Dettori Guides Eagle Cafe to Japan Cup Dirt Upset !
●アッと驚く、劇走!(笑) イーグルカフェってなんやね〜〜ん!?と思った人約3000万人。(激笑)
今年で3回目のJCダートが無事終了しました。
今年は招待を受けた外国調教馬があんまし注目を浴びなかったとは言え・・・最高順位がリーバズゴールドの9着というのはあまりにも情けない。
G1ジョッキークラブGC(日本で言うと天皇賞・秋くらいの重要レース)で5着に入った事もあるアブリーズは12着。
これは何を意味しているかと言えば、日本のダートと言うものが全く異質なものであることに他ならない。
世界共通のスピードとスタミナはここでは通用しない。世界中探してもこの様な馬場は日本にしか無いのであろう。
本場米国のダート馬にとってはスピードが活かされないし、欧州系のスタミナも日本の砂場馬では空回りしてしまうらしい。
翻って、日本のダートチャンピオンが世界に出て通用するかと言えばノーだ!
これでは何のための国際レースかわからん。
願わくば、来年のドゥバイWCなりに出走して良い成績を上げてもらいたいものである。
まあ、こんなレースだが・・・優勝したイーグルカフェは強かった。直線で抜け出したときは驚いたが、やっぱ鞍上のデットーリ騎手は上手いね。
短い直線を考慮した好騎乗でありました。
1番人気だったアドマイヤドンは何とか3着に粘って面目を保ったが、2番人気だったゴールドアリュールはやはり馬が幼い。
この馬は大逃げしたほうが良いかもしれない。
2着に入って万馬券を演出したリージェントブラフは吉田騎手のなせる技だろう。
道中、後ろで我慢させて末脚を炸裂させた。
優勝したイーグルカフェは来年のドゥバイWCを目指すらしい。
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話は変わるのだが、昨年のJC時にあった共同記者会見の記事がUPされてない。(JRAの英語版HP)
月曜日にはUPされるかもしれないけど、なんという怠慢だろうか。※レース後3日経ってやっとUPされてました。
海外のHPでは日本時間で土曜日中に記事はUPされてます。米国のブラッドホース紙はトップニュースだったし、英国のスポーティングライフ紙も簡単ながらL.デットーリ騎手のインタビューを掲載してました。
その内容を紹介します。
日本の中山競馬場で行われたJCダートに参加した米国調教馬のリーバズゴールドとアブリーズは両馬共に着外に敗れました。
しかし、アメリカ産馬で日本調教馬のイーグルカフェがL.デットーリ騎手の手綱さばきで見事に優勝しました。
ケンタッキー生まれのイーグルカフェ(5yo)は2着のリージェントブラフに1馬身差、1番人気だったアドマイヤドンは3着に入線。
リーバズゴールドは外国調教馬としては最先着の9着だった。アブリーズは12着。優勝タイムは1分52秒20。
勝ったイーグルカフェは単勝5番人気で21倍。アドマイヤドンは2.2倍の1番人気。ゴールドアリュールは2.6倍で3番人気だった。
しかし、アメリカ馬は全く人気にならず、アブリーズ(56倍)、リーバズゴールド(65倍)であった。
優勝騎手のL.デットーリ騎手はイーグルカフェに乗るのは初めてだったが、実は管理する小島太師とは旧知の仲であった。
デットーリ騎手は実に上手く乗った。アブリーズが先行してラップを刻んだが前半の1200mは1分13秒60というスローペース。
これを前方に位置して進んだイーグルカフェ。アブリーズがバテて下がり始めたときに少しだけ不利っぽかったが、デットーリ騎手は狭いところを上手いこと抜け出して、直線では素晴らしい末脚を発揮し優勝に導いた。
同馬はこれで通算31戦5勝。G1レース勝ちは2000年のNHKマイルC以来になる。
2001年のG2ドゥバイデューティーフリー(芝1777m)に出走して9着。今年のロンシャンのG2ドラール賞(芝1950m)は3着だった。
イーグルカフェは1999年のバレッツ・マーチ・2yoトレーニングセールで社台ファームによって37万5千ドルで購入されている。
1yo時のキーンランド・ジュライ・イヤリングセールでピンフッカーにレーンズエンドファームから12万ドルで買われていた。
現オーナーは吉田照哉氏と西川清氏となっている。
