JRA50周年事業について一言
2004年はJRAが創立して50周年だそうだ。その結果、ゴールデンジュベリーというキャンペーンを張るらしい。
日本人には馴染みのない『ゴールデンジュベリー』などという舌を噛みそうなネーミングなど付けずに『50周年記念』で良かろうにな。
なんだか、『ビフテキ』を連想してしまったのは私だけか・・・。まあ良い。
キャンペーン展開として:
@キャンペーンロゴの製作と年間を通じた『JRA創立50周年』のアピール。
A今までのキャラクター、『ターフィー』を記念キャラクターとしてTURFY☆50(たーふぃーごーまると読む)に一新。
B何故か『シービスケット』と提携したキャンペーンをやるらしい。サンタアニタ競馬場を訪ねる旅とか、50周年記念のクオカードが当たる企画もやるらしい。
CJRA10競馬場ごとに特定の競走に50周年のサブタイトルを付けて当日には各種イベントを開催するらしい。
D50周年記念専用のサイトを作り、競馬の歴史や名馬の紹介、レースビデオなどを配信する。
これは、競馬博物館などに来られない人達にとってはありがたい企画だろうな。
E50周年記念日をJCの当日と定め、JCターフとJCダートを同日に行う。
Fグリーンチャンネルや民放で記念番組を制作・放映するらしい。
G毎週、1レース名馬の名前を付けたレースを開催する。
と言ったことをやるらしいのだが、ハッキリ言って全然新しいことやってない。
この様なことは50周年じゃなくても、当然やらなくてはいけないことだと思うぞ。
もっと言えば、キャンペーンロゴなどはどうでも良いことだし、キャラクターなんぞ無くても宜しい。馬券オヤジには興味ナッシングだ。
それと、映画『シービスケット』は素晴らしい映画なのは分かるが、それとJRAの50周年は全く関係ない。
安っぽいタイアップ企画など止めた方が良いと思う。
レース名のサブタイトルを付けるくらいなら、新規にレースを作るべし!アスコットは50周年記念でG1レースを作ったぞ!
名馬紹介のサイトは当然あるべきであり、今まで無かったこと自体が、なめているとしか思えない。
NTRAの殿堂サイトに行けば、JRAがどれだけ手を抜いていたかがよく分かります。
記念番組ね・・・。一体どんな番組になるか想像はつくが、深夜のフジTVでもやるんだろうな・・・。
馬名レースは、冠の問題とかでヤンピしたはずなのでは?馬名が企業の宣伝になるからダメとか言っていたような気がするが・・・。シンザンやセントライトは良くてトキノミノルがなぜ消えてしまったか、よくわからんな。
競馬は1にファン、2に馬なのだから当然馬名レースはあってしかるべきなのだが、名馬の安売りはやめて欲しい。
殿堂馬の名前が条件戦に使われるのは違和感がありすぎる。
しかし、JRAと言うのは本当にファンのことを考えているのだろうか?
また、マスコミ陣営のどこからも批判めいた声が聞こえてこないのは大きな不思議だ。
面白いレースと魅力的な馬券!これ以外にファンが真に喜ぶものは無いと思うのだけどな。
あと、2004年度から変更されることは
これまでの既定路線でG1桜花賞にマル外が2頭まで出走できるようになる。また、マル父レースの数が減る。
これは、内国産馬が強くなった事が影響しているらしい。マル父レースだったカブトヤマ記念と愛知杯は牝馬限定の重賞に変更されます。
これは、古牝馬の活躍の場を広げる意味では良いことだろう。
強い牝馬(例えばヒシアマゾンやエアグルーヴ)のレースを見るのは楽しい。
が、古馬になって男馬との混合レースで活躍できる牝馬は少ない。そう言う点では古馬の牝馬限定レースを増やすことは良い案だろう。
また、3yoクラシックで力を発揮できなかった素質馬達が成長を遂げ才能を開花する事もあるだろう。
繁殖に上げるにあたっての選抜の意味も出てくる。
いずれ3yoクラシック戦線が全ての馬に(外国調教馬を含む)門戸が開かれれば、ダービー馬からダービー馬が出てくるというのも当たり前になるだろう。
日本産の馬を海外から買いに来て貰うためにも早急な解放を望む。
しかし、朝日杯を牝馬に解放するというのは意味無いと思うぞ。
賞金額が阪神JFと同額の6000万円(1着賞金)なのだから、出走する意味は無いでしょ。
あるとすれば・・・2yo馬の年度代表馬狙いで、阪神JFと朝日杯FSをブッコ抜くとか、かな。
まあ、牝馬に解放する事よりも大きな問題点は、セン馬の出走資格を無くしたことだ。
世界競馬の流れは、牡馬・セン馬を一括りで扱いつつある。(アメリカでは当たり前)
堅物な英国でもセン馬が出走できるレースは増えている。
JRAが言うには『ダービーを始めとする3yoクラシック競走は生産の指標であり、その勝ち馬は生産に還ることを前提として、過去から歴史を重ねていることから、セン馬の出走を認めていません。
こうした点を踏まえ、2yoチャンピオン決定戦である朝日杯FSと阪神JFの出走資格を3yoクラシックと同様にする。』
という事らしい。
これって、全然理屈が通ってないよ!(笑)。アメリカ人に教えてあげたら大笑いするだろうな。
なぜ、世界1の競馬王国であり生産国であるアメリカのクラシックがセン馬にも門戸を開いているかをよーく考えて欲しい。
セン馬はいくら強かろうが種牡馬にはなれない。それは当たり前だが、そのセン馬に負けるような牡馬ならば種牡馬としての資格はないのではないかな。
古今東西セン馬が牡馬よりも劣るという話は聞いたことはないし、昨年のアメリカの2冠馬ファニーサイドはセン馬だ。
門戸を広く開けることによってレースのレベルは確実に上がる。
まさしく、オールカマーで選抜してこそ、生産に回帰されるのである。
その点で、JRAはレースレベルを低下させたことになる。
これは競馬界の後退を意味するだろう。
2004/1/13 UP