第23回 JCターフ・第4回JCダート
●11月29・30日に東京競馬場でJCターフ・JCダートが行われます。
本年度はJCターフに派手なメンバーが集結した模様です。
先ほど行われたG1BCターフ、BCフィリー&メアターフの勝ち馬が揃って参戦。
フランス古馬最強の1頭と呼ばれていたアンジェガブリエルや昨年のJC2着馬のサラファンなど、国際G1レースとして面目の立つメンバーが集まってくれたようです。
対する日本馬も最強に近い布陣で待ち受けています。
天皇賞・秋を連覇して中距離では国内最強となったシンボリクリスSを筆頭に、3yo馬は2冠馬のネオユニヴァース、菊花賞馬のザッツザプレンティの両頭が揃って参戦。
古馬の壁に立ち向かいます。
それと、何と言っても、今年は久しぶりに豪州からも参戦してくれました。
日本への直通便が無い!てのは大問題だね。香港経由じゃ時間が掛かるし第一馬に負担が掛かります。
そんな苦労をいとわず良く来てくれました。
さて、過去11年のJCターフの優勝馬を見てみると
優勝馬
調教国
馬齢
騎手
調教師
1992
Tokai Teio (JPN)
JPN
4
Y Okabe
S Matsumoto
1993
Legacy World (JPN)
JPN
4
H Kawachi
H Mori
1994
Marvelous Crown (JPN)
JPN
4
K Minai
M Osawa
1995
Lando (GER)
GER
5
M Roberts
H Jentzsch
1996
Singspiel (IRE)
GB
4
L Dettori
M Stoute
1997
Pilsudski (IRE)
GB
5
M Kinane
M Stoute
1998
El Condor Pasa (USA)
JPN
3
M Ebina
Y Ninomiya
1999
Special Week (JPN)
JPN
4
Y Take
T Shirai
2000
T.M. Opera O (JPN)
JPN
4
R Wada
I Iwamoto
2001
Jungle Pocket (JPN)
JPN
3
O Peslier
S Watanabe
2002 Falbrav(IRE) ITA 4 L Dettori L Cumani
日本馬の5連勝を阻んだのはイタリア調教馬のファルブラヴであったが。
この馬は、今年度大きく成長し、欧州最優秀古馬に選ばれている。
マイルから10Fでは無類の強さを発揮するのだが、12F以上だと末脚が少し鈍る。その為、今年はJCをスキップしてG1香港Cに向かう予定だ。
そのファルブラヴと死闘を展開し、G1BCターフで優勝したハイチャパラルは、やはりというか参戦をパスした。
まあ、絶対に来るわけ無いと思っていたが、ここまであからさまだと腹立たしいモノがある。
そのハイチャパラルと同着でG1BCターフの優勝を分け合った米国馬のジョハール(4yo・牡)が代わりにと言うわけではないが参戦してくる。
この馬は、レベルの低い米芝路線ではトップクラスの1頭ではあったが、サラファンやストーミングホームらから1段落ちるレベルであった。
ところが、初めて出走した12Fのレースで目の覚めるような末脚を発揮し優勝してしまった。
番狂わせとまで言わないにしても、展開がはまった感が強い勝利だった。
ノーマークで有力馬の2頭を追走できたことなどが大きな理由であろう。
よって、今回のJCではマークされる側になるので、勝機は薄いと見た!(ホンマかいな)
尚、10Fで1分57秒9の勝ちタイムを持っており、時計勝負には強い。
同年のBC勝ち馬がJCを制するとボーナスが1億3000万円付くというニンジンに誘われてやってきているとしたら甘いぜ!
