※セレクトセール2002※

●巷の不景気もなんのその、ここだけは好況を呈していた。
不景気になれば宝くじが売れるというが、それに似たところもあるのだろう。
7月8日、9日の2日間にわたって行われた今年のセレクトセールはやっぱり、サンデーサイレンスの天下だった。
今回のセレクトセールで1億円以上の値が付いた馬は7頭(8日が3頭)出たが、すべてサンデーサイレンス産駒だった。
中でもダンシングキイの2002(牡)は3億3500万円というとんでもない価格で落札されました。
同馬は、G1勝ち馬のダンスパートナーやダンスインザダークの全兄弟にあたり期待度も大きいのだろう。
しかし、5月に生まれたばかりの馬に対する価格としては狂っているとしか言いようがない。
海外のバイヤー達もひいていしまったことであろう。＾＾；
1yo馬のセールではこの様な価格が出ることは時々あるので驚きはしないが、0yo馬セールとしては異例。
結局、サンデー産駒は2日間で26頭が上場されたがそのうち22頭が落札。
合計で19億4200万円。1頭平均価格は8800万円になる！！凄い。
今回のセレクトセールの売り上げ総計が54億円なので、35%強をサンデー産駒が占めたことになる。
毎年の様に言うが、これは極めて危険な状態である。
血統の偏りという以上に、馬主・調教師・生産者の成長を抑制してしまう可能性があるからだ。
『取りあえずサンデーを買っておけば・・・。取りあえずサンデーを種付けしておけば良いだろう｡』という一種のブランド指向に陥ってしまっている。
日本人がブランドには非常に弱いことも原因だ。
無名ブランドながら優秀な馬は必ずいるはずなのでもう少しアタマを使って欲しいと思う。
さて、今回のセリで1番注目していたのはフレンチデピティ産駒。
クロフネで大旋風を巻き起こした同馬は社台の種牡馬であり、今年日本での初産駒が上場されたからである。
上場されたのは全部で17頭。落札されたのは15頭。なかなかの人気だったようである。
最高値を付けたのはサンスプリングの2002(牡)で6300万円！
クロカミの2002は牝馬ながら5600万円で落札されている。平均価格は2300万円を超えていて、期待度が伺われる。
実際の種付け料がいくらなのかは知らないが、大きく利を生んだことだろう。
もし、第2のクロフネが誕生すれば、ポスト・サンデーサイレンスとして最右翼となり得る種牡馬だ。
海外の購入は、今年は3頭。
ゴドルフィンの代理人J.ファーガソンBがサンデー産駒を2頭(牡牝1頭づつ)落札している。
フサイチペガサス産駒が2頭上場されて、両馬ともに落札。＞2頭ともに8000万円以上
1頭は海外のJ.マコーマックBが落札し、もう1頭は日本人が落札。
さて、日本の馬場に合うかどうか注目である。

2日間の総売上・・・277頭が上場され186頭が落札。落札率は67.1%。売上総額は54億3960万円。
関連ページ・・・昨年までのセレクトセール