●欧州3yoクラシックの幕が開きました!
本年最初のクラシックレースは昨年からの勢い通りA.オブライエン軍団の1-2フィニッシュ。
ゴドルフィンは惨敗。しっかりしてくれよ〜〜〜〜〜!
Sagitta 2000 Guineas Stakes (Group 1)
2002/5/4 ニューマーケット競馬場 ローリーマイルコース 直1マイル 3yo 馬場:良固 22頭立て
A.オブライエン師の野望通り優勝したロックオブジブラルタル-赤に☆の勝負服)
着順 着差 馬名 枠番 調教師 騎手 人気

1

1分36秒50

Rock Of Gibraltar (IRE)

(22)

A P O´Brien

J P Murtagh

9/1

2

nk

Hawk Wing (USA)

(10)

A P O´Brien

J P Spencer

6/4F

3

1 1/4

Redback

(16)

R Hannon

D Holland

25/1

4

2 1/2

Zipping (IRE)

(21)

Robert Collet

D Bonilla

40/1

5

nk

Twilight Blues (IRE)

(19)

B J Meehan

Pat Eddery

50/1

6

1

Aramram (USA)

(6)

M R Channon

S Drowne

50/1

7

nk

Compton Dragon (USA)

(2)

G A Butler

E Ahern

66/1

8

nk

Massalani (FR)

(12)

A Fabre

O Peslier

7/1

9

nk

King Of Happiness (USA)

(4)

Sir Michael Stoute

K Fallon

11/2

10

1

Steenberg (IRE)

(11)

M H Tompkins

T E Durcan

100/1

11

nk

Where Or When (IRE)

(14)

T G Mills

T Quinn

50/1

12

hd

Ho Choi

(8)

Miss L A Perratt

J Carroll

100/1

13

hd

Love Regardless (USA)

(15)

M Johnston

K Darley

12/1

14

3

Naheef (IRE)

(7)

Saeed Bin Suroor

L Dettori

10/1

15

1 1/4

Coshocton (USA)

(13)

M A Jarvis

P Robinson

33/1

16

nk

Parasol (IRE)

(18)

Saeed Bin Suroor

D O´Donohoe

100/1

17

1 1/4

Bragadino

(9)

Sir Michael Stoute

M Hills

66/1

18

hd

Sholokhov (IRE)

(17)

A P O´Brien

P J Scallan

100/1

19

3/4

Meshaheer (USA)

(3)

Saeed Bin Suroor

R Hills

25/1

20

3 1/2

Tendulkar (USA)

(1)

A P O´Brien

G Duffield

16/1

21

1

Rapscallion (GER)

(5)

J M P Eustace

J Tate

66/1

22

9

Sweet Band (USA)

(20)

