NEO   Epipode 〜Ultima〜「完全版」を終えて

 

「NEO G Episode 〜Ultima〜完全版」を最後までご愛読して頂きありがとうございます。感想はいかがだったでしょうか?
初めて読んでいただいた方にはオリジナルゴジラ小説として楽しんでもらえるよう、初版を読んでくれた人にはより深く完成度の高い作品を、ということを目指して加筆・修正を加えた現時点での「完全版」です。

 

 私がこのアルティマを「完全版」にしようと思い立った理由、それは、自分自身この「Ultima」のストーリーに非常に思い入れがあるということです。
「Ultima」はゴジラと地球外生命体アルティマの戦いが中心のストーリー展開ですが、その実、主人公・神崎の贖罪の物語でもあります。ただ人間がゴジラと戦うのではなく、”戦うことにどんな目的を持っているのか”というバックグラウンドがあり、アルティマとゴジラの戦いが終わった後に物語が神崎とゴジラの決着に向けていわば2段式に加速できる展開を思いついた時、私は心の中で「この作品は面白いものになる!」と確信したものです。
そして、初版から完全版までの間に、私は第2作である「EDEN」と第3作である「Versus」を執筆し、自分なりに小説としての描き方や表現を見直すことが出来るようになりました。すると、「Ultima」執筆当時では見えなかった事、足りなかったことが分かって来たのです。加えて、その間に蓄積した資料を駆使して、自衛隊の戦闘シーンや組織設定のディテールを詳しくしました。
この点多少の矛盾は残るかもしれませんが、ストーリーはより印象深く、戦闘シーンは迫力が増したと自負しております。

 

 そして「完全版」を執筆していて苦笑してしまったことは初版の最終話、ゴジラ襲撃の影響で株価が史上最安値の1万2000円を切った書いていたことです。
初版当時、平均株価は約1万5000円。よっぽどのことが無ければ当時の最安値であった1万2800円は下回らないであろう、と小説の中での最安値を1万2000円としたのですが、現実の不況はゴジラ襲撃よりも深刻だったと言うことです(大学の政治経済学部を卒業して多少経済の目利きが出来る私ですが、このことでプライドはボロボロですよ(^^;)

 

 さて、最後にこの後書きを掲載した現在、私は最新作「Versus」の連載真っ最中です。
皆さんの期待以上の、そして期待を裏切る作品を目指して鋭意執筆中です。既に現時点でファイルサイズは「Ultima」を上回っているのにストーリーはまだ3分の1程度しか進んでいません(^^;。
いつまでかかるんだ〜!!!と言われそうですが、徹底的に物語を描きこんだ作品になっています。重ね重ね申し上げますが、読んで損はさせません!!!

 

それでは今後ともよろしくお願いします!

 

2001年 8月13日

文責 GTS(Great Tactical Service)