼ばれていた)のCKはDFヘッドでクリア。
 ここでびんご、FW11番>14番。
 広島は右サイド5番・梅本の突破が目を引く。スッスッと相手の間を上手いこと抜けて行く。いいドリブラーだな。しかしびんご守備陣も粘り強く守って広島に決定機を許さない。びんご、左サイドスローイン、5番が入れ、受けた14番が振り向きざまシュート!左に外れる。ちとハンドっぽかったがホイッスルはなし。ていうかこの主審ことごとくハンドを見逃して行く。広島反撃、もびんごは平繁と横竹にボールが入るとセンターバックとボランチですかさずサンドイッチにしてしまい、突破もパスも許さないという鉄壁ミュラーな守備を披露。トップ下の天根が彼らを追い越す動きを見せればいいような気もするが、まずツートップに当ててサイド展開というのがお約束みたいで、そういうのはあんまりない。中盤からのフィード、これにうまくマークを外した横竹が反応して走り、マークが戻ってくると巧みにキープ、右にチョンと出して竹林シュート!上に外れる。今度は平繁が左に展開し、植野が左サイド抜け出して切り込みシュート!GK抑える。
 びんご、右から左に大きなサイドチェンジ、MF5が左サイドを突破してセンタリング!DFクリア。アーリークロス、広島DF陣がこれをお見合いしてちょっとぎょっとしたが、GK山木戸が飛び出して無難にキャッチ。広島、またも平繁から植野に展開、突破してセンタリングに竹林ヘッド!はジャストミートせずGKキャッチ。やはり植野もやるな。びんごタテへのフィード、これにGK山木戸とびんごのFWが激しく競り合い、ボールがこぼれCKに。このCKはラインを割った。中盤のルーズボールを横竹がヘッドで左に振り、植野ドリブル突破からセンタリング!DFクリア。
 中盤の主導権争い激化。その中、1点を追うびんごが徐々に圧力を強めていく。びんご、左CB3番のロングフィードを中央木本が受けてシュート!右に外れる。サンフはボールのつながりが悪くなってきた。横竹も思うようなパス回しが出来ず、両手を広げて宙を仰ぐ仕草が目立ってくる。
 びんご、7番に代わり13番。
 広島、梅本とのワンツーから竹林がセンタリングを上げたがGKキャッチ。びんご、左CKゲット。木本のキックはDFがヘッドでクリア、こぼれを高山がシュートしたが外れる。トップ下の木本はパスやプレイスキックだけではなく、最前線に飛び出してシュートを放ったりと積極的でいい。たしか彼は昨年のクラブユースU−15全国大会でもゴール決めてるはず。10番の高山健太もなかなか。今年のナショナルトレセンU−14に選ばれているストライカーで、最前線で体を張ったり突破したりパスをさばいたりと攻撃をリードする。ただ、広島のスリーバックも集中力高く、高山にゴール前で仕事をさせない。
 びんご、右サイドを途中交代の14番が切り裂く、がDFが体を寄せて粘り、ボールはラインを割ってゴールキックに。今度はバックラインからのロングフィードに中央から木本が駆け上がってフリーでボールを受け、チェックが来る前にミドルシュート!惜しくも左に外れる。森島みたいでいいね。
 ここでびんご、スクランブルに。DF3に代えFW15。彼がセンターFWに入り、4−3−3として総攻撃に出た。ペースはびんご。広島はボールが繋げず、攻撃はツートップの個人技にまかせてあとは守る、といった感じに。上野監督からも、横竹に守備のフォローに回るよう指示が出る。広島が遠目のFKを得る。ゴール前に放り込み、大混戦クリアを天根が拾い、平繁に入れて平繁シュート!は外れた。びんごはなおも果敢に攻め、高山が凄まじいキープを見せつつ波状攻撃を繰り出すものの、広島守備陣の網を二たび破ることはついにできず!ホイッスルが吹かれ、広島の決勝進出が決まった。
 前半は、まずびんごがワンチャンスを生かして高山のゴールで先制。反撃の広島が横竹のループで追いつき、セットプレイからの平繁の強烈ヘッド炸裂!で逆転した、とのことだった。やはりここくらいになると、緊迫した展開になるな。で、もう一試合は・・・それにしてもビッグアーチでやってるプリンスリーグ、応援のチアホーンに太鼓がちょっとうるさーい。
 0−0で延長突入!みろくの里と福山の近場同士の対戦、手の内も大体はわかっているのか、双方一歩も譲らない展開。しかし福山FCのほうが押し気味で、ボールを素早く繋いでゴールに迫り、シュートを放つ。福山、右からボールを繋いで左から上がってきた完全ドフリーの選手にパース!DFついていけない、GKと一対一、シュートやられたー!瞬間GKスーパーセーブではじき出す。まだ終わらんよ!延長後半へ。しかしこのころになるとみんな暑さの前にバテバテで、シュートにまで持って行けない。ピッチサイドでは広島OBの中山シュージににみろくOBの桑田くんが観戦。びんごOBの古本くんもやってきて後輩達と談笑。試合は延長でも勝負がつかず、スコアレスドロー。決勝進出はPK戦に委ねられた。
 先攻は福山FC。ズドンとゴール左スミに叩き込んだ。見事なコントロール・・・っ!みろくの里も負けじとビシッと叩き込む。両者ともそれまでの試合がスコアレスだったとは信じられないほどのファインシュートをどんどんゴールに蹴り込んでゆき、互いに5人全員成功、サドンデスに入る。そしてここでも両者プレッシャーなど微塵も感じていないのか、正確なシュートをスミへビシバシ蹴り込んでいき、GKも対処のしようがなし。キッカーもゴール後にバク転とかしたりするなどパフォーマンスを心得ており、この状況をなんか楽しんでるぞ。そしてキッカーは進んで11人目、GK対決となった。福山GKがボールをセットし、ゆっくりと助走を取って・・・・キック!
ストップ!!
右に蹴られたボールを読みきって両手ではじき出す!みろく側歓喜!あとは決めるだけだ。みろくGK、さっとあとずさって無造作に走り出し、キック!
左に外れたー!!
ボールはラインを割って転がってゆく。みろくGKばったり倒れる!!今度は福山歓喜!まだだ、まだ終わらんよ!!
 かくて二巡め突入。ここでも両者がゴール量産、誰一人として外さない。ポストやバーに当たるシュートがちらほら出てきたが、すべて枠内に吸い込まれる。さっきバク転したみろくの選手も今度はちょっと失敗。体力残しとけ。福山のシュートはほとんど思い切って左スミに蹴ってるので、みろくGKもヤマかけて跳べよとか思うが、あそこまで正確にスミにいかれてはどうしようもないか。プロもここまでは集中力が続くまい、というPK戦が延々と続く。決める決める。終わるのかこれ。そして二巡目11人目、二度目のGK対決を迎えた。ここまで20−20。凄いな・・・さっきは大きく動いたGK対決、今回は?
 先に蹴る、福山GK。さっきは右に蹴って止められた、今回は絶対に左に思い切り蹴ってくる、ヤマかけろ、みろくGK!キック!左スミ、GK反応、読みピタリ、セーブ!
・・・ならず!
ボールはGKの手をはじいてネットを揺らした。福山成功!みろくGKの番となった。今まで彼だけが枠を外してしまっているから、けっこうプレッシャーあるか?だっと走り出し、キック!
瞬間あっ!と周囲で声が上がった。ボールはアメリカW杯決勝のロベルト・バッジョのそれのように大きく上へ浮き、そしてボールがクロスバーを越えた時、この長い長いPK戦に終止符が打たれた。福山FCの選手達が一斉に飛び上がって自分達のGKに飛びついてゆく。みろくGKはレガースを思い切り芝にたたきつける・・・彼にとってはあまりにも残酷な結果となってしまったが、延長前半のスーパーセーブがなければあそこで試合は終わっていたわけで、それにPK戦はあくまでコイントスの代用に過ぎないわけだから、気にするな。普段やらないことだし。しかし21−20・・・・見るだけでスゲー疲れます。それを戦った選手達にはもう拍手。
 かくて決勝はサンフレッチェ広島FCジュニアユースと福山FCジュニアユースの対決に。試合開始は今の延長戦のため30分繰り下げの13:30。
 とりあえずは両者とも、全国大会進出おめでとう。
 さて、決勝戦。福山FCの選手はさっきの劇的テンションをまだ持続しているのか、アップも元気一杯だ。若いってのはいいことだーよ。
広島: 福山:
11横竹 10平繁 11
     8竹林 13酒井?      20
5梅本 7保手濱 6天根 18 14 17
4田中尚 3林 2高橋勇 12 13
1山木戸
 サンフは植野が外れて酒井?が入っている(タカって呼ばれてた。3年の酒井貴政くんか1年のFW/DF田中貴政くんだろうけど、ここは前者だろう、たぶん。彼は2年前の全日本フットサル大会準優勝メンバーで平繁とともに優秀選手に選出されてるつわものだし・・・違ってたらスミマセン)。天根が右サイド、梅本が左サイドに回り、保手濱のワンボランチ。竹林は攻撃的な位置に上がっている。ちなみに先日優勝したナイキカップのメンバー(2年+早生まれ3年以下)で、この日も出場しているのはDFの林とFWの横竹。
 福山もサンフと同フォーメーションのようだ。細かいことはこれまでとして、キックオフ!
 まずはサンフが左に展開、梅本が突破してクロス、右へ流れるも酒井が拾い、粘ってCKへ。右CK、梅本がちょんとショートコーナーから天根クロス、DFがクリアしてまたCK、このCKはゴールに結びつかず。それにしてもショートコーナーを多用するね。サンフはセントラルMFの保手濱が中盤の底でボールをリンクし、サイドや前線に展開していく。去年福田公園でちょっと見たときは攻撃的MFに入っていて、そこでは目を引くような活躍はあまりなかったが、こういうシンプルなボール繋ぎに徹していた記憶はある。中盤の底としてはぴったりのプレイヤーだ。その保手濱から田中に開き、タテの梅本に入れて梅本センタリング、はラインを割る。またも保手濱から梅本に開き、梅本クロス!はDFに当たる。今度は右へ展開、天根がドリブルで中へ入るところを倒されてFKゲット。梅本のキック!ゴール前DFクリア、これが振り向いた味方の顔面直撃!はね返ったボールをGKキャッチ。危うくオウンゴールだった。
 サンフが試合の主導権を握り、押し込んでゆく。保手濱がボールを持って持ち上がり、左の平繁にはたく。平繁が一人かわし、対角のゴール右上スミを狙ったシュート!GKの上を越えたボールは―――枠を外れた。高橋から天根にパス、天根アーリークロスに横竹が中央走り込んで合わせるも左に外れる。次いで保手濱からトップの平繁にクサビ、酒井に落として右の天根に展開。よか展開でごわす。福山も速攻を仕掛けるが、DFが止める。そしてGK山木戸にバックパス。山木戸はしばらくPA内でボールキープし、狙いを定めて右オープンスペースへフィード!同時にDFラインでうろうろしていた横竹がダッシュ!!トラップ、ドリブル、DFのチェックを払う、PAに侵入、もう一度持ち込む、場所はPA内右側やや角度ないところ、そこからシュート!これがGKの上を越す絶妙ハーフループ、ボールはGKの上を越え―――逆サイドネットの内側をやさしく揺らしてサンフ先制!!
ツバサキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!すこぶるウマーな芸術的シュート!
 平繁も負けじと、梅本がDFと競り合ってこぼれたボールを拾ってシュート!GK正面。福山DF陣は横竹に一瞬の隙を突かれてゴールを許したものの、フィジカルは強く統制も取れているので、なかなか決定的な場面を許さない。横竹>天根と展開しクロスも、平繁の前でDFが確実にクリア。福山、FW9にボールを入れて左に展開し、クロスにFW11がポストで落として9番飛び込む!がDFがうまく体を寄せ、クリアする。福山はツートップの二人のコンビネーションでゴールをうかがう。平繁がドリブルで持ち上がり、横竹に入れる。横竹はボールキープしながら機を計り、右からフリーで上がってきた竹林にパス!一気にシュートに持ち込めるタイミングだったが、ドリブルが大きすぎクリアされる。もったいない。給水タイム。
 梅本から天根にサイドチェンジ、天根のクロスにニア横竹が合わせるも、力なくGKキャッチ。
 福山、20>24交代。先ほども一人交代しているので、前半二人目。やはり延長のダメージか。
 サンフ、前線でボールをつなぎまくって酒井が倒されFKゲット。梅本が直接狙うが上へ外れる。今度は左サイドからクロスを入れるが、横竹に合わず。中盤の底でキープしていた保手濱?が、ちょんと前線にボールを蹴り出す。DFの裏に横竹がすっと抜け出す。オフサイドはない!完全に抜け出した横竹はGKと一対一、ゴール左スミに難なく蹴り込んで2−0!
 田中のハンドで福山にFK。2番が遠目の位置から果敢に狙うが、GK正面で抑える。梅本が中盤でパスカット、そのまま一気にドリブルで持ち込んでシュート!わずか右に外れる。ここで前半終了。堅守・福山の隙を逃さなかった横竹の2ゴールでサンフがリード。しかし、福山の守備陣は破綻しているわけではないため、後半早いうちに福山に1点入ればまだわからない。
 その後半、まずサンフがDFを高橋から20番に交代。まずシュートを放ったのは平繁。ドリブルシュートを立て続けに放つが、枠を捉えず。
 サンフ、酒井>17番に交代。
 中盤からのフィードに右から平繁が抜け出し、飛び出すGKを見てループシュート!GK何とか触ってCKに。天根ショートコーナー、梅本クロス、平繁トラップ!しかしDFが体を割り込ませクリア。
 この辺りから試合が膠着し始める。サンフはFWにいいボールが出なくなり、平繁が大いに不満そうな仕草を見せる。私も一週間の疲れがどっと出てきて眠くなってきた。天根のカットからスルーパス、保手濱が持ち上がり、ループシュート!左に外れる。フリーだったし、もっと持ち上がってもよかったが・・・自重しすぎたか。左に展開、開いていた横竹がドリブルで持ち上がってループシュート!GKの上を越すが、わずかに右に外れハットトリックならず。
 福山、14番に代わり6番、サンフ、6番に代わり12番。12番がFWに入り、横竹が中盤に下がる。
 中盤でのパスカットからサンフ、12番へ入れる。ドリブルでライン際まで持ち込んでいき、CKゲット。ここで福山、12番と17番に代わり19番と22番投入。梅本のCKはクリアされる。
 サンフ、竹林に代わり15番、さらに梅本に代わり14番。
 サンフ左サイドスローイン、12番が落として平繁がシュート性のクロス!ニアでDFが戻りながらクリア!はあわやオウンゴールになるところだったが、GKが何とか抑えた。
 右サイドから中央平繁へのパス、オフサイド位置にいた平繁はボールに反応せずスルー、と、左大外から14番が飛び出してこれをトラップ、ゴール目掛けドリブルし、シュート!右に外れる。いい飛び出し・・・だ。福山、右からクロス、ゴール前混戦となるもこぼれをGK抑える。サンフDF陣も集中力が切れない。途中出場のDF20は、スピードを活かしたカバーリングが、いい。サンフはびんご戦と同じく、攻撃は無理せずツートップ任せでしっかりと守るようになった。そしてロスタイム突入。最後は福山がFKを得たものの、保手濱に倒された選手がなかなか立ち上がれず、それを見た主審が試合終了のホイッスルを吹いた。2−0、サンフレッチェ広島FCジュニアユース優勝! 
 表彰式。この二チームには、全国大会でもぜひ頑張ってきて欲しい。
 それにしても今年のジュニアユースは、なんかイタリア代表に似ている。単独でも何とかしてしまう強力なツートップを擁し、堅実な守備と戦術で着実に試合を進める・・・もちろんアズーリのような極端なカウンター戦術は採らないが。「大人テイストなチーム」って感じ?サイド攻撃がもう少し機能すれば、かなり無敵なチームになるだろう。
 全国大会は8月8日から。ナイキカップメンバーはその前にアメリカ遠征。いってこーい!


6月21日 吉田サッカー公園 晴のち曇
プリンスリーグU−18中国2003・グループリーグ
VS作陽高

 台風一過で相当に蒸し暑いこの日、トップは横浜でアウェイ戦だが、本拠の吉田ではジュニアユースにユース、そしてサテライトのトリプル・ヘッダー。ジュニアユースのゲーム、早起きして行ってみようと思っていたが、早起きして観たフランスVS日本が「こんなものかよっ!」という予想を下回るゲームだったため後半途中でグーと寝てしまい、起きてみると9時になろうかというところだった。くそうあいつらのせいで。特にフランス代表。韓国代表なら勝ってたかもしれんぞ。フランスリーグは相当にヌルいとこっすか。日本もあの程度の相手には勝てよう。つまらん失点しやがって。
 とか八つ当たりつつさらに前の車にイライラしながらやっとこ吉田に着いた時には既に11時を大きく回っていた。このたび新調された人工芝グラウンドの方に向かうと、ちょうどジュニアユースが勝利のホイッスルを聞いたところだった。廿日市FCを7−0撃破。前線に屹立する10番平繁&11番横竹が猛威を振るったのか。観たかった。くそうあいつらのせいで(以下略)
 ユースの「塩爺」こと塩崎コーチ(注:若い)が目の前を通って廿日市FCの監督さんへ挨拶に。塩崎コーチは戻ってきた時にこっちのほうを向いて、
「こんにちは!」
と快活に挨拶。わ、覚えられてる。汗。
 あり、メモ帳忘れてきた。というわけでイズミまで買いに戻って引き返し、天ぷらうどんを食って芝グラウンドのほうへ。
 ギャラリーはユースの試合にしてはかなり多い。作陽関係の方々が多く来られていることと、このあとサテライトの練習試合があることによるんだろう。
10馬屋原
9田村 11西山
8前田俊
6田坂 7高萩
2高柳 4藤井 3中野 5前田和
16佐藤昭
 今日はU−17日本代表の四人が揃い踏み。ただ、高萩は最近サテライトの練習参加が多く、ユースのほうでの練習はあまりないので連携が心配、とのこと。
 対する作陽は緑のユニ、GK1、DF12、5、14、MF20、7、3、10、18、FW9、15。という感じか。10番が、最近トップチームの練習やサテライトの練習試合に参加している噂のU−18日本代表MF・青山くんか。アップでも柔らかなボールタッチに正確な強いパスが目を引く。しかしみんなガタイがいい。シュート練習でもなんか強烈なのバンバン決めてるし。控えGKが後ろ向いた時その後頭部にキャノンシュート炸裂!情け無用ですな。この大一番を前にして気負いはなく、非常に雰囲気はいい。これはあなどれないな。
 ただいま両チームとも前回の直接対決で引き分けた以外はすべて勝利しており、勝点で並び、得失点差でサンフがリードしている。この試合より後、この二チームが敗れることはまずなかろうと思うので、すなわちこの一戦に勝ったほうがグループ1位を事実上決定する。天王山の一戦、蒸し暑い中キックオフ!
 一誠ドリブル突破、DFで止まったところを西山が引き継ぎさらにタテへ突破するが、ラインを割る。西山、髪を伸ばし続けていたがこの度めでたくヘアバンド装着。なので一瞬誰かと思う。彼はたいてい高速移動してるし。中央から左に展開し一誠がまたもドリブル、田村に入れ、田村がポストで落としたところを一誠シュート!はDFに当たる。俊介のミドル!GK正面。作陽はダイレクトパスを素早く前へ運ぶ速攻を仕掛ける。パス&ゴー、スペースへの飛び出しと、ルーレットのようにボールが回る。対するサンフは、ロングフィードで作陽のDFのウラをさかんに突く。俊介のパスに田村が飛び出しドリブル突破、しかし作陽DFがいいチャージを見せストップ。しかしこのスリーバック、でかいな。普通の放り込みじゃ絶対に点は入らんぞ。作陽が速攻からCKゲット。左CK、蹴りに行くのはキャプテンマークを巻いた10番・青山。キック!しかしこれはファーの上を大きく越えた。しかし「予感」を感じさせるキックだ。要注意・・・
 中央高萩から右を上がるカズにパス、カズがクロス!しかし馬屋原に合わず。一誠のフィード、馬屋原>田村と繋いで右から上がってくる高萩にパス!高萩はドリブルで上がってくると俊介とワンツー!しかし俊介のリターンがミスとなりゴールキックに。俊介宙を仰ぐ。
 キャプテンマークを巻いた青山がさかんに指示を出している。ミスには厳しい言葉をビシビシ浴びせていて、ドゥンガ・タイプって感じ?言うだけあって彼のプレイにミスはなく、がっちりキープして持ち上がり、正確な強いパスをビシビシ通してゆく。何だよカッコいいじゃんかよちょっと今すぐ特別指定選手にしてくれよう。とはいえ、サンフの中盤のプレスもかっちり利いているので、ゴール前にはおいそれと行かせない。高萩のカットから素早く右に展開、西山のクロスにファー馬屋原が走り込む・・・がその前でDFがカット。さらにカウンター、俊介が中央ドリブルで持ち上がり、田村と馬屋原を囮にして右を上がる高萩にスルーパス!高萩抜け出してシュート!はサイドネット。の前にオフサイド。だったかも。
 俊介から右馬屋原に開き、馬屋原一人かわして折り返す、カットされるも拾ってもう一回折り返し、田村シュート!はGK正面。もいっちょ俊介から左を上がってきた一誠に開き、切り込んでのセンタリングにファー西山がジャンプ一番ヘッド!GKキャッチ!さらに中盤パスカットから西山がまた上がってきた高萩にパス、高萩クロスに馬屋原飛び込む!がオフサイド。サンフペースになってきた。
 ここで作陽、早くも動く。FW15に代わり11番投入。
 藤井のパスを青山がカット!そしてアーリークロス!FW飛び込む!がGK昭大が飛び出してキャッチ。アブねえ!よく見てんじゃねえか青山。キャプテン中野がお手本のロングフィード!これを俊介が落として田村がシュート!しかしこれもGKキャッチ!中盤から馬屋原がサイドチェンジのフィードを右へ、西山走るが作陽3番が回り込んで大きくクリア!このキックが大きすぎてネットを越え、クラブハウスの屋根を駆け上がっていった。そしてその上を転々とし、やがて反対側から落下してその下に止まっていたクルマのフロント直撃!大丈夫か。
 その間にサンフFKゲット。遠いので中野が入れる!ゴール前にうまく飛んで行き混戦に。浮き球を青山がオーバーヘッドキックでクリア!田坂が拾うが、そのパスを先ほど投入された作陽11番がカット、そのままカウンターのドリブル突破!田坂が必死で追いかけ、藤井がカバーに入って事なきを得た。しかし青山が守備的な位置に入ったようで、作陽の守備が安定してきた。そして・・・中盤のカットから作陽7番が一気にタテに抜ける!ドリブル突破、サンフもタックルで止めるがこぼれが再び7番の前へ、彼はこれを拾ってさらにタテへ、PAに入る、昭大飛び出す、シュート!昭大の体に当たってゴールラインを割り、CK!蹴るのは青山。右CKを右足で入れる。キック!低い弾道がゴール正面に曲がり落ち、飛び込んだ9番が豪快にヘッド!ゴールに突き刺して作陽が先制!長身肉体派の9番くん、歓喜のポージング!みんな飛びつく!やられたー!!
 作陽監督すかさず叫ぶ、「このあとシンプルー!!!」ええっ、この後完全カウンターすか?作陽はしっかり守ってボールを奪うと前線の9番に当てて後ろから上がってくる7番、18番、11番と絡めた速攻を展開、9番に入れられない状況だと青山がしっかりしたテクニックでボールキープし機をうかがう。

