4.真相 4−3
イブンの病院

病院内のベット

ハッサン「う……うう……」

意識が戻る
イブン「兄さん」

ぼやけた視界


視界が開ける

ハッサンが気がつくとイブンが

ハッサン「イブン……」

見つめるタカコ

イブン「よかった……気がついて……」

反対側を見ると

ケイ、亮、マルシア、そして子供


シルヴィア、ミシェル

そして、隣のベットで寝ているのは

包帯だらけのアリサ

アリサ、ハッサンのマネをして指でサイン


ハッサン「どうやら俺は本当に運がいいらしい」

イブン「まだ、しゃべっちゃだめだ……」

ハッサン「アッラーの神が守ってくれるさ…」

イブン「……」



アリサと共に治療を受けたハッサンは事件の黒幕を語り始める

ハッサン「……もう気づいていると思うが、」
「君たちが襲った船に乗っていたLMは軍が横流しした物だ」

エンドウ「やっぱりそうか!」
チョコバーをがじりながら

タカコ「問題は、誰が黒幕かってことね」

ハッサンに視線が集まる

ハッサン「黒幕は……中央政府、内閣安全保障室長」

ハッサン「風間将軍……」

ハッサン「手足となって動いていたのは、特殊テロ対策部隊、総本部長」

ハッサン「皇城大尉」

ミシェル「すべて筒抜けだったわけですね」

エンドウ「市警ビルをぶっ壊したのも、あいつらか……」

残りのチョコバーを食べるながら「畜生!」

タカコ「……なぜ今しゃべったの?敵はまだあなたの命を狙ってるのよ」

ハッサン「君たちに賭けたくなってな……」

タカコ「あら、世界的密輸ルートのボスの言葉とも思えないわ…ずいぶん甘いのね」
小首をかしげ微笑みながら

ハッサン「確かに……しかし、俺はこれで生きてきたんだ。今更変えられないのさ…」


ハッサン起きあがり
ハッサン「……君たちは立派に仕事をしてくれている……いいチームだ……」

ハッサンが痛み出す

イブン「兄さん、もういい」「しばらく休むんだ」

タカコがみんなに合図をする。
アリサ、亮と子供を残し病室を出ていく

ハッサン「大丈夫さ、運だけは強いんだ」「イブン……迷惑かけたな……」

イブン「仕方ないさ……」


病院 別室

エンドウ「お前らがついていながらなんてザマだ!」

机を叩くエンドウ警部

タカコ「あら、警部が助けに来るのが遅いんじゃなくて」

エンドウ「なんだと!騎兵隊はギリギリに助けに来るってのが決まりなんだ!」


アリサが入ってくる

シルヴィア「アリサ!」「無理せんと寝とき!」

アリサ「大丈夫だ」

テーブルに置いてある銃を取り弾倉を抜き取り確認する。

アリサ「あのくらいでぶっ倒れるほどヤワじゃないさ」

ケイ「アリサ……どこに行くつもり?」

アリサ「片づけなきゃいけないことがあるんだ……」


ケイ難しい顔する。アリサの行動がわかっているから……

ケイ「……テロ対策部隊の基地に乗り込むつもり?」



アリサ「……ああ……」


マルシア「アンチテロ対策部隊総本部……」

ミシェル「通称パンドラ……」

シルヴィア「元からたたなあかんてことやな」


頂点に君臨するのは内閣安全保障室長の風間将軍
特殊テロ対策本部隊と指揮官の皇城大尉が手足となって動いていること

しかし、彼らの拠点となっているのは特殊テロ対策総本部

……通称パンドラ

最新のセキュリティーと迎撃システムを持った要塞であった。

マルシア「一人じゃムリね」
ミシェル「きついお仕事になりそ〜」

エンドウ「おいおい、お前ら正気かあ?あいつらのいる所がどういう場所か、知っているのか?奴等は確かにはみ出し者かもしれんが、アソコは最新のセキュリティーと迎撃システムを持った要塞だぞ!」

AAがパンドラに乗り込む様子を見せた事に驚きエンドウ警部が叫ぶ

一同シラーっとエンドウを見る


タカコ「だってぇ」

タカコが笑顔で

タカコ「だって、私たちエンジェルアームズ社ですもの」
何食わぬ顔で言い切るタカコ

エンドウ絶句「……」


それぞれ笑顔でエンドウを見つめる

エンドウが我に返り
エンドウ「ですものって、お前ら……」「い、いかん!やめろ!絶対に!」


激しく食い下がるエンドウに対しシルヴィアの手刀が黙らせる

シルヴィア「うるさいおっさんや」

アリサに向き直り
シルヴィア「アリサ、勝算はあるんやろな」



アリサがきっぱりと
アリサ「負けるつもりはない」

アリサの決意を聞きニヤッと笑うAA達


タカコ「ミスター・ゴウマンご許可いただけますか?」

許可を求めるタカコに対し
ゴウマンは静に言った

ゴウマン「私は敵を叩き潰せと命令したはずだ。……チーム全員でな」



ケイ、マルシア、ミシェル、シルヴィア「よっしゃ〜」

敵に対しAAは行動を開始した


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