1月27日、LAのビヴァリーヒルズ、ビヴァリー・ウィルシャー・ホテルにて2002年度のエクリプス賞授賞式が行われました。
注目の年度代表馬は、下馬評でリードしていた牝馬アゼリが84%の票を獲得し、1986年のレディーズシークレット以来の牝馬による年度代表馬に輝きました。
*エクリプス賞は The National Turf Writers Association(全米競馬記者協会),The National Thoroughbred Racing Association(全米競馬協会),Daily Racing Formの記者の投票によって選出されます。
年度代表馬にノミネートされていたその他の馬・・・
2冠馬ウォーエンブレムは12票。古馬スプリントで活躍したレフトバンク、ロックオブジブラルタルが共に7票。
BCスプリント勝ち馬のオリエンテートが3票。
ストームフラッグフライング、トセット、ストリートクライ、メダグリアドーロ、ヴォルポニ、エクストラヒートらが1票という結果でした。
年度代表馬のアゼリは:NTWA・・・44票中37票を獲得。NTRA・・・128票中107票獲得。DRF・・・53票中45票獲得。
牡馬には勝てなかったが、牝馬のレースで圧倒的な強さを発揮し、2002年度には5つのG1レースに優勝した女傑アゼリ。
日本で言えばファインモーションが年度代表馬になるようなものだね^^
尚、牝馬の年度代表馬はレディーズシークレットの他オールアロング、トワイライトティアー、ブシャー、モカシンらが居る。
各部門の受賞馬は1番に押した馬が10p、2番目が5p、3番目に1pと言うようにポイント制で決まります。
何の問題もなく順当に圧倒的リードで決まった部門は:
古馬牝馬部門のアゼリで227票の満票で決定しました。
2yo牝馬部門も良血ストームフラッグフライングが226票を獲得し楽勝。
スプリンター部門のオリエンテートも220票を獲得。
僅差での決定は、古馬牡馬セン馬部門のレフトバンクで、2位のヴォルポニとの差は2票だった。【18票-16票[NTRA]】
※詳細は追って更新します。取りあえずは受賞馬の名前だけUPしておきます。
エクリプス賞(Eclipse AWARDS) | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Horse of the year and Older filly or mare (年度代表馬&最優秀古牝馬) |
Azeri 牝・4yo | やっぱアメリカらしい選出でした。 強く、美しく、2002年度を盛り上げたアゼリが見事受賞。 牝馬同士とは言え圧倒的な勝ちっぷりは素晴らしいの一語。 |
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Two-year-old colt or gelding (最優秀2yo牡・セン馬) |
Vindication 牡・2yo | 対抗馬のスカイメサ(G11勝で3戦無敗)がBCジュヴェナイルに出ていたら!? と思うが、ヴィンディケーションは立派にBCジュヴェナイルに出走し優勝した。 トケットはG1に2勝しているが、やはりBCで勝てなかったことが大きく影響したようだ。 名馬シアトルスルーが死んだ年に、その産駒が最優秀2yo馬となった。 今季の大活躍を予感している。(厩舎もB.バファートだし安心だ) |
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Two-year-old filly (最優秀2yo牝馬) |
Storm Flag Flying 牝・2yo | 良血は藍より青し!(笑) 一体幾らしたんだろうかと他人の財布を心配してしまうほどの超良血馬。 3つのG1レースをブッコ抜き文句無く選出された。 父ストームキャットは今や種付け料が5000万円を超えるほどの超貴重馬! 母マイフラッグは名馬イージーゴアーの忘れ形見で、自身も2yo時にBCジュヴェナイルFに優勝している。 3yo時にはG1レースに2勝し、CCAオークスなどに優勝。 まあ、ここで驚いてはいけない!(笑) マイフラッグの母は13戦13勝の無敗の牝馬パーソナルエンサイン。 ここまでのパーフェクトな血統馬がそのまま大活躍してしまうのも凄い。 レースの勝ちっぷりは圧倒的の一語で、日本のピースオブワールドにそっくり! |
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Three-year-old filly (最優秀3yo牝馬) |
Farda Amiga 牝・3yo | 大一番に強い馬はどこにでも居るものだ。 大穴で優勝したG1ケンタッキーオークスには驚いた。 3yo牝馬部門は接戦になるかと思われたが、主要レースに優勝している分だけ同馬が有利だったようだ。 インペリアルジェスチャーはG1ガゼルH,G1ベルデームSに優勝。 テイクチャージレディーはG1スピンスターS、G1アッシュランドSに優勝しているが、どちらも主要レースとは言えない。 ニューヨーク牝馬3冠レースの勝ち馬がノミネートさえされなかったのは残念だ。 |
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Older colt, horse or gelding (最優秀古牡・セン馬) |
Left Bank 牡・5yo | 2002年度の上半期を盛り上げた馬としてはストリートクライがいる。 3月のG1ドゥバイWCに快勝し、北米を拠点にキャンペーンを張った同馬はG1スティーヴンフォスターHに勝ち、米国古馬のトップに躍り出た。 レフトバンクはそんなストリートクライをG1ホイットニーHで軽くいなしてしまった。 この時、破った他の馬はリドパレス、マッチョウーノ。 一気に米国古馬ナンバー1へと登りつめたレフトバンクに病魔が迫る。 疝痛によるあっけない死。 レフトバンク亡き後、ストリートクライにとってBCクラシックはタダもらいなレースとなるはずだったが、なんと同馬も突然の引退発表。 混迷のBCクラシックを制したのは、アッと驚くヴォルポニ!! 着差がBCクラシック史上最大の6馬身半。 BC一発だけではインパクトが弱かった(いや、馬券的には大きすぎたが)のか次点に収まった。 |
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three-old colt or gelding (最優秀3yo牡・セン馬) |