 サンフ中盤からのフィード、右に開いた俊介が相手のタックルをジャンプしてかわすと空中でフィードボールをトラップしてタックルしたDFの裏にボールを落とし、着地するとオーバーラップのカズにパス、カズのセンタリングはDFクリア。これを拾った田坂のシュートはDFがブロック。そしてこのこぼれを拾った作陽がカウンター!3本くらいのパスで一気にゴール前まで達し、11番シュート!昭大セーブ、CK!は、速えー!!なんて速い攻撃・・・っ!うちのトップチームも見習え。今度はショートコーナー、3番がクロス、こぼれをワンツーで11番シュート!上ハズレ。サンフ西山のフィード、これを俊介>カズ>高萩と繋いで、一人かわした高萩が逆サイドオーバーラップする一誠へサイドチェンジ!ピタリのボールを一誠ドリブルで持ち込み、センタリング!田村と馬屋原が飛び込むが、惜しむも合わずにクリアされた。ほどなく前半終了のホイッスル。
 うわーやばいやばいやばい。守りに入ったこの三枚の高い壁を崩すのは相当骨が折れるぞ。両サイドも引き気味だし、ゴール前のスペースがほとんどない・・・どうする?カズか一誠をセントラルMFに入れるために吉村か森脇を投入するか、それとも田坂を前に出すために桑田を入れるか・・・
 後半開始。選手交代はない。サンフのキックオフ、左を走らせるが、作陽クリア。これを拾った高柳が浮き球を処理して前に出ようとする、そこへ青山がヘッドでクリアしようと突っ込んできた。一誠の足と青山の頭が交錯しそうになり間接FK。と、作陽素早いリスタート。あっという間に左サイドへ展開し、クロス!その先にはゴール正面走り込む作陽FW9がいた。陣形の整っていないサンフDF陣はこれに対応できず、9番は地を蹴って宙を舞うと、先ほどと同じ豪快なヘッドをゴールに突き刺した。0−2!
 マズーーーーーーーーーー!!
2点差!作陽のこの堅固な守備陣から2点以上取れるのか?それに凄まじいスピードのカウンターがあるし、焦って攻めたら致命的な3点目を決められるかもしれない、でももう攻めるしかない・・・・・ここで負けたら残り試合での逆転は絶望的・・・その時は皆実の吉弘くんにお頼み申し上げるしかない・・・と思っている隙に青山がダイレクトで左に展開し、すかさずゴール前に放り込み9番と11番がキープして落としたところに7番が走り込みシュート!!上へ外れるが、いよいよピンチだ。サンフはもうおしまいか?ノー!ありえません!!反撃に出る!藤井から左の一誠に開き、一誠クロスにファー走り込んだ田村がシュート!できずに空振りしてしまったが、今度は俊介がドリブルで左からPA侵入!フェイントでDFを幻惑しつつゴールライン際まで持って行き、そこから一気にライン沿いに内側へ切れ込む!ところで前のめりに転倒、同時にホイッスルが鳴り主審がペナルティスポット指示!!
PKキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
 俊介がボールをセットする。ホイッスルとともにノロ〜とまるでやる気なさそうな素振りでボールに近づき、一転強烈な左足一閃!GKの逆を衝いてゴール左スミに突き刺し、後半8分反撃の狼煙1−2!
 サンフが息を吹き返した。まだ守りの姿勢を崩さない作陽に次々にぶち当たってゆく。作陽はMF18に代わり19番投入。藤井からサイドチェンジ、右の西山が折り返して田村がシュート!右に外れる。
 ここでベンチに座っていた森山ゴリ監督が「吉村!」と声を発した。吉村がはじかれたようにアップに走る。ついに動く。どうする、一誠をどこに動かすのか、右サイドバックか、ボランチか?その時アクシデント発生!最終ラインを統率する主将・中野が足をつらせてしまった。森山監督、プレイを切るように指示、しかしなかなか流れが切れず、ボールをキャッチした昭大が外に蹴り出してやっと止まった。吉村に続いて森脇、桑田、佐藤将がアップに向かう。中野は一旦は立ち上がりプレイが再開されたが、やはり走れない!まずい!すぐさま監督は森脇を呼び、プレイが切れると中野を森脇に交代。キャプテンマークは田坂に渡された。しかし守備リーダーの中野がいなくなって大丈夫か・・・?監督から森脇・藤井両名に指示が飛ぶ。
 作陽はDF12に代え13番。かなり引いてきた。両サイドがセンターバックとほぼ同じくらいの高さまで下がっている。サンフ右からのクロス、俊介がポーンとボールを浮かせてトラップ、ラインの頭を越して自らも裏へ抜けようとしたがDFクリアでCKに。このCKは得点にならず。ここで森山監督が吉村を呼び、馬屋原に代えて投入、同時に指示を出して吉村を左サイドバックに置き、一誠をボランチに上げ、田坂をさらに上へ上げた。後半20分を回る。
 田村ドリブル、DF二枚をひきつけ高萩に出し、ワンツーを狙うが合わない。左からボールを回し、中央で西山キープ、倒されてFKゲット。田坂・西山・俊介の三人が立つ。蹴るのは・・・田坂!しかし上へ外れる。高萩のフィード!左サイド吉村が突破してセンタリング・・・はGKキャッチ。高萩は、後ろを一誠に任せてどんどん飛び出してくるようになった。しかし作陽、じっと耐える。

 西山が右サイドから中へ切れ込みつつ細かなタッチでドリブル突破、DFに囲まれるもゴール正面からシュート!ゴール右スミを狙ったシュート、しかしGK横っ飛びでセーブ、CK!惜しい!と、西山立てない!やや無理な体勢で撃ったためか、このプレイで足がつってしまったようだ。担架が入る、そして足の状況を見ようとするが、ゴリ監督は西山を外に出すように命じ、すかさず西山に代えて桑田を投入した。
 さて右CK。ショートコーナー、俊介がドリブルでゴールライン際を中へ切れ込むところを倒されFKゲット。田坂が向かう。するとその時ゴリ監督が叫んだ。
「シュンスケーーーーー!!」
そしてセットされたボールを指差す。監督、キッカー指定だ!キッカーが入れ替わる。蹴るのは前田俊介。ほぼゴールライン際、右サイド。俊介がゆっくりと助走を取り――――キック!絶妙な高さに撃ち出されたボール、その軌道上にヴィオラの2番が飛び込んだ!
一誠――――――――
一誠の鮮やかなヘッド炸裂!後半35分、ついに、ついに同点!!いつもは黙々、といった感じの職人・高柳一誠も、この時ばかりは喜びを爆発させるッ!残り10分、逆転いけるぞ!!森山監督より、桑田がトップ下に入り、田坂と俊介がFWに上がるよう指示が出る。
 作陽、キックオフシュート!しかし大きく外れる。同点に追いつかれた作陽、再び前へ出てきて激しい打ち合いとなった。そしてサンフの俊介、作陽も一人が足をつらせて倒れる。この蒸し暑さの中で45分ハーフじゃ、そりゃあ無理もなか。作陽は倒れた選手に代わって8番投入。俊介はまだやれるようだ。FK、俊介チョンと蹴り出して田坂とワンツー、そしてファーの高萩にクロス!は合わず。わりと冷静で快活だった作陽の監督もヒートアップしてキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!さあ試合は最終局面、ラスト・シューティングを放つのはどっち?作陽、左サイドからクロス!しあかし昭大が確実にキャッチ、そして一気にフィード!桑田が左サイドを破って突破、センタリング!はこれもGKキャッチ。今度は右サイドから田坂がクロス!中央俊介が抜け出すがオフサイドフラッグが上がる。これを俊介がそのままボレーシュートで豪快にゴールに突き刺してしまい、イエローカード。いやまあこれはしょうがないけど、今日の審判ってばちょっと高圧的でよくないと思いましたー。コッリーナさんみたくやるには、まだまだ人間力が足りないデスよ?今のうちは友好的に行きませう。さて俊介がまた足をつらせて倒れる。今度ばかりはダメなようだ。俊介に代わって田中祐樹イン。しかしPKゲット&ゴールゲット、同点アシストと活躍、よくやった!
 作陽、青山からFW9番に入れ、7番にはたいたボールを青山に戻し、青山のリターンパスに7番が抜け出し左サイド突破!何とかクリア、CKに。青山のキック!サンフ、クリア!カウンター、一気にPAまで持って行くもののDF陣にストップされる。しかし粘り強くキープ、桑田、田坂に渡す、ボールを受けた田坂、キープから右にはたいた、そこに走り込んでいたのは一誠!ボランチの位置から大きく回りこんでここまで来ていた!DF一人来る、しかし一誠はポーンとボールを浮かせてあっという間にそれをかわすと右サイドを深く抉り抜き、ゴールライン際からグラウンダーのセンタリング!これをDFがニアに戻ってきてスライディングでクリア!しかし、彼の足がもう少し長ければ、いや、もう彼が少し早く戻れていれば!彼の足は一誠の蹴ったボールの勢いに負け、ボールはゴール右スミに鋭く突き刺さった。
 3−2!!サンフレッチェ逆転!!逆転ゴールは作陽痛恨のオウンゴール!!
 一誠から桑田にパスが渡り、桑田持ち込んでシュート!GKセーブ。さらに一誠から吉村にパス、吉村、スピードでDFを振り切りセンタリング、ファーで折り返すが中央合わず。作陽はロングフィードを9番に合わせようとするが、GK昭大が落ち着いて対応する。さしもの作陽も、同点に追いつかれた後の攻撃には前半ほどのスピードはない。やはり追いつかれたという精神的ダメージと、そしてこの蒸し暑さが彼らから体力を奪ったのか。サンフは一誠と桑田で中盤を支配し、作陽に攻撃を許さない。青山が右からクロスを放ったが、GKががっちりキャッチする。そこから右に展開し、カズのパスから田坂がPA入りざまループシュート!はゴールならず。作陽FK、青山のキックを森脇クリア!すかさず反撃、右サイドから田坂が単身中盤からドリブル敢行!作陽ディフェンスを三人くらいかわし、引き連れながらシュート!DFにブロックされたが、このパワフルなドリブルはいかにも彼らしい。ていうか凄いスタミナだ。ロスタイム突入、ここで作陽陣内左コーナーポスト付近に持ち込み、桑田と高萩がキープキープの時間稼ぎに入った。田坂も加わる。そしてそのままボールをキープしきってホイッスル!サンフが後半の大逆転でこの天王山を制した。それにしても、本当に双方死力を尽くした素晴らしい戦いだった。久しぶりに「フットボール」を観たって感じッスよー。
 一時はどうなることかと思ったけど、ユースのメンバーにも「リバウンドメンタリティ」は植えつけられてるみたいで、それはもうマンガのような見事な逆転劇だった。森山ゴリ監督もいつになく超本気モードだったし、あの同点の場面でキッカー指定して見事にはまった場面など見ると、「ついに名監督への一歩を踏み出したのか?」とか妙な期待しちゃったりしますた。残る相手はは山口鴻城・皆実。このまま走れ!
 作陽は強かった。個人能力も戦術レベルもすこぶる高く、主将・青山くんはガンバ相手にアシスト決めて見せたのもうなずけるほどのセントラルMF。パワーとテクニックを兼ね備え、気も強そうで非常に頼もしい男。本当に即刻特別指定選手にしてほしい・・・今日は敗れてしまったけど、インターハイ優勝目指して頑張れ。きっとやれる!
 日曜日に演奏会があり、そのゲネプロが本日19:00からあるのでここで帰る。でもトップの試合結果が気になるので、イズミの駐車場に車を止めて携帯とにらめっこ、更新しまくり。85分、86分、87分・・・まーだー0−0かよー、このままドローだと洒落にならんぞ・・・88分、89分・・・・・・・ダメか・・・89分長いな、ロスタイムか・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・
横浜FC0−1広島(89分)
得点:(広)マルセロ(89分)

○キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
そして試合終了!!勝ったー!またもトップ&ユース同日アベック勝利!さすがに兄弟だけはある。負けるときも一緒だし。
喜び勇んでゲネプロへGo。


5月25日 みよし運動公園 曇
日本クラブユースサッカー選手権U−18中国地区予選
VS安芸FC

 前日はトップチームがアウェイでスコアレスドロー。まったく、うまく守られてカウンターをまともに食らい続けるとは。そーゆーチームにはこう攻めるんだぜメーン、といわんばかりの攻撃を見せてくれそうなユースの試合を見に、一路三次へ。ヘンデルのオラトリオ《復活》などを聴きながら行く。
開け、汝アヴェルノ(冥府)の門よ!
 三次に着くと、書店で一息ついて『寄生獣』完全版第7巻などを買う。いよいよ「後藤」との戦いか。それから昼食を摂って、運動公園へ。来る途中雨がぱらつくこともあったが、今は上がっている。少し休んでから、スタンドへ。
10馬屋原
9田村
>14森脇
11西山
>23柏木
8前田俊
>17大屋
6田坂 20桑田
>15田中
13吉村 4藤井 3中野 5前田和
16佐藤昭
>1松岡
 ベンチにはアウェイユニの31番を付けたGKが座っていた。佐久間くん?そのうち、選手たちがばらばらと出てきた。GK佐藤昭大が16番をつけて出てくる。んーと先発GKは昭大か。ん?んー?右サイドバックがいないぞ?高柳か森脇は?いない。どうなってる?去年はカズ(前田)が途中から右サイドバックに入った試合もあったし、そうするんだろうか。そうだった。最近はトップと同じく4−3−3を採用しているようで、形としては中村前監督時代に戻ったということになる。お、キャプテン中野くん、ヘアバンド着用してるな。
 対する安芸FCは4−4−2。GK1、DFは右から2,4,5,3、中盤は中央に6と13、サイドに7と11、FWは9と17の二枚。
 さて、決勝戦のキックオフ!
 まずはサンフ、左サイドから吉村がドリブル突破してセンタリング、中央西山がトラップするも安芸DFがクリア。サンフはワイドにボールを回して両サイドからゴールをうかがう。またも吉村から左に流れた俊介にパス、俊介は二人に囲まれるも、一瞬のフェイントでその間を突破!したところで引っ掛けられファウル、FKゲット。田坂のキックでゴール前競り合いになるも、安芸クリア。
 安芸、右サイドからスローイン、しかし田坂が強引に体を割り込ませて奪い返す。中野の左サイドへのフィード、受けた吉村が今度は右サイドフリーの西山にサイドチェンジ、受けた西山はすぐさま右サイドを駆け上がるカズにパス!DFが追いついてクリアしたが、CKに。右CK、西山が左足で入れる!ファーで藤井が競り勝って折り返すが、中央を固めた安芸がはね返す。左サイド、俊介から左に回ってきた西山へのタテパス、安芸クリア。スローイン、俊介が桑田に渡し、桑田が馬屋原に楔を打ち込み、ポストで落としたボールを田坂がミドルシュート!上へ外れる。
 俊介、中盤でボールキープ、パスしたところこれをカットされる。安芸カウンター!のところ、素早く追いついた俊介がこのボールを取り返し、そのまま一気にドリブルで中央突破し左足ミドル!DFに当たってはね返ったが、西山が拾って切り込み、クリアされるもスローインを得る。さらに俊介がファウルを受けFKゲット、素早いリスタートから右に展開、カズがPA侵入し、DF股抜きからシュート!は他のDFに当たってラインを割った。安芸、かなりゴール前を厚くしている。
 吉村、ファウルスロー。基本に忠実にな。
 安芸、自陣からのFKはそのまま昭大のもとへ。ここで初めてボールセーブ。安芸は、とにかく守備時には一気に引いてゴール前を固め、攻撃はカウンターに徹する作戦を採っている。すでに両者とも全国大会の出場は決めているものの、この試合は天皇杯県予選である全広島サッカー選手権出場をかけた一戦でもあるため、安芸がこういう作戦に出るのもアリだろう。トップチームも今年はたびたび(ていうかほとんど)こういう目にあっている。果たしてユース、この状況をどう切り抜ける?安芸が中盤、MF6のスルーパスからFW17が右サイド抜ける!も吉村が追いついてカット。さらに安芸、左からのスローインからクロス!ファーで競り合うがサンフがクリア。
 最終ラインはフリーでボールを持てるため、主将の中野が左右に前線に次々正確なフィードを放ってゲームを動かす。安芸はそれでも最初はカウンター狙いで前へ出ようとする意識を持っていたが、いっそう押し込まれるにつれて専守防衛のようになってきた。PA付近にDFとMFがそれぞれライン4を敷いてスペースを消し、FWも自陣に引き中盤でボールにプレッシャーをかける。中盤、左からダイレクトパスを繋いで右へ展開、桑田がビシッとタテパスを出しカズを走らせるがやや大きい、しかしカズはあきらめず追いかけてDFと競り合い、粘って倒されFKゲット。右最奥部、西山キック!ファーの藤井が折り返して中央田村が跳ぶ!がGK飛び出しパンチ!こぼれを俊介がボレーシュート!しかしDFがどっと飛び込んでブロック!俊介ははね返りをさらにボレーに行くが、DFが決死の飛び込み!俊介のキックは足を上げた危険なプレイで間接FKの判定となった。捨て身の守備、あっぱれ。
 安芸が中盤のプレスでボールを奪うが、すかさず田坂がプレスをかけ奪い返す。田坂、強い。サンフ、右からアーリークロス、田村がトラップしたところで後ろから倒されFKゲット。俊介と西山が立つ。ともに左足、どっち・・・西山!は上へ外れた。けっこう近くだったし、チャンスだったが。
 最終ラインから組み立てるのが中野ならば、中盤で組み立てるのは桑田。的確にボールを散らし、サイド攻撃を引き出す。桑田、サイドへのスルーパス!カズが右サイドを持ち上がり、DFを抜ききらないままセンタリング!ニアのDFクリア。右サイド、カズが狭いところを通して中央田村にパス!同時にニアで馬屋原がダッシュ、田村はダイレクトの壁パスで馬屋原の前のスペースへ!馬屋原がDFラインの裏を取った、シュート!しかしGK、右足一本でセーブ!!ぎゃーナイスGK!CK、西山のキックはニアへ、競り合いは安芸DFクリア、西山が拾ってクロス、GKパンチング、こぼれを吉村がミドル!外れる。今度は右スローイン、カズがボールを受け馬屋原に入れ、ポストで右の西山へ、西山が一人かわして折り返し、ニアにDFを振り切って飛び込んだ田村がトラップ・・・も、ゴール方向を向こうとしての反転中のトラップだったため、流れてしまってシュート撃てず。惜しいな。
 安芸、しばらくぶりのカウンター、しかしスペースへのパスが大きすぎ、ゴールキックに。元気な吉村が安芸のボールをカット、そのままドリブルで持ち込んで田村にクサビを入れる、田村はそのままシュートを放ったが、厚い壁にはね返される。それを安芸が拾ってカウンターに!田村は追いかけてこれを引き倒してしまい、イエローをもらってしまった。ちと軽率だったか。それにしても、安芸DF陣の集中力は素晴らしい。右スローインからカズがクロス、PA内でDFを背負いつつ馬屋原が落とし、俊介がシュート!これもDFがブロック!コースがないー!こぼれを吉村が拾って突破、クロスを入れたが、精度なし。左からグラウンダーでゴール正面へクサビ、ニアに走り込んだ俊介がトラップと見せかけてスルー、中央待ち構える田村がトラップ、と見せかけて股の間を通してスルーするや反転してそのボールに追いつきシュート!一瞬スルーで背後のDFを完全に外した頭脳的プレイだったが、シュートはGK正面だった。
 右からサイドチェンジ、左にいた西山がトラップして一気にタテに抜け、PA内に入ったところで背後からのタックルを受け転倒!しかし笛はなし。きれいなタックルだった。桑田のフィード!左から西山が切り込んでシュート!はGKセーブ。前半35分を回ると、安芸は完全に自陣に引いてしまった。なんとしてもこのまま前半は0−0で終わらせるつもりのようだ。中野>桑田>西山>カズと繋いで右サイドを崩すも、DFに寄せられゴールキックに。今度は左から田坂が強引ドリブルで突っ込みクロス!これは流れたものの右サイドで西山がキープ、カズに戻してクロス、これを馬屋原がダイレクトシュート!は当たりそこね、こぼれに俊介が詰めるが、DFクリア!
 吉村のクロスがまたも精度なくラインを割ってうにゃーとなったところで、40分ハーフの前半が終了した。
 ピッチでは控え選手たちがパスを回したりシュートを撃ったりしている。黒飛くんの姿はない。先日の負傷はかなり重かったらしく、今季はもうピッチを走る姿は見られそうにもないとのことだった。いいストライカーなのに・・・この2年をリハビリに費やすことになるなんて。今年卒業したDF川本くんも、年代別代表に選出されていた優れたDFだったけど、負傷のために実力が発揮できなかった。無念だろうけど、早く治して、またゴールを量産してほしい。
「神様は君に試練を与えた。
それは神様が決めたことであり、今から変えることはできない。
しかし、
神様は君に試練を与えたけれど、ゴールを決めるチャンスも必ず与えてくれる。
君はそのチャンスを逃さず、ちゃんとゴールを決めてください」