昨年2着馬のサラファン(6yo・セン)は今季やっとこさ調子をあげてきた1頭。マイル戦を中心に使われて来ている。
この馬の目標は次戦のG1香港Cらしく、JCは叩き台の意味合いが強い。
2400mは明らかに長すぎるし、思わぬ惨敗でやる気まで無くさなければよいのだが・・・。
この2頭から少し落ちるが、スルーヴァレー(6yo・牡)とデノン(5yo・牡)らアメリカ馬も参戦してくる。
プレザントコロニー産駒のデノンは重馬場に強く勝負強い。実際不良馬場のG1マンハッタンH(芝10F)に優勝している。
勝ちタイムは2分14秒1という凄いタイムだ。どう考えても、JCの勝ちタイムが2分40秒台にはならないので、この馬には勝機は皆無だろう。
と思ったら、12Fのリステッドレースで2分25秒6という走破時計もあり、相手なりに走れるとも思われる。
スルーヴァレーは善戦はするけど勝ちきれないという軟弱野郎だ。ナリタトップロードより2つくらい下のクラスかな。
欧州からは今季フランス古馬最強と言われていたアンジェガブリエル(5yo・牡)がやってくる。
昨年のG1香港ヴァーズの優勝馬で今季はG1ドゥバイシーマクラシックでスラマニの2着。
その後、G1サンクルー大賞、G2フォア賞まで3連勝してG1凱旋門賞に臨んだが、ダラカニの9着に敗れた。
馬場が合わなかった事もあるが、所詮はそこまでの馬だったと言うことか・・・。
しかし、JCでは斤量が57Kgとなるし、得意の固い馬場なので逆転は大いにある。
血統的にもカロを経由したグレイソヴリン系で日本の馬場に適応できるだろう。思い切って勝負して貰いたい。
この馬も、JCの後香港に遠征する事になっている。
欧州最強牝馬にしてBCフィリー&メアターフに楽勝したイズリングトン(4yo・牝)はどうだろう。
牝馬ながら、G1プリンスオブウエールズSに参戦してネイエフの3着に入ったり、G1愛チャンピオンSではハイチャパラルの0.1秒差の3着になったり。(この時はキングジョージ優勝馬のアラムシャールに先着している)
混合のG1レースではおてんば娘ぶりを大発揮している。そして、牝馬限定レースでは女王さながらの力の違いを見せつけてヨークシャーオークスを連覇し、BCフィリー&メアターフも勝った。
管理するサー・マイケル・スタウト師はこれまでJCに2勝している。(1996年:シングスピール、1997年:ピルサドスキー)
しかし、雰囲気的には、ダンスパートナー級な感じ。エアグルーヴやヒシアマゾン級にあらずと見た。
アナマリー、タイガーテールは前走のG1エリザベス女王杯でその実力がかなり判別できている。
2走目で慣れているという利点はあるかもしれないが、JCで入着できるレベルには無いと思う。
久しぶりに参戦してきた豪州馬のフィールズオブオマー(6yo・セン)はG1コックスプレートの勝ち馬。
昨年度はノーザーリーという目の上のたんこぶがいて、ことごとく後塵を拝してきた。
メイショウドトゥの様な馬であるが、メイショウドトゥと違うところはTMオペラオーが居ないレースでも勝てなかったところか。
G1勝ち馬だが2番目3番目クラスの馬であってJCで勝てるレベルではないと思う。
この馬もジョハールと同様、JCに優勝すれば1億円近いボーナスが出るらしいです。
迎え撃つ日本陣営であるが、大将格のシンボリクリスS(4yo・牡)には文句を付けるところはない。
天皇賞・秋の勝ち方は全く素晴らしかった。展開の綾とか関係なく力でねじ伏せての勝利だけに尚更である。
2400mと言う距離にも全く問題はない。
前々で競馬する馬なので、東京の長い直線で最後の最後に足元をすくわれるという可能性もあるが、馬券には絡むだろう。
本馬は、今季JC=>有馬記念で引退の予定。来年度から社台ファームで種牡馬入りすることが決まっている。
大外一気の末脚で只今3連続2着のツルマルボーイ(5yo・牡)も面白い存在。
いつも同じレースをしながらG2だろうがG1だろうが3200mだろうが2000mだろうが2着か3着には突っ込んでくる。
今回も大外からあがってくるに違いないが、ここ10年、4角で最下位近辺にいて、直線で差して3着以内に入った馬は1頭も居ない。
