作品タイトル 作者名 出版社
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「グイン・サーガ」 栗本薫 (早川文庫 1〜 以下続刊+外伝1〜 )
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作品ジャンル(管理人の独断で決定)
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ヒロイックファンタジー風SF(+三国志風味) |
あらすじ
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主人公グインはいっさいの記憶がないままにいきなりこの世界に現われました。そして、彼の姿は、世にも珍しい人間の身体に豹の頭を持ったものだったのです。その豹頭は、生まれつきそういう姿なのか、それとも何かの呪いなのか、かぶっているのか、すら、本人のグインにもわかりません。しかしグインは冷静沈着な性格と、とてつもない武勇とで、自分の身に降りかかる苦難を乗り越えてゆきます。グインは自分がどこから来た、何者なのかを知ろうとしますが、その中で、この世界の秘密に近づいてゆくことになります。その謎がだんだん明らかになってゆく傍らで、世界のほうも歴史が動いていきます。新しい国が生まれ、また滅びてゆくのでした。 その歴史を動かすことになる一握りの人々も、もちろん自分自身を貫くために生きてゆくのですが、それ以上に、その彼らに翻弄されるごく普通の人々の生活もいきいきと、そしてリアリティを持って描かれています。そのために本当にどこかに存在する世界の出来事のような、グインや、他の皆がそこで生活しているのを眺めているような気がしてくるのです。 |
おすすめポイント
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これは一見、グインのヒロイックファンタジーのように見えますが、れっきとしたSFなのです。それは最大の謎であるグインの正体や、この世界の秘密が明らかになっていくにつれて、SFらしさが覗いてきます。SFが好きな方にはもちろん、ファンタジーや歴史ものが好きな方にもおすすめしたい作品です。
この壮大な物語は、まだ完結しておらず、しかも完結までに100冊になろうか、という話ですから、読むのも大変だと思いますが、ギネスブックに載りそうなくらいの長編小説とは思えないくらいに、読みはじめたら、世界に入り込んでしまって、あっという間に読んでしまうでしょう。あなたもこの世界の住人になってみませんか? |
心に残ったこの一言
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「俺は生涯のうちにもう二度と誰とも、
湖畔のしゃれた料理屋にゆくことなどないだろうな」 ――ヴァレリウス |
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特になし |