天空戦記シュラト




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 インド密教をモチーフにした珍しいアニメですね。
だからといって宗教臭い訳ではありません。
概念だけを用いたとあかほり氏が小説のあとがきで語っていました。

 普通の高校生・日高秋亜人(ひだかしゅらと)、黒木凱(くろきがい)  は幼い頃からの親友で、共に東京武術倶楽部で修行をした仲でもある。
 そんな二人が、武道館で武術大会の決勝戦の最中に、 謎の光に包まれ消失する。
 2人は調和神ヴィシュヌの力により、 人間界より精神的上位世界「天空界」へ転生したのであった。
 
転生と同時にガイはなぜかシュラトの命を狙い始め、 絶体絶命のピンチに陥ったとき、 迦楼羅王レイガによってヴィシュヌの前に連れられて行く。
 そこで自分が天空界最強部隊「八部衆」の一人、修羅王だと知らされる。
 そして、転生したその晩にデーヴァ神軍総司令官・ 雷帝インドラの陰謀に巻き込まれて行くのだった…。

 papa-f自身、久々にのめり込んだ作品でした。
 神将の名、真言(タントラ)、用語などなど、 普段はなかなか耳慣れない言葉と世界観が、 作品の世界へぐいぐいと引っ張り込んで行きました。
 私なんかインド密教大辞典(仏教大辞典?) を買ってしまおうかと思ったほどです(苦笑)
 小説を読んだ方はご存知だと思いますが、 実は八部衆は天空界最強の部隊じゃないんですよね。
 本当は雷帝インドラが所属する「十二羅帝」が最強部隊です。
 しかし、1万年前の大戦において幻帝、霧帝、 水帝を除いた8名までもがアスラ神軍に寝返ると言う事態に至り、 部隊として消滅。
 また、不動明王アカラナータが所属した「八大明王」も、 不動明王、降三世明王、軍茶利明王がアスラ神軍に寝返り、 その他5名の明王を倒してしまい、八大明王も部隊として消滅。
 よって現存する部隊の中では最強部隊となっているんですよね。
 ちなみにインドラ様は元々アスラ神軍の王、 破壊神シヴァの従者なのでデーヴァ神軍を裏切った訳じゃありません。

 修羅王、夜叉王は先の大戦より後継者の現れない「幻の神将」 とされていましたが、十二羅帝の水帝、霧帝、 八大明王の大威徳明王をはじめとする5人の明王も後継者が現れていないので、 こちらの方がよほど「幻の神将」ではないでしょうか?(笑)
彼らもいない、調和神ヴィシュヌもいなくなったデーヴァ神軍は、 1万年前より弱体化していると思うのですが、 それでもアスラ神軍とのリベンジマッチに勝ってしまうところはご愛敬(笑)
ただ、リョウマ、ヒュウガ、レンゲ、クウヤ、ダンの復活、 レイガとて死んだと思わせる描写からの復活に対し、 幻夢衆の長、烏枢沙摩明王マユリ、弁財天サラス、 十二天聖の摩利支天マリーチなど、死んだキャラは他にも多くいるのに、 八部衆のみ復活というのでは若干御都合主義に過ぎないだろうか?  十二天聖・羅刹天ニリハリ、十六大護四獣使・ 傀儡使カリはどう考えても裏切り者だからいいけど(笑)

 TVシリーズもよかったのですが、小説版もかなり面白いです。
テレビ版より深く掘り下げていて、キャラも増えて、 エピソードも増えていて、そのどれもが嫌みじゃないところがよいです。
 エピソードとしては、前龍王アナンタとアカラナータの話が好みです。
 全10巻で前6巻がデーヴァ神軍編、後4巻がアスラ神軍編だったのですが、 デーヴァ神軍編終了で、以降休筆状態です。
 もう何年になるんだろう? あかほりさん、続き書いてくれ(笑)
TVシリーズのアスラ神軍編での絵の荒れっぷりは、 目も当てられません。
 「不思議の海のナディア」や「宇宙の騎士テッカマンブレード」でもありましたけど、 よほど人員が不足してるんでしょうね。
 不足してるのは予算の方かも知れないけど…。
 設定やストーリー的に面白かっただけに、 ホント悔やまれてしょうがないです。

 なんか支離滅裂になっちゃったなぁ(苦笑)  シリーズとしては、TVシリーズ、OVAがありますけど、 OVAはストーリー、キャラデともあまり好きじゃありません。
 工事現場で働くダンは似合いすぎてたけど(笑)  CDドラマは最高です! あの切れっぷり、バカっぷりはたまりません。
 あかほりワールドの神髄を演じきってくれた声優陣に感謝!
 最後に好きなキャラをあげときましょう。
 まずアカラナータ!!はずせないでしょう(笑)  で、リョウマ。 小説版からアナンタ。


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