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Fusaichi takes first jewel with ease
Michael J. Marten
1979年以来の1番人気勝利馬になったフサイチペガサス!

21年ぶりに1番人気で勝利したフサイチペガサスは22年ぶりの3冠馬の誕生をも予感させました。
15万3204人の観衆(ダービー史上2番目)の前で、フサイチペガサスは13番手でレースを進み、簡単にアプティテュードを捕らえると、1馬身半の差を付けて勝利しました。
3着にはインピーチメントが5馬身半差で入いりました。
モアザンレディーは4着。
人気のザディピティや3歳チャンピオンのアニースは揃って敗れ去りました。

フサイチペガサスは10Fのレースを2:01.12で走破。馬場状態は”fast”であった。
この日のルイビルは華氏85度もあり、レース1時間前に散水が行われた。
フサイチペガサスは人気にはなったが、予想よりは(予想では3倍)少し高めの3.3倍のオッズを付けた。
彼は1,188,400$のうち888,400$を稼ぎ出し、オーナーの関口氏には15万ドルのボーナスを稼ぎ出し、調教師のニール・ドライスデール師には10万ドルを稼がせた。
彼は通算成績6戦5勝。唯一の敗戦は昨年12月11日の未勝利戦(2着)だけである。
1978年のアファームド以来、3冠馬は誕生していないがフサイチペガサスには取りそうな予感がします。第2冠目のプリークネスSは5月20日にピムリコ競馬場で、第3冠のベルモントSは6月10日に行われるが、全てに勝てば500万ドルのボーナスがアメリカ・Visaから提供されます。

アプティテュードの調教師であるボビー・フランケル師はプリークネスSを回避し、ベルモントSに絞ると発表。

勝利ジョッキーのケント・デザーモは過去3年で2度目のダービー制覇!(1998年のリアルクワイエット)

ニール・ドライスデール師にとって最初のダービー制覇であり、出走したのも初めてであった。
1992年、エーピーインディーでダービーに臨んだが、レースの朝、裂蹄を起こし、回避したといういわくがある。
この年以後、彼はダービーに来ることはなかったが、今年は2頭の有力馬・・・フサイチペガサスとウォーチャント・・・を擁してダービーに臨んだ。
尚、師は火曜日に競馬の殿堂に選出されたばかりであった。

オーナーの関口氏は2年前の2歳馬セールにおいて大胆なセリ値で購買した牡馬は・・・彼は400万ドルも払ったのだが・・・ダンチヒの肌にミスタープロスペクター産駒であった。
セリ値はこの年の最高価格であった。セール1の高馬がダービーを勝ったのは1969年のマジェスティックプリンス以来である。
オーナーの関口氏は65歳。東京の起業家であり、ベンチャー・セーフネットが主な仕事である。コンピュータ関連の人材派遣業をこなしている。
彼は日本においては大馬主として有名だが、アメリカにおいてはフサイチペガサスが唯一の持ち馬なのだ!
彼の過去における競走馬にはステークス勝ち馬のマックスジーンがいたくらいである。

フサイチペガサスは2週間前からちょっと変わった調教をされており、ギャロップ運動のかわりにトロット運動をされているだけであった。
彼は荒々しく立ち上がり、大観衆の前に出ることと関連があるようだった。しかし、パドックに現れた彼は落ち着いており、静かにゲートに向かった。
そして、デザーモ騎手の巧みな騎乗によってすんなりと流れに乗れた。
ハルズホープが猛然とダッシュし、トリッピが競り掛けたためペースは速くなり、2Fが22.47秒。4Fを45.99秒。6Fを1:09.99で通過するペースとなった。
フサイチペガサスはすんなり、しかし、のぼーと進出し、他馬を撃破し始めた。コーナーでデザーモは彼を外に出した。
キャプテンスティーヴが競り掛けてくる。しかし、前の開いたフサイチの勢いは止まらず、先頭に着くと押し切って勝利した。

「彼はゲーム(レース)の終盤で必要とされるものを持っている馬だ!」
とデザーモは騎手はコメントした。

一方、ゴドルフィンのダービー制覇の野望は砕け散った!
期待のチャイナヴィジットは6着。キュルールは7着に敗れた。
しかし、シェイク・モハメド殿下は我が馬の走りに満足げであり、既に来年のダービー制覇に向けて切り替わっているようである。

***続報***
本年度は3冠+BCのプランの為、JCには来ないことを表明するとともに、来年度の現役続行をオーナーの関口氏は口にしました。
なお、武騎手が乗るという話も、いつのまにやら消えてしまったようです!(笑)