と、デンマーク代表のFWヨン・ダール・トマソンも言っている。
頑張って。
 ピッチ内で威勢がいいのはやはり中山シュージで、ガハハと笑いながら奔放にボールを蹴りまくっていた。大屋翼のキックは鋭くて正確。PA外左の位置からゴール左スミへ強烈なカーブをかけたシュートをビシビシ決めていた。
 そういえば俊介はまだU−18日本代表に合流してないのか。ということは、高萩や一誠はサテライトへ?
 ハーフタイム終了。選手交代はなし。ゴールを奪えるか。
 まず、俊介が左へスルーパス、吉村が飛び出し、DFのクリアミスもあって一気にサイドを切り裂きセンタリング!ニアで馬屋原がトラップするも、二人に付かれてシュート撃てず。安芸は立ち上がりということもあってか、前に出てきた。吉村の裏のスペースをたびたび衝く。サンフ、桑田から俊介に入れ、俊介がはたいて馬屋原がループシュート!飛び出しかけたGKの上を越えたが、ボールは右へ外れた。左サイドのスペースへ田村が流れる、それを目掛けて藤井がフィードするが、ラインを割ってしまう。左サイドのパス交換から桑田がボールキープ、倒されてFK。田坂キック、中央競り合いから藤井がボールを拾って中野に戻し、クロス!ファーに俊介が跳ぶが、合わず。またも左サイドからクロス!中央PA外、俊介がジャンプ一番胸でトラップして着地する、DFが二枚すっと寄せる、瞬間近くにいた馬屋原がその裏、空いたスペースへ走り込んだ、俊介は反転しきらないまま左足でDF裏のスペースへふわりとパス!二人の意識が鮮やかにシンクロし、次の瞬間馬屋原はゴール正面でGKと一対一、冷静にゴールに蹴り込みゲット!!後半約7分、ついにサンフが先制!
 これで試合は8割がた決まった。安芸は前へ出てこなければならない、しかしまともに戦ったら・・・サンフの中盤からクサビが入る、戻ってきた西山が受け、田村にはたく。田村はダイレクトでタテの俊介へ。PAすぐ外左側、DFライン際にいた俊介は、後ろを向いた状態のまま前へ走りつつボールを呼び込み、反転しつつ左足でトラップ、そのファーストタッチでボールをマークのDFの裏へ落としてそのままDFの裏を取った。ベルカンプ張りのトラップであっというまにGKと一対一となり、間髪入れずのセカンドタッチは左足アウトサイド、GKの完全に届かないゴール右サイドネットに流し込んで2−0!
 俊介、キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!流れるような一連の動き、ファンタジィーーー!
 西山が左サイドで二人かわし、タテ切り込んでセンタリング、ファーに流れるところをカズがミドルシュート!GKセーブ!
ここで田村に代わって森脇。森脇は右サイドバックに入り、カズがボランチ、桑田がトップ下、俊介がトップに移る。
 安芸、俊介のファウルで右サイドからFK、MF11が左足で入れるも、GK昭大がキャッチ。田坂が反撃のドリブル、右サイドを持ち上がってセンタリング、はわずかに俊介に合わず。西山ドリブル、PA侵入しライン際で倒されるが今度も笛はなし!しかし今のはファウルだったッ!
 桑田に代わって田中イン。そのままトップ下へ。安芸FK、フィードは長すぎ、またGKのもとへ。昭大、キャッチしようとしたが誰も競りに来ないので思い直して腿でトラップ。ちょっと危ないプレイだな。さてボランチに移り、相変わらずの渋い守備とボール配給を行っていたカズから俊介にボールが入る。俊介はボールキープからクルリと反転してスルーパス!これが左から中央へ走り込んだ西山にピタリ!西山ワントラップ、飛び出すGKをかわすようなトラップだったがボールはそのまま流れてしまった。しかしボールはGKのそばをすり抜け、そのままゴール右スミへころころと転がっていく。西山は後を追いかけたが、ボールはそのままゴールへと転がり込み、3−0。
 安芸、MF7>18。
 田坂、左からドリドリドリ、中央までDFを引きずりつつ持ち込んでシュート!ジャストミートせずGKキャッチ。
 後半20分、GKが昭大から松岡に交代。
 俊介が足をつったようだ。翼がスタンバイする。田坂のタテパスに馬屋原がうまく反転しつつ抜け出すが、DFがクリア、CKへ。左CK、田坂のキック!ファーへ飛ぶボールの落下点にフリーで藤井が走り込み、右足ダイレクトーー!外れたー!藤井悔しがる−!
 ここで俊介に代わり翼。翼がボランチに入り、田坂が前に上がり、田中がFWへ。
 カズのパスを受けた田坂が、両脇を駆け上がる西山と吉村をおとりに単独ドリブル突破、センタリング!はラインを割る。安芸の反撃、右からクロスを上げ、左に流れたボールを拾ってシュート性(ていうか多分シュートだった)のクロス!ファーから11番がスライディングで飛び込むも、惜しくも合わず。
 サンフ、西山に代わり1年の柏木イン。柏木がトップ下に入り、田坂がFWに上がる。同時に安芸もFW17>8。
 田坂のドリブルがカットされ、安芸カウンター!と思った瞬間、カズがボールをすかさず奪い返す。利いてるね。またもカズのワイドな散らしから吉村に展開、吉村がダイレクトでクロス!鮮やかな弾道が馬屋原のもとへ、ワントラップ、シュートはDFブロック。今度は田坂が左サイドからDFを蹴散らしつつ切り込みシュート!はGKセーブ。翼>田中>柏木とリズミカルにボールが回る。柏木、サイドのプレイヤーという印象だったが、真ん中でもいけそうだ。
 そして、左サイドでFKを得る。田坂のキック、低いボールを中央で柏木が浮かせ、ファーの田中がヘッドで落とし、馬屋原がゴール正面からダイレクトボレー!このダイレクトプレイにさしもの安芸DF陣も対応できず、とどめの4点目が豪快にネットを揺らした。
 馬屋原のポストに左から柏木が抜け出しワントラップ、が大きくラインを割る。右からのアーリークロス、ファーの柏木がトラップするもシュートまで持ち込めず。安芸FC、最後の反撃、カウンターから左へ展開するが、森脇がカット。そしてホイッスルが鳴った。
 終わった!両チームの選手に拍手して、すぐに吉田へと向かう。最初は高速を使おうとしたが、54号線を使ってもそう違わないとお聞きしたので、54号線に抜けて南下、一路吉田サッカー公園へ。
 やはり守備を固めた相手には、ラストパスでのイメージシンクロと、相手の意表を衝くプレイだなー。トップチームは生真面目に回してばかりだから・・・もーちょっと相手の嫌がることを考えて実践してもらいたい。その点今日1ゴール2アシストの俊介はそこんとこわきまえてるといえよう。いや彼が性格悪いって言うんじゃなくて、創造力、もうちょっとくだけた言い方したら「イタズラ心」「遊び心」っていうのか、そういうものを持っているってこと。トップチームももっと、わくわくするような、そう来るか!と思わず膝を叩くような、そういうアイデアを披露してほしい。何たって、広島者は「アウト・オブ・スタンダード」を毎年堪能してきたんだから、今年もそーゆーのを見せてくれんと、その、なんだ、困る。


5月5日 広島ビッグアーチ 晴
もみじカップ 決勝
VS大分鶴崎高校

 前日は京都国立博物館の特別展示『空海と高野山』を母と観に行って、その後京都在住の知人と逢っていろいろ本を読んだりCDを聴かせてもらったりして遅くなったのでそのまま京都で一泊してこの日の朝、京都駅へ。新幹線でこのまま福岡へ・・・は、料金を見て断念。近場では、西京極での京都VS仙台、長居でのセレッソVS市原。オシム監督の「危険なサッカー」はちょっと見てみたかったが、でもぜひ見たい、ってものでもない。帰って部屋の片付けでもしよう、と福山まで買ってひかり号に乗る。
 しかし、サッカーの日な今日に何の試合も見ないのはえらい損な感じがする。なのであっさり予定変更、広島へ。もみじカップの決勝観ていこう。福岡には必ず勝ってくれるはず。そういえばユースも午前中は福岡U−18とだったか。でも敵じゃなかろう。で、決勝はたぶんうちとガンバユースやろなー、と思いつつ広島で下りて、ビッグアーチへ。坂を上って、上って、昨日の展示のカタログがぶち重いために少し息が上がって、やっとこさビッグアーチのメインスタンドへの階段へたどり着く。中から立て続けにホイッスルが聞こえた。もう始まっているのか。携帯を見ると、13時17分だった。
 相手はガンバかなー、と関係者入り口のガラス越しにピッチを透かし見る。
・・・・・白のアウェイユニのサンフに、青と赤のFC東京ユニ。
FC東京ォ〜!?なんだガンバはどうしたんだと急いでスタンドへ上がる。ホーム側ピッチにサンフが、アウェイ側ピッチにFC東京そっくりユニの大分鶴崎高校が陣を展開していた。ガンバ負けたんか!U−18合宿で丹羽に寺田に三木に家長がいないとはいえ・・・アウェイに弱いという風評は聞くけど、本当のようだ。
10馬屋原
8前田俊 11西山
20桑田
6田坂 5前田和
13吉村 4藤井 3中野 14森脇
1松岡
 代表合宿は昨日までだが、サンフもU−18勢はもちろん不在で、3日と同じメンバー。馬屋原と俊介がワンツー、馬屋原ミドル!外れる。さらに俊介と吉村のコンビで左サイドを崩し、CKをゲット。左CK、蹴るのは田坂。キック!鋭いボールがゴール前に飛ぶ、DFがヘッドでクリア・・・しきれず、ボールはファーサイドのポストに当たるとゴールマウスに飛び込んだ。サンフ早くも先制!
 大分鶴崎は結構ラインを押し上げて前からプレッシャーをかけてくるが、サンフはこれを上手くかわし、常に裏を狙っている西山と俊介に次々とフィードする。さらに後方からは田坂が持ち上がってくるし、馬屋原や桑田のはたきから両サイドバックもガンガン上がってくる。西山がルーズボールを拾ってドリブルで突っかけシュート、GKキャッチ。さらに田坂が左にはたき、吉村が中へ切れ込み俊介にパス、俊介スルーして西山シュート!GKキャッチ。鶴崎のスローインを田坂がかっさらい、そのままドリブルで突進しシュート!GKセーブ。中野が鋭い飛び出しからインターセプト、そのままドリブルで持ち上がり馬屋原とワンツー、左にはたいて俊介が受け、切り込んで左足アウトサイドでシュート!GKキャッチ。鶴崎GK大忙し。
 田坂、マルセイユ・ターン失敗(決まればかっこよかったが)。
 松岡フィード、左に流れた桑田がキープ、一転ドリブルでタテに切り込みDFを振り切ってセンタリング!は惜しくも走り込んだ馬屋原に合わず。流れたボールに俊介が競りに行ってCKゲット。西山のCKはいい弾道だったがGKがクリア。俊介の巧みなキープから倒されてFKゲット、やや遠目から西山が直接狙ったが威力不足でGKキャッチ。しかし西山、今度は左に流れてタテに突破、深く切り込んでセンタリング!ニアでDFが足を伸ばし止めたが、ボールはクリアできずその場に止まってしまった。これに桑田が食らいつき、ワントラップするやターンしざまにシュート!これがゴールネットを揺らして2−0!
 田坂に俊介・西山のドリブル・トリオが縦横無尽に駆け回って鶴崎の陣を蹂躙する。右でボールカット、西山がクロス、中央桑田がスルー、背後の馬屋原がループシュート!GK何とかセーブでCKへ。左CK、田坂ショートコーナー、リターンを受けてクロス!中央で桑田がヘッドで合わせたが、惜しくも上に外れた。ここで前半終了。
 鶴崎はサンフの前線からの激しいプレスに攻撃を構築できず。カズを中心に、田坂、桑田、西山、俊介がきっちり体を寄せ、というか割り込ませるようなタイトなプレスをかけてくるので、まともにパスすら出せない状況だ。午前中のガンバユース戦でかなり消耗していることもあるのだろうが。
 後半、中央のパス交換からまず馬屋原がシュート。外れる。鶴崎、中盤で上手くカットしてカウンター、FW18走ってMF10に折り返し、ミドルシュート!は上に外れた。さらに右サイドからFW11がドリブル突破するも、カズが最後までついていき、吉村と囲んでゴールキックとする。サンフ、ロングフィード!左の西山が(俊介とは頻繁にポジションチェンジ、というか二人がほぼフリーに動き回っている)受けてドリブルで切り込みセンタリング、俊介がゴール正面でトラップ、ここでDFが後ろからスライディングでクリア、CKに。左CK、田坂キック!低いボールがニアに飛ぶ、サンフの選手が競り合いながら足を伸ばすが合わずにボールはゴール正面に、そこへ身を沈めながら藤井が飛び込んだ!頭で合わせてゴールに突き刺し3−0!後半7分、ほぼ勝負を決めた。
 ここから選手交代ラッシュが始まる。まずは馬屋原・田坂が下がって田村・田中の「Wユーキ」がイン。森脇がドリブル、田村とワンツーで左サイドに回り込みつつシュート!GKセーブ。
 俊介に代わり1年生の柏木イン。鶴崎がCKを得るが確実にはね返す。そして西山・カズ・桑田に代わり富成・木原・大屋がイン。富成ドリブルシュート、右に外れる。さらに森脇・吉村に代わり槇野・福本イン。木原の右サイドからのドリブルシュート!GKセーブ!そしてGKを松岡から栗崎に交代。9人チェンジで、最終的にこうなった。
19富成
24木原 9田村
17大屋 23柏木 25福本 15田中
4藤井 3中野 27槇野
21栗崎
 田村のパス、富成スルーで柏木シュート!はGKセーブでCKに。右CK、柏木が左足キック!服部公太のキックを思わせるような弾道がファーサイドへ、しかし藤井に合わず。
 さてメンバーがほぼ入れ替わり、さらに3−4−3という陣形になったせいか、ほぼフラットな中盤とスリートップとの間隔が空きはじめ、そのスペースを使われて鶴崎が立て直してきた。次々にパスが通り、ゴール前に鶴崎のスリートップが飛び出してくるが、中野と藤井を中心に食い止める。槇野はちょっと危なっかしかったが、なんとか守る。森山監督から中盤のスペースを埋めるように指示が出た。そしてその中、、田村が右サイドでキープしながら持ち上がる。残りのFW二人の動きがやや効果的でなく、田村にどんどんマーカーが集まっていく。あーあーこりゃとりあえず撃っとけ。キープ力のある田村はPAすぐ外を左へ流れながらドリブル、ちょんと蹴りだすと左足を強振した。
 ゴール!!
ボールは豪快にネットを揺らした。おおう!いつもはちょっぴり決定力に欠ける田村だが、今のはナイスシュートであった。
 あとは時折連携にギクシャクしながらも木原のシュート、福本のフィードから富成のシュートなど攻めっ気を失わず、そのまま4−0で押し切りホイッスル。もみじカップを無失点での完全優勝で飾った。ブラボー。
 ところでナイキカップのジュニアユースは?確認・・・・

ヴェルディをPK戦で破って優勝ォォォ〜ッ!!

やたー!!世界大会出場だ!ブラヴィッシモ!!
押されまくりだったけど持ちこたえてカウンター一発でゴールして1−1、延長でも勝負つかず、PK戦は12人目までもつれこんだがこれを制した、とのこと。
すごい、連日の延長・PK戦を制するとは!しかも実力では上回るガンバ・ヴェルディを向こうに回して!見事なり!

 一昨日負傷した黒飛くんは、連休明けに精密検査を行うとのこと。今は松葉杖らしい。大丈夫かな・・・
Bチームのほうは、昨日も熊本国府Bと三次に快勝。一昨日と同じくメンバー不足で、GK栗崎くんが今度はFWに入り、あまつさえゴールを決めてしまったらしい。やるな栗崎くん。
 帰りの高速バスの中で、トップチームが服部と浩司のゴールで勝利したことを確認。水戸VS新潟は2−2のドロー。川崎もドロー。昨日は大宮もドロー。よし、また少し離したな。大宮に勝利して、第1クールを無敗で終えたい。


5月3日 広島ビッグアーチ 晴
もみじカップ グループリーグ
VS初芝橋本高校

 5月3日。フラワーフェスティバルの開幕日。広島行きの高速は混む、ということをすっかり忘れていて、9時30分に出たものの、山陽道はやはり渋滞に入った。しかしただの渋滞ではなく、事故による渋滞だった。しかも、志和ICをはさむ二つのトンネルの両方で追突事故やってやがるゥゥゥ!!普段高速に乗ってないからそうなるんだ高速なれてない奴ぁ下走れやコラァ!!
 毒づきながらやっとの思いで五日市ICで下り、ビッグアーチへ。時計はすでに13時を指そうとしていた。とっくに第1試合の香川西戦は終わっている時間。何てこったい。もみじカップ以外にもいろいろとやっているようで、駐車場は車で一杯だった。サンフレ・バスに招待高校のバスたちが停まっている。急いでビッグアーチへと上がって行くと、すでにサンフユースの選手たちはクールダウンも終え、そこかしこで一息ついていた。スタンドへ入って訊いてみると、香川西には2−0、黒飛と前田俊介?のゴールで勝利したとのことだった。ほどなくスタンドに皆実高校の選手たちが上がってきた。皆実は隣の補助グラウンドで別ブロックのベルマーレユース戦を行っており、結果は、後半ロスタイムの失点で0−1で敗れたとのこと。
 控え室から熊本国府高校の選手たちが出てきた。みんな結構でかい。トラックでひとしきりダッシュしたあと、ひとまず下がって行った。
 空き時間は省略。
 次の試合は初芝橋本(赤)VS熊本国府(緑白縦縞)。橋本、試合前に円陣を組んで掛け声をかけた後、花火のようにぱーっと八方(ていうか十方)に散ってゆく。キレイ。対する国府は声がよく出ている。試合開始。橋本は4−4−2、国府は3−5−2。まずは国府がボランチ2番のミドルシュート。さらに左WBの7番がドリブル突破、クロス!中央に二人飛び込んだが、DFがクリア。序盤は国府が押し気味だったが、先制は橋本。右へ展開し、右の攻撃的MF18が持ち上がって、上がってきたボランチの6番に折り返す。6番は反転してクロス、ニアに上がったボールはDFクリア、と見えたがDFはGKに任せたかスピードを落とし、すっと抜け出した長身の橋本FW11がヘッドでゴールに押し込んで先制!
 熊本国府は左サイドの7番、スピードのあるMF10を中心に攻めるも、橋本はドイスボランチの6番、13番を中心に徐々にペースをつかんでいく。確実なさばきと繋ぎを見せる6番に、しなやかなテクニックでボールを持ち上がる13番から自在にサイド攻撃を繰り出して行く。13番のミドルシュート!バー直撃!国府もトップへ正確なフィードを当ててゴールに迫り反撃、しばし拮抗状態が続く。しかし、ゴール前の混戦クリアを拾って橋本6番のシュート!GK正面。13番の絶妙勢い殺したスルーパスに19番が抜け出し、ループ気味にシュート!はまたもバー。ここで30分ハーフの前半終了。
 後半はほぼ橋本ペース。国府の選手たちに比べ一段上手い感じで、ボールの捌き、連携、視野の広さで国府を翻弄。大胆なサイドチェンジにはしびれる。国府の監督が厳しい言葉を選手たちに投げかけ始めた。そして、橋本が左サイドバック12番のオーバーラップからゴールラインまで切り込みセンタリング、ニアにあわずも中央ダイレクトであわせて2−0とした。国府も監督の檄に応えて終盤押し込んだが、ゴールならず。2−0で初芝橋本が勝利した。
 サンフの次の相手は、初芝橋本。連戦になる。橋本は大柄な選手が多い国府とやったこともあるし、少なからず消耗しているだろう。国見でさえ後半バテてしまったし(2月9日参照)、今の試合の間休息をとったサンフが有利なのだが、橋本もよく組織された好チーム、はたしてどうなる。
 一眠り。
サンフがアウェイ側のトラックでアップを始めた。16時を回り、U−22の試合が始まった。i-mode2chで見てみると、どうやら今日もダメダメな展開らしい。
10馬屋原
8前田俊
>15田中
11西山
>12黒飛
20桑田
6田坂 5前田和
13吉村 4藤井 3中野 14森脇
1松岡
 例年は、パンフレット記載とはまったく違う背番号(練習試合用)で出ていたのだが、今年はなんか怒られてしまったらしく、公式試合用の番号で出ている。ちなみに、この大会自体は公式戦ではない。
 高萩と高柳はU−18日本代表候補合宿で不在。今日は東京Vと練習試合だ。(1−1だったらしい)
 両チームの選手が出てきて円陣を組み、気合。初芝橋本、ぱっと全方位散開。緑のフィールドに大きな赤い花火が映える。キレイだ。ただ散開するのではなく、展開スピードも揃っており、きれいな円を保持したまま広がってゆく。このチームのチームワークのよさはこういうところからもうかがえる・・・とか言ってみたりして。
 まずは馬屋原のポストから俊介がDF二枚の間を突っ切りシュート!GKはじいてCKに。右CK、西山のキックはゴールに結びつかず。橋本、中盤からのスルーパスに長身FW11が抜け出すが、中野が追いついてクリアする。さらにPA付近の競り合いからこぼれたボールを橋本MF6がミドルシュート!松岡セーブ。橋本の選手はどいつもこいつも視野が広く、ダイレクトパスをポンポン繋ぎ、時には鮮やかなサイドチェンジでボールを大胆に走らせる。美しいサッカーだ。サンフも負けてはいない、左からすばやく右に展開、ゴール前に飛び込む俊介にラストパス!しかし俊介トラップミスでゴールならずー!サンフは、素早く後方でボールを回して早めに前線にフィード守備陣の裏を突いてくる橋本の攻撃にやや押されぎみとなる。特に右サイド、FW19とMF18が良い動きで、吉村をきりきり舞いさせていた。
 しかし、桑田が中央持ち上がってのシュート(惜しくも左に外れる)、また左サイドで西山がDFと競り合ってボールを奪い切り込んでセンタリング(飛び込む俊介にわずか合わず)、馬屋原のミドルシュート(右に外れる)など、前線が目を覚まし始めると、中盤からのプレスからサンフが攻勢に転ずる。スピードとテクニックのあるレフティ二人、西山と俊介がフリーで動き回り、それに馬屋原の効果的なポストが加わり橋本守備陣を攪乱。そして俊介の中盤からのドリブル、スルスルと持ち上がりひょいひょいとディフェンスをかわしながら一人で中央突破しPA侵入、ここでDFをかわそうとしてボールが足から離れてしまったが、馬屋原がこれを拾ってシュート!ゴール左スミに突き刺してサンフ先制!
 またも俊介がフワフワと持ち込んで馬屋原に流し、馬屋原がシュート!これは左に外れた。今度は左サイドに流れた馬屋原がクロス、DFクリアのこぼれを西山がボレーシュート!は枠を外した。が、ペースはサンフに移った。橋本、ややバテてきたか。攻撃がカズ・田坂のところで止まるようになってきた。中盤でボールを拾った桑田がドリブル開始、一気に中央を破るとDFをかわしてPA侵入、飛び出すGKも大きく横に蹴り出してかわし、無人のゴールに蹴り込んでゲット!2−0。それからも西山と俊介、そして桑田が縦横無尽に走り回ってペースを譲らず、前半終了。
 えーとU−22のほうは・・・茂庭のゴールで1−0か。ミャンマー、一人退場で10人。アウンアウンウー、ファン急増中。にしても相変わらずのひどい試合らしい。だからカズトップ下で松井はFWに上げちゃって、阿部がリベロで青木をボランチにしとけっちゅうねん山本。こっちを観に来てよかったよ。
 後半開始時間。初芝橋本の選手はピッチで立ちんぼ。でもサンフ出てこない。やっとこ出てきた。待たせるな!(オレを)
 後半開始より前田俊介に代わり田中祐樹イン。そのままFWの位置に入る。
 橋本、右からのクロスにゴール正面11番がトラップ、落としてシュートも上に外れる。サンフは田坂がオーバーラップ、ループ気味のミドルを放つが上に外れる。橋本、またも右から、MF13から右SB8に出し、クロス、しかしライン割る。立ち上がりは一進一退だったが、やはりスタミナ面で有利なサンフが押し込み始めた。とくに西山、走る走る!!中央田坂から西山へ、西山戻す、田坂は馬屋原に入れる、ポストから田中がシュート、GKセーブ!ボールが右に流れる、これにオーバーラップしていた右サイドバック森脇が食らいついてゴールライン際から思い切りシュート性の折り返し、これがGKの鼻先を抜けファーに抜けるところを、待ちかまえていた田中が完璧に合わせて追加点3−0!シュートの後、きっちりゴール前詰めていた田中に乾杯。
 さらに右サイドから西山がドリブルで中に切り込み、クロス!ファー田中に合わず。ここで西山がスーパーサブ・黒飛に交代。
 橋本、右サイドのクロスからファー13番がヘッド!GKキャッチ。サンフ、森脇のサイドチェンジで左に振り、そこから黒飛へボールが入る。黒飛はドリブル突破から馬屋原にはたき、馬屋原シュート!はGKキャッチ。さらに田坂が右から豪快にサイドチェンジ、左サイドバックの吉村が切り込んでシュート、は上に外れた。しかしまだ終わらない、田村の柔らかなスルーパスに黒飛が抜け出し、DFをちょんとかわしてシュート!他のDFに当たったが、こぼれを馬屋原がシュート!GK正面。
 サンフの中盤のプレスが橋本の展開力を上回る。そこから黒飛がテンポの良いドリブルでゴール前にたびたび迫る。黒飛、巧い。と思っていると橋本が馬屋原からボールを奪い、中盤からスルーパス一閃!FW11が抜け出し、シュート!!ボールはゴール左スミ・・・には惜しくも入らず、ポストをかすめて外れた。DFがちゃんと寄せていたのがよかった。右サイド森脇がドリブルで上がり、中へグラウンダーのパスを入れる、ニアで馬屋原がスルー、ファーの田中がトラップしてDFを振り切り、ゴールに叩き込んで4−0!
 さらに黒飛が右サイドでDFと競り合いつつキープ、かわすか?と思った時、黒飛が突如崩れ落ちた。蹴られた?引っ掛けられたようには見えたがそんな風には見えなかった。ひねった?スタンドがざわつく。ボールをキープしていた橋本の選手に対し、橋本のキャプテンが「出せ!出せ!」と怒鳴った。ボールが蹴り出される。黒飛、まったく動かない。担架が入る。運び出されるが、ここでもまったく立ち上がる気配を見せない。これは・・・まずいか?
 一人少なくなったサンフはやや押し込まれたが、得点を許さず4−0で勝利。しかし、黒飛はそのホイッスルを聞くまで動くことすらなかった。
 試合終了後に訊いてみると、「倒れる時に音がした」とのこと。靱帯を損傷している可能性もあるらしい。何てこった、昨年は負傷のリハビリで一年を過ごし、今年こそ!とゴールを挙げ続けてきたのに、なんというハードラック。なるべく軽い負傷であってほしい。
 Bチームも広陵と熊本国府Bに無失点で連勝。しかし人数が足りないのでジュニアユースから3人を駆り出したものの、ユースの古本くんが怪我のため、そして頼みの平繁くんが発熱で出場できず、GKの栗崎くんがストッパーとして出場という荒業。それで無失点というのだから、面白い。やはりGKというものはプレイヤーの中で最も優れているのかもしれないな、とか思った。
 