本年のJCは中山競馬場で行われたが、入場人員は昨年比40%ダウンの55,163人。
売り上げは13%ダウンの1億4,200万ドルであった。
<米ブラッドホース紙のHPより>
優勝騎手L.デットーリ騎手のインタビュー:
『僕はイーグルカフェの走りをフランスで見たけど、彼のゴール前での力強い走りは気に入ってました。
今日は逃げる形のレースはしたくなかったけど、中山のコースは直線が200mくらいしか無いのでできるだけ前の方で競馬をしようとは思ってました。
武騎手の馬(ゴールドアリュール)をマークして行ったんだけども、残り400mの所で武騎手が仕掛けたのでチャンス到来とばかりに僕の馬を追いました。
先頭に出たときは馬は嬉々としてましたよ。本当に勝てて良かったです!』
<英スポーティングライフ紙のHPより>
第3回 JC・ダート (G1) 2002年11月23日 中山競馬場ダート1800m 3yo以上 馬場:良 16頭立て |
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着順 | 馬名 | 性 | 齢 | 負担 重量 |
騎手 | 着差 | 馬体重 | 調教師 | 単勝 人気 |
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1 | イーグルカフェ | 牡 | 5 | 57.0kg | L.デットーリ | 1:52.2 | 472Kg | 前走計量不能 | 小島太 | 5 |
2 | リージェントブラフ | 牡 | 6 | 57.0kg | 吉田豊 | 1馬身 | 522Kg | +13 | 大久保洋吉 | 13 |
3 | アドマイヤドン | 牡 | 3 | 55.0kg | 藤田伸二 | クビ | 454Kg | +3 | 松田博資 | 1 |
4 | プリエミネンス | 牝 | 5 | 55.0kg | 柴田善臣 | 1 1/4馬身 | 490Kg | +10 | 伊藤圭三 | 6 |
5 | ゴールドアリュール | 牡 | 3 | 55.0kg | 武豊 | クビ | 508Kg | +17 | 池江泰郎 | 2 |
6 | トーホウエンペラー | 牡 | 6 | 57.0kg | 菅原勲 | 1/2馬身 | 494Kg | -2 | 千葉四美 | 3 |
7 | スマートボーイ | 牡 | 7 | 57.0kg | 伊藤直人 | 3馬身 | 482Kg | -6 | 伊藤圭三 | 12 |
8 | ハギノハイグレイド | 牡 | 6 | 57.0kg | O.ペリエ | 1/2馬身 | 516Kg | +6 | 松田国英 | 4 |
9 | リーバズゴールド | 牡 | 5 | 57.0kg | D.フローレス | 1 3/4馬身 | 552Kg | 前走計量不能 | D.ヘンドリックス | 11 |
10 | ビーマイナカヤマ | 牡 | 8 | 57.0kg | 鹿戸雄一 | 1 3/4馬身 | 488Kg | 0 | 高市圭二 | 15 |
11 | カネツフルーヴ | 牡 | 5 | 57.0kg | 松永幹夫 | クビ | 548Kg | +6 | 山本正司 | 8 |
12 | アブリーズ | せん | 7 | 57.0kg | R.ミグリオーレ | 3 1/2馬身 | 486Kg | 前走計量不能 | K.マクラクリン | 10 |
13 | ダブルハピネス | 牡 | 5 | 57.0kg | 河内洋 | クビ | 528Kg | 0 | 柴田政見 | 7 |
14 | レッドサン | 牡 | 6 | 57.0kg | F.コーツィー | 大差 | 502Kg | 前走計量不能 | A.クルーズ | 9 |
15 | アルアラン | 牡 | 6 | 57.0kg | 本田優 | 大差 | 480Kg | -4 | 昆貢 | 16 |
16 | パプウス | せん | 5 | 57.0kg | A.シュボリクス | 6馬身 | 498Kg | 前走計量不能 | M.ホーファー | 14 |
2002/11/24 UP
【騎手インタビュー】・・・「週刊競馬ブックより抜粋」
L.デットーリ騎手(イーグルカフェ)
