ゆうきまさみ氏とヘッドギア(?)の共作である本作品では、
OVA(オリジナル・ビデオ・アニメーション)の先駆け的存在です。 まあ、これ以前にもOVAは出ていたんでしょうが、 papa-fはこの作品で知りました。 ハイパーテクノロジーの急速な発達とともに、 あらゆる分野に進出した多足歩行式大型マニュピレーター「レイバー」 しかしそれは、レイバー犯罪と呼ばれる、 新たな社会的脅威をもまきおこした。 続発するレイバー犯罪に対抗すべく、 警視庁は本庁警備部内に特殊機械化部隊を創設した。 通称「パトロール・レイバー中隊」、パトレイバーの誕生である。 昭和63年から少年週刊誌に連載された本作品は、 舞台が近未来(当時から10年後)という設定で始まりましたが、 平成も11年目を迎えた現在、 残念ながら現実の物とはなりませんでした(笑)。 しかしながら、絶対にあり得ないとは言い切れないそのストーリーは、 読む者の心をググッと引きつけました。 ロボット漫画でありながら、主人公は泉野明、 ロボット大好き元気少女で、相棒は皮肉屋で大企業の御曹司・篠原遊馬と言う、 一見破天荒なコンビでした。 その他、出てくるキャラクターの個性、 人格が確立していて面白い作品でした。 シリーズとしては、初期OVA作品、TVシリーズ、 後期OVA作品、映画2作品です。 映画1作目はレイバーの動きを制御する為のOS (オペレーティング・システム)にウィルスを組み込み、 低周波を引き金にレイバーを暴走させ、 東京壊滅(人類壊滅)を企む天才プログラマー (作品冒頭で自殺しますが)と特車2課の面々との攻防ですが、 手に汗握って作品に食い入っていた記憶が今でも蘇ります。 エンディングの曲も作品とともに興奮しました。 映画2作目は国連軍から戻って来た自衛隊幹部による、 クーデターを扱ったものです。 ここら辺の作りは初期OVA作品No.5、 No.6の「2課の一番長い日(前後編)」に近いものがありますが、 興奮はしたものの1作目ほどの興奮は覚えませんでした。 なにせ、作品全編を通して暗い! 作品全体をグレーが包み込んでる様な暗さがちょっと頂けなかったかな? と思います。 根津甚八、竹中直人を声優に起用した所は、柘植、 荒川の両キャラクターに更なる深みを与えて良かったと思いますが…。 補足としては、作品中のキャスター、レポーターが、 文化放送アナウンス部の本職のみなさんが声の担当をしていた事が、 当時文化放送を良く聞いていた私としては、 妙な現実感を抱いた事を覚えてます。 TVシリーズ、コミックスともに、 シャフト・エンタープライズが敵役となっていますが、 グリフォン事件の首謀者(内海課長や黒崎くん) たちが正式に逮捕されないで終わってしまっている事について、 私は強い不満が残りました。 SEJや極東マネージャに捜査の手が及ばないあたりは 現実感を引き出す演出だったのかも知れませんが、 漫画、アニメの世界でくらい気持ちのいい勧善懲悪であって欲しかったとおもいます。 |