●東京開催もこれが最後となりました。
この後は本格的に工事が始まるので、来年のダービーまで東京では競馬が開催されません。
大一番の安田記念はいかな結果となるのでしょうか〜〜〜!楽しみです。
さて、安田記念は国際レースだけど、国際G1ではありません。
しかし、トライアル戦のG2京王杯SCは立派な国際G2レース。
前哨戦は国際格式なのに、本番がただのリステッド扱いというのは凄い矛盾です。(笑)
これは、私の想像だが、JRAが昨年の国際格式会議の時に安田記念を国際G2格式にしてはどうかという提案を断ったからではないかと思う。
何のプライドがあるのか知らないが、日本国内でG1なので、是非とも国際G1でお願いしますということなのだろうか。
物事には順序という物があって、国際G1レースに認定されるのにはやはりG2からステップアップしたほうが早いと思う。
ただ、各国の関係者(調教師や生産者やマスコミ)にとっては、国際G1としての評価を得ているのでレースのレベルは保ってきた。
しかし、今年は外国馬が2頭しか来ない。それも香港からのみ。
例の日本馬2頭+1によって荒らされまくった復讐を成し遂げようとしての来襲のようである。
UAEや英国、米国からも事前のエントリーはあったが全て回避。
欧州では、6月の中旬からロイヤルアスコット開催があるのでそちらを重視したのだろう。
それと、ワールドカップも開幕されて、もはや競馬どころではない関係者も多いのかもしれない。(笑)
この時期は、他のスポーツは割を食うのは仕方ない。諦めよう!
今年の安田記念の注目点は、エイシンプレストンが勝てるかどうかの1点に絞られる。
香港で国際G1を連続でブッコ抜き、今やアジアに敵はいない。
が、日本にはいる!(水爆)
多少、時計の掛かる馬場なら文句無く勝つだろうが、時計が出るようなパンパンの良馬場だと追い込んで届かずという結果も十分あり得る。
その辺を見越して、多少前で競馬をすることになるのか、今まで通り後ろから行くのか。
これは、調教師と騎手にかかっている。
一番の強敵はグラスワールドか。(G2京王杯SCで追い込んで2着)
ミレニアムバイオ(マイラーズC1着)かゼンノエルシド(昨年のG1マイルチャンピオンS1着)も強敵。
香港の2騎に関しては無視して良いかな。(笑)
エイシンプレストンを物差しにして力を見れば歴然で、彼らはエイシンプレストンよりも1秒以上遅い。
昨年12月16日にG1香港マイルに出走したレッドペッパーは勝ち馬のエイシンプレストンから0.9秒遅れの1分35秒7で6着。
先月の4月21日に同じくシャティン競馬場で行われたチャンピオンズマイルに出走し2着に入ったが、この時の走破タイムは1分35秒2。
これまでシャティンの1600mに9回出走しているが、最高タイムは1分35秒2。
鞍上がG.モッセ騎手なのが怖いくらいかな。
また、ジューンキングプローン。(名前が怖いが(笑))はフェアリーキングプローンと同厩舎で同オーナー。
彼は前走のチャンピオンズマイルでレッドペッパーをアタマ差抑えて優勝している。
その前々走の香港クラシックマイルではオリンピックエクスプレスから2馬身差3着。
その前走のスチュワーズCではエレクトロニックユニコーンの5馬身差3着。
この両レースの勝ち馬を子供扱いしたのがエイシンプレストン。
この馬のシャティン競馬場1600mのベストタイムは1分35秒2。
ただ、東京の馬場に抜群の適応を示すことができれば・・・フェアリーキングプローンの様に・・・好勝負する可能性はある。

