The Audemars Piguet QE II Cup(G1)
●4月27日に香港のシャティン競馬場で行われたG1クイーンエリザベス2世Cは日本からの遠征馬エイシンプレストンが快勝しました。
単勝1番人気だった同馬のオッズは2.5倍。(2.5倍もつくのは美味しいよね)
最内1番枠からスタートした同馬は、すぐに4番手に下げスローペースにも掛かることなくリラックスしてレースを進めました。
終始3〜4番手で折り合うと直線入り口で、上手く外に持ち出すと先頭に並びかけ残り100mで独走状態に持ち込んだ。
後は、福永騎手に追われ2着のエレガントファッションに1馬身3/4の差を付けて快勝。
芝良馬場2000mの勝ちタイムは2分3秒8。
同馬はこれで香港のG1レースに3勝したことになる。4回出走して3回も優勝しているのだ!
香港JCの競馬中継のVTでは『エイシンプレストン、ジャパニィ〜ズ・レジェンド!!!』とアナウンサーが連呼していた。
それにしても強かった。事前の調教でも絶好調であったがこれほど強いとは。
福永騎手も本当に万全の注意をしての騎乗だった。
直線で脚を余して負けることだけはできない!という決意がありありであった。
大外の誰の邪魔にもならないところを駆け上がってくる様は、日本ダービーのナリタブライアンを想い出させてくれました。
尚、当初この後参加するはずだったシンガポール航空国際CがSARSの影響で中止になったため、次走の予定は白紙だ。
可能性としては、安田記念か宝塚記念が考えられる。
G1宝塚記念は今年から新しい報償制度が採用されるので、G1クイーンエリザベス2世Cに優勝してるプレストンが勝てば1億円のボーナスを受け取ることができる。
さて、どうなることやら。
尚、当日行われたサポートレース(前座レース)のチェアマンズスプリントで昨年のG1香港S優勝馬のオールスリルストゥーが4着に敗れるという波乱があった。
1200mのコーナーがある距離だとダメなのかな〜。最後追い込んできたけど全然届かなかった。
優勝したのはグランドデライト。因みに最下位の10着にインディジェナスが入っている。
もう1つのチャンピオンマイルはエレクトロニックユニコーンが快勝した。
安田記念に来るかどうかは不明です。
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
今年はSARSの影響で英・UAEなどからの遠征馬0だった。 結局遠征してきたのはエイシンプレストン・パオリーニ・エヴェンチュアイルのたった3頭だったが、エヴェンチュアイルが回避したため、たったの2頭となった。 |
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
9枠のヴァイザーヒルが作り出したスローペース: 400m毎の通過タイムとラップタイム 400m通過26.5秒 800m通過52.7秒(26.2秒) 1200m通過1分17秒7(25.0秒) 1600m通過1分41秒2(23.5秒) 2000m2分3秒8(22.6秒) エイシンプレストンの上がり2Fのタイムはおそらく21秒台だと思う。 |
※レース後関係者コメント※
優勝馬エイシンプレストン
北橋師のコメント:
『香港がこの様に(SARS問題で)重苦しい雰囲気の時にやね、優勝することができてホンマ満足しとります。
今日の馬と乗り役の出来はゴッつう良かったですわい。祐一の乗り方は最高やったな。
次の目標はまだ決っとりません。全ては馬の状態次第ですな。』
平井オーナーのコメント:
『機会があれば、我々はワールドチャンピオンになるべく選手権レースに参加したいと思ってます。
シンガポール航空国際Cが中止になったことはとても痛いことですが、この馬のラストレースは、是非ともここ香港で12月に走らせたいと思っています。』
福永騎手のコメント:
『僕の馬の状態はとても良かった。ちゃんと乗れば勝てると思っていました。
香港JCの皆様、香港のファンの皆様のサポートには大いに感謝しています。
実際の所、レース前は凄く緊張していました。去年の香港Cの時みたいな失敗は絶対にしてはいけないと思っていたからです。
スタートは良かったし、リラックスしてレースを進めることができたし、僕の指示に素早く反応してくれました。
今日は思った通りの騎乗ができました。皆様、応援ありがとうございました。』
エレガントファッション(2着)・・・先に仕掛けた同馬であったが、直線で軽く抜かれてしまった。
D.ヘイズ師のコメント:
『何も言うことはない。勝ち馬が強すぎた。』
パオリーニ(3着)・・・エレガントファッションと共に先に仕掛けたが、思ったほど伸びなかった。
A.ヴェラー師のコメント:
『またもやペースが遅すぎた。昨年の12月よりはましだったが、それでもモデラート(まだ遅い)だった。
外枠からの発走にしては良い位置取りはできたと思う。しかし、前にスペースができたため、馬の折り合いがつかなかった。
直線で先頭に立ったときには馬に走る気が無かったようだ。』
リヴァーダンサー(4着)・・・直線で良く追い上げて4着に入った。
R.フラッド騎手のコメント:
『良く走ったと思うよ。でも、この馬はもう少し柔らかい馬場の方が向いています。
ゴール前ではとても力強い末脚を出してくれました。もう少し早めに仕掛ければ良かったかもしれないね。』
レッドペッパー(5着)
G.スコーフィールド騎手のコメント:
『外枠からの発走だったが、牝馬の(エレガントファッション)の後ろに付けることができました。
上手くレースを進めることができて直線に入ったけど残り200mではもう脚が無かった。』
ハウスマスター(6着)
W.マーヴィング騎手のコメント:
『ペースが遅すぎ。向こう正面で掛かってしまった。でも、馬は一生懸命走ってくれたし、僕は落胆してないよ。』
セルフフリット(7着)
E.ライ騎手のコメント:
『先月の香港ダービーの時みたいな展開になったのでしめたと思った。
しかし、800m地点で他馬にぶつけられてからとても厳しい競馬になってしまった。
直線に向いたときには余力が無かった。』
ギフト(8着)
S.ダイ騎手のコメント
『ペースが遅すぎた!』
ヴァイザーヒル(9着)・・・スローペースでの逃げに持ち込んでレースの流れを作ったが、自力足りず・・・。
F.コーツィー騎手のコメント:
『良く走っているが、相手が一枚上手だった。』
プレシジョン(10着)
D.ホワイト騎手のコメント:
『何も言うことはない!』
ヘレンヴァイタリティー(11着)
D.ダン騎手のコメント:
『先行できなかった。ペースがスローに落ちてしまい再び速くなったときに付いていけなかった。』
カムシーユー(12着)
C.ウィリアムス騎手のコメント:
『ペースが遅すぎたし、この馬には馬場が固すぎた。』
2003/4/29 UP