JCでは前の馬は容易にはバテないのである。てことで、重い印は打てないかな〜。
今季2冠を制したネオユニヴァース(3yo・牡)はどうも馬場が渋った方が得意のようである。
母父のクリスから潜在的にスタミナを補っているのだが、その換わり斬れる末脚が無い。
力で制するタイプだけに、位置取りが問題となる。直線で馬群に入れて、目標とする馬と同時に上がっていけば、無類の勝負根性が発揮されるだろう。
肝心なのは前々で競馬をすると言うことだ。
同じく3yo馬のザッツザプレンティ(3yo・牡)は菊花賞を4角先頭で逃げ切ってしまった。
斬れる脚はないが、長く脚が使えるので直ぐにはバテない強みがある。
今回のレースでも先攻気味に進め、早めに抜け出して追いまくりとなるだろう。
直線ではこの馬とタップダンスシチー(6yo・牡)が全ての馬の目標とされる可能性がある。
東京の直線は長い。前掛かりになって、有力馬達の脚が無くなってしまえば伏兵共の出番となる。
以上、今年JCターフに参戦する馬達18頭中9頭がG1勝ち馬。
今年もJCターフは難解であることには違いなさそうだ。^^;
さて、JCダートであるが・・・。
このレースは、第4回目にして日本馬の天下となっている。
過去3回のレースで出走した外国調教馬は11頭。この中で掲示板に載ったのはたったの1頭。(第1回のロードスターリングが逃げ残った)
外国馬にとっては、全くよく分からないレースとなっている。
第2回に参戦してきた北米最強馬の1頭リドパレスが全く歯がたたなかった事もあって、JCダートに本気で勝つにはBCをスキップしてまで最強馬を送り込んで来る必要があるだろう。
半端な馬で惨敗するのはプライドが許さないだろうし・・・てことで今年の外国参戦馬はたったの2頭。
北米では『JCダートは馬の実力を計れないレースだ!』なんて言う声も聞かれている。
勝てないのを棚に上げてなんて事を言うんだ!とも思うが。日本の砂場馬が本場のダートコースとは全然違う事は解っているのだから、それに合う馬を連れてくれば良いのだと思うのだが・・・。
まあ、一番手っ取り早いのは、JCダートの勝ち馬が、ドゥバイや北米に行って実力を発揮し、その強さをアピールする事だろうと思う。
武蔵野Sというトライアルレースもあるしね。努力無しに勝てないよ、だって日本のダート馬はレベル高いですからね。
・・・・・・・・・・・・・
てなことで、今年も日本馬の独壇場となる。
注目はアドマイヤドン(4yo・牡)。父ティンバーカントリー、母ベガという超良血馬。2yo時に3連勝して朝日杯FSに優勝。
2yo馬チャンピオンとなった。3yo時代は一応クラシック路線を歩んだが、イマイチ勝ちきれずダートへ。
好走するのでは?と言われていたJBCクラシックはアッと驚く大楽勝。勢いで出走したJCダートは1番人気に押されたが最後伸びきれずイーグルカフェの3着に敗れた。
今季は鉄砲で出走したG1フェブラリーSで宿敵ゴールドアリュールにボロ負けの11着。
これはかなりのショックだっただろうね。そして、宿敵が喉鳴りで引退した後、9月に戦線に復帰したアドマイヤドンはエルムS=>南部杯=>JBCクラシックと3連勝し、日本ダート界の頂点に立った。
今回のJCダートでも大本命だと思うが、東京のダートG1レースでミスタープロスペクター系は未だ優勝したことがない。
と言うのが気がかり。
武蔵野Sでダート適正を発揮したサイレントディール(3yo・牡)の方が恐い存在。
父サンデーサイレンス、母フェアリードールと言えば、姉はそうトゥザヴィクトリーである。世界で唯一G1ドゥバイWCで連対した牝馬の弟なのである。
また、血統構成がゴールドアリュールと同じであり、本番のJCダートでとてつもない結果を出す下地は十分ある。
今季、UAEダービーを目指していたユートピア(3yo・牡)も捲土重来を期してJCダートに臨む。
脚質的に逃げなので東京の2100mでは長すぎるし、そうそう楽に逃がしてくれるわけもなくちょっと辛い。
マイルくらいの距離なら、力で持っていけるのだが・・・。
前走のJBCクラシックでアドマイヤドンにボロ負けしているのは大きなマイナスだ。
尚、ユートピアとサイレントディールは両馬共に金子真人氏の持ち馬である。