2002/5/29  

●枠番が発表されました。
人気となるであろうエイシンプレストン、グラスワールド、ゼンノエルシド、ダイタクリーヴァなどは揃って外側に。
内側には穴馬がゴロゴロ〜〜〜。
昨日のフランスの二の舞にならぬよう慎重にレースして貰いたいです。
東京は土曜・日曜ともに雨が降りそうにないので時計勝負になる模様。>しかし馬場はそれなりに痛んでいる。
1分33秒〜34秒位の決着となればエイシンプレストンの差し脚が十分届く。
軸はどう考えてもエイシンだな・・・。
香港の2頭は東京で追い切りをしたが調子は良さそう。
怖いのは有馬記念から鉄砲でここにきたアメリカンボスか?
第52回 安田記念(G1)
2002/6/2 東京競馬場 芝1600m 3yo以上 18頭立て 斤量58Kg
馬番 馬名 性齢 騎手 調教師 寸評
1 レッドペッパー   セン 5 G.モッセ B.カン 今季3戦1勝、2着2回。前走ではジューンキングプローンの2着。
鞍上が世界のG.モッセ。最内からマイペースでいけるかどうかだ。
脚質が追い込みとなっているので不利かもしれないが・・・。
2 ミレニアムバイオ  牡 4 柴田善臣 領家政蔵 中山記念では末を無くしてトウカイポイントの4着。
東風S、マイラーズCと2連勝してここに臨む。強敵と対するのは初。
どれほどの器なのかが明らかとなる。
3 マグナーテン    セン 6 岡部幸雄 藤沢和雄 良血のおぼっちゃまも6yoになった。昨年は新潟で暴れまわったが、中央場所に戻ってからは精彩を欠いている。というか、これが実力か。
関屋記念では1分31秒8というウルトラタイムで優勝しているが、坂のあるコースでは1400mが上限だと思う。
4 アメリカンボス   牡 7 江田照男 田子冬樹 昨年の有馬記念では2着に突っ込み、馬券オヤジどもを恐怖のズンドコにおとしいれた凄い奴!
なめてると痛い目に遭うかもしれないので、複勝だけ買っておきましょう。^^;
5 ジューンキングプローン 牡 5 S.イム I.アラン 同厩舎で同オーナーの大先輩フェアリーキングプローン兄貴(血縁関係はない)が成し遂げた偉業に泥を塗らない程度には頑張って欲しい。
鋭い末脚はないので、時計の掛かるレースが希望。
6 イーグルカフェ   牡 5 田中勝春 小島太 NHKマイルC優勝馬も最近は勝ち星から遠ざかっている。
というか、NHKマイルC以来2年以上勝ち星がない!
典型的なミスプロ系なので、古馬になっては優勝はできないが入着はOKを繰り返している。
複勝なら買うのも良いかもね。
7 トロットスター   牡 6 蛯名正義 中野栄治 1200mのスペシャリスト。昨年のマイルチャンピオン以来4戦連続で良いところ無し。
高松宮記念の走りも、末脚が不発でもう終わったのかもしれない。
明らかに1600mは合わないので、馬券の対象からは外す。
8 ミヤギロドリゴ   牡 8 大西直宏 高市圭二 昨年の福島記念で約1年半年振りに大爆発!
その後、小康状態を保ち、中京記念で小爆発(3着)した。
3yo時以降、芝1600mには1回しか出走していない。(着外)
明らかに中距離向きなので、今回は辛いだろう。
9 ゴッドオブチャンス 牡 4 四位洋文 和田正道 トライアルの京王杯SC優勝馬。・・・なのに人気がない。
3yoの3月以降からずっと1600m以下のレースに使われてきた。
1400mのレースでは3勝している。父がコジーンだけに、一気にいける1400mが向いているのだろう。
直線勝負ができればよいが、末脚はせいぜい35秒台なので無理だろう。
10 ディヴァインライト 牡 7 菅原勲 伊藤正徳 サンデー産駒には珍しいスプリンター。
1200m戦では先行して粘り、1600m戦では直線一気に追い込む。
叩き合いに弱いところがあるので、横に広がっての直線叩き合いは不利だ。
叩き合わないで、ズバっと抜きたい。
11 グラスワールド   牡 6 藤田伸二 鈴木勝美 500万下を勝ち上がるのに9戦も要した叩き上げの苦労人。
その後、約1年をかけて1000万クラスを勝ち上がった。
それまではダートのレースばかりを使われていたが、初芝の武庫川Sであっと驚く9番人気での優勝を成し遂げると、次戦のダービー卿CTに向かった。
ここを1分32秒4で優勝しマイル路線に本格参入成功。
前走の京王杯SCではよく追い込んだが2着だった。
58Kgの斤量がキーポイントだろう。
12 ゼンノエルシド   牡 5 横山典弘 藤沢和雄 昨年のマイルチャンピオンS優勝馬。
香港でのG1香港マイルでは1番人気となったがエイシンプレストンから2秒も遅れた最下位でゴール。
それ以来5ヶ月ぶりに出走した京王杯SCであったが8着に惨敗した。
カーリアン産駒はピークが短いので、あまり深追いしない方がよいだろう。
13 エイシンプレストン 牡 5 福永祐一 北橋修二 今や世界のエイシンプレストン。
香港G1を連続でブッコ抜き、あとは国内のG1を勝つのみ。
大丈夫だとは思うが、取りこぼすとしたら1600m戦はあり得る。
脚を余しての敗戦だけは避けて欲しい。
14 リキアイタイカン  牡 4 武幸四郎 松田正弘 馬場が悪化して時計が掛かるレースにならないと手の打ちようがない。
15 ダイタクリーヴァ  牡 5 松永幹夫 橋口弘次郎 今季は正月の京都金杯を快勝してスタートしたが、3ヶ月ぶりのマイラーズC8着。前走の京王杯SCは9着だった。
この馬は、毎年冬に強い。出稼ぎタイプの馬。
全18レース中、11月〜3月のものが12戦。その戦績は、7勝、2着3回。ほぼ完璧だ!
もしかしたら、暑さに弱いのかもしれない。
16 トレジャー     牡 4 北村宏司 藤沢和雄 母シンコウラブリイからスピードを父ブライアンズタイムからはスタミナを・・・のはずなんだが、どっちつかずの馬になってしまっている。
ズブイので陣営は2000m以上のレースに使ってきたが、オープンクラスでは通用しない。
それならと言うわけでマイル路線に転向したわけではないだろうが、前々走のダービー卿CTでは2着に突っ込んで結果を出して見せた。
しかし、前走の都大路Sでは9着に惨敗。
さっぱりわからん馬だ。
17 ダンツフレーム   牡 4 池添謙一 山内研二 3yo時は牡馬3冠レースにおいてバイプレーヤー振りを発揮したが、菊花賞で連対を外すと、陣営はマイル路線転向を宣言。
中長距離のスローな流れから鋭い末脚を発揮する事はできるが、マイル戦の様な終始速い流れでは末脚は出ないと思う。
まあ、転向してまだ2戦しか走っていないのでこれからだろう。
18 アドマイヤコジーン 牡 6 後藤浩輝 橋田満 エイシンバーリン程の先行力はないが、コジーン産駒らしい粘りがある。
ただし、1600mは長すぎる。元2yoチャンピオンも今年で6yo。
最期にもう一踏ん張りだぜ!・・・夏の新潟で頑張ろう。

