5.決戦 5−1

夜 ベイサイドシティ 海上  ライズを操縦するタカコ

後では、アリサが装備を確認している
向かう先は……パンドラ
時は遡り イブンの病院

ミシェルがPCにパンドラの全体像を移す

目標はパンドラ地上23階層、地下10階層にも及ぶ動く海の要塞

ゴウマン「パンドラは地上23階層、地下10階層の動く要塞だ」



マルシア「動くの?この要塞……」

ゴウマン「ああ。この中には、横須賀基地の武器弾薬の半分が収納されている」「その為、もしもの時の危険回避のため、ある一定のルートを移動できるようになっている」

ケイ「ここは?」
パンドラの最下層をさすケイ

ゴウマン「トンネルだ」

マルシア「トンネル?」

ゴウマン「そうだ、物資の搬入や、海上が使えない場合の移動手段として作った物だ」「2年前の地震の際に、このトンネルに亀裂が生じ、使用禁止になっている」

シルヴィア「ここを通って潜り込むんやな」

タカコ「そういうこと」「このトンネルは地下鉄につながっているの」

パンドラにも弱点はある
物資の輸送や海上が使用できない場合に移動通路として整備されたいる海底に伸びるトンネルであった

2年前の震災以来使用されていないその場所を通り敵中枢に潜入する

それだけが難攻不落の要塞を落とすたった一つの手段だった

地下鉄構内

クムガン、ノクトゥール、ナンブ、トリュフアン、ケルベロスが地下鉄構内に進入地下トンネルからパンドラへ向かう



時間少し戻ってイブンの病院

タカコ「この地点で、一般車両と軍事車両が別れる」「でも問題が一つあるの」

ケイ「問題?」

タカコ「トンネルとパンドラをつなぐ扉は、パンドラ側からじゃないと開かないの」

シルヴィア「そんなもん、バズーカでもミサイルでももっていってやな……」

おどけるシルヴィアをタカコが制して

タカコ「銃火器関知システムが作動すると、トンネル自体が崩壊するようになっているの」

シルヴィア「何やそれ〜!?」

あきれ気味にタカコを見るミシェル

ミシェル「そんなあぶなっかしい物作る人の気が知れませんね」


タカコ「だから、誰かがパンドラに潜入して内側からその扉を開けなきゃいけないの」

パンドラのCGを見ながら作戦を立案するタカコ

マルシア「え!?」

シルヴィア「そんなムチャな!」

トンネルとパンドラをつなぐ扉はパンドラ側からしか開けられないのだった
しかも銃火器の使用が関知された場合即座にトンネルが爆破される仕組みになっている

アリサ「私が行く」


誰が扉を開くのか………その時アリサが自分から任務を志願した

アリサを見る一同……
ケイ「アリサ……」

アリサ「大丈夫だ。ドジは踏まない」

そして作戦は開始された



ライズから飛び降りるアリサ
堅固な防空体制をほこるパンドラに対して潜入するには
海底からしかない
サイボーグのアリサがダイブすることは命がけの作戦だった



アリサの潜入作戦にあわせ坑道を進むAA達

パンドラ海底部

排水溝を見つけ潜入を試みるアリサ


パンドラ内部

無事にパンドラ内に潜入
ウエットスーツを脱ぎ捨て銃を構える

目指すは最下層


海底部坑道

地下鉄からパンドラの坑道に潜入したAA達

一路パンドラへ向かう

目指すは最下層連絡扉


坑道を進むLM


最下層を目指しエレベーターに乗るアリサ

パンドラ内中央司令室

しかし、AA達の行動はテロリスト達に気づかれていた
オペレーター「S5番エレベーターの監視カメラが停止しています」
さらに新しい報告を聞きジャンリュックは笑みを浮かべる