War Emblem 牡・3yo | ウォーエンブレムは日本で成功するか否か? G1件ターキーダービーの勝ち方は、サイレンススズカのような素晴らしい勝ち方であった。 G1プリークネスSは2番手で折り合いながらも最後良く踏ん張って優勝。 しかし、12FのG1ベルモントSでは出遅れてしまい8着に惨敗してしまった。 距離が長いと言うよりは、馬込みでの競馬ができない荒くれ者タイプ。 勝負根性はありそうだが、他馬に寄られると一気にやる気を無くすというへそ曲がり馬。 サンデーサイレンスと比べるのはおこがましいが、導入の値段はサンデーサイレンスを越えている。 多分、失敗するだろうーな・・・。 次点のメダグリアドーロは春のクラシックから秋までの間、第一線で活躍した馬だが、いかんせん大レースでの勝ち星がない。 とは言え、G1トラヴァーズSには優勝している。強い馬だ。 GIBCクラシックも2着なのだが、6馬身半も離されたのでは印象が薄い。 ケームホームは2002年、大躍進するはずだった。 G1サンタアニタダービーを勝って臨んだG1ケンタッキーダービーさえ勝っていれば、年度代表馬も狙えるはずだった。 しかし、6着に敗れた彼は裏街道路線を歩むことになる。 G3,G2と連勝し、遂にG1パシフィッククラシックに優勝し、BCクラシックを射程にしたかに見えたが・・・。 本番のBCクラシックは10着に大敗してしまいジ・エンド。 |
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Sprinter (最優秀スプリンター) |
Orientate 牡・4yo | G1BCスプリントに優勝し、重賞3連勝を飾ったオリエンテートが見事受賞した。 次点のエクストラヒートも今季10戦7勝で重賞を5勝もしているのだが、最後の印象度の違いが出た。(BCスプリントは6着だった) |
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Male turf horse (最優秀芝牡馬) |
High Chaparral 牡・3yo | うーむ・・・。 アメリカの芝馬は何をしとるんじゃ!と言いたくなる。 ハイチャパラルは欧州では英・愛ダービーに優勝するなど素晴らしい成績を残した。 そして、英ダービー馬として初めてG1BCターフに優勝するという金字塔を建てた。 ところがだ・・・。次点のウィズアンティーシペイションはG1レースに3勝してるに関わらすこの大差はなんでだ? と言いたくなる。 欧州でマイルレースに勝ちまくり、偉大なるミルリーフの記録を破ったロックオブジブラルタルm素晴らしい馬だが、米国ではたった1戦したのみで、2着に敗れている。(番狂わせだったが) その時点で、この賞からは対象外となるべきであるが、米国芝路線のレベルは低いのですな〜。 G1に3勝している、米国芝路線の大将格であるウィズアンティーシペイションが本番のBCターフで2着になったとは言え、1馬身1/4も離された楽敗では情けない。 馬場が重くて力が発揮できなかったのだ!!!と言い訳でもしろよ(笑) 当分、芝部門は欧州或いはその他からの遠征馬の指定席になりそうな感じですな。 |
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Female turf horse (最優秀芝牝馬) |
Golden Apples 牝・4yo | G1BCフィリー&メアターフに優勝したスタリーンが次点かよ! バンクスヒルやゴールデンアップルスにも先着しているのに・・・・。 春に対戦したときにゴールデンアップルスやアストラの2着に甘んじたことがあったからかな? まあG1レースには1勝しかしてないからその分えばれないけど。 対するゴールデンアップルスはG1に2勝。アストラも2勝している。 でも、欧州から遠征してきたカッツィアだってBCの前哨戦のG1フラワーボール招待Sに優勝しているんだよな〜〜。 今回最もよく分からない受賞馬がゴールデンアップルスだ! |
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Steeplechaser (最優秀障害馬) |
Flat Top セン・9yo | 障害レースはさっぱりわからんな・・・(笑) まあ、G1レースに2勝もしているのだから順当なのだろう。 |
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Outstanding Owner (最優秀オーナー) |
Richard Englander | 昨年に引き続き連続で受賞。 2002年度は279勝をあげている。 |
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Outstanding Breeder (最優秀生産者) |
Juddmonte Farm | 昨年に引き続き連続で受賞。 G1アーリントンミリオン優勝馬のビートホローの生産者である。 |
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Outstanding Trainer (最優秀調教師) |
Robert Frankel | 1昨年から引き続いて3年連続の受賞。 通算4度目の栄誉に輝いたフランケル師。 G1レースに14勝もしている。 |
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Outstanding Jockey (最優秀騎手) |
Jerry Bailey | 6度目の受賞となったベイリー騎手。 2002年度は全米リーディングに輝き、獲得賞金額も歴代最多だった。 |
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Outstanding Apprentice (最優秀見習い騎手) |
Ryan Fogelsonger | 見習いリーディングの231勝をあげ、メリーランド州のリーディングに輝いた。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
Eclipse Special AWARD (特別賞) |
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Eclipse AWARD of Merit (功労賞) |