2002/6/1  

●結果と大反省
粘りと頑張り・・・この言葉はアドマイヤコジーンの為にあった。
さすがはコジーン産駒、直線で早めに先頭に立って粘りきった。東京の長い直線で追い比べを制したのは2yo時の東京スポーツ杯以来の事だ。
鞍上の後藤君はいつもはおちゃらけてバカな奴を演出しているが、本当の涙は美しい。
これまでG1では何度も悔しい思いをしているし、府中の直線の長さはイヤと言うほど知っている。それでも一生懸命に追ってみた。中央のG1を勝つのは僕自身の夢。この馬の力あるところを証明できて嬉しい。
まるで子供のようにオーナーに抱きつく姿を見た私は感動した。ありがとう!浩樹!!
さて、レースはやはりG1らしくハイペースで進んだが、これに付いていけなかったのはエイシンプレストン。
やっぱ、この馬には1600mは短すぎるのよ。>前から言ってるけど
ただ、馬場が柔らかい海外では対応できるけどね。
結果位置取りが全然取れないので、直線に入ったときには行き場を失ってしまって右往左往していた。
そんな状態でも5着に来るのだから実力は相当なモノである。
2着に入ったダンツフレームは相変わらずの善戦マン。叩き合っては勝負弱い。しかし良い脚は持っている。
大外強襲とか奇襲戦法なら勝てるのでは?
3頭出しで優勝を狙った藤澤師であったが、最高順位はトレジャーの7着。
マグナーテン8着、ゼンノエルシドは最下位の18着。これら2頭は英国遠征を予定されていたが、おそらく中止になるだろう。
香港から遠征してきた2頭は、残念ながらまたもや日本馬の前に砕け散った。
10着ジューンキングプローン鞍上のイム騎手:
道中の位置取りは良かったし、直線も良いところにつけられたと思う。ただそこから思ったほど脚を使えなかった。
12着レッドペッパー鞍上のG.モッセ騎手:
直線で上手いこと前が開いてくれた。でも追い出してからが今ひとつだった。残念なレースだった。
尚、17着のダイタクリーヴァは競走中に負傷し、左前浅屈腱を断裂した模様だ。競走能力は失ってしまったが幸いにも命は取り留めた。
<アドマイヤコジーン> 牡・6yo 芦毛 1996年4月8日生まれ
父:コジーン
母:アドマイヤマカディ(ノーザンテースト)
大樹ファームの繁殖牝馬アドマイヤマカディにコジーンをつけたいという橋田師の希望で1996年の春に誕生。
マカディを渡米させ種付け後帰国させて持ち込み馬として出産させた。
通算成績:20戦6勝
主な勝ち鞍:G1朝日杯3歳S(1998年12月13日)、G1安田記念。
※グレード制が導入された1984年以降、最も間隔の長いG1勝利となる。(3年半)
これまではヤエノムテキの2年半だった。(1988年4月17日皐月賞==>1990年10月28日天皇賞・秋)
2yoチャンピオンが古馬のG1レースに優勝したのはこれが7度目。6yo時に優勝したのは史上初。
※アドマイヤコジーンの優勝時の馬体重は458Kg。これは安田記念史上3番目に軽い。
(444Kg:1987年フレッシュボイス、454Kg:1992年ヤマニンゼファー)

オーナー:近藤利一
生産者:大樹ファーム:タイキブリザード(1997年)、タイキシャトル(1998年)以来3頭目。
調教師:橋田満

2002/6/4