イングランド・エール地方を舞台にした、館に住みつくちょっとかわった精霊をめぐるほのぼのとした短編シリーズ。
1.闇月王
20世紀初頭のイングランド。エール地方の片田舎に館を構え、ひとりで住んでいた祖父の最後の言葉は「闇月王のことはたのむぞ・・・・・」。この言葉をただ一人聞いた孫のケネスは、遺産目当てに集まった親戚の中に見慣れない人物を見かける。驚くべきことに、この黒服の男は、他の人々には見えないらしいのだ。ケネスは館の書庫を調べ、「闇月王」に関する書物を見つける。闇月王とは、館に住みつく黒髪の若い男の姿をした精霊。いたずら好きだが、住んでいる館が壊されたり、人が住まなくなると力を失い消えてしまうらしい。このままでは、館は確実に処分され、闇月王は消えてしまうだろう。ケネスは、消えかかっている闇月王を見て・・・
2.闇月王の恐怖
ケネスは結局闇月王と共に住むことになったのだが、闇月王のあまりのマヌケぶりに、「バケモノらしさを勉強しろ!」と怪談の本を与える。そこへ、庭を突っ切って車が侵入してきた。彼の名はフリッツといい、エディスの知人。フリッツに自分の車をこき下ろされ、さらにエディスと仲良くしている姿を見せられてケネスの怒りは頂点に達し、闇月王に八つ当たり。「いちどくらい客をおどかしてみろっ!」・・・はたして、闇月王の行動やいかに?
3.闇月王の予言
「きょうは外出しないほうがいいでしょう・・・なにか悪いことがあります」闇月王の言葉に驚くケネス。「君に予言ができるのかい?」「いいえ。これに書いてありました」「読むなっ!!そんなもん」星占いの本を見せられておもわずツッコむケネス・・・今日も二人は相変わらずの漫才生活。新しく作った車でエディスを迎えに行ったケネスは、彼女と一緒にホームレスの老婆を連れ帰るはめになる。エディスと二人でドライブ、という計画がもろくも崩れ去り不機嫌なケネス。エディスは老婆につきっきりで親切にしてあげているので、二人きりにもなれない。闇月王は、やってきた老婆にいたずらを仕掛けるが、ことごとくかわされてしまう。どうやら、彼女はただの老人ではないようなのだが・・・
1.闇月王 | |||
ケネス | 祖父から、「闇月王をたのむ」と遺言される。遺産をもらってアメリカへ行くつもりだったが、消えかかった闇月王を見、彼を助けるために遺産をはたいて館を買い戻し、住むことになる。 | ||
闇月王 | エール地方の館に住みつく精霊。いたずら好き。館が処分されるか、人が住まなくなると力を失い消えてしまう。 黒のスーツを着た、黒髪オールバックの渋めの美男子だが、性格はとことん三枚目。 名前の由来は、「病みつきになる」の「やみつき」。これが冗談でなくホントの話ってところが、坂田せんせいの懐の広さ。 |
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エディス・ケイ | ケネスの叔母上のいとこの妻の一番下の妹。闇月王を見ることができる。 絵を描くのが趣味。かなりの近眼で、いつもは目付きが悪い。 絵を描く時は眼鏡をかけるのだが、そのほうが断然美しいという、通常のパターンの逆を行く稀有なレディ。 |
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エミリー | ケネスの叔母。 | ||
モティーマー | ケネスの叔母。 | ||
クラリス | ケネスの叔母。闇月王のマツボックリ攻撃を受ける。 | ||
マーシャ | ケネスの叔母。 | ||
2.闇月王の恐怖 | |||
フリッツ・バーナード・ ワールドゴージー |
エディスの絵の先生の知人で、グランプリにも出場したカーマニア。クールで、歯に衣着せぬ物言いをする。 | ||
3.闇月王の予言 | |||
老婆 | 道端に座り込んでいるところをエディスに助けられ、ケネスの家に一晩泊めてもらうことになる。 老体の割には、ワインを水のように飲み、非常に元気。そしてどうやら闇月王が見えるらしい。 |
父が突然引退し、社長になってしまったごく普通の青年ダグラス・ポート。経営のイロハも知らない「若ぼん」ことダグラスと、しっかり者の有能秘書シャオピンが繰り広げるドタバタ・コメディー。
1.テンプテーション
2.夏の配管工
3.シャオピン家の伝統
ダグラス・ポート | 頼りないことはなはだしい主人公。一応社長。 | *一年落第している。 |
シャオピン | 有能秘書。 | *飛行機恐怖症。でも車に乗って空輸は何とかOK。 *有給休暇とって香港へ帰った時はどうやって太平洋を越えたんだ?船だったら、すごい長期休暇だぞ、おい。 *大学が秘書科だった。 *焼餅<シャオピン? |
ラッコ | ダグの飼い犬。いろいろと大胆。 | |
パギー・スペンサー | ハマー銀行頭取のご息女。 | |
ジム・スペンサー | ハマー銀行の頭取。 | |
ロビンス | ||
スーリン | ||
イー | ||
マーおばさん | ||
ロンウー | ||
ペイチェイ | ||
ウェイヤー | ||
ウンおじさん | ||
ロンおじさん | ||