4月13日 広島ビッグアーチ 晴
ナイキプレミアカップ中国地域予選決勝
サンフレッチェ広島FCジュニアユースVSサンフレッチェびんごジュニアユースFC

みよし運動公園 晴
練習試合
サンフレッチェ広島FCユースVS長崎日大高

 1988年1月1日以降生まれの選手たちによるナイキプレミアカップの中国予選も決勝。前日の雨中のグループリーグを制したのは、サンフレッチェ広島とサンフレッチェびんご。広島県大会決勝と同じ組み合わせとなった(広島はハジャスに1−1、プエデに7−0の勝点4で、びんごはアミザージに4−0、くにびきに1−0の勝点6で突破)。前日はユースVS皆実の広島ダービーもあり、なかなかおいしい一日だったのだが、仕事のため行けず。そのため、くにびきのとある方にお会いすることができなかったのは残念でした。
 気を取り直して8時に家を出る。10時から試合開始だから、11時過ぎに試合が終わったら市内で買い物でもして帰るかなーと思いつつ山陽道を走り、小谷SAでとろろ丼食べてとりあえず腹を満たしビッグアーチへ。
 9時45分、広域公園着。駐車場の車の数は多い。補助グラウンドなどでもサッカーの試合が行われるみたいだ。
 ビッグアーチ正面ゲートを堂々とくぐって、メインスタンド中央、SS席エリアへ出る。こういう機会でもないとここへは座れんからな。この前はいつだっけ、サテライトの南国高知との練習試合のときだったか。もちろんタダだったけど。
 ピッチでは両チームの選手がアップを行っている。ホーム側に広島、アウェイ側にびんご。広島が白、びんごが紫のユニだ。昨日の天気がウソのような快晴で、ビッグアーチの芝は見るも鮮やかな深緑色。最高のコンディション。先に広島がアップを切り上げたがびんごはそれからもアップを続け、試合開始直前まで引っ張ってから下がっていった。
 ほどなく選手たちが出てくる。
広島: びんご:
12田中 10横竹 10
7矢野 17
2西本 9新井
8加藤
6山根 4沖田 3林 5水田
1兼田 16
(広島の選手名は、ナイキプレミアカップ公式HPの全国大会登録メンバーによって記入・・・4/28)
 両チームとも、先日とは少しメンバーが違う。広島は、トップにこの前見たときはセンターバックだった12番を入れていた。広島4−4−2、びんご3−5−2は変わらない。センターサークル内での整列と礼が終わると、両者の全選手が口々に掛け声を上げながら円陣を組み、裂帛の雄叫びを上げてピッチに散っていった。さあ、キックオフ。
 まずは広島が攻め入る。右サイドでFW12(田中?)がフィジカルを活かしてキープしFW10横竹にパス、横竹はトラップ、ワンタッチ持ち込んでシュート!これは右に外れた。さらに右に流れたトップ下7番(矢野?)が中に入ってきたMF2(西本?)にパス、2番はセンターの横竹にクロス、横竹がヘッドで落として12番が走り込みシュート!これはGKがすばやく詰めたために、浮かせたシュートは上に外れてしまった。またも広島右からの攻め、MF9がドリブル突破で右サイドを切り裂きCKをゲット。右CK、レフティの2番が向かう。両チームの選手がゴール前にひしめく、キック!横竹がニアにダッシュ、びんごDFも2枚がつく、横竹ジャンプ、しかしボールはその上を越えてゴール正面に曲がり落ち、ぽっかり空いたそのスペースに走り込んだ広島MF8(加藤?)がダイレクトボレー!ゴールド真ん中に豪快に突き刺し、早くも広島が先制した。
 しかしまだ序盤の失点、取り返せばいい。びんごが反撃、中盤の底のMF7を基点に攻め入るが、広島の4バックとボランチ8番がしっかりと布陣してはね返す。クリアボールが横竹に入った。横竹、反転して前を向く。前掛かりになっていたびんごの守備陣はハーフウェイライン付近まで上がっていた。それを確認した横竹は一気にドリブル、加速してハーフウェイラインを超え、追いすがるびんごDF陣をはね返し引き連れつつ疾走、PA侵入、GK飛び出す、フェイントでかわす、がら空きのゴールへ蹴り込む―――ゲット!!自陣からゴールまで一人で持っていってしまった。強い・・・っ!!2−0。
 広島が主導権をつかんだ。ルーズボールがびんごDFの上を飛び越え裏へ、それに横竹が反応しシュート!GKセーブ!!さらに中盤のせめぎ合いから横竹にボールが入る、横竹は一人かわしてドリブル、DF二人を引き連れつつ、PA角の辺りに侵入するやシュート!強烈な右足の一撃が対角ゴール左隅に突き刺さり、3−0!ま、まだ前半10分回ったところなのに・・・・! 
 もう攻めるしかなくなったびんごは、7番に右サイドの6番、そしてトップ下の17番を中心に攻撃を仕掛ける。スリーバックも臆することなくハーフウェイラインまで押し上げて攻撃陣を支える。しかし当たりに強いツートップを用意した広島は、中盤からの組織的なプレスでしっかり守ってボールを奪い、彼らに当てて展開する。12番キープ、ドリブルで切り込んで10番へパス、10番スルーパス!7番抜け出すがGK飛び出してクリア。ボールを拾った9番が右サイド突破してCKゲット、2番キック!ファーで広島の選手がハンドしたが、主審はとらない。これからピンチを迎えたが、びんごは体を張った守備でゴールを守る。この混戦の中びんごFW9が倒れたが、立ち上がった。
 びんご反撃!右サイドへ展開、最前線のFW10がキープから6番に戻す。さらに横の7番につなぎ、7番はオープンスペースに走る左サイドの8番に開く!8番、クロス!ニアでFW9がスルー、後ろからFW10が走り込み、アウトサイドでダイレクトシュート!GK飛びつく、触れない!がボールは惜しくも左に外れた。広島DFがびんご10番にしっかり寄せていたのが奏功した。
 いっそう前掛かりになるびんご、しかし一瞬の隙、広島のクリアボールがびんご陣へ飛ぶ。横竹が飛び出す。完全にびんごDFラインの裏から走り出したため通常ならオフサイド、なのだが、びんごの選手がみな広島陣内に入っていたため、オフサイドなし!!疾走する横竹、追いすがるびんごDF陣を強引に振り切りPA侵入、シュート!はGKセーブ!
 ここで25分ハーフの前半が終了した。
 前半1点でも返しておきたかったが・・・びんごが逆転するには、前線をもう一枚増やすしかない。攻撃時にゴール前の人数が足りなかった。7番をもう一列上げるとか・・・しかし両者ともメンバーチェンジ、布陣に変更はなし。この世代ではチームコンセプトを崩すような変更を加えることはない、かやっぱり。よーし日ごろの練習の成果を見せるのだびんご!後半はびんご応援モード。
 びんごからキックオフ、ちょんと蹴りだしちょんと後ろに戻す、すると10番が走り込みざまロングシュート!さすがに減速してGKがらくらくキャッチしたが、攻めの姿勢をはっきりと見せた。その意気やよし!
 広島、左からのスローイン。入れる、受ける、クロス!低いライナーがニアへ飛び、横竹が胸でトラップ。そして浮いたボールを後ろに反らし反転、落ちてくるボールを右足で強烈に叩いた。
ゴールっ・・・・!
ボールはゴール右に突き刺さった。4−0。おまえはもーちっと手加減しろー!(無理です)
 横竹のキープから右サイドでFKゲット。2番がキック、ニアに横竹飛び込むがDFクリアでCK。2番キック、またも横竹ヘッド!DFクリア。
 広島、12番アウト、11番イン。
 びんごは7番の粘り強いキープからの持ち上がりで活路を見出そうとする。そして、誰かは忘れたがドリブルで切り込み、飛び出してきたGKまでかわしてシュート!だが広島DFが戻ってきてブロック!広島反撃、横竹が倒されFKゲット。右サイド、蹴るのは2番。キック!ゴールに向かっていく軌道のボールに広島の選手が飛び出しヘッド!・・・はボールが高すぎ空振り。助かった、と思った時、ぱさっとネットが揺れた。ボールがゴール内で転がる。直接入っちゃった!!5−0。本来味方に合わせるつもりで蹴ったんだろうけど、予想外にコースが絶妙だった・・・!
 広島、DF5>DF17(竹下)。
 もはや残り時間で追いつくことさえ絶望的になってしまった。しかしここからびんごが吹っ切れたような攻勢に出る。MF17がパスカットからカウンターのドリブル、ファウルを受けFKゲット。蹴るのは7番、直接狙う!GKキャッチ。左サイドからFW9が持ち込み、ミドルシュート!GKキャッチ。広島は勝利を確信してやや気が緩んだかミスが増え、びんごは中盤でボールを奪って鋭い攻めを繰り出す。またもFKゲット、キッカーは7番、今度はグラウンダーで直接!GKキャッチ!びんごの7番、鋭いプレッシャーから広島の7番よりボールを奪いそのままドリブル突破、広島ディフェンスと競り合いながら攻め上がり、またもファウルを受けFKを得る。蹴るのはもちろん7番。キック!絶妙の弾道がゴール前に曲がり落ち、大混戦に。びんごシュート!GK体を精一杯伸ばしてキャッチ、しかし倒れた衝撃でボールを取り落とす、びんご選手が殺到するが広島がクリア!ここでGKが混戦の中蹴られたらしくしばらく治療したが、無事に復帰した。
 広島久々の攻撃、左サイドに開き、2番からクロス!ニアのDFがこれを空振り、ボールはフリーの横竹へ!中央突破、GKが飛び出すのを見るとループシュート!これは上へ外れた。びんご左サイドからつなぎ中央に折り返す、中央4番がスルー、ファーの17番がシュート!当たり損ねたがボールはゴール正面の9番に、しかし広島DFがしっかりと寄せて撃たせない。広島、中央11番(辻)から右サイドに開いた横竹へパス、横竹が右サイドを切り裂きセンタリング、ゴール前に上がってきていた11番がファーから押し込んだ!ゴール!しかしびんごが一斉にハンドのアピール!主審は副審に確認、ハンドを認めた。
 びんご、7番のカットからツートップにつないで侵入、右に開いてクロス!はラインを割る。
 そしてホイッスル、試合終了!サンフレッチェ広島FCジュニアユースが全国大会出場を決めた。大差で敗れたものの、びんごも最後まで攻める姿勢を失わず、試合を引き締めていた。横竹くんを止めることができていたら・・・リベンジは月末から始まるクラブユース選手権U−15にて果たしたい。広島は、全国大会でがんばれ。横竹くんには厳しいマークがつくと思うので、それでも勝てるような試合運びを身につけて。
 さて市内で買い物・・・と思ったところへ、あるユースの選手のご家族の方より、
「今日、ユースは12時からみよし運動公園で長崎日大と練習試合なんですよ、観に行ってください」
・・・・・・・・うーん今から三次ですか、でもまあ毒を食らわば皿まで、という言葉もある(たとえが悪いが)。よーし行ってみよう。ていうか頼まれるとイヤといえない性格。
 すぐさま五日市ICから山陽道に乗り、広島道を経由して中国道に入った。まだ桜の花が残っている山中を高速で突っ切る。このペースなら12時ごろに三次ICに着けそうだ。しかし歌でも一首ひねり出せそうないい景色なのに、それを愛でる暇もないとは、フットボールとはつくづく因果な商売だぜ。ていうか因果なのは自分ですがどうしましょう。それはもはや死なねば直るまい。病膏肓に入るとはこのことか。なんてことを考えながら(鷽)、11時52分、三次IC着。下りると右折、直進するとすぐにみよし運動公園駐車場入り口にたどり着くが、腹が減ったので向かいのコンビニでおにぎりを買い、駐車場へ入る。
 陸上競技場そばのグラウンドでは、サブメンバーたちがボールを蹴っていた。もー始まってるかなー、と陸上競技場へ向かう。正面の関係者入り口のガラス扉からピッチを覗いてみると、まだキックオフ前だった。10分ほど遅れてるけど、まあ練習試合だし、助かった。スタンドへ上る。
1本目:
23馬屋原 10田村
28西山 14前田俊
18高萩 15前田和
15吉村 5藤井 17中野 2高柳
1佐藤昭
>16松岡
 スタメンは、前日の皆実戦と同じ。練習試合なので、個人持ちのユニの番号は大会でのそれとは違う。カズと吉村がともに15番だが、プレイスタイルが違うので見間違うことはない。俊介のミドルシュート!GK捕りきれず、CKになる。相変わらず強烈な左足だ。これはゴールに結びつかずも、今度は左サイドから西山がドリブル突破、深く切り込んでセンタリング、ファーで馬屋原が合わせる!が外す。カズのインターセプト、田村とのワンツーからクロス!DFクリア。またも西山ドリブル突破でPA侵入、DFが体を寄せてカット。そして高萩が右サイドでボールカット、そのまま一気にドリブルで持ち上がりミドルシュート!左に外れた。
 田坂は出場停止が解けたものの、怪我をしてしまったらしく皆実戦はお休みとのこと。同じくこの試合もお休みのようだ。
 サンフがペースをつかんで攻めていく。前日試合をやったというのに、みんな元気だ。特に西山はドリブルでどんどん突っかけている。高萩が左に回った俊介にパス、俊介が中央田村にくさび、田村が落として馬屋原が右へはたく、西山が走り込むが大きすぎラインを割る。しばらくして左CKゲット。高萩が向かう。キック!鋭いボールがゴール前を襲うが、GKパンチ!クリアするも、すぐにサンフが攻勢に出る。中盤の組織的プレスと正確なパスワークに長崎日大は大苦戦。またも高萩カット、縦に走る西山へスルーパス!西山ドリブルで左サイド突破、センタリング!ファーの俊介がボールを受けたが、打ち切れない。西山がそのまま撃ってもよかったか。長崎日大反撃、左からつないで24番のミドル、左に外れる。俊介から馬屋原へ、馬屋原そのままドリブルシュート、GKセーブ。長崎日大のミスパスに走り込んだ馬屋原がダイレクトのミドルシュート!右に外れる。馬屋原、今度は右サイドからサイドチェンジ、長崎日大の中央二枚の上を越え、左サイドの西山にピタリ!西山はそのままタテに抜けてシュート!は浮きすぎ外れた。
 馬屋原はポストプレイは抜群なんだから、シュートのほうも「ゴール向けポストプレイする」って感じでやればいいんじゃないかなあ、と思うんだけど、どうなのか。
 ここでGKが佐藤昭大>松岡に交代。早いな。でも栗崎に佐久間の姿も見えるので、この試合で全員出すつもりなんだろうか。昭大は特に守備機会なし。
 長崎日大CK、クリア、こぼれをミドル!松岡キャッチ。サンフは西山のドリブルが冴えまくり、クロスを入れたりCKを取ったり獅子奮迅。昨日FKを直接決めて調子に乗っているんだろうか。サンフ、バックラインからのロングフィード、これに2列目から俊介が飛び出し、シュート!GK捕れない、決まっ・・・ポスト!!ボールははね返ってGKの懐へ。いい加減1点取りなさい、と思い始めた40分過ぎ、左サイドの吉村からセンターの高萩へパス、高萩ダイレクトで田村にズビシと楔を撃ち込む、田村反転してドリブル突破、しかしボールタッチがが大きくなりDFにカットされる、田村取り返そうとする、DFは左へはたく、もう一人外に残っていた長崎日大の選手がトラップしようとした時、右サイドバックの一誠が死角からさっと襲い掛かるとそれをインターセプト、その勢いのままドリブルでPA侵入、あっという間にゴール前に達し、ゲット!
 また吉村がボールを持ち、マークに来た二人を個人技でかわしてタテに抜け、センタリング!ゴール正面で馬屋原が合わせ・・・そこなって、クリア。ノォー!だからそこはゴールマウスにポストプレイかましゃええんじゃって!田村が中盤カットからカウンター、3対3、田村は両側に開く二人を囮にそのままドリブルシュート、しかし右に外れる。藤井のフィード、西山がドリブル突破、したところで足を引っ掛けられ、前のめりに転倒。しかしその勢いで前転し立ち上がって再びボールを追い、ゴールライン手前で追いつき、ルックアップ・・・しようとしたところで主審の笛。ファウルを取ったようだ。
「えーアドバンテージ見てくださいよー!」
というような表情とゼスチャーを主審に見せる西山。主審をつとめておられる塩崎コーチ、苦笑。左サイドのFK、西山と高萩が立つ。どっちか。西山が走る、しかしフェイク、高萩キック!鋭いボールがゴールへ向かう、が右に外れた。そして再びカウンターから中央俊介が右に開く馬屋原へパス、これは厳しく馬屋原は取れなかったが、さらに大外を駆け上がってきた一誠がこれをトラップ、キープして俊介に戻す、俊介ミドルシュート!GKファンブルするも何とかセーブ、ここでホイッスルが鳴った。
 今年初めて高萩を見たけど、去年とはまったくの別人。凄い。ほとんどのパスをダイレクトの鋭いパスでさばき、サイドチェンジのようなミドルパスもダイレクトで繰り出す。運動量豊富で、いたるところでパスを受けて繋ぎ、守備にも積極的に参加する。一人だけレベルが違った。春先からトップチームの練習に参加し、シーズンが始まってからもトップチームに帯同、湘南戦ではJ最年少出場を果たした男、これほどまでに伸びているとは!後ろ髪もえらく伸びている!少し切れ!髪はともかく、まさに「士別れて三日、即ち更に刮目して相待つべし」というもの。復た呉下の阿蒙に非ず!いや高萩は元からかなりの使い手だったけど、もののたとえということで。さて松下は大ピンチだ。正直、この高萩と松下とどちらを使うかといったら、断然高萩だから。
2・3本目
11富成
13木原 9黒飛
20田中
4大屋 7桑田
8古本 2福本 10森脇 5槇野
16松岡
>16栗崎
>16佐久間
 2本目開始(この時はまだ後半だと思ってたけど)。メンバーは松岡以外総とっかえ。1年生の槇野、福本、古本、木原が入っている。三人のFWを並べ、4−3−3となった。本来センターバックの槇野は右、右サイドの古本は左にと、本来の位置とは違う位置で試されている。
 まずは長崎日大がCKを得るが、クリアする。すぐさま反撃、右から繋いで桑田のパスに田中が飛び出す!がやや球足が長く合わず。それでも森山監督からは、「ユーキ、いい動き!」との声が飛んだ。さらに桑田のカットから木原へサイドチェンジ!はオフサイド。今度は大屋翼から右の黒飛へ開き、黒飛ドリブルで切り込みセンタリング、富成がヘッド!!GKキャッチ。サンフは桑田と翼が中盤を支配し自在に展開、トップ下の田中が柔軟なプレイでチャンスを作り出す。長崎日大のミドルはGKがっちりキャッチ。トミーがファウルを受けFK。翼が桑田にはたき、木原に入れ、木原は翼に戻し翼は黒飛に出す。これはDFにカットされたが、こぼれを翼がダイレクトミドルシュート!GK正面!
 桑田から左オープンスペースへパスが出る。古本がサイドを駆け上がってラインぎりぎりで追いつき、足裏でトラップ、しかしラインを割ってしまった。・・・・・が、副審は旗を上げない!古本は持ち直してセンタリング、ファーで黒飛がヘッドで叩きつけてゲット!でもー、今のライン割ってたー、と副審を見たが、何と彼は長崎日大の選手。味方に不利な判定してどうすんだ。
 古本から富成へサイドチェンジ!スローインを得る。ここでGK松岡から栗崎に交代。栗崎は長身で手足が長く、一昔前のアイドル(「御三家」とかの)みたいな容貌。さてスローイン、受けた木原がそのままドリブルで切り込みシュート!はジャストミートせずGKキャッチ。フィードに黒飛が競りCKゲット。左CK、田中が右足で入れる、ファーの槇野がヘッドで合わせる!上へ外れた。
 それからもサンフが桑田・翼のドイスボランチを中心に中盤を支配。一度ロングフィードからの速攻を食らい、飛び出した栗崎がかわされる、という場面があったが、桑田のカバーリングで事なきを得た。スリートップも個々の持ち味を発揮。1年の木原も小柄ながら突破力を存分にアピールした。
 そうこうしているうちにホイッスルが鳴り、30分の2本目が終了した。 
 3本目、メンバーチェンジはないものの、チバック4バックの並びが右から古本・森脇・槇野・福本に変わった。古本と槇野が本来のところに戻ったというところか。
 キックオフ。さっそく左サイドに回った福本がキープからスローインを得る。スローインから黒飛がキープ、CKを取る。左CK、蹴るのは翼。キック!鋭いボールがファーに飛び、走り込んだ森脇がダイレクトで合わせてゴール!3本め1−0、早くも決まった。でも森脇、セットプレイでゴール前走り込む感覚がいいなあ。次いでロングフィードに黒飛が抜け出しGKを越すチップキックシュート、これはサイドネット。今度は中盤の混戦から桑田が右に開き、外にいた選手がすかさずクロス!黒飛がさっと体を入れ替えてDFの裏へ抜け、飛び出すGKと交錯しながら押し込む!ボールはゴールへと転がり込み、ゲットゴール2−0!いい動き!
 1年生が3人を占めるバックラインは結構安定している。左サイドバックに回った福本は、体躯を生かした粘り強いキープで攻撃の起点となる。翼のフィード!黒飛が抜け出し、DFが追いつくと切り返してバックパス、トミーが走り込んでシュート!はGKが見事にセーブ。もいっちょ翼がフィード、今度はトミーが抜け出しPA侵入、ここで引っ掛けられて倒されホイッスル!PKを得た。富成が自ら左スミに決めて3−0!翼のフィードが冴え渡ってきた。
 田中が右を上がる古本にパス、古本はそのまま突破してCKゲット。古本がそのまま蹴り、富成がヘッド!右に外れる。ここでゴリ監督の指示が出て、森脇が右に張り出し古本がセンターに回った。直後にクリアミスを長崎日大に拾われてシュートを浴びたが、幸いにも外れた。
 田中は今度は自陣でキープ、黒飛に出す。受けた黒飛は単身中央突破、あれよあれよという間にPAに突っ込み、ゴール右スミにボールを蹴り込んだ。4−0!ぎえええかっちょええ黒飛ィィー!!
 ここでGK交代、1年生の佐久間登場。アンパンマン二世かと思った。しかし外れてはいないと思うがどうか。
 左サイドの福本と翼のコンビネーションが少し悪いが、今の時期は当たり前のことなのでよし。長崎日大、ミドルシュート!佐久間セーブ、これに詰めてくるがDFがクリアする。
 佐久間フィード、これが田中に渡り、クリアされたところを木原が拾う。そしてドリブルで切り込む!PA正面を右から左へ横断し、タテに侵入しようとしたところで勢いがつきすぎボールが足から離れる。何とか足を後ろに伸ばして支配下に戻したもののDFに囲まれてしまった。と、木原はちょんと後ろに落とす、そこには走り込む富成!ズドン、とミドルを豪快にゴール右に突き刺し5−0。
 佐久間のキックは相当上手い。林卓人系か。
 左から田中がドリブルで切れ込み、ゴールライン際からシュート!バー!左サイドの福本のドリブル突破からファウルをもらいFKゲット。翼のキック!ふわっとしたボールがラインの裏へ、森脇がバックヘッドで合わせる、がGKキャッチ。中盤で自在に攻撃を構築する田中から右の森脇へボールが出る。クロス!しかしニアのDFが足を出しカット。ボールが浮き、その落ち際に・・・黒飛が走り込んだ。ダイレクトボレーでゴールに叩き込み、3本目の30分以内でハットトリック達成!直後に試合終了のホイッスル。 同時にゴリ監督の声が響き渡った。
「はいスタメンの人片付けー!」
 片付けが終わったが、ボールが1個足りないということでユースの面々、みんなで探索に出かける。ここで席を立ったので、見つかったのかどうかはわからない。
 帰路につく。猛烈に睡魔が襲ってきたので途中コンビニで一休みし、そのまま182号線に貫けて南下、福山市内へ入る。ハルピン料理の店に入ってハルピン麺なるものを頼んだが、一口食べた瞬間に発作のごとく咳き込む。げへげへげへ!辛い辛い辛い!麺もいい具合だしスープもコクが合って美味しい、しかしその表面を赤く彩るぶつ切りの唐辛子の広範囲にわたる分布は私にはトゥー・マッチだったっ・・・!咳が止まらないので店の人も「ざわ・・・」と心配そう。申し訳ない、あんまり辛いのはダメなんす。なるべく唐辛子をよけて食う。一緒に頼んだ餃子は、結構ボリュウムある包み。一口噛むや口の中に肉と野菜のエキスの詰まった汁がジュワッと広がる!これだ!餃子はこうでなくては!というわけですっかり目が覚め、家に帰った。


