●エミレーツ・ワールド・シリーズ最終戦、G1香港Cが12月16日に香港シャティン競馬場で行われました。
このレースの前に行われた2つのG1レース・・・香港ヴァーズ、香港マイル・・・で日本馬が優勝しており、ハットトリックが懸かっていました。

レースは序盤からチーム・ゴドルフィンのトゥブーグがペースを作った。
スローな流れの中、トゥブーグ、バッハ、ホークアイ、アグネスデジタルの順で終盤を迎える。
直線に入ると、バッハが脱落したが、トゥブーグ、ホークアイ、アグネスデジタル、そして抜け出してきたテルアテルの4頭の叩き合いが始まる。
4頭の中から抜け出したのはアグネスデジタル。
内からトゥブーグに鞭が入り、外からはテルアテル、ホークアイが追い上げるも届かず。
結局、前々でレースしていた馬での決着となった。
『香港の競馬は前に行った馬が残る。先行して競馬しよう。』と作戦を立てた白井氏の読みは正解だった。
師はレース前に過去の香港Cをビデオで何度もチェックしたらしい。
そのため、アグネスデジタルのスタートは無茶苦茶良かった。
一旦は先頭に立つなど、馬にもやる気がみなぎっていた。
『これで何とかなる。』と鞍上の四位騎手は思ったらしい。
ゴールでの叩き合いも『全く心配していなかった。』と言うように力が違っていたようである。
着差はアタマ差だが、安心して見ていられる競馬だった。この馬は本当に強い!
ダート、芝など馬場状態に関係なく対応してしまう。
来年の予定はまだ未定らしいが、アグネスの渡邊さんなら積極的に海外に撃って出るだろうと思う。
尚、冠の”アグネス”は香港出身のアグネスチャンさんに因んだものであり、その馬が香港で勝利したことは二重の喜びとなった。

最終戦が終了し、結果が発表されました。
2001年度エミレーツ・ワールド・シリーズ・チャンピオン・ホースには昨年に引き続きファンタスティックライトが輝き、騎手部門・調教師部門もチームゴドルフィンのL.デットーリ騎手、サイード・ビン・スルール師が勝利しました。
●香港C(国際G1) 芝2000m
香港C(G1) 芝2000m 3yo以上 馬場:良固 14頭立て
 
着順
馬番
馬名
騎手
斤量
枠番
着差(優勝馬からの)
1 1 AGNES DIGITAL H Shii 126 12 2.02.80
2 13 TOBOUGG L Dettori 123 8 HD  
3 12 TERRE A TERRE C Soumillon 123 13 1/2  
4 11 HAWKEYE G Stevens 123 4 1  
5 5 JIM AND TONIC T Thulliez 126 5 2  
6 9 SADDLE UP O Peslier 126 10 3  
7 8 PEAK POWER R Fradd 126 1 4-1/4  
8 3 BOCELLI G Cooksley 126 2 4-3/4  
9 14 CHOC ICE J Murtagh 120 3 4-3/4  
10 6 MOMENTUM S Dye 126 7 5  
11 10 SILVANO A Suborics 126 14 8  
12 7 MONARDS E Saint-Martin 126 11 8-1/2  
13 4 HOUSEMASTER F Coetzee 126 6 10  
14 2 BACH M Kinane 126 9 11-1/2  
 
アグネスデジタル】 牡・5yo
父:クラフティプロスペクター
母:チャンシースクウォー(チーフズクラウン)
生産者:カテスビークレイ&ピーターカラハン
オーナー:渡邊孝男
調教師:白井寿昭
通算成績:22戦10勝
G1香港C、G1天皇賞・秋、G1マイルCS

2001/12/17 UP