そのUAEダービーに出走しているのが、アウタヒアー(3yo・牡)。UAEダービーは4着。その後鉄砲でG1ケンタッキーダービーに出走しファニーサイドの7着。この時点で、裏街道にドロップアウト。
一般戦やG2レースに参戦するも、勝ちきれず。父デヒアは日本での産駒も活躍中で芝・ダートのマイル戦では結果を出している。
が、2100mのG1となるとつらいなぁ〜。
2003/11/25 UP
●G1JCターフ、JCダートの枠番が決まりました。
先ず、JCターフから
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●うーん、外国馬の半分以上が外枠に入っている。慣れないコースなので第1コーナーでの位置取り次第では、総崩れになるかもしれない。
昨年度は、外国馬が1-2フィニッシュで久しぶりに、国際レースであることを認識させてくれたが、東京だと、直線で脚が止まるってことはあっても、余すと言うことはないだろう。
昨年はシンボリクリスSにしてもジャングルポケットにしても、直線で脚を余していた。
中山の直線は本当に短い。そこを上手く利用して、先に仕掛けたファルブラヴが優勝し、絶好のタイミングで上がってきたサラファンが2着した。鞍上はL.デットーリとC.ナカタニだった。騎手の力量の差と言ってしまえばそれまでだが、世界には凄い騎手がいるのだ。
極端なスローペースにはなりにくいJCの場合は直線に入るまでの位置取りの争いが激しい。
中段からの追い比べになることが多く、後方からの一気の追い込みが決まることはまず無い。
直線に入った時に上位7〜8頭にいないと勝機はない。
天皇賞のシンボリクリスSの様な走りが理想だ。おそらく1番人気はシンボリクリスSとなるだろう。
全ての馬からターゲットとされてレースを進めることになる。(タップダンスシチーを除く)
宝塚記念のように前掛かりになってしまう可能性も高い。
そこで、ダメ元でシンボリクリスSを外した馬券を買う。
本命馬はサラファン。ノーマークで道中を進める利点と末脚のスピードに期待。ここから、これまたノープレッシャーで走ることができるネオユニヴァースに1点入れる。
日本の馬場が合えば面白いアンジェガブリエルと万が一前が総崩れになることを考えてツルマルボーイも拾う。
どうでしょうか、これならワイドでも万馬券じゃないかな(笑)。
尚、英国ではJCターフの模様が生中継されるそうです。しかも、無料で!!!
●次はJCダートです。
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●毎度の事ながら、JCダートは全然わかりません。中央でのトライアル戦が武蔵野Sしか無いのも問題だけど、外国馬に至ってはもはや、どう予想することもできないです。
数打ってくれれば、何らかの傾向とかが分かると思うんだけど、2年前のリドパレスの惨敗以来、北米ダート馬がひいてしまった。
芝の重賞で活躍(クラシックでも活躍)=>ダート転向=>ダートの怪物に変身という図式がクロフネ以来出来つつある。
昨年がアドマイヤドンであり、今年はサイレントディールの番なのか!
また、地方のダートと中央の馬場の違いとか、コースの広さとか考慮すべき問題が山ほどあって、本当に困難を極める。
2100mと言う距離も中途半端だ。うーん、難しいぞ。これは・・・。
ふと、過去3回のレース結果を見ていると・・・。
長期休養明け以外の前走成績が2着以内でない馬は掲示板に載っていないではないか!
前走の成績が2着以内の馬は、アドマイヤドン、サイレントディール、シロキタゴッドランド、スターキングマン、ハギノハイグレイド、ビッグウルフ・・・あらら、6頭もいるのか・・・絞りきれない。><
また、逃げて掲示板に残った馬は1頭も居ない事を考慮すると、シロキタゴッドランドが消える。
そして、これは凄いぞ!
過去3戦で、馬番が2桁の馬は掲示板に載っていないぞ!!
・・・・・・・・・・・・・・・
てことは、ビッグウルフが消える。
おお〜!アドマイヤドン、サイレントディール、スターキングマン、ハギノハイグレイドの4頭が残った。(笑)
こんなんで宜しいでしょうか〜!^^
2003/11/27 UP