4月5日 東和町陸上競技場 快晴・強風
プリンスリーグU−18中国2003・グループリーグ
VS山口鴻城高

 12日のプリンスリーグ、ユースVS皆実のいわゆる「広島ダービー」の日に仕事が入ることが判明し、ちっくしょーそんなら山口まで走ったろーかと思って東和町について検索してみたらけっこうよさげなところなので行くことにした。吉田ではサテライトの練習試合(VS広島経済大)があるが、ユースの高萩に先を越されるようなヤツらの試合など見る必要なし!というわけで10時ちょっと前に家を出る。
初めにブリテン天の命を受け
碧き海原より生まれしとき
これがこの地の憲章となり
守護天使らかくなる歌を歌えり。
「統治せよ、ブリタニアよ、ブリタニアよ海原を統治せよ!
ブリトン人は絶えて奴隷となることあるまじ!」
 トマス・アーンの《アルフレッド》をCDトレイに入れる。この作品の終曲合唱「ルール・ブリタニア」は、プロムス・ラスト・ナイト・コンサートの定番、イングランド代表サポーターが試合中に国歌《ゴッド・セイヴ・ザ・クイーン》とともに熱唱する、イングランド第二の国歌ともいえる愛国歌だ。トップチームの今日の相手が湘南ベルマーレ(美しい海)なので、それを征服するように、との願掛けで。
 山陽道を走る。今日は風が強く、幾度となく車が煽られる。岩国IC出口は上り・下りとも大渋滞だった。何があるんだ。もう少し走って玖珂ICで下りる。左折し、しばらく南行してGSで給油、それから国道に入ってさらに南へ。途中、対向車線のトラックがパッシングしたので、ネズミ捕りやってんのかと思ったのだろう、前方の車がスローダウンしたためちょっと時間がかかったが(結局ネズミ捕りはなし。前の車がランプ点灯したままなのを注意されただけだったのか?)、やがて瀬戸内海へ出てきた。左折し、大島大橋を渡って周防大島へ渡る。快晴のため、深青色の海がキラキラと輝いていた。狭い海峡の海流は相当速い流れ。時には渦潮が見られるらしいが、そこまでは確認できなかった。前の車と衝突するから。
 島に渡って最初の信号を左折、東和町に向かう。
 周防大島は直線距離で東西30kmにも渡る長い島で、東和町はその東半分にあたる。島の中央部がくびれた形になっているため、試合会場の東和町陸上競技場までは20km少々ある。ので、しばらく左手に青い海、右手に緑の山を見つつ海岸線を走ってゆく。道端のパーキングには桜が植えられており、花見をしている家族連れの姿も見受けられた。強い日差しが辺りの風景を鮮明に際立たせていて、素晴らしい眺め。こういうところでゆっくりと昼寝したいなー、と思った。寝るのか!そう、寝るのにもよい寝場所が必要!そういや最近ゆっくりと昼寝するヒマ無いもんなー。仕事中にやったら解雇されるし。明日も仕事だし。あー仕事のことは忘れろ今は。今・・・は・・・zzz
 眠くなったのでコンビニで一休みし、気分も新たに出発。ほどなく、「サザン・セト道の駅とうわ」に到着。陸上競技場はこの西に隣接している。競技場前の駐車場に紫の「サンチェ・バス」が停まっていた。道の駅側の駐車場に車を停め、道の駅をぐるりと一回りしてから、陸上競技場へ。それにしても、カタカナで「サザン・セト」とは、奮ってるね。
 スタンドに上がり、すでに来られていた方々に挨拶。正面に瀬戸内海とその島々を眺望できるスタンドで、一粒で二度おいしいという感じ。ハーフウェイラインのちょうど沖ににひとつ小島があり、それがフィールドと絶妙にマッチングしている。素晴らしい眺めだ。しかし風が強い。というか強すぎる。正面の海から遠慮会釈無く吹き付けてくる。この素晴らしい天気なのに、寒い!
 ホーム側では山口鴻城が、アウェイ側ではサンフがアップを行っていた。なんか当初配布された資料では11時試合開始と書かれてあったらしく、その後訂正が来なかったためにサンチェ・バスは朝の9時ごろここに到着しちゃったらしい。もちろん13時30分開始なので、しょうがないから周防大島バス・ツアーをやってたそうだ。海辺で砂山遊びとか。そんなことを聞いていると、昨年監督を務めた木村さんがスタンドに上がってこられた。昨年は大変でしたね。いろいろと。
 アップが終わった選手たちは一旦引っ込み、アウェイの白ユニを着て出てきた。前節イエロー2枚で退場し、今節出場停止の田坂くんはみんなのビブスを集めたりコーチの真似ごとをしたりしたあと、佐久間くんと一緒にスタンドに上がってきた。ビデオ担当らしい。「今日は出んのか?」などと木村さんに冷やかされていた。
9田村
>12黒飛
10馬屋原
>19富成
8前田俊 11西山
>20桑田
2高柳 5前田和
13吉村
>15田中
4藤井 3中野 14森脇
1松岡
 U−17日本代表組が復帰。一誠がボランチに入っている。田坂の代わりに前田俊介。GK佐藤昭大はサテライトに駆り出されたようで、控えGKは栗崎。
 対する山口鴻城は青のユニ。両チームが整列し、試合が始まる。
 立ち上がりからサンフが鴻城を圧倒。素早いチェックと激しいチャージ、ボールを奪ってからのダイレクトパスの連続で鴻城を翻弄、ほぼハーフコートで試合を進めていく。右に開いたカズのクロスに田村飛び込む!合わず。俊介のミドル!GK正面。西山が右から切り込んで倒されFK。自らキック!鋭いシュートはGKキャッチ。鴻城カウンター、左サイドから攻め入り、ゴール前にクロスをあげるがクリア。しかし前掛かりになっている分守備時はちょっと危ない。マークもズレ気味だし。田村がドリブル突破、俊介に渡すと俊介は馬屋原にパス、サイドに開いた馬屋原がクロス、中央走り込んだ俊介がダイレクトシュート!ジャストミートせず外れる。そして右サイドから俊介がドリブル突破、一旦つぶされるものの西山がそれを拾ってドリブルで持ち込みシュート!これが右隅に決まってサンフがまず先制した。
 左サイドバックの吉村が元気。サンフが中央でキープしまくるため鴻城のサイドへのケアが甘くなってしまうこともあるが、スペースへポーンと蹴り出して俊足で追いつき、またポーンと蹴り出して追いつき・・・の大味な自身のスピードを活かした大きなドリブルで左サイドを切り裂く。でも自陣からやるのはこっちの心臓に悪い。守備でも積極的で、サイドバックなのにほとんどFWの位置まで飛び出してチェックに行く。裏取られたらどうすんだ。でも後ろには一誠がいるからそれほど心配は要らないのかもしれない。鴻城も、物凄いスピードで襲い掛かってくる吉村に思考が停止してしまうのか、思わずフィードしてしまい吉村にカットされまくっている。
 さて鴻城もやられっぱなしではない。前日の雨で重馬場のピッチでサンフがミスした隙を突いてカウンター!吉村の裏のスペースへ展開しドリブル突破、クロス!正確だ、FW飛び込み、飛び出した松岡と激突!ホイッスルが鳴って鴻城のファウル。しかし飛び込んでくるFWはフリーだったし、危なかった一幕。
 とはいえサンフのペース。右へ展開し、西山から中央俊介へ、俊介がキープし後方へ落としてカズのミドルシュート!GKセーブ、CK。左CK、俊介の左足!グラウンダーでニア後方へ、西山走り込むも撃てず、こぼれ球が右へ流れる。これに藤井が食らいつきグラウンダーで入れ、ファーの馬屋原がダイレクトシュート!しかし当たり損ねて左に外れる。ゴールキック、これを中盤ヘッドではね返し、これがDFラインの裏へ飛んで馬屋原が抜け出す、もDFに寄せられシュートはGK正面。二度目のCK、俊介のキックに田村がヘッド!左に外れる。ゴールキック、GKが滑って転倒!ボールは馬屋原の元へ、馬屋原、すかさずミドルシュート!GK起き上がって飛びつくが触れない、決まっ・・・らない、わずかに右に外れる。
 もともと状況の悪いピッチのうえ、さっきからハーフコートゲームになっているので、鴻城サイドは真っ黒な泥田状態になってきた。滑るわ転がらないわイレギュラーするわで、両者攻守に悪戦苦闘し始める。左サイド、吉村が突破、いったん止められるが一誠がフォロー、そして立ちふさがる三人のディフェンスの間を一気に突破して、シュート!GKファインセーブではじき出す!サンフは作戦なのかどうも俊介が中央に絞るので、西山が前線でフリーに動き回る変則4−3−3となっていた。前掛かりになったときは中盤が空くので、カウンターをやすやすと許してしまう。鴻城左からミドルシュート!GKキャッチ。サンフ反撃、馬屋原のポストから俊介がスルーパス、田村が抜け出すがGKが飛び出してキャッチ。吉村がドリブルで中へ切れ込み、馬屋原へパス、はDFクリアでCKへ。俊介のCKはラインを割る。吉村、ドリブル突破からのプレイに精度がほしい。
 なおも攻めるサンフ、FKから右の森脇に開き、そこから俊介>田村につなぐがシュートを打てない。吉村の鋭い出足からのカットから馬屋原に入り速攻も、前線が中央にわっと集まってしまいDFも密集、決定機に結びつかずCKに。そこは誰か開いてDFを釣り出さにゃー。CKに馬屋原がニア飛び込んでアウトサイドで合わせるも、枠を捉えず。田村にフィード、田村がキープしてカットされるもこぼれ球を一誠がミドルシュート!右に外れる。吉村から左に回ってきていた西山にパスが入り、ワンツーの壁パスでPA侵入しシュート!はモロ当たりそこね。
 いい加減決めろー!と思っていると、中盤でのプレスからボールをカット、浮き球が田村の元へ。バウンドするボールの落ち際を田村がダイレクトで撃つと、高めに打ち出されたボールは急激にドライブしGKの上を越えてゴールに飛び込んだ。2−0。
 中盤からのフィード、田村がDF二人と競り合いつつジャンプして強引にトラップ、そのまま切り込んで体勢崩しつつシュート!右に外れる。左CKのチャンス、今度蹴るのはカズ、キックははじき返されもう一度カズの元へ。クロス!中央俊介がキープし、反転すると右の藤井へスルーパス!藤井シュート!はサイドネット。
 鴻城、7>16交代。
 中盤の速いパス交換から左サイドの西山に展開、戻したボールを吉村がクロス!いい弾道だったが、ゴール前の馬屋原&田村に合わず。カズのカットから右へ展開、切り込んだ森脇がクロス!極上の弾道がゴール正面の馬屋原の元へ、合わせるだけでゴール・・・だったのだが、思いっきり当て損なってしまい、何とクリア。ノー!!
 このビッグチャンスを外した後は双方とも決定機はなく前半終了。もっと点が入っているべきゲームだが、足場が悪いことを差し引いて、荒らされていないピッチで攻撃できる後半に期待しよう。守備は大変そうだが・・・サンフはダイレクトのパス回しとサイドへの展開で鴻城をパニックに陥らせていたが、やや攻撃が性急で余裕がなかった。ここぞという時のちょっとした「待ち」があればもっと厚みのある攻撃ができると思う。けど、今の攻撃がミスなくできれば、これを止めるのは至難の業だろう。その場合、FWの決定力がカギになるわけだが。
 後半開始。メンバーチェンジはない。まずは吉村が左から攻め上がり中央へ入れる。西山がシュートを放つが、左に外れた。今度は右サイドから森脇がドリブル突破、タテパス!これに田村が反応して抜け出し、DFを振り切りGKと一対一、コースを狙ってシュート!・・・左に外れた。ちゃんと狙ったとこへ蹴れー!ロングフィードに今度は西山が抜け出す。深く切り込んでシュートを放ったが、DFが寄せてCKに。左CK、西山が蹴ったが大きすぎラインを割った。またもフィード、馬屋原がジャンプしヘッドで落とす、そこへ俊介が走り込み強烈なロングシュート!!一直線にゴールを襲ったボールはGK正面だったが、しかしGKは捕りきれずファンブルし、ラインを割ってCKに。左CK、西山が蹴って馬屋原が折り返すが鴻城クリア、こぼれを西山が中に入れるが鴻城クリア、カウンターに入るが中盤でしっかりとはじき返す。森脇のキープからファウルでFKゲット、右サイドFK、西山が狙う、バー直撃!!鴻城FW10が左からカウンターで攻め込み、中へ切れ込んでミドルシュート!はGK松岡ファンブルしながらもキャッチ。10番は速い。サンフDF陣を振り切るスピードを有している。被カウンター時は要注意だ。
 俊介から馬屋原へスルーパス、シュート!GKセーブ、西山CK、グラウンダーのボールにニアで俊介が合わせる!もDFに当たりGKキャッチ。右サイド森脇から俊介に入り、俊介が馬屋原とのワンツーから抜け出し右足シュート!決まった!と思ったがサイドネット。田村が中盤でボール奪取、そのままドリブルで抜け出しGKと一対一、シュート!右に外れる。フィードに馬屋原がDFに競り勝ちトラップ、そのまま中央ドリブルで持ち上がってGKと一対一、シュート!しかしこれもDFに当たって右に外れる。そこのFW、一対一くらい決めろーーー!!
 イライラしてきた。しかし右CK、蹴るのは西山。キック!鋭いボールが旋回してニアに落ち、そこに俊介がフリーでさっと飛び込んで左足で合わせた。GKが反応してボールを掻き出し、ボールはフィールドに戻ったが、副審はゴールのゼスチュアでハーフウェイラインへ向け走る。主審はそれを見てホイッスル、ゴールを認めた。3−0。昨年のJユースカップ・京都戦でもそうだったが、俊介はセットプレイのときの動きがいい。嗅覚というものを持ってるんだろう。