『武騎手の馬が人気だと言うことは知っていたし、それにだけは負けたくないという気持ちで乗っていた。道中の手ごたえが良くてどこかでスペースが空けばいいなと思っていた。
最後は本当に良く伸びてくれた。小島先生のことは昔から良く知っていて恩返しができて嬉しい。』
吉田騎手(リージェントブラフ)
『馬体が増えたことが良かったと思うし、このぐらいあっても良い馬です。長く良い脚を使ってくれて本当に頑張ってくれました。
勝ち馬に上手く内を突かれてしまったし、こちらは外からだからね。その差もありましたね。今日のような力のいる馬場は合います。』
藤田騎手(アドマイヤドン)
『相手は武騎手の馬と思ってレースを進めました。何とかあの馬は負かせたけど、最後はちょっと・・・。
1、2角で頭を上げてダートのキャリアの浅さをを出したし、3000m、2000mを使った後で目に見えない疲れがあったかもしれないね。
でも、強いと言われている馬には先着したし、勝てなかったのは悔しいけど満足しています。
来年はもっと成長すると思うし、ダートなら負け知らずでいきたいね。』
武騎手(ゴールドアリュール)
『本当に残念です。この馬なりに良く走ったと思うが、初めて強い馬と戦ったからね。デキそのものは良かったけれど、今までの相手とは違っていました。』
フローレス騎手(リーバズゴールド)
『ポジションは悪くなかった。言い訳できないけれど、馬のコーナーワークが悪かった。やはり馬が少しとまどっていた感じがしたね。』
ミグリオーレ騎手(アブリーズ)
『馬のコーナーワークは悪くなかったけど、最初のコーナーまでに体勢を整えられなかったのが少し影響した。
最後のコーナーを回って直線で・・・・と思ったときにはもう遅かった。
馬群の中に入るとちょっとリズムが狂ってしまう。』
コーツィー騎手(レッドサン)
『砂をかぶって馬が嫌がっていた。やはり久々のダートが応えたのかもしれない。』
シュボリスク騎手(パプウス)
『砂が違っていた。今まで走ってきたものより深かった。期待に答えられなくて残念です。』
2002/11/26 UP
<共同記者会見>
Q:長い間勝ちきれなかった後での(イーグルカフェに関して)G1勝利の感想をお聞かせ下さい。
西川清オーナー(以下オーナー):
『正直に言えば、勝てる気なんてありませんでしたよ。でも、最終コーナーを抜けてトップに立ったときは本当に興奮しました。』
小島師:
『この馬はいつも状態は良いんだけど勝ちきれなかっただけなんだ。
原因としてはスタートが悪かったり、レースが予期せぬ展開になったり、意味不明の凡走とか色々あったんだけどね。
今回の勝利は、なんか運命的なものを感じるよ。
フランスに遠征したマンハッタンカフェが怪我をしてしまった時、イーグルカフェも帯同していたんだけど、マンハッタンの回復が遅れていたらイーグルはここに出走できなかったわけだからね。
もう1つの勝てた要因はやっぱフランキー騎手が乗ってくれたことでしょう。
世界1の騎手が、乗るのに難しいイーグルカフェに乗ってくれたんだからね。
レギュラージョッキーの田中勝春騎手が他の馬を選んだので彼以外では最良の騎手が乗ってくれたと思います。』
Q:イーグルカフェの印象とレースの進め具合を教えてください。
デットーリ騎手:
『僕はイーグルカフェの走りをフランスで見たんだけど、彼のゴール前での力強い走りは気に入ってました。
逃げるような競馬をしようとは思っていませんでしたが、中山競馬場は小回りで最後の直線も200mあまりしかありません。
だから、できるだけ前の方で競馬をしようと思いました。
馬はやる気がみなぎっていたし、目標を武騎手の馬に定めてレースを進めました。
残り400mで武騎手が動いたので、チャンス到来とばかりに、僕は狭い進路を抜け出すよう馬に指示をしました。
先頭に立った時、馬は嬉々としていましたよ。勝てて本当に嬉しいです。』
Q:イーグルカフェの今後のご予定をお聞かせ下さい。
オーナー:
『彼はもう5yoなので若くはない。普通なら、今年で引退させるところですがJCダートを勝ってしまったので、今後については関係者や調教師と注意深く話し合う必要が出てきました。
もし招待されればですが来年のドゥバイWCも考慮に入れないといけないし。
でも、正直言って私はこの馬はダートにはあんまし向いてないと思っていますし、どちらにせよ、私一人では決められないですね。』
2002/11/28 UP