ジャンリュック「エレベーターは動いているのか?」

オペレーター「降下中です」

ジャンリュック「最下層で待ち伏せろ!」

オペレーター「はっ」
アリサの潜入を察知して、ジャンリュックは最下層での待ち伏せを部下に命じた。

ジャンリュックのやりとりの中、皇城大尉は某所へ連絡をし指示を仰いでいた。


皇城「はっ………わかりました…」「失礼します」

皇城「海底トンネルの爆破許可が下りた。どけ!」
ジャンリュックをどかしパネル上の小さい蓋を開ける

皇城「もう邪魔はさせない」

トンネルの爆破許可が下りて皇城大尉はコンソールに手を伸ばす


皇城「死ね!」

海底に轟音が響き渡る


ケイ「!……」
ミシェル「爆発音を探知しました」トリュフアンのセンサーがミッシェルに告げる
ケイ「位置は?」
ミシェル「1942」「さっき通ってきたあたりです」

マルシア「トンネルが爆破されたんじゃ……」
シルヴィア「ウソやろ!」

マルシアの予感は的中した
彼女たちの後を追って海水が流れ込んでくる

そのころアリサはエレベーターで降下中であった

最下層

到着するエレベーターを待ちかまえるテロリスト達

しかしエレベーターには誰もいない
不審に思いのぞき込むLM

隠れていたアリサの反撃が始まった
的確な攻撃で次々に敵をなぎ倒す


坑道内
必死に走るAA達

最終地点はすぐそこだが後から海水が迫り来る

ミシェル「出口です!あそこ!」

シルヴィア「アリサ、まだなの?」


出口に向かうAA達

そして迫り来る海水……


パンドラ最下層

待ち伏せしていた敵が一斉に打ち始める


敵の数が多くなかなか先に進めないアリサ

しかし、残された時間は無い

銃火が止んだ一瞬の隙に軌道車に駆け込む


アリサは軌道車で扉へ向かう

扉の先にはAA達がアリサを待っている

両手で銃を撃ち敵をなぎ倒しながら進むアリサ

軌道車が盾となり一気に扉に突き進む


迫り来る海水

扉の前でたたずむAA達

頼みはアリサだけだ

シルヴィア「アリサ、何しとんねん」

ケイ「来る!」

迫り来る海水が目前まで……


パンドラ最下層 アリサ

軌道車を走らせ突き抜けるアリサ

扉まであと少し

坑道内

為すすべもなく立ちすくむAA達
マルシア「ああ……!」

ミシェル「アリサ!」

パンドラ最下層

アリサが扉のパネルに飛びつく


海水に飲み込まれるAA達

海水に飲み込まれ激しく水中を舞う4体のLMとケルベロス

その瞬間、パンドラの扉がついに開く

アリサが扉の開閉に成功したのだ



ようやく開いた扉から扉から大量の海水と共にエンジェル達が流れ込んできた

次々に吐き出されるようにパンドラ内に潜入するAA達

ケイ「アリサ、閉めて!」

全員がパンドラ内に潜入したことを確認しケイが叫ぶ

アリサは急いでパネルを操作する

ゆっくりと扉が閉まり出す


坑道内

海水の流れの勢いで、地下鉄も流されてきた

激しくパンドラの扉にぶつかる

これで扉が閉まらないとパンドラの地下部分は水没する可能性もある

ゆっくりと扉が閉まりやがて海水の流入は止まる

水浸しになりながらもパンドラ内に潜入

全員が合流する

つかの間の休息……


シルヴィア「アリサ、何やっとんねん。うちら殺す気かい!」

ミシェル「何言っているんですか、殺しても死なないのがシルヴィアさんじゃないですか」

アリサ笑いながら銃を持ち直す

マルシア「ふふふ…」

ケイ「ククク…」

シルヴィア「何やねん」

バツが悪そうに

シルヴィア「ま、しゃあないな……」


アリサ「行こう!」

ケイ、シルヴィア、マルシア、ミシェル「おう!」

パンドラ制圧を目指し動き出すAA達


続く  決戦 5−2    トップへ戻る