4/8、公式記録では藤井のゴールとのこと。あれれ見間違えでしたか!それともその後の混戦から入ったということか。
 いつの間にかカズがスリーバックの中央に下がっている。両サイドが上がり、3−5−2となっていた。選手交代、吉村に代わって田中祐樹イン、そのまま左WBに入った。
 鴻城の攻撃を受け止め、バックラインから右へ。右CB中野が受け、前の森脇に入れる。森脇は切り込んでクロス!ファーの馬屋原がトラップ、シュート!・・・左に外れる。今度は田村が西山とのワンツーで最終ライン突破、シュート!!上へ外れた。チミら大概外しすぎ!!ゴール前でもたもたするなー!
 ここで田村に代わって黒飛イン。田村は前線の惜しみない運動量と泥臭さは素晴らしかったが、いかんせんシュート精度が低すぎた。クロ、頼む。
 鴻城はサンフDFのもたつきに乗じてCKを得るが、得点には結びつかず。サンフ反撃、右サイドを上がった俊介がいったん持ち直してミドルシュート!回転をかけたボールは鋭く曲がり落ち・・・バー直撃!ピッチで跳ね舞い上がったボールに黒飛が突っ込むが、GKキャッチ。さらに俊介はドリブル突破からシュートを放つが、左に外れた。どうも流れの中からうまく取れない。
 選手交代、西山に代わって桑田が入る。同時にスリーバックが森脇、中野、藤井になり、右に田中が回って左に一誠が回りカズが中盤の底に戻った。桑田は俊介とともに二列目に入る。
 風が物凄くなった。ボールもなかなかうまく飛ばない。左からカズのクロス!はファーの田中に合わず。鴻城フィード、しかし中盤に落ちたボールを黒飛がカット、そのままドリブルで攻め上がる。DFの間を突っ切り、振り切り、GKと一対一、シュート、ゴール!!
 決まった!ドリブルからシュートへの一連の動きにまったくの無駄なし!きれいにゴールに叩き込んで追加点、4−0とした。
 中央の桑田から左に展開、クロスに馬屋原がダイレクトシュートを放つがGK正面。さらに俊介のパスからシュートを放つがこれもポストに当たってゴールならず。とにかく決まらない。ゴール前、俊介と馬屋原が必死のキープからCKを得る。左CK、誰も行かない。やがて田中が向かった。中学時代はプレイスキッカーだったようだから自信はあるだろう。このCKはゴールに結びつかず。
 中央からサイドに開き、一誠がドリブルで一気にサイドを切り裂く。そして中を見てクロス!中央馬屋原飛び込む、しかしGKパンチングでクリア!ふらふらっとしたボールがPA外へ落ちる、そこに黒飛が待ち構えていた。立ち位置よりやや後方に落ちてくるボールを、体をひねりつつダイレクトボレーシュート!ボールは鮮やかにゴール左上スミに突き刺さり、5−0!素晴らしいボディバランスとボールコントロールッ!
 黒飛の連続ゴールにサンフが乗ってきた。そしてまたも一誠が左からクロス、これが鴻城DFの裏に走り込んだ俊介にぴたり!シュートだ、しかし俊介はダイレクトのアウトサイドでボールを落とす、そこに馬屋原が走り込んで一撃!強烈な一撃がやっとゴールネットを揺らし、6−0となった。
 もっといけ!・・・しかし好事魔多し、自陣でのバックパスが弱く鴻城FW10にかっさらわれ、そのままGKと一対一になりゴール右スミに決められ6−1。悪い足場を考えれば、ちょっと軽率なプレイだった。
 馬屋原に代わり、「トミー」こと富成が入る。時間はないが、取られたら取り返せ。
 中央俊介のキープから左の一誠に展開、クロス!ニアに黒飛が飛び込みヘッド!は枠を捉えず。今度は右サイド、スルーパスから田中が飛び出しクロス!ゴール正面で俊介がトラップ、マークが二枚いるがそのままシュートだ!と思った瞬間ボールは彼の足元にはなかった。落としたボールを俊介はちょんと外にはたいていたのだ、そこへフリーで走り込んだのは、黒飛!!
 ゲット!!ゴールに突き刺してハットトリック達成7−1!後半途中出場からのハットトリック、ブラヴォーなりッ!
 鴻城はキックオフシュートを狙ったが、枠を捉えず。サンフはそれからも黒飛の突破でCKを得るなど押し続け、ホイッスル。大量点を奪って勝利、来週の広島ダービー、皆実戦に臨むこととなった。しかし内容は、黒飛のハットがなければイライラ爆発もの。最低10点、15点は取れたゲームだった。そんなことではシビアなゲームを勝ち抜けないぞ。というわけで、馬屋原くんと田村くんはこれから毎日居残りシュート練習するように。黒飛くん、次も頼む。リハビリ続きだったいままでの苦しい日々の鬱憤を存分に晴らせ!
 試合後には新人の木原くんのご家族に挨拶。木原くん、練習試合ではゴールを決めてるみたいだし、小柄だけど頑張ってほしい。
 道の駅で軽く飯を食い、五条千本桜を観に行く。島の南側、道路沿いの崖に並び立つ桜の並木で、ちょうど満開の時期だった。桜の淡い桃色、瀬戸の海の深青色そして島々の緑、そして西日の青い空、が素晴らしい調和を見せている。車を降りてしばらく道沿いに歩く。辺りは静かで、聞こえてくるのは強い風に吹かれて敷き寄す波のざわめきだけ。すごく心が落ち着き、リラックスできた。この感覚、バカ騒ぎの花見では決して味わえまい。
 車が何台も通り、その騒音でちょっと興が冷めたため、車に戻る。さて帰ろう。島の北側に戻り、もと来た道を引き返す。しかし先ほど存分にリラックスしたためにまたぞろ眠くなってきた。それも猛烈に。なので道端のパーキングに車を止めて30分ほどグーと眠り、まだちょっと眠い目をこすりながら北へ。しかし今度はクシャミが止まらなくなる。いかん花粉か。目薬さして何とか抑え、玖珂ICから帰路につく。玖珂PAでかき揚げ丼食べ、それからはノンストップで家へ。速報Jで茂木のゴールを見る。おおっ、限りなくオウンっぽい!でも茂木のゴールというのなら有難く頂戴しとけ。イエローは余計だったが。
 高萩はいったんユースに戻ってU−17日本代表に合流、ということは、皆実との広島ダービーには出るのだろうか?
 


3月16日 広島広域公園第一球技場 雨
ナイキプレミアカップ広島県大会決勝・
サンフレッチェ広島ジュニアユース VS サンフレッチェびんご

 疲れている身に鞭打って意気込んで望んだ開幕戦でサテライトは「テメエらそれで金もらってんのか」と言いたい寒い試合、トップチームは劣勢の中何とか逆転するも試合終了間際に追いつかれドロースタート。憤懣やるかたなく家へ帰り、次の日気づいてみれば山陽道を走っちゃってるよこれが。
 昨日のナイキプレミアカップ決勝トーナメント1回戦ではサンフジュニアユースとサンフみろくの里が勝利。この日は午前中に準決勝のサンフジュニアユースVS千代田中学、サンフびんごVSサンフみろくの里が行われるが、これは主に私の体力の関係でスルーさせていただいて、午後の決勝を観ることに。どっちが来るのかわからないが、そこがひとつの楽しみだ。
 気の進まぬ中ここの更新でぼーっとPCの前にいたらいつの間にか昼になっていたので、山陽道はブッ飛ばしモード。
 着いた!しかしすでに試合は始まっている。重い身体を引きずって第一球技場へと上り、自販機でミロを買ってスタンドへ。ちょうどサンフの左CKのチャンスだった。
広島: 11 10 びんご: 11 10
17
12 18
16
 ピッチの上にいるのは、ヴィオラのホームユニのサンフレッチェ広島ジュニアユースと、白のアウェイユニのサンフレッチェびんご。この2チームが午前の戦いを勝ち上がったようだ(当たり前だ)。あとで調べてみると、サンフジュニアユースはFW横竹翔の10ゴールッ!などで千代田中学を11−0で大破、びんごはみろくの里に1−0で競り勝った、とのことだった。
 昨日上がった雨はこの日また降り始め、小雨がピッチに降り注いでいる。ピッチ上は午前中の試合の影響もあってかかなりの範囲で田んぼ化しており、かなりハードな試合になりそうだった。広島6番(山根?)、右足でキック!ゴール前をボールが横断するが、誰も触れず。それからびんごがペースを握り、PA付近でクリアを拾いまくって波状攻撃を仕掛ける。とにかくボールが止まってしまうため、すぐにボールの奪い合いになる。広島がなかなか大きくクリアできず、びんごは次々に前線に殺到しゴール前にクロスを立て続けに放つが、広島DF陣は集中力高く守って跳ね返す。そしてクリアボールを拾ってすかさずフィード!これにFW10横竹が反応し一気に右サイドを突き破って疾走、寄せてくるDFをフィジカルで振り切りクロス!これはマーカーに当たってCKとなったが、彼の突破が押されていた広島にペースを呼び込んだ。右CK、2番の左足キック!びんごクリアするも、こぼれを拾った広島CB3番がコースを狙ったミドルシュート!右上スミを襲ったが、わずかに抑えがきかず上に外れた。
 中盤でクリアボールを拾えるようになった広島がペースをつかんできた。元来広島のほうがフィジカルに利があり、前線では10番横竹、11番辻、7番矢野が体格を生かしてボールを奪いまくる。7番がこぼれを拾い、そのまま持ち込んでシュート!上に外れる。さらに横竹ミドル!GK正面でキャッチ!下のせいもあって、なかなか力の乗ったキックは放てない。この世代の試合は、「個人技による一対一」が大きな見所、と私は思っているだけに、個人技が封じられるこのピッチ状況は歓迎できない。ユース以上になると、「フィジカル」も観賞対象になってくるんだけどなー。横竹が左サイドでフィードを受け、そのまま力強いドリブルで二人を次々に抜き去りシュート!GK頭上を襲ったボール、GKは後ろに跳びながら片手ではじき出す!ファインセーブ!右CK、2番がキック!はね返されるもこぼれをシュート!DFに当たり、再び2番のもとへ。2番、ドリブルでタテに抜け、ライン際まで切り込みシュート!DFブロック、クリア。さらに横竹、相手のクリアをどてっ腹でブロック!落としたボールを持ち込んでシュートォ!上に外れる。この状況の中でも横竹は凄さを発揮する。びんごはセットプレイでゴールをうかがうが決定機とはならず、スコアレスのまま前半を終了した。このゲームは20分ハーフのようだ。 
 さて後半開始。してまもなく、ボールをキープするびんご、バックパス。これに横竹が猛然と食らいつき、ボールを奪うとDFをかわしてシュート!!しかしGK正面、さらにゴール前の水溜りに突っ込み大減速、ヘロヘロボールに。あちゃー、と思ったが、GKもその減速にタイミングを狂わされ、懐に収め損ねファンブル!こぼれたボールを広島11番辻がかっさらって無人のゴールに蹴り込み、後半開始早々広島が先制した。
 びんご反撃。FW11番がキープから引っ掛けられFKゲット。PAやや外左サイド、蹴るのは7番。助走を取り、キック!ボールが壁を越えて曲がり落ち、ゴール左スミへ!しかしGK横っ飛びでセーブ、はじき出す!CK、そのまま7番がキック!これは広島クリア。
 中盤で激しいボールの奪い合いが展開される。ピッチはさらに悪くなり、まともなパスはなかなか通らない。広島7番、11番に浮き球のパス!オフサイド。
 びんご、6>13。
 広島GKフィードを辻が競って落とし横竹が受けて中央をドリブル突破、左を上がってきた2番にパス、そのまま2番持ち込んでシュート!!はDFがうまく寄せて限定しGKが正面でキャッチ。びんご、FW10がカウンターから速攻を仕掛けるが、広島左SB6番がこれをストップ、すかさずフィード。辻が落とし、横竹が受けて大きく蹴り出し疾走、DFを振り切りGKと一対一、前へ出てきたGKを見るとちょーんとループシュート!ボールはGKの上を越えると、ゆっくりとゴール中央へ吸い込まれた。2−0。
 びんご、11>15、8>12。
 卓越した展開力とキープ力のあるびんご7番、キープからFKゲット。
 広島、9>13。
 7番、キック!ファーの2番に合わず、GKキャッチ。広島、またも横竹のキープから先ほど交代出場のFW13にウラへのパス。抜け出した13番がクロスを上げるが、GKキャッチ。さらに2番のドリブル突破からCKゲット、6番キック!横竹がヘッド、浮いたボールに競り合いとなるがGKキャッチ。悪化するピッチの中、フィジカルに勝る広島が押し気味となる。びんごも7番や17番、10番が奮闘、本当はもっといい選手に違いないのだが、なかなか持ち味を発揮できず。そして、そのまま戦況は動かずホイッスル。2−0で広島が優勝し、準優勝のびんごとともに広島県代表として中国地域予選へ出場する。島根県からは同じくサンフ傘下のくにびきが出てくるし、ぜひ素晴らしいゲームを見せてほしい。
 ミロの空き缶を持って出るのを忘れてしまい、あわてて取りに戻ったが缶はなかった。捨ててくださった方、すみませんでした。



3月15日 広島広域公園第一球技場 曇
ナイキプレミアカップ広島県大会決勝トーナメント1回戦・
サンフレッチェ広島ジュニアユース VS プランターズ東広島

 家を出るのが大幅に遅れたためにビッグアーチ前の駐車場に車を止めたのは10時10分過ぎ。のえ〜!早くしないと前半が終わっちまうゥゥゥ!第一球技場までの坂と階段をヒーホー言いながら上り、上りきると自販機でアクエリアスを買って飲みつつ入場。当然、すでにゲームは始まっていた。
11 10
12
 昨年は槇野(今季ユース昇格)をリベロに置いた3−5−2だったが、今年はユースと同じ4−4−2ドイスボランチ。最前線には背番号10、横竹翔(つばさ)の姿が。長身で、さらにがっちりした体つき。ツートップを組む11番も長身だが、何と言うか存在感が際立っている。
 ペースはサンフ。素早いプレスから中盤の底の7番・8番がことごとくボールをカット、サイドに開いて速攻を仕掛ける。中盤でボールカット、すかざず左に展開しそこから10番横竹にくさびのパスが入る。受けた横竹はそのまま左を上がる11番に壁パス、少し長いか、と思ったが11番は俊足を飛ばしてこれに追いつくと、追いすがるDFを切り返しでかわしてグラウンダーの折り返し、その先にはポストプレイの後ゴール前に走り込んでいた横竹!ダイレクトで叩き込んでサンフのゴール!先制点か追加点か?後で調べてみると追加点、ここで2−0だった。
 プランターズを圧倒するサンフ、ほぼハーフコートで試合を進めていく。11番のドリブル突破!ぬかるんだピッチにもたつきながらもキープしながら中央突破してゴール前へ、そしてシュート!は力なくGKキャッチ。プランターズは何とか攻撃を繰り出そうとするものの、サンフの素早いチェックにパスをつなげられず、サンフのドイスボランチに止められてしまう。7番はかなり頻繁にボールにさわり、展開して行く。彼がボールを持つと周囲から一斉に「矢野!」と声が飛ぶので、彼がナショナルトレセンU−14の矢野拓也なのだろう。と、横竹がドリブルで持ち込む。左へ流れつつドリブルし、シュー・・・とそこへ11番も走り込んできた。横竹のタッチが少し流れたので、自分がシュートに行くべく走ってきたようだ。しかし横竹はすでに左足でシュート体勢に入っている、11番も右足でシュートに行く!そして来たァツインシュートォォォ!!だが双子ではないゆえにもうひとつ息が合わなかったかジャストミートせず、グラウンダーのシュートをGKがしっかり押さえた。
 雨上がりの不良ピッチの中、それでも確かなボールコントロールを見せたサンフがリードしたまま25分ハーフを終えた。
 地区大会を勝ち抜いたチームとしてこのまま敗れるわけにはいかないプランターズ、後半立ち上がりから攻勢に転ずる。小兵FW12が中盤からドリブルでするするっと上がっていく。サンフDFのチェックをうまいこと受け流しながらPA侵入、DFを振り切りGKと一対一、すかさずシュート!!しかしGKも飛び出しセーブ、浮いたボールをサンフのDF5が戻ってきてクリア。反撃のサンフ、フィードボールを横竹がポストで11番にはたき、11番スピードで抜け出しシュート!GKセーブ。もういちど横竹ポストで11番同じように抜け出す、今度はGKクリア、もミスキックでCKに。左CK、キック!鮮やかな弾道のボールがゴール前に曲がり落ち、スルスルっとゴール前に入ってきた8番が右足ダイレクトで合わせてゲット!3−0と突き放す。
 サンフ、FW11>FW13。左サイドからその13番を経由して右サイドに展開、5番と9番のコンビネーションでサイドを崩してCKゲット。レフティの2番が蹴るが、中央でファウルがありプランターズのFKに。
 徐々にペースをつかんできたサンフ、左サイドに展開、2番が横竹に入れる。DFを背負ってボールを受けた横竹、ポストで落とす・・・と思った瞬間その場でくるりとターン、すかさずドリブル!あまりにも一瞬のターンだったためマークのDFはまったくついていけず横竹独走。あっという間にPA侵入GKと一対一、横竹はそのまま右足一閃!
 ゲット!!ボールはぬれたピッチを滑走、ズパッとゴール右スミに突き刺さった。GKは一歩も動けなかった。
 横竹はそれからもバックラインからのフィードをダイレクトではたいたり強引な突破を見せたりと持ち味を発揮。GK1はコーチングの声がでかくて、いい。ディフェンスラインは3番を中心によくまとまっている。7番の矢野はボールを受けた瞬間周囲から矢野矢野言われまくっている。ちょっとボール持ちすぎの気があるので、かなりのキープくんなのかもしれない。声を出さないと誰にも渡さない、とか(予想)。両サイドアタッカーは周囲とのコンビネーションで崩すことを心がけているようで、利いている。13番のパスから左サイド横竹がドリブル突破、PA侵入一人かわしシュート!GKセーブ!対するプランターズは左サイドの10番を起点に攻める。小気味よい身のこなしから軽快にキープしパスを出す。12番、10番からボールを受けるや再び一人で中央突破に!PA寸前でDFにマタ抜き食らわせて侵入、シュート!!GK届かない・・・が惜しくも右に外れた。いいなあ12番。小さいのに、チャージを見事にかいくぐってドリブルできるんだから。
 サンフ、5番のチップキックから13が右サイドをDFと競り合いつつ強引に突破、ライン際からセンタリング!逆サイドから上がってきた2番がダイレクトで合わせたが上へ外れる。さらにタテのダイレクトパス交換から横竹が抜け出し、CKゲット。さらに横竹は、自分に3人のマークをひきつけるまでドリブルでキープし、そこからスルーパスを繰り出す余裕のプレイも見せる。サンフはそのまま押し切り、4−0で準決勝進出。準決勝の相手は、千代田中学だ。
 両チームの選手に拍手を送ってから、サテライトのゲームを観に補助グラウンドへ向かう。




