別れさせ屋


第三話

 第三話 ストーカーと別れる方法
それは、真夜中の留守電から始まった。
留守電のメッセージは、27件、全て無言のTEL。
そしていつも誰かに見られつけられているという恐怖。
一人暮らしの女の部屋の恐怖。
工作費と成功報奨金、50万円の依頼だった。

別れさせ屋は動き出す。
依頼人の部屋を調べるが、
盗聴されている可能性が多い為、念のため水の音を流す。
テレビも13chか15chに合わせる。
まず発見したのは、フランス人形の左目に隠された
盗撮機だった。
依頼人はいざという時のため、非常ベルも身に付ける。

今回の別れさせ屋の仕事は、
ストーカーの特定と、証拠集め、そしてそれらを警察に届ける事だった。

ストーカーはすぐに特定できた。
キクチダイスケ19歳、大学生、友人は無し。
彼は依頼人のアパートのすぐ裏に住んでいた。

美郷は、どうしてもターゲット(ストーカー)の考えが理解出来ず、
勝手にターゲットを接触してしまう。
そして・・
石になりたい。石になれば何にも感じないで済む。
というターゲットに温かい言葉、映画のワンシーンの言葉をかけてしまう。
気がつけば美郷はターゲットに感情移入してしまっていたのだった。
しかし・・・
すぐさま美郷の正体に気づいてしまわれ、、、

別れさせ屋は最終手段を決行した。
それは・・・
「逆ストーカー」だった。
接触した美郷が逆ストーカーをする。
ターゲットがした事と同じ事を、最低1週間は続けた。
迷惑電話、付回し。
そして、依頼人の顔に整形手術したとウソをつく。
動揺したターゲット。
相手と同じ立場に立ち、同じ気持ちになり、
どんなに辛い思いなのか、気づいたターゲットは
彼女に詫びを言う。

しかし・・・
ストーカー悪質真犯人は別人だった!
なんと依頼人のアルバイト先の店長だったのだ!!
間違えたのか!?別れさせ屋!?
真実は、指紋照合等で次々と暴かれていった。
ゴミあさり、盗聴などほとんどが店長の仕業だったのだ。

ストーカー行為とは一体、
恋心ととるか、犯人ととるか・・?

石になりたかった男、キクチダイスケは、
柔らかな温かい人間になりたいと決心し、
最初で最後のラブレターを依頼人に送った。

そして・・・
依頼人、真っ直ぐで綺麗な瞳をした女性は、
柔らかな温かい心を持つ男性と
真っ直ぐ向き合うようになった。
もしかして・・二人はゴールイン?!?!

次回も熱くなれ! 別れさせ屋!!


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