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      おチビちゃん編
        チーズのかたまりが一つ、ありました。 
      「はんぶんこしよ!」 
      「うん!」 
       丸まっちいお手々でチーズを割りましたが、大きさが随分違います。やんたんは困ったように手の中のチーズを見ています。 
       右手と左手の中をかわるがわる見比べているうちに、いい事を思いつきました。 
       ぱくっ! 
      「ああっ!」 
       驚いて目をまん丸に見開くゆんたんに、やんたんはチーズを差し出しました。 
      「こんどはゆんたんがひとくちかじるばん!」 
      「…あっ、そうか!」 
       チーズを受け取ると、ゆんたんもぱくり! 
       大きい方のチーズがなくなると、今度は小さい方のチーズも一口ずつかわりばんこにかじってゆきます。 
       とうとう、大人の親指の先くらいの大きさのチーズがやんたんの手に渡されました。 
      「さいごのひとくち、やんたんのぶん!」 
       ゆんたんは笑っていますが、やんたんは考えました。 
      『やんたんがさきにかじったんだから、さいごのひとくちはゆんたんのぶんにならなきゃ‘びょーどー’じゃないはず…そうだ!』 
       小さなチーズを、そうっと爪で二つに割ります…今度はちゃんと半分こにできました。 
      「これでぴったり、はんぶんこ!」 
       二人は仲良くチーズをわけっこする事ができましたとさ。 
       ちょっと(?)成長したぞ編
       何故かテーブルの上に、チーズが一つ。それをヤンはチーズナイフで無造作に切って、兄に手渡した。 
       カットする手元をじっと見つめていたユンは、チーズを持ったままで断罪するかのように人差し指をつきつけた。 
      「そっちの方が大きい!」 
      「……」 
       ヤンは何も言わずふいと立ち上がると、ペン立てから定規を取り上げた。 
       そしてユンの手からチーズをひったくると、定規とチーズナイフを使って5ミリ角に刻み始めた。 
       とん・とん・とん・とん…。 
      「ヤン…もしかしてさぁ、…怒ってるか?」 
       とん・とん・とん・とん・とん・とん…。 
       答えず、黙々とチーズを細かく刻み続けるヤンだった。 
       ぐうう〜。 
       腹の虫とリズミカルなナイフの音とが、不協和音を奏でていた。 
       ★私がやると、こーなるな。…ああ、チーズ食べたくなっちゃったよ。
      ……つーか、メールで受け取った時余りに可愛いのと想像出来たので笑えたのでのせちゃったよ、ごめん。
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