2月16日 揚倉山運動公園 曇
サンフレッチェ広島FCユース VS 広島大学

 トップチームは今日から暖かい宮崎でぬくぬくと第二次キャーンプ。こっちは雨。小野監督はすべてをお見通しデスね!昨年は1月に吉田へ紅白戦を観に行ったけど、今考えてみれば始動早すぎ。1月6日から始まってたからなあ・・・ガジ書記長のソ連式はどうにもこうにもトゥー・マッチだったということか。JTサンダーズは快調だが、パルシン監督はロシア風ということで。
 前日の多々良学園戦は仕事のため行けず。何でも昨年どうやっても0−1で歯が立たなかった相手にドッギャーンと擬音が出るくらいの圧勝をしたらしい。くそう見たかった。外は雨だが、天気予報では昼から雨も上がって晴れるといっている。昨日までの疲れと雨天のせいで気分は晴れないが、行ってみよう。
 揚倉山の運動公園へはまだ行ったことはなかった。先週三次で行き方を教えてもらっていたので、それに従って山陽道を東広島ICで下り、広島高速を抜けて南へ折れて突き当たりを左折、しばらく進むと左折の表示板があったので従い、あとは表示板に従って山を登っていくと到着。北側から入ると、すぐ目の前のグラウンドでは広大とサンフユースの面々がアップを行っていた。
 道中雨はやみ、太陽がのぞくこともあったが、今は曇っている。到着が少し早かったので、ゴール裏に車を止め、そのまま中で両チームのアップやサンフユースの面々がラインを引いたりゴールの位置を直したりするのをぼーっと見ていた。と、広大のシュートが大きく上に外れてこっちへ飛んできた。うえー!幸いにも外れたが、試合中にでも当たったらマズイ!車を移動させる。
 14時ちょっと前になると車を出る。
32黒飛
>10田村
23馬屋原
>11富成
21田坂
>7桑田
28西山
>20田中
14前田俊 15前田和
>4大屋
18吉村 5藤井 17中野 10森脇
16松岡
 ああっ、高萩と一誠がいないっ!?まさか宮崎行っちゃったか!!出席日数大丈夫かよ!(<大きなお世話)
 吉村の背番号が18になっていること以外は、先週のスタメンと変更はない。今日は白のアウェイユニだ。森山監督がトップチームのキャンプに「勉強」に行ってしまったため、「塩爺」こと塩崎コーチ(注:若いです。いい男です)が指揮をとる・・・と思ったら主審を務められるようだ。選手は自分たちでやらなければ。広島大学は、おなじみ鹿島アントラーズもどきの赤いホームユニ。背番号の数字が大きいが、重複番号もあり手書きの布を縫い付けたのもあり、サンフと同じく練習試合用の暫定的なもののようだ。
 選手のご家族の方に昨日のスコアを聞いてみたら、
「8−0か9−0、前半5点ゲット、黒飛ハット、馬屋原、藤井もゴール」
とのことだった。いったい何があったんだ。どうやら多々良でインフルエンザ大流行にてベストメンバーが揃わなかったらしい。早く治せよ。
 さてキックオフだ。
 監督不在ということで試合運びは選手の自主性に任せられるこのゲーム、試合前からサンフの選手たちはさすがにリラックスムードで、先週のような集中力はあまり感じられなかった。1年生の藤井が先輩の吉村に堂々と指示を飛ばす。昨日のゴールでノッているのか。でもあまり調子に乗るな(笑)。まずは広大がペースを握り、しっかり守ってからの速攻でサンフを押し込む。前線のプレスで奪ってループシュート!上へ外れる。ファーストシュートは広大。さらにCKをゲット、ショートコーナーからクロスを入れゴール前混戦となったが何とかクリア。冴える広大の速攻、ボールを奪うと前線の選手がスペースめがけ一気に動き出す。左サイドを破り、センタリング!ニアでスルー、中央スルー、さらに詰めていたファーの選手がダイレクトでシュート!これはミスキックだったが、そのボールがサンフのDFに当たってゴール前にこぼれる。これを広大MF31がキープ、DFをブロックしつつ反転し、ゴール右スミに流し込んだ。広大先制!
 サンフはパス回しが思うに任せない。正確を誇るカズのパスも通らない。広大は守備時は一斉に帰陣してスペースを埋めるので、なかなかボールをつなぐスペースがない。この日は低めに位置している俊介が何度もスルーパスを狙うが、ことごとくインターセプトされる。塩崎コーチもサンフのパスをカット!厳しい!(違う)
 フィジカルではさすがに広大が上。前線でタイマン張れるのは馬屋原・黒飛・田坂のトリオ。サンフは彼らにボールを入れて基点とする。馬屋原のポストから左に開き、吉村がクロス!はファーに流れ、DFがヘッドでGKに返した。広大反撃、押し込んでCKを得るとそのクリアをシュート!左に外れる。さらに左サイドスローインからセンタリング!中央走り込む選手がトラップしたが、戻ってきたカズが奪ってクリアする。これを拾ってさらにセンタリング!は広大の選手に当たってラインを割りゴールキックに。広大の速攻はシンプルかつ強力。こちらも速攻でしか崩せまい。カズが俊介にパス、彼はそのまま上がって俊介からのリターンを受け、さらにドリブルで切り込んでシュート!DFに当たってCKに。左CK、蹴るのは田坂。キック!ファーに走り込んだ馬屋原が足で合わせる!が力なくGKキャッチ。広大、中盤からスルーパス!ラインを破られるがオフサイドの判定。さらに藤井のファウルでFKのチャンス。ゴール前に入ったボールをクリア、サンフが右サイドでボールキープ、馬屋原が粘り強くキープしながら中へ持ち込む。中央黒飛、逆サイド田坂が前のスペース向け走り出す、馬屋原はそれを確認すると右足一閃!ボールは鮮やかな軌道を描いて黒飛を飛び越し、田坂のもとへ、田坂軽く跳んで胸でトラップ、ボールを落とすと中央向けドリブル開始、DFのマークを受けつつPAに迫り、前が空くやミドルシュート!FKのような回転がかかったボールはGKの上を越えると鋭く曲がり落ち、ゴールに突き刺さった。1−1同点!
 広大がまた左サイドから突破、ドリブルで一人かわしてシュート!上へ外れる。サンフは左に展開、田坂が受けるやドリブルで突撃、一人かわしざまアウトサイドでセンタリング!はニアのDFがクリア、CK。田坂のキックはゴールに結びつかず。広大はバックラインから一気にトップに当て、2列目の31番が抜け出す!が藤井が追走し、体を寄せてシュートを撃たせず、ゴールキックに持ち込む。サンフは徐々に調子が出てきた。スローインを入れ、西山がドリブルで持ち込んで俊介に戻す、俊介は長めのループシュート!上に外れる。単純にクロスのほうがよかったと思うが・・・気を取り直して中盤で素早くダイレクトパスを回し、前線へパス!広大DFがクリアし損ねCKに。西山のキックはニアでDFクリア、もう一度CK。西山キック!広大クリア。中野から一気に黒飛へフィード!黒飛が追うがDFクリア、CKへ。後方からのフィードもよくなってきた。田坂ショートコーナー、もう一度受け取るとドリブルで一人かわし中へ入れ、吉村がダイレクトシュート!上へ外れる。サンフペースになってきた。カズから右の西山にズビシと鋭いパスが通る。西山が絶妙トラップで一人をかわし、そのまま高速ドリブルで中へ切れ込み、シュート!わずかに右へ外れた。そして中盤のプレッシャーから相手のミスを誘ってボールを奪った俊介が中央を一気にドリブルで持ち上がり、DFを充分に引きつけてから、右のスペースへ飛び出した西山へパス!PAに入りゴール方向にトラップ、抜け出してシュート!しようとした西山を広大DFがドーンと突き飛ばす。物凄い勢いで西山吹っ飛ばされ転倒。もちろんホイッスルが吹かれ、PK。軽量の西山はニア側からファーサイドまで転がっていた。大丈夫か。大丈夫そうだ。ボールをセットしたのは前田俊介。昨日はゴールなしだったらしい。これは決めておきたい。助走を取り・・・左足を一振り!
 ゲット!左スミに突き刺して2−1、サンフ逆転!ほどなくホイッスル。40分ハーフか・・・
 選手交代はなく、後半開始。まずは広大が押し込み、左からフィード!PA内で敵FWと競りつつ藤井がトラップ、とホイッスルが吹かれて塩崎コーチがペナルティスポットを指した。PK!先週と同じじゃん!これをMF33が右スミに確実に決めて2−2、たちまち同点に追いついた。藤井は先週に続く失態にややパニックになったようで、しばらくの間わたわたしたプレイが続いた。思わず頭を抱える場面も。わかりやすいキャラだ。森脇のサイドチェンジから黒飛がシュート!上に外れる。森脇はフィードがうまいな。広大は右サイドから中央14番に入れて反転シュートを放つが、GK正面。
 クロスプレイの中、黒飛の目に指が入ったようで外に出される。ほどなく田村に交代した。
 西山、馬屋原が次々にシュートを放つ。手数をかけない速攻で広大を押し込んできた。ここで西山に代わり田中。初めて見る。左でFKゲット。田坂キック!ニアに馬屋原飛び込むがGKパンチ、こぼれを吉村が中央俊介に入れて俊介ダイレクトシュート!はGKキャッチ。さらに左からのフィード、ニアで田村がつぶれて中央馬屋原がシュート!これもGKキャッチ。
 田坂、馬屋原、カズに代わって桑田、富成、大屋。
 中野から桑田に入り、それから田村と富成がワンツーで田村抜け出しシュート!右に外れる。ゴールキックのボールを拾い、回して左に展開、そこにするするっとオーバーラップしてきた吉村がクロス!低く鋭いボールがゴール前に飛び、飛び込んだ富成がバウンド際で合わせて流し込んだ。3−2再び勝ち越し!
 俊介のドリブルからCKゲット。左CK、蹴るのは翼。キック!ニアに飛んだが、クリアされる。今度は不用意なミスから広大のFK、PAすぐ外ゴール正面だ。左利きの33番が狙う!壁の上を越したボールは曲がって・・・バー直撃!危ない危ない!
 それからも概ねサンフがペースを握り、そのままホイッスルが鳴った。
 勝った勝ったと思っていると、両チームとも挨拶せずにベンチのほうに引っ込んだ。どうやらもう一本やるらしい。そういえば中山とかいたし、3本目は新入りたちが出てくるんだな。
11富成 10田村
20田中
8柏木 7桑田
4大屋
18吉村 3槇野 10森脇 6中山
16松岡
 塩崎コーチがフォーメーションを指示する。槇野・中山・柏木(字はこれでいいか知らないが、カシワギとか呼ばれていた。兵庫県出身)の新人トリオがそれぞれセンターバック・右サイドバック・左MFに入った。
 さて3本目キックオフ。まずはサンフ、左でキープした田村が富成にパス、富成スルーでその向こうにいた翼がダイレクトで左へリターン、スペースに抜け出した田村がドリブル突破してGKと一対一、シュート!は右に外れた。おおうそれは決めなあかん!今度は中盤底の翼から右に開く田村にパス、田村がキープする間に中山が猛然とオーバーラップ、田村がタテに出すと中山はそれを受けてタテに突破し、クロス!いい弾道のクロスがゴール前を襲ったがDFクリア、CKへ。左CKを蹴るのは翼。キック!DFクリア、こぼれを桑田がミドル!は左に大きく外れた。広大は中央から右に展開、一人スルーしてアウトサイド抜け出し、クロス!ファーに流れたボールをすかさず折り返してシュート!は左に外れる。次いで左から速攻。アウトサイドにワイドに展開してクロス!一旦はクリアされるもまた左にこぼれたボールをもう一度クロス!低いボールがゴール正面の味方に渡る。ナイスなトラップで足元に落とし、すかさずシュート!これが決まって3−3とした。
 これでしばらくは広大ペースが続く。素早い連携で押し込む。サンフは翼・桑田が中盤を立て直して徐々に反攻する。中盤でリズミカルにつなぎ、カットされるも桑田が拾ってふわっとクロスを上げる。ラインの裏に放り込まれたボールに田村が食らいつきシュートに行こうとしたがDFクリア、CKに。右CK、蹴るのは新入りの柏木。左足のキック!服部公太のそれのような、ふわっと高く舞い上がったボールがゴール前に落下してくる。DFがクリアしたが、左にこぼれたボールを田中が拾って一人かわしクロス!はDFにブロックされた。桑田が右サイド深くでボールキープ、マークに来た敵を股抜き一発でかわすとセンタリング!田村が飛び込むがDFがクリアしてまたしてもCKに。左CK、翼のキック!低い弾道の鋭いボールがゴール前を横断、と、後方から駆け上がってきた森脇がジャンプ一番ヘッド!豪快にゴールに突き刺し4−3とした。ナイスなセットプレイ。
 森脇はバックラインからの正確なフィードを見せ、槇野も冷静なカバーリングとボールさばきでDFラインを安定させる。中盤では翼の配給と桑田の突破とパスが冴える。またも右CK、柏木がキック!空高くから曲がり落ちてくるボールにもう一度森脇が合わせたが今度は右に外れた。右サイドでボールを奪い中の翼へ、翼はダイレクトで右に開き、スペースに走った田中が折り返す、そこにはパス&ゴーの翼、ワントラップしてさらに持ち込み、シュートに行こうとしたがDFがカット。中山が右サイドオーバーラップして突破、クロス!中央に桑田が走り込むがその前でDFクリア、そのこぼれを田村がミドルで狙うが上に外れる。右CK、柏木ショートコーナー、桑田が中山に戻し、中山が抜きにかかるがゴールキックに。中山、積極的だ。
 広大が左サイドから突破、抜け出してループシュートを放つが、GKが手を伸ばし叩き落としてキャッチ。
 サンフの左サイドも機能してきた。左サイド柏木から中の田中へ入れ、田中が巧みに壁パス、左のスペースへ。これに柏木が反応し、左サイドを破ってクロス、富成シュート!GKセーブ、CKへ。翼のキックはゴール前に落ち混戦になるが広大クリア。ここにきて広大はさすがに運動量が落ちてきた。サンフの中盤の4人の連携がとれてくるとともに、サンフが攻勢に転じた。中央、柏木、桑田、田中が細かなショートパスをつないで右に開いた田村へパス、田村はPA内でトラップすると素早くターンしてDFのマークを外しシュート!これがきれいに決まって5−3。さらに右に展開し、桑田がサイドから鮮やかな折り返し。今度は富成が抜け出して決め、6−3。それからもサンフが中盤を支配して攻め、そのままホイッスル。2−1、1−1、3−1の合計6−3という結果だった。
 強いのかやっぱり今年は?


2月9日 みよし運動公園陸上競技場 曇
サンフレッチェ広島FCユース VS ガンバ大阪ユース
国見高 VS 大社高
サンフレッチェ広島FCユース VS 国見高
サンフレッチェ広島FCユース・B VS 滝川第二高・B
サンフレッチェ広島FCユース・B VS 大社高・B

 8日のトップチームの淡路島キャンプを観に行こう、サンパイオを観に行こうと思っていたら、7〜8日の練習は「移動を伴う練習のため、見学できません」とのお達し。何やるんだよと思っていたら、

「淡路島の山中で一晩独りでサバイバルキャンプ」

というスゴい荒技。そら見学できんわ。でも見たかった!!
 そんなわけで8日は雨ということもあって家のほうにおり、9日に三次に行くことにした。でもこの雨、まさか凍らんだろうな・・・
 7時起床。7時?マズーちょっと寝過ごした!ガンバ戦は9時からだから、路面状況によっては間に合わんぞ!
急いで身支度し、飯も食わずに車に飛び乗る。気温はそれほど低くない。昨日は結構遅くまで降っていたし、それからずっと曇っていたから、下がってないんだろう。これなら大丈夫か。いったん御調まで行って、そこから国道に乗り北へと向かう。日曜日の早朝のため、車の数は少ない。心おきなく飛ばす。

武器、殺戮、復讐、絶叫、
苦悩、恐怖がわれらを待ち受ける。
襲撃、戦闘、おお戦(いくさ)の運命よ、
千の傷を、千の死を汝らはもたらすだろう。


 CDトレイには最初《モーターマン・山手線一周》が入っていたが、それが終わるとアントーニオ・ヴィヴァルディのオラトリオ《勝利のユディタ》(クラウディオ・シモーネ指揮イ・ソリスティ・ヴェネティ他)のCD1を入れる。ティンパニとトランペットの前奏に導かれる冒頭合唱は大変賑々しい。歌詞の物々しさも相当だ。オラトリオの物語は旧約聖書外典ユディト記の、ベトゥーリアの町の寡婦ユディト(ラテン語形ユディタ)が単身ネブカドネツァル王の将軍ホロフェルネスの陣に偽降し、酒宴の晩に彼の首を剣で切り落として町に持ち帰り、その結果イスラエルは救われた、という壮烈なエピソードをもとにしている。女性と剣と男の生首、という題材は残酷かつセクシーなため、数多くの画家が彼女を描いている。今年最初のサンフのゲームの観戦にはこれを聴きながら行こうと決めていた。今年のサンフは本気バトルモードゆえに。
 とか言っているうちに三次市内。山をひとつ越えてみよし運動公園へ。駐車場入り口向かいのセブンイレブンでおにぎりとお茶を買って腹に詰め込み、駐車場へ。
 陸上競技場そばのグラウンドでは、サンフとガンバの選手たちがアップを行っていた。8時45分、どうにか間に合った。
1.VSガンバ大阪ユース
 スタンドに上がると、昨年までガンバユースの監督をつとめ、今季よりユースダイレクターとしてサンフに復帰した高橋真一郎さんがトラックをてくてくと歩いておられるのが見えた。そのうち両チームの選手たちが入ってくる。
32黒飛
>11富成
23馬屋原
14前田俊
21田坂
>4大屋
28西山
>7桑田
15前田和
15吉村 5藤井 17中野 10森脇
16松岡
 この時期、まだ背番号が確定していないので、前々代のホームユニ(上下紫のチェック)のお下げでサイズが合うものを各々が着ている。そのため15番が二人。いいのか。寄井のあとには藤井が入り、左サイドバックには吉村、右には森脇。今季主将を務めるサラサラヘアーの中野がDFラインを統率する。ワンボランチのカズの前に三人のドリブラーが並び、ポストマンの馬屋原に怪我から復帰の黒飛(くろとび)がツートップを形成する。高柳&高萩はトップチームのキャンプに帯同で不在。ということはあのサバイバルキャンプもやったはずだ。大丈夫だったのか?田村は足を痛めたということで別メニュー調整中。というわけで、上が現在組める最強の布陣ということになる。
 ガンバは、もちろん3年が抜けて背番号も変わっているだろうから誰が誰だかわからない。1、2年の(小さな)番号の選手は変わっていない、と考えるとある程度は類推できるが・・・
GK:1(佐野)
DF:14(佐藤)、17(渡部)、3(野村)、2(牧)
MF:5(與)、8(松岡)、7(家長)、6(河内)
FW9(三木)、11(江口)

とりあえず、キックオフ後に見てみよう。ホイッスル!
 まずはサンフが速い展開で主導権を握る。右サイドの西山からクロス!中央馬屋原がトラップしたがやや大きくDFがクリアする。それでも昨日試合を行った次の日の早朝でガンバはやや動きが鈍い。サンフのパスがガンバ選手の手に当たり、ハンドの判定。PA近く左サイドからのFK。田坂と西山がボールの左右に立つ。直接いける距離、ここはやはり田坂か?と、西山がスタートを切った。キック!強烈な低いボールは壁に当たって高く跳ねる。あ〜・・・ボールはゴール前に落ちてくる。そこには馬屋原がいた。胸でトラップ、寄せてくるDFをブロックしつつシュート!
ゲット!至近距離からのシュートはGKもどうしようもない。ゴール右スミに突き刺さってサンフ早くも先制!
 サンフはカズがボールを散らし、三人のアタッカーが機を見てラインの裏に飛び出すツートップにミドルパスをどんどん放ってゆく。昨年とはちょっと芸風が違うサンフの攻撃に戸惑うガンバ守備陣。右サイドを森脇がドリブルで持ち上がりサイドチェンジ!黒飛が抜け出し切り込んで折り返すがDFクリア、それをミドルシュート!外れる。今度は田坂から黒飛に入る。黒飛、キープから倒されFKゲット。FK、今度は田坂!中央馬屋原飛び込む、がGKキャッチ!
 ガンバは左サイドの7番からチャンスをつかむ。独特の間合いでゆっくりと入ってゆくドリブル、ひらりひらりとかわしてゆくフェイント、左足でチョンと繰り出すトリッキーなパス、こりゃ家長だろう。サンフ、右からつないで黒飛に入り、シュート!GK反応するもはじくのが精一杯、これに黒飛詰めてシュート!しかしGKこれも素晴らしい反応でセーブ!ガンバすかさず反撃、中盤からのスルーパスにキャプテンマークを巻いた9番(たぶん三木)がスピードで抜け出す!がGK松岡が飛び出してセーブする。サンフは西山の動きがよく、右サイドから度々チャンスを作る。森脇ドリブルで攻め上がり、チップキック!ふわりとしたボールが2列目から飛び出した前田俊介の元へピタリ!俊介、左足でちょんちょんと2回リフティングで持ち込み、右足シュート!左に外れ!!ギニャー!ゴール正面だったのにイイイ。右足はそれほど苦手か。ガンバ、9番から11番に絶妙パス、11番シュート!バー直撃!!7番、ドリブルでするするっと突破しセンタリング!DFクリア。
 田坂が強引なドリブルを見せる。DFをひきずりつつ入っていく豪快なドリブルは見てて楽しい。中野から一気にトップの黒飛に当て、壁パスに馬屋原が抜け出す・・・がオフサイド。馬屋原のこういうプレイは今まであんまり見たことがなかったが、10番としてもっと点を獲ってほしいので、もっとやってほしい。左サイド吉村から田坂、田坂が戻すやカズがダイレクトのスルーパス!馬屋原飛び出すがオフサイド。田坂からオーバーラップの吉村へ、切り込んでセンタリング!はGKキャッチ。もっと精度を。
 前半25分を過ぎると、徐々にガンバが目を覚ましてきた。右サイド9番から8番に開きクロス、これをファーで7番がダイレクトシュート!上へ外れる。さらに7番がチップキックで絶妙クロス!9番が飛び出すがGKキャッチ。サンフも反撃するが馬屋原がまたオフサイドにかかる。もっとラインをよく見よ。ガンバ、7番が左から中へ切り込み、スルーパス一閃!9番が右からPA内抜け出したところで引っ掛けられ転倒、ホイッスル!PK!あちゃー!蹴るのは9番。小さな助走から確実に右スミに蹴り込み、1−1の同点に追いついた。
 取り返せ!森脇のサイドチェンジのロングパスに田坂が反応、ドリブルでズルズル切り込み、倒されてFKゲット!直接いけるとこだ!蹴るのは・・・西山!しかし思いっきりフカシてしまう。そこは枠に行かにゃーいけん!さらに田坂のクロス、ファーで黒飛がヘッドで落とし西山が中央に回り込んで突っ込みシュート!外れる。ガンバ反撃、11番にボールを入れ8番に落とす。8番はそのままドリブル、PA内に切り込みゴールライン際でさらに一人かわしてGKと一対一、とマイナスの折り返し、そこには完全フリーの11番!ゴール左スミに蹴り込んでガンバが逆転した。ここで前半終了のホイッスル。35分ハーフか・・・しかし終了間際に失点はいけないな。でもサイドバックの二人はもともとFWだし、守備が弱いのは仕方がないか。攻撃陣は、ややミドルレンジのパスが多いが、積極的でいい。昨年とほぼ同じメンツのため、互いのやることはわかっているだろう。
 後半開始。ガンバは9番に代え19番。サンフはキックオフからプレスをかけていく。田坂>俊介とつないでCKゲット。田坂のCKはGKキャッチ。今度は俊介から田坂へサイドチェンジのパス!田坂が中へ切れ込んでいってシュート!GKセーブ、またCK。今度は右、西山が向かう。助走を取るべく後ずさり・・・したところ、陸上トラック内側のフレームにつまずいた。西山、助走の邪魔と、それを引っぺがして放り投げた。そして充分な助走距離をとり、だっと走り出す。さっきはFKを大ふかししてしまったので、なんとしても挽回したいのだろう。キック!素晴らしいスピードの低いボールがグンと旋回してゴール前に曲がり落ちる、それに正面からニアに走り込んだ馬屋原がジャンプ一番、ヘッドで合わせた!
バシッ、という衝撃音とともに放たれた強烈な一撃がゴールに突き刺さり、サンフ2−2追いつく!あまりにも豪快なヘッドに思わず立ち上がってガッツポーズしてしまった。馬屋原2点目!それでこそエースというものだ。
 この一撃でサンフに元気が出てきた。しかしガンバ攻撃陣も好調、7番がPAすぐ外で狭いところを横パスズバリ、正面の11番へ!シュート!右に外れる。サンフは馬屋原のポストから田坂抜け出しセンタリング!馬屋原が飛び込むがギリギリ合わず!ファーで西山が拾ったがリターンクロスは精度ナシ。今度は右サイド、開いた黒飛がボールを受け、中を確認するとクロス!馬屋原飛び込む、しかし高い。がファーに田坂がつめていた。トラップ、しかし角度ない、でもGKと一対一だ、シュー・・・そこへDFブロックに来た!瞬間田坂はちょんと中へ切れ込んだ。見事なシュートフェイクにDFは一瞬にして置き去り、GKもとっさに反応できない、田坂はそのままゴールに流し込んで3−2、逆転!まだ後半7分、あっという間の逆転劇だった。
 田坂と西山がポジションチェンジ。
 ガンバはショートパスを多用して攻めるが、サンフもカズ(前田和之)を中心に自在の攻めを見せる。森崎和幸のように中盤の底で的確なボール供給を行い、守備時にはきちんとカバーリングを行っている。背は低めでフィジカルはあまり強そうには見えないが、空中戦や接触プレイを恐れない。彼の存在がその前に並ぶドリブル・トリオを活かしている。それにしても、そのダイレクトパスの精度には感嘆のほかない。
 サンフ、中盤プレッシャーかけてボールを奪い、俊介から黒飛へスルーパス!黒飛抜け出し、追いすがるDFをかわしてシュート!もそのDFに当ててしまってCKに。今度はスローインから田坂が西山へ浮き球のパス、抜け出した西山が切り込んでセンタリング、ゴール正面黒飛、フリー!シュート・・・・右に外れた。決めろー!!
 ガンバがキープ、しかしサンフは中盤がしっかりと陣形を整えパスを出させない。やむなくバックパスでボールはガンバ陣内へ。その時攻撃陣が一斉にチェイス!田坂が巧く体を割り込ませてボール奪取、ドリブルで最終ラインを破り、GKが前に出すぎているのを認めるやそのままループシュート!ボールはGKの上を越えてゴールに飛び込んだ。4−2!
 ガンバ選手交代。4番が入ってくる(あと17>18)。入るやキャプテンマークを受け取り最終ラインに入った。丹羽のようだ。ガンバの守備がたちまちのうちに組織される。中盤でのプレスがききはじめる。西山のドリブルが止められボールがこぼれる、そのボールが転がって俊介の下へ。トラップ?それともダイレクトで入れるか?と、俊介はぶんと左足を一振り!ボールは勢いよく放たれてこれも前に出ていたGKの上を越え、ゴールに飛び込んでネットを揺らした。5−2!ちょっと今のセンターサークル内からだったぞ!スーパーシュートだ!
 ここで黒飛、田坂、西山に代わって富成、大屋、桑田が入る。前田俊介の超ロングシュートで試合の帰趨は決したが、試合はまだ終わっていない。ガンバは11番に代わって9番復帰、3番に代わり24番。さらに誰と代わったかわからないが10番(寺田?)も入ってきた。大屋翼のパスを俊介が受け、スルーパス!馬屋原のシュートは左に外れる。本職がFWだけあって攻撃にはメチャ積極的な森脇がドリブル突破からクロス、ニア富成が飛び込むが合わず。ガンバは7番が巧みなドリブルとフェイントでゆっくりとサンフ陣内に侵入し、ピシッとラストパスを繰り出すが、中央をしっかりと抑えて通させない。それにしてもサンフのプレッシャーを柳に風と受け流しつつ「ゆっくりと」ドリブルで入ってくるというのは凄い。家長だろやっぱり。相手との間合いの取り方が最高に巧い。ガンバ、8番から左の7番に展開しクロス!GKキャッチ。サンフもサイドチェンジから左SBの吉村がスピードで突破し、そのまま中へ切り込んでシュート?ボールはシュートともクロスともつかない軌跡を描いて大きく外れた。せっかく足が速いんだから、それを活かすためにも突破した後のプレイに精度を望みたい。ガンバ9番シュート!またバー直撃!!7番シュートはGK正面!ガンバが攻勢に出てきた。
 サンフもしっかりと守ってカズを中心に速攻を仕掛ける。カズから俊介に渡し、俊介、狙いすましたスルーパス!と、ガンバ4番が素晴らしい読みで飛び出しそれをインターセプト!かっちょえー!やっぱり丹羽だろ!再びカズが中盤でキープ、一転ズバッとスルーパス!最終ラインを一気に切り裂いたが、馬屋原がトラップできずGKのもとへ。ガンバは7番のトリッキーなヒールパスで決定機を創るがDF陣が体を張ってカット。試合終了間際、馬屋原がGKのフィードがワンバウンドして落ちてくるところをダイレクトシュート!は左に外れた。そしてホイッスル、サンフレッチェが5−2で勝利した。
2.国見VS大社
 国見の選手はそろいもそろってガタイがいいが、この日つけてるユニの背番号も大きい。
GK:51
DF:46、66、25
MF:33、35、45、39、65
FW:59、49

