●12月16日に香港のシャティン競馬場で行われる国際レースに出走する外国招待馬が発表されました。
この日行われる4つの国際レースには各10頭づつが選出され、9ヶ国計40頭。
我が日本からは5頭が選出されました。(1番多いのは12頭の英国)
メンバーを一瞥しただけで分かるのは・・・香港国際レース開催はJC開催を越えてしまったという事でしょう。
各国のG1勝ち馬が目白押しです。4つのG1レースを1日で開催するというアイデアは大きな成功を呼んだと言えるでしょう。
我が日本のJCも開催の方法を考えないとダメですね。マジでやばいぜ〜〜〜!
エミレーツ・ワールド・シリーズ第12戦に当たるG1香港C(芝2000m)は特にレベルの高い馬達が招待されるようです。
G1BCマイルでレコード勝ちしたバルロワイヤル(米)、1999年の優勝馬ジムアンドトニック(仏)、G1アーリントン・ミリオン優勝馬でG1コックスプレート4着のシルヴァノ(独)ら国際レートで123ポンドのハイクラスな馬達。
日本の中距離マイル王者アグネスデジタルやチーム・ゴドルフィンの刺客トゥブーグ(英)、A.オブライエン師が送り出してきたバッハ(愛)など、蒼々たるメンバーです。
これら選出された馬達がマイル〜中距離に強い傾向があることは面白い。
持てるスピード、限界のスタミナを発揮した馬が勝つ。ジョッキーの腕が問われるレースとなるでしょう。

以下、レースの選出馬と簡単な紹介です。
The Hong Kong Cup (Group 1) 芝2000m 3yo以上

調教国

国際レイティング

馬名(生産国)

馬齢など

調教師

FR

123

Jim And Tonic (FR)

7yo・牡 【1994年5月15日生まれ】
父:ダブルベッド
母:ジムカ(ジムフレンチ)

F Doumen

GER

123

Silvano (GER)

5yo・牡
父:ロミタス
母:スピリットオブイーグルス(ボウズイーグル)

A Wohler

USA

123

Val Royal (FR)

5yo・牡
父:ロイヤルアカデミー
母:ヴァドラヴァ(ビカラ)

J Canani

JPN

120

Agnes Digital (USA)

4yo・牡 【1997年5月15日生まれ】
父:クラフティープロスペクター
母:チャンシースクウォー(チーフズクラウン)

T Shirai

UK

120

Tobougg (IRE)

3yo・牡 【1998年2月28日生まれ】
父:バラシア
母:ラコヴィア(マジェスティックライト)

S bin Suroor

IRE

119

Bach (IRE)

4yo・牡 【1997年3月15日】
父:カーリアン
母:プロデューサー(ナシュア)

A O'Brien

USA

118

Hap (USA)

5yo・牡
父:シアトリカル
母:コミッテッド(ハグリー)

W Mott

UK

116

Hawkeye (IRE)

3yo・牡 【1998年3月15日生まれ】
父:デインヒル
母:ティーハウス(ササフラ)

M Jarvis

FR

114

Choc Ice (IRE)

3yo・牝 【1998年2月22日生まれ】
父:カヤージ
母:シェルキーヤ(ゴールドネイエフ)

R Collet

SING

113

Bocelli (NZ)

5yo・牡
父:ロードバリナ
母:スイートヴィエナ(ダハール)

P Busuttin


ジムアンドトニックは3年連続、香港での成功を誓う。1999年の香港C優勝馬の同馬(2着はランニングスタッグ)は香港が大好き。
昨年はファンタスティックライトの前に3着と敗れてしまったが、実力的には落ちてはいない。
まさに古豪という言葉が当てはまる。スプリントから中距離まであらゆる距離のレースに対応できる万能型。
1998年にはG1モーリスドギース賞でシーキングザパールの2着に入っているし、当時G2で香港ボウルといわれていたスプリント戦に優勝。今年はG2ドゥバイデューティーフリーに出走しフェアリーキングプローン、サンラインに先着し優勝している。
優勝候補ナンバー1!
シルヴァノもジムアンドトニックに負けず劣らず旅行好きである。
2001年シーズンは本国のドイツはもとよりシンガポール、ドゥバイ、香港、米国、オーストラリアなど7ヶ国で出走している。
シンガポールC、G1クイーンエリザベス2世C、G1アーリントン・ミリオンに優勝するなど実力も折り紙付き!
G1クイーンエリザベス2世Cの時にはジムアンドトニックやインディジェナス、オリエンタルエキスプレスを敗っている。
現在、エミレーツ・ワールド・シリーズランキング4位。
ヴァルロワイヤルは今一番勢いのある馬だろう。先月末に行われたG1BCマイルでは1分32秒というレコードで優勝。
これは父ロイヤルアカデミーとの親子制覇となった。
2000mのG1は未経験だが、1999年の8月にドーヴィルでのG2ギョームドルナーノ賞(芝2000m)に勝っている。
この時は重馬場で勝ちタイムは2分12秒70だった。(5頭立て)
尚、BCの勝ち馬がこの開催に出走するのは初めて。
※ヴァルロワイヤルは怪我のため、回避が決定しました。
サドルアップという馬が替わりに出るらしいです。

アグネスデジタルは昨年のマイルチャンピオンSに優勝し、日本のチャンピオンマイラーとなったが、今年は先月行われた天皇賞・秋(芝2000m)で日本最強馬のTMオペラオーを2着に沈めた。
芝の2000mのレースは初出走であった。
トゥブーグは昨年のG1デューハーストSの優勝馬で、今季はクラシック路線で期待されたが伸び悩んだ。
しかし、先月のG1英チャンピオンS(芝10F)でネイエフの2着となっており復活気味である。
ファンタスティックライトが引退した今、チーム・ゴドルフィンの次代を担えるかどうかはこの馬にかかっている。
バッハは欧州を席巻しているA.オブライエン軍団が初めての香港遠征に選んだ馬。2001年シーズン既に22個ものG1レースを制している同師が何故この馬を選んだかは不明。G1BCマイルは3着だった。G1クイーンエリザベス2世S(英)はサモネルの4着。G1愛チャンピオンSはファンタスティックライトの3着。
などなど善戦はするがG1勝ちはない。
ハップは北米ターフにおけるトップクラスランナー。G1アーリントンミリオンはシルヴァノの2着。G1BCターフは5着。
しかしG2キーンランドターフマイルSに勝っている。また勝ち鞍は8〜9Fに集中している。
マイルを1分35秒台、9Fを1分45秒台で走破できるスピードを持っている。
シンガポールダービーの優勝馬ボセリは地元シンガポールではTMオペラオーの様な存在だ!
2000年のシーズンは負け無しで今季も6月まで無敗を通した。9月に欧州遠征を敢行し、G1クイーンエリザベス2世S(英)に参戦。
しかし・・・8頭中の最下位に終わった。
フランス調教馬で今年のG1仏オークスはアクアレリストの6着、9月30日にカナダのG1E.PテイラーSに勝っているチョックアイスは3yo牝馬である。
ホークアイはG1の常連であるが、3〜4着が定位置。ステイゴールドの様な馬。^^;
G1ムーランドロンシャン賞-3着(勝ち馬スリックリー)、G1クイーンエリザベス2世S-3着(同サモネル)、G1英チャンピオンS-4着(同ネイエフ)と言う戦績がダメを押す!(笑)
本来はマイラー。
迎え撃つ香港馬の陣容は来月発表されるが、フェアリーキングプローンが出撃してくるのは確実だ。
※フェアリーキングプローンは香港マイルに出走予定だったが体調不良のため回避が決定。
熱いレースを期待しよう。