E A L Dunlop

R Hughes

50/1

 
※5月4日土曜日に英国ニューマーケット競馬場で行われた今季最初の3yoクラシックレース英2000ギニーはバリードイルの1-2フィニッシュという結果に終わりました。
しかし、優勝したのは圧倒的な1番人気になっていたホークウィング(2.5倍)ではなくロックオブジブラルタル(10倍)でした。
昨年のG1デューハーストS、G1仏グランクリテリウムなどGレースに4勝しているロックオブジブラルタル。
対して、G1愛ナショナルSなどGレース3勝しているホークウィング。
日本的に言うと(格は大違いだが)東京スポーツ杯と新潟2歳Sに勝った馬とラジオ短波2歳Sに勝った馬との1-2となる。
勝ち馬ロックオブジブラルタルはサッカーのマンチェスターUの監督A.ファーガソン氏の持ち馬でもある。
さて、自家製産馬で自分が管理する馬が1-2フィニッシュしたわけであるから、さぞかしご機嫌なのだろうと思ったがそうではないらしい。
師はやっぱり、ホークウィングの方に優勝させたかったみたいである。
枠番のせいで負けたとか、確かホークウィングは10番枠だったのでど真ん中である。
ど真ん中だと、ラチ沿いあるいはスタンド側にコースを取りにくく、多くの馬が密集していて抜け出すときに不利になるのだろうけれど、それがレースだ!
※すいません。上の表現は間違ってました。訂正します。
今年のレースは大きく分けて3つのグループに分かれた。ラチ沿い・真ん中・スタンド側の3つである。
これは正面から見ると、3つのレースが同時に行われているように見える。(笑)
で、優勝したロックオブジブラルタルはラチ沿いのグループで、2着のホークウィングはど真ん中のグループ。
最後の最後に追い上げてのクビ差だっただけに、悔しかったのだろう。
それにしても、コース幅が広すぎるというのも難儀である。
極論してしまえば、ロックオブジブラルタルは内ラチグループ数頭の中の優勝馬であり、22頭中の優勝馬とは言えないであろう。
まあ、それがレースだ。
当初はロックオブジブラルタルを仏2000ギニーに出走させる予定であったらしい。
しかし、有力馬を持ちすぎるというのも困ったものである。お互いにバッティングしないようにレースを選択し、しかもそのレースに馬が最適でなければならない。
今回の2000ギニーはロックオブジブラルタルが勝つべくして勝ったレースだと思う。
所詮はウッドマンの産駒のホークウィングには英2000ギニーの壁は厚い!(とは言ってもクビ差だが)
日本にもいましたよスピードワールドというウッドマン産駒が・・・。
ホークウィングこそ仏2000ギニーに行くべきだったと思う。>まあ、贅沢な悩みだね。
勝利ジョッキーのムルタ騎手のコメント:
『僕はオブライエン師からの電話を待っていました。どの馬に乗る事になるのかをです。普通はデューハーストSの勝ち馬が人気になるのだけど、今回はホークウィングが人気になってましたね。』
『道中は上手く進んだし、仕掛けてからも良い脚を使ってくれました。ホークウィングがやって来るのは見えましたが。自分の勝ちは確信していました。ホークウィングは少しアンラッキーな所がありましたが(無かったとしても)私の勝利は変わらなかったでしょう。
ホークウィングは多分、距離が伸びた方が良いでしょうね。例えば10Fとか12Fとか。』
『僕は元々マンチェスターUの大ファンなので、アレックスに会えるなんて凄いことですよ。火曜日に(マンチェスターUはチャンピオンズリーグの準決勝で敗れた)電話したときは少し元気がないようだったので、僕が元気を出させてあげますよと言ったんだ。
その通り、勝つことができてとても嬉しいよ!』
一方、3頭を出走させ、惨敗してしまったチーム・ゴドルフィン陣営。
総帥モハメド殿下は枠順がスタンド側に決まったことで勝つチャンスは無いだろうと言っていたことが分かりました。
『あの枠から出たら勝つチャンスは無いに等しい。幸いにも馬の状態はレース後も良いみたいです。』
L.デットーリ騎手もそのことは知っていたらしい。
『ナヒーフはダービー向きの馬です。でも、周りのみんなは僕に期待してくれていた。結果的にナヒーフには鋭い脚は無かった。
彼はマイラーでは無いのです。他の馬が仕掛けたときに付いていくことができませんでした。』
  <ロックオブジブラルタル>
牡・3yo 鹿毛 1999年3月8日生まれ
父:デインヒル
母:オフショアブーム(ビーマイゲスト)
通算成績:8戦6勝
オーナー:Sir Alex Ferguson & Mrs John Magnier
生産者: Joe Crowley(オブライエン師の妻の父親) And Mr And Mrs A P O'Brien
調教師: A P O'Brien


※右は愛馬を囲むマータフ騎手とA.ファーガソン氏
 
A.ファーガソン氏の喜びのインタビュー:
『偉大なる日だね。残念ながらチームは決勝には出られなかったけれど、それを補って余りあります。
レースに関わっている人達の情熱は凄いね。フットボールもそうだけれど。もちろん趣味と仕事の違いはありますけれど。
レースの最中は全然落ち着かず、リラックスできませんでした。私はマグナイアー氏のボックス席にいましたが、コースを見たり、TVモニターを見たり、再びコースを見たりしてレースからは目を離しませんでした。
でも、私は自分の馬が何処を走っているのか分からず、見つけたときにはビックリしました。
ムルタ騎手は本当に素晴らしい騎乗をしてくれました。』
『本当は、ロックオブジブラルタルはこのレースに出走する予定ではありませんでした。
ところが、ジョーン(マグナイアー氏の事)から電話があり、馬の状態が良いので2000ギニーに出走させるようにプランを変えたことを知らされたのです。』 
ロックオブジブラルタルとの出会いについては
『昨年のコベントリーSでとても良い馬を見つけました。そのことをジョーンに伝えたら、2週間位後に電話があって馬主になる気はあるかと聞いてきたのです。
おかげで今は7頭の馬主をしていますが、これは女房には内緒ですよ!(笑)』
『私の初勝利はクイーンズランドスターという馬でのニューマーケットのレースでしたが、今日ここで初クラシック勝利を飾ることができました。
エイダン君(A.オブライエン師)は本当のプロだと思うし、馬のことを心から好いている。あの注意力や集中力には驚くべきものがありますね。』

2002/5/7 UP  
2002/5/10 訂正