ビンゴゲームでもやらかすおつもりか。とはいえ控え選手ばかり、というわけではない。FW49はどう見ても冬の選手権で注目を集めた平山相太。あの強烈な素朴さ(なんか矛盾しているようだが)と長身は見間違えようがない。サンフと同じように番号は適当なようだ。対する赤白ユニの大社は個々の持ちナンバーを背負っていた。はたしてどうなる。
 試合はやはり国見ペース・・・と思いきや意外とそうでもない。国見はスイーパーを置くスリーバックできっちりと守ってサイドに開きクロスを放り込む、といういつもの戦術だが、TVで見たようなスピードと精度がない。すなわちただのロングボールサッカーになっていた。それでも中から右に開いていい形を作り、クロスに平山がヘッド!上に外れる。大社はきちんと中盤を作って攻撃する。国見の必殺マンマークの前になかなかシュートまでいけないが、10番を中心に惜しいところまで行く。と思っていたら国見が先制。中央から右WBの33番へ開き、クロス!ファーで受けた選手がシュート、DFに当たってこぼれたボールをFW59が蹴り込む、という何というかみんなのお手本みたいなゴールだった。
 その後も、PA付近、ドリブルで切り込んでいい場面でも一旦サイドに開いてクロス、を徹底。わかりやすくて爽快。平山には大社のDF3がマークについていたが、スゲーミスマッチだった。平山のポストは安定している。ていうか懐まで寄せることができない。広島にほしいなあ。大社は10番のドリブルシュート、さらに11番からのパスに10番が飛び込みGKと交錯!ボールがこぼれたが大社、寄せられなかった。国見、中盤からのフィードを平山がジャンプ一番ヘッドで落とし、中央FW59が抜け出しシュート!はGKがセーブ。それにしても平山高い。前半はそのまま1−0で終了。
 ここで昼飯を食べに一旦外へ出る。帰ってくると後半は既に始まっていた。大社のループシュート!上へ外れる。11番のFK、左足で直接狙う!ニアを襲った鋭いシュートをGK弾く、10番が詰めてシュートも角度がなく逆サイドへ抜けていってしまった。右サイドバック2番がクロス、ファーで競って落として10番が抜け出す、がオフサイド。国見、左アウトサイドのMF39に代わりちっこいが11番イン、同じ位置に入る。大社、10番のキープから反転シュート、左に外れる。大社の手数が多くなってきた。右サイドバックの2番とボランチの5番、エースの10番が目立つ。しかし10番はマークが厳しくなるにつれ、次第に消えていった。そして国見が追加点。後半から入っていた92番の左サイドからのパスをトップ下の65番がフリーで受け、叩き込んで追加点。そのまま守りきって国見が勝利した。
3.VS国見高校
 サンフの次の試合は国見戦。国見は連戦となる。きつー!でもそれくらいやってのけそうな気がするのが国見。トラックに残って相手を待つ。サンフの選手たちが入ってきて、選手入場。サンフは先ほどと同じスタメン。国見は少し代わっていた。
GK:51
DF:46、37、25
MF:39、45、35、92、48
FW:49、59

たぶんこれが主力なんだろう。35番は中村北斗のようだ。さてキックオフ。
 まずはサンフ、右から森脇が持ち上がり、クロス!ファーの田坂がダイレクトで合わせたが、GKが抑える。森脇はびんご時代はFWだっただけあって積極的だ。クロスの精度も高い。国見もPA付近でワンツーを繰り出しゴールに迫るが、戻ってきたカズがカット。さらに左サイドからドリブルで侵入して折り返し、FW49平山が受けてシュート!DFがブロック!サンフ反撃、俊介から左の田坂に大きく展開、田坂がドリブルで中へ切れ込み黒飛へ入れる、黒飛はDFを背負いつつ走り込みトラップしたが、飛び出したGKにボールを抑えられる。国見はワイドなサイドアタックで攻撃、サンフも両サイドの西山・田坂に散らして攻める。と、カズが珍しくドリブルで持ち上がり、ど真ん中を通すスルーパス!右から西山が走り込み、国見の壁をかいくぐりつつシュート!浮きすぎて上に外れる。カズから右の森脇に展開、西山に入れると西山はスルーパス!左から田坂が飛び込んでシュートを放つが、オフサイドのフラッグが上がる。
 国見右サイドの39番の突破が目を引くものの、サンフがボールを支配し、国見がカウンターを仕掛ける、という展開になってゆく。国見、左サイドでキープした平山から逆サイドの39番に見事なサイドチェンジ!通ればビッグチャンスだったが、昨日からの雨と前の2試合でぬかるんでいたピッチに足を取られトラップミス、ラインを割る。サンフは右から中へ切れ込む西山がスルーパス、飛び込んだ馬屋原がダイレクトで撃つも左に外れる。黒飛のミドルシュート!GKセーブしCKに。左CK、田坂キック!国見のクリアをPA外にいた吉村がダイレクトで蹴り返す!がGKキャッチ。中央持ち上がった俊介がスルーパスを放ったが、DF46がカット。国見、中央を簡単につないでゴール前に渡し、FW59がシュート!GKセーブ。このこぼれ球をつないで前線の黒飛にボールが入る。黒飛はそのまま右のオープンスペースへはたき、そこへ上がってきた西山が一気にゴール向け突進、ついてくるDFをスピードで振り切り角度のないところから右足シュート!ゴールネットが揺れる!がこれはサイドネット外側だった。惜しい。勢いがついてきたサンフ、今度は藤井から吉村に開き吉村が田坂に入れ、またも中へ突っ込みスルーパス、反応した馬屋原が抜け出しシュート!決定的だったが、GKがファインセーブで弾き出した。さらに平山からボールを奪い、前田俊介にボールが入る。ドリブルに入る俊介、絶好のカウンターチャンスだったが、そのままロングシュートにいって大きく外してしまう。ガンバ戦でのロングシュートが頭にあったのかもしれないが、ちと軽率なプレイだった。国見右サイド39番が吉村をかわして突破、クロス!流れたもののファーの92番が拾ってセンタリング、59番がダイレクトで合わせたが上へ外れた。
 それにしても、平山のキープ力は凄い。ボールを悠然とキープしてはたいてゆく。
 またまた西山が中盤から一人でドリブル、一気にPAまで持っていく。DFに潰されたが、そのこぼれ球を黒飛がシュート!GK動けない、しかしボールは右ポスト直撃!!ノー!き、決めてくれ黒飛!というように0−0で推移していくこのゲームの天秤は、しかし急速に傾いた。
 左サイドでのルーズボールをキープしたサンフ、一旦DFラインに戻す。藤井がカズに入れ、プレッシャーを受けたカズは中野へ戻す。中野は右の森脇に開く。ドリブルで持ち上がった森脇、突如中央に鋭いパスを入れる!待ち構えた黒飛がダイレクトで国見の裏に落とす、そして抜け出したのは馬屋原!鮮やかな壁パスから馬屋原が今度はGKとの一対一を冷静に制し、サンフが先制した。直後、サンフが前線にロングボールを入れる。国見DFがクリアしたが、やや小さいこぼれ球をサンフが拾い、左に展開、ポジションが左に変わっていた西山がボールを受け、そのまま突っかけてシュート!これが決まって2−0と突き放す。さらに右サイド田坂から低いライナー性のサイドチェンジ、黒飛が受けてそのままシュート、これは上へ外れたが、今度はその黒飛のキープからカズに戻し、カズがはたいたボールを俊介がタテに入れる!これにまたまたまた西山が抜け出し、GKまでかわしてゴールに流し込み、あっというまに3−0となってしまった。国見はちょっと運動量が落ちてきた。さすがに連戦はつらかったらしい。それでも左サイドFKのチャンスを得る。ゴール前に長身選手が上がってくる。キック!ボールはファーに飛び、平山がすいっと抜け出してヘッドで叩きつける!ワンバウンドしたボールの処理をGK松岡は誤り、その脇をすり抜けたボールがゴールに飛び込む。国見が1点を返したところでホイッスルが鳴った。また終了間際の失点か・・・松岡もセーブしてほしかったが。
 ハーフタイム中、国見はベンチに集まっていろいろと指示や檄を飛ばされていた。そして後半開始、国見はDF25に代わりDF27。キックオフからラッシュを欠け、右サイドでFKを得る。壁の指示を出す松岡、と国見が素早いリスタート、右に開いてクロス!低く鋭いクロスをPA内で藤井が胸トラップ、するとホイッスル!!主審を務めていた森山ゴリ監督がペナルティスポットを指差す。PK!ハンドを取ったらしい。厳しいぜ、監督!蹴るのは48番。どうやら兵藤のようだ。キック!冷静に右スミに沈めて3−2、1点差に迫った。
 立ち上がりの追撃ゴールで勢いに乗った国見、さらに右サイドのFKからニアに92番が飛び込むが惜しくも合わず。サンフも俊介が左に走る田坂へミドルパス、田坂がクロスを上げるがこれはGKへ。今度は吉村が左サイドを突破、中央黒飛へ入れる。黒飛は前を向くとシュート!このこぼれ球に田坂が反応し、きっちり蹴り込んで4−2!また突き放した。

 サンフがペースを握り返す。中央黒飛から右の西山にはたき、左の馬屋原に振って、シュート!GKキャッチ。守備でも中盤の選手のプレスがよく効いている。西山からカズに入れ、俊介へ。俊介、持ち込んでミドルを放つが上に外れた。ちと変に余裕を持ちすぎたプレイだ。国見92>60へ交代。国見、珍しくスルーパスからシュート!もGKセーブ。国見は平山にボールを当てて好機をつかもうとするが、サンフDFも体を張って守り、ゴールを許さない。西山は疲れてしまったようだが(どうやら足がつり気味だったらしい)、田坂はまだまだ元気にドリブルしてゆく。カズが相変わらず「ほしいところ」にピタリとパスを供給し続ける。国見はいよいよスタミナ切れで、一対一でも勝てなくなってきた。それでもそこらのチームよりは走れているが。兵藤、左サイドに開いてボールを受け、二人のマークを受けるものの細かなボールタッチから一気に二人の間を抜けて切り込みシュート!もサイドネット!さすがの個人技だ。ここで兵藤交代、65番に代わる。左サイドの60番がクロス、ファーで平山が長身を伸ばしてトラップ、キープ、飛び込むDFをかわしてシュート!上へ外れる。 
 サンフ、カズが田坂に入れ田坂はヒールで戻し、上がってきたカズがクロス、馬屋原がヘッド!GKキャッチ。国見反撃、中盤の浮き球をツートップがヘッドで前線に送り、2列目の65番が飛び出すもDFがカット、CKへ。CKはキック後にラインを割ってしまいゴールキックに。ほどなくホイッスルが鳴り、試合終了。サンフが4−2で勝利した。
 これでJユースカップ覇者と高校選手権準優勝校を連破、今年のユースは上々の滑り出しといえるだろう。といってもガンバと国見は昨日ゲームをやっているし(3−1で国見が勝ったそうだが)、ガンバは朝イチの試合、国見は70分の戦いの直後のゲームであり多大なアドバンテージがあったことも事実。まあそこらを考慮してスケジュールを組み、あらかじめ勝利への布石を打っとくのが兵法というものだ(何だそりゃ)。それは冗談としても、両チームとも決して低パフォーマンスだったわけでもなくそれなりの出来だったし、こちらも高柳、高萩、田村が抜けた状態だったし、今年もいい感じ、といってもいい。楽しみ。
 さてレギュラー組はここでお役御免。クールダウン、シャワーの後次々にスタンドへ上がってきた。次はBチームの出陣だ。

 GKは2試合とも背番号16だったためともに松岡と表記したが、ひょっとしたら別人かもしれない。
4.VS滝川第二高校・B
 サンフのBチームが対戦するのは、選手権でも大いに活躍した強豪・滝川二のBチーム。さてうちのユースはもう人がほとんどいないはずだが、誰が出るんだろう。
11富成 11
15
4大屋 7桑田
6中山 3槇野 10宮脇? 5古本
1佐藤昭
 GKはU−16日本代表の佐藤昭大、ディフェンスラインは右からサンフレッチェびんごより昇格の古本、宮脇?と呼ばれている10番、ジュニアユースより昇格の槇野、同じく中山シュージ。前にはガンバ戦に途中出場の桑田と大屋が並び、その前に誰だかわからない二人が並ぶ。トップは長身の富成に、小柄な11番。7番と11番が二人ずついるので、さっきよりもよけいまぎらわしい。ディフェンスラインは、今の時点でまだ全員中3だろう。うひーBチームとはいえ滝川二相手に大丈夫かよう。翼&桑田のプレスと昭大のコーチングに期待だ。
 ちなみに今年のユースの新人は7名。ジュニアユースよりGK佐久間、DF槇野、MF中山が、サンフレッチェびんごよりMF古本が昇格、県外(山口、岡山、兵庫)から3名が加わるとのことだ。昨年は県外から大量に入ってきたが、地域のレベルを上げる意味ではやっぱり傘下や近隣から集めたほうがいいと思うので、個人的にはいい感じ。JYのDF宮入くんがいないのがちょっと残念だけど。
 試合前にメンバーを集めてゴリ監督がなにやらお話。中山がニヤニヤしながら聞いている。かなり個性的なアタッカーの中山、顔立ちも個性的だ。彼の攻撃を見てみたい。
 ホイッスル!まず攻め込むのはやはり滝川二。11番のミドル、上へ外れる。FKから5番のヘッド、右へ外れる。8番の強烈なシュート!GKセーブ!ショートコーナーからのクロスはそのままラインを割る。一方的。きっちり組み立て速攻を繰り出す相手にくらべ、こちらは組織・連携ともに全くできていない。即席といっていいチームだからそれも当然だが。ただGK昭大のよく通る的確なコーチングでDFラインは整備され、攻められながらも守備は何とか安定、ゴールを許さない。GKのコーチングって重要なんだなあ、って再認識した。早くも左サイドの15番に代わり8番が入ってくる。槇野のファウルで滝川二のFK。直接狙ったが、右に外れた。サンフは徐々に形ができていく。古本のスルーパス!中央11番に合わず。今度は滝川二のスルーパス!しかし槇野が体を寄せてボールを奪いクリア。またも滝川二、左サイドの8番が古本を抜いて切り込みシュート!GKセーブ!右CK、11番のキックをファーのDF16番が折り返し、中央でヘッド!決定的だったがヘッドはミス、力なくGKの懐に収まった。途中出場の8番のドリブルはなかなかフォームがいいなあ。そうこうしているうちに前半0−0で終了。けっこうやるね。
 後半、すこし選手交代。GKが16番に代わる。翼が右サイドバックに回り古本がワンボランチに、10番が2番に交代、桑田は13番に交代、FW11(冨成じゃないほう)が9番に代わった。もー誰が誰やら。13番は「ホテ、ホテ!」とか呼ばれていたので、ジュニアユースのMF保手濱くんかもしれない。では9番はひょっとして平繁か誰か?しかし訊いてみたところ「平繁くんにしては頭が小さい」とのことだった。違うか。でも平繁くん、そんなに頭大きかったっすか。
 立ち上がり、サンフのFKのチャンス。蹴るのは大屋翼くん。ドライブシュートでも撃ってくれ。キック!ゴール左を襲った鋭いシュートはGKセーブ、わずかに外れる。古本のCK、ファーでこぼれたボールを富成が持ち込んでシュートを放ったが上へ外れた。
 滝川二、FKを得る。キック!しかしGKの守備範囲、キャッチ・・・できずファンブル!これを押し込んで滝川二があっさり先制。サンフは右CKを8番が左足で入れ、富成がヘッド!GKキャッチ。滝川二のフィード、競り合いでルーズボールになり、ファーに落ちる。しかしGKとDF2がお見合いして詰めず!滝川二がこれを拾って叩き込み2−0と突き放す。誰だろうかあのGK。ユースの先輩たちも知らないらしい。何でも香川からの練習生が数名入っているとのことだった。
 サンフは、びんごでは右WBだったが展開力も備える古本が巧くボールを配給し攻撃を担う。しかし、フィードへの対応の乱れをついた滝川二がさらにゴールを挙げ3−0とする。サンフは小兵の7番に代えこれも7番の桑田を復帰させ、さらにFW9をFW6に代えて攻撃するも歯が立たず。そのまま0−3で敗れてしまった。
 連携の差、というゲームだった。完敗じゃがしょうがない。
5.VS大社高校B
 ユースBチームは連戦となるが、まあ中学生も混じった若すぎるこのチームは大丈夫だろう。1試合を戦ったことにより連携も向上が見込まれるし、さっきよりはいい試合をしそうな気がする。
11富成 11木原
13保手濱?
7桑田
6中山 3槇野 10宮脇? 4大屋
1佐藤昭
 さっきの試合にも出ていた8番は兵庫県は揖保よりやってきた新人くんらしい。大屋翼が右サイドバックに回り、桑田が中盤の底を一人で担当する。先ほどよりやや攻撃的なシフトだ。
 些事は省略して、キックオフ。まずは大社がFKを得る。4番が蹴るが、GK正面。先ほどの試合と同じく昭大のコーチングがよく、確実な守備で大社の攻撃を防いでゆく。GKからのボールを中山が受け、中盤の6番へパス。リターンを受けた中山は持ち上がると保手濱へパス、保手濱はダイレクトでスルーパス!富成でないほうの11番が抜け出す、右サイドから8番がゴール前にフリーで上がってくる、折り返せ!しかし11番はそのまま撃ち、GKがセーブしてCKに。CKからシュートを放つが上に外れる。攻撃の形ができはじめてきた。みんなクレバーだなあ。と、中山が「俺ドリブル」開始!一人で一気にドリブルで持ち上がり、前線にフィード!しかしGKにまで渡ってしまった。桑田から右の大屋にパス、大屋がタテにフィード!長すぎた。大社が中盤で細かくつないで前線に渡し、シュート!上に外れる。サンフ11番から左6番に開き、シュート!力んだか上に外れた。今度は右から8番がシュート!外れる。右CKから槇野がヘッド!これも枠を捉えない。大社反撃、サンフはラインを破られるが、昭大が鋭い飛び出しで防ぐ。右サイド8番が右サイド深くで粘り強いボールキープからバックパス、上がってきた大屋がクロス!ファーで受けた富成?のシュートのこぼれ球をもう一人の11番がゴール正面からスライディングで決めて1−0先制!前半は1−0で折り返した。
 後半、サンフはツートップを2番&9番に入れ換え、富成をトップ下に下げ、左MFに15番、GKを16番に交代。と早々、DF槇野からのロングフィードを左サイドで2番が受けた。さっきの試合のDF2とは別人か・・・とか思っていると、彼はそのままDFを蹴散らしてPA侵入、GKをもかわしてゴールに叩き込み、2−0とした。うひー、見事なドリブルシュート!誰だユース新人か?否!U−13日本代表、ジュニアユース所属の横竹翔くんらしい。しっかしいかに年代別代表とはいえ13歳。まだ中学1年。それが高校生相手に堂々のドリブルシュートですよ。まさに「アンファン・テリブル」。今年のジュニアユースは、彼とU−14日本代表の平繁がこの世代最強のツートップを組むことになるだろう。
 さらに右からつないで横竹シュート!右に外れた。
 サンフの左サイドタッチラインへボールが流れる。中山が追う、ボールはしかしラインを割る、だが勢いのついた中山は止まれず、そのままサンフのベンチへ突っ込む!ジャンプして飛び越えたが、監督とかコーチは慌てて非難!アグレッシブだぜシュージ。大社、右からのクロスをサンフがクリアしたところをミドルで狙うが外れる。サンフのパス回しがリズミカルになってきた。中山の攻め上がりを引き出し、彼の突破からCKゲット!そのまま彼がボールをセットする。自分で行くようだ。いい球蹴れよ。キック!!しかし思いっきりダフり!!あちゃー!!思わず顔を覆ったが、ふっと顔を上げると、ボールはなぜかゴール正面まで転がり、そのボールにサンフがスライディングで合わせてゴール!3−0。あやや?なんであのミスキックボールがアシストに?あまりのミスキックにニアにいた大社DFがクリアミスでもしてしまったのか・・・?
 このアシストで中山がさらに調子づいた。最終ラインでボールを受け、敵FWがマークにくるのを見るといきなりボディフェイントを入れてFWの体勢を崩してからパス!そこでやってどうする(笑)!ユースの先輩方にもバカウケ。さらにボールを受け、ぐいっと持ち上がってからタテへフィード!鮮やかなパスが前方を走る15番に渡る。15番はそのままタテへ抜け、ゴールライン際からセンタリング!ニアに飛び込んだ9番が地を蹴るやDFと競り合いつつヘッド!ゲットォォォ!!豪快なヘッドがゴールに突き刺さる。思わず歓声を上げる。ユースの先輩方もどよめく!ファインゴールだった!4−0。
 とどめはまたも左サイドから。左から中央の9番にボールが入る。DFを背負いつつもキープし、後ろに落とす。そこにトップ下に移っていた富成が走り込み、ミドルシュート!!ズドン、とゴールネットに突き刺さり、5−0。あとは大社の攻撃を封じ込め、そのままサンフが5−0で勝利した。
 今年のユースは、攻撃力がハンパではなさそうだ。これに一誠と高萩が入ったら、マジ強いぞ。馬屋原がもう一皮むけたら、何らかのタイトルも狙える。新人たちもポテンシャルが高そうだし、相当ワクワクさせてくれそうな雰囲気。今年のユースは必見、と思う。


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